JPH0912056A - 積載圧を軽減できる包装袋 - Google Patents

積載圧を軽減できる包装袋

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JPH0912056A
JPH0912056A JP18331395A JP18331395A JPH0912056A JP H0912056 A JPH0912056 A JP H0912056A JP 18331395 A JP18331395 A JP 18331395A JP 18331395 A JP18331395 A JP 18331395A JP H0912056 A JPH0912056 A JP H0912056A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液体、粉体状などの商品サンプルを充填し、
雑誌、パンフレットなどの印刷物に添付し、集積、搬送
しても破袋などを生じないという積載圧を軽減できる包
装袋を提供する。 【構成】 商品サンプル等を充填、密封した包装袋1の
外側面に、該包装袋の平均厚さ以上の厚さのある間隔支
持部材3a ,3b を設けた構成。間隔支持部材は、合成
樹脂やホットメルト材などによるものが好ましいが、積
載圧に耐える程度の硬さがあればなんでもよく、その形
状についても、例えば袋の外周に沿う長方形の外枠状、
或いは長辺側の両端部2箇所などが効果的であるが、積
載圧の軽減効果さえ得られれば自由である。また、袋や
印刷物(台紙4)への取り付けは、再剥離可能なように
粘着剤などによることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積載圧を軽減できる包
装袋に関し、更に詳しくは、試供品などの固形状、粒
状、粉状、或いは、粘体状、液体状などの内容物を充
填、密封した包装袋を雑誌等の中に挟んで添付し、これ
を集積し、輸送する際などに、包装袋が受ける積載圧を
軽減でき、破袋などを生じない包装袋に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、雑誌などの書籍類は、印刷、製
本後、パレットなどに集積され、更にこれが多段積みさ
れている。このような集積方法が行われる雑誌の中に、
例えば、宣伝用として、厚みのある試供品などの商品サ
ンプルを挟み込んだ場合、最下段に位置する商品サンプ
ルには、略250kgf程度の力が掛かっている。従
来、このような場合には、商品サンプルの雑誌からの散
逸防止と、その保護の目的から、例えば、段ボール紙
や、合紙した板紙などを保護紙として、これに該サンプ
ルの外形と略同形状の切り抜き部を設け、それを雑誌等
の広告頁に貼り付けるなどして固定し、切り抜いた空間
部に該サンプルを挿入し、固定することにより、散逸を
防ぎ、且つ、積み上げによる荷重(以下積載圧と呼ぶ)
を軽減して該サンプルを保護する方法を採っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな方法では、例えば、保護紙として段ボール紙を用い
た場合、その圧縮強度がそれ程強くないため、前記積載
圧を軽減するためには段ボール紙の面積を可能な範囲で
大きくする必要があり、それによって異物感が強くなる
と同時に、保護紙の材料費および加工費などのコストが
嵩み、比較的安価な小袋入り試供品などの商品サンプル
には適さないという問題があった。また、特に、液体状
の商品サンプルを袋詰めして、雑誌中に添付したい場合
でも、万一、破袋が発生すると周囲の雑誌まで汚染され
るため、袋自体を強化することは勿論、積載圧の軽減対
策も十分な安全率をもって設計する必要があり、安易に
実施することはできなかった。
【0004】また、雑誌に広告サンプル(現物見本)を
添付する場合、日本雑誌協会が「雑誌作成上の留意事
項」について自主基準を昭和61年に定めて規制されて
きたが、平成6年にその基準緩和が検討され、改正され
た「雑誌作成上の留意事項」の内容〔運用解説〕が平成
6年11月29日付けで日本雑誌協会より公表されてい
る。これによると、広告のサンプル(現物見本)添付に
ついては、例えば、添付できるサンプルの範囲は化粧用
品(化粧品、シャンプー類、石鹸、洗剤まで)とし、粉
末、液体状のものは完全密封にし、破損しないようにす
る。また、添付物の面積は25cm2 〜100cm2
し、その厚さは1.5mm以内とする。などを条件とし
て平成7年1月中旬発売の雑誌から実施可能としてい
る。
【0005】本発明は、上記のような問題点および規制
に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、液体、粉体、粒状体などの商品サンプル等を充填、
密封した包装袋において、前記自主基準に適合すると同
時に、雑誌等印刷物への取り付けが容易で、一般的には
250kgf以上の荷重、例えば、日本雑誌協会の指定
では総重量3ton以上の圧力が掛かっても破袋しない
という、積載圧を軽減できる包装袋を安価に提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め種々研究した結果、例えば、液体などを充填、密封し
た包装袋において、袋の大きさを25cm2 〜100c
2 とし、厚さが1.5mm以下になるように充填量を
調整し、且つ、その包装袋の外側面に、包装袋の平均厚
さ以上で1.5mm迄の厚さの間隔支持部材を付設する
ことにより、その包装袋が雑誌等の所望の頁に粘着剤な
どで再剥離可能に貼り付けられ、更に、その雑誌が集積
され、多数積み上げられた際にも、付設された間隔支持
部材によって、積載圧が軽減され、破袋を防止でき、前
記日本雑誌協会の自主基準にも適合できる見通しを得て
本発明の完成に至ったものである。
【0007】即ち、本請求項1の発明は、液体、粉体、
粒状体などを充填、密封した包装袋において、該包装袋
の平均厚さ以上の厚さを有する間隔支持部材を包装袋の
外側面に設けたことを特徴とする包装袋からなる。そし
て、本請求項2の発明は、前記間隔支持部材が、ホット
メルト材により形成されていることを特徴とする請求項
1に記載の包装袋である。また、本請求項3の発明は、
前記間隔支持部材が、合成樹脂により形成されているこ
とを特徴とする請求項1に記載の包装袋からなってい
る。
【0008】
【作用】本発明の積載圧を軽減できる包装袋は、液体、
粉体、粒状体などを充填、密封した包装袋において、該
包装袋の平均厚さ以上の厚さを有する間隔支持部材を包
装袋の外側面に設けた構成である。従って、この包装袋
を雑誌等の所望の頁に粘着剤などにより再剥離可能に貼
り付け、更に、その雑誌を集積し、高積みした場合で
も、包装袋の外側面に設けた間隔支持部材が積み上げに
よる積載圧を受け止め、包装袋に掛かる圧力を軽減する
ことができる。
【0009】また、前記間隔支持部材をホットメルト材
で形成する場合には、ホットメルト材として固化後も軽
度の粘着性を有するものを用い、これを包装袋の下側
面、即ち、包装袋を雑誌等に貼り合わせる面に設けるこ
とにより、前記積載圧を軽減できると同時に、雑誌等の
頁となる台紙への貼り合わせに際して、改めて接着剤を
用いなくても脱落しない程度に接着できる。また、前記
間隔支持部材を合成樹脂で形成する場合には、種々の樹
脂を使用でき、それぞれに適した成形法が採れるため形
状、寸法など精度のよい間隔支持部材を製造でき、確実
且つ安定して積載圧を軽減できる。
【0010】以下に、図面および実施例により、本発明
を詳細に説明する。只、本発明はこれらに限定されるも
のではない。図1の(イ)は、本発明の積載圧を軽減で
きる包装袋の一実施例の構成を示す模式平面図であり、
また、図1の(ロ)は、(イ)に示した包装袋を雑誌等
の頁となる台紙上に貼り合わせた状態を示す模式断面図
である。図1の(イ)に示した包装袋1は、液体状など
の内容物を充填し、密封した四方シール形式の包装袋で
あって、その四隅のヒートシール部2の中の長辺側の二
隅のヒートシール部の外面(下側)に間隔支持部材3a
、3b を粘着剤またはヒートシール剤などで接合した
構成である。また、図1の(ロ)において、包装袋1を
台紙4上に貼り付ける方法は、包装袋1に接合した間隔
支持部材3a 、3b と台紙4との間で貼り合わせてもよ
く、また、包装袋1と台紙4との間の部分で貼り合わせ
てもよい。また、この貼り合わせには、最終的には包装
袋1は台紙4から剥がして使用するものであるため、再
剥離可能なように、粘着剤、或いはホットメルトなどの
中で接着力のそれほど強くないタイプの接着剤を用い、
更に、必要に応じて台紙4の表面、およびこれに接して
重なる頁面に軽度の剥離性を付与できる樹脂層(オーバ
ープリント層など)を設けることが好ましい。
【0011】図2の(イ)は、本発明の積載圧を軽減で
きる包装袋の別の一実施例の構成を示す模式平面図であ
り、図2の(ロ)は、上記(イ)に示した包装袋を雑誌
等の頁となる台紙上に貼り合わせた状態を示す模式断面
図である。図2の包装袋1は、前記図1の包装袋の場
合、間隔支持部材3a 、3b を包装袋1の下側面に取り
付けて、台紙4に貼り合わせたのに対して、包装袋1の
上側面に間隔支持部材3a 、3b を取り付けて、包装袋
1と台紙4との間で包装袋1を台紙4に貼り合わせたも
のである。このような間隔支持部材3a 、3b の取り付
け方をしても図1の場合と同様に、積載圧の軽減効果を
得ることができる。只、包装袋1の表面に直接間隔支持
部材3a 、3b が見えるため異物感が強く、外観の点で
は図1のように包装袋1の下側面に取り付けることが好
ましい。
【0012】図3の(イ)は、本発明の積載圧を軽減で
きる包装袋の更に別の一実施例の構成を示す模式平面図
であり、図3の(ロ)は、上記図3の(イ)に示した包
装袋を雑誌等の頁となる台紙上に貼り合わせた状態を示
す模式断面図である。図3の(イ)に示した包装袋1
は、間隔支持部材3c を袋の下側表面の対角線となる位
置に取り付けたものである。この場合、包装袋1の台紙
4への貼り合わせは、図3の(ロ)に示すように、間隔
支持部材3c と包装袋1の両方が台紙4に接するため、
そのどちらかで台紙4に貼り合わせればよい。貼り合わ
せの方法は、図1で説明した方法と同様であり再剥離可
能に行うことが好ましい。また、図3の場合も、間隔支
持部材3c は包装袋1の上側面に取り付けることもで
き、積載圧を軽減する効果も同様に得られるが、外観の
点で、図2の例と同様に好ましくないため、包装袋1の
下側面に取り付けて台紙4に貼り合わせることが好まし
い。
【0013】以下に本発明の積載圧を軽減できる包装袋
の構成材料等について説明する。 (袋の構成材料)先ず、本発明の包装袋の袋の部分に使
用する材料は、充填する内容物の種類に応じて、通常の
フレキシブルパッケージで使用される材料をそのまま同
様に使用することができる。一般的には、袋の材料には
積層フィルムが用いられ、その構成は、表面層/シーラ
ント層、または、表面層/中間層/シーラント層のよう
に積層したものである。上記の構成において、中間層は
単層または二種以上の多層で構成される。また、上記各
層の間には必要に応じて接着層を設けることができる。
【0014】表面層は、印刷適性、ラミネート適性に優
れ、引張り強度、引き裂き強度、衝撃強度等の総合的な
機械的強度に優れると共に、耐溶剤性、耐薬品性のほ
か、ヒートシールの際の加熱に対する耐熱性などが必要
である。このような性能、条件を満たすフィルムとして
は、例えば、2軸延伸ポリエステルフィルム、2軸延伸
ナイロンフィルム、2軸延伸ポリプロピレンフィルムな
どのフィルム、或いは、これらに防湿性やガスバリヤー
性を付与するためにポリビニデンクロライド(PVD
C)などをコーティングしたフィルムが挙げられる。こ
れらのフィルムの厚さは9μm〜40μm程度の範囲が
適当である。
【0015】中間層は、積層フィルムの機械的強度の向
上、或いは、水蒸気や各種のガスバリヤー性などを向上
させるために設けるものであり、目的に応じて例えばナ
イロン、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(EV
OH)など各種の樹脂膜やアルミニウム箔、或いは、ア
ルミニウムや酸化珪素、アルミナなどの薄膜を真空蒸着
などにより表面に被覆した樹脂フィルムなどが用いられ
る。中間層の厚さは、通常7〜50μm程度が適当であ
る。中間層を表面層に積層する方法は、中間層が予めフ
ィルム状で準備されている場合には、従来公知のドライ
ラミネーション法、或いは、ポリエチレンなどの熱接着
性樹脂を表面層と中間層の間にTダイから押し出して圧
着し、接着させる所謂サンドイッチラミネーション法な
どで積層することができる。また、ペレット状の樹脂を
用いて加工する場合には、表面層のフィルムに直接押し
出しコートして積層するか、或いは、一旦インフレーシ
ョン成形などによりフィルム化し、これをドライラミネ
ーション法で貼り合わせて積層することもできる。尚、
表面層のフィルムに中間層を積層する際、接着性安定化
のため表面層の積層面にコロナ放電処理などを施し、更
に、有機チタン系、ウレタン系、イミン系、ゴム系等の
公知のアンカーコートを施すことができる。
【0016】シーラント層は、積層フィルムの最内層に
設けられており、積層フィルムが製袋される際に、シー
ラーの熱と圧により十分な強度で熱接着することが必要
である。また、袋の最内層にあり、充填される内容物と
直接接触することから耐内容物性も必要となる。このよ
うなシーラント層には、低密度ポリエチレン(LDP
E)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプ
ロピレン(PP)、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂
(EVA)、エチレン−アクリル酸共重合樹脂(EA
A)、エチレン−アクリル酸エチル共重合樹脂(EE
A)、アイオノマーなどのポリオレフィン系樹脂が使用
でき、これらの中から内容物の種類に応じて適性のある
ものを選択して使用することができる。シーラント層の
積層は、上記のような樹脂を押し出しコートして積層で
きるほか、予め上記樹脂をフィルム化し、これをドライ
ラミネートして積層することもできる。只、本発明の包
装袋では、強いヒートシール強度が要求されるため、ヒ
ートシール強度をより強くできる後者のドライラミネー
ト方式で積層することが好ましい。このようなシーラン
ト層の厚さは、通常15〜100μm程度が適当であ
る。
【0017】(製袋について)本発明の包装袋は、以上
のような材料を用いて作成した積層フィルムを製袋機に
より、袋状に熱接着させて作成する。袋の形態として
は、三方シールタイプ、ピロータイプ、ガセットタイプ
などが可能であるが、本発明の包装袋の場合、内容物を
充填後、250kgf以上の大きな積載圧を掛けても破
袋しないことが必要であり、この点ではヒートシール強
度が最も強く安定できる三方シールタイプの袋が好まし
い。
【0018】(間隔支持部材)本発明において、積載圧
を軽減するために包装袋の外側面に設ける間隔支持部材
の材質は、合成樹脂、ホットメルト材などが、加工性の
よい点で好ましいが、これらに限定するものではなく、
積載圧を軽減できる程度の硬さを有するものであれば何
でも使用できる。例えば、プレスボード、バルカナイズ
ドファイバー、合成樹脂含浸紙などの紙類、アルミニウ
ム、その他の金属、セラミックス等の焼結体、或いは鉱
物質など、これらの単体およびこれらを含む積層体など
も使用できる。合成樹脂では、ポリエチレン(PE)、
ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、アク
リロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂(AB
S樹脂)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)などの熱可塑性樹脂のほか熱硬
化性樹脂も用いることができる。
【0019】間隔支持部材の形状についても、積載圧を
軽減でき、破袋を防止できる効果の得られるものであれ
ばどのような形状でもよく、図1、図3に示した形状の
ほか、例えば、包装袋の外周に沿った長方形の外枠形
状、或いは、図1と図3の複合形状、リング(丸形)形
状など、袋寸法と内容物の充填量を勘案して自由に決め
ることができる。そして、これらは一体型の部材で形成
されていてもよく、また、複数の分離した部材で形成さ
れていてもよい。只、どのような形状を採るにしても、
できるだけコンパクトな形状であることが、目立たなく
できる点で好ましく、例えば、雑誌に添付する場合、厚
さが1.5mmで、幅が2〜8mm程度の断面形状を有
するスティック状の部材などを適宜組み合わせて形成す
ることもできる。
【0020】間隔支持部材にホットメルト材を用いる場
合には、上記断面形状加工したノズルから加熱、軟化さ
せたホットメルト材を所望の長さに押し出して包装袋の
外側面の所定の位置に接着させればよい。また、間隔支
持部材に合成樹脂を用いる場合には、例えば、熱可塑性
樹脂の場合、射出成形または異形押出成形法などによ
り、上記断面形状と所望の長さの成形品を作成し、これ
を両面粘着テープや粘着剤などにより包装袋の所定の位
置に取り付ければよく、また、熱硬化型樹脂を用いる場
合も圧縮成形法など成形方法が異なるだけで成形品の袋
への取り付けは熱可塑性樹脂の場合と同様に行うことが
できる。
【0021】更に、本発明の包装袋を雑誌等に添付する
方法についても、間隔支持部材を取り付けた包装袋を雑
誌等の所定の頁に直接貼り付けてもよく、また、別に用
意した印刷入り台紙(単葉、二つ折り、三つ折りなど形
式は自由)などに間隔支持部材および包装袋を予め貼り
付けておいて、これを雑誌の所定の頁に、綴じ込み、貼
り付け、或いは、輪ゴム止め(二つ折り、三つ折り形式
の場合)などにより添付してもよい。
【0022】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
る。 (実施例1)下記の構成に作成した積層フィルムを袋の
材料として、外形寸法が幅8cm、長さ12cmの長方
形の三方シールタイプの袋をシール幅各8mmで加熱シ
ールして製袋した。(袋の総面積96cm2 ) この袋にシャンプー8ccを充填、脱気し、シール幅8
mmで加熱シールして密封した後、長辺側の両サイドの
シール部上に、幅が略2.5mm、厚さ1.5mm、長
さが略11cmとなるようにホットメルト材〔P−10
00 旭化学合成(株)製〕を塗布し、固化させて実施
例1の包装袋を作成した。(包装袋の充填部分の面積6
6.56cm2 、充填後の包装袋の平均厚さは略1.2
mm)積層フィルムの構成 (表面層)2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィル
ム(厚さ12μm)/(中間層)アルミニウム箔(厚さ
7μm)/2軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm)
/(シーラント層)線状低密度ポリエチレン(LLDP
E)(厚さ50μm)〔総厚84μm〕 尚、上記各層の積層は総てドライラミネーション法によ
り行った。
【0023】(実施例2)実施例1の包装袋の構成にお
いて、間隔支持部材のみを幅3mm、厚さ1.5mm
で、長さが11cmのABS樹脂の成形品に換え、これ
を両面粘着テープで包装袋の両サイドのヒートシール部
に取り付けた以外は総て実施例1と同様に加工して実施
例2の包装袋を作成した。
【0024】(実施例3)実施例2の包装袋の構成にお
いて、間隔支持部材の寸法を長さのみ13cmに変更
し、更に、包装袋への取り付け位置を、長方形の包装袋
の対角線に相当する部分に変更して(1本のみ)取り付
けた以外は総て実施例2と同様に加工して実施例3の包
装袋を作成した。(包装袋に平面で荷重を掛けた際の包
装袋の平均厚さは略1.27mm)
【0025】(比較例1)実施例1の包装袋の構成にお
いて、間隔支持部材の取り付けのみを省略し、その他は
総て実施例1と同様に加工して比較例1の包装袋とし
た。
【0026】(耐圧性試験および結果)以上のように作
成した実施例1〜3および比較例1の包装袋について、
これらが雑誌等の中に添付され、それが集積されて高く
積み上げられた際に、各包装袋がその積載圧に耐えられ
るかどうかを調べるため、下記の方法で耐圧性試験を実
施した。耐圧性試験の方法 実施例1〜3および比較例1の包装袋を各10個サンプ
リングし、それぞれを厚さが略10mmの雑誌の中心部
に挿入し、頁に固定してテスト試料とした。この時、実
施例1の包装袋は、ホットメルト材による間隔支持部材
の取り付け面を下に向けて挿入し、ホットメルト材の軽
い粘着により頁に固定した。また、実施例2、3の包装
袋は、それぞれの間隔支持部材の上に、更に両面粘着テ
ープを貼り付けた後、その面を下に向けて挿入し、頁に
貼り付けた。そして、比較例1の包装袋は、その袋の表
面に長辺側に沿って、幅6mmで、長さ3cmの両面粘
着テープ2枚を3cmの間隔をあけて平行に貼り付けた
後、その面を下に向けて挿入し、頁に貼り付けた。以上
のように準備した各試料を1個ずつ、圧縮試験機によ
り、3000kgfの荷重を掛けた後、各試料の包装袋
について破袋(洩れ)の有無を調べた。
【0027】上記の耐圧テストの結果は、実施例1〜3
の包装袋については、いずれも破袋(洩れ)の発生がな
く良好であった。これに対して比較例1の試料の包装袋
は、ヒートシール部の端部のフィルム切れ、或いは、シ
ール部の部分的な剥がれなどによる破袋(液洩れ)が認
められた。これは、実施例の包装袋に付設した間隔支持
部材が、包装袋に掛かる圧力を軽減する点で有効に働い
たことを示すものであり、本発明の包装袋は、雑誌等に
添付しても破袋などの問題を生じないことを示してい
る。
【0028】
【発明の効果】以上詳しく説明したように本発明の包装
袋は、液体、粉体、粒状体などの内容物を充填、密封し
た包装袋において、その包装袋の平均厚さ以上の厚さを
有する間隔支持部材を包装袋の外側面に取り付けた構成
である。このような構成を採ることにより、包装袋に液
体状などの内容物を商品サンプルとして充填、密封し、
これを雑誌やカタログなどの頁となる台紙上に粘着剤な
どにより再剥離できるように貼り付けた場合、包装袋が
雑誌等から脱落することを防止でき、必要な場合には、
容易にこれを剥がすことができる。また、包装袋を貼り
付けた雑誌等を集積し、高く積み上げた場合にも、その
積載圧を間隔支持部材が受け止めるため、包装袋に掛か
る積載圧を軽減でき、破袋などの事故を防止することが
できる。また、間隔支持部材自体は、細長い板状でもよ
く、安価に製造でき、包装袋への取り付けも容易で、包
装袋として雑誌等の台紙に貼り付けた後も表面から見え
ないようにでき、外観においても優れている。
【0029】また、本発明の包装袋において、間隔支持
部材をホットメルト材で形成する場合には、例えば、ノ
ズルから吐出させて塗布する方式のアプリケーターを用
いて、ホットメルト材を包装袋の所定部分に厚さが略
1.5mmになるように、所定の長さで塗布することに
より、間隔支持部材とすることができ、この場合には、
間隔支持部材を包装袋に取り付ける際の接着剤、及び、
雑誌等の台紙面に包装袋を貼り付ける際の接着剤を間隔
支持部材自体が兼ねることができる。また、間隔支持部
材を合成樹脂で形成する場合には、使用する樹脂に応じ
て適した成形法で成形できるため、形状、寸法など、精
度がよく、外観にも優れた間隔支持部材を生産性よく製
造でき、安定した積載圧の軽減が可能となり、確実に破
袋を防止することができる。そして、包装袋の寸法を2
5cm2 〜100cm2 とし、間隔支持部材の厚さを
1.5mm迄とし、内容物の充填量を袋の平均厚さが
1.5mm以内となるように調整することにより、日本
雑誌協会が自主基準として規定する「雑誌作成上の留意
事項」の「形式・材質」広告のサンプル(現物見本)添
付の項目に適合する包装袋とこれを添付した雑誌を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1の(イ)は、本発明の積載圧を軽減できる
包装袋の一実施例の構成を示す模式平面図であり、
(ロ)は、上記(イ)の包装袋を雑誌等の頁となる台紙
上に貼り合わせた状態を示す模式断面図である。
【図2】図2の(イ)は、本発明の積載圧を軽減できる
包装袋の別の一実施例の構成を示す模式平面図であり、
(ロ)は、上記(イ)の包装袋を雑誌等の頁となる台紙
上に貼り合わせた状態を示す模式断面図である。
【図3】図3の(イ)は、本発明の積載圧を軽減できる
包装袋の更に別の一実施例の構成を示す模式平面図であ
り、(ロ)は、上記(イ)の包装袋を雑誌等の頁となる
台紙上に貼り合わせた状態を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 包装袋 2 ヒートシール部 3a 、3b 、3c 間隔支持部材 4 台紙

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体、粉体、粒状体などを充填、密封し
    た包装袋において、該包装袋の平均厚さ以上の厚さを有
    する間隔支持部材を包装袋の外側面に設けたことを特徴
    とする包装袋。
  2. 【請求項2】 前記間隔支持部材が、ホットメルト材に
    より形成されていることを特徴とする請求項1記載の包
    装袋。
  3. 【請求項3】 前記間隔支持部材が、合成樹脂により形
    成されていることを特徴とする請求項1記載の包装袋。
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