JPH09124347A - 真空パネルおよびそれを使用した窓 - Google Patents

真空パネルおよびそれを使用した窓

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JPH09124347A
JPH09124347A JP7303367A JP30336795A JPH09124347A JP H09124347 A JPH09124347 A JP H09124347A JP 7303367 A JP7303367 A JP 7303367A JP 30336795 A JP30336795 A JP 30336795A JP H09124347 A JPH09124347 A JP H09124347A
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vacuum
glass
glass tube
layer
panel
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JP7303367A
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Haruo Watanabe
晴男 渡辺
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AFFINITY KK
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    • E06DOORS, WINDOWS, SHUTTERS, OR ROLLER BLINDS IN GENERAL; LADDERS
    • E06BFIXED OR MOVABLE CLOSURES FOR OPENINGS IN BUILDINGS, VEHICLES, FENCES OR LIKE ENCLOSURES IN GENERAL, e.g. DOORS, WINDOWS, BLINDS, GATES
    • E06B3/00Window sashes, door leaves, or like elements for closing wall or like openings; Layout of fixed or moving closures, e.g. windows in wall or like openings; Features of rigidly-mounted outer frames relating to the mounting of wing frames
    • E06B3/66Units comprising two or more parallel glass or like panes permanently secured together
    • E06B3/6612Evacuated glazing units
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/24Structural elements or technologies for improving thermal insulation
    • Y02A30/249Glazing, e.g. vacuum glazing
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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    • Y02B80/22Glazing, e.g. vaccum glazing

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高断熱をえられる真空層を破損時の飛散によ
る危険増大が防止でき、特に高価な超大型炉による均一
加温と長時間にわたる熱処理工程等を必要とせず、また
耐圧スペサー、耐圧弁構造等を用いないで真空パネルと
より高度な窓をうることである。 【解決手段】 真空層をもつガラス管を一対の透明基板
間に面状に積層して真空層を分割積層してなる真空パネ
ルにすることにより、さらに、サーモトロピック水溶液
をもつガラス管を設けることにより、画期的な高断熱と
可変遮光をもつ従来にない窓システムを構築できた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窓、屋根、壁等に
主に使用できるパネルに関するものである。透明で真空
のガラス管を透明基板に積層して真空状態を分割してな
るパネルに関するものである。さらに、熱作用により透
明状態と白濁状態を可逆変化する曇点現象を示す水溶液
組成物を複合的に用いて断熱と遮光を共にもつ高度な省
エネパネルに関する。このパネルを窓に利用すると高度
な断熱機能と太陽の直射光線をその直射光線エネルギー
で遮光できる機能を共にもつ窓を提供できる。
【0002】
【従来の技術】本発明者は、開口部すなわち窓が従来の
屋根、壁に比較して断熱と遮光の機能が劣っていること
に注目してきた。しかし、窓は、太陽光線を透過できる
ために照明作用や外部情報との交換を可能とし、通常の
屋根、壁にはない特徴をもつ。当然、窓の断熱性を向上
させるための研究開発も広くされてきた。その結果、一
対の板ガラス間に気体層を設けてなる複層ガラスが開発
され広く使用されている。最近、その効果をさらに向上
させるために、気体層を真空にする研究も進められてい
る。例えば、R.E.CollinsらのSPIE/V
ol2255,Proceedings,648(19
94)の文献に詳説されている。この真空パネルの構造
を図2に示す。1は板ガラスであり、5は外周封止であ
り低融点ガラスを用いて真空を維持しており、7は大気
圧にたえる耐圧スペサーであり、8は空気抜きと真空維
持の耐圧弁である。従来の方法は、このように非常に複
雑な構造をもつために、以下のような大きな問題点があ
りいまだ実用化していない。 1)窓ガラスとして使用すると連続した真空部が大面積
となり、破損時に飛散の危険が増大する。 2)大面積の外周を低融点ガラスで封止する方法は、基
板との膨張係数の差により密着性を確実にとるのが非常
に困難であり、高価な超大型炉による均一加温と長時間
にわたる熱処理工程等を必要とする。 3)大気圧からギャップを維持するために耐圧スペサー
7を配置する必要がある。 4)真空にする排気・維持するための耐圧弁8を必要と
する。 このようにまだ問題点もあり、特に説明をするまでもな
く気体層より真空層が好ましいことは容易に理解される
点であるが、いまだ実用化されていない。
【0003】また、断熱において、従来12mm層の気
体層を設けた複層ガラスが実用化されているが、気体の
対流、気体の伝導がまだ大きく通常の屋根、壁のような
断熱効果を得ていない。また、遮光に関しては、金属薄
膜等による熱線反射膜をコートした板ガラスを組み込ん
だ複層ガラスもあるが、冬季、曇天日の室内入射光の減
少、反射公害、室内の人間に圧迫感を与える等の問題が
あった。
【0004】そこで、本発明者は、エネルギー伝達の要
素は対流・伝導・輻射の3点にあるとの基本に立ちもど
り再検討した。この3要素を同時に満足させることがで
きると、太陽光線を透過する仕切体を窓と通常呼ばれる
が、さらに防音まで加えて屋根、壁の機能特性をも兼ね
る新規な省エネ窓をうることができ、従来の建築概念を
越える空間設計を可能にする。防音は、従来実用的に
は、鉛等の利用による質量作用法か共鳴減衰制御法によ
るが、本発明者は、真空を利用した。その結果、防雨、
断熱、遮光、防音の制御を安全性をもって同時に満たせ
ることことができれば、理想的な省エネ窓となると考え
た。
【0005】防雨は、連続体であり、特に説明するまで
もなく太陽光線を透過する各種の板ガラスの利用でよ
い。断熱は、本発明ではガラス管で分割された真空の利
用と気体層がガラス管により区分され対流防止になる。
遮光は、本発明者がこの3年間開発を進めている水を溶
媒にもつ可逆的に曇点現象を示す水溶液組成物(以下サ
ーモトロピック水溶液と記す)を持ち込むことで合理的
に解決できる。防音は、真空の使用により透明体の防音
を可能にした。安全性は、真空部はガラス管による分割
状態にあるため、破損してもいっきに全体の真空部が崩
れて破裂を起こすことはない。また、気体層を介して一
対の板ガラス間に積層されるため飛び散りをほぼ押さえ
ることができ、通常の複層ガラスとほぼ同様の安全性を
確保できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする課題
は、真空層を持ち込んで高断熱性で透明なパネルを簡便
に経済的に製造できかつ安全な構造を持たせることであ
る。さらに、遮光機能、防音機能をも合せもつパネルに
して、従来にない高機能な省エネ窓をうることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の問題点
を解決するためになされたものであり、真空層をもつ透
明な積層体である真空パネルにおいて、真空層をもつガ
ラス管を一対の透明基板間に面状に積層して真空層を分
割積層してなる真空パネルであり、および真空層をもつ
透明な積層体である真空パネルを使用した窓において、
真空層をもつガラス管を一対の透明基板間に面状に積層
して真空層を分割積層してなる真空パネルを使用した窓
を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明を主に断面構造を
基にして説明をする。図1、図3、図4は、本発明の実
施例であり、1は透明基板であり、2は真空層であり、
3はガラス管であり、4は気体層であり、5は外周封止
であり、6はサーモトロピック水溶液である。
【0009】図1は、本発明の断面図であり、真空層2
をもつガラス管3が透明基板1の間に面状に多数本積層
されて外周封止5してなるパネルである。ガラス管3
は、中空のガラス管3の中空部を真空層2にして、両端
部を封止したものである。この封止は、ガラス管自身の
溶融封止または真空管を作成する方法によるハーメチッ
ク封止等でよく真空状態を維持しえれば特に限定するこ
となく使用できる。つぎに、真空層2は、真空度が高い
ほど断熱効果をあげることができる。その値は、約50
Torrから約10のマイナス8乗Torr程度でよ
く、さらには約1Torrから約10のマイナス5乗程
度が製造過程をも考慮すると使用しやすい。また、ガラ
ス管3の外径が大きいほど肉厚が薄いほど真空率(内径
を外径で割った値)は高くなるが、パネルの厚みと重量
の増加、ガラス管3の易破損性等の問題がでてくる。そ
こで、通常は真空率が同じなら外形の細い方が重量も軽
くなり窓枠も軽構造のサッシでよくなり経済的である。
また、軽量化は施工のはめ込み作業も楽にする。このガ
ラス管3は、例えば、岩城硝子社のCODE7740に
見られるように多種類のものがあり、さらに加熱延伸法
または加熱膨張法等の従来技術を加えることで容易に肉
厚の薄いものができ、要するに破損なく使用できればよ
い。例えば、外形0.5mm、肉厚0.1mm程度の超
細管まで比較的容易に加工できる。また、図3に示す異
形断面をもつガラス管も円形管の2次成形加工で製造で
きる。また、真空層2をもつガラス管3、すなわち真空
管を作成する方法は特に説明するまでもなく従来の方法
でよい。よって、円形のガラス管3を例にすると、その
外径は特に限定されるものではないが0.5mmから5
0mm程度でよく、好ましくは1mmから30mmでよ
く、肉厚も特に限定されるものではないが、外形が大き
くなるにつれて強度的に厚くする必要があが0.05m
mから5mm程度でよく、好ましくは0.1mmから3
mm程度がよい。例えば、透明基板1の間に気体層4を
もって積層された円形のガラス管3の外形10mm、肉
厚1mmでの真空率は約50%であり、外形6mm、肉
厚0.2mmの真空率は約68%となる。さらに、ガラ
ス管3の長さはパネルの横幅1辺の長さを通常使用する
が、これも特に限定されることなく視覚効果も考慮して
短いガラス管3を連続的に配置してもよい。この短いガ
ラス管3の極端なものが、ガラス球であり、この球も含
めて本願ではガラス管3とする。また、ガラス管3は、
特に図示しないが直線でなく湾曲、直角、両端部を結合
させた円形等でもよく特に形を限定することなく使用で
きる。気体層4は、従来の複層ガラスと同様に、空気、
アルゴン、クリプトン等でよい。外周封止5も従来の複
層ガラスと同様でよく、必要に応じて乾燥剤、スペーサ
ーをもたせて例えば、ポリイソブチレン系シーラント、
ポリサルファイド系シーラント等で外周封止5をすれば
よい。透明基板1は、各種の市販されている板ガラスで
よく、また、アクリル板、ポリカーボネイト板等の有機
ガラスでもよい。特に、室内側の透明基板1に熱線を選
択反射するLow−Eガラス(例えば、ピルキントン社
のKガラス等)を使用するとろり省エネになる。また、
窓に設置する時にガラス管3を地面に対して水平にする
方が気体層の対流をより小さくでき断熱に効果的であ
る。
【0010】図3は、図1のガラス管3の断面形状を四
角にして透視性・視認性をもたせた実施例である。ま
た、真空率も上がり省エネ効果も向上した。ガラス管3
の断面形状は、円形に限定されることなく三角、四角、
六角、楕円、扁平等の異形でもよい。特に四角、楕円、
扁平の断面形状は、外の景色を透視できるパネルには非
常に有用であり、一般の透明な板ガラスに周期的にライ
ン模様を設けたものとほぼ同様といえ、十分に外の景色
を視認できる快適なパネルも容易にえられた。また、三
角形は、三角形の型、三角形の配置角度を目的にあわせ
てセットしてやるとプリズム作用を有効利用でき太陽光
を照明用として室内奥に導光できる採光窓システムにも
なった。
【0011】図4は、図1の真空層2をもつガラス管3
に加えて、サーモトロピック水溶液6をもつガラス管3
を配した実施例である。サーモトロピック水溶液6をも
つガラス管3の溶融封止をしてみと、外形が細く肉厚の
薄い方がバーナーの炎を細く絞って溶融封止ができるの
で封止処理により残存する気泡を小さくできた。例え
ば、サーモトロピック水溶液6を内包した外径6mmで
肉厚0.5mmのチューブは容易に8mm程度の気泡空
間をもたせて完全封止したガラス管3をえた。また、遮
光に関してはサーモトロピック水溶液6の組成にもよる
が直径が1mm有れば十分遮光でき特に円形のばあいは
肉厚との比により調光の程度を決めることができる。当
然、ガラス管3の外径が大きいほど肉厚が薄いほど遮光
率(内径を外径で割った値)は高くなるが、パネルの厚
みと重量の増加、ガラス管3の易破損性等の問題がでて
くる。そこで、真空層2をもつガラス管3と同様に、通
常は遮光率が同じなら外形の細い方が重量も軽くなり窓
枠も軽構造のサッシでよくなり経済的である。また、軽
量化は施工のはめ込み作業も楽にする。要するに破損な
く使用できればよい。例えば、外形0.5mm、肉厚
0.1mm程度の超細管まで比較的容易に加工できる。
また、前記した異形断面をもつ管も円形管の2次成形加
工で製造できる。よって、円形のガラス管3を例にする
と、その外径は特に限定されるものではないが0.5m
mから25mm程度でよく、好ましくは1mmから15
mmでよく、肉厚も特に限定されるものではないが、外
形が大きくなるにつれて強度的に厚くする必要があが
0.05mmから3mm程度でよく、好ましくは0.1
mmから1.5mm程度がよい。例えば、円形のガラス
管3で外形10mm、肉厚1mmの開口率は80%であ
り、外形6mm、肉厚0.2mmの開口率は93.3%
であり、外形6mm、肉厚1mmの開口率は66.6%
であり、外形2mm、肉厚0.6mmの開口率は40%
となる。また、サーモトロピック水溶液6は、ガラス管
の半分程度の量でもよく、特に水平に配置された場合は
有効である。
【0012】次に、当然であるが視覚効果として線模様
に方向性を出さないように、この2種のガラス管3をク
ロスして配置してもよい。サーモトロピック水溶液6
は、夏季のように外気温が高い日に直射光線により加熱
されると、透明状態から白濁散乱状態に相転移を起こし
て約80%程度の割合で遮光された。当然、曇天日、外
気温の低い冬季は、特に温度が上昇しないため透明状態
が維持され、従来のガラスと同様に十分に昼光線を室内
に入れることができた。この結果、高断熱と可変遮光を
もつ従来にない窓システムを構築できた。さらに、透明
基板1を強化ガラス、厚いガラス、網入りガラス等を使
用して破損をおさえることにより、従来の壁、屋根のも
つ断熱性能、機械的強度をもちながら、季節や天候によ
って太陽光線を自律応答して調整しえる従来にない空間
仕切パネル(本発明では、光透過するので窓と呼ぶ)と
なった。当然、サーモトロピック水溶液6をもつガラス
管3も図3で説明したように断面形状を四角、楕円、扁
平等にすれば、外の景色を透視できるパネルになった。
また、建物に組み込む時は、サーモトロピック水溶液6
をもつガラス管3を室外側に真空層2をもつガラス管3
を室内側にするとより省エネに好ましい。さらに、サー
モトロピック水溶液6を長期間安定的に作動させるため
に透明基板1またはガラス管3が紫外線を吸収・カット
する処置をしておくとよりよい。この紫外線の吸収・カ
ットは、室内の物品の変退色の防止にもなり大切であ
る。また、例えば、サーモトロピック水溶液6をもつガ
ラス管3と真空層2をもつガラス管3を交互に1層状態
に並べてなる半遮光パネル等も図4の変形として本発明
に属する。ようするに、この2種のガラス管の配置およ
びその割合により断熱と遮光の程度を可変できる。
【0013】次に、サーモトロピック水溶液6の素材と
なる可逆的に曇点現象を示す水溶性高分子は、例えば、
ポリビニルアルコール系のポリビニルアルコール部分酢
化物、ポリビニルメチルエーテル等、ポリN−置換アク
リルアミド誘導体のポリN−イソプロピルアクリルアミ
ド、ポリN−エトキシエチルアクリルアミド等、ポリN
−置換メタクリルアミド誘導体のポリN−イソプロピル
メタクリルアミド、ポリN−3−エトキシプロピルメタ
クリルアミド等、ポリN,N−ジ置換アクリルアミド誘
導体のポリN−メチルN−エチルアクリルアミド等、セ
ルロース誘導体のヒドロキシプロピルセルロース、メチ
ルセルロース等がある。なかでも、特願平6−5442
7で本発明者が記してたようにセルロース骨格をもつセ
ルロース誘導体が均一な可逆安定性、室温に近い相転移
温度、耐候性、安全性、経済性の条件を満たし本目的に
も非常に有用であり、なかでもその代表としてヒドロキ
シプロピルセルロースが、耐久性も非常に強くかつ遮光
性も大きいので本発明に有用である。
【0014】もう少しセルロース誘導体に関して記す。
セルロースは、官能基が付加すると多くの溶媒に可溶と
なる。そのなかで水溶性であるセルロース誘導体の水溶
液が、温度の上昇により凝集して白濁状態になるために
は、官能基に疎水結合(結合水の破壊による疎水基間の
親和性の増大による結合力)が働く必要がある。そのた
めには、官能基は、イオン性基であればイオン斥力が働
き本目的に不適であり、親水性基(例えば、水酸基、エ
ーテル結合部、エステル結合部、アミド結合部等)と疎
水性基(例えば、メチル基、エチル基等)を併せもつと
非イオン性基であるのがよい。例えば、ヒドロキシエチ
ル基とヒドロキシプロピル基を比較すると、ヒドロキシ
エチルセルロースは、親水性基をもち、水溶性である
が、疎水性基をもたないので凝集できず、白濁状態を生
じない。これに対して、ヒドロキシプロピルセルロース
は、水溶性であり、かつ、凝集白濁状態を生じることが
できる。このように、ヒドロキシプロピル基に代表され
るように、非イオン性の親水性基と疎水性基を併せもつ
官能基が付加しており、室温で約25重量%ないし約5
0重量%の高濃度でも水に均一溶解する水溶性の多糖類
誘導体が有用である。なお、官能基の付加は、単一種で
も複数種でもよく特に限定されるものではない。例え
ば、付加したヒドロキシプロピル基の水酸基に追加官能
基を付加した誘導体、追加官能基としてヒドロキシプロ
ピル基を付加した誘導体(例えば、ヒドロキシエチルセ
ルロースに付加等)等があり、単一の官能基を付加した
誘導体に限定されるものではない。これらの官能基やそ
の付加方法は、朝倉書店の出版である大有機化学第19
巻に詳細に開示されており、これらの方法と一般の付加
反応を組み合わせることにより、水酸基、低級アルキル
基、ハロゲン基等を付加せしめることによって親水性疎
水性バランスを調製できる。
【0015】さらに、サーモトロピック水溶液6のセル
ロース誘導体の水溶性高分子の凝集・分子分散を安定的
に可逆変化を維持させるためには可逆安定剤を添加する
と好ましい。可逆安定剤とは、本発明者が系統的に研究
開発してきたものである。例えば、ヒドロキシプロピル
セルロースの33%水溶液が加温されて、白濁凝集状態
と無色透明状態の相変化を繰り返し可逆的にうるために
は両親媒性分子の添加が好ましい。その詳細は特願平6
−54427に記してある。曇点現象を示すサーモトロ
ピック水溶液6が、特に本発明の主体ではないので詳細
な説明は省略するが、代表例として、ヒドロキシプロピ
ルセルロース用にはポリプロピレングリコール等があ
る。また、必要におうじて例えば、特願平6−5442
7に記載されている水溶性の添加剤(例えば、白濁開始
温度シフト剤、紫外線吸収剤、着色剤、熱線吸収剤等)
を加えてもよい。また、ヒドロキシプロピルセルロース
は、水を溶媒とすると曇点現象を示すと共に可視光線を
選択散乱して呈色するライオトロピック型の高分子コレ
ステリック液晶にもなり本発明に有用であが、50%以
上の高濃度であるため水分離はおきず可逆安定剤を添加
する必要はない。このように、サーモトロピック水溶液
6の水溶性高分子としてセルロース誘導体は非常に重要
である。ちなみに、遮光率はサーモトロピック水溶液6
の層厚0.5mmで約80%強である。
【0016】また、低粘度のサーモトロピック水溶液6
の例としてポリN−置換アクリルアミド誘導体のポリN
−イソプロピルアクリルアミド、ポリN−エトキシエチ
ルアクリルアミド等、ポリN−置換メタクリルアミド誘
導体のポリN−イソプロピルメタクリルアミド、ポリN
−3−エトキシプロピルメタクリルアミド等、ポリN,
N−ジ置換アクリルアミド誘導体のポリN−メチルN−
エチルアクリルアミド等の低濃度水溶液がある。これら
水溶性高分子は、分子量にも多少影響するが、十分な白
濁遮光作用を示すものは5重量%以上の濃度になると加
温で容易に不可逆な自己凝集分離をおこし使用できなか
った。また、添加剤の工夫でも自己凝集分離を確実に維
持することは困難であった。しかし5重量%未満、より
好ましくは3重量%以下から0.1重量%程度の濃度で
は薄いため自己凝集分離がおきずまた遮光性もあり好ま
しかった。この低濃度では粘度が低く加温で容易に対流
が発生したが、ガラス管3の分割構造により対流の発生
を止めるこができた。
【0017】真空層2をもつガラス管3の材料は、真空
が維持でき透明であればよく、ソーダライムガラス、ホ
ウ珪酸ガラス、熱線吸収・紫外線吸収できるガラス等が
あり特に限定されることなく広く使用できる。また、サ
ーモトロピック水溶液6をもつガラス管3は、熱線と紫
外線を吸収する材料が有用である。熱線吸収ガラスに
は、太陽光エネルギーを吸収するように設計された熱線
吸収ガラス、近赤外線吸収剤をコートしたガラス等があ
る。そのなかでも例えば、セリウム、チタン、鉄等の添
加による紫外線と近赤外線を強く吸収するよう設計され
たグリーン系の熱線吸収ガラスを使用するとよい。太陽
光エネルギーを効率的に吸収するガラスを使用すると、
ガラス管3の外壁の厚みを薄くでき軽量化によい。しか
し、水も近赤外線を吸収して直接加温されることをあえ
て記しておく。つぎに、サーモトロピック水溶液6を保
護するために紫外線を吸収・カットするには、吸収カッ
ト層をコートする方式とガラスバルク吸収の方式があ
る。吸収カット層をコートする方式は、例えば、日本ペ
イント社のスーパーフロンR240、岩城硝子社の紫外
線カットガラス、東燃社のポリシラザンベース無機タイ
プUVカットコーティング材、多層蒸着膜等があり、ガ
ラスバルク吸収の方式は、例えば、紫外線を吸収するセ
ントラル硝子社のグリーンラルSP、日本電気硝子社の
ファイアライト、紫外線をハロゲン化銅の微粒子散乱で
カットする五鈴精工硝子社のITY等のガラス組成でガ
ラス管3を作成するとよい。
【0018】基板1は、ガラスではソーダライムガラ
ス、ホウ珪酸ガラス、熱線吸収・紫外線吸収ガラス等が
あり特に限定されることなく広く使用できる。また、強
化ガラス、耐熱ガラス、合わせガラス、網入りガラス等
の板ガラスも特に限定することなく使用できる。ガラス
管3の材料で記したガラス、例えば、紫外線を吸収する
セントラル硝子社のグリーンラルSP、日本電気硝子社
のファイアライト、紫外線をハロゲン化銅の微粒子散乱
でカットする五鈴精工硝子社のITY等の板ガラスは有
用である。ただ、一般のソーダライムガラスで厚みが約
5mm以上であると350nm以下の紫外線透過が急激
に小さくなり耐候性の面で好ましく、また当然、厚いほ
ど熱線吸収も強まり選択遮光には厚板が有利である。ま
た、通常のソーダライムガラスは、紫外線を吸収する
が、薄くなると紫外線を透過しやすくなるので、特に約
4mm以下の薄板を用いる場合には紫外線吸収・カット
層(例えば、日本ペイント社のスーパーフロンR24
0、岩城硝子社の紫外線カットガラス、東燃社のポリシ
ラザンベース無機タイプUVカットコーティング材、多
層蒸着膜等)を設けるのが好ましい。しかし、5mm以
上になると350nm以下の紫外線吸収も強まり有利で
ある。なお、プラスチックでは、ポリカーボネイト樹
脂、アクリル樹脂等があり、それに紫外線吸収剤の添
加、ラミネート等により370nm以下の紫外線を吸収
・カットでき有用である。ただ、ソーダライムガラスの
厚みテストと前記したセントラル硝子社のグリーンラル
SP(3mm厚で330nm以下の紫外線をほぼ吸収す
る)の結果、透明基板1とガラス管3を合わせて少なく
とも330nm以下の紫外線を吸収・カットしておくと
耐光安定性に非常に効果的であった。以上のように、内
包されたサーモトロピック水溶液6に到達する紫外線を
吸収・カットする方法は、透明基板1とガラス管3のバ
ルク吸収、表面処理等により可能であり、紫外線の吸収
・カット層をガラス管3または/および透明基板1の少
なくとも光照射される側に設けてあるパネルはより高耐
光性をもつ窓の設計に有用である。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、真空層2
をガラス管3で分割することにより、破損時の飛散によ
る危険増大が防止でき、特に高価な超大型炉による均一
加温と長時間にわたる熱処理工程等を必要とせず、また
大気圧からギャップを維持するための耐圧スペサー7を
配置する必要がなく、真空にする排気・維持するための
耐圧弁8も必要としない。さらに、サーモトロピック水
溶液6をもつガラス管3を設けることにより、画期的な
高断熱と可変遮光をもつ従来にない窓システムを構築で
きた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であるパネルの断面図である。
【図2】比較のために示した従来法によるパネルの平面
図である。
【図3】本発明の実施例であるパネルの断面図である。
【図4】本発明の実施例であるパネルの断面図である。
【符号の説明】
1 透明基板 2 真空層 3 ガラス管 4 気体層 5 外周封止 6 サーモトロピック水溶液 7 耐圧スペサー 8 耐圧弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E06B 9/24 E06B 9/24 D

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空層をもつ透明な積層体である真空パ
    ネルにおいて、真空層をもつガラス管を一対の透明基板
    間に面状に積層して真空層を分割積層してなる真空パネ
    ル。
  2. 【請求項2】 真空層をもつガラス管に加えてサーモト
    ロピック水溶液をもつガラス管を層状に設けてなること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項の真空パネル。
  3. 【請求項3】 真空層をもつガラス管およびサーモトロ
    ピック水溶液をもつガラス管の断面形状を四角、楕円、
    扁平にして透視性をもたせたことを特徴とする特許請求
    の範囲第1項および第2項の真空パネル。
  4. 【請求項4】 真空層をもつ透明な積層体である真空パ
    ネルを使用した窓において、真空層をもつガラス管を一
    対の透明基板間に面状に積層して真空層を分割積層して
    なる真空パネルを使用した窓。
  5. 【請求項5】 真空層をもつガラス管に加えてサーモト
    ロピック水溶液をもつガラス管を層状に設けてなること
    を特徴とする特許請求の範囲第4項の窓。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999048830A1 (fr) * 1998-03-20 1999-09-30 Nippon Sheet Glass Co., Ltd. Panneau de verre
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JP2016539622A (ja) * 2013-09-27 2016-12-22 ムスタファ メティン, 高断熱性を持つ透明カバーエレメント
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