JPH09124816A - シリコーン発泡体の製造方法 - Google Patents

シリコーン発泡体の製造方法

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JPH09124816A
JPH09124816A JP31761195A JP31761195A JPH09124816A JP H09124816 A JPH09124816 A JP H09124816A JP 31761195 A JP31761195 A JP 31761195A JP 31761195 A JP31761195 A JP 31761195A JP H09124816 A JPH09124816 A JP H09124816A
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foam
light
platinum complex
stirring
silicone
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JP31761195A
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Kazuyuki Chiba
和之 千葉
Yasunori Sakamoto
泰則 坂本
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ThreeBond Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、均一なセルを有する整泡性の優れた
シリコーン発泡体を製造する方法に関する。 【解決手段】光を照射すると脱水素縮合する発泡性オル
ガノポリシロキサンに光を照射した後さらに攪拌したも
の、または攪拌しながら光を照射したもの、を吐出して
発泡しながら硬化させることにより均一のセルを有する
整泡性の優れたシリコーン発泡体を製造することができ
る。また、光で水素を発生する発泡性オルガノポリシロ
キサンは(A)オルガノハイドロジェンポリシロキサ
ン、(B)オルガノヒドロキシポリシロキサン、(C)
光活性型白金錯体触媒よりなる組成物であること、さら
に光活性型白金錯体触媒がβ−ジケトン白金錯体、環状
ジエン化合物を配位子にもつ白金錯体より選ばれること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコーン発泡体
の製造方法に関する。さらに詳しくは均一なセルを有す
る整泡性の優れた発泡体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シリコーン発泡体はウレタン発泡
体などの他種の高分子からなる発泡体に比べ耐熱性、疎
水性、耐寒性、耐候性、電気絶縁性等の多くの優れた物
性を有していることが知られている。シリコーン発泡体
の製造法については既に数多くの方法が公知とされてお
り、これらはシリコーン組成物中に発泡機能がないため
に発泡剤を添加するものや、圧縮空気などを混入させ常
圧に吐出させ発泡させるもの、シリコーン組成物の縮合
反応時に発生するガスを利用するものとに大別される。
【0003】上記方法のうち、発泡剤を添加するもの、
圧縮空気なとを混入させ常圧に吐出させ発泡させるもの
は以下の欠点を有する。シリコーンの表面張力は極めて
低く発生した気体が抜けやすいので気体を発生し保持す
るのとシリコーンが架橋するタイミングが非常に難し
い。そのため、発泡倍率が低かったり弾力性が極めて低
い発泡体しか製造できない。
【0004】シリコーン組成物の縮合反応時に発生する
ガスを利用して発泡体を製造する公知の方法は例えばケ
イ素結合水素基を有するオルガノハイドロジェンポリシ
ロキサンとケイ素結合水酸基を有するオルガノヒドロキ
シポリシロキサンとを錫系や白金系の触媒の存在下で反
応させる方法が知られている。これらの組成物の混合物
は縮合反応の生成物として水素ガスを発生する。そして
この水素ガスにより発泡しながら硬化する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】脱水素縮合反応による
シリコーン発泡体の製法は架橋と同時にガスが発生する
ため、前記欠点は無くなるが、発生する水素ガスが不安
定でありしかも泡の成長が不均一になりやすいので均一
な気泡構造を有する高発泡倍率のシリコーン発泡体を製
造することができなかった。
【0006】この不均一になる理由は次によるものと予
想される。発生する気体は最初は分子レベルの気体であ
るがこの気体どうしが集まり、やがて核を形成する。こ
の核がシリコーン発泡体全体に均一に広がっていれば整
泡性の良い発泡体となる。しかし、実際は最初に発生し
た気体に次々に発生した気体が集まり大きくなってゆ
き、細かい泡が均一に分散せずに大きな塊となってしま
う。シリコーン材料は表面張力が非常に低いため発生し
た気体どうしの癒着が起こり大きなセルとなってしまう
と考えられている。硬化前の発泡性シリコーン組成物に
微細な気体が多数分散された形で存在すると整泡性の良
い発泡体が得られると考えられる。そのため発泡性シリ
コーン組成物に微細な気体を発生させる方法が検討され
てきた。
【0007】最も簡単な方法として発泡性シリコーン組
成物を開放系で空気または不活性ガスを巻き込みながら
攪拌し、発泡体を得る方法である。しかしこれはバッチ
式でありガスケットの製造など連続的な操作を必要とす
るときには向かない。連続的な製造が必要なときには一
般的に、ポンプでシリコーン組成物をくみあげそれらを
ダイナミックミキサーやスタティックミキサー等の混
合、攪拌手法により混合しさらにノズルにはロボットア
ームなどのコンピューター制御の塗布機により自動的に
発泡体を製造する方法が広くとられている。
【0008】上記の連続的な方法で整泡性を上げる手法
はダイナミックミキサーでシリコーン組成物を攪拌する
際に加熱したり、発生する攪拌熱によりシリコーン組成
物の一部を反応させその時に発生する水素をさらにミキ
サーで分散させる方法がとられている。
【0009】しかしこの方法は熱の制御が難しく温度が
高い場合はミキサーの中でゲル化してしまったりポット
ライフが短かったりする。また、温度が低い場合は整泡
性の良い発泡体が得られにくい。そして、シリコーン組
成物の粘度や混合、吐出量等の変化する要因が多くこの
熱を制御するのは現実上困難である。
【0010】そこで、特開平5−31814号公報では
オルガノハイドロジェンポリシロキサンとオルガノヒド
ロキシポリシロキサンとの脱水素縮合反応にさらに不活
性ガスを圧入することにより整泡性を上げている。この
方法は2液型の発泡性シリコーンをミキサーで混合する
際に不活性ガスを圧入し加えられた気体を混合液中に細
かく分散させることにより均一なセルを有するシリコー
ン発泡体を得るというものである。
【0011】しかし、上記方法は確かに整泡性の良い発
泡体が得られるものの不活性ガス混入の量を制御するの
はかなり困難である。発泡性シリコーン樹脂をポンプに
よりミキサー内に圧入するためミキサー内は高圧になっ
ている。その中に不活性ガスを混合するにはさらに高圧
の圧縮ガスを入れなければならない。また、混合吐出量
が変化するとミキサー内の圧力も変化してガス圧入量が
制御できない状態になってしまう。しかも、シリコーン
組成物中100gに混合する気体はわずか1〜50ml
である。この少量の気体を吐出量が変化しても正確に混
合させるのは非常に難しい。気体混入量が少ないと整泡
性が得られず、多いとセルが肥大化し微細で均一なセル
が得られないばかりでなくミキサー内に気体部分の空隙
が生じ攪拌及び吐出すら満足にできない状態になってし
まう。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明では上記のような
欠点の無いシリコーン発泡体の製造方法を鋭意検討を重
ねたところ、光を照射すると脱水素縮合する発泡性オル
ガノポリシロキサンに光を照射した後さらに攪拌したも
の、または攪拌しながら光を照射したもの、を吐出して
発泡しながら硬化させることにより均一のセルを有する
整泡性の優れたシリコーン発泡体を製造することができ
る。
【0013】また、光で水素を発生する発泡性オルガノ
ポリシロキサンが(A)オルガノハイドロジェンポリシ
ロキサン、(B)オルガノヒドロキシポリシロキサン、
(C)光活性型白金錯体触媒よりなる組成物であるこ
と、さらに光活性型白金錯体触媒がβ−ジケトン白金錯
体、環状ジエン化合物を配位子にもつ白金錯体より選ば
れることができるシリコーン発泡体の製造方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明で使用する発泡性シロキサ
ン組成物は光照射で脱水素縮合するものを使用する。光
で脱水素縮合を発生する発泡性シロキサン組成物には光
照射のみで発泡体が得られるもの、光照射で少量の水素
を発生し本格的な発泡は加熱によるものがあり、これら
の形態は1液性のものでも2液混合タイプのものでもど
ちらでも良いが使用までの保存安定性を考えると2液混
合タイプが好ましい。また、光照射で少量の水素を発生
し本格的な発泡は加熱によるタイブを使用する場合は
(C)以外に特開昭59−45330号公報に記載のあ
るような公知の白金系触媒を添加しておくことが好まし
い。
【0015】上述の成分は具体的には以下の通りであ
る。本発明に使用される(A)成分は一般式
【0016】R(OH)SiO(4−a−b)/2
【0017】で表される単位を分子中に2個以上有する
直鎖状、分岐状、または環状のポリオルガノシロキサン
である。式中のRは同一または異なってもよく脂肪族不
飽和基でない置換または非置換のアルキル基、シクロア
ルキル基、または、芳香族基を示し、aは0、1または
2でありbは1、2、または3、a+bは1、2、また
は3である。Rは具体的には炭素数1〜6のメチル基、
エチル基、プロピル基、ペンチル基、ヘキシル基、フェ
ニル基、クロロメチル基等が挙げられる。ケイ素原子に
直結する水酸基は分子末端にあっても側鎖にあっても良
い。
【0018】この発明のA成分であるオルガノヒドロキ
シポリシロキサンの製造方法は例えばオルガノハイドロ
ジェンポリシロキサンと水とをアセトン、1,4−ジオ
キサン、テトラヒドロフラン等の有機溶媒中で白金化合
物の存在下に脱水素反応させることによって容易に行う
ことができる。このヒドロキシポリシロキサンの25℃
における粘度は通常1〜1,000,000cp好まし
くは50〜500,000cpである。粘度が高すぎる
と得られる組成物の粘度が高くなり、発泡・硬化の作業
性が悪くなる。
【0019】本発明の(B)成分は、ケイ素に直接結合
した水素原子を持つ成分であり(A)成分のケイ素原子
に直接結合した水酸基を持つ有機ケイ素化合物との脱水
素反応により水素ガスを発生するとともに架橋を行う成
分である。この(B)成分は一般式
【0020】RSiO(4−c−d)/2
【0021】で表される単位を一分子中に少なくとも2
個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンで
あり、式中のRは前記と同じ、cは0、1または2であ
りdは1、2、または3、c+dは1、2、または3で
ある。Rは具体的には炭素数1〜6のメチル基、エチル
基、プロピル基、ペンチル基、ヘキシル基、フェニル
基、クロロメチル基等が挙げられる。ケイ素原子に直結
する水素原子は分子末端にあっても側鎖にあっても良
い。また、分子形状は鎖状、分岐状、環状のいづれでも
良い。
【0022】このハイドロジェンポリシロキサンの25
℃における粘度は通常1〜1,000,000cp好ま
しくは50〜500,000cpである。粘度が高すぎ
ると得られる組成物の粘度が高くなり、発泡・硬化の作
業性が悪くなる。また、(B)成分の添加量は(A)成
分中のシラノール基の合計量1モル当たりSiH基が
0.5〜30モルの範囲となる量、好ましくは2〜20
モルの範囲となる量である。0.5モル末満では発泡倍
率が低くなる。30モルを超えるとポリシロキサン発泡
体の機械的強度が不十分となる。
【0023】本発明に使用される(C)成分は光照射で
活性化する白金錯体化合物である。光を照射して活性化
すると、(A)成分と(B)成分の脱水素反応を促進す
る触媒作用を持つ。(C)はβ−ジケトン白金錯体、環
状ジエン化合物を配位子にもつ白金錯体より選ばれる。
【0024】β−ジケトン白金錯体は例えばアセチルア
セトナト白金錯体、ビス(2,4−ペンタンジオナト)
白金錯体、ビス(2,4−ヘキサンジオナト)白金錯
体、ビス(2,4−ヘプタンジオナト)白金錯体、ビス
(3,5−ヘプタンジオナト)白金錯体、ビス(1−フ
ェニル−1,3−ブタンジオナト)白金錯体ビス(1,
3−ジフェニル−1,3−プロパンジオナト)白金錯体
等が挙げられる。
【0025】環状ジエン化合物を配位子にもつ白金錯体
は例えば(1,5−シクロオクタジエニル)ジメチル白
金錯体、(1,5−シクロオクタジエニル)ジフェニル
白金錯体、(1,5−シクロオクタジエニル)ジプロピ
ル白金錯体、(2,5−ノルボラジエン)ジメチル白金
錯体、(2,5−ノルボラジエン)ジフェニル白金錯
体、(シクロペンタジエニル)ジメチル白金錯体、(メ
チルシクロペンタジエニル)ジエチル、(トリメチルシ
リルシクロペンタジエニル)ジフェニル、(メチルシク
ロオクタ−1,5−ジエニル)ジエチル白金錯体、(シ
クロペンタジエニル)トリメチル白金錯体、(シクロペ
ンタジエニル)エチルジメチル白金錯体、(シクロペン
タジエニル)アセチルジメチル白金錯体、(メチルシク
ロペンタジエニル)トリメチル白金錯体、(メチルシク
ロペンタジエニル)トリヘキシル白金錯体、(トリメチ
ルシリルシクロペンタジエニル)トリメチル白金錯体、
(ジメチルフェニルシリルシクロペンタジエニル)トリ
フェニル白金錯体等が挙げられる。
【0026】(C)成分は(A)(B)成分の重量総和
に対して白金金属として0.1〜5,000ppmとな
る量、好ましくは1〜500ppmの範囲で用いられ
る。配合量が0.1ppm未満では脱水素反応が著しく
遅くなるか、もしくは硬化しなく、500ppmを超え
ると硬化後のポリシロキサン組成物の耐熱性が低下す
る。
【0027】また、上記の発泡性シリコーン組成物は光
硬化性だが従来どおりの加熱硬化性を付与することがで
きる。加熱硬化性にするためには公知の方法を利用でき
るが例えば、白金または白金系化合物等の金属錯体とア
セチレンアルコール誘導体等の抑制剤の組み合わせで達
成することができる。これらの組み合わせにより加熱を
することにより(A)成分と(B)成分の脱水素反応を
促進する触媒作用を持つ。白金系化合物の具体的な例と
しては、塩化白金酸、白金とオレフィンの錯体、白金と
ビニル基含有シランまたはシロキサンとの錯体、白金の
ホスファイト錯体、白金のホスフィン錯体が挙げられ
る。これらのうち硬化前の組成物の安定性および適度な
発泡速度を与えることから塩化白金酸または、白金とオ
レフィン化合物の錯体が望ましい。
【0028】また、本発明の発泡性ポリシロキサン組成
物には、この組成物を発泡させて得られる発泡体の機械
的強度をさらに向上させるために、微粉末シリカ、炭酸
カルシウム、ケイ酸カルシウム、二酸化チタン、酸化第
二鉄、酸化亜鉛、カーボンブラックなとの無機充填材を
添加しても良い。さらに、発泡を促進させるためにさら
に別の手段を加えることもできる。例えばアゾビスイソ
ブチロニトリル,N,N’−ジメチル−N,N’−ジニ
トロソテレフタルアミド等の有機発泡材を添加しても良
いし、メタノール、シクロヘキサン、フレオン等の低沸
点化合物を添加しても良い。さらには、本発明の目的を
損なわない範囲において界面活性材、顔料、染料、耐熱
性向上剤、難燃性向上剤、接着性向上剤などを添加する
ことができる。また、必要に応じて、希釈剤としての両
末端または片末端がトリオルガノシリル基で閉鎖された
ポリジオルガノシロキサンや少量のビニル基を含有する
シラン化合物またはシロキサンを併用できる。
【0029】前記組成物は混合された後も暗所では安定
である。組成物を硬化・発泡させるためには紫外線また
は可視光線を照射する必要がある。照射時間は組成物中
の(C)成分の割合、光の波長、光度により1秒〜5分
の時間で達成できる。適当な光源の例は高圧水銀ラン
プ、タングステンハロゲンランプ、キセノンアークラン
プ、水銀アークランプ、白熱球及び蛍光ランプを含む。
好ましい光源は高圧水銀ランプ、タングステンハロゲン
ランプ、キセノンアークランプ及び水銀アークランプで
ある。なお、365nmに主波長をもつ高圧水銀灯が反
応性や取扱いの点で最も好ましい。
【0030】上記(A)、(B)、(C)成分を混合す
ると光発泡硬化性シリコーン組成物ができるのだが、そ
の形態は特にとらわれない。例えば、(A),(B),
(C)をすべて含んだ1液性タイプ、(A)と(B),
(C)を別に保存して使用直前に混合する2液混合性タ
イプが上げられる。さらに、2液混合タイプは室温硬化
性や加熱硬化性も付与することができる。1液性タイプ
は保存性が2液性に比べ若干不利であるが計量や混合の
手間を省くことができる。これらの選択は適宜決定され
ることができる。
【0031】上記のような光発泡性シリコーン組成物に
光を照射して攪拌すること、または攪拌しながら光を照
射することにより整泡性の良い発泡体を得ることができ
る。その詳細を記す。
【0032】図1は2液混合タイプの発泡性シリコーン
組成物を使用したときの本発明を実施するための装置の
具体例である。1は2液を混合するため混合室であり、
光を透過することができるスタティックミキサー(静止
混練型混合機)である。2は攪拌室でありその内部に回
転羽根3が備えられていて底部にはノズルが備えられて
いる。混合室1の上部は任意の位置に計量ポンプが設置
されたパイプ8、8’を介してシリコーン組成物が入っ
ているタンク7、7’に連結されている。さらに混合室
1にはUVスポット照射機5の照射部分6が設置されて
いて光透過性の混合室1の内部にUVを照射することが
できる。タンク7、7’内にはそれぞれ発泡性シリコー
ン組成物の主剤であるA液と硬化剤であるB液が保管さ
れており、ポンプ9、9’により計量され別々に液送さ
れ混合室1に入る。同時にUV照射機5で発光された紫
外線は照射部分6で混合室1の内部に照射される。混合
液はポンプの圧力で混合室内で混合されるのと同時に紫
外線が照射される。混合、照射された組成物は攪拌室2
に入り攪拌羽根3でさらに攪拌されその底部のノズルよ
り吐出される。吐出された混合物はその組成物の成分に
応じて、室温で放置するか、さらに紫外線を照射するか
または加熱することにより発泡しつつ硬化してガスケッ
ト発泡体を形成する。照射される光は紫外線の他に可視
光線、赤外線でも同様の効果があるが短い時間で高い効
果がある紫外線が好ましい。
【0033】混合室で混合されたシリコーン混合液は紫
外線を照射することにより脱水素縮合反応をして少量の
水素を発生する。水素を含んだ混合液は攪拌室で攪拌さ
れ微細な泡を分散した状態で、ノズルより吐出される。
この時混合液の大部分はまだ未発泡である。吐出された
混合液を紫外線照射することにより発泡しながら硬化さ
せることができるのだが、このとき発生する水素は分散
された微細な泡を核にして発泡体内部に均一な泡を分散
するものと思われ均一なセルを持つ整泡性の優れた発泡
体が得られる。
【0034】照射される紫外線の量は(C)成分の組成
により変化するが、紫外線を照射して少量の気体を発生
する量であればよい。本組成物10gに対して10〜
5,000mJの光量である。
【0035】上記は混合中に光照射し、その後攪拌した
がそれを同時に行っても良い。図2は2液混合タイプの
発泡性シリコーン組成物を使用したときの本発明を実施
の上記とは別形態の具体例である。
【0036】11は2液を混合するため混合室でありそ
の内部に回転羽根13が備えられていて底部には吐出ノ
ズル14が備えられている。混合室1の上部は任意の位
置に計量ポンプ19、19’が設置されたパイプ18、
18’を介してシリコーン組成物が入っているタンク1
7、17’に連結されている。さらに混合室11にはU
Vスポット照射機15の照射部分16が内蔵されていて
混合室1の内部にUVを照射することができる。タンク
17、17’内にはそれぞれ発泡性シリコーン組成物の
主剤であるA液と硬化剤であるB液が保管されており、
ポンプ19、19’により計量され別々に液送され混合
室11に入る。同時にUV照射機15で発光された紫外
線は照射部分16で混合室11の内部に照射される。混
合液はポンプの圧力で混合室内に入り攪拌羽根13で混
合されながら紫外線が照射される。照射された組成物は
攪拌羽根13で攪拌され続け、その底部のノズルより吐
出される。吐出された混合物はその組成物の成分に応じ
て、室温で放置するか、さらに紫外線を照射するかまた
は加熱することにより発泡しつつ硬化してガスケット発
泡体を形成する。この例も上記と同様整泡性の優れた発
泡体が得られる。
【0037】さらに、本発明は1液光硬化性の発泡性シ
リコーン組成物も実施できる。図3はそれを実施するた
めの装置の具体例である。22は攪拌室でありその内部
に回転羽根23が備えられていて底部には吐出ノズル2
4が備えられている。攪拌室22の上部は任意の位置に
計量ポンプ29が設置されたパイプ28を介してシリコ
ーン組成物が入っているタンク27に連結されている。
さらに28の途中に光透過性の部材30を設け、UVス
ポット照射機25の照射部分26が設置されていてUV
を照射することができる。タンク27内には発泡性シリ
コーン組成物が保管されており、ポンプ29により液送
され攪拌室22に入る。同時にUV照射機25で発光さ
れた紫外線は照射部分26で攪拌室22の内部に照射さ
れる。混合液はポンプの圧力で混合室内に入り攪拌羽根
23で攪拌されながら紫外線が照射される。照射された
組成物は攪拌羽根23で攪拌され続け、その底部のノズ
ルより吐出される。吐出された混合物はさらに紫外線を
照射することにより発泡しつつ硬化してガスケット発泡
体を形成する。この例も上記と同様整泡性の優れた発泡
体が得られる。紫外線照射する位置を攪拌室で、例えば
図1の場合のように照射しても良い。
【0038】本発明は自動車部品や電気電子部品などの
シール必要箇所に使用する発泡性ガスケットや防音材、
緩衝剤、制振材、保温材、クッション材等の使用でき
る。特に本発明の方法で製造されるシリコーン発泡体は
整泡性に優れた均一なセルを持つものであるのでシール
剤としての利用価値が高い。
【0039】
【実施例】
実施例 表1に示したように試料を調製した。表中Si−OHは
25℃においての粘度が3,500cPのα、ω−ジヒ
ドロキシポリシロキサンであり、Si−Hは25℃にお
ける粘度が10cPのメチルハイドロジエンポリシロキ
サンであり、光触媒1はアセチルアセトナト白金錯体、
光触媒2は(1,5−シクロオクタジエン)ジメチル白
金、触媒3は塩化白金酸2%を含むイソプロピルアルコ
ール溶液である。また、試料1〜4は2液混合タイプ、
試料4〜5は一液タイプである。また、試料6は調製混
合時に発泡硬化した。
【表1】
【0040】実施例1 試料1を図1の装置を用いて以下の条件で硬化させ発泡
体を得た。発泡体は吐出ノズルから吐出させ、10φの
ビード状に硬化させた。(条件:吐出量10g/分、攪
拌回転数500rpm、光照射量300mJ、吐出後紫
外線過剰量照射)
【0041】実施例2 試料2を図2の装置を用いて以下の条件で硬化させ発泡
体を得た。発泡体形状は実施例1と同様にした。以下、
発泡体形状は実施例1と同様とする。(条件:吐出量1
0g/分、攪拌回転数500rpm、光照射量300m
J、吐出後紫外線過剰量照射)
【0042】実施例3 試料3を図1の装置を用いて以下の条件で硬化させ発泡
体を得た。(条件:吐出量10g/分、攪拌回転数50
0rpm、光照射量300mJ、吐出後25℃で10分
放置)
【0043】比較例1 試料4を図2の装置を用いて以下の条件で硬化させ発泡
体を得た。(条件:吐出量10g/分、攪拌回転数50
0rpm、光照射量300mJ、吐出後25℃で10分
放置)
【0044】実施例4 試料5を図2の装置を用いて以下の条件で硬化させ発泡
体を得た。(条件:吐出量10g/分、攪拌回転数50
0rpm、光照射量300mJ、吐出後紫外線過剰量照
射)
【0045】比較例2 試料6を混合調製し25℃で10分間放置し発泡体を得
た。
【0046】比較例3 試料5に紫外線過剰量を照射して発泡体を得た。
【0047】実施例1〜4、比較例1〜2で得られた発
泡体の整泡性を観察した。整泡性の評価基準は10φの
ビードを輪切りにしその断面に均一な泡(セル)が10
個以上あるものを「○」、9個〜5個を「△」、5個未
満を「×」とした。その結果を表2に示す。
【表2】
【0048】
【発明の効果】上述したように、オルガノヒドロキシシ
ロキサンとオルガノハイドロジエンシロキサンとの脱水
素縮合反応は発泡しながら架橋硬化するのでシリコーン
発泡体を得るためには最も良い材料であるといえるがセ
ルの均一化などの整泡性の面からいって満足できなかっ
た。しかし本発明のように光を照射することにより脱水
素縮合する発泡性シリコーン樹脂に光を照射した後にさ
らに攪拌をしたもの、または攪拌しながら光を照射した
ものを吐出して発泡しながら硬化させることにより均一
なセルを有する整泡性の良いシリコーン発泡体が得られ
る。
【0049】この原理は明確なものではないが次のよう
に考えられる。光を照射することにより少量の水素を発
生させ攪拌することによりセルのもととなる微細な核を
分散させる。吐出後、光照射や加熱などをして脱水素縮
合をして発生する水素はこの多数分散している微細な核
に集まりやがてセル(核)を形成する。このセルがシリ
コーン発泡体全体に均一に広がっていれば整泡性の良い
発泡体となる。
【0050】核をつくるために気体を発生させる要因が
従来では制御の難しい加熱や気体混入であったが、本発
明では気体発生の要因が光であるため照射か非照射かが
はっきりして制御が非常に簡単であるため上記の微細な
泡の分量が正確に制御できる。しかも空気混入のような
脱水素縮合以外の気体を混入しないため、処方した発泡
性シロキサン組成物の理論量の水素が発生するため発泡
倍率なども変化すること無く均一な発泡体を得ることが
できる。
【0051】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する、光を照射した後さらに攪拌
して2液混合タイプを発泡させる装置
【図2】本発明を実施する、攪拌しながら光を照射して
2液混合タイプを発泡させる装置
【図3】本発明を実施するための光を照射した後さらに
攪拌して1液タイプを発泡させる装置
【符号の説明】 1‥‥混合室、2‥‥攪拌室、3‥‥回転羽根、4‥‥
吐出ノズル、5‥‥紫外線照射機、6‥‥照射ノズル、
71‥‥シリコーン組成物含有タンク、8‥‥液送パイ
プ、9‥‥ポンプ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光を照射することにより脱水素縮合する発
    泡性オルガノポリシロキサンに光を照射した後さらに攪
    拌したもの、または攪拌しながら光を照射したものを吐
    出して発泡しながら硬化させることを特徴とするシリコ
    ーン発泡体の製造方法
  2. 【請求項2】光を照射することにより脱水素縮合する発
    泡性オルガノポリシロキサンが(A)オルガノハイドロ
    ジェンポリシロキサン、(B)オルガノヒドロキシポリ
    シロキサン、(C)光活性型白金錯体触媒よりなる組成
    物であることを特徴とした請求項1に記載のシリコーン
    発泡体の製造方法
  3. 【請求項3】光活性型白金錯体触媒がβ−ジケトン白金
    錯体、環状ジエン化合物を配位子にもつ白金錯体より選
    ばれることを特徴とする請求項2に記載のシリコーン発
    泡体の製造方法
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