JPH0913031A - 抗酸化剤 - Google Patents

抗酸化剤

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JPH0913031A
JPH0913031A JP7200194A JP20019495A JPH0913031A JP H0913031 A JPH0913031 A JP H0913031A JP 7200194 A JP7200194 A JP 7200194A JP 20019495 A JP20019495 A JP 20019495A JP H0913031 A JPH0913031 A JP H0913031A
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JP
Japan
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antioxidant
extract
methanol
water
obtd
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Pending
Application number
JP7200194A
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English (en)
Inventor
Koichiro Hino
宏一郎 日野
Yoshimitsu Ida
喜光 伊田
Takashi Maoka
孝至 眞岡
Yoshihiro Ito
義博 伊藤
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HINO SEIYAKU KK
Original Assignee
HINO SEIYAKU KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 食品、医薬品、化粧品に好適な安全性が高い
天然由来の優れた抗酸化剤を提供する。 【構成】 黄柏エキスならびに同エキスより抽出された
3−O−フェルロイルキナ酸(化1)、シリンガレシノ
ール ジ−O−β−グルコピラノシド(化2)および
5,5’−ジメチルラリシレシノール4’−O−β−グ
ルコピラノシドロド(化3)のうち一つ以上を有効成分
とする抗酸化剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、黄柏から得られる抗酸
化活性をもつ(化1)、(化2)および(化3)で表さ
れる化合物、ならびにそれらを含有するエキスに関す
る。本発明に係る黄柏エキス、および黄柏より抽出され
る化合物1(化1)、化合物2(化2)ならびに化合物
(化3)は、優れた抗酸化作用を有することから抗酸化
剤として用いることができる。従って本発明は医薬品、
化粧品、健康食品、食品添加物などの各分野に広く利用
できるものである。
【0002】
【従来の技術と問題点】従来より、食品、医薬品、化粧
品或いは油脂などの酸化を防止するため酸化防止剤が数
多く市販に供されている。 例えば、ブチルヒドロキシ
アニソール(BHA)や、ブチルヒドロキシルトルエン
(BHT)などの合成抗酸化剤は、その安全性の面から
使用の際に問題が生じ、消費者の合成抗酸化剤に対する
拒否反応が強く、その使用量も減少しているのが現状で
ある。
【0003】しかも、活性酸素により生体内に生成する
過酸化物は細胞の老化、炎症、発ガンなどの原因にな
る。 従って、安全性の高い、天然由来の抗酸化物質
は、生体内における抗酸化的な防御機構を支援する物質
として、食品、特に健康食品や栄養食品のほか、医薬品
や化粧品などの技術分野において、非常に期待されてい
る。
【0004】しかしながら、天然由来の抗酸化剤はアス
コルビン酸、トコフェロールなどが使用されているにす
ぎない。 こうした天然由来の抗酸化剤を食品、医薬
品、化粧品などに適宜使用するためには、性質の異なっ
た天然抗酸化剤を見いだし、それぞれの特徴を発揮する
条件で活用することが重要である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記の通り、食品、医
薬品、化粧品の各分野においては、安全性が高い天然由
来の抗酸化剤への需要が高いが、現在、実用されている
天然由来の抗酸化剤の種類は非常に限られたものであ
り、その使用に当たって、多岐にわたる処方がくみ難い
という問題点がある。
【0006】本発明は、上記諸問題点に鑑み、安全性が
高い天然由来の新規抗酸化剤を供給する技術手段の提供
を技術的課題とする。本発明者等は、上記課題を達成す
るために、数多くの、植物を対象として系統的な研究、
実験を重ねた結果、黄柏エキスおよびそれらから得られ
た化合物1、化合物2、ならびに化合物3が強い抗酸化
活性を示すという刮目すべき新知見を得、本発明を完成
したのである。
【0007】黄柏はミカン科のキハダPhellode
ndron amurenseおよびその変種、または
Phellodendron chinenseとその
変種のコルク層を除いた樹皮を乾燥したもので、ベルベ
リン、パルマチン、ヤテオリジンなどのアルカロイド、
オオバクノン、オオバクラクトンなどの苦味成分、リノ
ール酸、β−シトステロール等の脂質を含み、苦味健胃
薬、整腸薬、消炎収斂薬として胃腸炎、腹痛、黄疸、下
痢等に、また打撲傷の湿布薬、目薬等に、漢方、民間薬
として広く用いられている。しかし抗酸化剤としての利
用に関する報告はまだ無い。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記技術的課題は、次の
通りの本発明によって達成できる。黄柏の水またはメタ
ノール抽出エキスを伊田らの方法 [Y.Ida.,e
tal.Phytochemistry,35,209
−215(1994)]に従って、Silanized
silica gelを固定相、水−メタノールを移
動相とする逆相カラムクロマトグラフィー、さらにsi
lica gelを吸着剤、クロロホルム−メタノール
−水を溶離液とするカラムクロマトグラフィーにより分
画し、抗酸化活性を持つ化合物3−O−フェルロイルキ
ナ酸(化1)、シリンガレシノール ジ−O−β−グル
コピラノシド(化2)および5,5’−ジメチルラリシ
レシノール4’−O−β−グルコピラノシドロド(化
3)を分離した。
【0009】黄柏エキスおよび化合物1、2ならびに3
の抗酸化活性をヘム鉄とt−ブチルヒドロペルオキシド
によるリポソームの過酸化法(表1、2)およびリノー
ル酸メチルのAMVN[2,2’−azobis(2,
4−dimethylvaleronitrile)]
による過酸化法(表3)により検定した。表1に示す如
く黄柏エキスはヘム鉄とt−ブチルヒドロベルオキシド
によるリポソームの過酸反応を濃度依存的に強く抑制し
た。特にエキス濃度1mg/mlでは90%の過酸化抑
制効果が認められた。また化合物1および2はα−トコ
フェロールと同等の抗酸化作用を示し、化合物3はα−
トコフェロールより強い抗酸化作用を示した。しかし黄
柏の主アルカロイドである塩化ベルベリンには過酸化抑
制効果は認められない(表2)。さらに化合物1、2お
よび3はAMVNによるリノール酸メチルの過酸化反応
を強く抑制した(表3)。
【0010】
【表1】
【0011】
【表2】
【0012】
【表3】
【0013】産業上は、これらの化合物を含有する黄柏
の水、メタノール、エタノール、ブタノール、酢酸エチ
ル、アセトン等の抽出エキス、また必要に応じてこれら
の化合物をより濃縮した画分を用いる事ができる。
【0014】従って、これらの化合物、もしくはこれら
の化合物を含有する黄柏エキスは優れた抗酸化作用を有
することから抗酸化剤として、種々の過酸化ストレスか
ら来る疾病の予防に医薬品、化粧品、健康食品の分野に
広く利用できるものである。
【0015】
【実施例】実施例によって本発明の構成、作用を具体的
に説明すれば、次の通りである。 (抗酸化活性物質の分離)伊田らの方法[Y.Id
a.,et al.Phytochemistry,3
5,209−215(1994)]に従った。
【0016】(抗酸化活性の検定) A.t−ブチルヒドロペルオキシドによるリポソームの
過酸化反応の抑制作用卵黄フォスファチジルコリン:ジ
セチルフォスフェエト(9:1)(M/M)に5mM
NaHPO/KHPO+0.15M NaCl
(pH7.4)緩衝液を加え超音波処理を行い懸濁しリ
ポソームを作成した。なお脂質濃度は卵黄フォスファチ
ジルコリンあたり3.75mMとした。上記リポソーム
0.85mlに被験物質のエタノール溶液 0.1ml
を加え37℃で10分間インキュベートした後 1mg
/mlメトヘモグロビン0.1mlおよび1mM t−
ブチルヒドロペルオキシド0.05mlを加え37℃で
30分間インキュベートした。その後反応液に2.0m
M トリクロロ酢酸−1.7M塩酸1mlおよび0.6
7%2−チオバルビツール酸水溶液 2mlを加えよく
混和し沸騰水浴中で15分間加熱した。溶液を8μmの
フィルターで濾過しTBA(チオバルビツール酸)反応
物質を532nmにおける吸光度で測定した。なおα−
トコフェロールおよび塩化ベルベリンと抗酸化活性を比
較した。過酸化抑制率は次の式で表した。
【0017】
【数1】
【0018】B. 脂溶性アゾ化合物 AMVN:2,
2’−azobis(2,4−dimethylval
eronitrile)によって誘導されるリノール酸
メチルの過酸化反応の抑制作用 0.1M リノール酸メチルのn−ヘキサン−2−プロ
パノール(1:1)v/v 溶液1mlに100mM
AMVNの n−ヘキサン溶液 0.1mlを加え遮光
下、37℃で浸とうしながらインキュベートする、経時
的に、この反応溶液10μlを取り、高速液体クロマト
グラフィーによってリノール酸メチルヒドロパーオキシ
ドの含量を測定した(コントロール区)。一方0.1M
リノール酸メチルのn−ヘキサン−2−プロパノール
(1:1)v/v溶液にあらかじめ抗酸化力を検定する
物質を添加し5分間インキュベートした後、AMVNを
加えインキュベートし、同様に高速液体クロマトグラフ
ィーによりリノール酸メチルヒドロパーオキシド(LO
OH)の含量を測定し、以下の式で過酸化抑制率を求め
た。
【0019】
【数2】
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、実施例にも示した通
り、安全性が高い天然由来の優れた抗酸化活性をもつ新
規抗酸化剤が提供できる。そして、本発明によって提供
される新規抗酸化剤は、単独で使用できることは勿論、
既存の天然由来の各種抗酸化剤と組み合わせて使用する
こともできるから、食品、医薬品、化粧品等の各対象物
に応じた多岐にわたる処方を組むことが可能となる。従
って、本発明の産業利用性は非常に大きいといえる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黄柏エキスを用いる抗酸化剤。
  2. 【請求項2】 【化1】 【化2】 【化3】 で表される、黄柏より抽出された3−O−フェルロイル
    キナ酸(化1)、シリンガレシノール ジ−O−β−グ
    ルコピラノシド(化2)および5,5’−ジメチルラリ
    シレシノール4’−O−β−グルコピラノシドロド(化
    3)のうちの一つ以上の化合物を有効成分とする抗酸化
    剤。
JP7200194A 1995-07-03 1995-07-03 抗酸化剤 Pending JPH0913031A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008231429A (ja) * 2008-04-07 2008-10-02 Kanebo Cosmetics Inc 抗酸化剤及び皮膚外用剤
US7582677B2 (en) 2002-06-19 2009-09-01 Hormos Medical Corp. Lignan formulations
WO2013062333A1 (ko) * 2011-10-27 2013-05-02 (주)아모레퍼시픽 시링가레시놀을 포함하는 피부 개선용 조성물
JP2019123670A (ja) * 2018-01-11 2019-07-25 株式会社サン・クロレラ BDNF−TrkBシグナル伝達系活性化剤及びBDNF−TrkBシグナル伝達系活性化用食品組成物
CN115728404A (zh) * 2021-08-31 2023-03-03 扬子江药业集团有限公司 蓝芩口服液对照提取物及其制备方法和应用

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