JPH09121028A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JPH09121028A
JPH09121028A JP8227649A JP22764996A JPH09121028A JP H09121028 A JPH09121028 A JP H09121028A JP 8227649 A JP8227649 A JP 8227649A JP 22764996 A JP22764996 A JP 22764996A JP H09121028 A JPH09121028 A JP H09121028A
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film
region
forming
insulating film
filter capacitor
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Shoichi Iwasa
昇一 岩佐
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造コストを増大させることなく、外部電源
電圧が印加されるDRAMのフィルタキャパシタの絶縁
耐圧を向上させる。 【解決手段】 フィルタキャパシタ23の下部電極、容
量絶縁膜、及び上部電極を、メモリセルの引出し電極を
構成する多結晶シリコン膜44、メモリセルキャパシタ
13の容量絶縁膜であるONO膜52及びシリコン酸化
膜46、並びにキャパシタ13の上部電極を構成する多
結晶シリコン膜53で夫々形成する。このため、フィル
タキャパシタ23をメモリセルキャパシタ13と同時に
形成することができ、且つONO膜52のためにフィル
タキャパシタ23の容量絶縁膜の欠陥密度が低い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体技術に関
し、特にフィルタキャパシタなどのキャパシタを備える
半導体装置及びその製造に関する。
【0002】
【従来の技術】DRAMなどの半導体記憶装置において
は、電源ノイズを抑制するためにフィルタキャパシタが
一般的に用いられている(例えば特開昭61−2181
55号公報(1986年9月27日)参照)。このフィ
ルタキャパシタとしては、ゲート酸化膜を容量絶縁膜と
したMOS型のキャパシタが用いられている。
【0003】一方、DRAMのメモリセルアレイ部の一
部を構成するメモリセルのそれぞれは、例えば1つのト
ランスファゲート・トランジスタ又はアクセス・トラン
ジスタと1つの情報蓄積キャパシタとをもっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、フィルタキ
ャパシタを備える半導体記憶装置の従来の製造プロセス
においては、フィルタキャパシタには各メモリセルの情
報蓄積キャパシタに比較して高い耐圧が要求されるた
め、両者は別の工程で形成されている。そのため、半導
体記憶装置の製造工程が増大する不便がある。
【0005】そこで、本発明の目的の1つは、製造コス
トを増大させることなく、半導体装置の電源供給電圧を
取り扱う、絶縁耐圧が高くて信頼性が高いキャパシタを
有する半導体記憶装置及びその製造方法を提供すること
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の一側面によれ
ば、半導体基板に半導体素子を形成する素子形成領域
と、前記素子形成領域を区画する素子分離領域と、前記
素子形成領域を前記素子分離領域から電気的に分離する
前記素子分離領域に形成された素子分離構造体と、前記
素子分離構造体上に形成された電源ノイズの除去を行う
フィルタキャパシタと、前記フィルタキャパシタが、前
記素子分離構造体上に形成された下部電極と、その下部
電極の上に形成された少なくとも酸化膜と窒化膜とを含
む誘電体層と、その誘電体層上に形成された上部電極と
を構成する半導体装置が得られる。
【0007】本発明の他の側面によれば、半導体基板に
半導体素子を形成する素子形成領域と、前記素子形成領
域を区画する素子分離領域と、前記素子形成領域を前記
素子分離領域から電気的に分離する前記素子分離領域に
形成された素子分離構造体と、前記素子分離構造体上に
電源ノイズの除去を行うフィルタキャパシタとを備える
半導体装置の製造方法であって、前記素子分離構造体上
に形成された電源ノイズの除去を行うフィルタキャパシ
タの下部電極を形成する第1の工程と、前記フィルタキ
ャパシタの下部電極上に酸化膜と窒化膜とを含む誘電体
層を形成する第2の工程と、前記誘電体層上に前記フィ
ルタキャパシタの上部電極を形成する第3の工程とを有
する半導体装置の製造方法が得られる。
【0008】本発明の他の側面によれば、半導体基板に
半導体素子を形成する素子形成領域と、前記素子形成領
域を区画する素子分離領域と、前記素子形成領域を前記
素子分離領域から電気的に分離する前記素子分離領域に
形成された素子分離構造体と、前記素子分離構造体上に
形成された電源ノイズの除去を行うフィルタキャパシタ
とを備える半導体装置の製造方法であって、前記素子形
成領域の半導体基板上と前記素子分離構造体上とに第1
の導電膜を形成する第1の工程と、前記素子形成領域の
前記第1の導電膜と前記素子分離構造体上の前記第1の
導電膜とをパターン形成することにより、少なくとも前
記素子形成領域上の第1の導電膜と前記素子分離構造体
上に形成された第1の導電膜を分離する第2の工程と、
前記素子分離構造体上の前記第1の導電膜上及び前記素
子形成領域の前記第1の導電膜上に第1の絶縁膜を形成
する第3の工程と、エッチング法により、前記素子形成
領域の前記第1の絶縁膜を除去する第4の工程と、前記
素子形成領域の第1の導電膜上及び前記素子分離構造体
の前記第1の導電膜上の前記第1の絶縁膜上に酸化膜と
窒化膜とを含む第2の絶縁膜を形成する第5の工程と、
前記素子形成領域の第2の絶縁膜上及び前記素子分離構
造体上の第2の絶縁膜上に第2の導電膜を形成する第6
の工程と、少なくとも前記素子分離構造体上の第2の導
電膜をパターン形成することにより、前記素子形成領域
上に形成された第2の導電膜とを分離する第7の工程と
を含む半導体装置の製造方法が得られる。
【0009】本発明の他の側面によれば、半導体基板に
半導体素子を形成する素子形成領域と、前記素子形成領
域を区画する素子分離領域と、前記素子形成領域を前記
素子分離領域から電気的に分離する前記素子分離領域に
形成された素子分離構造体と、前記素子分離構造体上に
電源ノイズの除去を行うフィルタキャパシタとを備える
半導体装置の製造方法であって、前記素子形成領域の半
導体基板上と前記素子分離構造体上とに第1の導電膜を
形成する第1の工程と、前記素子形成領域の前記第1の
導電膜と前記素子分離構造体上の前記第1の導電膜とを
パターン形成することにより、少なくとも前記素子形成
領域上の第1の導電膜と前記素子分離構造体上に形成さ
れた第1の導電膜を分離する第2の工程と、前記素子分
離構造体上の第1の導電膜上及び前記素子形成領域の前
記第1の導電膜上に第1の絶縁膜を形成する第3の工程
と、前記素子形成領域の前記第1の導電膜上に形成され
た第1の絶縁膜に前記第1の導電膜表層に到達するコン
タクトホールを形成する第4の工程と、前記半導体基板
上に第2の導電膜を形成する第5の工程と、前記素子分
離領域上に形成された第2の導電膜を除去する第6の工
程と、前記素子形成領域の第2の導電膜上及び前記素子
分離構造体上の前記第1の絶縁膜上に酸化膜と窒化膜と
を含む第2の絶縁膜を形成する第7の工程と、絶縁素子
形成領域の第2の絶縁膜上及び前記素子分離構造体上の
第2の絶縁膜上に第3の導電膜を形成する第8の工程
と、少なくとも前記素子分離領域上の第3の導電膜をパ
ターン形成することにより、前記素子形成領域上に形成
された第3の導電膜とを分離する第9の工程とを含む半
導体装置の製造方法が得られる。
【0010】本発明の他の側面によれば、主表面をもつ
半導体基板と、半導体基板の主表面の第1の部分に形成
された複数個の不揮発性メモリセルトランジスタ構造体
と、半導体基板の主表面の第2の部分に形成されたフィ
ルタキャパシタ構造体とを有する半導体記憶装置であっ
て、前記不揮発性メモリセルトランジスタ構造体のそれ
ぞれは、前記半導体基板の主表面の第1の部分に形成さ
れた一対のドープ領域と、前記一対のドープ領域の間に
おいて前記半導体基板の主表面の第1の部分上に形成さ
れた第1のゲート絶縁膜と、前記第1のゲート絶縁膜上
に形成され酸化物と窒化物とを含む浮遊ゲート電極膜
と、前記浮遊ゲート電極膜上に形成された第2のゲート
絶縁膜と、前記第2のゲート絶縁膜上に形成された制御
ゲート電極膜とを含み、前記フィルタキャパシタ構造体
は、半導体基板の主表面の第2の部分に形成されキャパ
シタ下部電極として作用するウェルと、前記半導体基板
の主表面の第2の部分内のウェルのある部分に形成さ
れ、前記第1のゲート絶縁膜と同一の材料でできた第1
の誘電体膜と、前記第2のゲート絶縁膜と同一の材料で
できており前記第1のゲート絶縁膜上に形成された第2
の誘電体膜とを具備する誘電体層と、前記誘電体層上に
形成されキャパシタ上部電極として作用する、前記制御
ゲート電極膜と同一の材料でできている電極膜とを含
む、半導体記憶装置が得られる。
【0011】本発明の他の側面によれば、半導体基板の
第1の領域に電源ノイズの除去を行うフィルタキャパシ
タを形成すると共に前記半導体基板の第2の領域に不揮
発性メモリセルを同時に形成するフィルタキャパシタを
備える不揮発性半導体記憶装置の製造方法であって、前
記第1の領域の半導体基板の表面層に、前記フィルタキ
ャパシタ下部電極として作用する不純物拡散層を形成す
る第1の工程と、前記第1の領域及び前記第2の領域の
半導体基板上に酸化物からなる第1の絶縁膜を形成する
第2の工程と、前記第2の領域の前記第1の絶縁膜上に
第1の導電膜を形成する第3の工程と、前記第1の領域
の前記第1の絶縁膜上に酸化物及び窒化物を少なくとも
含む第2の絶縁膜を形成すると共に前記第2の領域の前
記第1の導電膜上に前記第2の絶縁膜を形成する第4の
工程と、前記第2の領域の前記第2の絶縁膜上に第2の
導電膜を形成すると共に前記第1の領域の前記第2の絶
縁膜上に前記フィルタキャパシタの上部電極として作用
する前記第2の導電膜を形成する第5の工程と、フォト
リソグラフィ技術及びエッチング技術により前記第2の
導電膜、前記第2の絶縁膜及び前記第1の導電膜を順次
エッチングすることにより、前記第1の領域上に、前記
第2の導電膜からなるフィルタキャパシタの上部電極及
び前記第2の絶縁膜及び前記第1の絶縁膜からなるフィ
ルタキャパシタの誘電体膜を形成すると共に、前記第2
の領域上に、前記第2の導電膜からなる制御ゲート電極
と前記第1の導電膜からなる浮遊ゲート電極を形成する
第6の工程とを含むフィルタキャパシタを備えた不揮発
性半導体記憶装置の製造方法が得られる。
【0012】本発明の他の側面によれば、電源ノイズの
除去を行うフィルタキャパシタにおいて、半導体基板の
表層領域に形成された前記フィルタキャパシタの下部電
極となる導電体層と、前記導電体層上に形成された酸化
物からなる第1の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜上に形成
された酸化膜及び窒化膜を含む第2の絶縁膜と、前記第
2の絶縁膜上に形成された前記フィルタキャパシタの上
部電極と、前記下部電極と前記上部電極とが、前記第1
の絶縁膜及び前記第2の絶縁膜を介して対向するように
配置されているフィルタキャパシタが得られる。
【0013】本発明の他の側面によれば、ノイズの除去
を行うフィルタキャパシタの製造方法であって、半導体
基板の表層領域にフィルタキャパシタの下部電極となる
不純物拡散層を形成する第1の工程と、前記不純物拡散
層上に酸化物からなる第1の絶縁膜を形成する第2の工
程と、前記第1の絶縁膜上に酸化膜及び窒化膜を含む第
2の絶縁膜を形成する第3の工程と、前記第2の絶縁膜
上にフィルタキャパシタの上部電極となる導電膜を形成
する第4の工程とを含むフィルタキャパシタの製造方法
が得られる。
【0014】本発明の他の側面によれば、半導体基板上
に素子分離構造体を形成する第1の工程と、前記素子分
離構造体が形成されていない前記半導体基板の表層領域
にフィルタキャパシタの下部電極となる不純物拡散層を
形成する第2の工程と、前記不純物拡散層上に酸化物か
らなる第1の絶縁膜を形成する第3の工程と、前記第1
の絶縁膜上と前記素子分離構造体の一部領域上に跨がる
ように酸化物及び窒化物を含む第2の絶縁膜を形成する
第4の工程と、前記第2の絶縁膜上にフィルタキャパシ
タの上部電極となる導電膜を形成する第5の工程とを含
むフィルタキャパシタの製造方法が得られる。
【0015】本発明の他の側面によれば、半導体基板の
第1の領域に電源ノイズの除去を行うフィルタキャパシ
タを形成すると共に前記半導体基板の第2の領域に不揮
発性メモリセルを同時に形成するフィルタキャパシタを
備える不揮発性半導体記憶装置の製造方法であって、前
記第1の領域を両側に素子分離を行う素子分離構造体を
形成する第1の工程と、前記第1の領域の半導体基板の
表面層に、前記フィルタキャパシタ下部電極として作用
する不純物拡散層を形成する第2の工程と、前記第1の
領域及び第2の領域の半導体基板上に酸化物からなる第
1の絶縁膜を形成する第3の工程と、前記第2の領域の
前記第1の絶縁膜上に第1の導電膜を形成する第4の工
程と、前記第1の領域の前記第1の絶縁膜上に酸化物及
び窒化物を少なくとも含む第2の絶縁膜を形成すると共
に前記第2の領域の前記第1の導電膜上に前記第2の絶
縁膜を形成する第5の工程と、前記第1の領域の前記第
2の絶縁膜上に第2の導電膜を形成すると共に前記第2
の領域の前記第2の絶縁膜上に前記フィルタキャパシタ
の上部電極として作用する前記第2の導電膜を形成する
第6の工程と、フォトリソグラフィ技術及びエッチング
技術により前記第2の導電膜、前記第2の絶縁膜及び前
記第1の導電膜を順次エッチングすることにより、前記
第1の領域上及び前記素子分離構造体上の少なくとも一
部の領域に跨がるように前記第2の導電膜からなるフィ
ルタキャパシタの上部電極を形成すると共に、前記第2
の領域上に前記第2の導電膜からなる制御ゲート電極と
前記第1の導電膜からなる浮遊ゲート電極を形成する第
7の工程とを含むフィルタキャパシタを備えた不揮発性
半導体記憶装置の製造方法が得られる。
【0016】本発明の他の側面によれば、半導体基板の
第1の領域に電源ノイズの除去を行うフィルタキャパシ
タを形成すると共に前記半導体基板の第2の領域にメモ
リセルを同時に形成するフィルタキャパシタを備える不
揮発性半導体記憶装置の製造方法であって、前記第1の
領域の半導体基板の表面層に、前記フィルタキャパシタ
下部電極として作用する不純物拡散層を形成する第1の
工程と、前記第1の領域及び前記第2の領域の半導体基
板上に酸化物からなる第1の絶縁膜を形成する第2の工
程と、前記第1の領域の前記第1の絶縁膜上に酸化物及
び窒化物を少なくとも含む第2の絶縁膜を形成すると共
に前記第2の領域の前記第1の絶縁膜上に前記第2の絶
縁膜を形成する第3の工程と、前記第1の領域の前記第
2の絶縁膜上に導電膜を形成すると共に前記第2の領域
の前記第2の絶縁膜上に前記フィルタキャパシタの上部
電極として作用する前記導電膜を形成する第4の工程
と、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術により
前記導電膜、前記第2の絶縁膜を順次エッチングするこ
とにより、前記第1の領域上に前記導電膜からなるフィ
ルタキャパシタの上部電極を形成すると共に、前記第2
の領域上に前記導電膜からなる半導体装置のゲート電極
を形成する第5の工程とを含むフィルタキャパシタを備
えた半導体装置の製造方法が得られる。
【0017】本発明の他の側面によれば、半導体基板の
第1の領域に電源ノイズの除去を行うフィルタキャパシ
タを形成すると共に前記半導体基板の第2の領域にメモ
リセルを同時に形成するフィルタキャパシタを備える不
揮発性半導体記憶装置の製造方法であって、前記第1の
領域を両側に素子分離を行う素子分離構造体を形成する
第1の工程と、前記第1の領域の半導体基板の表面層
に、前記フィルタキャパシタ下部電極として作用する不
純物拡散層を形成する第2の工程と、前記第1の領域及
び前記第2の領域の半導体基板上に酸化物からなる第1
の絶縁膜を形成する第3の工程と、前記第1の領域の前
記第1の絶縁膜上に酸化物及び窒化物を少なくとも含む
第2の絶縁膜を形成すると共に前記第2の領域の前記第
1の絶縁膜上に前記第2の絶縁膜を形成する第4の工程
と、前記第1の領域の前記第2の絶縁膜上に導電膜を形
成すると共に前記第2の領域の前記第2の絶縁膜上に前
記フィルタキャパシタの上部電極として作用する前記導
電膜を形成する第5の工程と、フォトリソグラフィ技術
及びエッチング技術により前記導電膜をエッチングする
ことにより、前記第1の領域上及び絶縁膜素子分離構造
体上の少なくとも一部の領域に跨がるように前記導電膜
からなるフィルタキャパシタの上部電極を形成すると共
に、前記第2の領域上に前記導電膜からなる半導体装置
のゲート電極を形成する第6の工程とを含むフィルタキ
ャパシタを備えた半導体装置の製造方法が得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】先ず、電源ノイズの抑制のための
キャパシタ、即ちフィルタキャパシタを備えたDRAM
の概略的な等価回路を図1に示す。この図1において
は、説明の便宜上、DRAMのメモリセルアレイ部につ
いては1つのメモリセルが示され、DRAMの周辺回路
部の図示は省略されている。
【0019】DRAMのメモリセル11は1つのMOS
トランジスタ12(トランスファ・トランジスタ)と1
つの情報蓄積キャパシタ13とで構成されており、ワー
ド線14がMOSトランジスタ12のゲート電極に接続
されている。また、MOSトランジスタ12の一方のソ
ース/ドレインにキャパシタ13の一方の電極である記
憶ノード電極(ストレージノード電極)が接続されてお
り、MOSトランジスタ12の他方のソース/ドレイン
にビット線15が接続されている。なお、ワード線14
は図示しない周辺回路の行デコーダに接続されており、
ビット線15は図示しない周辺回路のセンスアンプやI
/Oゲートなどに接続されている。
【0020】集積度の高いDRAMでは、微細化に伴う
MOSトランジスタ12の短チャネル効果などを抑制し
て信頼性を高めるために、外部電源線16に印加された
通常5.0Vの外部電源電圧Vccext をそのままでは使
用せず、降圧回路17で通常3.3Vの内部電源電圧V
ccint に降下させてから内部回路に供給している。
【0021】また、キャパシタ13の他方の電極である
セルプレート電極に印加されたりビット線15のプリチ
ャージに使用されたりする基本電圧(=Vccint /2)
は、基本電圧発生回路21によって内部電源電圧V
ccint から発生させている。そして、特に、基板バイア
スを用いるDRAMでは、外部電源線16に印加される
ノイズを抑制するために、外部電源線16と接地線22
との間にフィルタキャパシタ23が接続されている。
【0022】図1からも理解されるように、外部電源電
圧Vccext が印加されるフィルタキャパシタ23の誘電
体膜には、内部電源電圧Vccint が印加されるMOSト
ランジスタ12の誘電体膜よりも高電界が印加されてい
る。
【0023】このため、DRAMの微細化によるゲート
酸化膜の薄膜化に伴い、フィルタキャパシタ23の誘電
体膜を、ゲート酸化膜と同一の膜で形成した場合、例え
ば、シリコン酸化膜141の膜厚が10nm程度(64
Mビット相当)であるとすると、フィルタキャパシタ2
3の誘電体膜における電界強度は5MV/cmにも達し
て、高い信頼性を有することが困難であることが分か
る。
【0024】従って、上述したように、外部電源電圧V
ccext が印加されるフィルタキャパシタ23の誘電体膜
の膜厚を、基準電圧Vccint /2が印加されるMOSト
ランジスタ12のゲート酸化膜と異ならせる構造が提案
されている。しかし、このような構造では、製造工程数
が増加して、製造コストが増大する。
【0025】図2a,2b及び図3は、本発明の実施の
形態による半導体装置、例えばDRAMのようなメモリ
セルアレイ部及びフィルタキャパシタ部の平面図及び断
面図である。同図に示すDRAMは折り返しビット線構
造をもち、また素子分離にはフィールドシールド構造を
採用している。
【0026】図2a,2bはDRAMのメモリセルアレ
イ部31及びフィルタキャパシタ部32の平面図であ
り、図3は図2a,2bにおける線III-III に沿う断面
図である。本実施形態の等価回路は既に説明した図1と
同じである。メモリセルアレイ部31及びフィルタキャ
パシタ部32は同一のチップ上に形成される。
【0027】DRAMのメモリセル部31を示す図2a
及び図3を参照すると、各メモリセルは半導体基板33
の主表面に形成された活性素子、例えばMOSトランジ
スタ12と情報蓄積キャパシタ13とから構成されてい
る。MOSトランジスタ12は多結晶シリコン膜42を
ゲート電極とし、このゲート電極を挟んで形成された一
対の不純物拡散層45をソース/ドレインとしている。
また、各MOSトランジスタ12は一定電位が与えられ
た多結晶シリコン膜35によりフィールドシールド素子
分離されている。
【0028】キャパシタ13は、下部電極である多結晶
シリコン膜51と、上部電極である多結晶シリコン膜5
3と、これら2つの電極51、53の間に形成された誘
電体膜、例えばONO膜(シリコン酸化膜/シリコン窒
化膜/シリコン酸化膜)52(図3参照)とを含む。下
部電極である多結晶シリコン膜51は、引出し電極(パ
ッド電極)である多結晶シリコン膜44上のシリコン酸
化膜46(図3参照)に形成されたコンタクト孔(スト
レージコンタクト用)47を介して一対の不純物拡散層
45の一方に接続されている。また、一対の不純物拡散
層45の他方は、引出し電極である多結晶シリコン膜4
4上のシリコン酸化膜(図示せず)に形成されたコンタ
クト孔(ビットコンタクト用)55を介してビット線で
ある多結晶シリコン膜57に接続されている。
【0029】DRAMへの電源供給電圧を取り扱うキャ
パシタを含むフィルタキャパシタ部32を示す図2b及
び図3を参照すると、各フィルタキャパシタ23は、フ
ィールドシールド素子分離構造(34,35,36)の
上に形成された下部電極である多結晶シリコン膜44
と、上部電極である多結晶シリコン膜53と、これら2
つの電極44、53の間に形成された容量絶縁膜、即ち
誘電体層とから構成されている。この誘電体層は、図3
に示すように、例えばシリコン酸化膜46とONO膜5
2を含む積層構造となっている。
【0030】下部電極である多結晶シリコン膜44は、
その上のBPSG膜54(図3参照)に形成されたコン
タクト孔59に設けられた多結晶シリコン膜57を介し
て図1に示す接地線22と接続されている。上部電極で
ある多結晶シリコン膜53は、その上のBPSG膜54
に形成されたコンタクト孔56に設けられた多結晶シリ
コン膜57を介して図1に示す外部電源線16と接続さ
れている。
【0031】メモリセルアレイ部31及びフィルタキャ
パシタ部32におけるフィールドシールド構造(34,
35,36)は、実質的に同じ構造であり、同じ成膜工
程レベルに配置される。
【0032】フィルタキャパシタ部32における膜4
4,52,53は、メモリセルアレイ部31における膜
44,52,53と同一の材料でできており、同一の成
膜工程レベルに配置されている。同一の成膜工程レベル
とは、ある成膜工程が実行されることにより形成される
膜等のレベルを意味し、必ずしも幾何学的に同一の位置
レベルを意味するとは限らない。
【0033】このように、本実施形態のDRAMは、フ
ィルタキャパシタ23の容量絶縁膜、即ち誘電体層が、
MOSトランジスタ12のゲート酸化膜形成時にそれと
同一の材料で形成されたものではなく、シリコン酸化膜
とシリコン窒化膜との積層膜であるONO膜52を含ん
でいるので、誘電体層の欠陥密度をシリコン酸化物の従
来の誘電体膜よりも大幅に低下させることができる。従
って、フィルタキャパシタ23の寿命が延長される。ま
た、フィルタキャパシタ23の誘電体層がONO膜52
の他にシリコン酸化膜46をも含んでいるので、フィル
タキャパシタ23におけるリークが抑制されそれにより
絶縁耐圧を向上させることができる。
【0034】また、本実施形態のDRAMでは、フィル
タキャパシタ23がフィールドシールド素子分離構造の
上に形成されているので、半導体基板33から電気的に
分離される。この結果、フィルタキャパシタ23の電位
が安定するので、その動作が安定になる。従って、フィ
ルタキャパシタのフィルタ機能が向上する。
【0035】次に、本実施形態のDRAMの製造方法に
ついて図4a〜4h及び図3を参照して説明する。
【0036】本実施形態のDRAMを製造するには、ま
ず、図4aに示すように、メモリセルアレイ部31とフ
ィルタキャパシタ部32とを含むP型のシリコン基板3
3の主表面上に、膜厚40〜50nm程度のパッド用の
シリコン酸化膜34を形成する。
【0037】その後、膜厚150nm程度のN型の多結
晶シリコン膜35と、キャップ用のシリコン酸化膜36
とを減圧CVD法で順次に堆積させる。そして、素子形
成領域又は活性領域にすべき部分のシリコン酸化膜36
と多結晶シリコン膜35とを順次に除去して、素子分離
領域にすべき部分にのみ多結晶シリコン膜35及びシリ
コン酸化膜36を残す。
【0038】次に、図4bに示すように、膜厚200n
m程度のシリコン酸化膜を減圧CVD法で堆積させ、こ
のシリコン酸化膜の全面に異方性ドライエッチングを施
して、シリコン酸化膜からなるサイドウォール(側壁)
37を多結晶シリコン膜35及びシリコン酸化膜36の
側面に形成する。
【0039】この結果、多結晶シリコン膜35、シリコ
ン酸化膜34、36、及びサイドウォール37からなる
フィールドシールド構造の素子分離領域と、この素子分
離領域に囲まれている素子活性領域とが形成される。本
実施形態では、フィルタキャパシタ部32をシリコン基
板33上ではなく、フィールドシールド素子分離構造
(34,35,36)上に形成する。なお、活性領域の
シリコン酸化膜34は、サイドウォール37を形成する
際のシリコン酸化膜に対するオーバエッチングによって
除去される。しかる後、シリコン酸化膜36、サイドウ
ォール37などをマスクにして、MOSトランジスタ1
2のしきい値電圧を制御するための不純物を素子活性領
域にイオン注入した後、ゲート酸化膜として、膜厚10
〜15nm程度のシリコン酸化膜(図示せず)を、熱酸
化法で素子活性領域の表面に形成する。
【0040】その後、図2aに示すように、得られた基
板の全面上に膜厚200nm程度のN型の多結晶シリコ
ン膜42を減圧CVD法で堆積させ、この多結晶シリコ
ン膜42を、ワード線14のパターンに加工する。
【0041】そして、得られた基板の全面上に膜厚15
0nm程度のシリコン酸化膜(図示せず)を減圧CVD
法で堆積させ、このシリコン酸化膜の全面に異方性ドラ
イエッチングを施して、多結晶シリコン膜42(図2
a)の側面に、上述のシリコン酸化膜からなるサイドウ
ォール(図示せず)を形成する。なお、サイドウォール
を形成するためのシリコン酸化膜に対するオーバエッチ
ングによって、ワード線14である多結晶シリコン膜4
2下以外の部分におけるゲート酸化膜としてのシリコン
酸化膜が除去される。
【0042】その後、図4cに示すように、得られた基
板の全面上に膜厚150nm程度の多結晶シリコン膜4
4を減圧CVD法で堆積させ、この多結晶シリコン膜4
4を、ワード線14である多結晶シリコン膜42の両側
の活性領域に接触する引出し電極のパターンとフィルタ
キャパシタ23の下部電極のパターンとに異方性ドライ
エッチングで加工する。この結果、メモリセルアレイ部
31における、フィールドシールド素子分離構造の一部
が露出される。
【0043】その後、多結晶シリコン膜44中に砒素を
イオン注入し、窒素雰囲気中で900℃の熱処理を行う
ことによって、パターニングされた多結晶シリコン膜4
4が接触しているメモリセル部31のシリコン基板33
へ多結晶シリコン膜44中の砒素を固相拡散させて、M
OSトランジスタ12のソース/ドレイン領域としての
N型の一対の不純物拡散層45(その一方のみが図面で
表されており、他方は図面に表されていない)を形成す
る。ここまでで、MOSトランジスタ12が完成する。
【0044】次に、図4dに示すように、素子分離構造
の露出された部分を含む、得られた基板の全面上に、膜
厚20nm程度のシリコン酸化膜46を堆積させ、フィ
ルタキャパシタ23の誘電体層を形成する絶縁体膜とし
た後、図3(b)に示すように、フォトレジストパター
ン46’を用いて、このシリコン酸化膜46のうちでM
OSトランジスタ12の一方の拡散層45に対する引出
し電極である多結晶シリコン膜44上の一部をエッチン
グして、キャパシタ13の下部電極つまり記憶ノード電
極(ストレージノード電極)用のコンタクト孔(ストレ
ージコンタクト)47を形成する。
【0045】そして、図4fに示すように、N型の多結
晶シリコン膜51を減圧CVD法で、得られた基板の全
面上に堆積させ、この多結晶シリコン膜51をフォトレ
ジストパターン51’を用いて、キャパシタ13の下部
電極のパターンに加工した後、図4gに示すように、シ
リコン酸化膜に換算した膜厚が5〜6nm程度のONO
膜52を得られた基板の全面上に形成する。
【0046】次に、図4hに示すように、N型の多結晶
シリコン膜53を減圧CVD法で、得られた基板の全面
上に堆積させ、情報蓄積キャパシタ13の上部電極つま
りセルプレート電極のパターンとフィルタキャパシタ2
3の上部電極のパターンとに、多結晶シリコン膜53を
加工する。なお、ONO膜52が薄いので、多結晶シリ
コン膜53のパターンと同じパターンでONO膜52も
除去される。ここまでの工程で、多結晶シリコン膜5
1、53を一対の電極とし、ONO膜52を誘電体膜と
するDRAMメモリセルのキャパシタ13が完成すると
同時に、多結晶シリコン膜44、53を一対の電極と
し、ONO膜52及びシリコン酸化膜46を誘電体層と
するフィルタキャパシタ23が完成する。
【0047】次に、図3に示したように、得られた基板
の全面上に層間絶縁膜としてBPSG膜54を堆積さ
せ、窒素雰囲気中における900℃の熱処理によるリフ
ローによってBPSG膜54の表面を平坦化させる。そ
して、MOSトランジスタ12の他方の拡散層45に対
する引出し電極である多結晶シリコン膜44に達するコ
ンタクト孔(ビットコンタクト孔)55(図2a)と、
フィルタキャパシタ23の上部電極である多結晶シリコ
ン膜53及び下部電極である多結晶シリコン膜44に夫
々達するコンタクト孔56、59とをBPSG膜54な
どに形成する。
【0048】その後、コンタクト孔55、56、59を
埋め込むように不純物ドープされた多結晶シリコン膜5
7などを堆積させ、メモリセル部31ではビット線15
のパターンに、フィルタキャパシタ部32では外部電源
線16及び接地線22のパターンに、多結晶シリコン膜
57を夫々加工する。そして、ワード線14である多結
晶シリコン膜42の裏打ち配線をアルミニウム膜(図示
せず)などで形成し、更に、表面保護膜(図示せず)の
形成などを行って、本実施形態のDRAMを完成させ
る。
【0049】次に、上述した第2の実施形態を図5a〜
図5c及び図6を参照して説明する。
【0050】図4a〜図4dに示された製造ステップは
そのまま採用する。図4eにおいては、MOSトランジ
スタ12の拡散層45に対する引き出し電極である多結
晶シリコン膜44の上にあるシリコン酸化膜46の一部
を除去し、それにより多結晶シリコン膜44と情報蓄積
キャパシタ13の下部電極とのコンタクトのための孔を
形成したが、この実施形態においては、図5aに示すよ
うに、フォトレジストパターン46”を用いて、メモリ
セルアレイ部31におけるシリコン酸化膜46の全てを
除去して多結晶シリコン膜44の表面を露出させる。従
って、多結晶シリコン膜44へのコンタクト孔の形成工
程は不要である。
【0051】次いで、図5bに示すように、ONO膜1
52を図4gと同様にして基板の全面上に形成する。
【0052】次いで、図5cに示すように、得られた基
板の全面上に、N型の多結晶シリコン膜153を減圧C
VD法により堆積させ、その多結晶シリコン膜153を
情報蓄積キャパシタ13の上部電極のパターンとフィル
タキャパシタ23の上部電極のパターンとに加工する。
ここまでの工程で、情報蓄積キャパシタ13及びフィル
タキャパシタ23が完成する。
【0053】次いで、図6に示すように、得られた基板
の全面上に層間絶縁膜(BPSG膜)154を堆積さ
せ、更にその表面を平坦化処理する。
【0054】以下、図3について説明したのと同様の理
由により、コンタクト孔55,56,59の形成、それ
を埋める多結晶シリコン層57の形成、この多結晶シリ
コン層57のパターニングによるビット線15の形成及
びフィルタキャパシタ部の外部電源線16及び接地線2
2の形成、等を行ってDRAMを完成させる。
【0055】この実施形態においても、フィルタキャパ
シタ部32における膜44,152,153は、メモリ
セルアレイ部31における膜44,152,153と同
一の材料でできており、またそれらと同一成膜工程レベ
ルに配置されている。
【0056】上述の実施形態の製造方法により得られた
DRAMのフィルタキャパシタでは、シリコン酸化膜と
ONO膜とで誘電体層を構成しているので、シリコン酸
化膜に換算した誘電体層の厚さが約25nmである。従
って、外部電源電圧Vccextとして5.0Vがフィルタ
キャパシタ23に印加されても、容量絶縁膜における電
界強度は2MV/cm程度にしかならない。
【0057】本実施形態では、フィルタキャパシタ23
の誘電体層として、シリコン酸化膜とONO膜との積層
構造を使用しているが、ONO膜のみを使用してもよ
い。このようにシリコン酸化膜を誘電体層の構成に用い
るか否かによって誘電体層の膜厚を調節し、これによっ
て、誘電体層に印加される電界強度の調節が可能にな
る。なお、シリコン酸化膜の代わりにシリコン窒化膜な
どの他の絶縁膜を用いてもよい。
【0058】また、素子分離には、フィールドシールド
構造の代わりにフィールド酸化膜を用いてもよい。図1
6及び図17に素子分離フィールド酸化膜36’,3
6”を用いたDRAMの構成例を示す。素子分離以外の
構成は図3及び図6に示されたDRAMと同様でよい。
【0059】また、本実施形態によると、何ら工程数を
増やすことなく、メモリセルの情報蓄積キャパシタ13
とフィルタキャパシタ23とを同時に形成することがで
きるので、低い製造コストで製造することが可能であ
る。
【0060】上述の如く、半導体記憶装置のための外部
電源電圧を取り扱うキャパシタの誘電体層における欠陥
密度が低く、この誘電体層における電界強度を調整する
こともでき、しかも、前者のキャパシタと後者のキャパ
シタとを同時に形成することができるので、製造コスト
を増大させることなく、メモリセルのキャパシタ以外
に、絶縁耐圧が高くて信頼性が高いキャパシタを有する
半導体記憶装置を得ることが可能になる。
【0061】更に、素子分離領域をフィールドシールド
構造にした場合には、この素子分離領域上に第2のキャ
パシタを設けているので、外部電源電圧を取り扱うキャ
パシタの特に下部電極の電位が安定するので、この第2
のキャパシタの動作を安定させることができる。
【0062】次に、図7及び図8a〜図8eを参照して
第3の実施形態を説明する。図7はフィルタキャパシタ
を備えたフラッシュEEPROMの断面図であり、図8
a〜図8eは、その製造方法を示している。
【0063】先ず、図7を参照すると、ここでは簡単の
ため、3個のメモリセルトランジスタ構造体(以下、単
にメモリセル)100と、フィルタキャパシタ構造体
(以下、単にフィルタキャパシタ)とが示されている。
各メモリセル100は、P型シリコン基板101の主表
面の第1の部分の中に形成されたドープ領域、例えばN
型拡散層104でなるソース/ドレインと、厚さ10n
m程度のトンネル酸化膜である第1ゲート絶縁膜105
とその直上に蓄積電荷を溜める浮遊ゲート電極(厚さ約
100nm〜150nmのN型多結晶シリコン層11
0、更に例えばONO膜(酸化膜換算膜厚約20nm〜
30nm)でなる第2ゲート絶縁膜109、及びワード
線の役目をするN型多結晶シリコン電極膜106の積層
ゲート電極で構成される。
【0064】一方、フィルタキャパシタ118は、P型
シリコン基板101の主表面の第2の部分の中に形成さ
れたN型ウェル103でなる容量下部電極と、基板表面
における表面ポテンシャルの低下を極力抑えるために、
ウェル103の表面の一部の中に設けられたN+ 拡散層
113と、第1ゲート絶縁膜105と同じ材料の膜10
5と第1ゲート絶縁膜109と同じ材料の膜(酸化膜換
算膜厚約20nm〜30nm)109との積層でなる誘
電体層(酸化膜換算膜厚約30nm〜40nm)と、ワ
ード線106と同じ材料の、即ちN型多結晶シリコンの
容量上部電極106で構成されている。
【0065】フィルタキャパシタ118における膜10
5,109及び上部電極106は、メモリセル100に
おける膜105,109及び制御ゲート106とそれぞ
れ同じ成膜工程レベルに配置されている。
【0066】ここでは、容量下部電極であるN型ウェル
103への印加電圧はVccext(5.0V) に、一方、容量上
部電極であるN型多結晶シリコン電極106にはGND
(接地電位)が印加される。なお、N+ 拡散層113
は、必ずしも設けなくてもよい。
【0067】次に、図8a〜図8eを参照して図7に示
された装置の製造方法について述べる。
【0068】先ず、P型シリコン基板101の主表面の
第2の部分中のN型ウェル103を形成した後、基板1
01の主表面に通常のLOCOS法(素子分離酸化膜1
02)を用いてメモリセル領域、周辺回路領域、及びフ
ィルタキャパシタ領域の各活性領域を確定する。ここ
で、基板101の主表面の第1の部分はメモリセル領域
及び周辺回路領域を、また第2の部分はフィルタキャパ
シタ領域を含むものとする。
【0069】そして、フォトリソグラフィーを用いて前
記フィルタキャパシタ領域(基板101の主表面の第2
の部分)のみが露出されるようにして他の領域を116
で被覆した後、前記フィルタキャパシタ領域の活性領域
にのみリンをイオン注入(加速エネルギー150ke
V,ドーズ量3×1012cm-2)することで、N+ 拡散
層113を形成する(図8a)。
【0070】次いで、全活性領域上に熱酸化法を用い
て、800℃〜900℃酸化性雰囲気中で熱処理を行
い、厚さ10nm程度の第1ゲート絶縁膜105を形成
する。この第1ゲート絶縁膜105の上に、低圧CVD
法によって、リンドープ多結晶シリコン層(厚さ:約1
50nm/リン濃度:3〜5×1020cm-3)を堆積し
た後、フォトリソグラフィーを用いて前記リンドープ多
結晶シリコン層のうちメモリセル領域以外のリンドープ
多結晶シリコン層をエッチング除去し浮遊ゲート多結晶
シリコン電極膜110を形成する(図8b)。
【0071】次いで、ONO(酸化物−窒化物−酸化
物)膜109を以下のようにして形成する。即ち、浮遊
ゲート多結晶シリコン電極膜110上及びその他の全活
性領域上に熱酸化法を用いて、800℃〜900℃酸化
性雰囲気中で熱処理を行い、厚さ10nm程度のシリコ
ン酸化膜を形成し、引き続き低圧CVD法によって、そ
のシリコン酸化膜上にシリコン窒化膜(厚さ約20n
m)を堆積した後、再度熱酸化法を用いて、800℃〜
900℃スチーム酸化性雰囲気中で熱処理を行い、前記
シリコン窒化膜上に熱酸化膜を形成することで、酸化膜
換算厚さ約20nmの第2ゲート絶縁膜109を形成す
る。
【0072】その後、低圧CVD法によって、リンドー
プ多結晶シリコン層(厚さ:約200nm/リン濃度:
3〜5×1020cm-3)を堆積した後、フォトリソグラ
フィー(フォトレジスト114)を用いて前記リンドー
プ多結晶シリコン層のうちメモリセル領域のワード線
(制御ゲート膜)であるN型多結晶シリコン電極膜10
6及びフィルタキャパシタ上部電極膜106以外のリン
ドープ多結晶シリコン層をエッチング除去する(図8
c)。
【0073】フォトレジスト114を除去し、制御ゲー
ト膜106及び上部電極膜106をマスクに順次下層の
不要な第2ゲート絶縁膜109及び浮遊ゲート多結晶シ
リコン電極膜110をエッチング除去することによりメ
モリセル領域に浮遊電極110を、またフィルタキャパ
シタ領域に誘電体層109をそれぞれ確定した後、砒素
をイオン注入(加速エネルギー75keV,ドーズ量5
×1015cm-2)することで、メモリセル領域において
メモリセルNchトランジスタ構造体のソース/ドレイ
ン拡散層であるN型拡散層104を、またフィルタキャ
パシタ領域において容量下部電極引き出し拡散層104
を形成する(図8d)。
【0074】図18は、図8dの縦断面図に対応する平
面図である。即ち、図8dは、図17におけるVIIID −
VIIID に沿う縦断面図である。図18に示すように左側
は、不揮発性メモリセル形成領域であり、右側は、フィ
ルタキャパシタ形成領域を表している。図18の右側の
フィルタキャパシタ形成領域に形成されたフィールド酸
化膜102は、斜線部分素子分離領域のみに形成されて
いる。フィルタキャパシタの上部電極106及び第2の
ゲート絶縁膜109の端部領域が、フィールド酸化膜1
02上に跨がって形成されている。図18の左側の不揮
発性メモリセルの浮遊ゲート電極110をパターニング
時に、右側のフィルタキャパシタの上部電極106及び
第2のゲート絶縁膜109がフィールド酸化膜102上
に跨がってパターニングされているとフィールド酸化膜
102の表層がエッチングストッパの役割をする。その
結果、浮遊ゲート電極110のパターニング時にフィル
タキャパシタ形成領域の半導体基板をエッチングするこ
とがない。なお、素子分離領域は、フィールド酸化膜1
02で構成されているが、その代わりに電気的に素子分
離を行う素子分離電極で構成してもよい。
【0075】次いで、常圧CVD法によりBPSG膜
(厚さ500〜700nm)を堆積させ、850〜90
0℃のスチーム雰囲気中でリフローさせることによって
第1層間絶縁膜112を形成し、フォトリソグラフィー
を用いて第1層間絶縁膜112の一部、即ちN型拡散層
104及び容量下部電極引き出し拡散層104やメモリ
セル領域のワード線(制御ゲート膜)であるN型多結晶
シリコン電極106及びフィルタキャパシタ上部電極膜
106を部分的に露出するように開口を形成し、第1ア
ルミ配線導体108をスパッタ法で形成して前記開口を
埋め込み接続する(図8e)。
【0076】次いで、プラズマCVD法を用いて、得ら
れた基板の全面上に酸化膜111(厚さ600nm)を
堆積させ、当該箇所のみ開口してから、この開口に通常
の方法によりタングステンプラグ114を、更に第2ア
ルミ配線115を順次形成することで、最終的に図7に
示す構造を得る。
【0077】次に、第4の実施の形態を図9、図10a
〜図10d及び図11を用いて説明する。図9はフィル
タキャパシタを備えた2トランジスタ型EEPROMの
断面図であり、図10a〜図10dはその製造方法を示
している。また、図11はフィルタキャパシタを備えた
2トランジスタ型EEPROMの等価回路図である。
【0078】先ず、図11を参照すると、EEPROM
にて用いられるフィルタキャパシタ218は、外部電源
線266と接地線272との間に接続され、外部電源電
圧(Vccext )のノイズをキャンセルすることで後段の
内部降圧回路267の出力(Vccint )、即ち内部電源
電圧を安定化させる役目を担っている。内部降圧回路2
67によって発生された内部電源電圧Vccint を昇圧回
路268により書き込み/消去時にワード線206或い
はメモリセルトランジスタ217のドレイン213に印
加される電圧Vppを発生させている。なお、選択トラン
ジスタ216とメモリセルトランジスタ217との組み
合わせで単位セルUCが構成される。
【0079】次いで、図9を参照すると、メモリセルト
ランジスタ構造体(以下、単にメモリセル)217にお
いて、第1ゲート絶縁膜205の膜厚は約20nmと比
較的厚く、その内部に位置する一部がトンネルゲート酸
化膜215として作用するため約10nmと比較的薄く
なっており、当該部を通じて基板201内のN+ 拡散層
(電子注入/引き抜き領域)213から電子の注入/引
き抜きが行われる。選択トランジスタ構造体216のゲ
ート絶縁膜205は第1ゲート絶縁膜205と同じ材料
でできている。
【0080】さらに、第3の実施の形態においては、容
量下部電極N+ 拡散層213の形成のために新たな工程
追加が要求されていたが、この第4の実施の形態では、
上述の電子注入/引き抜き領域213が、メモリセルの
構成に不可欠な構成要素となるため、領域213と同時
にN+ 拡散層213が形成されるので、工程数増加は生
じない。その他の配線構成及びバイアス印加方法は、第
3の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
【0081】フィルタキャパシタ構造体218における
膜215,209及び上部電極206は、メモリセルト
ランジスタ構造体217における膜215,209及び
制御ゲート電極206と同一の材料でできており、更に
それらと同じ成膜工程レベルに配置されている。
【0082】次に、図10a〜図10dを用いて図9に
示された装置について説明する。
【0083】先ず、第3の実施の形態と同様に、P型シ
リコン基板201の主表面の第2の部分の中にN型ウェ
ル203を形成した後、基板201の主表面に通常のL
OCOS法(素子分離酸化膜202)を用いてメモリセ
ル領域、周辺回路領域及びフィルタキャパシタ領域等の
活性領域を画定する。ここで、基板201の主表面の第
1の部分及び第2の部分は第3の実施の形態で定義され
たものと同様とする。
【0084】そして、全活性領域上に熱酸化法を用いて
800℃〜900℃の酸化性雰囲気中で熱処理を行い、
厚さ約20nm程度の第1ゲート絶縁膜205を形成す
る。次に、フォトリソグラフィーにより前記フィルタキ
ャパシタ領域におけるウェル203の一部及びメモリセ
ル領域におけるトンネルゲート酸化膜によって被われる
べき基板201の表面部分を露出させるようにして、他
の領域をフォトレジスト(図示せず)で被覆した後、前
記ウェル203の一部及び基板201の表面部分に砒素
をイオン注入(加速エネルギー:75keV,ドーズ
量:1×1016cm-2)して活性化処理をすることで、
ウェル203の一部の表面にN+ 拡散層の電子注入/引
き抜き領域213を形成する。
【0085】そして、再度700℃の酸化性雰囲気中で
熱処理を行い、厚さ約10nm程度のトンネルゲート酸
化膜215を形成する。引き続き低圧CVD法によっ
て、リンドープ多結晶シリコン層(厚さ約150nm/
リン濃度:3〜5×1020cm-3)を堆積した後、フォ
トリソグラフィーにより前記リンドープ多結晶シリコン
層のうちメモリセル領域以外のリンドープ多結晶シリコ
ン層をエッチング除去して浮遊ゲート多結晶シリコン電
極膜210を形成する(図10a)。
【0086】次いで、第3の実施の形態と同じ方法によ
って、得られた基板の全面上に酸化膜換算厚さ約20n
m程度の第2ゲート絶縁膜209を形成する。その後、
低圧CVD法によって、リンドープ多結晶シリコン層
(厚さ約200nm/リン濃度:3〜5×1020
-3)を堆積した後、フォトリソグラフィー(フォトレ
ジスト216)により前記リンドープ多結晶シリコン層
のうちメモリセル領域のワード線(セルトランジスタの
制御ゲート膜)及び選択トランジスタの制御電極膜であ
るN型多結晶シリコン電極膜206及びフィルタキャパ
シタ上部電極206以外のリンドープ多結晶シリコン層
をエッチング除去する(図10b)。
【0087】次いで、前記電極膜206及び上部電極膜
206をマスクに下層の不要な第2ゲート絶縁膜20
9,第1ゲート絶縁膜205及びトンネルゲート酸化膜
215をエッチング除去した後、制御ゲート膜206,
制御電極膜206,上部電極膜206をマスクとして用
い、砒素をイオン注入(加速エネルギー:75keV,
ドーズ量:5×1015cm-2)することで、メモリセル
領域においてメモリセルNchトランジスタ構造体21
7及び選択Nchトランジスタ構造体216のソース/
ドレイン拡散層であるN型拡散層204を、またフィル
タキャパシタ領域において容量下部電極引き出し拡散層
204を形成する。ここで、メモリセルトランジスタ構
造体217のソース/ドレイン拡散層204の一方は、
電子注入/引き出し領域213とオーバーラップしてお
り、領域213より低い不純物濃度をもっている(図1
0c)。
【0088】次いで、第3の実施の形態と同じ方法によ
って、第1層間絶縁膜212を形成し、第1アルミ配線
208、選択トランジスタ構造体216のソース/ドレ
イン拡散層204へのビットコンタクト207、フィル
タキャパシタ構造体218の上部電極206及び下部電
極引き出し拡散層204へのコンタクト等の配線接続を
行う(図10d)。
【0089】そして更に、プラズマCVD法により、酸
化膜(厚さ600nm程度)を堆積し、当該箇所のみ開
孔してから、当該コンタクトホールに通常の方法により
タングステンプラグ214を、更に第2アルミ配線21
5を順次形成することで、最終的に図9に示す構造を得
る。
【0090】以上説明したように、本第4の実施の形態
では、工程数を増やすことなく、実効的に電界強度の低
い高信頼性を確保できるフィルタキャパシタを形成する
ことができる。更に、第2ゲート絶縁膜としては、シリ
コン酸化膜−シリコン窒化膜−シリコン酸化膜の積層で
構成されるいわゆるONO膜を用いているため、熱酸化
膜に比べて非常に欠陥密度の小さい良質な容量絶縁膜が
形成できる。また、本第4の実施の形態では、フィルタ
キャパシタについて述べたが、他にも内部昇圧回路等の
高電圧が印加される容量部にも適用可能である。
【0091】次に、図12a〜図12f及び図13を参
照して第5の実施の形態について説明する。図12a〜
図12f及び図13は、フィルタキャパシタを備える不
揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す製造工程図であ
り、図15は、図12eの縦断面製造工程図における平
面図である。
【0092】先ず、フィルタキャパシタ構造体(以下、
単にフィルタキャパシタとも記す)を形成する領域のP
型シリコン基板401に(即ち、主表面の第2の部分の
中に)公知のLOCOS法を用いて熱酸化膜からなる素
子分離領域402を形成する。その後、P型シリコン基
板401上全面に膜厚10〜15nm程度の熱酸化膜で
あるゲート絶縁膜403を形成した後、このゲート絶縁
膜403上にCVD法によるN型不純物を有する第1の
ポリシリコン膜404を堆積する。得られた基板の全面
上にレジスト膜406を塗布した後、フォトリソグラフ
ィー技術により、不揮発性メモリセル形成領域に形成さ
れたレジスト膜406を除去し、素子分離領域402の
領域上のみレジスト膜406を残存させる(図12
a)。
【0093】次に、このレジスト膜406をマスクにし
てシリコン酸化膜405を異方性エッチングすることに
より、不揮発性メモリセル形成領域のシリコン酸化膜4
05を除去し、メモリセル形成領域内の第1のポリシリ
コン膜404の表面を露出させる。シリコン酸化膜40
5を除去した後、レジスト膜406を除去する(図12
b)。
【0094】その後、不揮発性メモリセル形成領域に形
成された第1のポリシリコン膜404及びシリコン酸化
膜405上の全面に膜厚10nm程度の熱酸化膜407
を形成し、引き続きCVD法による膜厚20nm程度の
シリコン窒化膜408を順次堆積する。その後、800
℃〜900℃のスチーム酸化性雰囲気の中でP型シリコ
ン基板401を熱酸化することにより、シリコン窒化膜
408上に膜厚10nm程度の熱酸化膜409を堆積す
る。熱酸化膜407、シリコン窒化膜408及び熱酸化
膜409の積層誘電体膜をONO膜410と称する。O
NO膜410上全面にN型不純物を有する第2のポリシ
リコン膜411を堆積する。その後、第2のポリシリコ
ン膜411上にレジスト膜412を形成した後、フォト
リソグラフィー技術によりこのレジスト膜412パター
ン形成する。その結果、この不揮発性メモリセル形成領
域、即ち基板401の主表面の第1の部分のレジスト膜
412には、不揮発性メモリセルトランジスタ構造体
(以下、単に不揮発性トランジスタ)418を形成する
レジストパターンが形成され、また、素子分離領域40
2上のレジスト膜412には、フィルタキャパシタ構造
体(以下、単にフィルタキャパシタ)418を形成する
レジストパターンが形成される(図12c)。
【0095】次に、パターン形成されたレジスト膜41
2をマスクとして第2のポリシリコン膜411を異方性
エッチングすることにより、不揮発性メモリセル形成領
域には、第2のポリシリコン膜411からなる制御ゲー
ト電極膜411a,411b,411cが形成され、素
子分離領域402の領域上には、第2のポリシリコン膜
411からなるフィルタキャパシタの上部電極膜411
dが形成される(図12d)。
【0096】次に、レジスト膜412を除去した後、パ
ターン形成された第2のポリシリコン膜411a,41
1b,411c,411dをマスクにしてONO膜41
0、シリコン酸化膜405、第1のポリシリコン膜40
4及びゲート酸化膜403を順次エッチングする。その
結果、不揮発性メモリセル形成領域のP型シリコン基板
401上には、第1のポリシリコン膜404からなる浮
遊ゲート電極膜404a,404b,404cが形成さ
れ、この浮遊ゲート電極膜404a,404b,404
c上のONO膜410を介して制御ゲート電極膜411
a,411b,411cがそれぞれ形成される。
【0097】また、素子分離領域402上には、第1の
ポリシリコン膜404からなるフィルタキャパシタの下
部電極404dが形成され、シリコン酸化膜405及び
ONO膜410を介して第2のポリシリコン膜411か
らなるフィルタキャパシタの上部電極411dが形成さ
れる。フィルタキャパシタの誘電体層がONO膜410
の他にシリコン酸化膜405をも含んでいるので、フィ
ルタキャパシタにおけるリークが抑制され、それにより
絶縁耐性を向上させることができる。
【0098】しかる後、制御ゲート電極膜411a,4
11b,411cをマスクにしたイオン注入法により砒
素を不揮発性メモリセル形成領域のP型シリコン基板4
01にイオン注入する。このイオン注入条件は、加速エ
ネルギーが75keV,ドーズ量が5×1015cm-2
ある。得られた基板に熱処理を施すことにより、P型シ
リコン基板401の表面層に不揮発性トランジスタのソ
ース/ドレインとなるN型不純物拡散層(ドープ領域)
413を形成する(図12e)。
【0099】図15は、図12eの縦断面図に対応する
平面図である。即ち、図12eは図15における線12
E−12Eに沿う縦断面図である。図15に示すように
左側は、不揮発性メモリセル形成領域であり、右側は、
フィルタキャパシタ形成領域を表している。図15にお
いて、素子分離領域402上のみにフィルタキャパシタ
が形成されている。なお、この素子分離領域402はL
OCOS酸化膜で構成されているが、その代わりに電気
的に素子分離を行う素子分離用電極で構成し、その上に
フィルタキャパシタを形成してもよい。この具体的な製
造工程断面図を図14に示す。
【0100】その後、得られた基板上全面に第1の層間
絶縁膜414を形成した後、この第1の層間絶縁膜41
4に貫通する多数の第1のコンタクトホールを形成す
る。この多数の第1のコンタクトホールは、少なくとも
不揮発性トランジスタのソース/ドレインの一方のN型
不純物拡散層413の表面に到達するコンタクトホール
やフィルタキャパシタの上部電極411dの表面に到達
するコンタクトホールを含むものである。その後、この
第1のコンタクトホールを埋めるアルミ配線層415を
スパッタ法により形成する。その後、このアルミ配線層
415をパターニングする(図12f)。
【0101】その後、パターン形成されたアルミ配線層
415を含む基板上全面に第2の層間絶縁膜416を形
成する。フィルタキャパシタの上部電極411dに接続
されるアルミ配線層415の表面に到達する第2のコン
タクトホールを第2の層間絶縁膜416に形成する。ま
た、不揮発性トランジスタの制御ゲート電極膜411
a,411b,411cの表面に到達する第3のコンタ
クトホール423を第2の層間絶縁膜416及び第1の
層間絶縁膜414に形成する。その後、この第2のコン
タクトホール及び第3のコンタクトホール423を埋め
るタングステンプラグ417a,417b,417c,
417dを形成する。その後、得られた基板上全面にス
パッタ法によるアルミ配線層418を形成する。アルミ
配線層418をパターン形成することにより、タングス
テンプラグ417a,417b,417c,417dに
接続するアルミ配線層418a,418b,418c,
418dがそれぞれ形成される(図13)。
【0102】以上の工程により、不揮発性メモリセルト
ランジスタ構造体とフィルタキャパシタ構造体を同時に
形成することが可能となるので、半導体製造工程の工程
簡略化が行える。また、フィルタキャパシタ構造体を素
子分離領域402上に形成することができるので、チッ
プ面積の縮小も行える。また、フィルタキャパシタ構造
体の誘電体層が、ONO膜410とシリコン酸化膜40
5をも含んでいるので、フィルタキャパシタにおけるリ
ークが抑制されることにより、絶縁耐圧を向上させるこ
とができる。また、フィルタキャパシタにおける下部電
極404d、膜410、上部電極411dは、不揮発性
トランジスタにおける浮遊ゲート404a、膜410、
制御ゲート電極膜411aと同一の材料でできており、
またそれらと同じ成膜工程レベルに配置されている。
【0103】また、上述したように、LOCOS酸化膜
402の代わりに図14に示すようにフィールドシール
ド構造の素子分離用の電極419を用いてもよい。この
素子分離用電極419は、素子分離用電極の両側に形成
された素子形成領域を電気的に分離するためのものであ
り、LOCOS酸化膜402と同じ役割をするものであ
る。具体的な、素子分離用電極419の分離方法は、電
極419にある一定の電位(例えば、GNDや、(1/
2)Vcc)に固定することにより、この素子分離用電極
419の両側に形成された2つの素子形成領域をそれぞ
れ分離することができる。
【0104】この素子分離用電極419の形成方法は、
素子分離領域を形成するP型シリコン基板領域に、ゲー
ト絶縁膜420と、素子分離用電極となるN型不純物を
含有するポリシリコン膜419と、CVD法による酸化
膜421を順次堆積した後、素子分離領域全体に酸化膜
421、ポリシリコン膜419、ゲート絶縁膜420を
順次パターニングすることにより、ポリシリコン膜41
9からなる素子分離用電極419を形成する。その後、
P型シリコン基板401上全面にCVD法による酸化膜
422を堆積し、この酸化膜422に異方性エッチング
を行うことにより、素子分離用電極419の側壁にのみ
残存する酸化膜422からなるサイドウォール酸化膜4
22を形成してフィールドシールド構造を完成する。こ
の素子分離用電極419は、後工程により、外部と電気
的に制御される。
【0105】図14に示すように、電位が固定された素
子分離用電極419上にフィルタキャパシタが形成され
ているので、素子分離用電極419上に形成されたフィ
ルタキャパシタ自体も電位が安定する。その結果、フィ
ルタキャパシタのフィルタ機能が向上する。
【0106】
【発明の効果】本発明によれば、第2のキャパシタの容
量絶縁膜における欠陥密度が低く、この容量絶縁膜にお
ける電界強度を調整することもでき、しかも、第2のキ
ャパシタとメモリセルの第1のキャパシタとを同時に形
成することができるので、製造コストを増大させること
なく、メモリセルのキャパシタ以外に、絶縁耐圧が高く
て信頼性が高いキャパシタを有する半導体記憶装置を得
ることが可能になる。
【0107】更に、素子分離領域をフィールドシールド
構造にし、この素子分離領域上に第2のキャパシタを設
ければ、第2のキャパシタの特に下部電極の電位が安定
するので、この第2のキャパシタの動作を安定させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用し得るDRAMの等価回路図であ
る。
【図2】本発明の一実施形態によるDRAMのメモリセ
ルアレイ部及びフィルタキャパシタ部の概略平面図であ
る。
【図3】図2a,2bの線III-III に沿うDRAMの概
略断面図である。
【図4】本発明の一実施形態によるDRAMの製造方法
を工程順に示す概略断面図である。
【図5】本発明の一実施形態によるDRAMの製造方法
を工程順に示す概略断面図である。
【図6】本発明の一実施形態によるDRAMの概略断面
図である。
【図7】本発明の一実施形態によるフィルタキャパシタ
を備えたフラッシュEEPROMの概略断面図である。
【図8】本発明の一実施形態によるフィルタキャパシタ
を備えたフラッシュEEPROMの製造方法を工程順に
示す概略断面図である。
【図9】本発明の一実施形態によるフィルタキャパシタ
を備えたトランジスタ型EEPROMの概略断面図であ
る。
【図10】本発明の一実施形態によるフィルタキャパシ
タを備えたトランジスタ型EEPROMの製造方法を工
程順に示す概略断面図である。
【図11】フィルタキャパシタを備えた2トランジスタ
型EEPROMの等価回路図である。
【図12】本発明の一実施形態によるフィルタキャパシ
タを備えたフラッシュEEPROMの製造方法を工程順
に示す概略断面図である。
【図13】本発明の一実施形態によるフィルタキャパシ
タを備えたフラッシュEEPROMの製造方法を示す概
略断面図である。
【図14】本発明の一実施形態によるフィルタキャパシ
タを備えたトランジスタ型EEPROMの概略断面図で
ある。
【図15】製造工程段階における本発明の一実施形態に
よるフィルタキャパシタを備えたフラッシュEEPRO
Mの概略平面図である。
【図16】本発明の一実施形態によるDRAMを示す概
略断面図である。
【図17】本発明の一実施形態によるDRAMを示す概
略断面図である。
【図18】本発明の一実施形態によるフィルタキャパシ
タを備えたフラッシュEEPROMの製造方法を工程順
に示す概略平面図である。
【符号の説明】
11 メモリセル 12 MOSトランジスタ 13 キャパシタ 23 フィルタキャパシタ 35 多結晶シリコン膜 44 多結晶シリコン膜 45 拡散層 51 多結晶シリコン膜 52 ONO膜 53 多結晶シリコン膜

Claims (59)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板に半導体素子を形成する素子
    形成領域と、前記素子形成領域を区画する素子分離領域
    と、前記素子形成領域を前記素子分離領域から電気的に
    分離する前記素子分離領域に形成された素子分離構造体
    と、 前記素子分離構造体上に形成された電源ノイズの除去を
    行うフィルタキャパシタと、 前記フィルタキャパシタが、前記素子分離構造体上に形
    成された下部電極と、その下部電極の上に形成された少
    なくとも酸化膜と窒化膜とを含む誘電体層と、その誘電
    体層上に形成された上部電極とを構成する半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記誘電体層が、少なくともONO膜を
    含む請求項1に記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記誘電体層が、酸化膜と、前記酸化膜
    上に形成されたONO膜とを含む請求項1に記載の半導
    体装置。
  4. 【請求項4】 前記素子分離構造体が、素子分離用のフ
    ィールドシールド電極である請求項1に記載の半導体装
    置。
  5. 【請求項5】 前記素子分離構造体は、絶縁物からなる
    請求項1に記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記素子形成領域には、前記フィルタキ
    ャパシタの下部電極と同じ成膜工程レベルに配置された
    第1の導電膜と、 前記第1の導電膜上に形成された酸化膜と窒化膜とを含
    む誘電体層と、 前記誘電体層上に形成された前記フィルタキャパシタの
    上部電極と同じ成膜工程レベルに配置された第2の導電
    膜とを更に備え、 前記第1の導電膜は、前記フィルタキャパシタの下部電
    極と絶縁され、 前記第2の導電膜は、前記フィルタキャパシタの上部電
    極と絶縁されている請求項1に記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記第1の導電膜が、情報蓄積キャパシ
    タの下部電極であって、前記第2の導電膜が、前記情報
    蓄積キャパシタの上部電極であり、 前記情報蓄積キャパシタの下部電極と前記情報蓄積キャ
    パシタの上部電極は、前記誘電体層を介して対向して配
    置されている請求項6に記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】 前記第1の導電膜が、不揮発性トランジ
    スタのフローティングゲートであって、前記第2の導電
    膜が、前記不揮発性トランジスタのコントロールゲート
    であり、 前記フローティングゲートと前記コントロールゲート
    は、前記誘電体層を介して対向して配置されている請求
    項6に記載の半導体装置。
  9. 【請求項9】 前記誘電体層が、ONO膜である請求項
    6に記載の半導体装置。
  10. 【請求項10】 前記誘電体層が、ONO膜である請求
    項7に記載の半導体装置。
  11. 【請求項11】 前記誘電体層が、ONO膜である請求
    項8に記載の半導体装置。
  12. 【請求項12】 前記素子形成領域には、トランスファ
    トランジスタが形成され、前記情報蓄積キャパシタの下
    部電極は、前記トランスファトランジスタの一対のソー
    ス/ドレイン領域の1つに接続されている請求項7に記
    載の半導体装置。
  13. 【請求項13】 前記フィルタキャパシタの下部電極と
    前記第1の導電膜が、同一の材料を含み、 前記フィルタキャパシタの上部電極と前記第2の導電膜
    が、同一の材料を含み、 前記フィルタキャパシタの誘電体層と前記情報蓄積キャ
    パシタの誘電体層が、同一の材料を含む請求項6に記載
    の半導体装置。
  14. 【請求項14】 前記第1の導電膜が、情報蓄積キャパ
    シタの第1の下部電極であり、 前記第1の下部電極上に形成された前記情報蓄積キャパ
    シタの第2の下部電極と、 前記第2の導電膜が、前記情報蓄積キャパシタの上部電
    極であり、 前記第2の下部電極と前記情報蓄積キャパシタの上部電
    極が、前記誘電体層を介して対向して配置される請求項
    6に記載の半導体装置。
  15. 【請求項15】 前記第1の下部電極と、前記第2の下
    部電極との間には、絶縁膜が形成され、前記絶縁膜に形
    成されたコンタクトホールを介して前記第1の下部電極
    と前記第2の下部電極とが接続されている請求項14に
    記載の半導体装置。
  16. 【請求項16】 前記絶縁膜が、酸化膜である請求項1
    5に記載の半導体装置。
  17. 【請求項17】 前記素子形成領域には、前記フィルタ
    キャパシタの下部電極と同じ成膜工程レベルに配置され
    た第1の導電膜と、 前記第1の導電膜上に形成された前記酸化膜と窒化膜を
    含む誘電体層と、 前記誘電体層上に形成された前記フィルタキャパシタの
    上部電極と同じ成膜工程レベルに配置された第2の導電
    膜とを更に備え、 前記第1の導電膜が、前記フィルタキャパシタの下部電
    極と絶縁され、 前記第2の導電膜が、前記フィルタキャパシタの上部電
    極と絶縁され、 前記第1の導電膜が、情報蓄積キャパシタの第1の下部
    電極であって、前記第1の下部電極上に形成された前記
    情報蓄積キャパシタの第2の下部電極とを含み、 前記第2の導電膜が、前記情報蓄積キャパシタの上部電
    極であり、 前記情報蓄積キャパシタの下部電極と前記情報蓄積キャ
    パシタの上部電極は、前記誘電体層を介して対向して配
    置され、 前記フィルタキャパシタの下部電極上に形成された酸化
    膜と、この酸化膜上に形成された前記誘電体層と、 前記フィルタキャパシタの前記誘電体層上に形成された
    前記フィルタキャパシタの上部電極を備え、 前記第1の下部電極と、前記第2の下部電極との間に
    は、前記酸化膜と同じ成膜工程レベルに配置され、且
    つ、前記酸化膜と同じ材料の酸化膜が形成され、この酸
    化膜に形成されたコンタクトホールを介して前記第1の
    下部電極と前記第2の下部電極とが接続されている請求
    項1に記載の半導体装置。
  18. 【請求項18】 半導体基板に半導体素子を形成する素
    子形成領域と、前記素子形成領域を区画する素子分離領
    域と、前記素子形成領域を前記素子分離領域から電気的
    に分離する前記素子分離領域に形成された素子分離構造
    体と、前記素子分離構造体上に電源ノイズの除去を行う
    フィルタキャパシタとを備える半導体装置の製造方法で
    あって、 前記素子分離構造体上に形成された電源ノイズの除去を
    行うフィルタキャパシタの下部電極を形成する第1の工
    程と、 前記フィルタキャパシタの下部電極上に酸化膜と窒化膜
    とを含む誘電体層を形成する第2の工程と、 前記誘電体層上に前記フィルタキャパシタの上部電極を
    形成する第3の工程とを有する半導体装置の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記誘電体層が、酸化膜、窒化膜、酸
    化膜との積層構造である請求項18に記載の半導体装置
    の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記誘電体層は、CVD法による第1
    の酸化膜上に熱酸化法による第2の酸化膜を形成する工
    程と、この第2の酸化膜上にCVD法による窒化膜を形
    成する工程と、この窒化膜上に第3の酸化膜を形成する
    工程とを含む請求項18に記載の半導体装置の製造方
    法。
  21. 【請求項21】 前記誘電体層が、CVD法による酸化
    膜とONO膜とを含む請求項18に記載の半導体装置の
    製造方法。
  22. 【請求項22】 前記素子分離構造体は、LOCOS法
    によるフィールド絶縁膜である請求項18に記載の半導
    体装置の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記素子分離構造体が、前記素子分離
    領域の前記半導体基板上に第1の絶縁膜、導電膜と、第
    2の絶縁膜を順次堆積する工程と、前記第2の絶縁膜、
    前記導電膜を少なくともパターン形成する工程と、前記
    半導体基板全面に第3の絶縁膜を堆積した後、前記第3
    の絶縁膜をエッチングすることにより、前記第3の絶縁
    膜を少なくとも前記導電膜の側壁に残存させる工程と、
    前記導電膜が、外部によって電位を固定される工程とを
    含む諸工程により形成される請求項18に記載の半導体
    装置の製造方法。
  24. 【請求項24】 半導体基板に半導体素子を形成する素
    子形成領域と、前記素子形成領域を区画する素子分離領
    域と、前記素子形成領域を前記素子分離領域から電気的
    に分離する前記素子分離領域に形成された素子分離構造
    体と、前記素子分離構造体上に形成された電源ノイズの
    除去を行うフィルタキャパシタとを備える半導体装置の
    製造方法であって、 前記素子形成領域の半導体基板上と前記素子分離構造体
    上とに第1の導電膜を形成する第1の工程と、 前記素子形成領域の前記第1の導電膜と前記素子分離構
    造体上の前記第1の導電膜とをパターン形成することに
    より、少なくとも前記素子形成領域上の第1の導電膜と
    前記素子分離構造体上に形成された第1の導電膜を分離
    する第2の工程と、 前記素子分離構造体上の前記第1の導電膜上及び前記素
    子形成領域の前記第1の導電膜上に第1の絶縁膜を形成
    する第3の工程と、 エッチング法により、前記素子形成領域の前記第1の絶
    縁膜を除去する第4の工程と、 前記素子形成領域の第1の導電膜上及び前記素子分離構
    造体の前記第1の導電膜上の前記第1の絶縁膜上に酸化
    膜と窒化膜とを含む第2の絶縁膜を形成する第5の工程
    と、 前記素子形成領域の第2の絶縁膜上及び前記素子分離構
    造体上の第2の絶縁膜上に第2の導電膜を形成する第6
    の工程と、 少なくとも前記素子分離構造体上の第2の導電膜をパタ
    ーン形成することにより、前記素子形成領域上に形成さ
    れた第2の導電膜とを分離する第7の工程とを含む半導
    体装置の製造方法。
  25. 【請求項25】 前記第1の絶縁膜が、CVD法による
    酸化膜であり、前記第2の絶縁膜が、ONO膜である請
    求項24に記載の半導体装置の製造方法。
  26. 【請求項26】 前記素子形成領域の前記第1の導電膜
    が情報蓄積キャパシタの下部電極であって、前記第2の
    導電膜が前記情報蓄積キャパシタの上部電極であり、 前記情報蓄積キャパシタの下部電極と前記情報蓄積キャ
    パシタの上部電極は、前記誘電体層を介して対向して形
    成されている請求項24に記載の半導体装置の製造方
    法。
  27. 【請求項27】 前記第1の導電膜が、不揮発性トラン
    ジスタのフローティングゲートであって、前記第2の導
    電膜が、前記不揮発性トランジスタのコントロールゲー
    トであり、 前記フローティングゲートと前記コントロールゲート
    は、前記誘電体層を介して対向して形成されている請求
    項24に記載の半導体装置の製造方法。
  28. 【請求項28】 前記誘電体層が、ONO膜である請求
    項24に記載の半導体装置の製造方法。
  29. 【請求項29】 前記素子形成領域に、トランスファト
    ランジスタを形成する工程と、更に、 前記情報蓄積キャパシタの下部電極を、トランスファト
    ランジスタの一対のソース/ドレイン領域の1つに電気
    的に接続する工程を含む請求項25に記載の半導体装置
    の製造方法。
  30. 【請求項30】 半導体基板に半導体素子を形成する素
    子形成領域と、前記素子形成領域を区画する素子分離領
    域と、前記素子形成領域を前記素子分離領域から電気的
    に分離する前記素子分離領域に形成された素子分離構造
    体と、前記素子分離構造体上に電源ノイズの除去を行う
    フィルタキャパシタとを備える半導体装置の製造方法で
    あって、 前記素子形成領域の半導体基板上と前記素子分離構造体
    上とに第1の導電膜を形成する第1の工程と、 前記素子形成領域の前記第1の導電膜と前記素子分離構
    造体上の前記第1の導電膜とをパターン形成することに
    より、少なくとも前記素子形成領域上の第1の導電膜と
    前記素子分離構造体上に形成された第1の導電膜を分離
    する第2の工程と、 前記素子分離構造体上の第1の導電膜上及び前記素子形
    成領域の前記第1の導電膜上に第1の絶縁膜を形成する
    第3の工程と、 前記素子形成領域の前記第1の導電膜上に形成された第
    1の絶縁膜に前記第1の導電膜表層に到達するコンタク
    トホールを形成する第4の工程と、 前記半導体基板上に第2の導電膜を形成する第5の工程
    と、 前記素子分離領域上に形成された第2の導電膜を除去す
    る第6の工程と、 前記素子形成領域の第2の導電膜上及び前記素子分離構
    造体上の前記第1の絶縁膜上に酸化膜と窒化膜とを含む
    第2の絶縁膜を形成する第7の工程と、 絶縁素子形成領域の第2の絶縁膜上及び前記素子分離構
    造体上の第2の絶縁膜上に第3の導電膜を形成する第8
    の工程と、 少なくとも前記素子分離領域上の第3の導電膜をパター
    ン形成することにより、前記素子形成領域上に形成され
    た第3の導電膜とを分離する第9の工程とを含む半導体
    装置の製造方法。
  31. 【請求項31】 前記第1の絶縁膜が、CVD法による
    酸化膜であり、前記第2の絶縁膜が、ONO膜である請
    求項30に記載の半導体装置の製造方法。
  32. 【請求項32】 前記素子形成領域の前記第1の導電膜
    が情報蓄積キャパシタの下部電極であって、前記第2の
    導電膜が前記情報蓄積キャパシタの上部電極であり、 前記情報蓄積キャパシタの下部電極と前記情報蓄積キャ
    パシタの上部電極は、前記誘電体層を介して対向して形
    成されている請求項30に記載の半導体装置の製造方
    法。
  33. 【請求項33】 前記第1の導電膜が、不揮発性トラン
    ジスタのフローティングゲートであって、前記第2の導
    電膜が、前記不揮発性トランジスタのコントロールゲー
    トであり、 前記フローティングゲートと前記コントロールゲート
    は、前記誘電体層を介して対向して形成されている請求
    項30に記載の半導体装置の製造方法。
  34. 【請求項34】 前記誘電体層は、ONO膜である請求
    項30に記載の半導体装置の製造方法。
  35. 【請求項35】 前記素子形成領域に、トランスファト
    ランジスタを形成する工程と、 前記情報蓄積キャパシタの下部電極を、トランスファト
    ランジスタの一対のソース/ドレイン領域の1つに電気
    的に接続する工程とを含む請求項32に記載の半導体装
    置の製造方法。
  36. 【請求項36】 主表面をもつ半導体基板と、半導体基
    板の主表面の第1の部分に形成された複数個の不揮発性
    メモリセルトランジスタ構造体と、半導体基板の主表面
    の第2の部分に形成されたフィルタキャパシタ構造体と
    を有する半導体記憶装置であって、 前記不揮発性メモリセルトランジスタ構造体のそれぞれ
    は、 前記半導体基板の主表面の第1の部分に形成された一対
    のドープ領域と、 前記一対のドープ領域の間において前記半導体基板の主
    表面の第1の部分上に形成された第1のゲート絶縁膜
    と、 前記第1のゲート絶縁膜上に形成され酸化物と窒化物と
    を含む浮遊ゲート電極膜と、 前記浮遊ゲート電極膜上に形成された第2のゲート絶縁
    膜と、 前記第2のゲート絶縁膜上に形成された制御ゲート電極
    膜とを含み、 前記フィルタキャパシタ構造体は、 半導体基板の主表面の第2の部分に形成されキャパシタ
    下部電極として作用するウェルと、 前記半導体基板の主表面の第2の部分内のウェルのある
    部分に形成され、前記第1のゲート絶縁膜と同一の材料
    でできた第1の誘電体膜と、前記第2のゲート絶縁膜と
    同一の材料でできており前記第1のゲート絶縁膜上に形
    成された第2の誘電体膜とを具備する誘電体層と、 前記誘電体層上に形成されキャパシタ上部電極として作
    用する、前記制御ゲート電極膜と同一の材料でできてい
    る電極膜とを含む、半導体記憶装置。
  37. 【請求項37】 前記第1のゲート絶縁膜及び第1の誘
    電体膜は酸化物でできており、前記第2のゲート絶縁膜
    及び第2の誘電体膜はONOでできている、請求項36
    に記載の半導体記憶装置。
  38. 【請求項38】 前記フィルタキャパシタ構造体のウェ
    ルは、その表面の一部に形成されウェルよりも不純物濃
    度の高いドープ層を備えている、請求項36に記載の半
    導体記憶装置。
  39. 【請求項39】 半導体基板の第1の領域に電源ノイズ
    の除去を行うフィルタキャパシタを形成すると共に前記
    半導体基板の第2の領域に不揮発性メモリセルを同時に
    形成するフィルタキャパシタを備える不揮発性半導体記
    憶装置の製造方法であって、 前記第1の領域の半導体基板の表面層に、前記フィルタ
    キャパシタ下部電極として作用する不純物拡散層を形成
    する第1の工程と、 前記第1の領域及び前記第2の領域の半導体基板上に酸
    化物からなる第1の絶縁膜を形成する第2の工程と、 前記第2の領域の前記第1の絶縁膜上に第1の導電膜を
    形成する第3の工程と、 前記第1の領域の前記第1の絶縁膜上に酸化物及び窒化
    物を少なくとも含む第2の絶縁膜を形成すると共に前記
    第2の領域の前記第1の導電膜上に前記第2の絶縁膜を
    形成する第4の工程と、 前記第2の領域の前記第2の絶縁膜上に第2の導電膜を
    形成すると共に前記第1の領域の前記第2の絶縁膜上に
    前記フィルタキャパシタの上部電極として作用する前記
    第2の導電膜を形成する第5の工程と、 フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術により前記
    第2の導電膜、前記第2の絶縁膜及び前記第1の導電膜
    を順次エッチングすることにより、前記第1の領域上
    に、前記第2の導電膜からなるフィルタキャパシタの上
    部電極及び前記第2の絶縁膜及び前記第1の絶縁膜から
    なるフィルタキャパシタの誘電体膜を形成すると共に、
    前記第2の領域上に、前記第2の導電膜からなる制御ゲ
    ート電極と前記第1の導電膜からなる浮遊ゲート電極を
    形成する第6の工程とを含むフィルタキャパシタを備え
    た不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  40. 【請求項40】 電源ノイズの除去を行うフィルタキャ
    パシタにおいて、 半導体基板の表層領域に形成された前記フィルタキャパ
    シタの下部電極となる導電体層と、 前記導電体層上に形成された酸化物からなる第1の絶縁
    膜と、 前記第1の絶縁膜上に形成された酸化膜及び窒化膜を含
    む第2の絶縁膜と、 前記第2の絶縁膜上に形成された前記フィルタキャパシ
    タの上部電極と、 前記下部電極と前記上部電極とが、前記第1の絶縁膜及
    び前記第2の絶縁膜を介して対向するように配置されて
    いるフィルタキャパシタ。
  41. 【請求項41】 前記フィルタキャパシタの上部電極及
    び前記第2の絶縁膜の少なくとも端部領域の一部の領域
    が、素子分離構造体上に跨がって形成された請求項40
    に記載のフィルタキャパシタ。
  42. 【請求項42】 前記素子分離構造体が、素子分離用の
    フィールドシールド電極を備えた素子分離構造体を備え
    た請求項41に記載のフィルタキャパシタ。
  43. 【請求項43】 前記素子分離構造体が、フィールド絶
    縁膜からなる素子分離構造体を備えた請求項41に記載
    のフィルタキャパシタ。
  44. 【請求項44】 前記導電体層が、前記半導体基板に形
    成された不純物拡散層からなる請求項40に記載のフィ
    ルタキャパシタ。
  45. 【請求項45】 前記第2の絶縁膜が、酸化膜、窒化
    膜、酸化膜の積層誘電体膜を含む請求項40に記載のフ
    ィルタキャパシタ。
  46. 【請求項46】 前記不純物拡散層の表層領域に前記不
    純物拡散層よりも不純物濃度の高い高濃度不純物拡散層
    を備えている請求項44に記載のフィルタキャパシタ。
  47. 【請求項47】 ノイズの除去を行うフィルタキャパシ
    タの製造方法であって、 半導体基板の表層領域にフィルタキャパシタの下部電極
    となる不純物拡散層を形成する第1の工程と、 前記不純物拡散層上に酸化物からなる第1の絶縁膜を形
    成する第2の工程と、 前記第1の絶縁膜上に酸化膜及び窒化膜を含む第2の絶
    縁膜を形成する第3の工程と、 前記第2の絶縁膜上にフィルタキャパシタの上部電極と
    なる導電膜を形成する第4の工程とを含むフィルタキャ
    パシタの製造方法。
  48. 【請求項48】 前記第2の絶縁膜が、酸化膜、窒化
    膜、酸化膜の積層誘電体膜を含む請求項47に記載のフ
    ィルタキャパシタの製造方法。
  49. 【請求項49】 前記第1の工程が、前記不純物拡散層
    の表層領域に前記不純物拡散層よりも不純物濃度の高い
    高濃度不純物拡散層を更に形成する工程を含む請求項4
    7に記載のフィルタキャパシタの製造方法。
  50. 【請求項50】 ノイズの除去を行うフィルタキャパシ
    タの製造方法であって、 半導体基板上に素子分離構造体を形成する第1の工程
    と、 前記素子分離構造体が形成されていない前記半導体基板
    の表層領域にフィルタキャパシタの下部電極となる不純
    物拡散層を形成する第2の工程と、 前記不純物拡散層上に酸化物からなる第1の絶縁膜を形
    成する第3の工程と、 前記第1の絶縁膜上と前記素子分離構造体の一部領域上
    に跨がるように酸化物及び窒化物を含む第2の絶縁膜を
    形成する第4の工程と、 前記第2の絶縁膜上にフィルタキャパシタの上部電極と
    なる導電膜を形成する第5の工程とを含むフィルタキャ
    パシタの製造方法。
  51. 【請求項51】 前記第1の工程が、素子分離用のフィ
    ールドシールド電極を備えた素子分離構造体を形成する
    工程を含む請求項50に記載のフィルタキャパシタの製
    造方法。
  52. 【請求項52】 前記第1の工程が、素子分離用のフィ
    ールド絶縁膜を形成する工程を含む請求項50に記載の
    フィルタキャパシタの製造方法。
  53. 【請求項53】 半導体基板の第1の領域に電源ノイズ
    の除去を行うフィルタキャパシタを形成すると共に前記
    半導体基板の第2の領域に不揮発性メモリセルを同時に
    形成するフィルタキャパシタを備える不揮発性半導体記
    憶装置の製造方法であって、 前記第1の領域を両側に素子分離を行う素子分離構造体
    を形成する第1の工程と、 前記第1の領域の半導体基板の表面層に、前記フィルタ
    キャパシタ下部電極として作用する不純物拡散層を形成
    する第2の工程と、 前記第1の領域及び第2の領域の半導体基板上に酸化物
    からなる第1の絶縁膜を形成する第3の工程と、 前記第2の領域の前記第1の絶縁膜上に第1の導電膜を
    形成する第4の工程と、 前記第1の領域の前記第1の絶縁膜上に酸化物及び窒化
    物を少なくとも含む第2の絶縁膜を形成すると共に前記
    第2の領域の前記第1の導電膜上に前記第2の絶縁膜を
    形成する第5の工程と、 前記第1の領域の前記第2の絶縁膜上に第2の導電膜を
    形成すると共に前記第2の領域の前記第2の絶縁膜上に
    前記フィルタキャパシタの上部電極として作用する前記
    第2の導電膜を形成する第6の工程と、 フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術により前記
    第2の導電膜、前記第2の絶縁膜及び前記第1の導電膜
    を順次エッチングすることにより、前記第1の領域上及
    び前記素子分離構造体上の少なくとも一部の領域に跨が
    るように前記第2の導電膜からなるフィルタキャパシタ
    の上部電極を形成すると共に、前記第2の領域上に前記
    第2の導電膜からなる制御ゲート電極と前記第1の導電
    膜からなる浮遊ゲート電極を形成する第7の工程とを含
    むフィルタキャパシタを備えた不揮発性半導体記憶装置
    の製造方法。
  54. 【請求項54】 前記第1の工程が、素子分離用のフィ
    ールド絶縁膜を形成する工程を含む請求項53に記載の
    不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  55. 【請求項55】 前記第1の工程が、素子分離用のフィ
    ールドシールド電極を備えた素子分離構造体を形成する
    工程を含む請求項53に記載の不揮発性半導体記憶装置
    の製造方法。
  56. 【請求項56】 半導体基板の第1の領域に電源ノイズ
    の除去を行うフィルタキャパシタを形成すると共に前記
    半導体基板の第2の領域にメモリセルを同時に形成する
    フィルタキャパシタを備える不揮発性半導体記憶装置の
    製造方法であって、 前記第1の領域の半導体基板の表面層に、前記フィルタ
    キャパシタ下部電極として作用する不純物拡散層を形成
    する第1の工程と、 前記第1の領域及び前記第2の領域の半導体基板上に酸
    化物からなる第1の絶縁膜を形成する第2の工程と、 前記第1の領域の前記第1の絶縁膜上に酸化物及び窒化
    物を少なくとも含む第2の絶縁膜を形成すると共に前記
    第2の領域の前記第1の絶縁膜上に前記第2の絶縁膜を
    形成する第3の工程と、 前記第1の領域の前記第2の絶縁膜上に導電膜を形成す
    ると共に前記第2の領域の前記第2の絶縁膜上に前記フ
    ィルタキャパシタの上部電極として作用する前記導電膜
    を形成する第4の工程と、 フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術により前記
    導電膜、前記第2の絶縁膜を順次エッチングすることに
    より、前記第1の領域上に前記導電膜からなるフィルタ
    キャパシタの上部電極を形成すると共に、前記第2の領
    域上に前記導電膜からなる半導体装置のゲート電極を形
    成する第5の工程とを含むフィルタキャパシタを備えた
    半導体装置の製造方法。
  57. 【請求項57】 半導体基板の第1の領域に電源ノイズ
    の除去を行うフィルタキャパシタを形成すると共に前記
    半導体基板の第2の領域にメモリセルを同時に形成する
    フィルタキャパシタを備える不揮発性半導体記憶装置の
    製造方法であって、 前記第1の領域を両側に素子分離を行う素子分離構造体
    を形成する第1の工程と、 前記第1の領域の半導体基板の表面層に、前記フィルタ
    キャパシタ下部電極として作用する不純物拡散層を形成
    する第2の工程と、 前記第1の領域及び前記第2の領域の半導体基板上に酸
    化物からなる第1の絶縁膜を形成する第3の工程と、 前記第1の領域の前記第1の絶縁膜上に酸化物及び窒化
    物を少なくとも含む第2の絶縁膜を形成すると共に前記
    第2の領域の前記第1の絶縁膜上に前記第2の絶縁膜を
    形成する第4の工程と、 前記第1の領域の前記第2の絶縁膜上に導電膜を形成す
    ると共に前記第2の領域の前記第2の絶縁膜上に前記フ
    ィルタキャパシタの上部電極として作用する前記導電膜
    を形成する第5の工程と、 フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術により前記
    導電膜をエッチングすることにより、前記第1の領域上
    及び絶縁膜素子分離構造体上の少なくとも一部の領域に
    跨がるように前記導電膜からなるフィルタキャパシタの
    上部電極を形成すると共に、前記第2の領域上に前記導
    電膜からなる半導体装置のゲート電極を形成する第6の
    工程とを含むフィルタキャパシタを備えた半導体装置の
    製造方法。
  58. 【請求項58】 前記第1の工程が、フィールド絶縁膜
    を形成する工程を含む請求項57に記載の半導体装置の
    製造方法。
  59. 【請求項59】 前記第1の工程が、素子分離用のフィ
    ールドシールド電極を備えた素子分離構造体を形成する
    工程を含む請求項57に記載の半導体装置の製造方法。
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