JPH09120468A - コインの選別方法及びその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 より一層の精度の向上を図り、しかも、その
要素として簡易な機構を付けるのみで足り、製品価格も
低廉なものとして需要者に供給することができるコイン
の選別方法及びその装置とする。 【解決手段】 投入されたコインの通路中に共振波伝達
可能物体を突出させておき、その共振波伝達可能物体に
前記したコインを衝突もしくは擦り付け、得られたデー
タを予めメモリーさせた真正のデータと比較させること
とコインの通路中に突出された金属等の共振波伝達可能
物体と、その共振波伝達可能物体と電気的に接続され、
真正のデータを予めメモリーし、得られたデータとの比
較を行なうマイクロコンピュータとを有していることと
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はコイン（硬貨）の選
別方法及びその装置、特に自動販売機や両替機、貸出
機、アミューズメント機器等に付設される、投入された
コインの選別方法及びその装置に関する。

【０００２】

【発明の背景】従来より、上記したような各種機器には
投入されたコインの真贋及び種類を判定するための手段
が施されており、その大要は投入されたコインの径、
幅、重量及び通電率や磁気のデータを取り、真正データ
と比較することによりなされるものとなっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、コイン
はその外形や重量等の変形性が少ないため、偽造しやす
いこと、及び外国貨と共通することも多いため、上記し
た判定要素のみでは判定の精度に信頼性が欠けるものと
なっており、特に近時ではその詐害行為が目立つように
なってきている。

【０００４】

【発明の目的】そこで、本発明は上記した従来の実情や
技術の問題点に着目してなされたものであり、より一層
の精度の向上を図り、しかも、その要素として簡易な機
構を付けるのみで足り、製品価格も低廉なものとして需
要者に供給することができるコインの選別方法及びその
装置を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明に係るコインの選別方法及びその装置は投入
されたコインの通路中に共振波伝達可能物体を突出させ
ておき、その共振波伝達可能物体に前記したコインを衝
突もしくは擦り付け、得られたデータを予めメモリーさ
せた真正のデータと比較させることとコインの通路中に
突出された金属等の共振波伝達可能物体と、その共振波
伝達可能物体と電気的に接続され、真正のデータを予め
メモリーし、得られたデータとの比較を行なうマイクロ
コンピュータとを有していることとを特徴としている。

【０００６】

【作用】係る構成としたことにより、特定の真正コイン
と特定の共振波伝達可能物体との特定された条件下にお
いて発生する音（物体の振動）をインプットしておくこ
と、条件を整えることでコインの真贋及び種類を選別す
ることができ、これを従前の装置に代え、もしくは付加
することでより一層、投入されたコインの選別に関して
の精度、信頼性を高めることができることとなるのであ
る。

【０００７】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の一形態を図
面を参照して説明する。図１は本発明を実施したコイン
の選別装置を示す機構の側面図、図２は同じく機構の正
面図、図３は同じくコイン投入口の一例を示す正面図で
ある。

【０００８】これらの図にあって１はコイン選別装置の
筐体を示し、２はその正面上方に形成されたコインの投
入口である。この投入口２には投入されたコインが通過
する通路３が傾斜され最終的には垂直に落下させるよう
に形成されている。

【０００９】また、前記した投入口２は例えば我が国な
らば記念コインを除いて最大径の５００円貨から通例こ
の種の機器に対応可能とされる１０円貨、１円貨までの
径や幅に合せ、当初よりその径や幅からはみ出る物の投
入を阻止できるよう段階的に構成しておくことができ
る。

【００１０】さらに、前記した投入口２の上下位置に
は、本実施の形態にあってはボールベアリング４、４を
備えており、通路３を走行していくコインのスピードの
均等化を図っている。

【００１１】通路３の傾斜路部分には、さらにマグネッ
ト５が備えられており、通路３を走行していくコインの
磁気等を検出できるようになっている。なお、図中６は
光学系を用いたコインの通過確認センサーである。

【００１２】また、通路３の垂直部分には共振波伝達可
能物体としての金属７が一部を突出させて備えられてお
り、その突出部分の上面はテーパ状に形成されている。
この金属７には共鳴室８が連接され、その共鳴室８には
真正データをインプットされたマイクロコンピュータ９
が電気的に接続されている。

【００１３】前記したマイクロコンピュータ９へインプ
ットされる真正データは特定のスピードで金属７へ衝突
（本実施の形態の場合）した際に生じる音をベースとし
ての振動波長や波形、音圧等の要素であり、投入された
コインと金属７との衝突から生じるデータと正確な比較
をするため、防音の意味も含め共鳴室８が設けられてい
るもので、音叉構造が最も望ましいものとなる。

【００１４】さらに、通路３の垂直部分の下方には投入
されたコインを一旦静止させるソレノイド１０が備えら
れている。このソレノイド１０はリジェクト作用も兼用
するものであり、マイクロコンピュータ９よりの照合デ
ータで真正コインとされた場合で商品選択等のスイッチ
がＯＮされた場合、ピン１１の作用でその真正コインを
釣り銭払い出し機構のパイプもしくはスタッカーへ送り
込む。その際、真正コインＣの自重でマイクロスイッチ
１２のアクチュエータレバー１３を押し、カウントメー
タを作動させる。

【００１５】また、マイクロコンピュータ９よりの照合
データで偽コインとされた場合、直ちにソレノイド１０
はピン１１を作動させて、その偽コインを正規ルートか
ら外し、返却口１７へと排出する。

【００１６】なお、図中１４は返却レバーを示し、１５
はその返却レバー１４の回動で連動し、投入コインを通
路３（正規ルート）から外し返却口１７へと戻す戻し板
である。

【００１７】さらに、ここで、ソレノイド１０によるル
ート選別を機構的に述べると、ピン１１にはＬ字状をし
た制御プレート１６が固設されており、ソレノイド１０
の上面から延設された延設片１０ａと共に上板部で通路
３を閉じ（ピン１１の引込み）、投入コインを一旦、静
止させ、真正なものと判定させると、制御プレート１６
を移動させて通路３を正規ルートとして開放する。ま
た、真正としてのデータが得られない場合は戻し板１５
が作動してそのコインＣを返却口１７へのルートに移行
させる。

【００１８】

【発明の効果】本発明に係るコインの選別方法及びその
装置は上述のように構成され、作用する。そのため、コ
イン独自の有する共振（音）を判定の要素として保有す
ることとなり、従来に比し、より一層の判定の正確さを
得ることができ、偽貨や外国コイン等を選択しはじき出
すことができる。しかも、その構成要素は簡易なものと
なり、価格も低廉で、製品サイズもコンパクト性を保つ
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を実施したコインの選別装置を示す機構
の側面図である。

【図２】本発明を実施したコインの選別装置を示す機構
の正面図である。

【図３】コイン投入口の一例を示す正面図である。

【符号の説明】

１ 筐体 ２ 投入口 ３ 通路 ４ ボールベアリング ５ マグネット ６ 通過確認センサー ７ 金属 ８ 共鳴室 ９ マイクロコンピュータ １０ ソレノイド １１ ピン １２ マイクロスイッチ １３ アクチュエータレバー １４ 返却レバー １５ 戻し板 １６ 制御プレート １７ 返却口

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 投入されたコインの通路中に共振波伝達
   可能物体を突出させておき、その共振波伝達可能物体に
   前記したコインを衝突もしくは擦り付け、得られたデー
   タを予めメモリーさせた真正のデータと比較させること
   を特徴とするコインの選別方法。
2. 【請求項２】 前記した共振波伝達可能物体は金属を使
   用することを特徴とする請求項１に記載のコインの選別
   方法。
3. 【請求項３】 コインの通路中に突出された金属等の共
   振波伝達可能物体と、その共振波伝達可能物体と電気的
   に接続され、真正のデータを予めメモリーし、得られた
   データとの比較を行なうマイクロコンピュータとを有し
   ていることを特徴とするコインの選別装置。