JPH09127047A - 酸素センサの素子固定方法 - Google Patents

酸素センサの素子固定方法

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JPH09127047A
JPH09127047A JP7282214A JP28221495A JPH09127047A JP H09127047 A JPH09127047 A JP H09127047A JP 7282214 A JP7282214 A JP 7282214A JP 28221495 A JP28221495 A JP 28221495A JP H09127047 A JPH09127047 A JP H09127047A
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JP
Japan
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slurry
sub
sleeve
film
inner sleeve
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JP7282214A
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English (en)
Inventor
Mikiya Matsuoka
幹也 松岡
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】素子の端面に凹凸があったり、その素子が十分
に高い強度を有していなかったりした場合でも、高い気
密性を確保しつつ素子をスリーブに固定する。 【解決手段】複数枚のシートを積層して構成した酸素濃
度検出用のセンサ素子22が支持されたインナースリーブ
16内に、粉末及び溶媒を混合して作成したスラリー45を
流入し、所定時間放置することによりスラリー45中の溶
媒を副支持部材33に吸入させてスラリー45を固化させ、
副支持部材33の表面に皮膜43を形成する。インナースリ
ーブ16内の皮膜43上の空間にスラリー45を流入及び充填
する。スラリー45の流入方向とは反対方向(下方)から
吸引することにより、皮膜43及び副支持部材33を介して
スラリー45から溶媒を濾し取り、皮膜43上に粉末を着肉
させて、副支持部材33とともにセンサ素子22をインナー
スリーブ16に支持するための主支持部材を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関等から排
出される排気ガス中の酸素濃度を検出するための素子を
スリーブ内に配置した酸素センサに係り、より詳しくは
その素子をスリーブに固定する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、図9に示すように、固体電解質製
の基板を有するセンサ素子51を管状のインナースリー
ブ52内に配置し、そのセンサ素子51によって排気ガ
ス中の酸素濃度を検出するようにした酸素センサ53が
知られている。センサ素子51は、その上端面において
開口する大気導入孔54を有しており、酸素濃度既知の
気体である大気がこの大気導入孔54に入り込み、基板
の内面に触れる。また、センサ素子51の外面には排気
ガスが触れるようになっている。基板はその内外面の酸
素濃度差に応じた起電力を発生するので、この起電力の
大きさに基づき排気ガス中の酸素濃度を検出することが
可能である。従って、酸素濃度を精度良く検出するに
は、排気ガスがセンサ素子51とインナースリーブ52
との間を通過して大気導入孔54内へ入り込まないよう
にする必要がある。そこで、インナースリーブ52とセ
ンサ素子51との間に断熱性物質であるタルクを介在さ
せ、気密性を確保することが行われている(例えば、特
開昭62−276451号公報参照)。
【0003】前記タルクを用いてセンサ素子51をイン
ナースリーブ52に固定する方法として、次の2つの方
法が知られている。第1の方法は、図10に示すように
インナースリーブ52を倒立させた状態にし、その開口
部52aから倒立状態のセンサ素子51を挿入し、両者
51,52の間にスペーサ55,56を装着する。粉末
状のタルク57を開口部52aからインナースリーブ5
2内へ投入してスペーサ56上に堆積させた後、上方か
ら圧力を加えてタルク57を固める。
【0004】第2の方法は、粉末状のタルクを固めた圧
粉体58をインナースリーブ52やセンサ素子51とは
別に予め成形しておく。倒立状態のインナースリーブ5
2の開口部52aから倒立状態のセンサ素子51を挿入
し、スペーサ55,56を装着する。圧粉体58をセン
サ素子51に被せ、インナースリーブ52内に押し込
む。圧粉体58をスペーサ56上まで移動させた後に、
上方から圧粉体58に圧力を加える。このように圧力を
加えるのは、圧粉体58とセンサ素子51との間隙や、
圧粉体58とインナースリーブ52との間隙を小さくす
べく、その圧粉体58をセンサ素子51やインナースリ
ーブ52の形状に合わせて変形させるためである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、複数枚のシ
ートを積層して構成した積層型のセンサ素子51におい
ては、その端面51aに凹凸62,63が存在すること
がある。凹凸62は、図11(a)に示すように各シー
ト59,60の端面59a,60aがずれた状態で積層
された場合に生ずる。また、凹凸63はシート61の端
面61aが丸みを帯びていることに起因して生じたもの
である。詳しくは、シート61の製造に際し、柔軟なシ
ート材からそのシート61を打ち抜くときに端面61a
が丸みを帯びることがある。この場合、シート60,6
1をずれないように積層したとしても端面60a,61
a間に凹凸63が生ずる。加えて、積層型のセンサ素子
51は通常、図11(b)で示すように断面長方形をな
しているので、断面円形状の場合に比べ肉厚が小さく強
度が低い。このような状況ではタルクを隙間のない状態
で高密度に充填しにくく、高い気密性を確保することが
困難である。
【0006】より詳しくは、第1の方法に従うと、多く
の場合、センサ素子51の片側の側面51bとインナー
スリーブ52との隙間d1に粉末状のタルク57が投入
される。その隙間d1に入ったタルク57は、センサ素
子51の端面51aとインナースリーブ52との隙間d
2や、センサ素子51の反対側の側面51cとインナー
スリーブ52との隙間d3へ移動して、それらの隙間d
1,d2,d3を充填してゆく。このとき、隙間d2,
d3、特に、隙間d2における端面51aの凹凸62,
63にタルク57が入りにくい。このようにタルク57
の量が均一にならないことに対しては高い圧力を加える
ことが考えられるが、前述したように、センサ素子51
が十分に高い強度を有していないことから実施困難であ
る。このため、低い荷重で粉末状のタルク57に圧力を
加えることになるが、タルク57の密度が部位によって
異なり、十分な気密性が得られない問題がある。
【0007】また、第2の方法では、圧粉体58を上方
から加圧した場合、その圧力が圧粉体58の全体に均一
に伝播しない。圧力は圧粉体58の上部には伝わりやす
いが、下方ほど伝わりにくくなる。このため、圧粉体5
8とセンサ素子51との間隙、及び圧粉体58とインナ
ースリーブ52との間隙が十分小さくならず、気密性の
確保が困難である。特に、センサ素子51の端面51a
に凹凸62,63が存在する場合には圧粉体58を凹凸
62,63に合わせて変形させにくい。これに対しては
高い圧力を加えることが考えられるが、センサ素子51
が十分に高い強度を有していないことから実施困難であ
る。このため、センサ素子51の端面51aと圧粉体5
8との隙間を十分小さくできず、気密性確保の上で不利
である。
【0008】本発明は前述した事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は素子の端面に凹凸があったり、そ
の素子が十分に高い強度を有していなかったりした場合
でも、高い気密性を確保しつつ素子をスリーブに固定す
ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の第1の発明は、複数枚のシートを積
層して構成した酸素濃度検出用の素子をスリーブ内に配
置し、同素子をスリーブの内壁面から離間させた状態で
多孔性の副支持部材により支持する工程と、前記素子が
支持されたスリーブ内に、粉末及び溶媒を混合して作成
したスラリーを流入し、所定時間放置することによりス
ラリー中の溶媒を副支持部材に吸収させて前記スラリー
を固化させ、副支持部材表面に皮膜を形成する工程と、
前記皮膜の形成後、前記スリーブ内の皮膜上の空間に前
記スラリーを流入及び充填する工程と、前記スラリーの
充填後、そのスラリーの流入方向とは反対方向から吸引
することにより、皮膜及び副支持部材を介してスラリー
から溶媒を濾し取り、同皮膜上に前記粉末を着肉させ
て、前記副支持部材とともに素子をスリーブに支持する
ための主支持部材を形成する工程とを備えている。
【0010】上記第1の発明において、複数枚のシート
を積層して構成した酸素濃度検出用の素子をスリーブに
固定する際には、まず素子をスリーブ内に配置する。こ
の素子をスリーブの内壁面から離間させ、多孔性の副支
持部材によりスリーブ内に支持する。
【0011】次に、粉末及び溶媒を混合して作成したス
ラリーをスリーブ内に流し込み、所定時間放置する。こ
の所定時間が経過する間にスラリー中の溶媒が副支持部
材に吸収され、スラリーが固化する。すると、副支持部
材の表面に皮膜が形成される。この皮膜と副支持部材と
はフィルタとして機能する。
【0012】前記皮膜の形成後、前記スリーブ内の皮膜
上の空間に前記スラリーを流し込む。皮膜はスラリーが
副支持部材自身や、その副支持部材と素子との隙間や、
副支持部材とスリーブとの隙間を通過して流下するのを
阻止する。このため、スリーブ内の皮膜上の空間にスラ
リーが充填される。
【0013】スラリーは溶媒の存在により流動性を有し
ていて、粉末のみの場合に比べ形状の自由度が高い。こ
のため、素子の端面に凹凸が存在していても、スラリー
はその凹凸に合わせて形を変える。そして、端面を含む
素子の表面及びスリーブの内壁面にスラリーが接触す
る。従って、スラリーと素子との間や、スラリーとスリ
ーブとの間に隙間が生じない。さらに、素子の断面形状
が長方形等の非円形であっても、スラリーはその素子の
形状に合わせて流動し、スリーブ内に均一に充填され
る。
【0014】前記スラリーの充填後、そのスラリーの流
入方向とは反対方向から吸引する。すると、吸引にとも
なう負圧が副支持部材及び皮膜を介してスラリーに作用
し、そのスラリーから溶媒が濾し取られる。粉末の粒子
同士が接触して固化し、皮膜上に着肉する。副支持部材
とともに素子をスリーブに支持するための主支持部材が
形成される。このように形成された主支持部材は、端面
を含む素子表面や、スリーブの内壁面に密着し、しかも
密度が均一で高い。従って、主支持部材の形成に際して
は加圧処理を行わなくて十分な気密性が得られる。
【0015】また、請求項2に記載の第2の発明は、複
数枚のシートを積層して構成した酸素濃度検出用の素子
をスリーブ内に配置し、同素子をスリーブの内壁面から
離間させた状態で多孔性の副支持部材により支持する工
程と、前記素子が支持されたスリーブ内に、粉末及び溶
媒を混合して作成したスラリーを時間とともに徐々に流
入することにより、副支持部材表面に皮膜を形成すると
ともに、スリーブ内の皮膜上の空間に前記スラリーを充
填する工程と、前記スラリーの充填後、そのスラリーの
流入方向とは反対方向から吸引することにより、皮膜及
び副支持部材を介してスラリーから溶媒を濾し取り、同
皮膜上に前記粉末を着肉させて、前記副支持部材ととも
に素子をスリーブに支持するための主支持部材を形成す
る工程とを備えている。
【0016】上記第2の発明においては、酸素濃度検出
用の素子を多孔性の副支持部材によりスリーブ内に支持
した後、粉末及び溶媒を混合して作成したスラリーをス
リーブ内に時間とともに徐々に流入する。この流入の際
に、スラリー中の溶媒が副支持部材に吸収され、スラリ
ーの一部が固化する。すると、副支持部材の表面に皮膜
が形成される。前記流入により、スリーブ内の皮膜上の
空間にスラリーが充填される。スラリーの充填後、その
スラリーの流入方向とは反対方向から吸引すると、吸引
にともなう負圧が副支持部材及び皮膜を介してスラリー
に作用し、そのスラリーから溶媒が濾し取られる。粉末
の粒子同士が接触して固化し、皮膜上に着肉する。副支
持部材とともに素子をスリーブに支持するための主支持
部材が形成される。
【0017】従って、第2の発明では、多孔性の副支持
部材の表面に皮膜を形成する手順が第1の発明と若干異
なるものの、基本的な作用は同様である。すなわち、溶
媒の流動性を利用することにより、端面を含む素子の表
面及びスリーブの内壁面にスラリーを接触させるととも
に、そのスラリーをスリーブ内に均一に充填することが
可能である。吸引にともなう負圧をスラリーに作用させ
て溶媒を濾し取り、粉末を皮膜上に着肉させることによ
り、端面を含む素子表面や、スリーブの内壁面に密着
し、しかも密度が均一で高い主支持部材を形成すること
が可能である。加圧処理を行わなくても、十分な気密性
を確保しつつ、素子が主支持部材によってスリーブに固
定される。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、第1の発明を具体化した第
1の実施の形態について説明する。
【0019】まず、酸素センサの概略構成を図7,8に
従って説明する。図7に示すように、酸素センサ11は
上下両端を開放した筒状のハウジング12を備えてい
る。ハウジング12の外周には透孔13を有するフラン
ジ14が固着されており、これらの透孔13に挿通され
たボルト(図示略)によってハウジング12が、エンジ
ンの排気管に固定されるようになっている。ハウジング
12内には、上下両端を開放した筒状をなし、かつ外周
に環状突部15aを有する中間部材15が嵌入されてい
る。略円管状をなすインナースリーブ16は、下端に拡
径部17を有し、上端に透孔18を有している。そし
て、拡径部17を含む下端部が環状突部15a等に嵌合
されることにより、インナースリーブ16が中間部材1
5に装着されている。
【0020】インナースリーブ16内には酸素濃度検出
用のセンサ素子22が固定されている。センサ素子22
は図8に示すように長尺状をなす本体部23と、その一
端に形成された幅広部24とを備え、全体として正面略
T字状をなしている。センサ素子22は、それぞれシー
ト状をなす基板19、枠体20及びヒータ21を積層す
ることにより構成されている。基板19はイオンの移動
によって電気伝導を起こす固体である、安定化ジルコニ
ア等の固体電解質によって形成されている。基板19に
おいては、その外面(図8では上面)が排気ガスに晒さ
れ、内面が酸素濃度既知の気体(この場合大気)に晒さ
れる。その結果、基板19では内外両側の酸素濃度比に
応じた起電力が発生する。
【0021】基板19の内外両面には、電極反応部25
及び電極リード部26を備えた白金製の電極27が形成
されている。電極反応部25は、基板19での起電力に
応じた信号を発生する。電極リード部26には端子28
を介してリード線29が接続されており、電極反応部2
5で発生した信号が、これらの電極リード部26、端子
28、リード線29等を介して酸素センサ11の外部に
取り出される(図7参照)。なお、図示はしないが、電
極リード部26は基板19上に形成されたリード保護層
によって被覆され、電極反応部25は基板19上に積層
された多孔質層及び溶射層によって被覆されている。
【0022】枠体20は正面略U字状をなし、ヒータ2
1は正面略T字状をなしている。ヒータ21は、電極反
応部25を所定温度(例えば400℃)以上に維持し
て、センサ素子22の作動を安定させる。これらの基板
19、枠体20及びヒータ21によって囲まれる空間は
大気導入孔30となっている。この大気導入孔30はセ
ンサ素子22の幅広部24において長方形状をなすよう
に開口しており、酸素濃度既知の気体である大気が、こ
の開口部分から本体部23の内部へ導入される。なお、
このセンサ素子22は従来技術で説明したものと同様の
凹凸を自身の端面22aに有している。
【0023】前記センサ素子22はインナースリーブ1
6に対し以下のようにして固定されている。図7に示す
ように、インナースリーブ16上端の透孔18には端子
保持部材31が挿通され、その下にセンサ素子22が配
置されている。センサ素子22の幅広部24は端子保持
部材31の直下に位置し、本体部23は前記中間部材1
5を貫通し、ハウジング12の下方において露出してい
る。幅広部24から上方へ延びる端子28は端子保持部
材31に挿通されている。
【0024】インナースリーブ16と本体部23上端と
の間には、断熱性を有する材料からなる第1スペーサ3
2及び副支持部材33が介在されている。副支持部材3
3は多孔性の材料によって形成されたものであり、ここ
ではニチアス株式会社製 商品名パーミキュライトが用
いられている。インナースリーブ16と本体部23との
間であって、副支持部材33から下方へ離間した位置に
は第2スペーサ34及び第3スペーサ35が介在されて
いる。
【0025】副支持部材33、第2スペーサ34及びイ
ンナースリーブ16によって囲まれた空間には、断熱性
を有する材料である、タルクの粉末を主成分とする主支
持部材36が配置されている。そして、これらの主支持
部材36、副支持部材33等によってセンサ素子22が
インナースリーブ16に固定されている。
【0026】前記ハウジング12の下端部には、そのハ
ウジング12から露出するセンサ素子22の下端部を覆
うための、内外一対の保護カバー37,38が装着され
ている。両保護カバー37,38は有底円筒状をなすと
ともに、自身の外周に多数個の孔37a,38aを有し
ており、排気管を流れる排気ガスの一部がこれらの孔3
7a,38aを通ってセンサ素子22の下端部に接触す
るようになっている。一方、ハウジング12の上端には
インナースリーブ16を覆った状態でアウタースリーブ
39が装着され、さらにそのスリーブ39の上部外周に
はカバー40が被せられている。アウタースリーブ39
の上端部には、端子28とリード線29との接続部分を
覆う保護部材41が嵌入され、カバー40内には前記リ
ード線29を弾性的に支持するためのゴム製ブッシュ4
2が嵌合されている。
【0027】上記のように構成された酸素センサ11の
使用時には、大気導入孔30に酸素濃度既知の大気が導
かれ、排気ガスが溶射層、多孔質層を通過して基板19
の外面や電極反応部25に至る。基板19の内面と外面
とで酸素濃度、すなわち酸素分圧が異なり、酸素分圧の
高い大気側から排気ガス側へ向けて酸素イオンが移動す
る。その結果、電極反応部25間に起電力が発生する。
また、白金製の電極反応部25は、排気ガス中の酸素と
一酸化炭素とを結合させる触媒作用を発揮し、基板19
外面付近の酸素濃度を低下させて、内面付近の酸素濃度
との差を増大させることにより、起電力を増大させる。
この増大された起電力が電極リード部26を介して出力
され、その起電力に基づき排気ガス中の酸素濃度が検出
される。
【0028】次に、前記酸素センサ11の製造に際し、
インナースリーブ16にセンサ素子22を固定する方法
について説明する。まず、図2に示すように粉末と溶媒
とを混合することによりスラリー45を作成する。粉末
としては例えば、熱電導率の低い材料であるタルク(天
然鉱物の一種)の粉末を用い、溶媒としては例えば揮発
性を有するエチルアルコールを用いる。さらに、必要に
応じて上記混合液に分散剤(界面活性剤)を添加する。
分散剤を添加する目的は、タルク粉末の粒子同士がくっ
ついて粘度が高くなるのを妨げ、粒子同士を反発させて
溶媒に浮いた状態にすることである。この分散剤の添加
により高濃度のスラリー45が得られる。スラリー45
の粘度は1000cp(センチポイズ)であることが望
ましい。これよりも粘度が高いと、スラリー45がイン
ナースリーブ16内へ流入しにくく、作業性が悪いから
である。この分散剤としては市販されているものを用い
ることができる。
【0029】次に、図1に示すように、拡径部17が上
側に位置し、透孔18が下側に位置するようにインナー
スリーブ16を倒立状態にする。本体部23が上側に位
置し、幅広部24が下側に位置するようにセンサ素子2
2を倒立状態にする。幅広部24から下方へ延びる端子
28を端子保持部材31に挿通させる。端子保持部材3
1及びセンサ素子22を矢印で示すように、前記拡径部
17からインナースリーブ16内へ挿入し、端子保持部
材31を透孔18に挿通する。すると、センサ素子22
の幅広部24の全体と、本体部23の幅広部24側の約
半分がインナースリーブ16内に入り込む。
【0030】続いて、第1スペーサ32及び副支持部材
33を本体部23に上方から順に嵌める。これらの第1
スペーサ32及び副支持部材33を、その第1スペーサ
32が幅広部24に当接する位置まで押し下げる。する
と、センサ素子22は図2に示すように第1スペーサ3
2及び副支持部材33により、インナースリーブ16の
内壁面から離間した状態に支持される。この状態では、
副支持部材33とインナースリーブ16との間や、同副
支持部材33と本体部23との間にはわずかな隙間が生
じている。
【0031】なお、センサ素子22をインナースリーブ
16に挿入する前の段階で、第1スペーサ32及び副支
持部材33を本体部23に嵌めてもよい。次に、前記の
ように作成したスラリー45の少量を、拡径部17から
インナースリーブ16内へ流し込み、所定時間放置す
る。このスラリー45の量は、副支持部材33の上面を
覆い隠せる量よりも多い(例えば1cc位)ことが重要
である。前記所定時間が経過する間にスラリー45中の
溶媒が副支持部材33の孔に吸収され、粉末状のタルク
が残って固化する。すなわち、スラリー45からある程
度の溶媒が抜けると、タルクの粒子同士が接触して固ま
った状態になる。すると、図3に示すように副支持部材
33の上面33a全体、外周面33b及び内周面33c
に皮膜43が形成される。この皮膜43と副支持部材3
3とはフィルタとして機能する。
【0032】また、前記スラリー45の流入時には、そ
のスラリー45が副支持部材33とインナースリーブ1
6との隙間や、副支持部材33とセンサ素子22の本体
部23との隙間を通って流下していないかどうかを確認
する。そして、流下していなければ以降の作業を継続す
るが、流下していれば、その該当個所の隙間が限度を越
えて大きいために皮膜43が形成されないものと判断し
て、これらのインナースリーブ16、センサ素子22等
を除外し、以降の作業には用いないようにする。
【0033】皮膜43の形成後、図4に示すように、拡
径部17からインナースリーブ16へ再び所定量のスラ
リー45を流し込む。このスラリー45は最初に流し込
んだものと同じ組成のものであるが、その最初のものよ
りも多量(数cc)である。この際、スラリー45の全
量を一度に流し込んでもよいし、少量ずつ徐々に流し込
んでもよい。
【0034】皮膜43は、スラリー45が副支持部材3
3自身や、その副支持部材33とセンサ素子22との隙
間や、副支持部材33とインナースリーブ16との隙間
を通過して流下するのを阻止する。このため、スラリー
45は皮膜43上の空間に溜まる。
【0035】このスラリー45は溶媒の存在により流動
性を有していて、粉末状のタルクのみの場合に比べ形状
の自由度が高い。このため、センサ素子22の端面22
aに凹凸が存在していても、スラリー45はその凹凸に
合わせて形を変える。そして、端面22aを含むセンサ
素子22の表面及びインナースリーブ16の内壁面にス
ラリー45が接触する。従って、スラリー45とセンサ
素子22との間や、スラリー45とインナースリーブ1
6との間に隙間が生じない。さらに、センサ素子22の
断面形状が長方形(非円形)であるが、スラリー45は
そのセンサ素子22の形状に合わせて流動し、インナー
スリーブ16内に均一に充填される。
【0036】前記スラリー45の充填後、図5に示すよ
うに、予め用意しておいた筒状の治具44にインナース
リーブ16を装着する。治具44においてインナースリ
ーブ16よりも下方の空間を減圧する。換言すると、前
記スラリー45の流入方向とは反対方向である下方から
吸引する。吸引の圧力は、その吸引によって形成される
主支持部材36の密度を高めるという観点からは、大気
圧よりも400mmHg以上低いことが好ましい。
【0037】すると、吸引にともなう負圧が第1スペー
サ32、副支持部材33、皮膜43を介してスラリー4
5に作用し溶媒が濾し取られる。タルクの粒子同士が接
触して固化し、皮膜43上に着肉する。副支持部材33
とともにセンサ素子22をインナースリーブ16に支持
するための主支持部材36が形成される。この主支持部
材36は、端面22aを含むセンサ素子22の表面やイ
ンナースリーブ16の内壁面に密着し、しかも密度が均
一で高い。従って、主支持部材36の形成に際しては加
圧処理を行わなくて十分な気密性が得られる。吸引終了
後、そのまま放置し、主支持部材36にわずかに残って
いる溶媒が揮発するのを待つ。
【0038】なお、二回目のスラリー45の流入と、イ
ンナースリーブ16の治具44への装着の順序を逆にし
てもよい。すなわち、インナースリーブ16を治具44
に装着した状態でスラリー45を流入し、吸引してもよ
い。
【0039】主支持部材36の形成後、図6に示すよう
に、インナースリーブ16と本体部23との間に第2ス
ペーサ34、第3スペーサ35、中間部材15等を装着
する。このようにして、センサ素子22がインナースリ
ーブ16に固定された中間製品46が得られる。
【0040】本実施の形態では前述したように、主支持
部材36がインナースリーブ16及びセンサ素子22の
本体部23に密着していることに加え、密度が均一で高
くなっている。このため、上記センサ素子22及びイン
ナースリーブ16が組み込まれた酸素センサ11の使用
時には、排気ガスが主支持部材36とインナースリーブ
16との間や、同主支持部材36と本体部23との間を
通過して幅広部24側へ流れることが抑制される。その
結果、排気ガスが幅広部24の上端において開口してい
る大気導入孔30内へ入り込んで、センサ素子22の検
出精度や出力を低下させるといった不具合を防止でき
る。また、主支持部材36は排気ガスの熱を遮断するの
で、この熱によって耐熱性の低いゴム製のブッシュ42
等が劣化するのを防止できる。
【0041】本実施の形態は、前述した事項以外にも以
下の特徴を有する。 (a)スラリー45の溶媒として、揮発性を有する液体
であるエチルアルコールを用いている。このため、減圧
により短い時間で回収することができ、繰り返して使用
するのに適している。
【0042】(b)スラリー45を二回に分けてインナ
ースリーブ16に流し込んでいる。すなわち、最初に少
量のスラリー45を流し込み、皮膜43の形成後に、再
びスラリー45を流し込んでいる。このため、一度に全
部のスラリー45を流し込んだ場合に比べて、次の点で
優れている。副支持部材33等の構成部品の公差等によ
り、同副支持部材33とインナースリーブ16との隙間
や、副支持部材33とセンサ素子22の本体部23との
隙間が限度を超えて大きな場合がある。この場合には、
流入されたスラリー45が前記隙間から流下してしま
い、目的とする皮膜43が形成されないばかりか、流し
込んだスラリー45が無駄になってしまう。本実施の形
態では、最初の少量のスラリー45の流入時に、これが
隙間を通って流下するかどうかを確認し、流下している
場合には、二回目のスラリー45の流入を行わないよう
にしている。このため、スラリー45の無駄な使用を抑
制することができる。
【0043】(c)二回目に流入されるスラリー45か
ら溶媒を分離(除去)する方法としては、そのスラリー
45の流入後、放置しておくことが考えられる。このよ
うにしても溶媒を自然に蒸発させて粉末状のタルクを固
化させ、主支持部材36を形成することが可能である。
しかし、インナースリーブ16が管状をなしていて、そ
の径が小さく、蒸発に関わるスラリー45の表面積が小
さい。このため、溶媒の蒸発に長時間を要し、量産に向
かない。これに対し、本実施の形態では、副支持部材3
3及び皮膜43をフィルタとして機能させ、これらを介
してスラリー45に負圧を作用させている。このため、
前記放置の場合よりも短い時間でスラリー45から溶媒
を強制的に濾し取り、皮膜43上にタルクを着肉させる
ことができ、量産に適している。
【0044】(d)スラリー45から溶媒を濾し取る際
の負圧と、主支持部材36の密度との間には相関関係が
見られる。従って、この負圧を高くするほど(強い力で
吸引するほど)粉末状のタルクの粒子間の間隔を狭め
て、高密度の主支持部材36を得ることができる。別の
表現をすると、負圧の大きさを調整することにより、主
支持部材36の密度を適宜変更することが可能である。 (第2の実施の形態)次に、第2の発明を具体化した第
2の実施の形態について説明する。
【0045】本実施の形態は、センサ素子22が支持さ
れたインナースリーブ16内にスラリー45を時間とと
もに徐々に流入することにより、副支持部材33表面に
皮膜43を形成するとともに、インナースリーブ16内
の皮膜43上の空間に前記スラリー45を充填してい
る。すなわち、一回のスラリー45の流入により、皮膜
43の形成と充填とをほぼ同時に行っている。この際の
流入量は、第1の実施の形態での1回目のスラリー流入
量と2回目のスラリー流入量との和である。また、前記
量のスラリー45を一度に全部流し込むのではなく、少
量ずつゆっくりと流し込む。それ以外は前記第1の実施
の形態と同じである。この方法は副支持部材33、セン
サ素子22、インナースリーブ16等の構成部品の公差
が小さく、その公差に基づく隙間の小さな場合に適して
いる。
【0046】以下に、第1の実施の形態との相違点を中
心として、第2の実施の形態を説明すると、センサ素子
22のインナースリーブ16への固定に際し、同センサ
素子22を多孔性の副支持部材33によりインナースリ
ーブ16内に支持する(図1参照)。粉末及び溶媒を混
合して作成したスラリー45をインナースリーブ16内
に時間とともに徐々に流入する。この流入の際に、スラ
リー45中の溶媒が副支持部材33の孔に吸収され、ス
ラリー45の一部(下端部分)が固化する。すると、副
支持部材33の表面に皮膜43が形成される。また、前
記流入により皮膜43上の空間にスラリー45が充填さ
れる。スラリー45の充填後、そのスラリー45の流入
方向とは反対方向から吸引すると、吸引にともなう負圧
が副支持部材33及び皮膜43を介してスラリー45に
作用し、そのスラリー45から溶媒が濾し取られる(図
5参照)。粉末状タルクの粒子同士が接触して固化し、
皮膜43上に着肉する。センサ素子22をインナースリ
ーブ16に支持するための主支持部材34が形成され
る。
【0047】従って、第2の実施の形態では、多孔性の
副支持部材33の表面に皮膜43を形成する手順が第1
の実施の形態と若干異なるものの、基本的な作用は同様
である。すなわち、溶媒の流動性を利用することによ
り、端面22aを含むセンサ素子22の表面及びインナ
ースリーブ16の内壁面にスラリー45を接触させると
ともに、そのスラリー45をインナースリーブ16内に
均一に充填することが可能である。吸引にともなう負圧
をスラリー45に作用させて溶媒を濾し取り、粉末状タ
ルクを皮膜43上に着肉させることにより、端面22a
を含むセンサ素子22の表面や、インナースリーブ16
の内壁面に密着し、しかも密度が均一で高い主支持部材
36を形成することが可能である。加圧処理を行わなく
ても、十分な気密性を確保しつつ、センサ素子22を主
支持部材36によってインナースリーブ16に固定でき
る。
【0048】
【実施例】次に、前記第1の実施の形態の実施例につい
て説明する。まず、粉末として平均粒径が3μmのタル
クを準備し、溶媒としてエチルアルコールを準備した。
タルク65重量%にエチルアルコール35重量%を混合
し、これに市販の分散剤を1重量%添加することによ
り、粘度が1000cp(センチポイズ)以下のスラリ
ー45を得た。
【0049】図2に示すように、センサ素子22をイン
ナースリーブ16内に配置し、両者22,16の間に第
1スペーサ32及び副支持部材33を装着した。拡径部
17からインナースリーブ16内へ前記スラリー45を
1cc流し込み、10秒間放置した。図4に示すように
拡径部17からインナースリーブ16内へ4ccのスラ
リー45を流し込んだ。図5に示すようにインナースリ
ーブ16を治具44に装着し、下方から大気圧よりも4
00mmHg低い圧力で吸引した。吸引終了後しばらく
の間放置しておき、溶媒を自然に揮発させて、主支持部
材36を形成した。
【0050】主支持部材36の形成後、図6に示すよう
にインナースリーブ16とセンサ素子22の本体部23
との間に第2スペーサ34、第3スペーサ35、中間部
材15等を装着し、センサ素子22をインナースリーブ
16に固定して中間製品46を得た。
【0051】続いて、この中間製品46を用いて図7に
示すような酸素センサ11を組み立て、専用の測定機器
を用い、主支持部材36とセンサ素子22との間や、主
支持部材36とインナースリーブ16との間を通過する
気体の量(リーク量)を測定した。この気体としては、
排気ガスに限らず種々の気体、例えば空気等を用いるこ
とができる。その結果、1分当たりのリーク量は1.4
ccと非常に少量であり、許容範囲内であることが確認
できた。
【0052】さらに、前記のようにして形成された主支
持部材36の密度を測定した。また、比較例として金型
にタルク粉末を詰め、その粉末に1ton/cm2 の荷重をか
けて成形体を形成し(従来技術の第2の方法に相当)、
その成形体の密度も併せて測定した。その結果、比較例
の成形体の密度が理論密度の62%であるのに対し、実
施例の密度は理論密度の61%であった。このことか
ら、本実施例によっても、金型を用いた場合と同等の高
い密度を有する主支持部材36を形成できることを確認
した。
【0053】なお、本発明は次に示す別の実施の形態に
具体化することができる。 (1)スラリー45を作成する際に用いる溶媒は、エチ
ルアルコール以外の液体、例えば水であってもよい。た
だし、蒸発しやすい液体である方が、短いサイクルで回
収して再利用する場合に適している。
【0054】(2)スラリー45を作成する際に用いる
粉末は熱電導率の低い物質であればよく、タルクに限定
されない。タルク粉末に代えて、例えばジルコニアの粉
末や、アルミナの粉末を用いてもよい。
【0055】以上、本発明の各実施の形態について説明
したが、各形態から把握できる請求項以外の技術的思想
について、以下にそれらの効果とともに記載する。 (イ)請求項1に記載の固定方法において、二度目のス
ラリーのスリーブへの流入は、最初のスラリーをスリー
ブ内に流入して、そのスラリーが副支持部材よりも下方
へ流下しない場合にのみ行うものである酸素センサの素
子固定方法。このようにすれば、酸素センサの各構成部
品の公差等により、副支持部材とスリーブとの間隙や同
副支持部材とセンサ素子との間隙が限度以上に大きな場
合に、二度目のスラリーを流入して無駄になるのを未然
に防止できる。
【0056】(ロ)請求項1又は2に記載の固定方法に
おいて、前記スラリー中に分散剤を含有させた酸素セン
サの素子固定方法。このようにすれば、粉末の粒子同士
がくっついて粘度が高くなり、スラリーの流動性が低下
するのを防止できる。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように第1の発明では、素
子が支持されたスリーブ内にスラリーを流入し、所定時
間放置して副支持部材表面に皮膜を形成し、その皮膜上
の空間に再びスラリーを充填した後、スラリーの流入方
向とは反対方向から吸引することにより、皮膜上にスラ
リー中の粉末を着肉させて主支持部材を形成するように
している。また、第2の発明では、素子が支持されたス
リーブ内にスラリーを時間とともに徐々に流入すること
により、副支持部材表面に皮膜を形成するとともに、そ
の皮膜上の空間にスラリーを充填し、その後、スラリー
の流入方向とは反対方向から吸引することにより、皮膜
上にスラリー中の粉末を着肉させて主支持部材を形成す
るようにしている。このため、素子の端面に凹凸があっ
たり、その素子が十分に高い強度を有していなかったり
した場合でも、高い気密性を確保しつつ素子をスリーブ
に固定することができる。そして、この素子付きスリー
ブを酸素センサの一構成部品として使用すれば、排気ガ
スのリーク量が少なく酸素濃度の検出精度や出力の高い
酸素センサを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態において、インナースリーブ
にセンサ素子を挿入する前の状態を示す部分断面図。
【図2】インナースリーブにセンサ素子を挿入した状態
の部分断面図。
【図3】副支持部材の表面に皮膜が形成された状態の部
分拡大断面図。
【図4】インナースリーブ内の皮膜上の空間にスラリー
を流し込む状態の部分断面図。
【図5】スラリーに負圧を作用させて溶媒を濾し取る状
態の部分断面図。
【図6】センサ素子をインナースリーブに固定した状態
の部分断面図。
【図7】酸素センサの断面図。
【図8】センサ素子の斜視図。
【図9】従来の方法に従ってセンサ素子をインナースリ
ーブに固定した酸素センサの部分断面図。
【図10】従来の方法に従ってセンサ素子をインナース
リーブに固定する状態を示す部分断面図。
【図11】(a)はセンサ素子の端部の凹凸を示す説明
図、(b)は図10のXI−XI線断面図。
【符号の説明】
16…インナースリーブ、19…シートとしての基板、
20…シートとしての枠体、21…シートとしてのヒー
タ、22…センサ素子、33…副支持部材、36…主支
持部材、43…皮膜、45…スラリー。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚のシートを積層して構成した酸素
    濃度検出用の素子をスリーブ内に配置し、同素子をスリ
    ーブの内壁面から離間させた状態で多孔性の副支持部材
    により支持する工程と、 前記素子が支持されたスリーブ内に、粉末及び溶媒を混
    合して作成したスラリーを流入し、所定時間放置するこ
    とによりスラリー中の溶媒を副支持部材に吸収させて前
    記スラリーを固化させ、副支持部材表面に皮膜を形成す
    る工程と、 前記皮膜の形成後、前記スリーブ内の皮膜上の空間に前
    記スラリーを流入及び充填する工程と、 前記スラリーの充填後、そのスラリーの流入方向とは反
    対方向から吸引することにより、皮膜及び副支持部材を
    介してスラリーから溶媒を濾し取り、同皮膜上に前記粉
    末を着肉させて、前記副支持部材とともに素子をスリー
    ブに支持するための主支持部材を形成する工程とを備え
    た酸素センサの素子固定方法。
  2. 【請求項2】 複数枚のシートを積層して構成した酸素
    濃度検出用の素子をスリーブ内に配置し、同素子をスリ
    ーブの内壁面から離間させた状態で多孔性の副支持部材
    により支持する工程と、 前記素子が支持されたスリーブ内に、粉末及び溶媒を混
    合して作成したスラリーを時間とともに徐々に流入する
    ことにより、副支持部材表面に皮膜を形成するととも
    に、スリーブ内の皮膜上の空間に前記スラリーを充填す
    る工程と、 前記スラリーの充填後、そのスラリーの流入方向とは反
    対方向から吸引することにより、皮膜及び副支持部材を
    介してスラリーから溶媒を濾し取り、同皮膜上に前記粉
    末を着肉させて、前記副支持部材とともに素子をスリー
    ブに支持するための主支持部材を形成する工程とを備え
    た酸素センサの素子固定方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6510728B2 (en) 2000-01-27 2003-01-28 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Gas sensor including inorganic powder filling gap between measuring element and metallic shell
JP2004198363A (ja) * 2002-12-20 2004-07-15 Denso Corp ガスセンサ
US7935235B2 (en) 2003-06-27 2011-05-03 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Gas sensor with sealing structure

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2004198363A (ja) * 2002-12-20 2004-07-15 Denso Corp ガスセンサ
US7935235B2 (en) 2003-06-27 2011-05-03 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Gas sensor with sealing structure

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