JPH09129879A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH09129879A
JPH09129879A JP30999795A JP30999795A JPH09129879A JP H09129879 A JPH09129879 A JP H09129879A JP 30999795 A JP30999795 A JP 30999795A JP 30999795 A JP30999795 A JP 30999795A JP H09129879 A JPH09129879 A JP H09129879A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】同一FETを高耐圧型と低抵抗型に切換え可能
とした半導体装置の提供。 【解決手段】オフセット拡散層(N-型延長拡散ドレイ
ン層)12上の表面に絶縁膜19を介して第2のゲート
電極13Bを形成し、電圧を印加できるようにすること
によって外部から電気的にオフセット拡散層12のキャ
リア濃度を電気的に制御し高耐圧型と低抵抗型とを選択
して切換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置に関し、
特に絶縁ゲート型電界効果トランジスタの耐圧の向上と
内部抵抗の低減技術に関する。
【0002】
【従来の技術】絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(F
ET)においては、ドレイン・基板間の耐圧を確保する
ためにドレイン拡散層には低濃度拡散層が設けられた構
成とされている。例えば、使用する電源電圧の最大値と
最小値との差(「限界使用電圧」ともいう)が所定電圧
(例えば50V)以下の場合にはソース・ドレイン領域
が高濃度拡散層と低濃度拡散層とからなる2重拡散構造
とされ、限界使用電圧が例えば40〜80V以下の場合
にはソース・ドレイン領域は高濃度拡散層と中濃度拡散
層と低濃度拡散層とからなる3重拡散構造とされている
(例えば特開平4-208571号公報の記載参照)。
【0003】従来の絶縁ゲート型電界効果トランジスタ
の断面構成を図3に示す。図3において、31はP型基
板、32はN-型延長ドレイン拡散層、33はゲート電
極、34はドレイン電極、35はN+型ドレイン拡散
層、36はN+型ソース拡散層、37はP+拡散層、38
はソース電極、39は酸化膜をそれぞれ示している。
【0004】図3に示すように、耐圧を確保するため、
ドレイン拡散層を多重構造(図では2重拡散構造)と
し、ゲート電極側のドレイン拡散層32(「延長ドレイ
ン領域」という)の不純物濃度を、ドレイン電極を引き
出す部分のドレイン拡散層35よりも低くしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の絶縁ゲート型電界効果トランジスタにおいては、耐
圧を確保するため、低濃度拡散層からなる延長ドレイン
領域32を有するため、逆に内部抵抗が増大という問題
点がある。すなわち、例えばスイッチ等の用途において
高耐圧化構成とした場合にはオン抵抗が大となってしま
う。
【0006】従って、本発明は、上記従来技術の問題点
に鑑みて為されたものであって、同一の絶縁ゲート型F
ETを高圧型と低抵抗型に電気的に切り換えることを可
能とした構成の絶縁ゲート型電界効果トランジスタを提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、ソース領域とドレイン領域との間の基板
表面に絶縁膜を介して第1のゲート電極を有し、且つ前
記ドレイン領域が低濃度層と高濃度層とを少なくとも含
む絶縁ゲート型の半導体装置において、前記低濃度層上
に絶縁膜を介して前記低濃度層のキャリアの増減を制御
するための第2のゲート電極を備えたことを特徴とする
半導体装置を提供する。
【0008】本発明においては、好ましくは、オン時に
は前記ドレイン領域の前記低濃度層のキャリア濃度を増
加させるような電圧を前記第2ゲート電極に供給し、オ
フ時には前記ドレイン領域の前記低濃度層のキャリア濃
度を低下させるような電圧に切換えて該電圧を前記第2
のゲート電極に供給することを特徴とする。
【0009】さらに、本発明においては、前記ソース領
域が低濃度層と高濃度層とを含み、前記ソース領域の前
記低濃度層上に絶縁膜を介して前記低濃度層のキャリア
の増減を制御するための第3のゲート電極を備えた構成
としてもよい。
【0010】本発明によれば、延長ドレイン拡散層
(「オフセット拡散層」ともいう)上に絶縁膜を介し
て、ソース領域とドレイン領域の中間にあり基板表面上
絶縁膜を介して形成される第1のゲート電極とは電気的
に独立した、第2のゲート電極、又は第2、第3のゲー
ト電極を設け、これに所定の電圧を印加することによ
り、高耐圧型と低抵抗型の切換選択を可能としたもので
ある。すなわち、本発明によれば、同一のトランジスタ
について、耐圧が要求されるオフ時には高耐圧モード、
低抵抗が要求されるオン時には低抵抗モードに切換えて
作動させることが可能とされる。
【0011】また、本発明によれば、双方向性スイッチ
(パストランジスタ)等のように、オフ時に高耐圧が要
求され、しかも極性が特定できない(信号の向きが特定
できない)場合の用途においては、絶縁ゲート型FET
がオフの時には第2及び第3のゲート電極に低電位を印
加して高耐圧型とし、オン時には第2及び第3のゲート
電極に高電圧を印加してオン抵抗を小とする。
【0012】一方、ドレイン電極及びソース電極のうち
の一方に高電位が印加され、他方に低電位が印加される
場合には、第2及び第3のゲート電極に対して、高電位
が印加されるドレイン電極又はソース電極の一方に対応
する電極(第2又は第3のゲート電極の一方)には耐圧
を低下させないように低電位が供給され、低電位が印加
されるドレイン電極又はソース電極の他方に対応する電
極(第2又は第3のゲート電極の他方)にはオン抵抗を
下げるように所定の高電位が供給されるようにしてもよ
い。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して以下に説明する。
【0014】図1は、本発明の第1の実施形態の構成を
説明するための断面図である。図1において、11はP
型基板、12はN-型延長ドレイン拡散層、13Aは第
1のゲート電極、13Bは第2のゲート電極、14はド
レイン電極、15はN+型ドレイン拡散層、16はN+
ソース拡散層、17はP+型拡散層、18はソース電
極、19は酸化膜をそれぞれ示している。
【0015】図1を参照して、本実施形態に係る絶縁ゲ
ート型電界効果トランジスタにおいては、ソース拡散層
とドレイン拡散層の間の領域の表面に絶縁膜19を介し
て第1のゲート電極13Aが形成されており、この第1
のゲート電極13Aにはこのトランジスタをオン/オフ
させる制御信号が入力される。
【0016】一方、延長ドレイン拡散層12の表面に
は、絶縁膜19を介して第2のゲート電極13Bが形成
されている。
【0017】一般にトランジスタの構造パラメータを変
化させる時、耐圧とオン抵抗とは二律背反の関係にあ
り、高耐圧仕様になるほど、内部抵抗が大きくなってし
まう。
【0018】前記した通り、延長ドレイン拡散層12は
耐圧を確保するために設けられており、この延長ドレイ
ン拡散層12のキャリア濃度が高くなると耐圧は低下す
るが、内部抵抗は減少する。
【0019】本実施形態においては、第2のゲート電極
13Bに印加する電圧を変えることにより、延長ドレイ
ン領域12のキャリア濃度を等価的にコントロールし、
高耐圧型(内部抵抗大)と低耐圧型(内部抵抗小)を選
択することができるようにしたものである。
【0020】第2のゲート電極13Bへの電圧の印加方
法として、ソース電極18に0ボルト(従って拡散層の
構造上、P型基板11も0ボルト)を印加し、オフ時に
は、第1のゲート電極13A及び第2のゲート電極13
Bともに0ボルトを印加する。
【0021】オン時には、第1のゲート電極13Aに低
圧系論理回路のHighレベルである5Vを印加し、第
2のゲート電極13Bに高圧系論理回路のHighレベ
ルである150Vを印加する。
【0022】そして、オフ時には、第2のゲート電極1
3Bが0ボルトであるため、N-型延長ドレイン拡散層
12のキャリア濃度は低く、例えば耐圧180V以上を
確保することができる。
【0023】一方、オン時には、第2のゲート電極13
Bに正の高電圧が印可されているため、N-型延長ドレ
イン拡散層12のキャリア濃度が大きくなり、オン抵抗
を、例えば、第2のゲート電極13Bにも5V印加した
場合と比較して、約30%小さくすることができる。
【0024】なお、100V程度の高圧系の論理回路
も、通常、低圧系(例えば5V程度)の論理回路と同一
チップ上に形成されるため、第1のゲート電極13A及
び第2のゲート電極13Bに対して制御電圧を印加する
にあたり、特別に論理回路を設けることは必要とされ
ず、単に配線パターンを変更するだけでよい。
【0025】図2を参照して、本発明の第2の実施形態
を説明する。図2は、本発明の第2の実施形態の断面構
成を示す図である。
【0026】一般的な用途では、延長ドレイン領域は、
電位設定の制約上、基板との電位差の大きいドレイン側
にのみ設けられるが、双方とも電位差の大きくなるスイ
ッチング用途(例えばアナログスイッチ)等では、図2
に示すように、第1のゲート電極23を中心とする軸対
称型の構造にすることが必要とされる。
【0027】軸対称型構造のため、前記第1の実施形態
における第2のゲート電極13Bは、2個存在すること
になり、第2のゲート電極23A、第3のゲート電極2
3Bとして示してある。
【0028】トランジスタがオフ状態の時、図3におけ
るソースとドレインには高耐圧が要求され、しかもその
極性は特定できない場合が多い。このため、オフ状態で
は第2及び第3のゲート電極23A、23Bに対応する
拡散層のキャリア濃度を低下させる電位を印加する。
【0029】一方、オン状態時では、ソースとドレイン
間の耐圧は要求されず、内部抵抗が低いことが要求され
る。このため、オン状態の時には、第2及び第3のゲー
ト電極23A、23Bに、それぞれ延長ドレイン領域2
2A、22Bのキャリア濃度を大きくさせる電位を印加
する。
【0030】なお、第2及び第3のゲート電極23A、
23Bに印加する電圧を供給する場合、これらの電圧
は、通常、低圧系(例えば5V)及び高圧系が絶縁ゲー
ト型電界効果トランジスタを含む集積回路内に設けられ
ているため、前記したと同様、第2及び第3のゲート電
極23A、23Bに制御電圧を供給するための特別な論
理回路を新たに構成することは必要とされず、例えば単
に配線パターンを変更するだけで済む場合もあり、回路
構成が複雑化することはない。
【0031】本実施形態の作用効果として、例えば、第
2及び第3のゲート電極23A、23Bに対基板電圧を
0から50Vに変化させたとすると、耐圧は80Vから
20Vへと低下するが、逆にオン抵抗は5Ωから1Ωへ
と小さくなる。
【0032】一方、これを、耐圧80V、オン抵抗1Ω
の通常の絶縁ゲート型電界効果トランジスタで置き換え
た場合、その面積は増大し、本実施形態と比べて4倍程
度となる(すなわち簡単のため抵抗で考えると、耐圧8
0Vの場合の抵抗(=電圧/電流)は耐圧20Vのもの
の4倍となり、これに伴い面積も増大する)。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ソース領域とドレイン領域の中間にあり基板表面上絶縁
膜を介して形成される第1のゲート電極とは電気的に独
立した、延長ドレイン拡散層上に絶縁膜を介して第2の
ゲート電極、又は第2、第3のゲート電極を設け、これ
に所定の電圧を印加することにより、同一トランジスタ
について高耐圧型モードと低抵抗型モードとの選択を行
うことができる。
【0034】このため、本発明によれば、例えば、耐圧
の要求されるオフ時には高耐圧モード、低抵抗の要求さ
れるオン時には低抵抗モードとして作動させることがで
きる。その際、この切換に必要で、第2又は第2及び第
3のゲート電極に印加しなければならない絶縁ゲート型
電界効果トランジスタのオン/オフに同期のとれた信号
は、例えば本発明に係る絶縁ゲート型電界効果トランジ
スタと同一チップ上に形成される集積回路内に設けられ
ることから、回路の複雑化は抑止されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の断面構成を示す図で
ある。
【図2】本発明の第2の実施形態の断面構成を示す図で
ある。
【図3】従来の絶縁ゲート型電界効果トランジスタの断
面構成を示す図である。
【符号の説明】
11 P型基板 12 N-型延長ドレイン拡散層 13A 第1のゲート電極 13B 第2のゲート電極 14 ドレイン電極 15 N+型ドレイン拡散層 16 N+型ソース拡散層 17 P+型拡散層 18 ソース電極 19 酸化膜 21 P型基板 22A、22B 延長ドレイン領域 23 第1のゲート電極 23A 第2のゲート電極 23B 第3のゲート電極 24A ドレイン電極 24B ソース電極 25A N+型ドレイン拡散層 25B N+型ソース拡散層 29 酸化膜 31 P型基板 32 N-型延長ドレイン拡散層 33 ゲート電極 34 ドレイン電極 35 N+型ドレイン拡散層 36 N+型ソース拡散層 37 P+拡散層 38 ソース電極 39 酸化膜

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ソース領域とドレイン領域との間の基板表
    面に絶縁膜を介して第1のゲート電極を有し、且つ前記
    ドレイン領域が低濃度層と高濃度層とを少なくとも含む
    絶縁ゲート型の半導体装置において、 前記低濃度層上に絶縁膜を介して前記低濃度層のキャリ
    アの増減を制御するための第2のゲート電極を備えたこ
    とを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】オン時には前記ドレイン領域の前記低濃度
    層のキャリア濃度を増加させるような電圧を前記第2ゲ
    ート電極に供給し、オフ時には前記ドレイン領域の前記
    低濃度層のキャリア濃度を低下させるような電圧に切換
    えて該電圧を前記第2のゲート電極に供給することを特
    徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】前記ソース領域が低濃度層と高濃度層とを
    少なくとも含み、前記ソース領域の前記低濃度層上に絶
    縁膜を介して前記低濃度層のキャリアの増減を制御する
    ための第3のゲート電極を備えたことを特徴とする請求
    項1記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】オン時には前記ドレイン領域及び前記ソー
    ス領域の前記低濃度層のキャリア濃度を共に増加させる
    ような電圧を前記第2のゲート電極及び前記第3のゲー
    ト電極に供給し、オフ時には前記ドレイン領域及び前記
    ソース領域の前記低濃度層のキャリア濃度を共に低下さ
    せるような電圧に切換え該電圧を前記第2のゲート電極
    及び前記第3のゲート電極に供給することを特徴とする
    請求項3記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】前記ドレイン領域及び前記ソース領域の前
    記高濃度層上にそれぞれ設けられるドレイン電極及びソ
    ース電極のうちの一方に高電位が印加され、他方に低電
    位が印加される際に、前記第2ゲート電極と第3のゲー
    ト電極とに対して、高電位が印加される、前記ドレイン
    電極又は前記ソース電極の一方に対応する電極には耐圧
    を低下させないように所定の低電位を供給すると共に、
    低電位が印加される、前記ドレイン電極又は前記ソース
    電極の他方に対応する電極にはオン抵抗を下げるように
    所定の高電位を供給することを特徴とする請求項3記載
    の半導体装置。
  6. 【請求項6】第1導電型の基板内に逆導電型のドレイン
    拡散層及び逆導電型のソース拡散層を有する絶縁ゲート
    型電界効果トランジスタにおいて、 前記ソース拡散層と前記ドレイン拡散層との間に絶縁膜
    を介して前記第1導電型基板の表面に形成される第1の
    ゲート電極と、前記ドレイン拡散層と前記ソース拡散層
    上のうちのいずれか一方又は両方の拡散層上に絶縁膜を
    介して形成される第2のゲート電極、又は第2、第3の
    ゲート電極、を備えたことを特徴とする半導体装置。
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