JPH09127347A - 波長選択装置 - Google Patents

波長選択装置

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Publication number
JPH09127347A
JPH09127347A JP28554595A JP28554595A JPH09127347A JP H09127347 A JPH09127347 A JP H09127347A JP 28554595 A JP28554595 A JP 28554595A JP 28554595 A JP28554595 A JP 28554595A JP H09127347 A JPH09127347 A JP H09127347A
Authority
JP
Japan
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wavelength
light
mode
signal light
bragg reflector
Prior art date
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Pending
Application number
JP28554595A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Asakura
宏之 朝倉
Masanori Iida
正憲 飯田
Masaki Kobayashi
正樹 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏光と無関係に波長選択を行うことができる
と共に、雑音が少なく、しかも小型で低コストの波長選
択装置を実現する。 【解決手段】 導波路基板10上に、その長手方向に沿
って2本の光導波路23、24を形成する。光導波路2
3の一端を入力光11が入射する入力ポート14、他端
を非選択波長光13が出射する出力ポート16とする。
導波路24の入力ポート14側を、選択波長光12が出
射する出力ポート15とする。入力ポート14側に、入
力光11を各伝搬モードの信号光に分離するTE/TM
モード分離部17を設ける。出力ポート16側に、各伝
搬モードの信号光を結合するTE/TMモード結合部2
1を設ける。TE/TMモード分離部17とTE/TM
モード結合部21との間に、分離された各伝搬モードの
信号光の波長選択を行い、反射光に対してはモード変換
を行うブラッグ反射部19、22を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバ通信等
に用いられる波長選択装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光ファイバ通信の発展はめざまし
く、公衆通信やCATV、コンピュータネットワーク等
において応用され、かつ、実用化されている。光ファイ
バ通信の伝送方式として、多チャンネルの信号を1本の
ファイバで伝送する波長多重光伝送方式がある。この波
長多重光伝送方式においては、各チャンネルの信号を波
長の異なる光で波長多重し、送信側から1本のファイバ
で受信部に伝送する。受信側では、光分波器又は光チュ
ーナを用いて所望の波長を有する信号光を選択して復調
する。また、光分波器や光チューナの代わりに特定の波
長の信号光のみをタップし、その他の信号光をそのまま
通過させる波長選択を用いることにより、交換機能を有
する高速で経済性に優れたローカルネットワークシステ
ムを構築することができる(電子情報通信学会技術研究
報告OQE−91−126 61ページ 1992
年)。
【0003】ここで用いられている波長選択の構成を図
10に示す。図10に示すように、この波長選択は、2
つの偏光ビームスプリッタ301、303と、偏光ビー
ムスプリッタ301、303間に設けられた音響光学効
果を利用した波長選択偏光変換器302とにより構成さ
れている。λ1 からλ3 までの波長の光で波長多重され
た波長多重信号光は、偏光ビームスプリッタ301を通
過することによって偏光方向が揃えられ、波長選択偏光
変換器302に入射する。偏光方向が揃えられた波長多
重信号光が波長選択偏光変換部302を通過すると、所
望の波長λ2 の信号光の偏光方向が90度だけ回転す
る。さらに、所望の波長λ2 の信号光の偏光方向が90
度だけ回転した波長多重信号光が偏光ビームスプリッタ
303に入射すると、所望の波長λ2 の信号光だけが出
力光304として分離され、その他の波長λ1 、λ3
信号光は偏光ビームスプリッタ303をそのまま通過し
て出力光305となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一般のファイ
バを伝送されてくる光は、その偏光方向が特定されず、
しかも外部環境によって変動する。従って、波長選択に
入射する波長多重信号光の偏光面が揺らぐことになり、
出力光の強度が揺らいで雑音となる。伝送用ファイバと
して偏波面保存ファイバを用いれば、上記問題は解決さ
れるが、偏波面保存ファイバは一般のファイバと比較し
てコストが高く、また、接続も困難であるため、現在ほ
とんど用いられていない。このように、現在普及してい
る伝送用ファイバは偏波面保存ファイバでないため、波
長選択の用途が限定されているのが実情である。また、
波長選択偏光変換器302自体も温度依存性や電源変動
による揺らぎを発生させる。さらに、従来、波長選択機
能を有する光分波器や光チューナは存在するが(特開平
4−180316号公報)、これらは波長に対する選択
的分岐機能を有していない。
【0005】本発明は、従来技術における前記課題を解
決するため、偏光と無関係に波長選択を行うことができ
ると共に、雑音が少なく、しかも小型で低コストの波長
選択装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る波長選択装置の構成は、1つの基板上
に形成された光導波路に、波長多重信号光を各伝搬モー
ド光に分離するTE/TMモード分離部と、前記TE/
TMモード分離部で分離された各伝搬モード光の波長選
択を行い、かつ反射光に対してはモード変換を行うブラ
ッグ反射部と、前記ブラッグ反射部で反射された伝搬モ
ード光の位相を制御する第1の位相制御部と、前記ブラ
ッグ反射部において透過された伝搬モード光の位相を制
御する第2の位相制御部と、前記ブラッグ反射部におい
て透過された各伝搬モード光を結合するTE/TMモー
ド結合部とが備わり、前記波長多重信号光の中から選択
波長光と非選択波長光とを分離するものである。
【0007】また、前記本発明の構成においては、第1
及び第2の位相制御部に差動電圧又は極性の異なる電界
を印加することによって各伝搬モード光の位相制御を行
うのが好ましい。
【0008】また、前記本発明の構成においては、ブラ
ッグ反射部の回折格子ピッチが異なるものが複数個多段
に接続されているのが好ましい。また、前記本発明の構
成においては、ブラッグ反射部に電界を印加し、又はブ
ラッグ反射部を加熱することによって選択波長光の波長
を変化させる電極がさらに備わっているのが好ましい。
また、この場合には、複数個多段に接続されているのが
好ましい。
【0009】また、前記本発明の構成においては、基板
の端面が斜めに形成されているのが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】前記本発明の構成によれば、1つ
の基板上に形成された光導波路に、波長多重信号光を各
伝搬モード光に分離するTE/TMモード分離部と、前
記TE/TMモード分離部で分離された各伝搬モード光
の波長選択を行い、かつ反射光に対してはモード変換を
行うブラッグ反射部と、前記ブラッグ反射部で反射され
た伝搬モード光の位相を制御する第1の位相制御部と、
前記ブラッグ反射部において透過された伝搬モード光の
位相を制御する第2の位相制御部と、前記ブラッグ反射
部において透過された各伝搬モード光を結合するTE/
TMモード結合部とが備わり、前記波長多重信号光の中
から選択波長光と非選択波長光とを分離するものである
ため、以下のような作用を奏することができる。すなわ
ち、1つの基板上に光導波路を形成することによって構
成されているため、小型でかつ量産性に優れ、しかも低
コストの波長選択装置が実現される。また、TE/TM
モード分離部で波長多重信号光を一旦各伝搬モード光に
分離し、ブラッグ反射部で各伝搬モード光ごとに波長選
択を行った後に、選択波長光として取り出すものである
ため、波長多重信号光の偏光とは無関係に波長選択を行
うことができる。その結果、出力光の強度が揺らぐこと
はないので、雑音が防止される。また、第1及び第2の
位相制御部を設けたことにより、出力光として各伝搬モ
ード光を合成したときに位相差が生じることはないの
で、信号の劣化が防止される。
【0011】また、前記本発明の構成において、第1及
び第2の位相制御部に差動電圧又は極性の異なる電界を
印加することによって各伝搬モード光の位相制御を行う
という好ましい例によれば、各伝搬モード光の位相差を
容易にキャンセルすることができる。特に、第1及び第
2の位相制御部に極性の異なる電界を印加することによ
って各伝搬モード光の位相制御を行えば、動作電圧を低
下させることができるので、制御回路の小型化、簡素化
が図られる。
【0012】また、前記本発明の構成において、ブラッ
グ反射部の回折格子ピッチが異なるものが複数個多段に
接続されているという好ましい例によれば、波長多重さ
れた信号光を各波長選択装置で反射させて選択すること
ができるので、波長多重された信号光から各波長ごとの
信号光を選択して取り出すことができる。
【0013】また、前記本発明の構成において、ブラッ
グ反射部に電界を印加し、又はブラッグ反射部を加熱す
ることによって選択波長光の波長を変化させる電極がさ
らに備わっているという好ましい例によれば、ブラッグ
反射部に電界を印加することによって生ずる電気光学効
果、又はブラッグ反射部を加熱することによって生ずる
熱光学効果利用してブラッグ反射部の実効屈折率を変化
させることにより、反射光の波長を変化させることがで
きる。従って、電極に制御電圧を印加することにより、
波長多重信号光の偏光とは無関係に任意の波長の信号光
を取り出すことができる。また、この場合、複数個多段
に接続されているという好ましい例によれば、各波長選
択装置の電極にそれぞれ異なる制御電圧を印加すること
により、この電界によって決まるブラッグ波長の信号光
を各波長選択装置のブラッグ反射部で反射させて選択す
ることができるので、波長多重信号光から各波長ごとの
信号光を選択して取り出すことができる。
【0014】また、前記本発明の構成においては、基板
の端面が斜めに形成されているという好ましい例によれ
ば、基板の端面で生じる多重反射雑音を低減することが
できる。
【0015】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的
に説明する。 〈第1の実施例〉図1は本発明に係る波長選択装置の第
1の実施例を示す構成図である。図1に示すように、導
波路基板10の上には、その長手方向に沿って2本の光
導波路23、24が形成されている。光導波路23の一
端は入力光(波長多重信号光)11が入射する入力ポー
ト14となっており、他端は出力光(非選択波長光)1
3が出射する出力ポート16となっている。また、光導
波路24の入力ポート14側は、出力光(選択波長光)
12が出射する出力ポート15となっている。導波路基
板10の上の入力ポート14及び出力ポート15側に
は、光導波路23、24による方向性結合器によって構
成され、入力光11をTEモードの信号光とTMモード
の信号光とに分離するTE/TMモード分離部17が設
けられている。また、導波路基板10の上の出力ポート
16側には、同じく光導波路23、24による方向性結
合器によって構成され、TEモードの信号光とTMモー
ドの信号光とを結合するTE/TMモード結合部21が
設けられている。また、TE/TMモード分離部17と
TE/TMモード結合部21との間には、光導波路2
3、24に回折格子を形成することによって構成された
ブラッグ反射部19、22が設けられている。これらブ
ラッグ反射部19、22は、TE/TMモード分離部1
7で分離された各伝搬モード(TEモード、TMモー
ド)の信号光の波長選択を行い、かつ、反射光に対して
はモード変換を行う。また、ブラッグ反射部19のTE
/TMモード分離部17側には、ブラッグ反射部19で
反射された信号光の位相を制御する第1の位相制御部1
8が設けられている。また、ブラッグ反射部19のTE
/TMモード結合部21側には、ブラッグ反射部19に
おいて透過された信号光の位相を制御する第2の位相制
御部20が設けられている。これら第1及び第2の位相
制御部18、20は、光導波路23、24上又はその周
辺部に電極を形成することによって構成されており、薄
膜ヒータで加熱することによって生ずる熱光学効果、又
は電圧を印加することによって生ずる電気光学効果を利
用して伝搬モードに対する実効屈折率を変化させる。
【0016】入力ポート14には、図2に示すようなλ
1 からλn までの波長の光で波長多重された波長多重信
号光が入力光11として入射される。入力光11は、一
般に光ファイバによって伝送されてくるため、その偏光
は一定しておらず、ランダムに変動している。このた
め、入力ポート14から光導波路23に入射した入力光
11は、2つの偏光状態、すなわち、TEモードとTM
モードが励起された状態にあり、この2つのモード状態
で光導波路23中を伝搬していく。TE/TMモード分
離部17に入射した入力光11は、TEモードの信号光
とTMモードの信号光とに分離され、分離されたTEモ
ードの信号光は光導波路23を伝搬して、ブラッグ反射
部22に入射する。ブラッグ反射部22は、上記のよう
に導波路23に回折格子を形成することによって構成さ
れており、格子ピッチをa、伝搬モードに対する実効屈
折率をnとした場合、ブラッグ条件により波長λi =2
naの信号光だけがブラッグ反射部22で反射され、T
Mモードに変換された後、光導波路24を経由して出力
ポート15から出力光12として取り出される。ブラッ
グ反射部22の透過率は図3(a)のようになる。図2
に示した波長多重信号光の場合、ブラッグ反射部22を
通過するTEモードの信号光は、図4(b)に示すよう
に、λi 以外の波長を有する信号光となる。また、TE
/TMモード分離部17で分離されたTMモードの信号
光は光導波路24を伝搬して、ブラッグ反射部19に入
射する。そして、ブラッグ反射部19において、TEモ
ードの場合と同様に波長λi の信号光の選択が行われ、
TEモードに変換された後、光導波路24を経由して出
力ポート15から出力光12として取り出される。出力
ポート15から出力される出力光12の強度は、図4
(a)のようになる。
【0017】ブラッグ反射部においては、一般に、TE
モードの信号光に対する実効屈折率とTMモードの信号
光に対する実効屈折率とが異なるため、ブラッグ反射部
19で反射され、TEモードに変換される信号光の波長
と、ブラッグ反射部22で反射され、TMモードに変換
される信号光の波長とは一致しない。そして、このよう
に2つのモードで実効屈折率が異なると、光導波路内に
おけるTEモードの信号光の伝搬速度とTMモードの信
号光の伝搬速度とが異なるため、出力光として2つのモ
ードを合成したときに位相差が生じ、この位相差によっ
て信号の劣化が生じる。この問題を解消するためには、
ブラッグ反射部19を構成する回折格子のピッチを変え
るか、又は実効屈折率が等しくなるように光導波路24
やブラッグ反射部19を構成する回折格子の形状設計を
行うことにより、ブラッグ反射部19で反射され、TE
モードに変換される信号光の波長と、ブラッグ反射部2
2で反射され、TMモードに変換される信号光の波長を
一致させる必要がある。ブラッグ反射部19からの反射
光(選択波長光)の位相を制御するために、ブラッグ反
射部19のTE/TM分離部17側には上記のように第
1の位相制御部18が設けられている。また、ブラッグ
反射部19において透過された残りの信号光について
は、ブラッグ反射部19のTE/TMモード結合部21
側に上記のように第2の位相制御部20を設けることに
よって補償されている。
【0018】ブラッグ反射部22で反射されずにそのま
ま通過したTEモードの信号光と、ブラッグ反射部19
で反射されずにそのまま通過したTMモードの信号光と
は、TE/TMモード結合部21で結合され、出力ポー
ト16から出力光(非選択波長光)13として取り出さ
れる。
【0019】導波路基板10としては、シリコンやガラ
ス、石英、有機高分子材料、誘電体材料、例えばニオブ
酸リチュウムやタンタル酸リチュウムなどを用いること
ができる。本実施例の波長選択装置は、1つの導波路基
板10の上に光導波路を形成することによって構成され
ているため、小型でかつ量産性に優れ、しかも低コスト
の波長選択装置が実現される。
【0020】尚、本実施例においては、TMモード側の
光導波路部、すなわちブラッグ反射部19の両側に第1
及び第2の位相制御部18、20が設けられているが、
必ずしもこの構成に限定されるものではなく、TEモー
ド側の光導波路部、すなわちブラッグ反射部22の両側
に第1及び第2の位相制御部18、20を設けてもよ
い。
【0021】また、本実施例においては、TE/TMモ
ード分離部17及びTE/TMモード結合部21を構成
する方向性結合器が2本の光導波路23、24によって
形成されているが、必ずしもこの構成に限定されるもの
ではなく、3本以上の光導波路によって方向性結合器を
形成してもよい。
【0022】また、本実施例の構成によれば、光導波路
24の出力ポート16側を、入力ポート25とし、波長
λi の反射光を出力ポート15から取り出すだけでな
く、同様の原理で入力ポート25から波長λi の光を入
力することによって出力ポート16へ結合させることも
できるため、波長の異なる信号光と合波することも可能
となる。従って、波長多重された信号光に対して、特定
波長λi の光を偏光と無関係に、しかも低損失で選択し
たり、結合させたりすることができる。また、入出力ポ
ートの位置及び方向関係についても、本実施例の構成に
限定されるものではなく、ポート16とポート25とを
入れ替えた構成とすることもできる。さらに、導波路基
板10の端面を、垂直ではなく斜めに切断、研磨、研
削、切削すれば(斜め端面部24、26)、導波路基板
10の端面で生じる多重反射雑音を低減することができ
る。
【0023】〈第2の実施例〉図5は本発明に係る波長
選択装置の第2の実施例を示す構成図である。図5に示
すように、ブラッグ反射部19のTE/TMモード分離
部17側には、ブラッグ反射部19で反射された伝搬光
の位相を電界印加によって制御する第1の位相制御部3
8が設けられている。また、ブラッグ反射部19のTE
/TMモード結合部21側には、ブラッグ反射部19に
おいて透過された伝搬光を電界印加によって制御する第
2の位相制御部40が設けられている。また、同様に、
ブラッグ反射部22のTE/TMモード分離部17側に
は、ブラッグ反射部22で反射された伝搬光の位相を電
界印加によって制御する第1の位相制御部43が設けら
れている。また、ブラッグ反射部22のTE/TMモー
ド結合部21側には、ブラッグ反射部22において透過
された伝搬光を電界印加によって制御する第2の位相制
御部44が設けられている。尚、上記第1の実施例と同
一の部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0024】波長選択装置を上記のように構成すれば、
第1の位相制御部38、43に対して差動電圧又は極性
の異なる電界を印加することにより、反射光の位相差を
キャンセルすることができる。特に、第1の位相制御部
38、43に対してそれぞれ極性の異なる電界を印加す
る方法を採用すれば、動作電圧を低下させることができ
るので、制御回路の小型化、簡素化が図られる。第2の
位相制御部40、44についても同様である。
【0025】〈第3の実施例〉図6は本発明に係る波長
選択装置の第3の実施例を示す構成図である。図6に示
すように、ブラッグ反射部19、22には、それぞれチ
ューニング用の電極63、64が形成されている。尚、
上記第1の実施例と同一の部分には同一の符号を付し、
その説明は省略する。
【0026】波長選択装置を上記のように構成すれば、
薄膜ヒータで加熱することによって生ずる熱光学効果、
又は電界を印加することによって生ずる電気光学効果を
利用してブラッグ反射部19、22の実効屈折率を変化
させることにより、反射光の波長をλi からλj に変化
させることができる。従って、電極63、64にそれぞ
れ制御電圧VTM、VTEを印加することにより、任意の波
長の選択波長光を偏光と無関係に出力ポート15から取
り出すことができる。
【0027】〈第4の実施例〉図7は本発明に係る波長
選択装置の第4の実施例を示す構成図である。図7に示
すように、ブラッグ反射部19のTE/TMモード分離
部17側には、ブラッグ反射部19で反射された選択波
長光の位相を電界印加によって制御する第1の位相制御
部78が設けられている。また、ブラッグ反射部19の
TE/TMモード結合部21側には、ブラッグ反射部1
9において透過された非選択波長光を電界印加によって
制御する第2の位相制御部80が設けられている。ま
た、同様に、ブラッグ反射部22のTE/TMモード分
離部17側には、ブラッグ反射部22で反射された選択
波長光の位相を電界印加によって制御する第1の位相制
御部85が設けられている。また、ブラッグ反射部22
のTE/TMモード結合部21側には、ブラッグ反射部
22において透過された非選択波長光を電界印加によっ
て制御する第2の位相制御部86が設けられている。
尚、上記第3の実施例と同一部分には同一符号を付し、
その説明は省略する。
【0028】波長選択装置を上記のように構成すれば、
第1の位相制御部78、85に対して差動電圧又は極性
の異なる電界を印加することにより、2つのモードの選
択波長光の位相差をキャンセルすることができる。特
に、第1の位相制御部78、85に対してそれぞれ極性
の異なる電界を印加する方法を採用すれば、動作電圧を
低下させることができるので、制御回路の小型化、簡素
化が図られる。第2の位相制御部80、86についても
同様である。
【0029】〈第5の実施例〉図8は本発明に係る波長
選択装置の第5の実施例を示す構成図である。図8に示
すように、1つの導波路基板10の上には、上記第1の
実施例又は第2の実施例に示した波長選択装置が1つの
ユニットとして複数個接続された状態で設けられてい
る。本実施例においては、4つのユニット104、10
5、106、107を用いた場合を示している。各ユニ
ットの機能については前記と同様であるため省略する。
λ1 からλ5 までの波長の光で波長多重された波長多重
信号光を入力光11として入力ポート14から入射し、
それぞれの波長の信号光を分離する場合について説明す
る。各ユニット104〜107は、それぞれ回折格子の
格子ピッチ又は実効屈折率が異なるブラッグ反射部を有
している。これにより、ユニット104は、波長λ1
信号光のみを選択して、出力ポート15aから出力光1
2aとして取り出すことができる。また、ユニット10
5は、波長λ2 の信号光のみを選択して、出力ポート1
5bから出力光12bとして取り出すことができる。ま
た、ユニット106は、波長λ3 の信号光のみを選択し
て、出力ポート15cから出力光12cとして取り出す
ことができる。また、最終段のユニット107は、波長
λ4 の信号光を選択して、出力ポート15dから出力光
12dとして取り出し、波長λ5 の信号光を出力ポート
16から出力光13として取り出す。以上のようにして
各波長の信号光が分離される。
【0030】尚、本実施例においては、λ1 からλ5
での波長の光で波長多重された波長多重信号光を入力光
11として用いた場合を例に挙げて説明しているが、多
重数としては必ずしも5波に限定されるものではなく、
ユニットを増加することによって多重数を容易に増加さ
せることができる。また、入出力関係を逆にすれば、波
長の異なる光信号を1本の光導波路に合波することもで
きる。
【0031】〈第6の実施例〉図9は本発明に係る波長
選択装置の第6の実施例を示す構成図である。図9に示
すように、1つの導波路基板10の上には、上記第3の
実施例又は第4の実施例に示した波長選択装置が1つの
ユニットとして複数個接続された状態で設けられてい
る。本実施例においては、4つのユニット204、20
5、206、207を用いた場合を示している。各ユニ
ットの機能については前記と同様であるため省略する。
λ1 からλ4 までの波長の光で波長多重された波長多重
信号光を入力光11として入力ポート14から入射し、
それぞれの波長の信号光を分離する場合について説明す
る。各ユニット204〜207のチューニング用電極に
は、それぞれ異なる制御電圧Vi が印加されており、こ
の電界によって決まるブラッグ波長λi の信号光のみが
各ユニット204〜207で反射される。すなわち、ユ
ニット204のチューニング用電極には制御電圧V2
印加されており、ユニット204は、波長λ2 の信号光
のみを選択して、出力ポート15aから出力光12aと
して取り出すことができる。また、ユニット205のチ
ューニング用電極には制御電圧V1 が印加されており、
ユニット205は、波長λ1 の信号光のみを選択して、
出力ポート15aから出力光12aとして取り出すこと
ができる。また、ユニット206のチューニング用電極
には制御電圧V4 が印加されており、ユニット206
は、波長λ4 の信号光のみを選択して、出力ポート15
cから出力光12cとして取り出すことができる。ま
た、ユニット207のチューニング用電極には制御電圧
3 が印加されており、ユニット207は、波長λ3
信号光のみを選択して、出力ポート15dから出力光1
2dとして取り出すことができる。以上のようにして各
波長の信号光が分離される。
【0032】本実施例の構成によれば、各ユニットのブ
ラッグ反射部に印加する制御電圧を切り替えることによ
り、任意の出力ポートから任意の波長の信号光を取り出
すことができる。その結果、各波長の信号光の伝送線路
を任意に切り替え交換することができるので、波長ルー
タとしての機能を持たせることができる。
【0033】尚、本実施例においては、λ1 からλ4
での波長の光で波長多重された波長多重信号光を入力光
11として用いた場合を例に挙げて説明しているが、多
重数としては必ずしも4波に限定されるものではなく、
ユニットを増加することによって多重数を容易に増加さ
せることができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
1つの基板上に光導波路を形成することによって構成さ
れているため、小型でかつ量産性に優れ、しかも低コス
トの波長選択装置が実現される。また、TE/TMモー
ド分離部で波長多重信号光を一旦各伝搬モード光に分離
し、ブラッグ反射部で各伝搬モード光ごとに波長選択を
行った後に、選択波長光として取り出すものであるた
め、波長多重信号光の偏光とは無関係に波長選択を行う
ことができる。その結果、出力光の強度が揺らぐことは
ないので、雑音が防止される。また、第1及び第2の位
相制御部を設けたことにより、出力光として各伝搬モー
ド光を合成したときに位相差が生じることはないので、
信号の劣化が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る波長選択装置の第1実施例を示す
構成図である。
【図2】本発明の第1実施例における波長多重入力信号
光のスペクトル図である。
【図3】本発明の第1実施例における波長選択特性図で
ある。
【図4】本発明の第1実施例における波長選択出力光の
スペクトル図である。
【図5】本発明に係る波長選択装置の第2実施例を示す
構成図である。
【図6】本発明に係る波長選択装置の第3実施例を示す
構成図である。
【図7】本発明に係る波長選択装置の第4実施例を示す
構成図である。
【図8】本発明に係る波長選択装置の第5実施例を示す
構成図である。
【図9】本発明に係る波長選択装置の第6実施例を示す
構成図である。
【図10】従来の波長選択装置を示す構成図である。
【符号の説明】
10 導波路基板 11 入力光 12、13 出力光 14、25 入力ポート 15、15a、15b、15c、15d、16 出力ポ
ート 17 TE/TMモード分離部 18、38、78、85 第1の位相制御部 19、22 ブラッグ反射部 20、40、80、86 第2の位相整合部 21 TE/TMモード結合部 23、24 光導波路 63、64 チューニング用電極 104、105、106、107、204、205、2
06、207 ユニット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つの基板上に形成された光導波路に、
    波長多重信号光を各伝搬モード光に分離するTE/TM
    モード分離部と、前記TE/TMモード分離部で分離さ
    れた各伝搬モード光の波長選択を行い、かつ反射光に対
    してはモード変換を行うブラッグ反射部と、前記ブラッ
    グ反射部で反射された伝搬モード光の位相を制御する第
    1の位相制御部と、前記ブラッグ反射部において透過さ
    れた伝搬モード光の位相を制御する第2の位相制御部
    と、前記ブラッグ反射部において透過された各伝搬モー
    ド光を結合するTE/TMモード結合部とが備わり、前
    記波長多重信号光の中から選択波長光と非選択波長光と
    を分離する波長選択装置。
  2. 【請求項2】 第1及び第2の位相制御部に差動電圧又
    は極性の異なる電界を印加することによって各伝搬モー
    ド光の位相制御を行う請求項1に記載の波長選択装置。
  3. 【請求項3】 ブラッグ反射部の回折格子ピッチが異な
    るものが複数個多段に接続された請求項1又は2に記載
    の波長選択装置。
  4. 【請求項4】 ブラッグ反射部に電界を印加し、又はブ
    ラッグ反射部を加熱することによって選択波長光の波長
    を変化させる電極がさらに備わった請求項1に記載の波
    長選択装置。
  5. 【請求項5】 複数個多段に接続された請求項4に記載
    の波長選択装置。
  6. 【請求項6】 基板の端面が斜めに形成された請求項1
    〜5のいずれかに記載の波長選択装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1241497A3 (en) * 2001-03-12 2004-12-08 E.I. du Pont de Nemours & Company Trimmable optical add/drop multiplexer devices
JP2014115650A (ja) * 2012-12-06 2014-06-26 Imec 外部影響に対して低感受性の集積フォトニックデバイス
JP2016024375A (ja) * 2014-07-22 2016-02-08 沖電気工業株式会社 方向性結合器及びその設計方法、光導波路素子、並びに波長フィルタ

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