JPH09126573A - 振動式圧縮機 - Google Patents

振動式圧縮機

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Publication number
JPH09126573A
JPH09126573A JP28531995A JP28531995A JPH09126573A JP H09126573 A JPH09126573 A JP H09126573A JP 28531995 A JP28531995 A JP 28531995A JP 28531995 A JP28531995 A JP 28531995A JP H09126573 A JPH09126573 A JP H09126573A
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JP
Japan
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piston
bobbin
cylinder member
cylinder
compression chamber
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Pending
Application number
JP28531995A
Other languages
English (en)
Inventor
Chikahide Fujiyama
周秀 藤山
Naoshi Kamisaka
直志 神阪
Ryuzo Sotojima
隆造 外島
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09126573A publication Critical patent/JPH09126573A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2309/00Gas cycle refrigeration machines
    • F25B2309/001Gas cycle refrigeration machines with a linear configuration or a linear motor

Landscapes

  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
  • Compressor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動式圧縮機に対し、シリンダの外側端部を
延長させることでピストンの外周面とシリンダの内周面
との間のシール面積を十分に確保しながら、圧縮機全体
の大型化を回避する。 【解決手段】 シリンダ部材(4) の内部にピストン(6)
が往復移動可能に挿入され、このピストン(6) の後端部
分にカップ状のボビン(13)を装着し、シリンダ部材(4)
の凹陥部(4d)に備えられた永久磁石(11)とボビン(13)に
設けられたコイル(12)とによりリニアモータ(10)を構成
して、ピストン(6) 及びボビン(13)をシリンダ部材(4)
に対して往復移動させて冷媒ガスを圧縮するようにした
振動式圧縮機(1) に対し、シリンダ部材(4) に、その一
端部をピストン後端側に延長させて延長シール部(4e)を
設け、ボビン(13)における延長シール部(4e)に対向する
部分に、ピストン(6) が下死点に達した時に延長シール
部(4e)を挿入する凹陥部(28)を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動式圧縮機に係
り、特に、シリンダとピストンとの間のシール性の向上
及び圧縮機全体の小型化を両立する対策に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、極低温レベルの寒冷を発生さ
せる小型冷凍機の一種として、例えば特開平6−174
321号公報に開示されているフリーディスプレーサ型
スターリング冷凍機が知られている。この冷凍機は、冷
媒ガスを圧縮する圧縮機と、該圧縮機から吐出された冷
媒ガスを膨張させる膨張機との組合せで構成される。
【0003】上記圧縮機の構成について説明すると、図
4に示すように、該圧縮機(a) は、密閉状のケーシング
(b) と、該ケーシング(b) 内に設けられたシリンダ(c)
と、該シリンダ(c) 内に往復動可能に嵌装され、シリン
ダ(c) 内空間に圧縮室(d) を形成する一対のピストン
(e,e) と、該ピストン(e) を往復駆動させる駆動源とし
てのリニアモータ(f) とを備えている。また、上記シリ
ンダ(c) には、該シリンダ(c) の中心と同心の円筒状の
凹陥部(c1)が圧縮室(d) の外周側に形成されている。そ
して、上記リニアモータ(f) は、上記凹陥部(c1)内に配
置され、シリンダ(c) に接着された永久磁石(g) を有
し、この永久磁石(g) により上記シリンダ(c) を継鉄部
として磁界を形成するようになっている。また、上記凹
陥部(c1)には中心部にて上記ピストン(e) に一体固定さ
れた略逆カップ状のボビン(h) が往復動可能に配設さ
れ、上記凹陥部(c1)内に位置するボビン(h) の外周部に
はドライブコイル(i) が巻き付けられて、該ドライブコ
イル(i) が上記永久磁石(g) と対向して配置されてい
る。また、このドライブコイル(i) に電流を供給するた
めのリード線(k) がボビン(h) から導出されてケーシン
グ(b) に設けられた電流導入端子(m) に接続されてい
る。更に、上記ボビン(h) の底面外側(ピストンと反対
側)とケーシング(b) 内底面との間にはピストン(e) を
往復動可能に弾性支持するためのコイルばねから成るピ
ストンスプリング(j) が架設されている。
【0004】そして、この冷凍機の駆動時には、ドライ
ブコイル(i) にリード線(k) より所定周波数の交流を通
電することで、上記ドライブコイル(i) 周囲に形成され
た磁界との作用によりボビン(h) を駆動してピストン
(e) をシリンダ(c) 内で直線往復移動させ、圧縮室(d)
で所定周期のガス圧を発生させ、この圧縮された冷媒ガ
スを図示しない膨張機に連結管(n) によって送り込み該
膨張機において冷媒ガスを膨張させることによって寒冷
が発生することになる。
【0005】そして、従来のこの種の圧縮機にあって
は、ピストン(e) の外周面とシリンダ(c) の内周面との
間では数十μのクリアランスシールが形成されており、
ピストン(e) の外周面にシール材(O) が設けられてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、往復運動す
るピストン(e) が圧縮室(d) の容積を最小にする下死点
に位置している場合には、ピストン(e) の外周面とシリ
ンダ(c) の内周面との間の互いに対向する面積(以下、
シール面積という)が大きいので、この両者間での十分
なシール性が得られる。つまり、このようにピストン
(e) が下死点に位置している場合には、圧縮室(d) 内の
冷媒ガスがピストン(e) の外周面とシリンダ(c) の内周
面との間から漏れ出ることは殆どない。
【0007】これに対し、ピストン(e) が圧縮室(d) の
容積を最大にする上死点に位置している場合には、ピス
トン(e) の後端部分がシリンダ(c) から抜け出た状態と
なるので、このピストン(e) の外周面とシリンダ(c) の
内周面との間のシール面積が小さくなる。このため、こ
の両者間でのシール性を十分に得ることができなくなる
虞れがある。つまり、このようにピストン(e) が上死点
に位置している場合には、圧縮室(d) 内のガスがピスト
ン(e) の外周面とシリンダ(c) の内周面との間から漏れ
出てしまう虞れがある。
【0008】このため、図4に仮想線で示すように、シ
リンダ(c) の外側端部を永久磁石の端面位置よりも外側
へ延長させ、ピストン(e) が上死点に位置している場合
でもピストン(e) の外周面とシリンダ(c) の内周面との
間のシール面積を十分に確保することが考えられる。
【0009】しかしながら、単に、シリンダ(c) の外側
端部を外方へ延長させただけでは、ピストン(e) が下死
点に位置する場合にボビン(h) の底部(h1)がシリンダ
(c) の外側端部に接触してボビン(h) が破損する虞れが
ある。このため、このシール面積を拡大する構成を実現
しようした場合、ピストン(e) の下死点位置を、これま
でのものよりも外側に位置させねばならない。また、圧
縮機としての能力を低下させないためにはピストン(e)
の往復移動ストローク量をこれまでのものと同様に確保
する必要がある。このような要求を満たすためには、ピ
ストン(e) の上死点位置におけるボビン(h) の位置を外
側に移動する必要がある。つまり、ピストン(e) 及びボ
ビン(h) の往復移動ストローク位置を、これまでのもの
よりも外側に設定する必要がある。従って、ボビン(h)
が往復移動するためのストローク空間を外側へ拡大する
必要があるので、これに伴って圧縮機全体が大型化して
しまうといった不具合がある。
【0010】本発明は、これらの点に鑑みてなされたも
のであって、シリンダの外側端部を延長させることでピ
ストンの外周面とシリンダの内周面との間のシール面積
を十分に確保しながら、圧縮機全体の大型化を回避する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明が講じた手段は、シリンダの
外側端部を延長させ、ボビンには、ピストンが下死点に
達したとき、シリンダの延長部とボビンとの接触を回避
する挿入部を設けるようにした。
【0012】具体的に請求項1記載の発明は、図1に示
すように、ケーシング(3) 内に配設されたシリンダ部材
(4) と、シリンダ部材(4) の内部に先端部分が挿入され
た状態で、該シリンダ部材(4) に対して相対的な往復動
が可能となるように配設され、このシリンダ部材(4) と
の間で圧縮室(7) を形成するピストン(6) と、該ピスト
ン(6) を上記ケーシング(3) に対して往復動可能に弾性
支持する弾性手段(14)と、上記シリンダ部材(4) におけ
る圧縮室(7) の外周側に形成された凹陥部(4d)と、該凹
陥部(4d)に配設され、上記シリンダ部材(4) を継鉄部と
して磁気回路を形成する磁石(11)と、上記ピストン(6)
の後端部分から外周側に延びる底部(21)と、該底部(21)
の外周端から凹陥部(4d)内に向かって延びる円筒部(20)
とを有するボビン(13)と、該ボビン(13)に設けられ、上
記磁気回路の磁界内に位置されるように磁石(11)と対向
して配置されたコイル(12)とを備え、該コイル(12)に電
流を供給することによってピストン(6) をシリンダ部材
(4) に対して相対的に往復動させて圧縮室(7) 内で流体
を圧縮するように構成された振動式圧縮機を前提として
いる。そして、上記ボビン(13)の底部(21)に対向するシ
リンダ部材(4) の端部に、ピストン(6) の後端側に向っ
て延長され、ピストン(6) が摺接する延長シール部(4e)
を備えさせ、上記ボビン(13)の底部(21)に、延長シール
部(4e)に対向した位置に設けられ、ピストン(6) が圧縮
室(7) の容積を最小にする際に、延長シール部(4e)を挿
入可能とする挿入部(28)を備えさせた構成としている。
【0013】このような構成により、ピストン(6) とシ
リンダ部材(4) との間のシール面積は、延長シール部(4
e)によって拡大されることになり、ピストン(6) が圧縮
室(7) の容積を最大にする際にあっても十分なシール面
積が確保できて、ピストン(6) 外周面とシリンダ部材
(4) 内周面との間から流体が漏れ出ることが防止でき
る。また、ピストン(6) が圧縮室(7) の容積を最小にす
る際には、シリンダ部材(4) の延長シール部(4e)がボビ
ン(13)の挿入部(28)の内部に位置することになるので、
ボビン(13)の往復移動ストローク位置を外側に設定する
構成を採用しなくても、このボビン(13)がシリンダ部材
(4) に接触してしまうといったことはない。このため、
ボビン(13)が往復移動するためのストローク空間を外側
へ拡大する必要がないので圧縮機全体の大型化が回避で
きる。
【0014】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の振動式圧縮機において、ピストン(6) に、シリンダ部
材(4) の内部に挿入されるピストン本体部(22)と、該ピ
ストン本体部(22)の後端部分から外周側に延びるフラン
ジ部(23)とを備えさせ、ボビン(13)の底部(21)の中央部
分に中央開口(21a) を形成する。そして、上記ピストン
(6) を、ピストン本体部(22)がボビン(13)の中央開口(2
1a) に挿入された状態で、フランジ部(23)がボビン(13)
の底部(21)にその背面側から重ね合わされて該底部(21)
に締結し、上記中央開口(21a) の内径寸法を延長シール
部(4e)よりも大径に形成して該中央開口(21a) の内周面
とピストン本体部(22)との間を挿入部(28)に形成した構
成としている。この構成により、ボビン(13)の底部(21)
に挿入部(28)を形成しながら、このボビン(13)とピスト
ン(6) とを一体的に組付けることができ、実用性の高い
構造が得られる。
【0015】請求項3記載の発明は、上記請求項1記載
の振動式圧縮機において、延長シール部(4e)を、シリン
ダ部材(4) の端部の内周縁部のみをピストン(6) の後端
側に向って延長して成した構成としている。この構成に
より、延長シール部(4e)の外径寸法をできるだけ小さく
しながらシール面を確保することができ、圧縮機全体と
しての重量増加を最小限に抑えることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。図1及び図2は本実施形態に係るスタ
ーリング冷凍機用の圧縮機(1) 及び膨張機(2) を夫々示
している。先ず、圧縮機(1) について説明する。この圧
縮機(1) はピストン対向型の振動式圧縮機で成ってお
り、密閉円筒状のケーシング(3) を有し、このケーシン
グ(3) の内部に、シリンダ部材(4) が配設されている。
また、上記ケーシング(3) は、両端が開放された円筒体
(3a)と、該円筒体(3a)両端の開放部を閉塞する円板状の
閉塞板(3b,3b) とを備えて成る。また、シリンダ部材
(4) は、純鉄で構成され、ケーシング(3) の内壁に固定
された外筒(4a)と、該外筒(4a)の内側に所定間隔を存し
た位置に配設された内筒(4b)とがドーナツ状の連結部(4
c)によって連結されて成っており、この外筒(4a)と内筒
(4b)との間にシリンダ部材(4) の中心と同心の円筒状の
凹陥部(4d)が形成されている。また、上記内筒(4b)は本
来のシリンダとなる部分であって、その中心部がピスト
ン挿通孔(5) に形成されている。
【0017】そして、このシリンダ内筒(4b)のピストン
挿通孔(5) には、ピストン(6,6) のピストン本体部(22,
22) が図1における左右両側から夫々挿入され、この両
ピストン本体部(22,22) 間でシリンダ内筒(4b)により囲
まれた部分が圧縮室(7) に形成されている。また、ピス
トン本体部(22)の外径寸法はシリンダ内筒(4b)の内径寸
法よりも僅かに小径に形成されており、この両者間に例
えば10μm程度の小間隙が形成されていて、この小間
隙がクリアランスシール若しくは流体シールによってシ
ールされて圧縮室(7) の気密性を確保するようになって
いる。また、本形態では、ピストン本体部(22)の外周面
にシール材(6a)が設けられている。
【0018】また、このシリンダ部材(4) にはピストン
挿通孔(5) から半径方向に延びるガス通路(8) が形成さ
れ、該ガス通路(8) の内端は上記圧縮室(7) に開口し、
該ガス通路(8) には結合配管(9) が接続されて該結合配
管(9) を介して圧縮機(1) と上記膨張機(2) とが接続さ
れている。
【0019】そして、上記各ピストン(6,6) は、該ピス
トン(6,6) を往復駆動する駆動源としてのリニアモータ
(10,10) に駆動連結されている。即ち、この各リニアモ
ータ(10,10) は、永久磁石(11)とコイル(12)とを備えて
成っている。上記永久磁石(11)は、上記シリンダ部材
(4) の内筒(4b)の外周面に外嵌合された円筒状磁石で成
っている。これによって、この永久磁石(11)により純鉄
でなるシリンダ部材(4)を継鉄部として磁気回路が形成
されてその周辺部に所定強度の磁界が形成される。ま
た、上記各ピストン(6) は、略逆カップ状のボビン(13)
に支持されている。このボビン(13)は、外周部における
上記永久磁石(11)と対向した位置に凹陥状のコイル巻付
部(20a) が形成されており、このコイル巻付部(20a) に
上記コイル(12)が巻き付けられて、該コイル(12)が上記
磁気回路の磁界内に位置されている。
【0020】そして、各ピストン(6,6) の質量や後述の
スプリング(14)のばね定数で決まる固有振動数に対応し
た所定周波数(例えば50Hz)の交流電流を両リニア
モータ(10,10) のコイル(12,12) に同期して通電するこ
とにより、両ピストン(6,6)を上記固有振動数で互いに
逆方向に往復動させて、圧縮室(7) で所定周期のガス圧
を発生させるように構成されている。
【0021】また、上記各ピストン(6) のピストン本体
部(22)の内部には、スプリング取付け座(16a) を有する
スプリング取付け部材(16)が挿入されており、ピストン
(6)の先端部には、該ピストン(6) の軸方向に亘って貫
通孔が、スプリング取付け部材(16)の内部にはメネジが
夫々形成されており、ピストン(6) の先端側からネジ(N
3)が螺合されることによりスプリング取付け部材(16)が
ピストン(6) に一体的に組付けられている。また、ケー
シング(3) の閉塞板(3b)におけるピストン本体部(22)に
対向する中央部分には上記と同形状のスプリング取付け
座(3d)が突設されており、この各スプリング取付け座(1
6a,3d)に亘って、ピストン(6) をシリンダ部材(4) 内で
往復動可能に弾性支持する弾性手段としてのスプリング
(14)が配設されている。また、図1における(26)は、上
記コイル(12)に電流を供給するための電流導入端子であ
って、この電流導入端子(26)とコイル(12)との間に図示
しないリード線が架設されている。
【0022】次に、本形態の特徴とするシリンダ部材
(4) 及びボビン(13)の構成について説明する。先ず、シ
リンダ部材(4) の特徴について説明する。このシリンダ
部材(4) は、内筒(4b)の内周側縁部が、その軸心方向
(図1の左右方向)の外側に延長されて成る延長シール
部(4e)が一体形成されている。また、この延長シール部
(4e)の内径寸法は内筒(4b)の内径寸法に一致されてい
る。従って、この延長シール部(4e)により、ピストン本
体部(22)が摺接する内筒(4b)の内面が外側に延長される
ことになり、この内筒(4b)の内周面とピストン本体部(2
2)の外周面との間のシール面積が拡大されることにな
る。このため、ピストン(6) が圧縮室(7) の容積を最大
にする上死点に位置している場合にあっても、十分なシ
ール面積が確保されて圧縮室(7) 内の冷媒ガスが内筒(4
b)の内周面とピストン本体部(22)の外周面との間から漏
れ出ることが回避できる構成となっている。また、この
延長シール部(4e)の外径寸法は内筒(4b)よりも小径に形
成されており、これによって、圧縮機全体としての重量
増加を最小限に抑えながらピストン(6) とシリンダ部材
(4)との間のシール面積を十分に確保することができる
構成となっている。
【0023】一方、ボビン(13)は、上記コイル巻付部(2
0a) を有する円筒部としてのボビン本体部(20)と、該ボ
ビン本体部(20)の一側縁(図1における左右方向外側
縁)に連続して設けられた円盤状の底部としてのピスト
ン取付部(21)とを備えている。また、このピストン取付
部(21)の中心部には、ピストン本体部(22)を挿入するた
めの中央開口としてのピストン挿入孔(21a) が形成され
ている。また、ピストン本体部(22)は、該ピストン本体
部(22)の後端部から外周側に延びる円盤状のフランジ部
(23)を備えており、このフランジ部(23)が上記ボビン(1
3)のピストン取付部(21)の背面側に重ね合わされて、こ
の両者がネジ止めされている。つまり、ボビン(13)とピ
ストン(6) とを組付ける際には、ピストン(6) のピスト
ン本体部(22)をボビン(13)のピストン挿入孔(21a) に、
その背面側から挿入し、フランジ部(23)をピストン取付
部(21)の背面側に重ね合わせた状態でネジ止めすること
により行われる。
【0024】そして、このボビン(13)の特徴として、上
記ピストン取付部(21)の中心部に形成されているピスト
ン挿入孔(21a) の内径寸法は、上記シリンダ部材(4) の
延長シール部(4e)の外径よりも僅かに大径に形成されて
いる。つまり、このピストン取付部(21)のピストン挿入
孔(21a) の内周面とピストン本体部(22)の外周面との間
の間隙がピストン(6) のフランジ部(23)によって閉塞さ
れて、延長シール部(4e)に対面する挿入部としての凹陥
部(28)が形成されていることになる。従って、この凹陥
部(28)の深さ寸法は、上記ボビン(13)のピストン取付部
(21)の厚さ寸法に設定されることになる。
【0025】また、ピストン(6) の往復移動ストローク
は、図3に示すように、凹陥部(28)に延長シール部(4e)
が入り込んだ状態がピストン(6) の下死点となるように
設定されている。
【0026】次に、膨張機(2) について説明する。この
膨張機(2) は、図2に示すように、円筒状のシリンダ(3
0)と、該シリンダ(30)の内部に往復移動可能に嵌挿され
たフリーディスプレーサ(31)とを備えている。このフリ
ーディスプレーサ(31)は、シリンダ(30)内の空間を膨張
室(30a) と作動室(30b) とに区画している。そして、作
動室(30b) 内にはフリーディスプレーサ(31)をシリンダ
(30)に弾性支持するコイルバネで成るディスプレーサス
プリング(32)が配設されている。また、フリーディスプ
レーサ(31)の内部には金属製の蓄冷材(31a) が充填され
ている。また、フリーディスプレーサ(31)の膨張室(30
a) 側の端部には冷媒ガスを膨張室(30a)との間で流通さ
せる第1連通孔(31b) が設けられている一方、作動室(3
0b) 側の端部には冷媒ガスを作動室(30b) との間で流通
させる第2連通孔(31c) が設けられている。また、上記
作動室(30b) は結合配管(9) を介して上記圧縮機(1) の
圧縮室(7) に連通している。
【0027】次に、上述の如く構成されたスターリング
冷凍機の運転動作について説明する。この運転時には、
圧縮機(1) における両リニアモータ(10,10) のコイル(1
2,12) に所定周波数(50Hz)の交流電流がリード線
により同期して通電され、この通電に伴い、永久磁石(1
1)及びシリンダ部材(4) に発生する磁界の作用によりコ
イル(12,12) 及びピストン(6,6) がそれぞれスプリング
(14)を変形させながら互いに逆向きに往復動し、この両
ピストン(6,6) がシリンダ部材(4) 内で互いに同期して
進退することで圧縮室(7) の容積が増減変化し、圧縮室
(7) 内に所定周期の圧力波が生じる。そして、この圧縮
室(7) は結合配管(9) を介して膨張機(2) に連通してい
るため、膨張機(2) ではフリーディスプレーサ(31)が上
記圧縮室(7) の圧力波と同じ周期で往復動してその膨張
室(30a) でのガスの膨張により寒冷が生じ、このフリー
ディスプレーサ(31)の往復動の繰返しによりシリンダ先
端のコールドヘッドが極低温レベルに冷却されることに
なる。
【0028】そして、このような運転動作では、圧縮機
(1) にあっては、ピストン(6,6) 及びボビン(13,13) が
往復動することになるが、上述したように、ピストン
(6) とシリンダ部材(4) との間のシール面積は、延長シ
ール部(4e)によって拡大されているので、ピストン(6,
6) が圧縮室(7) の容積を最大にする上死点に位置して
いる場合にあっても十分なシール面積が確保できて、ピ
ストン(6) 外周面とシリンダ部材(4) 内周面との間から
冷媒ガスが漏れ出ることが防止される。一方、ピストン
(6,6) が圧縮室(7) の容積を最小にする下死点に位置す
る場合には、図3に示すように、シリンダ部材(4) の延
長シール部(4e)がボビン(13)の凹陥部(28)の内部に位置
することになる。つまり、延長シール部(4e)とボビン(1
3)のピストン取付部(21)とが圧縮機(1) の半径方向でラ
ップした状態になる。このため、ピストン(6) が下死点
に位置している場合に、ボビン(13)の一部がシリンダ部
材(4)に接触するといったことはない。従って、ボビン
(13)の往復移動ストロークを外側へ移動させる必要がな
いので圧縮機全体の大型化が回避できる。このように、
本形態によれば、シリンダの一部を延長させることでピ
ストンの外周面とシリンダの内周面との間のシール面積
を十分に確保しながら、圧縮機全体の大型化を回避する
ことができる。
【0029】尚、本形態では、一対のピストン(6,6) を
備え、これらが互いに逆向きに往復動するものについて
説明したが、本発明はこれに限らず、1個のピストンの
みを備えた振動式圧縮機に対しても適用可能である。
【0030】また、本形態では、ボビン(13)のピストン
取付部(21)の背面側にピストン(6)のフランジ部(23)を
重ね合わせてネジ止めすることで延長シール部(4e)を挿
入可能な凹陥部(28)を形成するようにしたが、ボビン(1
3)のピストン取付部(21)の内径寸法をピストン本体部(2
2)の外径に一致させ、ピストン取付部(21)の一部を凹陥
して凹陥部(28)を形成するようにしてもよい。更には、
ピストン(6) とボビン(13)とを一体形成しておき、ボビ
ン(13)の底部(延長シール部(4e)に対向する部分)に凹
陥部(28)を形成してもよい。
【0031】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、以下に述べるような効果が発揮される。請求項1記
載の発明によれば、振動式圧縮機に対し、ボビンの底部
に対向するシリンダ部材の端部に、ピストンが摺接する
内周縁部がピストンの後端側に向って延長されて成る延
長シール部を備えさせ、ボビンの底部に、延長シール部
に対向した位置に設けられ、ピストンが圧縮室の容積を
最小にする際に、延長シール部を挿入可能とする挿入部
を備えさせたために、ピストンとシリンダ部材との間の
シール面積を、延長シール部によって拡大させること
で、ピストンが圧縮室の容積を最大にする際にあっても
十分なシール面積が確保できるようにしながら、ピスト
ンが圧縮室の容積を最小にする際には、シリンダ部材の
延長シール部がボビンの挿入部の内部に位置すること
で、ボビンの移動ストローク位置を外側に設定すること
なしに、このボビンがシリンダ部材に接触することが回
避できる。このため、ピストン外周面とシリンダ部材内
周面との間からの流体の漏れを回避することによる圧縮
機効率の向上と、圧縮機全体の大型化の回避との両立を
図ることができる。
【0032】請求項2記載の発明によれば、ピストン本
体部が挿入されるボビン底部の中央開口の内径寸法を延
長シール部よりも大径に形成して該中央開口の内周面と
ピストン本体部との間を挿入部に形成したために、ボビ
ンの底部に挿入部を形成しながら、このボビンとピスト
ンとを一体的に組付けることができる具体構成が得ら
れ、上述した請求項1記載の発明の効果を発揮できる振
動式圧縮機の実用性の向上が図れる。
【0033】請求項3記載の発明によれば、延長シール
部の外径寸法をできるだけ小さくする構成としたため
に、圧縮機全体としての重量増加を最小限に抑えながら
ピストンとシリンダ部材との間のシール面積を十分に確
保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】リニアモータ圧縮機の内部構造を示す断面図で
ある。
【図2】膨張機の内部構造を示す断面図である。
【図3】ピストンが下死点に達した状態を示す要部断面
図である。
【図4】従来例における図1相当図である。
【符号の説明】
(1) 振動式圧縮機 (3) ケーシング (4) シリンダ部材 (4d) 凹陥部 (4e) 延長シール部 (6) ピストン (7) 圧縮室 (11) 永久磁石 (12) コイル (13) ボビン (14) スプリング(弾性手段) (20) ボビン本体部(円筒部) (21) ピストン取付部(底部) (21a) ピストン挿入孔(中央開口) (22) ピストン本体部 (23) フランジ部 (28) 凹陥部(挿入部)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング(3) 内に配設されたシリンダ
    部材(4) と、 シリンダ部材(4) の内部に先端部分が挿入された状態
    で、該シリンダ部材(4)に対して相対的な往復動が可能
    となるように配設され、このシリンダ部材(4) との間で
    圧縮室(7) を形成するピストン(6) と、 該ピストン(6) を上記ケーシング(3) に対して往復動可
    能に弾性支持する弾性手段(14)と、 上記シリンダ部材(4) における圧縮室(7) の外周側に形
    成された凹陥部(4d)と、 該凹陥部(4d)に配設され、上記シリンダ部材(4) を継鉄
    部として磁気回路を形成する磁石(11)と、 上記ピストン(6) の後端部分から外周側に延びる底部(2
    1)と、該底部(21)の外周端から凹陥部(4d)内に向かって
    延びる円筒部(20)とを有するボビン(13)と、 該ボビン(13)に設けられ、上記磁気回路の磁界内に位置
    されるように磁石(11)と対向して配置されたコイル(12)
    とを備え、 該コイル(12)に電流を供給することによってピストン
    (6) をシリンダ部材(4)に対して相対的に往復動させて
    圧縮室(7) 内で流体を圧縮するように構成された振動式
    圧縮機において、 上記ボビン(13)の底部(21)に対向するシリンダ部材(4)
    の端部には、ピストン(6) の後端側に向って延長され、
    ピストン(6) が摺接する延長シール部(4e)が備えられ、 上記ボビン(13)の底部(21)は、延長シール部(4e)に対向
    した位置に設けられ、ピストン(6) が圧縮室(7) の容積
    を最小にする際に、延長シール部(4e)を挿入可能とする
    挿入部(28)を備えていることを特徴とする振動式圧縮
    機。
  2. 【請求項2】 ピストン(6) は、シリンダ部材(4) の内
    部に挿入されるピストン本体部(22)と、該ピストン本体
    部(22)の後端部分から外周側に延びるフランジ部(23)と
    を備えており、 ボビン(13)の底部(21)の中央部分には中央開口(21a) が
    形成されていて、 上記ピストン(6) は、ピストン本体部(22)がボビン(13)
    の中央開口(21a) に挿入された状態で、フランジ部(23)
    がボビン(13)の底部(21)にその背面側から重ね合わされ
    て該底部(21)に締結されており、 上記中央開口(21a) の内径寸法が延長シール部(4e)より
    も大径に形成されて該中央開口(21a) の内周面とピスト
    ン本体部(22)との間が挿入部(28)に形成されていること
    を特徴とする請求項1記載の振動式圧縮機。
  3. 【請求項3】 延長シール部(4e)は、シリンダ部材(4)
    の端部の内周縁部のみがピストン(6) の後端側に向って
    延長されて成っていることを特徴とする請求項1記載の
    振動式圧縮機。
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