JPH09118843A - シーリング材表面防汚用組成物および防汚方法 - Google Patents

シーリング材表面防汚用組成物および防汚方法

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JPH09118843A
JPH09118843A JP27601195A JP27601195A JPH09118843A JP H09118843 A JPH09118843 A JP H09118843A JP 27601195 A JP27601195 A JP 27601195A JP 27601195 A JP27601195 A JP 27601195A JP H09118843 A JPH09118843 A JP H09118843A
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JP
Japan
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group
sealing material
polyfluoroalkyl group
phosphate ester
salt
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Application number
JP27601195A
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Inventor
Katsuji Ito
勝治 伊藤
Shoichi Kawakami
昌一 川上
Yoko Ikemoto
陽子 池本
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AGC Coat Tech Co Ltd
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Asahi Glass Coat and Resin Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シーリング剤の表面に優れた防汚性を付与する
水系の組成物を提供する。 【解決手段】水系媒体、および、ポリフルオロアルキル
基含有リン酸エステル、ポリフルオロアルキル基含有リ
ン酸エステルの塩、およびポリフルオロアルキル基含有
ウレタン化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物を
含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シーリング材表面
防汚用組成物および防汚方法に関する。本発明方法は一
般の建築物の内外装の目地部に適用するシーリング材の
表面に塵、埃等の汚れの付着を防止するための組成物お
よび該組成物を用いた防汚方法である。
【0002】
【従来の技術】一般の建築物の内外装の、目地部に適用
されるシーリング材として、シリコーン系、変成シリコ
ーン系、ポリスルフィド系、変成ポリスルフィド系、ポ
リウレタン系などのシーリング材が知られている。シー
リング材は、本来、各種部材間の接合部や隙間に充填
し、水密、機密を付与する目的で使用される材料である
が、防水性能が確保されていても目地あるいは目地周辺
が汚れて意匠上見苦しくなるという問題がある。このよ
うなシーリング材汚れは、美観を損なう場合もあるた
め、近年、美観上の品質も要求されるようになってき
た。
【0003】従来より用いられいている変成シリコーン
系、変成ポリスルフィド系あるいはポリウレタン系のシ
ーリング材は、耐久性、耐候性に優れ、種々の優れた性
能をバランスよく有するために広く使われているが、硬
化後も表面にベトつき(タック)が残る欠点がある。さ
らに、目地周辺は汚さないものの、目地部に大気中の塵
埃が付着し、美観を損なう問題もある。特に関東ローム
層等の火山灰層を有する地域等ではシーリング材の表面
が顕著に汚れることが問題となっている。そこで、シー
リング材の硬化後、その表面に着塵防止剤を塗布してバ
リア層を設ける工夫がなされている。
【0004】しかし、この方法ではシーリング材が硬化
するまでの間の塵埃の付着を防ぐことができないことか
ら、さらに、シーリング材の未硬化時に溶剤に溶解させ
たフッ素樹脂を塗布する方法が提案されている(特開平
2−182767)。この方法は、特定のシーリング材
に対しては有効であるが、シーリング材組成によっては
溶剤によりシーラントが侵される、可塑剤が抽出され
る、変色を起こす等の問題があり、使用可能なシーリン
グ材が実際には限定される問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、一般の建築
物の内外装の目地部に適用するシーリング材の表面に、
埃、塵等の汚れが付着することを効果的に防止する組成
物および該組成物を用いた防汚方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題を
解決するためになされたものであり、ポリフルオロアル
キル基含有リン酸エステル、ポリフルオロアルキル基含
有リン酸エステルの塩、および、ポリフルオロアルキル
基含有ウレタン化合物から選ばれる少なくとも1種の化
合物、および、水系媒体を含むシーリング材表面防汚用
組成物を提供する。
【0007】本発明の組成物は、ポリフルオロアルキル
基含有リン酸エステルまたはその塩、または、ポリフル
オロアルキル基含有ウレタン化合物を必須成分とする組
成物である。ポリフルオロアルキル基含有リン酸エステ
ル(以下、ポリフルオロアルキル基をRf 基と記す。ま
た、ポリフルオロアルキル基含有リン酸エステルを、R
f 基含有リン酸エステルと記す。)は、同一分子内に、
f 基の1個以上と、下式で表されるリン酸エステル部
分の1個を有する化合物をいう。
【0008】
【化3】
【0009】また、ポリフルオロアルキル基含有ウレタ
ン化合物(以下、Rf 基含有ウレタン化合物と記す。)
は、Rf 基の1個以上とウレタン結合の1個以上を有す
る化合物をいう。
【0010】Rf 基は、アルキル基の水素原子の2個以
上がフッ素原子に置換された基をいう。Rf 基の炭素数
は1〜20が好ましく、特に4〜16が好ましい。Rf
基は直鎖または分岐のいずれの構造であってもよく、分
岐の構造である場合には、分岐部分が炭素数1〜3程度
の短鎖であるのが好ましい。Rf 基は、炭素原子、フッ
素原子以外に水素原子や塩素原子を含んでいてもよい。
たとえば、末端部に水素原子あるいは塩素原子を含むR
f 基等が挙げられる。また、Rf 基は、炭素−炭素結合
間にエーテル性の酸素原子、または、チオエーテル性の
硫黄原子が挿入されていてもよい。
【0011】Rf 基に含まれるフッ素原子の数は、(R
f 基中のフッ素原子数)/(Rf 基に対応する同一炭素
数のアルキル基中の水素原子数)×100(%)で表現
した場合に60%以上が好ましく、特に80%以上が好
ましく、さらに実質的に100%である場合が好まし
い。なお、以下において、アルキル基の水素原子の実質
的にすべてがフッ素原子に置換されたRf 基をパーフル
オロアルキル基と記す。
【0012】Rf 基は、パーフルオロアルキル基、また
は、末端部がポリフルオロアルキル基であるものが好ま
しく、パーフルオロアルキル基が好ましい。パーフルオ
ロアルキルの炭素数は4〜16が好ましく、特に6〜1
2が好ましい。パーフルオロアルキル基は直鎖または分
岐の構造が好ましく、特に直鎖の構造が好ましい。ま
た、パーフルオロアルキル基は、炭素−炭素結合間にエ
ーテル性の酸素原子、または、チオエーテル性の硫黄原
子が挿入されていてもよい。また、本発明における低級
アルキル基は、炭素数1〜6のアルキル基を示し、直鎖
または分岐のアルキル基が好ましい。
【0013】Rf 基含有リン酸エステルは、同一分子内
に、Rf 基の1個以上とリン酸エステル部分の1個を有
する化合物であり、Rf 基とリン酸エステル部分は、ア
ルキレン基を介して結合しているのが好ましい。また、
f 基含有リン酸エステルは2種以上の混合物であって
もよい。Rf 基含有リン酸エステルとしては、式(1)
で表される化合物が好ましい。ただし、式(1)におい
て、Rf1は炭素数1〜20のポリフルオロアルキル基、
好ましくは炭素数1〜20のパーフルオロアルキル基、
Bは2価の連結基であり、nは1〜3の整数、mは1〜
4の整数、aは0または1である。
【0014】
【化4】 [Rf1−(B)a −(CH2m −O]n PO(OH)3-n (1)
【0015】Bは、−CO2 −、−SO2 −、−S−、
または−CO2 NR11−、−SO2NR12−(R11およ
びR12は、それぞれ、低級アルキル基を示し、メチル基
が好ましい。)が好ましい。mは、2または3が好まし
い。aは0[すなわち、Rf1と(CH2m が直接結合
していることを意味する。]が好ましい。
【0016】また、Rf 基含有リン酸エステルの塩は、
f 基含有リン酸エステルのアルカリ金属塩、アンモニ
ア塩、またはアミン塩が好ましく、特に、アンモニア
塩、またはアミン塩が好ましく、さらに式(2)で表さ
れる化合物が好ましい。ただし、式(2)において、R
f1、B、m、およびaは、上記と同じ意味を示し、kは
1または2を示す。好ましい態様も同じである。また、
2 は、水素原子、低級アルキル基、または−CH2
2 OHを示す。
【0017】
【化5】 [Rf1-(B)a-(CH2)m-O]kPO(OH)3-k ・(3-k)NH(R2)2 (2)
【0018】式(2)における塩部分[HN(R2
2 ]において、R2 は、低級アルキル基、または−CH
2 CH2 OHが好ましく、特に入手しやすさ、水系媒体
への溶解性の点から−CH2 CH2 OHが好ましい。式
(1)または式(2)で表されるRf 基含有リン酸エス
テルとその塩の具体例としては、以下の例が挙げられ
る。
【0019】
【化6】 C6F13CH2CH2OP(O)(OH)2 C8F17CH2CH2OP(O)(OH)2 C10F21CH2CH2OP(O)(OH)2 (C6F13CH2CH2O)2P(O)OH (C8F17CH2CH2O)2P(O)OH (C10F21CH2CH2O)2P(O)OH (C6F13CH2CH2O)3P=O (C8F17CH2CH2O)3P=O (C10F21CH2CH2O)3P=O C8F17SO2N(CH2CH3)CH2CH2P(O)(OH)2
【0020】
【化7】 C8F17CH2CH2OP(O)(OH)2 ・2NH(CH2CH2OH)2 C8F17CH2CH2OP(O)(OH)2 ・2NH(CH2CH3)2 (C8F17CH2CH2O)2P(O)OH ・NH(CH2CH2OH)2 C8F17SO2N(CH2CH3)CH2CH2P(O)(OH)2・2NH3
【0021】上記のRf 基含有リン酸エステルとその塩
は公知の化合物であり、公知の方法で合成できる。たと
えば、特公昭40−6857、特公昭48−4770、
特公昭54−7776、特開昭53−77015等に記
載される方法が挙げられる。
【0022】Rf 基含有リン酸エステルは、塩にするこ
とにより、水に対する溶解性を増加させることができ
る。塩としては、アミン塩が好ましく、上記の方法で得
られたRf 基含有リン酸エステルを下式に示すようにア
ミンで中和することにより、塩が生成する。ここで、R
f1、R2 、k、およびmは、上記と同じ意味を示す。
【0023】
【化8】 [Rf1-(B)a-(CH2)m-O]kPO(OH)3-k +(3-k)NH(R2)2 →[Rf1-(B)a-(CH2)m-O]kPO(OH)3-k ・(3−k)NH
(R
【0024】また、Rf 基含有ウレタン化合物として
は、Rf 基の1個以上とウレタン結合の1個以上を有す
る化合物であり、分子量が3000以下である化合物が
好ましい。Rf 基含有ウレタン化合物も1種あるいは2
種以上を含ませることができる。このようなRf 基含有
ウレタン化合物としては、イソシアネート基を2個以上
有するポリイソシアネート化合物と、Rf 基を含有する
ヒドロキシ化合物との反応生成物が好ましい。さらに、
f 基含有ウレタン化合物は、ポリイソシアネート化合
物と、Rf 基を含有するヒドロキシ化合物およびRf
を含有しないヒドロキシ化合物との反応生成物が好まし
い。Rf 基を含有しないヒドロキシ化合物としては、炭
素数が1〜22程度のアルキル基を有するヒドロキシ化
合物、およびグリシジル基を有するヒドロキシ化合物を
含ませるのが好ましい。
【0025】Rf 基含有ウレタン化合物は、特に下式
(3)で表される化合物が好ましい。ただし、式(3)
において、R5 〜R7 の少なくとも1個は、上記のRf
基であり、他の2個は、同一であっても異なっていても
よく、それぞれ、Rf 基、炭素数1〜23のアルキル
基、または、グリシジル基を示す。炭素数1〜23のア
ルキル基としては、炭素数12〜23が好ましく、特に
15〜23が好ましい。
【0026】
【化9】
【0027】また、式(3)で表される化合物が同一分
子内に2個以上のRf 基を有する場合には、炭素数の異
なるRf 基であってもよい。さらに、式(3)で表され
る化合物は、2種以上の混合物であってもよい。式
(3)で表される化合物は、R5〜R7 の1個がRf
であり、他の2個のうち1個が炭素数1〜23のアルキ
ル基であり、残りの1個がグリシジル基である化合物が
好ましい。式(3)で表される化合物の具体例を以下に
挙げるが、これらに限定されない。
【0028】
【化10】
【0029】式(3)で表される化合物は、公知の方法
に従って合成できる(特開昭57−218247、特開
昭58−29485)。たとえば、ヘキサメチレンジイ
ソシアネートトリスビュレット体[下式(5−1)]の
1モルにパーフルオロアルキルエチルアルコールの1モ
ルとステアリルアルコールの1モルとグリシジルアルコ
ールの1モルとを反応させることにより、R5 〜R7
1個がRf 基であり、他の2個のうち1個がステアリル
基であり、残りの1個がグリシジル基である化合物が合
成できる。
【0030】
【化11】
【0031】本発明の水系コーティング剤がRf 基含有
リン酸エステルまたはその塩が水系の媒体中に含まれる
ものである場合、Rf 基含有リン酸エステルとその塩
は、水系媒体に溶解して水溶液となっているか、また
は、水系媒体中に分散した水分散液となっているのが好
ましい。
【0032】また、Rf 基含有ウレタン化合物は、水系
媒体中に分散した水分散液であるのが好ましい。Rf
含有ウレタン化合物を水系分散液とする方法としては、
該ウレタン化合物をメチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル
等のエステル系溶剤に溶解させ、乳化剤を加え、乳化機
により乳化させることによって水分散液とすることがで
きる。乳化は、通常の場合、60〜100℃程度で行う
のが好ましい。また、乳化装置として、高圧ホモジナイ
ザを用いることもできる。溶剤は、乳化操作の後に減圧
にすることによって、留去するのが好ましい。
【0033】水系媒体は、水のみであるのが好ましい
が、シーリング材への濡れ性改良等の理由から若干量の
水溶性有機溶媒を含んでいてもよい。水溶性有機溶媒の
具体的な例としてはイソプロパノール、エタノールのご
とき低級アルコール、プロピレングリコール、ジプロプ
レングリコール、ジプロプレングリコールモノメチルエ
ーテル等グリコール、グリコールエーテル類等が挙げら
れる。本発明の組成物は、水系の組成物であるため、作
業環境保全上あるいは環境保護上の理由からも有利であ
る。
【0034】本発明の組成物は、上記の必須化合物以外
の他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、界
面活性剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング剤、
粘度調節剤、防腐防かび剤等が挙げられる。これらの他
の成分を含ませる場合には、シーリング材に変色等の影
響を与えないことが重要である。他の成分の量としては
目的に応じて適宜変更されうるが、通常は、100pp
m〜数%程度が適当である。他の成分を含ませる場合に
は、特にレベリング剤を含ませるのが好ましい。レベリ
ング剤としては、公知ないしは周知の炭化水素系または
フッ素系界面活性剤が好ましく、特に少ない添加量で、
シーリング剤表面への濡れ性を改善できる点および組成
物の貯蔵安定性の点から、フッ素系の界面活性剤が好ま
しい。フッ素系の界面活性剤としては、Rf 基含有の界
面活性剤が好ましく、旭硝子社製商品名サーフロンS−
121、同サーフロンS−141等が挙げられる。フッ
素系の界面活性剤の量は、組成物中に0.05〜0.5
%程度が好ましい。
【0035】また、組成物中のRf 基含有リン酸エステ
ル、Rf 基含有リン酸エステルの塩、またはRf 基含有
ウレタン化合物の化合物の合量は、他の成分を含ませる
場合含ませない場合のいずれにおいても水系媒体の10
0重量部中に5〜20重量部が好ましい。
【0036】本発明の組成物はシーリング材表面に処理
して、該シーリング剤表面に防汚性を付与する。シーリ
ング材を処理する時期については、特に限定されない
が、より高い防汚効果をねらう場合には、シーリング剤
の未硬化時の表面に処理するのが好ましい。すなわち、
シーリング材をパテ等で付けた後、硬化を待たずに刷
毛、スプレー等の方法により塗布することにより処理す
るのが好ましい。
【0037】本発明の組成物の処理量は、シーリング材
の表面に0.1〜5μmの膜厚を形成するように処理す
るのが好ましい。薄すぎては充分な効果が得られず、ま
た厚すぎるとひび割れの原因となり、また不経済でもあ
る。また、組成物を処理する方法としては、塗布する方
法、または、噴霧する方法等が一般的である。
【0038】本発明の組成物は、処理後に乾燥させてシ
ーリング材表面に防汚性の被膜を形成させる。組成物を
乾燥させる方法は、そのまま放置してもよく、加熱して
もよい。加熱する場合の温度は、シーリング剤の種類に
もよるが、通常は80〜150℃が好ましい。
【0039】シーリング材としては従来より用いられる
シーリング材に適用可能であり、特に溶剤系のシーリン
グ材を処理した場合に、シーリング材の変質が問題とな
るような材質のものにも用いることができる。本発明の
組成物を処理するシーリング材としては、変成シリコー
ン系、変成ポリサルファイド系、またはポリウレタン系
シーリング材が好ましく、特に変成シリコーン系または
ポリウレタン系シーリング材が好ましい。ここで、変成
シリコーン系シーリング材とは、ポリエーテルの末端に
加水分解性のシリル基が結合した加水分解性シリコーン
化合物を含むシーリング材をいう。
【0040】変成シリコーン系シーリング材としては、
以下の市販品が挙げられる。セメダイン社製商品名PO
Sシール、POSシールタイプII、POSシールL
M。サンスター技研社製商品名ペンギンシール2500
DRY、ペンギンシール2570。横浜ゴム社製商品名
ハマタイトスーパーII、ハマタイトスーパーI。ポリ
ウレタン系シーリング材としては、以下の市販品が挙げ
られる。セメダイン社製商品名S−750。サンスター
技研社製商品名ペンギンシール980、ペンギンシール
999。横浜ゴム社製商品名ハマタイトUH−30、ハ
マタイトシールエース。
【0041】
【実施例】以下に本発明を実施例を挙げて具体的に説明
するが、本発明は、これらによって限定されない。
【0042】[防汚性の評価方法]厚さ6mmのスレー
トで10mm幅の目地を作り、目地に添ってマスキング
テープを貼った。10mm幅の目地の間に1成分系変性
シリコーン系シーリング材(セメダイン社製商品名PO
Sシール)、または、ポリウレタン系シーリング剤(横
浜ゴム社製ハマタイト商品名UH−30)を充填し、シ
ーリング材表面をへらで押さえ表面を平面に仕上げた。
その直後に、下記の組成物を噴霧器で1〜5μmの膜厚
となるようにスプレー塗布した。つぎに直ちにマスキン
グをはがし、そのまま南面45度の角度の屋外暴露台に
取り付け、暴露した。7日後、1か月後、6か月後の表
面状態を目視で観察し、A〜Dの評価をした。
【0043】 A:ほとんど汚れ付着なし。 B:若干の汚れ付着あり。 C:黒っぽく汚れあり。 D:顕著な汚れあり。
【0044】[実施例1]下式(4)で表されるRf
含有リン酸エステルのジヒドロキシエチルアミン塩(た
だし、cは、6〜16の整数を示し、平均は9である。
nは1、2、および3の混合物であり、平均は1.5で
ある。)を9重量%含む水溶液にレベリング剤としてポ
リフロ−KL245(共栄社化学社製)を0.5重量部
添加したものを組成物1として、POSシールの表面に
膜厚が1〜5μmとなるように処理し評価を行った。結
果を表1に示す。また、暴露6か月のシーリング剤表面
は、なめらかで硬く、ひび割れは認められなかった。さ
らに、組成物1で処理したPOSシールを50℃で2時
間加熱したところ、表面の変化は認められなかった。
【0045】
【化12】 [CcF2c+1CH2CH2O]nP(O)(OH)3-n・(3-n)NH(CH2CH2OH)2 (4)
【0046】[実施例2]実施例1と同様に組成物1を
UH−30表面に処理し、評価を行った。結果を表1に
示す。
【0047】[実施例3]実施例1の式(4)で表わさ
れる化合物の代わりに、下式(5)で表されるRf 基含
有リン酸エステルのアンモニア塩(ただし、dは、6〜
16の整数を示し、平均は9である。nは、1、2、お
よび3の混合物であり、平均は2である。)を用いて同
様に評価を行った。結果を表1に示す。
【0048】
【化13】 [CdF2d+1CH2CH2O]nP(O)(OH)3-n・(3-n)NH3 (5)
【0049】[実施例4]下式(6)で表されるRf
含有ウレタン化合物の0.2μmの粒子を9重量%、お
よびレベリング剤(旭硝子社製商品名サーフロンS−1
41)を0.1重量%含む水分散液を組成物3として噴
霧器にてPOSシール表面にスプレー塗布して評価を行
った。結果を表1に示す。ただし、式(6)においてR
は、Rf5CH2 CH2 O−/C1837O−/−CH2
2 CH2 OH=2/0.5/0.5(モル比)の混合
であり、Rf5は炭素数が6、8、10、12、14、お
よび16のパーフルオロアルキル基の混合物である。
【0050】
【化14】
【0051】[実施例5]実施例4の式(6)で表され
る含フッ素ウレタン化合物の粒子径が0.1μmのもの
を同様に処理して評価を行った。結果を表1に示す。
【0052】[比較例1、2]POSシール(比較例
1)、または、UH−30(比較例2)の表面に実施例
組成物を塗布しないものを同様に暴露し比較した。結果
を表1に示す。比較例1のPOSシールを50℃で2時
間加熱したところ、表面にタックが認められた。
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】本発明の組成物は、シーリング材表面に
処理することによって、シーリング材表面の汚れ付着を
防止できる。また、シーリング材の未硬化時に処理した
場合には、シーリング材の硬化の過程での汚れ付着も防
止できる。さらに水系であるため作業環境および安全性
の点でも有利である。また、本発明の組成物中に含まれ
る成分は、フッ素を含有する化合物であるため、フッ素
を含有しない化合物では得られないシーリング材内部か
らの可塑剤のブリードアウトの抑制効果も得られる。さ
らに、本発明の組成物から得られる被膜は、硬度の点に
おいても従来のものより優れており、離型性も有する利
点がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池本 陽子 東京都中央区八丁堀2丁目23番1号 旭硝 子コートアンドレジン株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリフルオロアルキル基含有リン酸エステ
    ル、ポリフルオロアルキル基含有リン酸エステルの塩、
    および、ポリフルオロアルキル基含有ウレタン化合物か
    ら選ばれる少なくとも1種の化合物、および、水系媒体
    を含むシーリング材表面防汚用組成物。
  2. 【請求項2】ポリフルオロアルキル基含有リン酸エステ
    ル、ポリフルオロアルキル基含有リン酸エステルの塩、
    および、ポリフルオロアルキル基含有ウレタン化合物か
    ら選ばれる少なくとも1種の化合物を、水系媒体に溶解
    した水溶液または水系媒体に分散させた水分散液である
    請求項1のシーリング材表面防汚用組成物。
  3. 【請求項3】ポリフルオロアルキル基含有リン酸エステ
    ルが、式(1)で表される請求項1または2のシーリン
    グ材表面防汚用組成物。ただし、式(1)において、R
    f1は炭素数1〜20のポリフルオロアルキル基、Bは2
    価の連結基であり、aは0または1、mは1〜4の整
    数、nは1〜3の整数である。 【化1】 [Rf1−(B)a −(CH2m −O]n PO(OH)3-n (1)
  4. 【請求項4】ポリフルオロアルキル基含有リン酸エステ
    ルの塩が、アミン塩、アンモニア塩、または、アルカル
    金属塩である請求項1または2のシーリング材表面防汚
    用組成物。
  5. 【請求項5】ポリフルオロアルキル基含有ウレタン化合
    物が、式(3)で表される請求項1または2のシーリン
    グ材表面防汚用組成物。ただし、式(3)において、R
    5 〜R7 の1個は、ポリフルオロアルキル基を示し、他
    の2個は、同一であっても異なっていてもよく、それぞ
    れ、炭素数1〜23のアルキル基、グリシジル基、また
    は、ポリフルオロアルキル基を示す。 【化2】
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかの組成物の被膜を
    シーリング材表面に形成させることを特徴とするシーリ
    ング材表面の防汚方法。
  7. 【請求項7】被膜の膜厚が0.1〜5μmである請求項
    6のシーリング材表面の防止方法。
  8. 【請求項8】シーリング材が、変成シリコーン系または
    ポリウレタン系のシーリング材である請求項6または7
    のシーリング材表面の防汚方法。
  9. 【請求項9】シーリング材の未硬化表面に処理する請求
    項6〜8のいずれかのシーリング材表面の防汚方法。
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