JPH09150843A - 包装体 - Google Patents

包装体

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JPH09150843A
JPH09150843A JP33432495A JP33432495A JPH09150843A JP H09150843 A JPH09150843 A JP H09150843A JP 33432495 A JP33432495 A JP 33432495A JP 33432495 A JP33432495 A JP 33432495A JP H09150843 A JPH09150843 A JP H09150843A
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filled
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JP33432495A
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English (en)
Inventor
Koji Yamaguchi
孝司 山口
Satoshi Osone
聡 大曽根
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体、粉体、粒状体などの商品サンプルを密
封包装した包装体であって、これを雑誌、パンフレット
などの印刷物の中に貼着し、集積、高積みしても破袋な
どを生じないという耐圧性に優れた包装体を提供する。 【解決手段】 包装体1に用いる袋の材料に、熱接着性
を有する積層フィルムを使用し、ヒートシールにより仕
切りされた複数の充填部分を有する包装袋を作成する。
そして、少なくとも一つの充填部分(主充填部分2)に
は内容物を充填・密封し、他の充填部分(副充填部分3
a )には、前記内容物が充填・密封された部分の平均厚
さと同等もしくはそれ以上の厚さを有する合成樹脂製な
どの間隔支持部材6a を封入して包装体1を作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、包装体の技術に関
し、更に詳しくは、包装袋に試供品などの液体状、粘体
状、粉状、粒状、或いは固形状などの内容物を充填し、
密封した包装体を雑誌等印刷物の中に挟んで添付し、こ
れを集積し、輸送した場合にも、包装体が受ける積載圧
を軽減でき、破袋などを防止できる包装体の技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、雑誌などの書籍類は、印刷、製
本後、パレットなどに集積され、更にこれが多段積みさ
れている。このような集積方法が行われる雑誌の中に、
例えば、宣伝用として、厚みのある試供品などの商品サ
ンプルを挟み込んだ場合、最下段に位置する商品サンプ
ルには、略250kgf程度の力が掛かっている。従
来、このような場合には、商品サンプルの雑誌からの散
逸防止と、その保護の目的から、例えば、段ボールや、
合紙した板紙などを保護紙として、これに該サンプルの
外形と略同形状の切り抜き部を設け、それを雑誌等の広
告頁に貼り付けるなどして固定し、切り抜いた空間部に
該サンプルを挿入し、固定することにより、散逸を防
ぎ、且つ、積み上げによる荷重(以下積載圧と呼ぶ)を
軽減して該サンプルを保護する方法を採っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな方法では、例えば、保護紙として段ボールを用いた
場合、その圧縮強度がそれ程強くないため、前記積載圧
を軽減するためには段ボールの面積を可能な範囲で大き
くする必要があり、それによって異物感が強くなると同
時に、保護紙の材料費および加工費などのコストが嵩
み、比較的安価な小袋入り試供品などの商品サンプル用
には適さないという問題があった。また、特に、液体状
の商品サンプルなどを袋詰めして、雑誌の中に添付した
い場合、万一、破袋が発生すると周囲の雑誌まで汚染さ
れるため、袋自体を強化することは勿論、積載圧の軽減
対策も十分な安全率をもって設計する必要があり、安易
に実施することはできなかった。
【0004】また、雑誌に広告サンプル(現物見本)を
添付する場合、日本雑誌協会が「雑誌作成上の留意事
項」について自主基準を昭和61年に定めて規制してき
たが、平成6年にその基準緩和が検討され、改正された
「雑誌作成上の留意事項」の内容〔運用解説〕が、平成
6年11月29日付けで日本雑誌協会より公表されてい
る。これによると、広告のサンプル(現物見本)添付に
ついては、例えば、添付できるサンプルの範囲は、化粧
用品(化粧品、シャンプー類、石鹸、洗剤まで)とし、
粉末、液体状のものは完全に密封し、破損しないように
すること。また、添付物の面積は25cm2 〜100c
2 とし、その厚さは1.5mm以内とする。などを条
件として平成7年1月中旬発売の雑誌から実施可能とし
ている。
【0005】本発明は、上記のような問題点および規制
に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、液体、粉体、粒状体などの商品サンプル等を充填、
密封する包装袋において、前記自主基準に適合すると同
時に、雑誌、カタログなど印刷物への取り付けが簡単
で、一般的には250kgf程度の荷重、必要な場合に
は例えば、日本雑誌協会の指定する総重量3ton以上
の圧力が掛かっても破袋しないという、積載圧を軽減で
きる包装体を安価に提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め種々研究した結果、例えば、液体状などの商品サンプ
ル等を充填し、密封する包装袋において、袋全体の大き
さ(面積)を25〜100cm2 とし、且つ、袋に熱シ
ールなどにより仕切りを設けて、複数の充填部分を有す
る構造とし、少なくともその中の一つの充填部分には商
品サンプル等内容物を、封入後の充填部分の平均厚さが
1.5mmを越えないように充填量を調節して密封し、
他の充填部分には、前記内容物を充填した部分の平均厚
さと同等もしくはそれ以上の厚さを有する間隔支持部材
を封入して包装体を形成することにより、その包装体
が、雑誌等の所望の頁に粘着剤などで再剥離可能に取り
付けられ、更に、その雑誌等が集積され、多段に積み上
げられた際にも、包装体に封入されている間隔支持部材
により積載圧が軽減されて破袋が発生せず、前記日本雑
誌協会の自主基準にも適合させ得ることを見出し本発明
の完成に至ったものである。
【0007】即ち、本請求項1に記載の発明は、液体、
粉体、粒状体などの内容物を充填、密封する包装袋にお
いて、該包装袋が仕切りされた複数の充填部分を有し、
少なくとも一つの充填部分には内容物が充填、密封さ
れ、他の充填部分には、前記内容物が充填、密封された
部分の平均厚さと同等、もしくはそれ以上の厚さを有す
る間隔支持部材が封入されていることを特徴とする包装
体からなる。また、本請求項2に記載の発明は、前記間
隔支持部材が、合成樹脂により形成されていることを特
徴とする請求項1に記載の包装体である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の包装体の実施の形
態について詳しく説明する。 (包装袋について)先ず、本発明の包装体の袋の部分に
使用する材料は、充填する内容物の種類に応じて適する
ものを選択して使用するが、通常のフレキシブルパッケ
ージで使用される材料を同様に使用することができる。
通常、袋の材料としては積層フィルムを用いるが、その
構成は、表面層/シーラント層、又は、表面層/中間層
/シーラント層のように積層したものである。この構成
において、表面層および中間層はそれぞれ単独のフィル
ムなどの層でもよいが、二種以上の多層で構成してもよ
い。また、上記各層の間には必要に応じて接着層を設け
ることができる。
【0009】表面層は、印刷適性、ラミネート適性に優
れ、引張り強度、衝撃強度、耐擦傷性等の総合的な機械
的強度に優れると共に、耐溶剤性、耐薬品性のほか、ヒ
ートシールの際の加熱に対する耐熱性などが必要であ
る。このような性能、条件を満たすフィルムとしては、
例えば、2軸延伸ポリエステルフィルム、2軸延伸ナイ
ロンフィルム、2軸延伸ポリプロピレンフィルムなどの
ほか、これらに防湿性やガスバリヤー性を付与するため
にポリビニデンクロライド(PVDC)などをコーティ
ングしたフィルムなどが挙げられ、これらを単独または
二種以上を積層して使用することができる。このような
表面層の厚さは、9μm〜50μm程度の範囲が適当で
ある。厚さが9μm未満の場合は、強度が不足し、印刷
やラミネートの加工適性も低下するため好ましくない。
また、50μmを超える厚さは、本発明の場合、包装袋
自体が小型でもあり、強度も充分であるためその必要性
がなく、材料コストが高くなる点で好ましくない。
【0010】中間層は、積層フィルムの機械的強度の向
上、或いは、水蒸気や各種のガスバリヤー性などを向上
させるために設けるものであり、目的に応じて例えばナ
イロン、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル
共重合体ケン化物(EVOH)などのフィルムやアルミ
ニウム箔、或いは、アルミニウムや酸化珪素、アルミナ
などの薄膜(厚さ400〜600Å)を真空蒸着などに
より表面に被覆した樹脂フィルムなどが用いられる。中
間層の厚さは、通常7〜50μm程度が適当である。厚
さが7μm未満の場合は、強度や各種バリヤー性など必
要な性能が得られず、ラミネートなどの加工適性も低下
するため好ましくない。また、50μmを超える厚さ
は、性能面で既に充分であり、その必要性がなく、材料
コストも高くなるため好ましくない。
【0011】中間層を表面層に積層する方法は、中間層
が予めフィルム状で準備されている場合には、従来公知
のドライラミネーション法、或いは、ポリエチレンなど
の熱接着性樹脂を表面層と中間層の間にTダイから押し
出して圧着し、接着させる押し出しラミネーション法
(サンドイッチラミネーション法とも呼ばれる)などで
積層することができる。また、中間層の材料がペレット
状などの樹脂である場合には、表面層のフィルムに押し
出しコートして積層するか、或いは、一旦インフレーシ
ョン成形などによりフィルム化し、これを前記と同様ド
ライラミネーション法または押し出しラミネーション法
などで貼り合わせて積層してもよい。尚、表面層のフィ
ルムに中間層を積層する際、接着性安定化のため表面層
の積層面にコロナ放電処理などを施し、更に、有機チタ
ン系、ウレタン系、イミン系、ゴム系等の公知のアンカ
ーコートを施すこともできる。
【0012】次に、シーラント層は、積層フィルムの最
内層に設けらるもので、積層フィルムが製袋される際
に、シーラーの熱と圧により十分な強度で熱接着するこ
とが必要である。また、袋の最内層にあり、充填される
内容物と直接接触することから耐内容物性も必要とな
る。このようなシーラント層には、低密度ポリエチレン
(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDP
E)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−酢酸ビニル
共重合樹脂(EVA)、エチレン−アクリル酸共重合樹
脂(EAA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合樹脂
(EEA)、アイオノマーなどのポリオレフィン系樹脂
が使用でき、これらの中から内容物の種類に応じて適性
のあるものを選択して使用することができる。
【0013】シーラント層の積層は、上記のような樹脂
を、表面層、又は表面層と中間層とを積層したフィルム
の内面側に押し出しコートして積層できるほか、予め上
記樹脂をフィルム化しておいて、これをドライラミネー
ション法などで積層することもできる。この場合も接着
性安定化のために積層面に、前記と同様、コロナ放電処
理やアンカーコートなどの前処理を施すことができる。
尚、本発明の包装体では、強いヒートシール強度が要求
されるため、ヒートシール強度をより強くできる後者の
ドライラミネーション法でシーラント層を積層すること
が好ましい。このようなシーラント層の厚さは、通常1
5〜100μm程度の範囲が適当である。シーラント層
の厚さが15μm未満の場合は、充分なヒートシール強
度が得られないため好ましくなく、また、厚さが100
μmを超えても、特にヒートシール強度が強くなること
もなく、むしろヒートシールに要する時間が長くなり、
材料コストも高くなるため好ましくない。
【0014】本発明に用いる包装袋は、以上のように作
成した積層フィルムを製袋機、または製袋・充填機(製
袋と充填、シールをインラインで行う機械)に掛けて、
袋状に熱接着させて作成する。只、袋の形態は、二つ、
または三つ、四つなどの複数の充填部分を有する連続包
装袋形式とし、少なくともその中の一つの充填部分には
商品サンプルなどの内容物を充填し、他の充填部分には
間隔支持部材を充填するものである。
【0015】そして、包装袋の充填部分が二つの場合
は、一つを内容物を充填するための主充填部分とし、も
う一つを間隔支持部材を封入するための副充填部分とし
て、主充填部分に隣接するように熱シールによる仕切り
を介して設ければよい。この時、包装袋が長方形であれ
ば、間隔支持部材を封入する副充填部分の形状は、袋端
部の一辺に沿う細長い長方形であってもよく、また、袋
端部の二辺に沿うL字形などの形状であってもよい。副
充填部分が主充填部分に隣接して設けられている限り、
封入されている間隔支持部材による積載圧の軽減効果は
良好に得られるので、副充填部分の形状は自由に決めて
よい。
【0016】また、包装袋の充填部分が三つの場合は、
例えば、中央部に内容物を充填、密封する主充填部分を
一つ設け、その両側に隣接するように間隔支持部材を封
入するための二つの副充填部分を設けてもよい。そし
て、包装袋の充填部分が四つの場合は、例えば、中央部
に内容物を充填、密封する主充填部分を一つ設け、その
周囲の三辺にコの字形などに三つの副充填部分を設けて
もよく、また、場合によっては中央部に内容物を充填、
密封する二つの主充填部分を並べて設け、その両側に隣
接するように二つの副充填部分を設けてもよい。
【0017】このように充填部分の数は、少なくとも内
容物用と間隔支持部材用との二つあればよいが、間隔支
持部材による積載圧の軽減効果を一層高めるため、或い
は、内容物を分割して包装するためなどの目的で、更に
充填部分の数を増やすことは、それぞれの充填に支障の
ない限り自由である。また、上記の包装袋の形態におい
て、内容物を取り出し易くするために袋の周囲の端部に
開封用の切り込みなどを設けたり、或いは、それぞれの
仕切りシール部の略中心部に線状にミシン目線を設け
て、間隔支持部材充填部分を切り離し易くし、また、内
容物充填部分が複数の時は、それらを個別に切り離し易
くすることもできる。
【0018】(間隔支持部材)本発明の包装体におい
て、前記副充填部分に封入する間隔支持部材は、積載圧
を軽減するためのものであり、該包装体の内容物が充
填、密封されている主充填部分の平均厚さと同等もしく
はそれ以上の厚さを有し、且つ、該包装体に掛かる最大
荷重によって変形しない程度の硬さを有するものであれ
ば、その材質に制限はなく、任意に選択して使用するこ
とができる。このような材質としては、例えば、熱可塑
性および熱硬化性の合成樹脂のほか、プレスボード、バ
ルカナイズドファイバー、合成樹脂含浸紙などの紙類、
木材、アルミニウム、その他の金属、セラミックスなど
の焼結体、或いは鉱物質なども使用することができる。
只、用途から見てもあくまで補助材料であり、安価であ
ることも重要な要素であるため、材料自体も比較的安価
で加工性のよいものが好ましい。この点から、熱可塑性
や熱硬化性の合成樹脂は加工性もよく、安価なものを選
択できる点で特に好ましい。
【0019】上記のような合成樹脂は、予め所定の形状
にそれぞれ公知の方法で成形したものを副充填部分に挿
入し、封緘してもよいが、例えば、各種ワックス類やハ
ードレジン、及び、これらの混合物、或いは、ホットメ
ルト材などのような熱可塑性樹脂の場合、加熱溶融した
状態で充填、密封し、その後、冷却、固化させてもよ
く、また、エポキシ樹脂などのような常温または熱硬化
性の合成樹脂の場合は、硬化前の流動性のある状態で副
充填部分に充填、密封し、その後、加熱、または、常温
経時により反応させて固化してもよい。
【0020】尚、前記の予め成形して用いる熱可塑性樹
脂としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロ
ピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、アクリロニト
リル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂(ABS樹
脂)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアミド、ポリカ
ーボネート(PC)、そして、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PB
T)などのポリエステルなどが、汎用樹脂として好まし
く使用でき、更に、エンジニアリングプラスチックに分
類される樹脂も勿論使用できる。これらの樹脂は単独で
用いてもよいが、複数をブレンドして用いることもでき
る。また、安価な無機質または有機質の充填剤を添加し
て用いることにより材料コストの低減も可能になる。
【0021】間隔支持部材の形状については、前述した
ように包装体の内容物が充填、密封されている主充填部
分の平均厚さと同等、もしくはそれ以上の厚さを有する
ことが基本条件であり、その他の点については特に制限
はなく、自由に決めてよい。只、包装体を商品サンプル
として雑誌に添付して用いる場合には、前記日本雑誌協
会の自主基準の点から、袋の大きさ(面積)が25cm
2 〜100cm2 の範囲と小型であり、また、厚さを略
1.5mm以内とすることが条件となる。従って、内容
物を充填する主充填部分をできるだけ大きくとるために
は、間隔支持部材をできるだけコンパクトな形状とし、
副充填部分の面積を小さくできるようにすることが好ま
しい。このためには、間隔支持部材は、例えば、厚さが
略1.5mmの薄板で棒状などのコンパクトな形状が好
ましい。
【0022】このような間隔支持部材は、予め成形して
おいてこれを封入する場合は、使用する材料に応じて、
それぞれ公知の方法により成形することができる。例え
ば、材料が熱可塑性樹脂の場合には、射出成形により成
形できるほか、所定の厚さ(例えば1.5mm)のシー
トを押し出し成形などにより作成し、これを所望の形状
に打ち抜いて製造してもよい。また、材料がワックス類
やホットメルト材などのように比較的低融点の材料、或
いは、エポキシ樹脂などのように反応硬化性の樹脂であ
る場合には、加熱溶融した状態、或いは、反応硬化前の
流動性のある状態で、副充填部分にその厚さが略1.5
mmになるように量を調節して充填、密封し、その後、
冷却・固化、或いは、加熱もしくは常温経時により反応
硬化させて袋内でその形状に合わせて成形することもで
きる。
【0023】(包装体の作成)前記のように作成した包
装袋に前記の間隔支持部材と内容物(例えばシャンプー
など)をそれぞれ副充填部分と主充填部分に充填し、空
気を残さないように脱気して開口部をヒートシールする
ことにより本発明の包装体を作成することができる。こ
の時、主充填部分に充填する内容物の充填量は、その充
填部分の平均厚さが間隔支持部材の厚さと同等か、或い
は、それより小さくなるように調整して充填するもので
ある。内容物充填部分の平均厚さが間隔支持部材の厚さ
を超える場合は、その包装体を雑誌等に添付して集積し
た際、その積載圧を内容物充填部分が直接受けることに
なり、間隔支持部材の積載圧軽減効果を得られなくなる
ため好ましくない。
【0024】(包装体の雑誌等印刷物への添付方法)上
記本発明の包装体を雑誌等に添付する方法は、特に限定
はされず、雑誌等の所定の頁に接着剤を用いて直接貼り
付けてもよく、また、別に用意した印刷入りなどの台紙
(単葉、二つ折り、三つ折りなど形式は自由)に予め包
装体を貼り付けておいて、これを雑誌の所定の頁に綴じ
込むか、貼り付けるか、或いは、二つ折り、三つ折りな
どの場合には輪ゴム止めなどにより添付してもよい。ま
た、このようにして雑誌等に添付される包装体の内容物
は、通常、宣伝、広告用の商品見本であり、雑誌の購読
者などが、包装体を台紙から剥がして試用するものであ
る。従って、包装体を雑誌の頁や台紙などに貼り付ける
接着剤は、必ずしも限定する訳ではないが、再剥離可能
な粘着剤(両面粘着テープなども含む)であってもよ
い。そして、粘着剤を使用する場合、包装体の台紙面な
どからの剥離をクリーンに行えるよう、また、剥がした
後、台紙面に粘着剤が残留した場合の対策として、包装
体を貼り付ける頁や台紙の接着面、および、これと重な
る頁などの対向面に、軽度の離型性を付与できる樹脂層
(オーバープリント層など)を設けておくことが好まし
い。
【0025】
【実施例】以下に、図面および実施例により、本発明を
詳細に説明する。只、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。図1、図2、図3は、それぞれ本発明の包装
体の一実施例の形態を説明する模式平面図である。図1
に示した包装体1は、液体、粉体、粒状体などの内容物
が充填、密封されている主充填部分2(内容物は図示せ
ず)と、間隔支持部材6a が封入されている副充填部分
3a とが、ヒートシールによる仕切りシール部を介して
隣接するように設けられた2連形式の包装体であり、主
充填部分2と副充填部分3a の周囲は総てヒートシール
部4により密閉されている。そして、主充填部分2側の
端のヒートシール部4の端部には、包装体の開封を容易
にするための切り込み5が設けられた形態である。この
切り込み5は不要な場合には勿論除いてもよい。また、
図には示していないが、主充填部分2と副充填部分3a
の間の仕切りシール部には、図2に示したミシン目線7
a と同様にミシン目線を入れて副充填部分3a を切り離
しできるようにしてもよい。
【0026】図2に示した包装体1は、内容物が充填、
密封されている主充填部分2を包装体1の中央部に設
け、その両側にそれぞれヒートシールによる仕切りシー
ル部を介して間隔支持部材6a 、6b を封入した副充填
部分3a 、3b を設けた3連形式の包装体である。この
形態の場合、内容物が充填されている主充填部分2の両
側に間隔支持部材6a 、6b が封入されているため、前
記図1の場合と比較して、一層確実に積載圧の軽減効果
を得ることができる。また、両側の副充填部分3a 、3
b と主充填部分2との間の仕切りシール部には、それぞ
れ副充填部分3a 、3b を切り離し可能にするためのミ
シン目線7a、7b を設けている。従って、内容物を使
用する際、ミシン目線7a 、7b により副充填部分3a
、3b を切り取ることにより、主充填部分2の開封を
容易に行えるようになる。尚、上記ミシン目線7a 、7
b を設ける位置は、それぞれの仕切りシール部の中心よ
りも外側寄り、即ち、副充填部分寄りに設けることが、
内容物を密封するシール部の幅が広くなり、特に、内容
物が液体などの場合、シール部の部分的な剥がれによる
液洩れを防止する安全性が高められる点で好ましい。
【0027】図3に示した包装体1は、内容物が充填、
密封されている主充填部分2の両側および底側の3か所
にコの字状に間隔支持部材6a 、6b 、6c を封入した
副充填部分3a 、3b 、3c を設けて4連形式の包装体
としたものである。通常は、図1の2連形式、または図
2の3連形式の包装体で、内容物が充填されている主充
填部分に対する積載圧の軽減効果は充分に得られる。従
って、図3の4連形式の包装体にする必要性は少ない
が、積載圧の軽減効果は図2の3連形式よりも更に高く
なり、破袋などによる液洩れ防止性は一層向上できるた
め、必要な場合にのみこの形態を採ればよい。尚、図3
に示した包装体1においても、各部の目的および作用効
果は、図2に示した包装体の場合と同一であるため説明
は省略する。
【0028】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説
明する。 (実施例1)下記の構成に作成した積層フィルムを包装
袋の材料として、外形寸法が幅100mm、長さ100
mmで、周辺および仕切り部のヒートシール部のシール
幅が各8mmで主充填部分(寸法、幅66mm、長さ8
4mm)と副充填部分(寸法、幅10mm、長さ84m
m)とが隣接する2連形式の包装袋を作成し、主充填部
分には内容物としてシャンプー7ccを充填し、また、
副充填部分には厚さ1.4mmの高密度ポリエチレンシ
ートを幅7mm、長さ80mmに打ち抜いた薄板棒状の
間隔支持部材を挿入し、それぞれ脱気後、開口部をヒー
トシールにより密封して、実施例1の包装体を作成し
た。尚、この包装体の内容物充填部の平均厚さは略1.
3mmで、間隔支持部材充填部の厚さは略1.5mmで
あった。
【0029】積層フィルムの構成 (表面層)2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィル
ム(厚さ12μm)/接着剤層(乾燥時塗布量3g/m
2 )/(中間層)アルミニウム箔(厚さ7μm)/接着
剤層(乾燥時塗布量3g/m2 )/2軸延伸ナイロンフ
ィルム(厚さ15μm)/接着剤層(乾燥時塗布量3g
/m2 )/(シーラント層)線状低密度ポリエチレン
(LLDPE)フィルム(厚さ50μm) 尚、上記各フィルム等の積層は、総て2液反応型ウレタ
ン系接着剤を用いるドライラミネーション法により行っ
た。
【0030】(実施例2)実施例1の包装体の構成にお
いて、副充填部分に封入した高密度ポリエチレン製の間
隔支持部材をホットメルト材〔P−1000 旭化学合
成(株)製〕に換え、これを加熱溶融させて、副充填部
分にノズルより1.2ccを注入し、脱気シールした
後、間隔を1.5mmに調節した二枚の金属製平板の間
に挟んで冷却し、固化させたほかは総て実施例1と同様
に加工して、実施例2の包装体を作成した。この包装体
も内容物充填部の平均厚さは略1.3mmであり、間隔
支持部材充填部の厚さは1.5mmである。
【0031】(比較例1)実施例1の包装体の構成にお
いて、副充填部分に封入した間隔支持部材のみを除き、
その他は総て実施例1と同様に加工して比較例1の包装
体を作成した。
【0032】(耐圧性試験および結果)以上のように作
成した実施例1、2および比較例1の包装体について、
これらが雑誌等の中に添付され、それが集積されて高く
積み上げられた際に、各包装体がその積載圧に耐えられ
るかどうかを調べるため、下記の方法で耐圧性試験を実
施した。 耐圧性試験の方法 実施例1、2および比較例1の包装体を各10個サンプ
リングし、それぞれを厚さが略10mmの雑誌の中心部
の頁の中央部に両面粘着テープで固定してテスト試料と
した。上記のように準備した各試料を、パレットの最下
段に載せ、その上に雑誌を集積し、更に、用紙を積載し
た他のパレットを総重量が3tonになるように積み上
げて3日間倉庫に保管した後、各試料を取り出し、それ
ぞれの包装体のヒートシール部の状況、および破袋(液
洩れ)の有無を調べた。
【0033】上記の耐圧性試験の結果は、実施例1、2
の包装体については、いずれもヒートシール部に異常が
なく、また、破袋(液洩れ)の発生もなく良好であっ
た。これに対して比較例1の包装体は、ヒートシール部
の端部のフィルム切れ、または、シール部の部分的な剥
がれによる破袋(液洩れ)が一部に認められた。
【0034】
【発明の効果】以上詳しく説明したように本発明は、液
体、粉体、粒状体などの内容物を充填、密封する包装袋
において、該包装袋が仕切りされた複数の充填部分を有
し、少なくとも一つの充填部分には内容物が充填、密封
され、他の充填部分には、前記内容物が充填、密封され
た部分の平均厚さと同等、もしくはそれ以上の厚さを有
する間隔支持部材が封入された構成の包装体である。こ
のような構成を採ることにより、該包装体を雑誌やカタ
ログなどの印刷物の頁となる台紙上に、粘着剤など再剥
離可能な接着剤で貼り付けた場合、包装体は雑誌等から
脱落することなく固定でき、必要な場合には、容易にこ
れを剥がすことができる。そして、包装体を貼り付けた
雑誌等を集積し、高く積み上げた場合にも、その積載圧
を間隔支持部材が受け止めるため、包装体の内容物充填
部分に掛かる積載圧が軽減され、破袋などの事故を防止
することができる。また、間隔支持部材は、包装袋の内
容物充填部分と仕切りシール部を隔てて隣接するように
袋に封入されているため、不透明な材料で袋を形成する
ことにより、外からは見えず、違和感もなく外観面でも
優れている。
【0035】また、本発明は、前記包装体に封入されて
いる間隔支持部材を合成樹脂で形成したものである。合
成樹脂を用いることにより、それ自体加工性がよく、そ
れぞれに適した公知の成形法を利用でき、また、安価な
樹脂を選択することも可能であるため、形状、寸法など
自由に、精度に優れた間隔支持部材を生産性よく、安価
に製造でき、更に、包装体に対して安定した積載圧の軽
減効果が得られ、確実に破袋を防止することができる。
そして、包装体の大きさ(面積)を25cm2 〜100
cm2 とし、間隔支持部材の厚さを1.5mm迄とし、
且つ、内容物の充填量を、その充填部分の平均厚さが
1.5mm以内となるように調節して充填することによ
り、前記日本雑誌協会が自主基準として規定する「雑誌
作成上の留意事項」の広告のサンプル(現物見本)添付
の項目に適合する包装体、および、これを添付した雑誌
を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の包装体の一実施例の形態を説明する模
式平面図である。
【図2】本発明の包装体の別の一実施例の形態を説明す
る模式平面図である。
【図3】本発明の包装体の更に別の一実施例の形態を説
明する模式平面図である。
【符号の説明】
1 包装体 2 主充填部分(内容物充填部) 3a 、3b 、3c 副充填部分 4 ヒートシール部 5 切り込み 6a 、6b 、6c 間隔支持部材 7a 、7b ミシン目線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体、粉体、粒状体などの内容物を充
    填、密封する包装袋において、該包装袋が仕切りされた
    複数の充填部分を有し、少なくとも一つの充填部分には
    内容物が充填、密封され、他の充填部分には、前記内容
    物が充填、密封された部分の平均厚さと同等、もしくは
    それ以上の厚さを有する間隔支持部材が封入されている
    ことを特徴とする包装体。
  2. 【請求項2】 前記間隔支持部材が、合成樹脂により形
    成されていることを特徴とする請求項1に記載の包装
    体。
JP33432495A 1995-11-30 1995-11-30 包装体 Pending JPH09150843A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006123931A (ja) * 2004-10-27 2006-05-18 Toyo Jidoki Co Ltd エアバッグ付き袋のエアバッグ充填方法及びエアバッグ付き袋の包装方法
JP2014240291A (ja) * 2013-06-12 2014-12-25 凸版印刷株式会社 自立性包装袋

Cited By (3)

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JP4683899B2 (ja) * 2004-10-27 2011-05-18 東洋自動機株式会社 エアバッグ付き袋のエアバッグ充填方法及びエアバッグ付き袋の包装方法
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