JPH09122921A - スポット溶接装置 - Google Patents

スポット溶接装置

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Publication number
JPH09122921A
JPH09122921A JP7286309A JP28630995A JPH09122921A JP H09122921 A JPH09122921 A JP H09122921A JP 7286309 A JP7286309 A JP 7286309A JP 28630995 A JP28630995 A JP 28630995A JP H09122921 A JPH09122921 A JP H09122921A
Authority
JP
Japan
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electrode
electrode tip
spot welding
tip
tips
Prior art date
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Pending
Application number
JP7286309A
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English (en)
Inventor
Yukie Ueda
幸英 上田
Takashi Yamazaki
隆史 山崎
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09122921A publication Critical patent/JPH09122921A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡素な構成で隣合う電極チップのピッチを調
整する。 【解決手段】各電極チップ40〜43の基端部46に各
中空シャフト50〜53を貫挿結合する。隣合う中空シ
ャフト50,51および52,53同士が同期して回転
するように、各中空シャフト50〜53の後端部をラッ
クとピニオンにより歯合させる。サーボシリンダにより
第1中空シャフト50,52を回転駆動すると、上部電
極チップ40,41同士が互いに近接または離間する方
向に首振り回転するとともに、下部電極チップ42,4
3同士が互いに近接または離間する方向に首振り回転す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スポット溶接装置
に関し、特に、対向する一対の電極チップを2つ並設
し、被溶接部材の2箇所に同時にスポット溶接を施すよ
うにしたいわゆるデュアルヘッドタイプのスポット溶接
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車の車体の一部であるフロ
アパネルを接合するような場合、スポット溶接が施され
る。このようなスポット溶接に際して、溶接作業を効率
的に進めるため、溶接ガンを2基並設して同時に2箇所
で溶接を施すいわゆるデュアルヘッドタイプのスポット
溶接装置が従来から提案されている。例えば実開昭60
−66681号に開示されている装置では、図13に示
すように、ブラケット2に溶接ガン4a,4bが2基並
設され、溶接ガン4aに設けられたシリンダ装置6を介
して溶接ガン4bがレール7上をスライド可能に構成さ
れる。各溶接ガン4a,4bの加圧シリンダ8a,8b
からそれぞれ延在するロッド部材10a,10bの先端
部には電極チップ12a,12bがそれぞれ設けられ、
一方、溶接ガン4a,4bに設けられたアーム14a,
14bの先端部には屈曲する電極チップ16a,16b
がそれぞれ設けられている。
【0003】このような構成において、電極チップ12
a,12bと電極チップ16a,16bとの間には溶接
されるべき2枚の金属板18a,18bが位置決めされ
る。次いで、加圧シリンダ8a,8bを駆動して、一対
の電極チップ12a,16aおよび一対の電極チップ1
2b,16bにより金属板18a,18bを2箇所で押
圧挟持させる。この状態で、それぞれの溶接ガン4a,
4bに所定の溶接電流を通電することにより同時に2箇
所でスポット溶接が行われる。そしてブラケット2を、
例えば、図示しないロボットアーム先端のリスト部に支
持させれば、金属板18a,18bの所定部位に連続し
てスポット溶接を行うことができる。また、この装置で
は、シリンダ装置6の駆動によりそれぞれの溶接ガン4
a,4bの間隔を調節することにより、電極チップ12
a,12b(電極チップ16a,16b)間の離間距離
が調整され、ひいては、同時にスポット溶接が施される
2点間の距離(最少打点ピッチ)を調整することができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来装置では、最少打点ピッチは、それぞれの加圧シリン
ダ8a,8bの外径により規制されてそれほど狭くする
ことができない。すなわち電極チップ12a,12bが
加圧シリンダ8a,8bのロッド部材10a,10bに
装着されているため、電極チップ12a,12b間の距
離は最短とした場合でも、加圧シリンダ8aまたは8b
の直径よりも小さくすることはできない。したがって、
特に、小さいピッチで多数の部位に連続的に溶接を行う
ような場合、上記のように電極チップ12a,12b間
の最少接近距離が制約されると、隣合う打点位置の2箇
所において同時に溶接することができず、効率的な溶接
作業を行うことができない。
【0005】また、上記従来装置では、それぞれに加圧
シリンダ8aまたは8bを備えた全く同一構成の溶接ガ
ン4a,4bが2基備えられているため、装置自体が大
型化するとともに複雑化する。
【0006】本発明は、上述した課題に鑑みてなされた
ものであり、簡素な構成で隣合う電極ピッチ間の調整が
でき、特に最少打点ピッチをより小さく設定することを
可能にしたスポット溶接装置を提供することを目的とし
ている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るスポット溶
接装置は、上記課題を解決するため、相互に対向するよ
うに配置された第1の一方側電極チップおよび第1の他
方側電極チップと、第1の一方側および他方側の一対の
電極チップにそれぞれ並設され且つ相互に対向するよう
に配置された第2の一方側電極チップおよび第2の他方
側電極チップとを有し、これら第1,第2の一方側電極
チップと他方側電極チップとで被溶接部材を加圧挟持し
ながら、その一方側電極チップと他方側電極チップとの
間に通電して被溶接部材の2箇所に同時にスポット溶接
を施すようにしたスポット溶接装置において、少なくと
も第1,第2の一方側電極チップを、加圧手段により第
1,第2の他方側チップに対して接近離間駆動される共
通の支持体により支持させるとともに、隣合う第1,第
2の一方側電極チップ同士のそれぞれと、同じく隣合う
第1,第2の他方側電極チップ同士のそれぞれとを、各
電極チップのうち被溶接部材に当接する先端部と反対側
の基端部側にこの電極チップの軸心と直交するように設
けられた軸を回転中心として、互いに近接または離間す
る方向に同期して首振り回転可能に構成したことを特徴
としている。
【0008】上記特徴を有する本発明のスポット溶接装
置では、隣合う第1,第2の電極チップ同士が、互いに
近接または離間する方向に回動され、その離間距離が調
整される。
【0009】本発明に係わるスポット溶接装置では、例
えば第1の一方側,他方側電極チップ同士を同期して回
転駆動する駆動機構が設けられる。この種の駆動機構
は、例えば、一対の第1の電極チップを回転方向に駆動
するためのサーボシリンダを備えて構成される。各第1
の電極チップを同期して回転駆動すると、第1の電極チ
ップと第2の電極チップとは互いに同期して回転するた
め、各第2の電極チップも第1の電極チップに同期して
回転変位する。
【0010】さらに、この種のスポット溶接装置では、
例えば、各電極チップに冷却水を供給する機能を有する
中空シャフトが各電極チップの基端部に取り付けられ
る。本発明の一実施形態では、このような中空シャフト
を各電極チップの回転中心となる軸として共用化し、中
空シャフトをサーボシリンダ等により回転駆動して各電
極チップを首振り回転駆動するように構成したため、装
置自体が簡素化される。
【0011】なお、一方側電極チップと他方側電極チッ
プとは、例えば上下または左右方向に対向配置される。
【0012】また、スポット溶接本体に駆動機構を設け
ない構成としてもよく、この場合には駆動機構の分装置
を簡略化することができる。
【0013】さらに、スポット溶接時等において、各電
極チップを所定の回転位置で機械的に位置決めするロッ
ク機構を設けてもよい。
【0014】隣合う電極チップの基端部には、例えば互
いに歯合するセクタギヤが形成され、これにより一方の
電極チップが回転すると、これに同期して他方の電極チ
ップが回転する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態を説明する。図1および図2は、本発明の
第1実施例に係わるスポット溶接装置20を示す。被溶
接部材としてのワークWにスポット溶接を行うスポット
溶接装置20は、いわゆるX字型の溶接ガン24を備え
て構成される。この溶接ガン24は、ロボット取付部2
6aにおいて溶接用ロボットのロボットアーム22先端
に取り付けられるガン本体26を備える。ガン本体26
には、イコライジング機構を構成するスプリング28が
設けられ、このスプリング28等の作用により、溶接ガ
ン24本体の軸心方向に作用する衝撃が低減されるよう
になっている。
【0016】また、ガン本体26の上下には、ほぼ平行
に延びる上部アーム30と下部アーム31とがそれらの
軸心に沿った面内において回転自在に取り付けられてい
る。すなわち、各アーム30,31には内側に突出する
ブラケット32がそれぞれ形成され、これらブラケット
32の先端がヒンジピン35を介してガン本体26の先
端に回転可能に支持される。上部アーム30および下部
アーム31は、図2に示すように、それぞれ両側板部3
3の間にベークライト等の絶縁部材34が挟み込まれた
3層構造を呈しており、後述する上部電極チップ40,
41間、また下部電極チップ42,43間をそれぞれ電
気的に遮断している。
【0017】上部アーム30の後端部には加圧シリンダ
36が固定されている。加圧シリンダ36より突出する
ピストンロッド37は、リンク38を介して下部アーム
31の突起39に回転自在に連結している。したがって
ピストンロッド37が進退駆動されると、上部アーム3
0および下部アーム31が、ヒンジピン35を回転中心
として、各先端が互いに接近離間する方向に駆動され
る。
【0018】上部アーム30の両側には、上部アーム3
0に沿ってほぼ平行に延びる第1上部中空シャフト50
および第2上部中空シャフト51が設けられ、また下部
アーム31の両側には、下部アーム31に沿ってほぼ平
行に延びる第1下部中空シャフト52および第2下部中
空シャフト53が設けられる。各中空シャフト50〜5
3は、後述する各電極チップ40〜43に冷却水を供給
する機能を有し、それぞれ各アーム30,31の両側板
部33側壁に固定されたセラミック製のシャフトブラケ
ット54a〜54dに軸心回りに回転可能に取り付けら
れている。すなわち、各中空シャフト50〜53は、両
側板部33より離間した位置において各アーム30,3
1に取り付けられている。
【0019】上部アーム30の先端には、第1上部電極
チップ40および第2上部電極チップ41が並設され、
また下部アーム31の先端には、第1上部電極チップ4
0および第2上部電極チップ41にそれぞれ対向する第
1下部電極チップ42および第2下部電極チップ43が
並設されている。各電極チップ40〜43は、それぞれ
基端部46が形成されたシャンク45と、シャンク45
の先端に取り付けられ、ワークWに当接するキャップ4
4とを備えている。
【0020】各電極チップ40〜43の基端部46に
は、それぞれ各中空シャフト50〜53が直交して貫挿
結合され、その結合部にはろう付け処理が施されて互い
に固定されている。これにより、第1上部電極チップ4
0および第2上部電極チップ41は、それぞれ上部中空
シャフト50,51の軸心を回転中心として、先端のキ
ャップ44側が互いに近接または離間する方向に首振り
回転し、また第1下部電極チップ42および第2下部電
極チップ43は、下部中空シャフト52,53の軸心を
回転中心として、先端のキャップ44側が互いに近接ま
たは離間する方向に首振り回転する。すなわち各中空シ
ャフト50〜53が軸心回りに回転することにより、各
電極チップ40〜43が、各電極チップ40〜43の軸
心が共有する同一平面内(図2の紙面に沿った面内)に
おいて一斉に首振り回転する。
【0021】また、各電極チップ40〜43の後端面4
6aは、各中空シャフト50〜53を軸心とする円弧状
に形成され、これらは各電極チップ40〜43が如何な
る回転位置にあっても、常時各アーム30,31に固定
されたストッパ47に当接している。これにより、スポ
ット溶接時において各電極チップ40〜43に加圧力が
作用したときにその加圧反力がストッパ47に負担さ
れ、各中空シャフト50〜53に過大な荷重が作用しな
いようになっている。
【0022】図3は、図1のIII−III線に沿う断面図で
ある。各中空シャフト50〜53は、断面中空状に形成
され、その内部にはテフロンパイプ56が全長にわたっ
て延設される。このテフロンパイプ56により各中空シ
ャフト50〜53の内部には、冷却水が通過する供給通
路58と排出通路60とが形成されている。また図示し
ていないが、各電極チップ40〜43もまた中空状に形
成されており、その内部には供給通路と排出通路とが形
成されている。各電極チップ40〜43の供給通路と排
出通路とは、上述した電極チップと中空シャフトの結合
部において、各中空シャフト50〜53の供給通路5
8,排出通路60にそれぞれ連通している。また、図1
に示すように、各中空シャフト50〜53の後端近傍に
は、供給通路58に連通する供給パイプ62と、各排出
通路60に連通する排出パイプ64とがそれぞれ接続さ
れている。各供給パイプ62より供給される冷却水は、
上記各供給通路を通って各電極チップ40〜43内部を
循環し、各排出通路を通過して排出パイプ64より排出
される。
【0023】各中空シャフト50〜53の側方には、各
電極チップ40〜43に溶接電流を供給するバスバー8
0が取り付けられる。バスバー80は、各中空シャフト
50〜53に沿って延びており、図1に示すように、先
端において各電極チップ40〜43の基端部46側方に
固定されている。また、バスバー80の他端は、図3に
示すように各中空シャフト50〜53に固定されたバス
バー支持部材82に固定され、これにより両者は一体的
に回転する。なお、バスバー支持部材82と各中空シャ
フト50〜53との間には、ベークライト等の絶縁部材
84が介装されている。また、バスバー80の他端に
は、図示しない電源に接続されたケーブル86が接続さ
れている。
【0024】上記構成において、スポット溶接時には、
各電極チップ40〜43が、溶接されるべき2枚のワー
クWの両側に所定位置に位置決めされる。次いで、加圧
シリンダ36を駆動して各電極チップ40〜43をそれ
ぞれワークWの両側より圧接挟持させるとともに、バス
バー80を介して各電極チップ40〜43に所定の溶接
電流を通電する。この結果、第1電極チップ40,42
が両側より当接する部位と、第2電極チップ41,43
が両側より当接する部位の2箇所の押圧部位に対してワ
ークWにスポット溶接が施される。この後ガン本体26
をロボットアーム22の自律動作により次の打点位置に
移動させる。このような動作を繰り返すことにより、ワ
ークWに対して連続して多数のスポット溶接を行うこと
ができる。
【0025】なお、各中空シャフト50〜53には後述
するサーボシリンダ66が連結されており、サーボシリ
ンダ66が各中空シャフト50〜53を回転駆動してい
ない状態では、各中空シャフト50〜53が軸心回りに
回転することはないようになっている。したがってスポ
ット溶接時には、各電極チップ40〜43が所定位置に
位置決めされた状態に保持されている。
【0026】上記動作中、供給通路58には供給パイプ
62より冷却水が供給される。上記冷却水は、各電極チ
ップ40〜43および各中空シャフト50〜53の供給
通路を通って各電極チップ40〜43内部を循環し、各
電極チップ40〜43および各中空シャフト50〜53
の排出通路を通過して排出パイプ64より排出される。
このように冷却水が各電極チップ40〜43内部を循環
することにより、各電極チップ40〜43の過熱による
スポット剥がれや、穴空き等の溶接欠陥の発生が抑えら
れる。
【0027】また、本実施例では、一対の第1上部,下
部電極チップ40,42同士を同期して首振り回転駆動
する駆動機構が設けられる。この駆動機構は第1中空シ
ャフト50,52を軸心回りに回転駆動する一対のサー
ボシリンダ66等を備えて構成される。
【0028】図4は、図1のIV−IV線に沿う断面図であ
る。各サーボシリンダ66は、互いに同一構造のもので
あって、軸直角方向にフローティング可能な状態で、ヒ
ンジピン35に対して対称な位置に回転可能に取り付け
られている。各サーボシリンダ66より突出するピスト
ンロッド67の先端には、リンク68の一端が相対回転
自在に連結し、リンク68の他端は、第1中空シャフト
50,52にそれぞれ固定されている。第1上部中空シ
ャフト50に連結される一方のサーボシリンダ66と、
第1下部中空シャフト52に連結される他方のサーボシ
リンダ66とは、ほぼ同期して同様に動作するよう図示
しない制御部により制御されている。
【0029】このような構成において、各ピストンロッ
ド67が同期して進退駆動されることにより、リンク6
8を介して第1中空シャフト50,52が、互いに反対
方向に同期して回転駆動される。例えば図2において、
第1上部中空シャフト50が時計回りに回転している
間、第1下部中空シャフト52は第1上部中空シャフト
50に同期して反時計回りに回転する。この結果、各第
1中空シャフト50,52に固定された第1上部電極チ
ップ40と第1下部電極チップ42とは、図2の一点鎖
線で示すように、同じ方向に向かって同期して回転す
る。すなわち、各第1電極チップ40,42のキャップ
44が正対したまま回転する。
【0030】また図1に示すように、各中空シャフト5
0〜53のうち、シャフトブラケット54dを貫通して
後方に突出する後端部分には、それぞれ両側にフランジ
70a(図5参照)が形成されたピニオンギヤ70が固
定されている。
【0031】図5,図6は、それぞれ図1の装置を矢印
V,VIの方向から見たときの図である。隣合う上部中空
シャフト50,51の各ピニオンギヤ70の間にはラッ
ク72が各フランジ70aに挟持されるように設けられ
る。ラック72は、長手方向に絶縁部材74が挟み込ま
れた3層構造を呈しており、第1上部電極チップ40側
と第2上部電極チップ41側とをそれぞれ電気的に遮断
している。ラック72の両側面にはラック歯形72aが
形成され、これらラック歯形72aに各ピニオンギヤ7
0がそれぞれ歯合している。
【0032】なお、ラック72は、第1上部中空シャフ
ト50の回転にともなって各ピニオンギヤ70に対して
相対移動することとなるが、ラック72は、各ピニオン
ギヤ70のフランジ70aに挟持されているので、自重
落下することはない。
【0033】第1上部中空シャフト50が回転駆動され
ると、ラック72とピニオンギヤ70を介して第2上部
中空シャフト51が第1上部中空シャフト50とは反対
方向に回転する。例えば図6において第1上部中空シャ
フト50が時計回りに回転すると、第2上部中空シャフ
ト51は反時計回りに回転する。この結果、図2の一点
鎖線で示すように、各上部中空シャフト50,51にそ
れぞれ固定された隣合う第1,第2上部電極チップ4
0,41が互いに近接または離間する方向に同期して回
転する。
【0034】なお、下部アーム31後端近傍も上記上部
アーム30後端近傍と同様の構成を有している。すなわ
ち隣合う下部中空シャフト52,53の各ピニオンギヤ
70の間にもラック72が設けられ、第1下部中空シャ
フト52が回転駆動されると、各中空シャフト52,5
3が同期して回転し、隣合う第1,第2下部電極チップ
42,43が互いに近接または離間する方向に同期して
回転する。
【0035】以上のことから、第1上部,下部電極チッ
プ40,42が回転駆動されているとき、第2上部,下
部電極チップ41,43が常に正対しつつ同期して回転
する。すなわち、各電極チップ40〜43の全てが所定
の回転方向に同期して変位する。
【0036】以上のように本実施例では、隣合う上部電
極チップ40,41同士、または下部電極チップ42,
43同士を、互いに近接または離間する方向に首振り回
転することにより、各電極チップ間のピッチを調整する
ように構成した。これにより、シャンク,シリンダ等の
径に左右されることなく、簡素な構成で隣合う電極チッ
プ同士のピッチを容易に調整することができ、特に最少
打点ピッチをより小さく設定することも可能となる。
【0037】さらに本実施例では、単一の加圧シリンダ
36により各アーム30,31を駆動し、各電極チップ
40〜43によりワークWを圧接挟持させるように構成
したため、従来のように全く同一構成の2基の溶接ガン
を用いることなく、簡素な構成で、同時に2箇所でスポ
ット溶接を行うことができる。
【0038】また各電極チップ40〜43を同期して首
振り回転駆動するための駆動機構を設けたため、上記最
少打点ピッチの調整作業を効率的に行うことができる。
加えて駆動機構にサーボシリンダ66を適用したため、
最少打点ピッチを所定の間隔に無段階に調整でき、かつ
微調整も容易にできる。
【0039】また、各電極チップ40〜43に冷却水を
循環させるための各中空シャフト50〜53を介して各
電極チップ40〜43が回転するよう構成し、実質的に
各中空シャフト50〜53を各電極チップ40〜43の
回転動力伝達系の軸として利用しているため、装置自体
の小型,軽量化が可能となる。加えて駆動機構を構成す
るサーボシリンダ66やラック72等の各部材を各電極
チップ40〜43より離れた溶接ガン24後方に配置で
き、溶接ガン24の挿入性が向上する。
【0040】図7は、本発明の第2実施例に係わるスポ
ット溶接装置120の側面図である。このスポット溶接
装置120は、いわゆるC型形状の溶接ガン124を備
えて構成される。この溶接ガン124は、ガン本体12
6のロボット取付部126aにおいて溶接用ロボットの
ロボットアーム122に取り付けられる。
【0041】ガン本体126には、ガン本体126に作
用する衝撃を低減するイコライジング機構128を介し
て加圧シリンダ136が取り付けられる。この加圧シリ
ンダ136には、ピストンロッド137が設けられ、ピ
ストンロッド137の先端には第1上部電極チップ14
0および第2上部電極チップ141が並設されている。
またガン本体126には屈曲するアーム131が取り付
けられ、このアーム131の先端には、各上部電極チッ
プ140,141にそれぞれ対向する第1下部電極チッ
プ142および第2下部電極チップ143が並設され
る。
【0042】図8は、図7の上部電極チップ近傍の正面
図であり、図9は、図8のIX−IX線に沿う部分断面図で
ある。各上部電極チップ140,141は、それぞれ、
ほぼリング形状の基端部146を有するシャンク145
と、このシャンク145の先端に設けられ、ワークW
1,W2に当接するキャップ144とを備える。
【0043】ピストンロッド137の先端には、L字型
に形成された支持枠152が、固定板150を介して固
定されている。支持枠152には軸154が貫通し、各
軸154の支持枠152より突出する部分には、各上部
電極チップ140,141の基端部146が取り付けら
れている。すなわち、各上部電極チップ140,141
は、それぞれ軸154を介して支持枠152に回転可能
に取り付けられている。
【0044】各上部電極チップ140,141の基端部
146側方には、それぞれセクタギヤ157,158が
形成される。各セクタギヤ157,158は、互いに対
向しつつ歯合している。これにより第1上部電極チップ
140と第2上部電極チップ141とは、それらの軸心
の沿った面内において、互いに近接または離間する方向
に同期して首振り回転する。
【0045】なお、軸154の回り、基端部146の側
面、またセクタギヤ157,158の基端部等には、ベ
ークライト等の絶縁部材134が介装されており、各上
部電極チップ140,141が支持枠152や軸154
から電気的に遮断されるとともに、各上部電極チップ1
40,141間が電気的に遮断される。
【0046】支持枠152と第1上部電極チップ140
のセクタギヤ157との間には、上部電極チップ14
0,141を所定の回転位置に保持するロック機構16
0が設けられ、スポット溶接時、上部電極チップ40,
41が回動することのないようになっている。
【0047】図10は、図8のX−X線に沿う一部断面図
である。ロック機構160は、第1上部電極チップ14
0のセクタギヤ157に歯合可能なツースプレート16
2を有している。このツースプレート162には、2つ
の軸164が貫挿されている。各軸154は、支持枠1
52,セクタギヤ157を貫挿し、端部において両者に
係止されている。一方、支持枠152には、ツースプレ
ート162が収納される溝152bが形成される。
【0048】ツースプレート162は、通常、支持枠1
52とツースプレート162の間に設けられたばね16
6の作用により、セクタギヤ157,158に歯合する
位置に位置決めされ、これにより第1上部電極チップ1
40は所定の回転位置に保持され、同時にセクタギヤ1
57に噛み合うセクタギヤ158を有する第2上部電極
チップ141もまた、所定の回転位置に位置決め保持さ
れている。
【0049】なお、下部電極チップ142,143近傍
も上部電極チップ140,141近傍とほぼ同様の構成
である。すなわち、下部電極チップ142,143も、
セクタギヤ157,158により互いに近接または離間
する方向に回転するよう構成され、ロック機構160に
より所定の回転位置に保持されている。
【0050】このような構成において、上部電極チップ
140,141と下部電極チップ142,143とは溶
接されるべき2枚のワークW1,W2の両側に位置決め
される。次いで、加圧シリンダ136を駆動して上部電
極チップ140,141を押圧し、ワークW1,W2に
圧接させることにより、それぞれの第1電極チップ14
0,142および第2電極チップ141,143により
ワークW1,W2を押圧挟持させる。この状態で、それ
ぞれの各電極チップ140〜143にフレキシブルケー
ブル180を介して所定の溶接電流を通電すれば、一対
の第1上部,下部電極チップ140,142が両側より
当接する部位と、一対の第2上部,下部電極チップ14
1,143が両側より当接する部位の2箇所においてワ
ークW1,W2にスポット溶接が施される。そしてガン
本体126を、例えば、ロボットアーム122により次
の打点位置に移動させれば、第1実施例と同様に連続し
てスポット溶接を行うことができる。
【0051】このような本実施例のスポット溶接装置1
20において、例えば上部電極チップ140,141間
の離間距離を広げる方向に調整する場合、図11に示す
ような山型ゲージ206が取り付けられたピッチ可変治
具200が用いられる。なお、図11ではスポット溶接
装置を簡略化して示しており、例えばセクタギヤ等は図
より省略されている。
【0052】ピッチ可変治具200の枠体202には、
目視確認用の目盛が刻まれた山型ゲージ206が設けら
れ、また保持シリンダ210をガイド216に沿って移
動するリターンシリンダ214が取り付けられている。
【0053】図10,図11を参照して、ピッチ調整時
には、まず図示しない制御部の制御によりロボットアー
ムを移動し、上部電極チップ140,141を山形部2
06の両傾斜面に対向する位置にそれぞれ配置させる。
次いで保持シリンダ210の駆動によりヘッド212を
介してツースプレート162を支持枠152側へ押圧
し、支持枠152の溝152b側に移動させる。これに
よりツースプレート162とセクタギヤ157との歯合
関係が解除され、各上部電極チップ140,141が軸
心に沿った面内において首振り回転自在な状態、すなわ
ちピッチ調整が可能な状態に定められる。
【0054】次いでロボットアームを駆動して第1電極
チップ140,142を山型ゲージ206に向かって移
動させる(図11の矢印F方向)。これにより各第1電
極チップ140,142が山型ゲージ206の傾斜面に
当接し、予めロボット制御系に記憶設定されている設定
移動量だけ傾斜面に沿って移動することにより、第1電
極チップ140,142の間隔が所定のピッチに広げら
れる。このとき、リターンシリンダ214は開放状態に
あり、したがって保持シリンダ210もまた、ツースプ
レート162ととともにガイド216に沿って移動す
る。
【0055】所定ピッチに調整された後、保持シリンダ
210を開放してヘッド212をツースプレート162
より開放すると、再びセクタギヤ157とツースプレー
ト162が歯合し、第1上部電極チップ140と第2上
部電極チップ141とが上述した所定のピッチ位置で保
持される。そして上記ロボットアーム122が元の位置
に戻され、またリターンシリンダ214を伸張作動させ
て保持シリンダ210が元の位置(図10に示す位置)
に戻される。
【0056】一方、第1電極チップ140,142のピ
ッチを狭める場合には、上記山型ゲージ206の代わり
に、図12に示すような盛が刻まれたV溝222を有す
る、いわゆるVブロック220が設けられたピッチ可変
治具が用いられる。この場合にも同様に、第1電極チッ
プ140,142のキャップ144をV溝222の傾斜
面に沿って移動させることにより、上部電極チップ14
0,141が所定のピッチに狭められる。
【0057】なお、ここでは上部電極チップ140,1
41の調整について説明したが、下部電極チップ14
2,143のピッチも同様にして調整される。
【0058】以上のように、本実施例のスポット溶接装
置においても、上記第1実施例と同様、簡素な構成で、
各電極チップ140〜143を回転変位させることによ
り第1上部電極チップ140と第1下部電極チップ14
2、また第2上部電極チップ141と第2下部電極チッ
プ143との間隔を調整することができるように構成し
た。したがって、シャンク,シリンダ等の径に左右され
ることなく、隣合う電極チップ間のピッチを容易に調整
でき、また最少打点ピッチを極めて小さく調整すること
も可能となる。
【0059】また、本実施例では、第1実施例のような
サーボシリンダ等により構成される駆動機構を設けてい
ない分、装置自体を簡素化することができる。
【0060】
【発明の効果】以上のように本発明のスポット溶接装置
では、隣合う電極チップ同士を互いに近接または離間す
る方向に同期して首振り回転するよう構成したため、簡
素な構成で隣合う電極チップのピッチを容易に調整で
き、また、同時にスポット溶接を行う2箇所間の間隔を
極めて小さく設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係わるスポット溶接装置
の側面図である。
【図2】図1のスポット溶接装置を矢印IIの方向から見
たときの正面図である。
【図3】図1のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】図1のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】図1のスポット溶接装置を矢印Vの方向から見
たときの図である。
【図6】図1のスポット溶接装置を矢印VIの方向から見
たときの図である。
【図7】本発明の第2実施例に係わるスポット溶接装置
の側面図である。
【図8】図7の上部電極チップ近傍の正面図である。
【図9】図8のIX−IX線に沿う部分断面図である。
【図10】図8のX−X線に沿う一部断面図である。
【図11】図7の電極チップのピッチ調整に用いられる
ピッチ可変治具の斜視図である。
【図12】ピッチ可変治具のVブロックを示す図であ
る。
【図13】従来のスポット溶接装置を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
20…スポット溶接装置 24…溶接ガン 26…ガン本体 30…上部アーム 31…下部アーム 36…加圧シリンダ 37…ピストンロッド 40…第1上部電極チップ 41…第2上部電極チップ 42…第1下部電極チップ 43…第2下部電極チップ 44…キャップ 46…基端部 50…第1上部中空シャフト 51…第2上部中空シャフト 52…第1下部中空シャフト 53…第2下部中空シャフト 66…サーボシリンダ 67…ピストンロッド 70…ピニオン 72…ラック W…ワーク

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に対向するように配置された第1の
    一方側電極チップおよび第1の他方側電極チップと、前
    記第1の一方側および他方側の一対の電極チップにそれ
    ぞれ並設され且つ相互に対向するように配置された第2
    の一方側電極チップおよび第2の他方側電極チップとを
    有し、これら第1,第2の一方側電極チップと他方側電
    極チップとで被溶接部材を加圧挟持しながら、その一方
    側電極チップと他方側電極チップとの間に通電して前記
    被溶接部材の2箇所に同時にスポット溶接を施すように
    したスポット溶接装置において、 少なくとも前記第1,第2の一方側電極チップを、加圧
    手段により第1,第2の他方側チップに対して接近離間
    駆動される共通の支持体により支持させるとともに、 隣合う前記第1,第2の一方側電極チップ同士のそれぞ
    れと、同じく隣合う前記第1,第2の他方側電極チップ
    同士のそれぞれとを、各電極チップのうち前記被溶接部
    材に当接する先端部と反対側の基端部側に該電極チップ
    の軸心と直交するように設けられた軸を回転中心とし
    て、互いに近接または離間する方向に同期して首振り回
    転可能に構成したことを特徴とするスポット溶接装置。
  2. 【請求項2】 前記第1または第2の一方側および他方
    側電極チップ同士を互いに同期して首振り回転駆動する
    駆動手段を有することを特徴とする請求項1に記載のス
    ポット溶接装置。
  3. 【請求項3】 前記各電極チップの基端部に一体的に連
    結されて、各電極チップに冷却水を供給する中空シャフ
    トを有し、該中空シャフトが、各電極チップの首振り回
    転時の回転中心となる軸と共用化されていることを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載のスポット溶接装
    置。
  4. 【請求項4】 前記各電極チップを、所定の首振り回転
    位置で機械的に位置決めするロック機構を有することを
    特徴とする請求項1に記載のスポット溶接装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015045351A1 (ja) * 2013-09-25 2015-04-02 新日鐵住金株式会社 抵抗スポット溶接装置、複合電極及び抵抗スポット溶接方法
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