JPH09127802A - 静電記録装置のバックレスト機構 - Google Patents

静電記録装置のバックレスト機構

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JPH09127802A
JPH09127802A JP28184395A JP28184395A JPH09127802A JP H09127802 A JPH09127802 A JP H09127802A JP 28184395 A JP28184395 A JP 28184395A JP 28184395 A JP28184395 A JP 28184395A JP H09127802 A JPH09127802 A JP H09127802A
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electrostatic recording
pressing
electrostatic
recording head
pressing pressure
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JP28184395A
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Fumito Komatsu
文人 小松
Toshitate Kawazu
利建 河津
Kiyotsugu Takazawa
清継 高沢
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録媒体の種類に応じて、簡単に静電記録ヘ
ッドに摺接する記録媒体の押付圧の調節を可能とする。 【解決手段】 バックレスト機構40は、装置の両側か
らヘッドの上部でパッドローラ12を支持し、かつ静電
記録ヘッド11の表面に対する押し付け圧を調節する。
バックレスト機構40は、ピン41aによって、静電記
録装置本体の側壁部材41に揺動可能に保持されてい
る。金具50と金具51はピン41aによって、金具5
1と金具52はピン43によって、揺動可能に連結さ
れ、金具52は矢印方向にスライド可能である。前記パ
ッドローラ12の回転軸12aは、金具52の側面に設
けられた開口部52bを貫通し、もう一方の側面に設け
られた開口部52cにおいて、ボールベアリングによっ
て回転可能に支持されている。金具50と52の間に
は、プリテンションが与えられたバネ70が張設されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、適度な押し付け圧
で記録紙を静電記録ヘッドに摺接させる静電記録装置の
バックレスト機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】静電記録装置は、静電記録ヘッドによっ
て記録紙に静電潜像を形成し、その後、この静電潜像を
液体トナーによって現像することにより、画像を記録す
る。記録紙の記録面には、直径数μm程度のシリカ粒子
からなるスペーサが適当な密度で散布されており、反対
側からパッドローラで記録紙を静電記録ヘッドに押圧
し、記録面を適度な圧力でヘッド表面に摺接させること
によって、静電記録ヘッドと記録紙の誘電層との間にス
ペーサによる適当な間隔の放電ギャップができる。この
状態で静電記録ヘッドの各画素に対応した電極間で放電
させると、記録紙は画像情報に基づいて帯電し、静電潜
像が形成される。静電記録ヘッドを通過した記録紙は、
トナーローラによってトナー粒子を拡散させた液体トナ
ーが塗布される。液体トナーが記録紙に塗布されると、
静電潜像とは逆の極性に帯電したトナー粒子は静電気力
によって記録紙に形成された静電潜像に引き寄せられ、
記録紙の表面層と結合して、静電潜像が現像される。
【0003】上記より明らかなように、静電記録装置で
適正な画像記録を行うには、静電記録ヘッドによる静電
潜像の形成が確実に行われなければならず、そのために
は、適正な押し付け圧で記録紙を静電記録ヘッドに摺接
させることが重要となる。記録紙の押し付け圧が不十分
だと、記録すべき画像が途中で途切れるドロップアウト
という現象が生じ、一方、押し付け圧が過剰な場合は、
本来印刷すべきでない部分に画像を記録してしまうスプ
リアスライティングという現象が生じる。
【0004】一般的な静電記録装置では、静電記録ヘッ
ドの表面に対向する位置にパッドローラを設け、このパ
ッドローラにより、静電記録ヘッドとの間に記録紙を挟
んだ状態で記録紙の記録面を静電記録ヘッドの表面に押
しつけている。記録時に記録紙が搬送されると、パッド
ローラが回転し、記録紙は常に一定の押し付け圧で静電
記録ヘッドの表面に摺接する。このように、記録紙を挟
んで静電記録ヘッドと対向して弾性のある部材で記録紙
を静電記録ヘッドに押圧する装置を一般にバックレスト
という。バックレストには、パッドローラを用いるもの
の他に、蒲鉾形のパッドを当接させるだけのものもあ
る。
【0005】図4(a)(b)は、パッドローラ12を
用いるバックレストの部分の概略を示した断面図であ
る。静電記録ヘッド11には、中央に主電極13a,1
3bが、その両側に補助電極14a,14bがそれぞれ
埋設されている。主電極同士の間隔は約0.2mm、補助
電極同士の間隔は約3mm程度である。記録紙10は、パ
ッドローラ12によって下側に押圧され、記録面が静電
記録ヘッド11の表面に摺接しながら矢印方向に搬送さ
れる。尚、図4では、パッドローラの押圧による変形を
誇張して描いているが、パッドローラは、金属の心金の
表面に軟質のゴムを巻いたもので、実際の変形は、図示
のものよりかなり小さい。また、静電記録ヘッド自体
も、上に凸に湾曲しているので、パッドローラと静電記
録ヘッドが当接する幅は、数mm程度である。
【0006】図4(a)(b)に示した破線は、記録ヘ
ッドのそれぞれの位置において、記録紙が押圧される力
がどのようになるかを示す曲線である。同図(a)に示
すように、記録紙に付与される押し付け圧は、パッドロ
ーラの変形が大きいヘッドの中央でピークとなり、ここ
から離れるに従って小さくなる。また、同図(b)に示
すように、パッドローラ12がヘッドの中央から移動す
ると、押し付け圧のピーク位置も変化する。したがっ
て、パッドローラで記録紙を静電記録ヘッドに押圧する
場合には、その押し付け圧だけでなく、設置する位置も
重要となる。更に、記録するのに最適な押し付け圧は、
紙の材質、厚み、誘電層の電気的性質、表面に散布され
たスペーサの状態などによって変化するため、適正な押
し付け圧は記録紙の種類によっても大きく異なる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
静電記録装置は、パッドローラで静電記録ヘッドとの間
に記録紙を挟むと、パッドローラの位置は固定された状
態となり、その位置や記録紙に対する押し付け圧を変え
ることはできない。このため、製造段階で、一旦、パッ
ドローラの押し付け圧がある特定の種類の記録紙に適合
するよう調整して製造すると、ユーザー側では押し付け
圧の調節ができず、そのままの状態で適正な押し付け圧
が異なる別の記録紙に印刷を行うと、ドロップアウトや
スプリアスライティングといった画像ノイズが生じる。
これを防止するためには、メーカー側で装置を調整しな
おす必要があり、記録紙の種類に応じた柔軟な対応が難
しかった。
【0008】本発明は、上記事情に基づいてなされたも
のであり、記録媒体の種類に応じて、簡単に静電記録ヘ
ッドに摺接する記録媒体の押し付け圧を調節することが
できる静電記録装置のバックレスト機構を提供すること
を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの請求項1記載の発明は、搬送される記録媒体の記録
面が静電記録ヘッドに摺接するよう、その荷重によって
記録媒体を静電記録ヘッド表面に押圧する押圧手段と、
前記押圧手段を静電記録ヘッドの長手方向の両側から支
持し、前記押圧手段を水平を保ったまま上下方向に移動
させることにより、前記押圧手段が前記記録媒体を静電
記録ヘッド表面に押圧するときの静電記録ヘッドの中央
部における押し付け圧を変化させる押し付け圧調節手段
とを有することを特徴とするものである。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記押し付け圧調節手段は、前記押圧手段
を静電記録ヘッドの前後方向に移動させて前記押圧手段
の前記静電記録ヘッドの中央部における荷重を変化させ
るスライド手段を含むことを特徴とするものである。請
求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明におい
て、前記押し付け圧調節手段は、予め所定の張力となる
よう張設され、前記押圧手段を吊り下げたとたきに前記
所定の張力によって前記押圧手段の荷重の一部を支持す
る付勢手段を有することを特徴とするものである。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記押し付け圧調節手段は、両側から前記
押圧手段を支持する略水平に設けられた第一の部材と、
第一の部材と略直角に揺動可能に連結された第二の部材
と、第二の部材と略直角に揺動可能に連結され、第一の
部材と略平行に配置され、第一及び第二の部材とともに
略コ字状の組立体を構成する第三の部材と、第二の部材
と第三の部材を揺動可能に連結するとともに、前記組立
体を静電記録装置本体に揺動可能に支持するピン手段
と、第一の部材と第三の部材との間に、両者を近づける
方向の張力を予め生じさせた状態で張設した付勢手段
と、前記付勢手段の前記張力が略一定とみなされる範囲
で、前記第一及び第三の部材の先端部同士の距離が所定
範囲に収まるよう、第一の部材と第三の部材の相対移動
を制限する相対移動制限手段と、前記第一の部材が静電
記録ヘッドの前後方向にスライドするように、前記第二
の部材を前記ピン手段を中心として回動させる第一の駆
動手段と、前記第三の部材を、前記ピン手段を中心とし
て、前記付勢手段を張設した部分が上に移動する方向に
持ち上げるように回動させる第二の駆動手段と、を具備
することを特徴とするものである。
【0012】請求項5記載の発明は、請求項4記載の発
明において、前記第一の駆動手段及び第二の駆動手段の
制御情報を記憶する制御手段と、必要に応じてこの情報
を読み出して前記第一の部材のスライド位置及び第三の
部材の揺動位置を自動的に設定する制御手段とを設けた
ことを特徴とするものである。請求項6記載の発明は、
請求項4記載の発明において、記録媒体に記録したその
記録媒体の適正な押し付け圧に関する情報を読み取る情
報読み取り手段と、情報読み取り手段によって読み取っ
た情報に基づいて前記第一の部材のスライド位置及び第
三の部材の上下位置を自動的に設定する制御手段を設け
たことを特徴とするものである。
【0013】請求項7記載の発明は、請求項1,2,
3,4,4又は6記載の発明において、前記押圧手段
は、静電記録ヘッドに摺接する記録媒体の搬送に伴って
回転するパッドローラからなることを特徴とするもので
ある。
【0014】
【作用】請求項1記載の発明は、前記の構成により、押
し付け圧調節手段によって、押圧手段を上下方向に移動
することによって押圧手段の静電記録ヘッドに対する荷
重を変化させることができるので、記録時において記録
媒体が静電記録ヘッドに摺接するときの圧力を適正な値
とすることによって、所望の静電潜像が確実に形成さ
れ、ドロップアウトやスプリアスライティングといった
画像ノイズの発生を有効に抑えることができる。
【0015】請求項2記載の発明は、前記の構成によ
り、スライド手段は、前記押圧手段を静電記録ヘッドの
前後方向に移動させて前記押圧手段の前記静電記録ヘッ
ドの中央部における荷重を変化させるので、静電記録ヘ
ッド全体に対して同じ荷重が加わっていても、このスラ
イド動作によって、静電記録ヘッドの中央部における荷
重を変化させることができるので、押圧手段の前後方向
の位置を調節することによって、静電記録ヘッドの中央
部における荷重を適切な値とすることができる。
【0016】請求項3記載の発明は、前記の構成によ
り、所定の張力により前記押圧手段の荷重の一部を支持
する付勢手段、例えばつる巻きバネ等によって、押圧手
段の重量から付勢手段の張力に相当する重量を差し引い
た荷重が静電記録ヘッドの表面に加わるようにすること
ができる。請求項4記載の発明は、前記の構成によっ
て、第一の部材と第二の部材は略直角に互いに揺動可能
に連結されているので、第一の駆動手段によって第二の
部材をピン手段を中心として回動させることによって、
第一の部材を静電記録ヘッドの前後方向にスライドさせ
ることができる。また、第一、第二、第三の部材は互い
に揺動可能に連結されて略コ字状の組立体を構成し、付
勢手段が第一及び第三の部材の間において両者を近づけ
る方向に予め張力が加えられた状態で張設され、更に、
相対移動制限手段によって第一及び第三の部材の両者が
近づく方向の相対的な移動範囲が所定の範囲に制限され
るとともに、この範囲にあれば第一及び第三の部材のに
は付勢手段に予め与えられた張力が加わるので、押圧手
段のヘッドに対する荷重は、押圧手段の全重量が加わる
状態、押圧手段の重量から付勢手段の張力に相当する重
量を差し引いた荷重が加わる状態、そして押圧手段の重
量が全く加わらない状態が得られる。これら三つの状態
のいずれかを選択するとともに、前記スライド位置を選
択することによって、記録媒体が静電記録ヘッドの中央
部に摺接するときの圧力を適正な値とすることができ、
所望の静電潜像が確実に形成され、ドロップアウトやス
プリアスライティングといった画像ノイズの発生を有効
に抑えることができる。
【0017】請求項5記載の発明は、前記の構成によ
り、一旦、制御情報を記憶すれば、次に同じ記録媒体に
印刷を行うときに、この情報を読み出すだけで適正な押
し付け圧に調節できるので、作業者の負担が軽減する。
請求項6記載の発明は、前記の構成により、例えばバー
コードリーダーなどの情報読み取り手段によって、記録
媒体にバーコードとして記録した押し付け圧に関する情
報を読み取って、自動的に押し付け圧を調節可能とする
ことによって、作業者の負担が軽減され、作業能率が向
上する。
【0018】請求項7記載の発明は、前記の構成によ
り、押圧手段をパッドローラとすることによって、記録
媒体の搬送に伴ってパッドローラも回転するので、記録
媒体と押圧手段が擦れることはなく、押圧手段の寿命が
長くなるととに、記録媒体に対して常に好適な押圧作用
を及ぼすことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、本発明の
一実施形態について説明する。図1は、シングルパス方
式のカラー静電記録装置において、一色分の画像記録を
行う部分の概略を示した断面図である。図1において、
画像が形成される記録紙10は、バックテンションが加
えられた状態で、図の矢印a1 で示す方向(副走査方
向)に搬送される。静電記録ヘッド11は、この上に摺
接しながら搬送される記録紙10の下面に静電潜像を形
成するものであり、所定の信号処理回路から供給される
画像信号に基づいて駆動される。後述するバックレスト
機構の一部であるパッドローラ12は、記録紙10を静
電記録ヘッド11側に押圧して、記録紙を適当な圧力で
静電記録ヘッド11の電極部分に摺接させる。記録紙1
0の記録面(図1の下側)には、直径5〜30μm程度
のシリカ粒子からなるスペーサが適当な密度で散布され
ている。このスペーサによって、静電記録ヘッドと記録
紙の誘電層との間に放電ギャップができ、記録紙と静電
記録ヘッドの間の放電によって記録紙が帯電され、静電
潜像が形成される。
【0020】静電記録ヘッド11を通過した記録紙10
は、現像部20へ送られる。現像部20には、記録紙1
0を適切な圧力でトナーローラ21、スクレーパ22及
び吸引部23のガイドバー24,25に摺接させるため
のアイドルローラ26,27,28が、記録紙10の上
側に設けられている。スクレーパ22、ガイドバー2
4,25、ガイドバーのための支持部材32は、固定部
材(不図示)によって、トナーローラ21を内側に含む
ケース部材29に着脱可能に固定されている。シングル
パス方式のカラー静電記録装置では、かかる静電記録ヘ
ッド及び現像部が直列に例えば4段設けられ、各段にお
いて原色の記録を行うことによって、最終的にカラー画
像が得られる。
【0021】トナーローラ21の下方に位置するトナー
供給皿30には、所定の溶剤にトナー粒子を拡散させた
液体トナー31が、トナーローラ21の下端部を僅かに
越えるレベルまで満たされている。この液体トナーは、
トナーボトルから、ポンプによって、図示しない所定の
経路を経てトナー供給皿30に送られる。液体トナー中
のトナー粒子は、静電潜像と逆の極性に帯電されてい
る。トナーローラ21が反時計方向に回転すると、液体
トナー31はトナーローラ21の表面の溝によって持ち
上げられ、トナーローラ21が記録紙10と接する部分
で記録紙10の下面に塗布される。静電潜像が形成され
た部分に付着した液体トナーのトナー粒子は、静電気力
によって記録紙に形成された静電潜像に引き寄せられ、
静電潜像が形成された部分の記録紙の表面層と結合し
て、静電潜像が現像される。
【0022】一の色の画像を記録したあと、記録紙10
に液体トナーの溶剤が残ったまま次段で別の色を記録す
ると、カラー画質が低下する。このため、記録紙に残っ
たトナーは、現像後に除去され、更に、現像部の下流に
設けたブロワー装置によって溶剤を乾燥させる。本実施
形態では、ブロワー装置で乾燥する前に不要な液体トナ
ーの大部分を除去するため、トナーローラ21の後段
に、スクレーパ22と吸引部23を設ける。
【0023】スクレーパー22は、記録紙10の幅より
も幾分長いステンレス製の棒状部材からなり、その断面
は直径が約5mmの円形である。スクレーパー22の軸
は、記録紙の進行方向と直交するように、ケース部材2
9に固定されている。スクレーパ22は、記録紙10が
この上を摺動することによって、記録紙に残った不要な
液体トナーの大部分を掻き落とす。掻き落とされた液体
トナーは、矢印a2 で示すようにケース部材の内壁に沿
って滴下する。また、吸引部23は、吸引路33を介し
て接続したポンプ(不図示)によって、記録紙10の下
側のガイドバー24と25の間の空間が負圧とされ、こ
れによって記録紙に残った液体トナーを吸引する。
【0024】次に、本実施形態の主要部であるバックレ
スト機構について説明する。図2は、図1に示したパッ
ドローラ12を支持し、かつ静電記録ヘッド11の表面
に対する押し付け圧を調節するバックレスト機構の概略
斜視図である。尚、図2には片側のバックレスト機構だ
けを示してあるが、実際にはこれと左右対称に構成され
た同様の機構が静電記録装置の反対側にも設けられ、両
側からパッドローラ12の軸12aを支持している。
【0025】図2において、バックレスト機構40は、
ピン41aによって、静電記録装置本体の側壁部材41
に揺動可能に保持されている。バックレスト機構40
は、金具50、51、52を有し、金具50と金具51
はピン41aによって、金具51と金具52はピン43
によって、それぞれ揺動可能に連結され、金具52は前
後方向(矢印方向)にスライド可能とされている。但
し、前記のように副走査方向の電極間隔を考慮して、こ
のスライド距離は、3〜4mm程度あれば十分である。ま
た、金具50,51,52は、いずれも断面形状をコ字
状として強度を高めてあり、また、金具50は金具51
の中に、金具51は金具52の中に隙間なく嵌まり込む
ようにして、横方向の捩れを防止している。前記パッド
ローラ12の回転軸12aは、金具52の側面に設けら
れた開口部52bを貫通し、もう一方の側面に設けられ
た開口部52cにおいて、ボールベアリング(不図示)
によって回転可能に支持されている。
【0026】金具51に設けられた長穴51aに挿入さ
れている出力軸60aは、側壁部材41に固定されたス
テッピングモータ60の回転軸から偏心した位置に固定
されている。ステッピングモータ60が回転すると、出
力軸60aは金具51をピン41aを中心として揺動さ
せ、同時に金具51と連結された金具52を前後方向に
スライドさせる。
【0027】金具50と金具52が上下方向において相
対的に移動できる範囲は、一方では金具51によって規
制され、他方では、金具50の先端に設けられた曲折部
50aと、この曲折部51aが挿入されている金具52
の先端の切欠部52aとによって規制される。後者の場
合、金具50と金具52は、曲折部50aが切欠部52
aの下端に当接しているときに最も接近し、上端に当接
しているときに最も離れる。また、金具50と金具52
の前後方向におけるスライド可能な範囲も、曲折部50
aと切欠部52aによって制限される。
【0028】金具50の先端と金具52の先端の間のバ
ネ70は、図のように張設したときに金具50と52を
近づけようとする張力が、パッドローラ12の全重量の
約4分の1となるようなバネ定数及び寸法を有するもの
を使用する。すなわち、バネ70には、パッドローラ1
2の全重量の約4分の1に相当する張力を予め与えてお
く。以下、これをプリテンションという。したがって、
反対側のもう一方のバネと併せて、パッドローラの重量
の約2分の1の張力で金具50と金具52を付勢する。
【0029】図3は、x軸(横軸)にバネ70の伸び
を、y軸(縦軸)にバネ70の張力をとったバネ70の
特性図である。この図の直線の傾きが、バネ70のバネ
定数となる。バネ70には、予め所定長さだけ伸ばし
て、金具50の先端と金具52の先端の間に張設するこ
とによってプリテンションが与えられる。ところで、金
具50と金具52が相対的な移動は、曲折部50aと切
欠部52aによって、図3にx0 で示した狭い範囲に限
定される。このため、この相対移動範囲内では、バネ7
0による張力は、プリテンションとして与えた張力Tと
等しい略一定の値とみなすことができる。
【0030】金具50の両側の壁に設けられた開口部5
0b,50cには、本体の側壁部材41に固定されたピ
ン41bが挿入されている。このピン41b及び開口部
50b,50cによって、ピン41aを中心軸としたバ
ックレスト機構40全体の揺動範囲が規制される。本体
の側壁部材41には、更に、別のステッピングモータ8
0が固定され、これには、その回転軸と平行、かつ偏心
した出力軸80aが設けられている。ステッピングモー
タ80の偏心した出力軸80aは、金具50に設けられ
た長方形の開口部50dに挿入されている。出力軸80
aが開口部50dの上端にも下端にも接していないとき
は、曲折部50aは切欠部52aの下端に当接し、バッ
クレスト機構40全体はピン41aを中心軸として揺動
可能であり、その結果、パッドローラの全重量が、その
下部の静電記録ヘッド(不図示)上に加わる。
【0031】ステッピングモータ80が回転して出力軸
80aが開口部50dの上端に当接し、ピン41aを中
心とした片持ち状態で金具50を持ち上げると、曲折部
50aは切欠部52aの下端と上端の間に浮いた状態と
なる。このとき、バネ70には前述のプリテンションが
与えられ、その張力は前述の所定の一定値となるため、
このバネ70と反対側の対応するバネとによって、静電
記録ヘッド上には、パッドローラの全重量の約2分の1
に相当する荷重が加わる。また、このとき、バネ70に
プリテンションを与えておくことにより、静電記録ヘッ
ドに加わる荷重が、パッドローラの全重量からその2分
の1に切り替わるときでも、両側の二つのバネの張力は
等しく、したがった、パッドローラの両側の端部で静電
記録ヘッドにかかる荷重が異なるという事態を有効に防
止することができる。
【0032】ステッピングモータ80が更に回転して、
金具50を高く持ち上げると、曲折部50aは切欠部5
2aの上端に当接し、金具52全体を持ち上げた状態と
なり、パッドローラは静電記録ヘッドから完全に浮く。
このとき、ステッピングモータ80は、自らの力でパッ
ドローラを持ち上げる。このように、ステッピングモー
タ80の回転位置によって、パッドローラの三種類の荷
重状態を作り出すことができる。
【0033】金具52のスライド位置と、パッドローラ
12の三種類の荷重状態とが決まれば、それに対応して
パッドローラ12の静電記録ヘッドに対する押し付け圧
も定まる。しかも、パッドローラ12の三種類の荷重状
態のいずれかを選択することと、金具52のスライド位
置を調整することにより、静電記録ヘッドの中央部分に
おける記録紙の押し付け圧を広範囲にわたり無段階で調
節できる。したがって、パッドローラの押し付け圧が適
正になるようにパッドローラ12の荷重状態と金具52
のスライド位置を調節することによって、ドロップアウ
トやスプリアスライティングといった画像ノイズが有効
に防止できる。
【0034】本発明は、上記実施形態に限定されるもの
ではなく、その要旨の範囲内で種々の変更が可能であ
る。例えば、前述のように、記録紙の種類によって静電
記録ヘッドに対する適正な押し付け圧は異なり、使用す
る複数の記録紙について予め適正な押し付け圧が分かっ
ていれば、それに対応したパッドローラ12の荷重状態
と、金具52のスライド位置とを設定することができる
ので、作業者の負担を軽くするため、記録紙の何処かに
例えばバーコードでその記録紙の適正な押し付け圧に関
する情報を記録しておき、これをバーコードリーダーで
読み込み、制御手段によってステッピングモータ60及
び80を制御し、パッドローラ12の荷重状態及び金具
52のスライド位置を自動的に設定するようにしてもよ
い。また、この情報をメモリに記憶し、必要に応じてこ
の情報を読み出して、制御手段によってステッピングモ
ータ60及び80を制御し、パッドローラ12の荷重状
態及び金具52のスライド位置を自動的に設定すること
もできる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
押圧手段のヘッドに対する押し付け圧を調節可能とし、
ヘッドに摺接する記録媒体に加わる圧力を適正な値とす
ることができるので、所望の静電潜像が確実に形成さ
れ、ドロップアウトやスプリアスライティングといった
画像ノイズの発生を有効に抑えることができる。特に、
押圧手段の前後方向の位置と、上下方向の荷重状態を変
化させることができるので、高い自由度のもとで押圧手
段の押し付け圧が可変であり、ドロップアウトやスプリ
アスライティングを有効に防止できる適正な押し付け圧
を選択することが可能となり、印刷画像の画質が向上す
るとともに、性質の異なる種々の記録媒体に柔軟に対応
して適切な画像記録が可能となる静電記録装置のバック
レスト機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シングルパス方式のカラー静電記録装置におい
て、一色分の画像記録を行う部分の概略を示した断面図
である。
【図2】パッドローラの静電記録ヘッドに対する押し付
け圧を調節するバックレスト機構の概略斜視図である。
【図3】x軸(横軸)にバネの伸びを、y軸(縦軸)に
その張力をとったバネの特性図である。
【図4】パッドローラを用いるバックレストの部分の概
略を示した断面図である。
【符号の説明】
10 記録紙 11 静電記録ヘッド 12 パッドローラ 12a 回転軸 13a,13b 主電極 14a,14b 補助電極 20 現像部 21 トナーローラ 22 スクレーパー 23 吸引部 24,25 ガイドバー 26,27,28 アイドルローラ 29 ケース部材 30 トナー供給皿 31 液体トナー 40 バックレスト機構 41 静電記録ヘッド側壁部材 41a,41b,43 ピン 50,51,52 金具 50a 曲折部 50b,50c,50d 開口部 51a 長穴 52a 切欠部 52b,52c 開口部 60,80 ステッピングモータ 60a,80a 出力軸 70 バネ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送される記録媒体の記録面が静電記録
    ヘッドに摺接するよう、その荷重によって記録媒体を静
    電記録ヘッド表面に押圧する押圧手段と、 前記押圧手段を静電記録ヘッドの長手方向の両側から支
    持し、前記押圧手段を水平を保ったまま上下方向に移動
    させることにより、前記押圧手段が前記記録媒体を静電
    記録ヘッド表面に押圧するときの静電記録ヘッドの中央
    部における押し付け圧を変化させる押し付け圧調節手段
    と、を有することを特徴とする静電記録装置のバックレ
    スト機構。
  2. 【請求項2】 前記押し付け圧調節手段は、前記押圧手
    段を静電記録ヘッドの前後方向に移動させて前記押圧手
    段の前記静電記録ヘッドの中央部における荷重を変化さ
    せるスライド手段を含むことを特徴とする請求項1記載
    の静電記録装置のバックレスト機構。
  3. 【請求項3】 前記押し付け圧調節手段は、予め所定の
    張力となるよう張設され、前記押圧手段を吊り下げたと
    きに前記所定の張力によって前記押圧手段の荷重の一部
    を支持する付勢手段を有することを特徴とする請求項1
    又は2記載の静電記録装置のバックレスト機構。
  4. 【請求項4】 前記押し付け圧調節手段は、 両側から前記押圧手段を支持する略水平に設けられた第
    一の部材と、 第一の部材と略直角に揺動可能に連結された第二の部材
    と、 第二の部材と略直角に揺動可能に連結され、第一の部材
    と略平行に配置され、第一及び第二の部材とともに略コ
    字状の組立体を構成する第三の部材と、 第二の部材と第三の部材を揺動可能に連結するととも
    に、前記組立体を静電記録装置本体に揺動可能に支持す
    るピン手段と、 第一の部材と第三の部材との間に、両者を近づける方向
    の張力を予め生じさせた状態で張設した付勢手段と、 前記付勢手段の前記張力が略一定とみなされる範囲で、
    前記第一及び第三の部材の先端部同士の距離が所定範囲
    に収まるよう、第一の部材と第三の部材の相対移動を制
    限する相対移動制限手段と、 前記第一の部材が静電記録ヘッドの前後方向にスライド
    するように、前記第二の部材を前記ピン手段を中心とし
    て回動させる第一の駆動手段と、 前記第三の部材を、前記ピン手段を中心として、前記付
    勢手段を張設した部分が上に移動する方向に持ち上げる
    ように回動させる第二の駆動手段と、 を具備することを特徴とする請求項1記載の静電記録装
    置のバックレスト機構。
  5. 【請求項5】 前記第一の駆動手段及び第二の駆動手段
    の制御情報を記憶する制御手段と、必要に応じてこの情
    報を読み出して前記第一の部材のスライド位置及び第三
    の部材の揺動位置を自動的に設定する制御手段とを設け
    たことを特徴とする請求項4記載の静電記録装置のバッ
    クレスト機構。
  6. 【請求項6】 記録媒体に記録したその記録媒体の適正
    な押し付け圧に関する情報を読み取る情報読み取り手段
    と、情報読み取り手段によって読み取った情報に基づい
    て前記第一の部材のスライド位置及び第三の部材の上下
    位置を自動的に設定する制御手段を設けたことを特徴と
    する請求項4記載の静電記録装置のバックレスト機構。
  7. 【請求項7】 前記押圧手段は、静電記録ヘッドに摺接
    する記録媒体の搬送に伴って回転するパッドローラから
    なることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6
    記載の静電記録装置のバックレスト機構。
JP28184395A 1995-10-30 1995-10-30 静電記録装置のバックレスト機構 Pending JPH09127802A (ja)

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