JPH09127243A

JPH09127243A - データキャリア読取り装置

Info

Publication number: JPH09127243A
Application number: JP28504095A
Authority: JP
Inventors: Tomio Toyoda; 富美穂豊田
Original assignee: Sekisui Chemical Co Ltd
Current assignee: Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date: 1995-11-01
Filing date: 1995-11-01
Publication date: 1997-05-16

Abstract

(57)【要約】【課題】ケースの外付けアンテナを不要にするデータ
キャリア読取り装置を提供する。【解決手段】問い合わせをするための質問信号を出力
する送信部と、送信部からの質問信号により質問波を送
信するコイルと、質問波に応答する応答器が送信する応
答波を受信して、応答器の情報を取り出す受信部とを備
えるデータキャリア読取り装置において、合成樹脂製の
ボビン３１に、質問信号を流すための巻線４０を巻い
て、コイル３０を形成し、コイル３０と送信部と受信部
をケース内部に収納した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、被検出物等から
の情報を得るためのデータキャリア装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、データキャリア読取り装置は、応
答器と共に用いられる。例えば、図７に示すように、デ
ータキャリア読取り装置１１０は、送信部１１１と、受
信部１１２と、コイル１１３とを備える。データキャリ
ア読取り装置１１０は、応答器１２０が保持する情報を
読み出すとき、高周波のバースト状の質問信号を出力す
る。コイル１１３は、送信部１１１からバースト状の質
問信号を受け取ると、この質問信号を電磁界に変換し
て、質問波Ａを応答器１２０に送信する。

【０００３】応答器１２０は、被検出物等に設置され
る。そして、応答器１２０は、この被検出物等の情報を
あらかじめ保持している。応答器１２０は、コイル１２
１と、コンデンサ１２２と、応答部１２３とを備える。

【０００４】応答器１２０側では、コイル１２１とコン
デンサ１２２の同調回路は、データキャリア読取り装置
１１０からの質問波Ａを受信すると、バースト状の受信
信号を発生する。応答部１２３は、受信信号を受け取る
と、受信信号のバーストの部分から直流電源を生成し
て、応答部１２３を駆動する。この駆動により、応答部
１２３は、保持する情報を読み出す。そして、応答部１
２３は、この情報を含む、高周波の応答信号を、バース
ト状の受信信号の中の無信号部分で出力する。コイル１
２１は、応答信号を電磁界に変換して、応答波Ｂを送信
する。

【０００５】データキャリア読取り装置１１０のコイル
１１３は、応答波Ｂを受信すると、受信信号を発生す
る。受信部１１２は、受信信号を受け取ると、所定周波
数の信号を選択する。そして、受信部１１２は、選択し
た受信信号の中に含まれる情報を再生する。

【０００６】このようにして、データキャリア読取り装
置１１０は、被検出物等に設置された応答器１２０か
ら、情報を取り出す。同時に、応答器３００は、質問波
Ａにより駆動されるので、外部からの電源供給がなくて
も動作する。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】ところで、先に述べた
データキャリア読取り装置１１０では、送信部１１１と
受信部１１２が、筐体であるケースに収納されている。
さらに、コイル１１３は、コアに線を巻いて形成され
る。このために、コア入りのコイル１１３は棒状をして
いる。そして、このコア入りコイル１１３は、ケースに
外付けされている。

【０００８】この結果、データキャリア読取り装置１１
０の外観が、ケースから棒状のコイル１１３が突出した
形状になり、運送途中や取り扱いのミス等により、コイ
ル１１３がケースから外れるような故障が発生するとい
う問題がある。

【０００９】また、コイル１１３をケースに取り付ける
と、コアの重量が重いために、使用者がデータキャリア
読取り装置１１０を手にしたときの、重量のバランスが
悪いという問題がある。

【００１０】この発明の目的は、このような欠点を除
き、ケースの外付けアンテナを不要にするデータキャリ
ア読取り装置を提供することにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】この発明は、その目的を
達成するため、問い合わせをするための質問信号を出力
する送信部と、送信部からの質問信号により質問波を送
信するコイルと、質問波に応答する応答器が送信する応
答波を受信して、応答器の情報を取り出す受信部とを備
えるデータキャリア読取り装置において、合成樹脂製の
ボビンに、質問信号を流すための線を巻いて、コイルを
形成し、このコイルと送信部と受信部をケース内部に収
納したことを特徴とする。

【００１２】

【発明の実施の形態】次に、この発明の実施の形態に係
るデータキャリア読取り装置を、図面を用いて説明す
る。

【００１３】図１は、この発明の実施の形態を示す分解
斜視図である。このデータキャリア読取り装置は、長方
形の板状をした基板１０を備える。基板１０には、図７
に示す送信部１１１および受信部１１２の中で、特に低
周波数回路を構成する部品が実装されている。また、デ
ータキャリア読取り装置は、基板１０の他にも、基板１
１を備える。基板１１には、図７に示す送信部１１１お
よび受信部１１２の中で、電磁界の送受信に関係する高
周波回路を構成する部品が実装されている。

【００１４】データキャリア読取り装置は、基板１０を
内側に取り付けための、合成樹脂製のケース本体２０を
備える。ケース本体２０は、データキャリア読取り装置
の筐体であるケースの一部となる。ケース本体２０は、
基板１０を固定するための、長方形状の基板収納部２１
を備える。基板収納部２１の長手方向の端部には、コイ
ル３０を内側に取り付けるためのコイル収納部２２が、
一体的に設けられている。コイル収納部２２には、コイ
ル３０を固定するための、支持柱２２Ａ，２２Ｂが設け
られている。

【００１５】コイル３０は、図２〜図５に示すような、
合成樹脂製のボビン３１を備える。ボビン３１は、次の
ような構造である。

【００１６】ボビン３１は、四角形をした板状の底板部
３０１を備える。底板部３０１の両側には、Ｌ字状の側
板部３０２，３０３が設けられている。底板部３０１と
共にコ字状を形成する側板部３０２，３０３には、ケー
ス本体２０のコイル収納部２２にボビン３１を固定する
ための固定部３０４，３０５が設けられている。

【００１７】底板部３０１と側板部３０２，３０３によ
り形成されるコ字状の開口には、側板部３０６が設置さ
れている。側板部３０６は、ケース本体２０と共にデー
タキャリア読取り装置の筐体であるケースの一部とな
る。側板部３０６を囲むように、ガイド部３０７，３０
８，３０９が設けられている。

【００１８】ガイド部３０７，３０９は、Ｌ字状をして
いる。ガイド部３０７，３０９の外側には、巻線を配置
するための、凹状の溝３０７Ａ，３０９Ａが設けられて
いる。同様に、ガイド部３０８にも、巻線を配置するた
めの溝３０８Ａが設けられている。Ｌ字状に折り曲げら
れたガイド部３０７，３０９は、低板部３０１と側板部
３０２，３０３のコーナ部分にそれぞれ設けられてい
る。このとき、ガイド部３０７の溝３０７Ａを延ばした
所に、ガイド部３０９の溝３０９Ａが位置するように、
ガイド部３０７，３０９が設けられている。

【００１９】ガイド部３０８は、側板部３０６の内側に
設けられている。このとき、ガイド部３０７の溝３０７
Ａとガイド部３０９の溝３０９Ａとの間に、ガイド部３
０８の溝３０８Ａが位置するように、ガイド部３０８
は、側板部３０６に設けられている。

【００２０】ガイド部３０８および固定部３０４付近の
底板部３０１には、基板１１を固定するための支持部３
１０，３１１が設けられている。

【００２１】ボビン３１は、このような構造をしてい
る。

【００２２】ボビン３１の溝３０７Ａ，３０８Ａ，３０
９Ａには、図７のコイル１１３と同じ作用を持つコイル
を形成するために、線が巻かれる。巻線４０には、高周
波電流が流れ、このときの表皮効果の影響を防ぐため
に、リッツ線が用いられる。リッツ線は、細い径の導線
を絶縁し、この導線を多数より集めて導線としたもので
ある。ボビン３１の溝３０７Ａ，３０８Ａ，３０９Ａに
は、このようなリッツ線を巻く。

【００２３】このようにして、図７のコイル１１３と同
様の作用を持つコイルを形成する。

【００２４】線４０が巻かれたボビン３１の支持部３１
０，３１１には、基板１１がネジなどにより固定され
る。そして、巻線４０の両端を基板１１に結線する。こ
の後、ボビン３１の固定部３０５，３０６がネジ１２，
１２により、ケース本体２０の支持柱２２Ａ，２２Ｂに
固定される。また、基板１０が基板１１と電気的に接続
される。ケース本体２０に基板１０およびコイル３０を
取り付けた後、図６に示すように、下側のケース本体２
０に上側のケース本体５０を取り付ける。

【００２５】これにより、ボビン３１の側板部３０６が
ケース本体２０とケース本体５０の間に位置し、データ
キャリア読取り装置の筐体であるケースが形成される。
また、側板部３０６がケース本体２０とコイル３０との
間に位置し、巻線４０により発生する電磁界が、側板部
３０６を介して送受信される。

【００２６】このようなデータキャリア読取り装置によ
り、コイル３０が筐体であるケース内部に収納されるの
で、運送途中や取り扱いのミス等が発生しても、コイル
３０の破損を防ぐことができる。つまり、データキャリ
ア読取り装置のケースを壊れにくい形にすることができ
る。

【００２７】また、高周波回路用の基板１１をボビン３
１のコ字状の内部に取り付けたので、巻線４０と高周波
回路の接続線を短くすることができ、高周波信号の漏洩
や、高周波信号に対する浮遊容量の影響を少なくするこ
とができる。

【００２８】また、ボビン３１の溝３０７Ａ，３０８
Ａ，３０９Ａにリッツ線を巻き付けて、コイル３０を形
成したので、リッツ線の密巻が可能になる。密巻によ
り、リッツ線間の浮遊容量のばらつきを抑えるので、安
定したコイル３０を作ることができる。

【００２９】また、コイル３０にリッツ線を用いるの
で、共振回路の鋭さを示す値、つまり共振回路のＱの低
下を防ぐことができる。

【００３０】さらに、コイル３０のボビン３１を合成樹
脂製とし、同じく合成樹脂製の側板部３０６を介して、
電磁界の送受信をするので、コイル３０であるアンテナ
の同調周波数に影響を与えることがない。

【００３１】このようなデータキャリア読取り装置は、
識別標識を付けた物などの識別に用いられる。例えば、
流通部門では、商品種別の識別に用いられ、上下水道な
どを埋設する土木部門では、埋設管の識別に用いられ
る。また、畜産部門では、放牧された羊等の個体識別に
用いられる。

【００３２】

【発明の効果】以上、説明したように、この発明は、コ
イルをケース内に収納したので、運送途中や取り扱いの
ミス等によるコイルの破損を防ぐことができる。また、
コイルのボビンが合成樹脂製であるので、コイルが軽く
なり、重量のバランスを向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施の形態を示す分解斜視図であ
る。

【図２】ボビンを示す平面図である。

【図３】ボビンを示す正面図である。

【図４】ボビンを示す底面図である。

【図５】ボビンを示す左側面図である。

【図６】ケースを示す図である。

【図７】データキャリア読取り装置と応答器を示すブロ
ック図である。

【符号の説明】１０，１１基板２０ケース本体２１基板収納部２２コイル収納部３０コイル３１ボビン４０巻線

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】問い合わせをするための質問信号を出力
する送信部と、送信部からの質問信号により質問波を送
信するコイルと、質問波に応答する応答器が送信する応
答波を受信して、応答器の情報を取り出す受信部とを備
えるデータキャリア読取り装置において、合成樹脂製のボビンに、質問信号を流すための線を巻い
て、コイルを形成し、このコイルと送信部と受信部をケース内部に収納したこ
とを特徴とするデータキャリア読取り装置。