JP2785781B2 - スターリング冷凍機及びその製造方法 - Google Patents

スターリング冷凍機及びその製造方法

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2309/00Gas cycle refrigeration machines
    • F25B2309/001Gas cycle refrigeration machines with a linear configuration or a linear motor

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  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スターリング冷凍
機及びその製造方法に係り、特に、シリンダ内でフリー
ディスプレーサが往復移動することにより、冷媒を膨張
させて寒冷を発生させる膨張機の構造及びその組立て方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、極低温レベルの寒冷を発生さ
せる小型冷凍機の一種として、例えば特開平2−500
52号公報に開示されているフリーディスプレーサ型ス
ターリング冷凍機が知られている。この冷凍機は、冷媒
ガスを圧縮する圧縮機と、該圧縮機から吐出された冷媒
ガスを膨張させる膨張機とが連結管によって連結されて
構成される。
【0003】上記膨張機は、先端部分がコールドヘッド
に形成された有底円筒状のシリンダと、該シリンダの内
部に往復移動可能に嵌挿され、このシリンダとの間で膨
張室を形成するフリーディスプレーサとを備えている。
そして、圧縮機で発生する所定周期の圧力波をフリーデ
ィスプレーサが受けてシリンダ内で往復移動し、上記膨
張室で冷媒を膨張させることによってコールドヘッドに
極低温レベルの寒冷を生じさせる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の膨
張機を構成するシリンダは、その各部分によって要求さ
れる熱伝導率が異なる。つまり、シリンダの先端側(コ
ールドヘッド部分)では外気から熱を奪い、基端側では
この先端側から奪った熱を外部に放出する必要があるた
めに、このシリンダの先端部分及び基端部分には高い熱
伝導率が要求される。一方、シリンダの中間部分では、
上記基端側から先端側に向うシリンダ管壁の熱伝導によ
り冷凍機の能力が低下してしまうことを抑制するために
低い熱伝導率が要求される。つまり、シリンダの先端部
分、中間部分及び基端部分を夫々要求に応じた熱伝導率
を有する材質で成る別部品で構成し、これらを一体的に
組付けることが好ましい。
【0005】この要求を満たそうとする場合、シリンダ
は、熱伝導率が低くしかも薄肉の直管部材で成るシリン
ダ本体に対し、シリンダの先端部を構成する熱伝導率の
高い材料で成るコールドヘッド、シリンダの基端部を構
成する同じく熱伝導率の高い材料で成る放熱部材といっ
た複数の部材が一体的に組付けられて構成されることに
なる。また、これらの組付けに関し、実用性の向上を図
るためには、簡単な組付け作業でもって高い精度でこれ
ら各部材を一体的に組付けることが要求されるが、これ
まで、この点に関して考慮されたものは提案されていな
い。
【0006】また、一般に、この種の膨張機は、極低温
になるコールドヘッドでの結露の発生を回避するため
に、このシリンダの外周囲を真空デュアーによって覆
い、コールドヘッドの周囲を真空状態にしている。この
ため、この真空デュアーをねじ止めなどによって取付け
るための取付フランジをシリンダに設ける必要がある。
この際、取付フランジをシリンダと一体形成することも
考えられるが、上述した基端側から先端側に向うシリン
ダ管壁の熱伝導を抑制するためには、このシリンダの壁
面厚さ寸法はできるだけ小さく(極薄肉に)設定する必
要があるのに対し、上記取付フランジには真空デュアー
をねじ止めする際の締付けトルクに絶え得るだけの板厚
寸法が必要である。つまり、取付フランジをシリンダと
一体形成する場合には、極薄肉の部分と比較的厚肉の部
分とを一体形成することになるので加工が困難であり加
工コストも増大してしまう。このため、この取付フラン
ジをシリンダとは別部材にし、これをシリンダに一体的
に組付けることが好ましい。
【0007】本発明は、これらの点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、スターリング冷凍機の膨張機
に対しシリンダ本体に対して複数の部材を一体的に組付
ける場合に、簡単な組付け作業でもって高い精度でこれ
ら各部材を組付け可能とすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明が講じた手段は、円筒状のシリンダ本体に
対して、コールドヘッドや放熱部材を外嵌合させること
で一体的に組付けるようにした。
【0009】具体的に、請求項1記載の発明は、シリン
ダ(30)内にフリーディスプレーサ(31)が往復動自在に挿
通された膨張機(2) と圧縮機(1) とが連結され、圧縮機
(1)で圧縮した冷媒を膨張機(2) に供給し、該膨張機(2)
におけるフリーディスプレーサ(31)の往復動により冷
媒を膨張させてシリンダ(30)の先端部で寒冷を発生する
スターリング冷凍機を前提としている。そして、円筒状
のシリンダ本体(35)に対し、その先端部に、内径寸法が
シリンダ本体(35)の外径寸法に略一致した有底円筒状の
コールドヘッド(36)を、また、基端部に、シリンダ本体
(35)の外径寸法に略一致した径寸法の中心孔(38c) を有
する放熱部材(38)を夫々外嵌合させてシリンダ(30)を構
成するようにした。
【0010】このような構成により、スターリング冷凍
機の駆動時には、圧縮機(1) で圧縮した冷媒が膨張機
(2) に供給され、該膨張機(2) において冷媒が膨張する
ことによりシリンダ(30)の先端部で寒冷が発生すること
になる。また、円筒状のシリンダ本体(35)に対し、その
先端部にコールドヘッド(36)を、また、基端部に放熱部
材(38)を夫々外嵌合させてシリンダ(30)を構成している
ので、シリンダ(30)の組立て作業が簡略であり、組付け
精度も良好に得られる。また、コールドヘッド(36)の内
径寸法及び放熱部材(38)の中心孔(38c) の径寸法を夫々
シリンダ本体(35)の外径寸法に略一致させることで、こ
れらがシリンダ本体(35)に良好に組付けられることにな
るので、各々の部材の設計が簡単である。
【0011】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
のスターリング冷凍機において、コールドヘッド(36)の
外周囲を真空デュアー(34)によって覆い、シリンダ本体
(35)に、該シリンダ本体(35)の外径寸法に略一致した径
寸法の中心孔(37a) を有し、且つ上記真空デュアー(34)
を支持するデュアー取付フランジ(37)を外嵌合した構成
としている。
【0012】この構成により、冷凍機の駆動時にコール
ドヘッド(36)での結露の発生を防止する真空デュアー(3
4)を支持するためのデュアー取付フランジ(37)も上述し
た請求項1記載の発明に係るコールドヘッド(36)及び放
熱部材(38)と同様に、簡単な組付け作業で精度良くシリ
ンダ本体(35)に組付けられることになる。
【0013】請求項3記載の発明は、上記請求項2記載
のスターリング冷凍機において、コールドヘッド(36)、
放熱部材(38)及びデュアー取付フランジ(37)を、シリン
ダ本体(35)に対して真空ろう付けによって一体的に接合
した構成としている。
【0014】この構成により、コールドヘッド(36)、放
熱部材(38)及びデュアー取付フランジ(37)がシリンダ本
体(35)に対して強固に接合されることになる。
【0015】請求項4記載の発明は、円筒状のシリンダ
本体に対して、コールドヘッドや放熱部材等を外嵌合さ
せることでシリンダを構成する製造方法である。つま
り、先端部が真空デュアー(34)によって覆われたシリン
ダ(30)内にフリーディスプレーサ(31)が往復動自在に挿
通された膨張機(2) と圧縮機(1) とが連結管(9) によっ
て連結され、圧縮機(1) で圧縮した冷媒を連結管(9) に
より膨張機(2) に供給し、該膨張機(2) におけるフリー
ディスプレーサ(31)の往復動により冷媒を膨張させてシ
リンダ(30)の先端部で寒冷を発生するスターリング冷凍
機の製造方法を前提としている。そして、円筒状のシリ
ンダ本体(35)に対し、その先端部に、内径寸法がシリン
ダ本体(35)の外径寸法に略一致した有底円筒状のコール
ドヘッド(36)を、また、基端部に、シリンダ本体(35)の
外径寸法に略一致した径寸法の中心孔(38c,37a,39a) を
夫々有する放熱部材(38)、真空デュアー(34)を支持する
ためのデュアー取付フランジ(37)及び連結管(9) の一端
を支持するための連結管支持部材(39)を夫々外嵌合させ
た後、各嵌合部分にろう材を配置する。その後、真空炉
内でろう材を溶融させて各嵌合部分を一体的に接合す
る。更に、その後、シリンダ本体(35)の内部に、その基
端側からフリーディスプレーサ(31)を挿通するようにし
ている。
【0016】この方法により、コールドヘッド(36)、放
熱部材(38)、デュアー取付フランジ(37)及び連結管支持
部材(39)を、シリンダ本体(35)に対して外嵌合状態で一
体的に接合することになり、各嵌合部分は、真空ろう付
けによって接合されているので、これら接合部分の見映
えが良好である。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。図1及び図2は本実施形態に係るスタ
ーリング冷凍機用の圧縮機(1) 及び膨張機(2) を夫々示
している。先ず、圧縮機(1) について説明する。この圧
縮機(1) はピストン対向型のリニアモータ圧縮機で成っ
ており、密閉円筒状のケーシング(3) を有し、このケー
シング(3) の内部に、シリンダ部材(4) が配設されてい
る。また、上記ケーシング(3)は、両端が開放された円
筒体(3a)と、該円筒体(3a)両端の開放部を閉塞する円板
状の閉塞板(3b,3b) とを備えて成る。また、シリンダ部
材(4) は、純鉄で構成され、ケーシング(3) の内壁に固
定された外筒(4a)と、該外筒(4a)の内側に所定間隔を存
した位置に配設された内筒(4b)とがドーナツ状の連結部
(4c)によって連結されて成っており、この外筒(4a)と内
筒(4b)との間にシリンダ部材(4) と同心の円筒状の凹陥
部(4d)が形成されている。また、上記内筒(4b)は本来の
シリンダとなる部分であって、その中心部がピストン挿
通孔(5) に形成されている。
【0018】そして、このシリンダ内筒(4b)のピストン
挿通孔(5) には、ピストン(6,6) が図1における左右両
側から夫々挿入され、この両ピストン(6,6) 間でシリン
ダ内筒(4b)により囲まれた部分が圧縮室(7) に形成され
ている。また、ピストン(6)の外径寸法はシリンダ内筒
(4b)の内径寸法よりも僅かに小径に形成されており、こ
の両者間に例えば10μm程度の小間隙が形成されてい
て、この小間隙がクリアランスシール若しくは流体シー
ルによってシールされて圧縮室(7) の気密性を確保する
ようになっている。また、本形態では、ピストン(6) の
外周面にシール材(6a)が設けられている。
【0019】また、このシリンダ部材(4) にはピストン
挿通孔(5) から半径方向に延びるガス通路(8) が形成さ
れ、該ガス通路(8) の内端は上記圧縮室(7) に開口し、
該ガス通路(8) はケーシング(3) の外周面に接続された
連結管(9) の内部通路(9a)に連通されて該連結管(9) を
介して圧縮機(1) と上記膨張機(2) とが接続されてい
る。
【0020】そして、上記各ピストン(6,6) は、該ピス
トン(6,6) を往復駆動するリニアモータ(10,10) に駆動
連結されている。即ち、この各リニアモータ(10,10)
は、永久磁石(11)とコイル(12)とを備えて成っている。
上記永久磁石(11)は、上記シリンダ部材(4) の内筒(4b)
の外周面に外嵌合された円筒状磁石で成っている。これ
によって、この永久磁石(11)により純鉄でなるシリンダ
部材(4) を継鉄部として磁気回路が形成されてその周辺
部に所定強度の磁界が形成される。また、上記各ピスト
ン(6) は、略逆カップ状のボビン(13)に一体的に支持さ
れている。詳しくは、このボビン(13)は、円筒状のボビ
ン本体部(20)と、該ボビン本体部(20)の一側縁(図1に
おける左右外側縁)に設けられた円盤状のピストン取付
部(21)とを備えている。そして、上記ボビン本体部(20)
における外周面の一部で、上記永久磁石(11)と対向した
位置には、その外径寸法がその他の部分よりも小径とさ
れたコイル巻付部(13a) に形成され、このコイル巻付部
(13a) にコイル(12)が巻き付けられて、該コイル(12)が
上記磁気回路の磁界内に位置されている。
【0021】また、ケーシング(3) の閉塞板(3b)には電
流導入端子(26,26) が設けられており、コイル(12)に電
流を供給するためのリード線の一端がこの電流導入端子
(26,26) に接続されている。
【0022】また、上記各ピストン(6,6) の内部には、
スプリング取付け座(16a) を有するスプリング取付け部
材(16)が挿入されており、ピストン(6) の先端部には、
該ピストン(6) の軸方向に亘って貫通孔が、スプリング
取付け部材(16)にはそれに対応して雌ねじが夫々形成さ
れており、ピストン(6) の先端側からねじ(N) が螺合さ
れることによりスプリング取付け部材(16)がピストン
(6) に一体的に組付けられている。また、ケーシング
(3) の閉塞板(3b)におけるピストン(6) に対向する中央
部分には上記と同形状のスプリング取付け座(3d)が突設
されており、この各スプリング取付け座(16a,3d)に亘っ
て、ピストン(6) をシリンダ部材(4) 内で往復動可能に
弾性支持するスプリング(14)が配設されている。
【0023】このようにして圧縮機構が構成されてお
り、各ピストン(6,6) の質量やスプリング(14)のばね定
数で決まる固有振動数に対応した所定周波数(例えば5
0Hz)の交流電流を両リニアモータ(10,10) のコイル
(12,12) に同期して通電することにより、両ピストン
(6,6) を上記固有振動数で互いに逆方向に往復動させ
て、圧縮室(7) で所定周期のガス圧を発生させるように
なっている。
【0024】次に、上記連結管(9) により冷媒が供給さ
れる膨張機(2) について説明する。この膨張機(2) は、
図2に示すように、シリンダ(30)と、該シリンダ(30)の
内部に往復移動可能に嵌挿されたフリーディスプレーサ
(31)とを備えており、シリンダ(30)の外周囲が真空デュ
アー(34)によって覆われて構成されている。
【0025】以下、各部材について説明する。シリンダ
(30)は、図3及び図4に示すように、直管で成るシリン
ダ本体(35)に対し、その先端部分にコールドヘッド(36)
が、基端部分にデュアー取付けフランジ(37)、放熱部材
(38)及び配管連結部材(39)が外嵌合されて一体的に組付
けられて成っている。
【0026】シリンダ本体(35)は、例えばステンレス製
であって、上記フリーディスプレーサ(31)よりも僅かに
大径に形成され両端部が開放された薄肉の直管で成り、
外径寸法及び内径寸法は、その長手方向に亘って均一に
形成されている。
【0027】コールドヘッド(36)は、本冷凍機の駆動に
伴って寒冷を発生する部分を構成するものであって、熱
伝導率の高い材料(例えば銅)で形成された有底円筒状
の部材で成っている。そして、その内径寸法は、上記シ
リンダ本体(35)の外径寸法に略一致しており、シリンダ
本体(35)の先端部に外嵌合されている。つまり、このコ
ールドヘッド(36)によってシリンダ本体(35)の先端部が
閉塞され、図2の如く、この先端部分においてコールド
ヘッド(36)とフリーディスプレーサ(32)との間で膨張室
(30a) が形成されている。
【0028】デュアー取付けフランジ(37)は、比較的大
径の薄板状の部材で成っており、その中央部には上記シ
リンダ本体(35)の外径寸法に略一致した中央開口(37a)
が形成されている。また、このデュアー取付けフランジ
(37)の外周縁部の複数箇所(例えば周方向に亘って4箇
所)には、真空デュアー(34)をねじ止めするためのねじ
孔(37b,37b, …) が貫通形成されている。
【0029】放熱部材(38)は、コールドヘッド(36)にお
いて外気から奪った熱をシリンダ(30)の基端部分で放出
するためのものであって、上記コールドヘッド(36)と同
様に熱伝導率の高い材料(例えば銅)で形成されてお
り、円筒状の本体部(38a) の外周面に外周側に向って延
びる複数枚の放熱フィン(38b,38b, …) が一体形成され
て成っている。また、上記本体部(38a) の中心部にも上
記シリンダ本体(35)の外径寸法に略一致した中央開口(3
8c) が形成されている。尚、この放熱部材(38)の中央開
口(38c) の延長方向の両端部分は僅かに大径に形成され
ている。
【0030】配管連結部材(39)は、上記連結管(9) の一
端部(膨張機側の接続端部)をシリンダ(30)に接続する
ための円筒状の部材であって、軸方向に亘って貫通孔(3
9a,39b) が形成されている。この貫通孔(39a,39b) は、
配管連結部材(39)の高さ方向(軸線方向)の中間部より
も放熱部材(38)側に位置する第1貫通孔(39a) と連結管
(9) 側に位置する第2貫通孔(39b) とで成る。そして、
第1貫通孔(39a) の径寸法はシリンダ本体(35)の外径寸
法に略一致している一方、第2貫通孔(39b) の径寸法は
後述するスプリング保持部材(44)の第3部分(44d) (図
5参照)の外径寸法に一致している。
【0031】このように、コールドヘッド(36)の内径寸
法や、デュアー取付けフランジ(37)の中央開口(37a) 、
放熱部材(38)の中央開口(38c) 及び配管連結部材(39)の
第1貫通孔(39a) の径寸法が夫々シリンダ本体(35)の外
径寸法に略一致している。
【0032】そして、これら各部材を一体的に組付ける
際の作業としては、図3に示すように、先ず、上記コー
ルドヘッド(36)がシリンダ本体(35)の先端部分に外嵌合
され、一方、上記デュアー取付けフランジ(37)、放熱部
材(38)及び配管連結部材(39)がシリンダ本体(35)の基端
側から順に嵌め込まれて互いに重ね合わされる。そし
て、各嵌合部分にろう材を配置しておき、このようにし
て複数の部材が組合わされたケーシングを真空炉内で加
熱し、ろう材を溶融させることで、各嵌合部分の隙間に
ろう材が流れ込み、これら各嵌合部分がろう付けにより
接合される。このようにして膨張機(2) のシリンダ(30)
が作製される(図4参照)。
【0033】一方、フリーディスプレーサ(31)は、シリ
ンダ(30)内の空間を膨張室(30a) と作動室(30b) とに区
画するようにシリンダ(30)内に挿入されている。詳しく
は、筒状のディスプレーサケース(41)内に金属製の蓄冷
材(41a) が充填され、このディスプレーサケース(41)の
両端部が閉塞部材(42,43) によって閉塞されている。そ
して、先端側の閉塞部材(42)には、冷媒ガスを膨張室(3
0a) との間で流通させる第1連通孔(42a) が設けられて
いる一方、基端側の閉塞部材(43)には、冷媒ガスを作動
室(30b) との間で流通させる第2連通孔(43a) が設けら
れている。また、この基端側閉塞部材(43)の端部外周面
には、後述するディスプレーサスプリング(32)の一端部
分を装着するための螺旋溝が形成されている。
【0034】また、上記連結管(9) における膨張機(2)
へ接続される側の端部には、スプリング保持部材(44)が
取付けられている。このスプリング保持部材(44)は、内
部に連結管(9) の内部通路(9a)の径と同径の貫通孔(44
a) が形成されている。そして、このスプリング保持部
材(44)は、その軸方向の4箇所で外径寸法が異なってい
る。この各部の外径寸法について説明すると、先端側の
第1部分(44b) は、上記シリンダ本体(35)よりも僅かに
小径に形成されていると共に、上記基端側閉塞部材(43)
と同様にディスプレーサスプリング(32)の他端部分を装
着するための螺旋溝が形成されている。この第1部分(4
4b) の外側の第2部分(44c) は、シリンダ本体(35)の内
径寸法と略同径に形成されている。更に、その外側の第
3部分(44d) は、上記配管連結部材(39)の第2貫通孔(3
9b) と略同径に形成されている。また、その外側の第4
部分(44e) は、上記連結管(9) が装着される部分であっ
て、第2部分(44c) と同径に形成されている。
【0035】そして、このスプリング保持部材(44)の第
1部分(44b) 及び基端側閉塞部材(43)の各螺旋溝にディ
スプレーサスプリング(32)の各端部が装着され、このデ
ィスプレーサスプリング(32)を介してフリーディスプレ
ーサ(31)がスプリング保持部材(44)及び連結管(9) に弾
性支持されている。
【0036】このようにして構成されたフリーディスプ
レーサ(31)が、図5の如くシリンダ(30)の基端側からそ
の内部に挿入され、スプリング保持部材(44)が配管連結
部材(39)の内面に嵌合された状態でこの両者が溶接され
ることにより膨張機(2) が構成される。
【0037】次に、真空デュアー(34)について説明す
る。この真空デュアー(34)は、図2の如く、上記デュア
ー取付けフランジ(37)に支持されて、シリンダ(30)及び
コールドヘッド(36)を覆うものである。詳しくは、この
真空デュアー(34)は、例えばガラスなどで成る有底円筒
状のデュアー本体(46)と、該デュアー本体(46)の開放側
端部に、該端部から外周側に延びるように取付けられた
金属製(例えばステンレス製)のフランジ部(47)とを備
えている。そして、このフランジ部(47)には、上記デュ
アー取付けフランジ(37)のねじ孔(37b,37b, …) に対応
して同様のねじ孔(47a,47a, …) が形成されている。
【0038】そして、このように形成された真空デュア
ー(34)が、デュアー本体(46)がコールドヘッド(36)及び
シリンダ本体(35)の外周囲を覆い、且つフランジ部(47)
がパッキンを介してデュアー取付けフランジ(37)に重ね
合わされ、各ねじ孔(37b,47a) に亘ってねじ(N) が装着
されることにより、膨張機(2) に一体的に組付けられて
いる。これにより、シリンダ(30)及びコールドヘッド(3
6)の周囲を真空状態に保つことで、寒冷発生時における
コールドヘッド(36)での結露の発生を抑制するようにな
っている。また、この真空デュアー(34)のデュアー本体
(46)の端面部には、本冷凍機が冷却対象とする赤外線セ
ンサ(50)が取付けられており、コールドヘッド(36)で発
生する寒冷によって冷却されるようになっている。
【0039】次に、上述の如く構成されたスターリング
冷凍機の運転動作について説明する。この運転時には、
圧縮機(1) における両リニアモータ(10,10) のコイル(1
2,12) に所定周波数(50Hz)の交流電流が同期して
通電され、この通電に伴い、永久磁石(11)及びシリンダ
部材(4) に発生する磁界の作用によりコイル(12,12)及
びピストン(6,6) がそれぞれスプリング(14)を変形させ
ながら互いに逆向きに往復動し、この両ピストン(6,6)
がシリンダ部材(4) 内で互いに同期して進退することで
圧縮室(7) の容積が増減変化し、圧縮室(7) 内に所定周
期の圧力波が生じる。そして、この圧縮室(7) は連結管
(9) を介して膨張機(2) に連通しているため、膨張機
(2) ではフリーディスプレーサ(31)が上記圧縮室(7) の
圧力波と同じ周期で往復動してその膨張室(30a) でのガ
スの膨張により寒冷が生じ、このフリーディスプレーサ
(31)の往復動の繰返しによりシリンダ(30)先端のコール
ドヘッドが極低温レベルに冷却されることになる。
【0040】以上説明してきたように、本形態では、膨
張機(2) のシリンダ(30)を、直管状のシリンダ本体(35)
に対して各部材(36,37,38,39) を外嵌合し、これらを真
空炉内でのろう付けによって作製したために、シリンダ
(30)の組立て作業が簡略であり、組付け精度を良好に得
ることができる。また、各部材(36,37,38,39) の内径寸
法を夫々シリンダ本体(35)の外径寸法に略一致させるこ
とで、これらがシリンダ本体(35)に良好に組付けられる
ことになるので、各々の部材の設計が簡単である。更
に、各嵌合部分の接合強度が十分に得られているばかり
でなく、この各部の見映えも良好に得ることができる。
【0041】尚、上述した各形態では、シリンダ部材
(4) とピストン(6) との間にシール材(6a)を介在したタ
イプの圧縮機について説明したが、シリンダ部材(4) と
ピストン(6) との間に小間隙を存するように設定した非
接触タイプの圧縮機に適用してもよい。
【0042】また、冷却対象とする赤外線センサ(50)を
真空デュアー(34)の端面部に配置した場合について説明
したが、本発明は、コールドヘッド(36)の先端面に赤外
線センサ(50)を直接取付けるものに対しても適用可能で
ある。
【0043】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、以下に述べるような効果が発揮される。請求項1記
載の発明によれば、スターリング冷凍機の膨張機に対
し、円筒状のシリンダ本体の先端部に、内径寸法がシリ
ンダ本体の外径寸法に略一致したコールドヘッドを、基
端部に、シリンダ本体の外径寸法に略一致した径寸法の
中心孔を有する放熱部材を夫々外嵌合させてシリンダを
構成するようにしたために、シリンダの組立て作業が簡
略であり、組付け精度を良好に得ることができる。つま
り、シリンダの各部分によって要求される熱伝導率に応
じ、該シリンダを、異なる材質から成る複数の部品を一
体的に組付けて作製する場合における組立て作業性が良
好であり、精度の高いシリンダを得ることができる。ま
た、コールドヘッドの内径寸法及び放熱部材の中心孔の
径寸法を夫々シリンダ本体の外径寸法に略一致させるこ
とで、これらがシリンダ本体に良好に組付けられること
になるので、各々の部材の設計が簡単である。
【0044】請求項2記載の発明によれば、コールドヘ
ッドの外周囲を覆う真空デュアーを支持するためのデュ
アー取付フランジをシリンダ本体に外嵌合するようにし
たために、このデュアー取付フランジも上述した請求項
1記載の発明に係るコールドヘッド及び放熱部材と同様
に、簡単な組付け作業で精度良くシリンダ本体に組付け
られることになる。従って、シリンダ本体の壁面厚さ寸
法をできるだけ小さく設定することを可能にしながら真
空デュアーをねじ止めする際の締付けトルクに絶え得る
だけの板厚寸法を有する取付フランジをシリンダ本体に
設けることができる。このため、シリンダ本体での熱伝
導による冷凍機の能力の低下を回避しながらコールドヘ
ッドの外周囲の真空状態が良好に得られ、このコールド
ヘッドでの結露の発生が確実に防止できる。
【0045】請求項3記載の発明によれば、コールドヘ
ッド、放熱部材及びデュアー取付フランジを、シリンダ
本体に対して真空ろう付けによって一体的に接合したた
めに、これら各部材をシリンダ本体に対して強固に接合
でき、膨張機の信頼性の向上が図れる。
【0046】請求項4記載の発明によれば、コールドヘ
ッド、放熱部材、デュアー取付フランジ及び連結管支持
部材を、シリンダ本体に対して外嵌合状態で一体的に接
合し、この各嵌合部分を真空ろう付けによって接合した
ために、これら接合部分の見映えが良好に確保できる。
これにより、スターリング冷凍機の実用性の向上を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】リニアモータ圧縮機の内部構造を示す断面図で
ある。
【図2】膨張機の内部構造を示す断面図である。
【図3】膨張機のシリンダの組付け動作を説明するため
の断面図である。
【図4】膨張機のシリンダを示す断面図である。
【図5】シリンダに対するフリーディスプレーサの挿入
動作を説明するための断面図である。
【符号の説明】
(1) 圧縮機 (2) 膨張機 (30) シリンダ (31) フリーディスプレーサ (34) 真空デュアー (35) シリンダ本体 (36) コールドヘッド (37) デュアー取付けフランジ (38) 放熱部材 (37a,38c) 中央開口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−6354(JP,A) 実開 昭64−51167(JP,U) 実開 昭62−85878(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F25B 9/14 520

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ(30)内にフリーディスプレーサ
    (31)が往復動自在に挿通された膨張機(2) と圧縮機(1)
    とが連結され、圧縮機(1) で圧縮した冷媒を膨張機(2)
    に供給し、該膨張機(2) におけるフリーディスプレーサ
    (31)の往復動により冷媒を膨張させてシリンダ(30)の先
    端部で寒冷を発生するスターリング冷凍機において、 上記シリンダ(30)は、円筒状のシリンダ本体(35)に対
    し、その先端部に、内径寸法がシリンダ本体(35)の外径
    寸法に略一致した有底円筒状のコールドヘッド(36)が、
    また、基端部に、シリンダ本体(35)の外径寸法に略一致
    した径寸法の中心孔(38c) を有する放熱部材(38)が夫々
    外嵌合されて構成されていることを特徴とするスターリ
    ング冷凍機。
  2. 【請求項2】 コールドヘッド(36)の外周囲は真空デュ
    アー(34)によって覆われており、 シリンダ本体(35)には、該シリンダ本体(35)の外径寸法
    に略一致した径寸法の中心孔(37a) を有し、且つ上記真
    空デュアー(34)を支持するデュアー取付フランジ(37)が
    外嵌合されていることを特徴とする請求項1記載のスタ
    ーリング冷凍機。
  3. 【請求項3】 コールドヘッド(36)、放熱部材(38)及び
    デュアー取付フランジ(37)は、シリンダ本体(35)に対し
    て真空ろう付けによって一体的に接合されていることを
    特徴とする請求項2記載のスターリング冷凍機。
  4. 【請求項4】 先端部が真空デュアー(34)によって覆わ
    れたシリンダ(30)内にフリーディスプレーサ(31)が往復
    動自在に挿通された膨張機(2) と圧縮機(1)とが連結管
    (9) によって連結され、圧縮機(1) で圧縮した冷媒を連
    結管(9) により膨張機(2) に供給し、該膨張機(2) にお
    けるフリーディスプレーサ(31)の往復動により冷媒を膨
    張させてシリンダ(30)の先端部で寒冷を発生するスター
    リング冷凍機の製造方法において、 円筒状のシリンダ本体(35)に対し、その先端部に、内径
    寸法がシリンダ本体(35)の外径寸法に略一致した有底円
    筒状のコールドヘッド(36)を、また、基端部に、シリン
    ダ本体(35)の外径寸法に略一致した径寸法の中心孔(38
    c,37a,39a) を夫々有する放熱部材(38)、真空デュアー
    (34)を支持するためのデュアー取付フランジ(37)及び連
    結管(9) の一端を支持するための連結管支持部材(39)を
    夫々外嵌合させた後、各嵌合部分にろう材を配置し、そ
    の後、真空炉内でろう材を溶融させて各嵌合部分を一体
    的に接合し、更に、その後、シリンダ本体(35)の内部
    に、その基端側からフリーディスプレーサ(31)を挿通す
    ることを特徴とするスターリング冷凍機の製造方法。
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