JPH09132288A

JPH09132288A - 一槽式洗濯機の梱包用台座

Info

Publication number: JPH09132288A
Application number: JP31351295A
Authority: JP
Inventors: Tadahiro Suzue; 忠廣鈴江; Shusuke Sato; 周介佐藤; Akihisa Hirata; 晃久平田
Original assignee: Yamato Shiki Co Ltd
Current assignee: Yamato Shiki Co Ltd
Priority date: 1995-11-06
Filing date: 1995-11-06
Publication date: 1997-05-20

Abstract

(57)【要約】【課題】梱包時の緩衝部材として広く利用されている
発泡プラスチックは、使用後に家庭ゴミとして廃棄した
場合の環境汚染の問題、及び嵩高さによる輸送効率や保
管効率の問題など、製造時や緩衝材としての使用後の処
理に種々の問題を有する。【解決手段】一槽式洗濯機の遊動状態に支持された洗
濯層を固定させるものにおいて、上部が開口したトレー
と、該トレーの相対向する周壁側部に配された支持箱体
と、該支持箱体のほぼ中央部に架け渡して係合支持され
る補強材とにより構成されたもので、該補強材を中央部
の両側に斜面を有する側面視山形状で、且つ両側部が夫
々端部に向かって平面視末広がり状に形成され、中央部
に該洗濯層を支持する支持部を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、一槽式洗濯機を梱
包する場合に用いられる梱包用台座の改良に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】一槽式の洗濯機は、洗濯槽で攪拌洗濯と
共に脱水をも行わしめる形式のものであって、洗濯槽自
体は高速回転する場合における振動を吸収するため、遊
動状態に支持されている。この一槽式洗濯機を輸送する
場合などにおける梱包装置としては、例えば洗濯機本体
を載置するための台座と、該洗濯機本体の上部から該台
座まで被せる段ボール製の箱体であるカバーより構成さ
れ、これらをバンド掛けして梱包される。

【０００３】台座は、通常発泡プラスチックなどの緩衝
体で形成され、且つカバーの上部内面に設けられた緩衝
体によって、輸送する場合などにおける衝撃から洗濯機
を保護している。遊動状態に支持されている洗濯槽は、
輸送時における損傷を防止するために、洗濯機本体の下
部から保持固定できる構造となっている。これは、例え
ば洗濯槽自体やこれに接続されるモータなどの保護カバ
ーに孔、陥凹部或いは突起などを設け、これを台座に固
定された固定材に係合させることによって、間接的に固
定できるようにしている。従来の固定材としては、発泡
プラスチックで台座本体と一体成型されたものや、別体
のプラスチック成型品を台座のほぼ中央部に嵌合固定さ
せている。

【０００４】従来より広く利用されていた発泡プラスチ
ックは、機器を保護するための緩衝機能に優れた材料で
あり、しかも成型が容易であるため収納物の底部形状に
合わせやすく、特にモータやその他の付属物を個別に保
持固定する必要がある場合でも、極めて容易に対応させ
ることができる利点があった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、発泡プ
ラスチックはその材質自体極めて優れた特性を有するも
のの、近時梱包用緩衝材として使用した後の処理の問題
で種々の問題が生じている。例えば、回収ルートが未整
備のため家庭ゴミとして廃棄され大きな社会問題となっ
ている点である。これを防止するには、回収時における
取り扱いに手間がかかり、回収費が高くなってしまう。
また、焼却廃棄する場合には高エネルギーであることか
ら、焼却炉の整備が必要となる。これらのことから、特
にヨーロッパ諸国では、焼却を極端に嫌い発泡プラスチ
ックそのものを使用しない方向に進んでいるのが現状で
ある。

【０００６】この他、発泡プラスチックを用いた緩衝材
は、極めて嵩高くなり輸送効率が低く、輸送費が高くな
ると共に保管スペースに広い場所を必要とする欠点をも
有していた。このことから、本業界においては、発泡プ
ラスチックに代替するものとして、緩衝機能はもとより
処理が簡単で自動組立が可能な段ボール製の梱包用台座
が広く要望されていた。

【０００７】

【課題を解決するための手段】そこで本発明者は上記問
題に鑑み鋭意研究の結果、本発明を成し得たものであ
り、その特徴とするところは、洗濯槽が洗濯機本体内部
に遊動状態に支持された一槽式洗濯機を梱包する場合に
用いるものにおいて、箱体の上部が開口した状態に形成
された段ボール製のトレーと、該トレー内の相対向する
該周壁の側部に配され一槽式洗濯機本体を支持載置する
支持箱体と、該洗濯槽を支持固定するもので該トレーの
底板に載置され２つの該支持箱体のほぼ中央部に架け渡
して係合支持される段ボール製の補強材とにより構成さ
れるものであって、該補強材は中央部の両側に斜面を有
する側面視山形状であり且つ両側部が夫々端部に向かっ
て平面視末広がり状に形成されると共に、中央部天面に
該洗濯槽を支持する支持部が設けられたことにある。

【０００８】ここで、本明細書中でいう「トレー」と
は、段ボールを組み立てて形成された上部が開口した箱
体をいう。このトレーを段ボールで組み立てる場合にお
ける構造は特に限定するものではなく、例えば一般的な
段ボール箱の内、Ｃ型（ふたと身が別体で、身にふたを
被せる構造のもの）のふた若しくは身を組み立てるもの
と同様の構造でよく、要は、段ボールで上部が開口した
箱体に形成したものであればよい。トレーを形成する段
ボール材としては、両面段ボールが一般的であるが、複
両面段ボールを使用してもよい。この他、強度を高める
ための手段としてトレーの周壁を形成する側板に箱体形
成片を延出させ、該箱体形成片を該側板と共にコの字状
に折曲して周壁の全部若しくは一部を箱体状に形成して
もよい。

【０００９】「支持箱体」とは、トレー内の相対向する
周壁の側部に配することによって、一槽式洗濯機本体を
支持載置させる部材をいう。この支持箱体は、一槽式洗
濯機を支持させるものであることから角筒状に形成し
て、強度を高めるようにする。通常、支持箱体の天面の
両側に孔を設け、該孔を脚挿通部として一槽式洗濯機の
脚を挿通させ該一槽式洗濯機本体の下面を支持させるよ
うにする。この場合、特に脚挿通部部分の強度を高め
て、一槽式洗濯機の脚の基部部分を支持させるようにす
るのが好ましい。例えば、一枚の段ボールシートの両端
部を夫々角筒状に折曲させて２つの角筒を形成させ、天
面を下方から支持させる場合である。本発明の実施の形
態の一例として、天面を下方から支持させる部材の一部
を該天面に貫通させ、該天面から突出した突出片を一槽
式洗濯機本体の下端部内法の支持部材としている。

【００１０】「補強材」とは、トレーの底板に載置さ
れ、トレー内に配された２つの支持箱体のほぼ中央部に
架け渡して係合支持させるものをいう。本発明において
は、この補強材を中央部の両側に斜面を有する側面視山
形状に形成すると共に、両側部を夫々端部に向かう平面
視末広がり状に形成する。そして、その中央部天面に洗
濯槽を支持させる支持部が設けられる。補強材として
は、単に天面と側面より構成するだけでもよいが、この
場合には中央部天面に設けられる支持部の強度が低いこ
とから、支持部を下方から支持する筒状体などを別途設
けるようにするのが好ましい。この目的のために、支持
箱体のように中央部の両側面から夫々箱体形成片を延出
させ、該箱体形成片をコの字状に折曲して天面を下方か
ら支持させるようにしてもよい。

【００１１】支持部は、一槽式洗濯機の内部に遊動状態
に支持されている洗濯槽（脱水槽を兼ねるもの）を洗濯
機本体の底部から支持固定させるものである。この場合
の洗濯槽の支持固定とは、洗濯槽を直接若しくは間接的
に支持することによって動かないようにすることであ
る。支持部としては、単に孔を設けるだけでよく、該孔
に洗濯槽やモータ或いはこれらのカバー等の一部や突起
部分を嵌め込ませて支持させればよい。また、一槽式洗
濯機の機種により該孔に別体の固定材を嵌め込ませ、該
固定材を洗濯槽に直接若しくは間接的に係合させて支持
させるようにしてもよい。この場合の固定材としては、
段ボールを筒状にするなどの方法で形成するのが好まし
いが、比較的小さな部材であることからポリプロピレン
やポリエチレン等のプラスチック成型品を利用してもよ
い。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態に基づいて詳細に説明する。

【００１３】図１は、本発明に係る梱包用台座１の実施
の形態の一例を示すもので、一槽式洗濯機Ｗを梱包する
ときに用いられるものである。この梱包用台座１は、上
部が開口した箱状のトレー２と、該トレー２の底面３に
載置され相対向する周壁４の側部に配される２つの支持
箱体５と、該支持箱体５のほぼ中央部に架け渡して係合
支持される補強材６とにより構成され、該補強材６を中
央部が高い山形状で且つ両側部を末広がり状としたもの
である。この補強材６の天面７に一槽式洗濯機Ｗの洗濯
槽８を間接的に支持させる支持部９である孔が設けら
れ、そして各支持箱体５の両端部に一槽式洗濯機Ｗ本体
の脚１０を挿通させる脚挿通部１１が設けられている。
つまり、支持箱体５で一槽式洗濯機Ｗの下端部周縁を支
持すると共に、補強材６の支持部９で洗濯槽８を支持固
定させるものである。

【００１４】この梱包用台座１の組み立て状態を図２に
示す。トレー２の底面３に配される支持箱体５は、筒状
に形成され天面の両側に脚挿通部１１とその内方に補強
材６を係合させる係合部１２が設けられている。補強材
６は天面７と両側面１３より構成されたもので、該側面
１３の両端の下端部に支持箱体５の係合部１２に係合さ
せる切込１４が夫々設けられている。本例では補強材６
の支持部９を下方から支持させる角筒状の支持材１５を
別途設けて、支持部９の強度を高めるようにしている。
本例では、支持材１５は支持材９周縁の下方に折曲させ
た挿通片１６に差し込んで支持させるようにしている
が、トレー２の底面３に立上片を設けて支持させるよう
にしてもよく、また接着剤で貼着させるようにしてもよ
い。

【００１５】補強材６としては、図３（ａ）に示すよう
に両側面１３の中央部から箱体形成片１７を延出させ、
これをコの字状に折曲して天面７の裏面側を下方から支
持させるようにしてもよい。また、支持箱体５としては
同図（ｂ）のように２つの角筒１８を形成させて強度を
高めるのが好ましい。本例では、角筒１８を形成する部
材の端部の一部を支持箱体５の天面から突出させ、この
突出片１９で該支持箱体５の天面に接当する一槽式洗濯
機Ｗ本体の下端部内法を支持させるようにしている。そ
して、脚挿通部１１部分の強度を高めるために、別体の
補強板２０を下方から嵌め込むようにしている。

【００１６】本発明に係る梱包用台座１の使用状態を図
４に示す。一槽式洗濯機Ｗの脚１０を支持箱体５の天面
に設けられた脚挿通部１１に挿通させることによって、
一槽式洗濯機Ｗ本体の下端部が該支持箱体５に接当して
支持される。この状態で補強材６の天面７に設けられ支
持部９に、一槽式洗濯機Ｗに設けられた洗濯槽支持突起
２１が挿通され、洗濯槽８の支持固定が行われることに
なる。そして、該一槽式洗濯機Ｗの上部から段ボール製
のカバー２２を被せ、該カバー２２と台座１をバンド掛
けして梱包が完了する。

【００１７】梱包用台座１の他の実施の形態としては、
図５に示すように別体のプラスチック製の固定材２３を
設けて洗濯槽８を支持させるようにしてもよい。この固
定材２３は一槽式洗濯機Ｗに設けられた洗濯槽固定部
（図示せず）に挿通させることによって洗濯槽８を支持
させるもので、ポリプロピレン製で補強材６の支持部９
の上方から挿通させて設けられる。これらの支持箱体５
と補強材６のブランクシートを図６（ａ）（ｂ）に夫々
示す。

【００１８】

【発明の効果】以上のように本発明に係る梱包用台座
は、トレーの内部に設けられた洗濯槽を支持固定するた
めの補強材を中央部が高い山形状で、且つ両側部を夫々
末広がり状に形成したことにより、該補強材を支持させ
る支持箱体との接触部分を長くでき、補強材自体の保持
固定がより確実の行えることになる。また、中央部の両
側に斜面を配した山形状に形成しているため、一槽式洗
濯機に設けられているモータ、プーリ、ホース等の種々
の部材に干渉することなく洗濯槽の支持を行うことが可
能となる。そして、支持部部分を突出させて洗濯槽を支
持させる必要があるが、本発明では該支持部の両側に斜
面を配しているため、極めて高い強度を得ることができ
る。さらに、主要部材を段ボールで構成しているため、
使用後の処理に何等問題がなく、環境面でも極めて優れ
た効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る梱包用台座の実施の形態の一例を
示す斜視図である。

【図２】図１に示した台座の組立状態を示す分解斜視図
である。

【図３】（ａ）は補強材の実施の形態の他の例を示す斜
視図、（ｂ）は支持箱体の実施の形態の他の例を示す斜
視図である。

【図４】本発明に係る梱包用台座の使用状態を示す断面
図である。

【図５】本発明に係る梱包用台座の実施の形態のさらに
他の例を示す斜視図である。

【図６】（ａ）は補強材のブランクシート、（ｂ）は支
持箱体のブランクシートを示す夫々平面図である。

【符号の説明】

１梱包用台座２トレー３底面４周壁５支持箱体６補強材７天面８洗濯槽９支持部１０脚１１脚挿通部１２係合部１３側面１４切込１５支持材１６挿通片１７箱体形成片１８角筒１９突出片２０補強板２１洗濯槽支持突起２２カバー２３固定材Ｗ一槽式洗濯機

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】洗濯槽が洗濯機本体内部に遊動状態に支
持された一槽式洗濯機を梱包する場合に用いるものにお
いて、箱体の上部が開口した状態に形成された段ボール
製のトレーと、該トレー内の相対向する該周壁の側部に
配され一槽式洗濯機本体を支持載置する支持箱体と、該
トレーの底板に載置され２つの該支持箱体のほぼ中央部
に架け渡して係合支持させる段ボール製の補強材とによ
り構成されるものであって、該補強材は中央部の両側に
斜面を有する側面視山形状であり且つ両側部が夫々端部
に向かって平面視末広がり状に形成されると共に、中央
部天面に該洗濯槽を支持する支持部が設けられたもので
あることを特徴とする一槽式洗濯機の梱包用台座。
【請求項２】補強材は、中央部の両側面の夫々から延
出させた箱体形成片をコの字状に折曲し、該補強材天面
の裏面側を下方から支持させたものである請求項１記載
の一槽式洗濯機の梱包用台座。
【請求項３】支持部には、洗濯槽を支持させる別体の
固定材が嵌め込まれるものである請求項１記載の一槽式
洗濯機の梱包用台座。
【請求項４】支持箱体は、一枚の段ボールシートの両
側部を夫々角筒状に折曲させたものであると共に、その
端部の一部を天面に貫通させて該天面から突出した突出
片を一槽式洗濯機本体の下端部内法の支持部材としたも
のである請求項１記載の一槽式洗濯機の梱包用台座。