JPH091218A - 圧延機のロール位置設定方法 - Google Patents

圧延機のロール位置設定方法

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JPH091218A
JPH091218A JP7145779A JP14577995A JPH091218A JP H091218 A JPH091218 A JP H091218A JP 7145779 A JP7145779 A JP 7145779A JP 14577995 A JP14577995 A JP 14577995A JP H091218 A JPH091218 A JP H091218A
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rolls
roll
vertical
horizontal
rolling
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JP7145779A
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English (en)
Inventor
Tatsuro Udagawa
辰郎 宇田川
Yukio Takashima
由紀雄 高嶋
Motohisa Yoshida
素久 吉田
Naoki Kataoka
直樹 片岡
Hisashi Morisaka
久志 森坂
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 上下の水平ロール及び左右の竪ロールを備え
た圧延機において、上下の水平ロールの軸方向の基準位
置合わせ及び左右の竪ロールの基準位置合わせを精度よ
く決定する。 【構成】 竪ロールの圧下機構によって竪ロール13,
14を介して水平ロール11,12をそれぞれ圧下し、
そのときの圧下機構の圧下荷重及び圧下量、並びに水平
ロールの軸方向の荷重及び変位をそれぞれ測定し、これ
らの測定値に基づいて、上下の水平ロール11,12の
軸方向の位置を決定するとともに、その水平ロールを基
準位置として左右の竪ロール13,14の位置を決定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一対の水平ロール及び一
対の竪ロールをそれぞれ備えた圧延機のロール位置設定
方法、特にその初期状態におけロール開度零点設定方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】図2は一対の水平ロール及び一対の竪ロ
ールを備えた圧延機を用いた圧延の模式図である。この
図は、H形鋼圧延に広く利用されているユニバーサル圧
延の場合を示しており、一対の水平ロール11,12と
一対の竪ロール13,14により構成される5カ所のロ
ール間隙により、つまり、水平ロール対11,12のロ
ール間隙SH においてH形鋼10のウェブ部が、水平ロ
ール対11,12と竪ロール対13,14のロール間隙
V1,SV2,SV3,SV4により4カ所のフランジ部が圧
延される。
【0003】このような圧延機においては、各ロール間
隙の設定に際して自由度があるという利点があるが、複
数のロール間隙すなわちロール位置の設定精度が製品の
寸法精度に大きく影響する。従来、ロールの締め込み方
向の位置設定に比較し、水平ロール11,12の軸方向
位置を精度良く設定する事が以下に述べる理由から困難
であり、これが寸法精度及び圧延能率を阻害する要因と
なっていた。
【0004】ロール圧下方向の位置設定に関しては、従
来より、対となるロールをキスさせロールを締め込み、
この時の圧延反力測定装置からの出力とロール締め込み
量より、比較的精度良く設定することができ、これを板
圧延を例にとって説明する。
【0005】図3は2段板圧延機の支持系体を模式的に
示した図である。ロール15,16は圧下方向にガタ2
1及びバネ22を含む弾性系で支持されており、図4は
ロールをキスさせて締め込む場合の締め込み反力と締め
込み量の関係を示した図である。この関係に基づき、圧
延時に予想される圧延反力PR による弾性変位分DE
考慮することによりロール位置を容易に設定できる。
【0006】一対の水平ロール11、12及び一対の竪
ロール13,14を備えた圧延機の場合には、ロールの
締め込み方向つまり圧下方向については、板圧延と同様
の手法によりロールを設定することができ、例えば、特
開昭57−127513号公報に開示された方法が挙げ
られる。しかし、この方法を適用しても、上下水平ロー
ル11,12の軸方向の位置設定つまり位置合わせを良
好な精度で行うことはできない。これは、図5に示され
るように、上下水平ロール11,12は、軸方向にもガ
タを含む弾性系で支持されており、上下水平ロール1
1,12が軸方向にズレていた場合には、上記の方法に
のっとり、竪ロール13,14により上下水平ロール1
1,12を軸方向に負荷をかけ押し込んだとしても、上
下水平ロール11,12は軸方向に弾性的に変位し、あ
る負荷以上で上下水平ロール11,12の側面は竪ロー
ル13,14とキスするものの、除荷した後には弾性的
に復元しこの上下水平ロール11,12間の軸方向のズ
レを解消することはできない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、上下水平
ロール11,12が軸方向にズレて設定され、例えばH
形鋼を圧延した場合には、図6のH形鋼20に示される
ように4カ所のフランジ厚みの不均一を誘発し、寸法精
度の悪化をもたらす。更に、上下水平ロール11,12
の軸方向位置設定を精度良く行う手段がなかったため、
ロール組み替え毎に上下水平ロール11,12の軸方向
の位置ズレが異なり、それ以前の圧延時のロール設定実
績を有効に反映させることができず、ロール組み替え後
の圧延材の寸法精度を向上することが困難であり、いわ
ゆる型決めと呼ばれる作業が必要となり、圧延能率を阻
害してきた。
【0008】本発明は、一対の水平ロール及び一対の竪
ロールを備えた圧延機において、被圧延材の寸法精度に
大きな影響を与える各ロールの初期位置設定、つまり、
上下水平ロールの軸方向の基準位置合わせ及び上下水平
ロールの軸方向基準位置に対するフリー側とドライブ側
の竪ロールの基準位置合わせを精度よく決定することが
できるようにした圧延機のロール位置設定方法を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の一つの態様に係
る圧延機のロール位置設定方法は、一対の水平ロール及
び一対の竪ロールを備えた圧延機において、竪ロールの
圧下機構によって竪ロールを介して水平ロールを圧下
し、そのときの圧下機構の圧下荷重及び圧下量、並びに
水平ロールの軸方向の荷重をそれぞれ測定し、これらの
測定値に基づいて、一対の水平ロールの軸方向の位置を
決定するとともに、その一対の水平ロールに対する一対
の竪ロールの位置を決定する。本発明の他の態様に係る
圧延機のロール位置設定方法は、一対の水平ロール及び
一対の竪ロールを備えた圧延機において、竪ロールの圧
下機構によって竪ロールを介して水平ロールを圧下し、
そのときの圧下機構の圧下荷重及び圧下量、並びに水平
ロールの軸方向の荷重及び変位をそれぞれ測定し、これ
らの測定値に基づいて、一対の水平ロールの軸方向の位
置を決定するとともに、その一対の水平ロールに対する
一対の竪ロールの位置を決定する。
【0010】
【作用】本発明の一つの態様においては、竪ロールの圧
下機構によって竪ロールを介して水平ロールを圧下す
る。そして、そのときの圧下機構の圧下荷重及び圧下
量、並びに水平ロールの軸方向の荷重をそれぞれ測定
し、これらの測定値に基づいて、一対の水平ロールの軸
方向の位置を決定するとともに、その一対の水平ロール
を基準として一対の竪ロールの位置を決定するので、圧
延機のロール及び支持系体の特性が反映され、その位置
決めは精度の良いものとなっている。本発明の他の態様
においては、竪ロールの圧下機構によって竪ロールを介
して水平ロールを圧下する。そして、そのときの圧下機
構の圧下荷重及び圧下量、並びに水平ロールの軸方向の
荷重及び変位をそれぞれ測定し、これらの測定値に基づ
いて、一対の水平ロールの軸方向の相対位置を決定する
とともに、その一対の水平ロールを基準位置として一対
の竪ロールの位置を決定するので、特に、水平ロールの
軸方向に作用する力と変位との関係が把握されており、
圧延機のロール及び支持系体の特性が反映され、その位
置決めは精度の良いものとなっている。
【0011】
【実施例】まず、本発明の実施例の説明の前に本発明の
原理を図5乃至図12基づいて説明する。最初に、本願
の請求項1に係る発明、即ち竪ロール13,14に対す
る圧下荷重及び圧下量、及び上下水平ロールの軸方向の
荷重を測定し、その測定値に基づいて、一対の水平ロー
ル及び一対の竪ロールを有する圧延機のロール間隙の零
点を設定する方法について述べる。この場合には、一対
の水平ロールの軸方向のバネ定数とガタ量はオフライン
にて測定し既知であり、水平ロールに軸方向の力を作用
させる手段として竪ロールの圧下機構を用い、また、竪
ロールに作用する圧延荷重を荷重検出器(図1参照)に
よって測定する例について説明する。
【0012】全てのロール11〜14は、図5に示され
るようにガタ21とバネ22とによって支持されてい
る。つまりこれらのガタとバネ定数が把握できれば、各
ロール11〜14の零点位置の設定は可能となる。
【0013】第1に、図7(A)の初期状態から同図
(B)に示されるように、基準となる水平ロール11
(ここでは上水平ロールとする)のみをその軸方向に竪
ロール14(こではフリー側)の圧下機構(図示せず。
以下同様)により荷重PVF1 まで押込み、そのときの竪
ロール圧下目盛りの値をMF1とすると、以下の関係が成
り立っている。なお、水平ロール11の軸方向に作用す
る力は荷重検出器23,24により検出される。 PVF1 /KVF+GVF+MF11 +PVF1 /KFUF +GHU1 +PHUD1/KHUD =MF1 …(1) KVF :フリー側竪ロールバネ定数 GVF :フリー側竪ロールガタ MF11 :上水平ロールにフリー側竪ロールが接触するま
での締め込み量 KFUF :上水平ロール側面とフリー側竪ロールとの接触
におけるバネ定数(扁平) PHUD1:上水平ロールに作用するドライブ方向荷重 KHUD :上水平ロールの軸方向ドライブ側バネ定数(既
知) GHU1 :上水平ロールのガタの1/2
【0014】同様にして、フリー側の竪ロール14の圧
下機構によって下水平ロール12を荷重PVF2 まで押し
込んだ場合、及びドライブ側の竪ロール13で上下水平
ロール11,12を別個にそれぞれ荷重PVD1 、PVD2
まで押し込んだ場合についても、同様にして以下の関係
が成り立つ。ここでは便宜上、水平ロール11の軸方向
のガタ中心を基準に考えている。 PVF2 /KVF+GVF+MF21 +PHLD2/KFLF +GHL1 +PHLD2/KHLD =MF2 …(2) PVD1 /KVD+GVD+MD11 +PHUF1/KFUD +GHU1 +PHUF1/KHUF =MD1 …(3) PVD2 /KVD+GVD+MD21 +PHLF2/KFLD +GHL1 +PHLF2/KHLF =MD2 …(4)
【0015】MF21 :下水平ロールにフリー側竪ロール
が接触するまでの締め込み量 PHLD2:下水平ロールに作用するドライブ方向荷重 KFLF :下水平ロール側面とフリー側竪ロールとの接触
におけるバネ定数(扁平) KHLD :下水平ロールの軸方向ドライブ側バネ定数(既
知) GHL1 :下水平ロールのガタの1/2 MF2 :下水平ロールをフリー側の竪ロールで荷重P
VF2 まで押し込んだ場合の圧下目盛りの値 KVD :ドライブ側竪ロールバネ定数 GVD :ドライブ側竪ロールガタ MD11 :上水平ロールにドライブ側竪ロールが接触する
までの締め込み量 PHUF1:上水平ロールに作用するフリー方向荷重 KFUD :上水平ロール側面とドライブ側竪ロールとの接
触におけるバネ定数(扁平) KHUF :上水平ロールの軸方向フリー側バネ定数(既
知) MD1 :上水平ロールをドライブ側竪ロールで荷重P
VD1 まで押し込んだ場合の圧下目盛りの値 MD21 :下水平ロールにドライブ側竪ロールが接触する
までの締め込み量 KFLD :下水平ロール側面とドライブ側竪ロールとの接
触におけるバネ定数(扁平) KHLF :下水平ロールの軸方向フリー側バネ定数(既
知) MD2 :上水平ロールをドライブ側竪ロールで荷重P
VD2 まで押し込んだ場合の圧下目盛りの値
【0016】次に、図8に示されるように上下水平ロー
ル11,12が接触しないようにして上下水平ロール双
方を、フリー側及びドライブ側の竪ロール13,14の
圧下機構によりによりそれぞれ押し込むと、以下の関係
が成り立つ。ここで、上下水平ロール11,12の軸方
向に作用する力は荷重検出器23,24,25,26に
より検出される。なお、図8においては、フリー側の竪
ロール14の圧下機構により押し込んでいる状態が図示
されている。 PVF3 /KVF+GVF+MF11 +PHUD3/KFUF +GHU1 +PHUD3/KHUD =MF3 …(5) PVF3 /KVF+GVF+MF21 +PHLD3/KFLF +GHL1 +PHLD3/KHLD =MF3 …(6) PVD3 /KVD+GVD+MD11 +PHUF3/KFUD +GHU1 +PHUF3/KHUF =MD3 …(7) PVD3 /KVD+GVD+MD21 +PHLF3/KFLD +GHL1 +PHLF3/KHLF =MD3 …(8)
【0017】PVF3 :上下水平ロールをフリー側竪ロー
ルで押し込んだ時の荷重 PHUD3:上下水平ロールをフリー側竪ロールで押し込ん
だ時の、上水平ロールに作用するドライブ方向荷重 MF3 :上下水平ロールをフリー側竪ロールで押し込ん
だ場合の圧下目盛りの値 PHLD3:上下水平ロールをフリー側竪ロールで押し込ん
だ時の、下水平ロールに作用するドライブ方向荷重 PVD3 :上下水平ロールをドライブ側竪ロールで押し込
んだ時の荷重 PHUF3:上下水平ロールをドライブ側竪ロールで押し込
んだ時の、上水平ロールに作用するフリー方向荷重 MD3 :上下水平ロールをドライブ側竪ロールで押し込
んだ場合の圧下目盛りの値 PHLF3:上下水平ロールをドライブ側竪ロールで押し込
んだ時の、下水平ロールに作用するフリー方向荷重
【0018】(1)式から(8)式の関係から、まず各
種バネ定数を求めるために、各式の変化分を考えると、
例えば(1)式は以下のようになる。 △PVF1 /KVF+△PHUD1/KFUF +△PVF1 /KHUD =△MF1 …(9) また、(5)式は、 △PVF3 /KVF+△PHUD3/KFUF +△PHUD3/KHUD =△MF3…(10) (9)式と(10)式から△PVF1 、△PVF3、
HUD1、△PHUD3、KHUD 、△MF1、△MF3が既知であ
り、KVFとKFUF を求めることができる。同様にして、
(1)式から(8)式の変化分を考えた関係式よりK
FLD 、KVD、KFUD 、KFLF 、つまり全てのバネ定数を
求めることができる。次に、基準となる水平ロール11
(ここでは上水平ロール)の軸方向中心位置、つまり軸
方向ガタ中心位置に下水平ロール12を合わせたため、
下水平ロール12の軸方向修正移動量XHLを求める。
【0019】図9は各ロールの初期における位置関係を
示した図であるが、この図からわかるようにMF11 とM
F21 が、また、MD11 とMD21 が等しくなるように下ロ
ールを軸方向に位置修正をすればよいことから、例えば
(1)式と(2)式からのこの下ロール位置修正量XHL
は以下のように求めることができる。 XHL=MF21 −MF11 =(PVF1 −PVF2 )/KVF+(GHU1 −GHU2 ) +PHUD1/KHUD −PHLD2/KHLD +MF2−MF1 …(11) 更に、基準となる上水平ロール11の軸方向中心位置に
対する竪ロールのガタを除いた零点位置は、フリー側の
竪ロール14に関しては(1)式より、以下のように圧
下目盛りのGVF+MF11 の箇所と決定される。 GVF+MF11 =MF1−PVF1 /KVF−PHUD1/KFUF −GHU1 −PHUD1/KHUD …(12) 同様にしてドライブ側の竪ロール13の零点位置は、
(2)式より決定できる。
【0020】以上の例に示したように、左右の竪ロール
13,14に対する圧下荷重及び圧下量、並びに上下水
平ロール11,12の軸方向の荷重をそれぞれ測定する
ことにより、オフラインでの測定を最小限にとどめて、
各ロールの支持系のバネ定数及びガタ量だけでなく、ロ
ールとロールとの接触における扁平におけるバネ定数を
も決定して位置決めをしているから、精度の良い各ロー
ルの零点位置設定が可能となる。
【0021】次に、本願の請求項2に係る発明、即ち竪
ロール13,14に対する圧下荷重及び圧下量、及び上
下水平ロールの軸方向の荷重及び変位を測定し、その測
地値に基づいて、圧延機のガタを除いたロール間隙の零
点を設定する方法について述べる。第1に、図10
(A)の初期状態から同図(B)に示されるように、基
準となる水平ロール11(ここでは上水平ロールとす
る)のみをその軸方向に竪ロール14(ここではフリー
側)の圧下機構によって荷重PVF1 まで押し込み、その
ときの竪ロール圧下目盛りの値をMF1とすると、以下の
関係が成り立っている。なお、水平ロール11の軸方向
の変位は変位検出器27により検出される。
【0022】 PVF1 /KVF+GVF+MF11 +PHUD1/KFUF +YUD1 =MF1 …(13) YUD1 =GHUD +PHUD1/KHUD …(14) KVF :フリー側竪ロールバネ定数 GVF :フリー側竪ロールガタ MF11 :上水平ロールにフリー側竪ロールが接触するま
での締め込み量 KFUF :上水平ロール側面とフリー側竪ロールとの接触
におけるバネ定数(扁平) PHUD1:上水平ロールに作用するドライブ方向荷重 YUD1 :フリー側竪ロールで上水平ロールを押し込んだ
時の上水平ロール変位K KHUD :上水平ロールの軸方向ドライブ側バネ定数 GHUD :上水平ロールのドライブ方向ガタ
【0023】同様にして、フリー側の竪ロール14の圧
下機構によって下水平ロール12を荷重PVF2 まで押し
込んだ場合、及びドライブ側の竪ロール13の圧下機構
によって上下水平ロール11,12を別個にそれぞれ荷
重PVD1 、PVD2 まで押し込んだ場合についても、同様
にして以下の関係が成り立つ。 PVF2 /KVF+GVF+MF21 +PHLD2/KFLF +YLD2 =MF2 …(15) YLD2 =GHLD +PHLD2/KHLD …(16) PVD1 /KVD+GVD+MD11 +PHUF1/KFUD +YUF1 =MD1 …(17) YUF1 =GHUF +PHUF1/KHUF …(18) PVD2 /KVD+GVD+MD21 +PHLF2/KFLD +YLF2 =MD2 …(19) YLF2 =GHLF +PHLF2/KHLF …(20)
【0024】MF21 :下水平ロールにフリー側竪ロール
が接触するまでの締め込み量 PHLD2:下水平ロールに作用するドライブ方向荷重 KFLF :下水平ロール側面とフリー側竪ロールとの接触
におけるバネ定数(扁平) MF2 :下水平ロールをフリー側竪ロールで荷重PVF2
まで押し込んだ場合の圧下目盛りの値 YLD2 :フリー側竪ロールで下水平ロールを押し込んだ
時の下水平ロール変位 GHLD :下水平ロールのドライブ方向ガタ KHLD :下水平ロールの軸方向ドライブ側バネ定数 KVD :ドライブ側竪ロールバネ定数 GVD :ドライブ側竪ロールガタ MD11 :上水平ロールにドライブ側竪ロールが接触する
までの締め込み量 PHUF1:上水平ロールに作用するフリー方向荷重 KFUD :上水平ロール側面とドライブ側竪ロールとの接
触におけるバネ定数(扁平) KHUF :上水平ロールの軸方向フリー側バネ定数 MUF1 :上水平ロールをドライブ側竪ロールで荷重P
VD1 までの押し込んだ場合の圧下目盛りの値 MF2 :下水平ロールをフリー側竪ロールで荷重PVF2
まで押し込んだ場合の圧下目盛りの値 YD1 :ドライブ側竪ロールで上水平ロールを押し込ん
だ時の上水平ロール変位 GHUF :上水平ロールのフリー方向ガタ MD21 :下水平ロールにドライブ側竪ロールが接触する
までの締め込み量 PHLD2:下水平ロールに作用するドライブ方向荷重 KFLD :下水平ロール側面とドライブ側竪ロールとの接
触におけるバネ定数(扁平) MD2 :下水平ロールをドライブ側竪ロールで荷重P
VD2 まで押し込んだ場合の圧下目盛りの値 YLF2 :ドライブ側竪ロールで下水平ロールを押し込ん
だ時の下水平ロール変位 GHLF :下水平ロールのフリー方向ガタ KHLF :水平ロールの軸方向フリー側バネ定数
【0025】次に、図11に示されるように上下水平ロ
ール11,12が接触しないようにして上下水平ロール
双方を、フリー側及びドライブ側からそれぞれ圧下機構
によって押し込むと、以下の関係が成り立つ。 PVF3 /KVF+GVF+MF11 +PHUD3/KFUF +YUD3 =MF3 …(21) PVF3 /KVF+GVF+MF21 +PHLD3/KFLF +YLD3 =MF3 …(22) PVD3 /KVD+GVD+MD11 +PHUF3/KFUD +YUF3 =MD3 …(23) PVD3 /KVD+GVD+MD21 +PHLF3/KFLD +YLF3 =MD3 …(24)
【0026】PVF3 :上下水平ロールをフリー側竪ロー
ルで押し込んだ時の荷重 PHUD3:上下水平ロールをフリー側竪ロールで押し込ん
だ時の、上水平ロールに作用するドライブ方向荷重 YUD3 :上下水平ロールをフリー側竪ロールで押し込ん
だ時の、上水平ロールのドライブ方向変位 MF3 :上下水平ロールをフリー側竪ロールで押し込ん
だ場合の圧下目盛りの値 PHLD3:上下水平ロールをフリー側竪ロールで押し込ん
だ時の、下水平ロールに作用するドライブ方向荷重 YLD3 :上下水平ロールをフリー側竪ロールで押し込ん
だ時の、下水平ロールのドライブ方向変位 PVD3 :上下水平ロールをドライブ側竪ロールで押し込
んだ時の荷重 PHUF3:上下水平ロールをドライブ側竪ロールで押し込
んだ時の、上水平ロールに作用するフリー方向荷重 YUF3 :上水平ロールをドライブ側竪ロールで押し込ん
だ時の、上水平ロールのフリー方向変位 MD3 :上下水平ロールをドライブ側竪ロールで押し込
んだ場合の圧下目盛りの値 PHLF3:上下水平ロールをドライブ側竪ロールで押し込
んだ時の、下水平ロールに作用するフリー方向荷重 YLF3 :上下水平ロールをドライブ側竪ロールで押し込
んだ時の、下水平ロールのフリー方向変位
【0027】(13)式から(24)式の関係から、各
式の変化分を考えると先に述べた上下水平ロールの軸方
向に作用する力の測定値に基づく方法と同様に、各種バ
ネ定数すべてを求めることができる。また、これらのバ
ネ定数が決定されると、(14)、(16)、(1
8)、(20)式より上下水平ロールのフリー側及びド
ライブ側のガタ量GHUD 、GHUF、GHLD 、GHLF が求
めることができ、さらに(13)、(14)式から各竪
ロールのガタ量GVD、GVFを求めることができる。
【0028】図12は各ロールの初期における位置関係
を示した図であるが、この図から分かるるように、基準
となる上水平ロールを軸方向基準位置となるガタ中心に
設定する場合には、図12に示された初期状態から△HU
だけドライブ側へ移動する必要がある。 △HU=(GHUD −GHUF )/2 …(25) 同様に、下水平ロールも軸方向ガタ中心に設定するため
には△HLだけドライブ側へ移動する必要がある。 △HL=(GHLD −GHLF )/2 …(26) 上記△HUと△HLから下水平ロールを上水平ロールの軸方
向中心位置に会わせるための下水平ロールのドライブ方
向移動量XLHは、以下の式から求めることができる。 XHL=(MF21 +△HL)−(MF11 −△HU) …(27) 最後に、基準となる上水平ロールに対するフリー側及び
ドライブ側竪ロールのガタを除いた基準位置MSF,MSD
は、以下に示す式により求められる。 MSF=△HU+GVF+MF11 …(28) MSD=−△HU+GVD+MD11 …(29) このように、左右の竪ロール13,14に対する圧下荷
重及び圧下量と、上下水平ロール11,12の軸方向に
作用する力及び変位とを測定することにより、上下水平
ロール11,12の軸方向の位置、及びその水平ロール
を基準とした左右の竪ロール13,14の位置を高精度
に設定することができる。
【0029】実施例1.図1はH形鋼の圧延ラインを示
した図であるが、このラインのR1,R2,Fミルが一
対の水平ロール及び一対の竪ロールを備えた、いわゆる
ユニバーサル圧延機である。ここでは、この圧延ライン
のR2ミルにおいて、ロール組み替え後のロール位置設
定を、上下水平ロールの軸方向に作用する力及びその変
位を検出して零点調整する本発明による方法と特開昭5
7−127513号公報で開示された方法とによって行
い、ロール組み替え後1本目の圧延材の寸法を比較し
た。
【0030】本発明においては、図1に示されるよう
に、片側の竪ロール14の圧下機構により竪ロール14
を介して水平ロール11を軸方向に押し込むときには、
水平ロール11に作用する軸方向の力を検出する軸方向
荷重検出器23とその変位量を検出する軸方向位置検出
器27からの出力、及び押し込む竪ロール14の圧下力
と圧下量の出力は演算器40に入力され、ここで前述し
た関係式からR2ミルの各種バネ定数及びガタ量を算出
する。この結果を表1に示す。なお、竪ロール13に対
する圧下荷重及び圧下量は荷重検出器30及び圧下量検
出器32によりそれぞれ検出され、ロール14に対する
圧下荷重及び圧下量は荷重検出器31及び圧下量検出器
33によりそれぞれ検出される。
【0031】
【表1】
【0032】更に、基準となる上水平ロール11のガタ
中心を軸方向基準位置とし、これに下水平ロール12の
軸方向位置を一致させるための下水平ロール12の軸方
向移動量もこの演算器40で算出され、下水平ロール1
2の軸方向位置修正アクチュエータ34に伝達され、上
下水平ロール11,12の軸方向位置合わせが行われ
る。また、フリー及びドライブ側の竪ロール13,14
の上水平ロール11の軸方向基準位置に対する基準圧下
目盛り位置もこの演算器40で決定され、上下の水平ロ
ール11,12及び左右の竪ロール13,14の位置設
定が完了する。
【0033】次に、800×300×14/26を図1
3に示されるH形鋼の圧延ラインでR2ミルにおいて本
発明によりロール位置を設定した場合と従来技術により
ロールを設定した場合の圧延仕上がり材の各部寸法を表
2に示す。本発明においてはフランジの4カ所の厚みの
偏差が約1/2と顕著に減少しており、本発明の圧延材
の寸法精度向上に対する効果を確認できた。
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、竪ロール
の圧下機構によって竪ロールを介して水平ロールを圧下
し、そのときの圧下機構の圧下荷重及び圧下量並びに水
平ロールの軸方向の荷重、或いは 圧下荷重及び圧下量
並びに水平ロールの軸方向の荷重及びその変位をそれぞ
れ測定し、その測定値に基づいて、一対の水平ロールの
軸方向の相対位置を決定するとともに、その一対の水平
ロールに対する一対の竪ロールの位置を決定するように
したので、圧延機のロール及び支持系体の特性が反映さ
れ、その位置決めは精度の良いものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例が適用された装置の構成を示
した図である。
【図2】一対の水平ロール及び一対の竪ロールを備えた
圧延機を用いた圧延の模式図である。
【図3】2段板圧延機の支持系体を模式的に示した図で
ある。
【図4】ロールをキスさせて締め込む場合の締め込み反
力と締め込み量の関係を示した図である。
【図5】一対の水平ロール及び一対の竪ロールを備えた
圧延機の支持系体を模式的に示した図である。
【図6】従来方法によって圧延された場合のH型鋼の例
を示す図である。
【図7】初期状態の水平ロール及び竪ロールの状態と竪
ロールによる水平ロールの軸方向押し込み状態とを示す
図である。
【図8】上下水平ロールが接触しないようにして上下水
平ロール双方を、フリー側及びドライブ側竪ロールによ
りそれぞれ押し込んだ状態を示した図である。
【図9】初期状態の水平ロール及び竪ロールの状態を示
した図である。
【図10】初期状態の水平ロール及び竪ロールの状態と
竪ロールによる水平ロールの軸方向押し込み状態とを示
す図である。
【図11】上下水平ロールが接触しないようにして上下
水平ロール双方を、フリー側及びドライブ側竪ロールに
よりそれぞれ押し込んだ状態を示した図である。
【図12】初期状態の水平ロール及び竪ロールの状態と
上下水平ロールをガタを中心に設定した場合の状態とを
示す図である。
【図13】H形鋼の圧延ラインを示した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片岡 直樹 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 森坂 久志 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の水平ロール及び一対の竪ロールを
    備えた圧延機において、竪ロールの圧下機構によって竪
    ロールを介して水平ロールを圧下し、そのときの圧下機
    構の圧下荷重及び圧下量、並びに水平ロールの軸方向の
    荷重をそれぞれ測定し、これらの測定値に基づいて、一
    対の水平ロールの軸方向の位置を決定するとともに、そ
    の一対の水平ロールに対する一対の竪ロールの位置を決
    定することを特徴とする圧延機のロール位置設定方法。
  2. 【請求項2】 一対の水平ロール及び一対の竪ロールを
    備えた圧延機において、竪ロールの圧下機構によって竪
    ロールを介して水平ロールを圧下し、そのときの圧下機
    構の圧下荷重及び圧下量、並びに水平ロールの軸方向の
    荷重及び変位をそれぞれ測定し、これらの測定値に基づ
    いて、一対の水平ロールの軸方向の位置を決定するとと
    もに、その一対の水平ロールに対する一対の竪ロールの
    位置を決定することを特徴とする圧延機のロール位置設
    定方法。
JP7145779A 1995-06-13 1995-06-13 圧延機のロール位置設定方法 Pending JPH091218A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003088909A (ja) * 2001-09-18 2003-03-25 Nippon Steel Corp ユニバーサル圧延機のロール零点調整方法
CN113664048A (zh) * 2020-05-15 2021-11-19 宝山钢铁股份有限公司 一种热连轧机粗轧立辊测压时带钢侧翻的判断和控制方法

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