JPH09129220A - 負極集電体のリチウム箔貼付方法および装置 - Google Patents

負極集電体のリチウム箔貼付方法および装置

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JPH09129220A
JPH09129220A JP7288671A JP28867195A JPH09129220A JP H09129220 A JPH09129220 A JP H09129220A JP 7288671 A JP7288671 A JP 7288671A JP 28867195 A JP28867195 A JP 28867195A JP H09129220 A JPH09129220 A JP H09129220A
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JP
Japan
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negative electrode
current collector
lithium foil
electrode current
metallic lithium
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JP7288671A
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English (en)
Inventor
Akihisa Kita
明尚 喜多
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】負極集電体上の金属リチウム箔の容積を正確に
設定するとともに、この金属リチウム箔の貼り付け作業
を容易かつ効率的に遂行可能にする。 【解決手段】リチウム箔貼付装置10は、負極集電体1
6を移送する負極移送手段20と、金属リチウム箔22
をこの負極集電体16に対して移送するリチウム箔移送
手段24と、前記金属リチウム箔22を負極集電体16
に貼り付け可能な転写手段26とを備える。金属リチウ
ム箔22は、所定の長さに切断された後、負極集電体1
6の所定の部位に貼り付けられるため、この負極集電体
16における前記金属リチウム箔22の容積を容易かつ
正確に設定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属集電体に一定
の間隔で負極活物質が設けられた塗布部を有する負極集
電体に、金属リチウム箔を貼り付けるための負極集電体
のリチウム箔貼付方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、リチウムは、高電圧かつ高エ
ネルギ密度が要求される電池の負極に適しており、この
リチウムを負極活物質に用いたリチウム電池が広く知ら
れている。このリチウム電池は、金属集電体に一定の間
隔で正極活物質が設けられた塗布部を有する正極集電体
と、金属集電体に負極活物質が一定の間隔で設けられた
塗布部を有する負極集電体とを備え、この正極集電体と
この負極集電体がセパレータを介して巻回された状態で
ケース内に収容されている。
【0003】負極集電体は、例えば、特開平6−528
49号公報に開示されているように、金属集電体上に等
間隔で金属リチウム塊を配置し、この金属集電体の巻き
取りと圧延ロールの回転とを行うことによって該金属集
電体上に金属リチウム箔を形成し、さらに該金属リチウ
ム箔の周縁の金属集電体上に接着剤を接着することによ
り、得られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種のリ
チウム電池では、より小型でかつ高エネルギ密度の電池
を得ることが望まれている。しかしながら、電池ケース
内で金属リチウム箔の容積を部分的に変更することは極
めて困難であり、上記の要請に十分に対応することがで
きないという問題が指摘されている。
【0005】本発明は、この種の問題を解決するもので
あり、負極集電体上の金属リチウム箔の容積を正確に設
定することができるとともに、この金属リチウム箔の貼
り付け作業を容易かつ効率的に遂行可能な負極集電体の
リチウム箔貼付方法および装置を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、本発明は、金属集電体に金属リチウム箔からなる
負極活物質が設けられた塗布部を有する負極集電体に対
し一定の長さを有する金属リチウム箔が位置決めされ、
転写手段を介して前記金属リチウム箔が前記負極集電体
に貼り付けられる。このため、負極集電体の所望の部位
における金属リチウム箔の容積が容易かつ正確に設定さ
れる。
【0007】また、転写手段を構成する転写ローラで金
属リチウム箔の先端部を負極集電体に貼り付けた後、こ
の負極集電体を前記金属リチウム箔と一体的に移送する
ことにより、前記リチウム箔の残余の部分が該負極集電
体に貼り付けられる。これにより、負極集電体の移送時
に、金属リチウム箔の貼り付け作業が同時に遂行され、
サイクルタイムの短縮が容易に可能になる。
【0008】その際、転写ローラが負極集電体の移送速
度と略同等の周速度で回転駆動されることにより、金属
リチウム箔の貼り付け作業が一層円滑に行われる。さら
に、負極集電体の塗布部と未塗布部との境界部位を検出
し、この検出信号に基づいて転写ローラを駆動制御すれ
ば、この転写ローラを、常時、金属リチウム箔の先端部
に対し正確に当接させることができ、高精度な金属リチ
ウム箔貼り付け作業が可能になる。
【0009】さらにまた、転写ローラがポリアセタール
(POM)等の樹脂系材料で形成されるとともに、その
周面にローレット、鋸刃または溝刃状の凹凸部位が設け
られる。これにより、転写ローラの押圧作用下に金属リ
チウム箔を負極集電体に強固に固着することができ、接
着剤を不要にすることが可能になる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施形態
に係る負極集電体のリチウム箔貼付装置10を組み込む
巻回機12の概略構成図である。このリチウム箔貼付装
置10は、負極送り出し軸14にロール状に巻かれてセ
ットされている負極集電体16を巻き込み部18に供給
するための負極移送手段(第1移送手段)20と、ロー
ル状に巻かれてセットされている金属リチウム箔22を
前記負極集電体16に対して移送するリチウム箔移送手
段(第2移送手段)24と、前記金属リチウム箔22を
押圧して該負極集電体16に貼り付け可能な転写手段2
6と、これらを同期して駆動制御するためのシーケンサ
等の制御手段27とを備える。
【0011】負極集電体16は、図2に示すように、金
属集電体28上に一定の間隔で負極活物質が設けられた
塗布部30と、この負極活物質が塗られていない未塗布
部32とを有する。金属リチウム箔22は、塗布部30
または未塗布部32の一方に貼り付けられている。負極
移送手段20は、図1に示すように、回転駆動される負
極送り出し軸14と、この負極送り出し軸14から巻き
込み部18に向かって負極集電体16を所定の搬送路に
沿って移送するために配設された複数の搬送ローラ34
とを有するとともに、この負極移送手段20には、転写
手段26と前記負極送り出し軸14との間に負極タブ溶
着用の超音波溶着器36が配設される。
【0012】リチウム箔移送手段24は、金属リチウム
箔22を転写手段26に対して搬送するための複数の搬
送ローラ38を有し、最先端に位置する前記搬送ローラ
38に近接して吸着ブロック40が配設される。この吸
着ブロック40は、図示しない真空源に連通する吸着孔
40aを有しており、図2に示すように、金属リチウム
箔22の先端部を吸着保持して矢印A方向に進退自在に
構成される。吸着ブロック40の上方には、金属リチウ
ム箔22を所定の長さに切断するためのカッター42が
移動自在に配置される。
【0013】転写手段26は、転写ブロック44を備
え、この転写ブロック44の下面44aには、複数の吸
着孔44bが設けられており、この吸着孔44bが図示
しない真空源に連通している。転写ブロック44は、第
1シリンダ46から水平方向に延在するロッド46aに
係合して矢印B方向(水平方向)に進退自在であるとと
もに、第2シリンダ48から下方に延在するロッド48
aに連結されて矢印C方向(鉛直方向)に進退自在であ
る。
【0014】図1に示すように、負極移送手段20の先
端側には、巻き込み部18に近接して負極吸着ブロック
50が配設され、この負極吸着ブロック50の負極集電
体16側の面には、図示しない真空源に連通する複数の
吸着孔が形成される。負極吸着ブロック50に対向し
て、カッター52とセンサ54とが配設され、このセン
サ54は、負極集電体16に設けられた塗布部30と未
塗布部32との境界を検出する。
【0015】巻回機12は、正極送り出し軸56にロー
ル状に巻かれてセットされている正極集電体58を巻き
込み部18に供給するための正極移送手段60と、第1
および第2セパレータ62、64を前記巻き込み部18
に供給するための第1および第2セパレータ移送手段6
6、68とを備える。正極移送手段60は、回転駆動さ
れる正極送り出し軸56と、複数の搬送ローラ70とを
備え、その搬送路上に正極タブ溶着用の超音波溶着器7
2が配設されるとともに、巻き込み部18側に近接して
正極吸着ブロック74、カッター76およびセンサ78
が配置される。第1および第2セパレータ移送手段6
6、68は、複数の搬送ローラ80、82を備え、巻き
込み部18側に第1および第2セパレータ62、64を
切断するためのカッター84が配設されている。
【0016】このように構成される第1の実施形態に係
るリチウム箔貼付装置10の動作について、巻回機12
との関連で以下に説明する。負極集電体16は、負極移
送手段20を構成する負極送り出し軸14の回転作用下
にこの負極送り出し軸14から送り出され、転写手段2
6側に移送される。一方、金属リチウム箔22は、リチ
ウム箔移送手段24の作用下に転写手段26側に搬送さ
れ、その先端部が吸着ブロック40に吸着される。ま
た、負極タブは、移送停止後に超音波溶着器36を介し
て負極集電体16の所定の部位に溶着される。
【0017】図2に示すように、金属リチウム箔22の
先端部を吸着している吸着ブロック40は、矢印A方向
に変位してこの金属リチウム箔22を所定の長さだけ引
き出した後、カッター42により前記金属リチウム箔2
2が切断される。次いで、転写ブロック44が吸着ブロ
ック40上に移動され、その下面44aに形成された吸
着孔44bが吸引されるとともに、吸着ブロック40の
吸引が停止される。これにより、所定の長さに切断され
た金属リチウム箔22は、転写ブロック44の下面44
aに吸着される。
【0018】そこで、転写手段26を構成する第1シリ
ンダ46が駆動され、ロッド46aの押圧作用下に転写
ブロック44が矢印B方向に移動して、一旦停止されて
いる負極集電体16の塗布部30上に配置された後、第
2シリンダ48が駆動され、ロッド48aを介してこの
転写ブロック44が下降される。このため、転写ブロッ
ク44の下面44aに吸着されている金属リチウム箔2
2は、塗布部30の所定の位置に圧着される。なお、金
属リチウム箔22の負極集電体16への圧着をより確実
に遂行するために、第2シリンダ48を駆動して転写ブ
ロック44を2〜3回上下方向(矢印C方向)に移動さ
せることが好ましい。
【0019】上記のように金属リチウム箔22が圧着さ
れた負極集電体16は、負極移送手段20が再度駆動さ
れることにより、所定の搬送路に沿って巻き込み部18
側に間欠移動されるとともに、転写手段26を介してそ
れぞれ所定の位置に金属リチウム箔22が圧着される。
負極集電体16の先端部が巻き込み部18に搬送される
際、正極移送手段60を構成する正極送り出し軸56の
回転作用下に、正極集電体58の先端部がこの巻き込み
部18側に配置される一方、第1および第2セパレータ
62、64が同様に、第1および第2セパレータ移送手
段66、68の作用下に該巻き込み部18に対応して搬
送されている。従って、負極集電体16と正極集電体5
8は、第1および第2セパレータ62、64を介装して
巻き込み部18で巻回される。
【0020】ここで、巻き込み部18により巻回される
正極集電体58の塗布部と未塗布部との境界部位(図示
せず)がセンサ78により検出されると、この巻き込み
部18による巻回動作が一旦停止され、正極吸着ブロッ
ク74により前記正極集電体58が吸着された状態で、
カッター76により該正極集電体58が切断される。そ
して、巻き込み部18による巻回が再開され、センサ5
4により負極集電体16の塗布部30と未塗布部32と
の境界部位が検出されると、巻き込み部18による巻回
走行が停止され、負極吸着ブロック50によって前記負
極集電体16が吸着された状態で、カッター52を介し
て該負極集電体16が切断される。さらに、巻き込み部
18による巻回走行が再開され、第1および第2セパレ
ータ62、64の巻き長さが所定長に至ると、前記巻き
込み部18の巻回走行が停止され、前記第1および第2
セパレータ62、64がカッター84により切断され
る。その後、図示しない端止めテープによる端止めを行
う。
【0021】これにより、負極集電体16と正極集電体
58と第1および第2セパレータ62、64とによる巻
回群が完成し、この巻回群が巻回機12から排出され
る。この場合、第1の実施形態では、リチウム箔貼付装
置10が巻回機12に組み込まれており、負極送り出し
軸14に巻回されている負極集電体16が負極移送手段
20を介して巻き込み部18に移送される途上で、転写
手段26を介して金属リチウム箔22の貼り付け作業が
行われる。このため、巻回機12により得られる巻回群
には、所望の位置に対応して金属リチウム箔22が配置
されており、この巻回群を収容して構成されるリチウム
電池は、有効に高性能化されるという利点が得られる。
【0022】しかも、転写手段26を介して金属リチウ
ム箔22を負極集電体16に圧着することにより、接着
剤を不要にすることができる。これにより、金属リチウ
ム箔22の貼り付け作業が迅速かつ効率的に遂行される
という効果がある。なお、金属リチウム箔22は、塗布
部30の全面または一部、あるいは未塗布部32の一部
に貼り付けることができる。
【0023】図3は、第2の実施形態に係るリチウム箔
貼付装置100を組み込む巻回機102の概略構成図で
ある。なお、第1の実施形態に係る巻回機12と同一の
構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明
は省略する。リチウム箔貼付装置100は、転写手段1
04と、負極集電体16の塗布部30と未塗布部32の
境界部位を検出するセンサ(検出手段)106と、この
負極集電体16の搬路長を調整する搬路調整手段108
と、これらを同期して駆動制御するシーケンサ等の制御
手段109とを備える。
【0024】図3および図4に示すように、転写手段1
04は、転写ローラ110と、この転写ローラ110を
負極集電体16に対して進退させるシリンダ(移動部)
112と、前記転写ローラ110を前記負極集電体16
の移送速度と略同等の周速度で回転駆動させるためのモ
ータ(回転駆動手段)114と、該転写ローラ110と
負極集電体16を挟持する受けローラ115とを有す
る。
【0025】転写ローラ110は、樹脂系材料、例え
ば、超高分子量ポリエチレン、ポリエチレン(HP
E)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(P
S)、メタアクリル(MA)、アクリルニトリルブタジ
エンスチレン(ABS)、ポリアミドナイロン6(6
N)、モノマーキャスティングナイロン(UMC)、ポ
リアセタール(POM)、ポリカーボネート(PC)、
4ふっかエチレン(PTFE)、硬質塩化ビニル(PV
C)、ポリフェニリンオキサイド(PPO)およびポリ
ウレタン(PUR)が用いられる。
【0026】図5に示すように、転写ローラ110の外
周面には、ローレット状の凹凸部位116が形成され、
そのモジュールが0.5〜4.0に設定されている。金
属リチウム箔22の厚さが10〜300μmであり、こ
の金属リチウム箔22の幅L[m]とシリンダ112に
よる転写ローラ110の押付力F[N]とは、F/L=
10〜200[N/m]の範囲に設定されている。
【0027】センサ106は、図4に示すように、転写
ローラ110で金属リチウム箔22が貼り付けられた直
後の塗布部30と未塗布部32の境界部位を検出する位
置に配置されている。搬路調整手段108を構成するパ
スローラ118は、モータ120に連結されたボールね
じ等のリニアガイド122を介して水平方向に進退自在
に構成される。
【0028】金属リチウム箔22の搬送路上には、図4
に示すように、水平方向に進退自在な引き出し用吸着ブ
ロック124が配設されており、この引き出し用吸着ブ
ロック124に連通する図示しない真空源の吸引作用下
に、前記金属リチウム箔22の先端部が吸着されて負極
集電体16上の所定の位置に配置可能である。引き出し
用吸着ブロック124の上方には、金属リチウム箔22
を所定の長さ毎に切断するためのカッター126が配設
されている。
【0029】このように構成されるリチウム箔貼付装置
100の動作について以下に説明する。なお、巻回機1
02全体の動作は、前述した巻回機12と同様であり、
その詳細な説明は省略する。負極集電体16は、負極移
送手段20を介して転写手段104に搬送される一方、
金属リチウム箔22は、その先端部が引き出し用吸着ブ
ロック124に吸着されて転写ローラ110側に移送さ
れた後、カッター126によって前記金属リチウム箔2
2が所定の長さに切断される。
【0030】そして、センサ106により負極集電体1
6の塗布部30と未塗布部32の境界部位が検出される
と、この検出信号が制御手段109に送られ、この制御
手段109によりシリンダ112が駆動される。このた
め、転写ローラ110は、シリンダ112の作用下に下
方に押圧され、その周面に設けられている凹凸部位11
6で金属リチウム箔22の先端部を受けローラ115側
に押圧し、この先端部を塗布部30に圧着させる。
【0031】次いで、負極移送手段20が駆動され、負
極集電体16の移送が開始される。従って、金属リチウ
ム箔22は、転写ローラ110と受けローラ115の挟
持作用下に負極集電体16の塗布部30に対し残余の部
分が圧着されながら、この負極集電体16と一体的に矢
印A方向に移送される。その際、金属リチウム箔22を
所望の部位に確実かつ円滑に貼り付けるために、モータ
114の駆動作用下に転写ローラ110を、図4中、矢
印E方向に回転させる、または、受けローラ115を矢
印F方向に回転させることが望ましい。さらに、この転
写ローラ110を負極集電体16の移送速度と略同等の
周速度で回転させると好適である。
【0032】この場合、第2の実施形態では、転写ロー
ラ110と受けローラ115により金属リチウム箔22
の先端部を負極集電体16に貼り付けた後、負極移送手
段20を介してこの負極集電体16を矢印方向に移送さ
せるだけで、前記金属リチウム箔22の残余の部分が前
記負極集電体16に貼り付けられる。これにより、金属
リチウム箔22全体を負極集電体16に貼り付ける間、
この負極集電体16を停止させるものに比べて巻回機1
02全体のサイクルタイムを有効に短縮することがで
き、生産性が一層向上するという効果が得られる。
【0033】しかも、転写ローラ110を樹脂系材料で
形成するとともに、その表面にローレット状の凹凸部位
116が形成されている。このため、転写ローラ110
の押付力F[N]と金属リチウム箔22の幅L[m]と
を、F/L=10〜200[N/m]に設定することに
より、接着剤を用いることなく前記金属リチウム箔22
を負極集電体16に対し確実に貼り付けることが可能に
なる。ここで、F/Lが10以下では、金属リチウム箔
22が確実に貼り付かず、一方、F/Lが200以上で
は、この金属リチウム箔22に破断等が生じてしまう。
【0034】さらに、転写ローラ110に近接してセン
サ106を設けるとともに、搬路調整手段108が負極
集電体16の搬送路上に配置されている。このため、モ
ータ120を介してパスローラ118の位置を調整する
ことにより、センサ106による検出位置と金属リチウ
ム箔22の貼り付け位置とを高精度に設定することがで
き、この金属リチウム箔22の貼り付け位置が高精度に
維持されて、品質のばらつきがなく、安定した貼り付け
作業が遂行されるという効果がある。
【0035】なお、第2の実施形態では、転写ローラ1
10の外周にローレット状凹凸部位116を設けている
が、これに限定されるものではなく、図6に示す転写ロ
ーラ110aや、図7に示す転写ローラ110bを用い
ることができる。転写ローラ110aは、その外周部に
鋸刃状の凹凸部位116aが形成されており、この凹凸
部位116aは、ピッチPが0.5〜4.0に設定され
ている。転写ローラ110bは、その外周部に複数の溝
刃状の凹凸部位116bが形成されており、この凹凸部
位116bは、ピッチPが0.5〜4.0に設定されて
いる。
【0036】このように種々の凹凸部位116、116
aおよび116bを用いても、金属リチウム箔22を負
極集電体16に確実に貼り付けることが可能になる。
【0037】
【発明の効果】本発明に係る負極集電体のリチウム箔貼
付方法および装置では、金属集電体に金属リチウム箔か
らなる負極活物質が設けられた塗布部を有する負極集電
体に対し、一定の長さを有する金属リチウム箔が転写手
段を介して貼り付けられるため、前記負極集電体の所望
の部位における金属リチウム箔の容積が容易かつ正確に
設定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るリチウム箔貼付
装置を組み込む巻回機の概略構成説明図である。
【図2】前記リチウム箔貼付装置の要部斜視図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係るリチウム箔貼付
装置を組み込む巻回機の概略構成説明図である。
【図4】前記第2の実施形態に係るリチウム箔貼付装置
の要部説明図である。
【図5】前記第2の実施形態に係るリチウム箔貼付装置
を構成する転写ローラの斜視説明図である。
【図6】図5に示す転写ローラの別の構成を示す縦断面
説明図である。
【図7】前記転写ローラのさらに別の構成を示す縦断面
説明図である。
【符号の説明】
10、100…リチウム箔貼付装置 12、102
…巻回機 16…負極集電体 18…巻き込
み部 20…負極移送手段 22…金属リ
チウム箔 24…リチウム箔移送手段 26、104
…転写手段 30…塗布部 32…未塗布
部 44…転写ブロック 58…正極集
電体 60…正極移送手段 62、64…
セパレータ 66、68…セパレータ移送手段 78、106
…センサ 108…搬路調整手段 110、110a、110b…転写ローラ 112…シリンダ 114…モー
タ 116、116a、116b…凹凸部位 118…パス
ローラ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属集電体に一定の間隔で負極活物質が設
    けられた塗布部と未塗布部を有する負極集電体に対し、
    一定の長さを有する金属リチウム箔を位置決め配置する
    工程と、 前記負極集電体および前記金属リチウム箔の移送を停止
    し、転写手段により前記金属リチウム箔を押圧して該金
    属リチウム箔を前記負極集電体に貼り付ける工程と、 を有することを特徴とする負極集電体のリチウム箔貼付
    方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載のリチウム箔貼付方法におい
    て、前記転写手段を構成する転写ローラで前記金属リチ
    ウム箔の先端部を押圧して該先端部を前記負極集電体に
    貼り付けた後、前記負極集電体および前記金属リチウム
    箔を移送することにより、前記転写ローラを介して前記
    金属リチウム箔の残余の部分を該負極集電体に貼り付け
    ることを特徴とする負極集電体のリチウム箔貼付方法。
  3. 【請求項3】請求項2記載のリチウム箔貼付方法におい
    て、前記転写ローラは、前記負極集電体および前記金属
    リチウム箔の移送速度と略同等の周速度で回転駆動され
    ることを特徴とする負極集電体のリチウム箔貼付方法。
  4. 【請求項4】請求項2または3記載のリチウム箔貼付方
    法において、前記負極集電体の塗布部と未塗布部との境
    界部位が検出された後、前記転写ローラにより前記金属
    リチウム箔の先端部を前記負極集電体に貼り付けること
    を特徴とする負極集電体のリチウム箔貼付方法。
  5. 【請求項5】金属集電体に一定の間隔で負極活物質が設
    けられた塗布部と未塗布部を有する負極集電体を移送す
    る第1移送手段と、 金属リチウム箔を前記負極集電体に対して移送する第2
    移送手段と、 前記金属リチウム箔を押圧して該金属リチウム箔を前記
    負極集電体に貼り付け可能な転写手段と、 を備えることを特徴とする負極集電体のリチウム箔貼付
    装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載のリチウム箔貼付装置におい
    て、前記転写手段は、前記負極集電体に前記金属リチウ
    ム箔の移送方向先端部を貼り付けるために進退自在で、
    かつ前記負極集電体および前記金属リチウム箔が移送さ
    れることにより該金属リチウム箔の残余の部分を該負極
    集電体に貼り付け可能な転写ローラと、 前記転写ローラを前記負極集電体に対して進退させる移
    動部と、 を備えることを特徴とする負極集電体のリチウム箔貼付
    装置。
  7. 【請求項7】請求項6記載のリチウム箔貼付装置におい
    て、前記負極集電体の塗布部と未塗布部との境界部位を
    検出する検出手段と、 前記転写ローラで前記金属リチウム箔の先端部を押圧し
    て該先端部を前記負極集電体の所望の部位に貼り付ける
    ために、前記検出手段からの検出信号に基づいて前記移
    動部を制御する制御手段と、 を備えることを特徴とする負極集電体のリチウム箔貼付
    装置。
  8. 【請求項8】請求項7記載のリチウム箔貼付装置におい
    て、前記負極集電体の搬路長さを調整可能な手段を備え
    ることを特徴とする負極集電体のリチウム箔貼付装置。
  9. 【請求項9】請求項6記載のリチウム箔貼付装置におい
    て、前記転写ローラを、前記負極集電体および前記金属
    リチウム箔の移送速度と略同等の周速度で回転駆動させ
    るための回転駆動手段を備えることを特徴とする負極集
    電体のリチウム箔貼付装置。
  10. 【請求項10】請求項6乃至9のいずれか1項に記載の
    リチウム箔貼付装置において、前記転写ローラは、樹脂
    系材料で形成されるとともに、その周面に凹凸部位が設
    けられることを特徴とする負極集電体のリチウム箔貼付
    装置。
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