JPH09117699A - 塗料ミスト飛散防止用メッシュシ−ト - Google Patents
塗料ミスト飛散防止用メッシュシ−トInfo
- Publication number
- JPH09117699A JPH09117699A JP27870095A JP27870095A JPH09117699A JP H09117699 A JPH09117699 A JP H09117699A JP 27870095 A JP27870095 A JP 27870095A JP 27870095 A JP27870095 A JP 27870095A JP H09117699 A JPH09117699 A JP H09117699A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mesh sheet
- stabilizer
- coating mist
- mesh
- polyolefin resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Details Or Accessories Of Spraying Plant Or Apparatus (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 塗装工事現場の外周に展張し、塗料ミストお
よび粉塵の飛散防止を目的とするミスト補集性および保
持性にすぐれた塗料ミスト飛散防止用メッシュシ−トを
提供する。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂にエレクトレット
化効果向上剤を配合した樹脂組成物から紡糸した延伸糸
条により構成されるメッシュシ−トの表面に、コロナ放
電よるエレクトレット加工を施す。
よび粉塵の飛散防止を目的とするミスト補集性および保
持性にすぐれた塗料ミスト飛散防止用メッシュシ−トを
提供する。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂にエレクトレット
化効果向上剤を配合した樹脂組成物から紡糸した延伸糸
条により構成されるメッシュシ−トの表面に、コロナ放
電よるエレクトレット加工を施す。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塗料ミスト飛散防止
用メッシュシ−トに関し、さらに詳しくは、塗装工事現
場の外周に展張し、塗料ミストおよび粉塵の飛散防止を
目的とするミスト補集性および保持性にすぐれた塗料ミ
スト飛散防止用メッシュシ−トに関するものである。
用メッシュシ−トに関し、さらに詳しくは、塗装工事現
場の外周に展張し、塗料ミストおよび粉塵の飛散防止を
目的とするミスト補集性および保持性にすぐれた塗料ミ
スト飛散防止用メッシュシ−トに関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、塗装工事現場の外周には作業上の危
険防止および塗料ミストおよび粉塵の外部飛散防止に合
成樹脂製の養生用メッシュシ−トが展張されるのが通例
である。しかしながら、メッシュシ−トは通気性を有す
るので、塗料ミストおよび粉塵の一部が空気流と共に外
部に飛散して環境悪化問題をおこし、養生用メッシュシ
−トの目的を十分満足できるものではなかった。
険防止および塗料ミストおよび粉塵の外部飛散防止に合
成樹脂製の養生用メッシュシ−トが展張されるのが通例
である。しかしながら、メッシュシ−トは通気性を有す
るので、塗料ミストおよび粉塵の一部が空気流と共に外
部に飛散して環境悪化問題をおこし、養生用メッシュシ
−トの目的を十分満足できるものではなかった。
【0003】一方、無極性高分子化合物をエレクトレッ
ト化することによりその帯電現象を利用してダストを補
集する方法として、工業用フィルタ−やはたきなどに用
いられることは公知(例えば、特開昭60-196921号公
報、特開昭61-23288号公報など)であり、さらにエレク
トレット化効果を長期間保持するために種々の化合物を
配合する技術も開示されている(例えば、特開昭55-534
10号公報、特開昭63-110716号公報など)。これらのエ
レクトレット化された材料は、フィルム状材料としては
マイクロフォン、スピ−カ−などの音響変換器の素子と
して使用され、繊維状材料としてはエレクトロニクス産
業や医療用の除塵フィルタ−などに使用されている。
ト化することによりその帯電現象を利用してダストを補
集する方法として、工業用フィルタ−やはたきなどに用
いられることは公知(例えば、特開昭60-196921号公
報、特開昭61-23288号公報など)であり、さらにエレク
トレット化効果を長期間保持するために種々の化合物を
配合する技術も開示されている(例えば、特開昭55-534
10号公報、特開昭63-110716号公報など)。これらのエ
レクトレット化された材料は、フィルム状材料としては
マイクロフォン、スピ−カ−などの音響変換器の素子と
して使用され、繊維状材料としてはエレクトロニクス産
業や医療用の除塵フィルタ−などに使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなエレクトレット化の技術を利用した繊維状材料を織
編布または不織布として用い、塗装工事現場周辺に展張
されたメッシュシ−トを通過する空気流に帯動された塗
料ミストおよび粉塵を効果的に吸引補集し、保持する機
能を満足する塗料ミスト飛散防止用メッシュシ−トはい
まだ見いだされていなかった。
うなエレクトレット化の技術を利用した繊維状材料を織
編布または不織布として用い、塗装工事現場周辺に展張
されたメッシュシ−トを通過する空気流に帯動された塗
料ミストおよび粉塵を効果的に吸引補集し、保持する機
能を満足する塗料ミスト飛散防止用メッシュシ−トはい
まだ見いだされていなかった。
【0005】
【課題を解決する手段】本発明は、上記課題を解決する
ために鋭意検討の結果、ポリオレフィン系樹脂からなる
粗目を有する網状体をエレクトレット化し、塗料ミスト
および粉塵の補集効率を向上せしめた塗料ミスト飛散防
止用メッシュシ−トを見いだし本願発明を完成するに至
ったものである。
ために鋭意検討の結果、ポリオレフィン系樹脂からなる
粗目を有する網状体をエレクトレット化し、塗料ミスト
および粉塵の補集効率を向上せしめた塗料ミスト飛散防
止用メッシュシ−トを見いだし本願発明を完成するに至
ったものである。
【0006】本発明は、ポリオレフィン系樹脂100重量
部に対し、フェノ−ル系安定剤、イオウ系安定剤または
リン系安定剤から選ばれた少なくとも1種を0.01〜2重
量部を配合した樹脂組成物からなる延伸糸条から形成さ
れた粗目を有する網状体であって、該網状体の表面をコ
ロナ放電処理によりエレクトレット化したことを特徴と
する塗料ミスト飛散防止用メッシュシ−トである。
部に対し、フェノ−ル系安定剤、イオウ系安定剤または
リン系安定剤から選ばれた少なくとも1種を0.01〜2重
量部を配合した樹脂組成物からなる延伸糸条から形成さ
れた粗目を有する網状体であって、該網状体の表面をコ
ロナ放電処理によりエレクトレット化したことを特徴と
する塗料ミスト飛散防止用メッシュシ−トである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるポリオレフィ
ン系樹脂とは、炭素数2〜12のα−オレフィンの単独重
合体またはそれらの共重合体であり、具体的なα−オレ
フィンとしては、プロピレン、1−ブテン、4−メチル
−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ド
デセン等が挙げられ、ポリオレフィン系樹脂の具体例と
しては、超低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、
直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密
度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレ
ン共重合体等が挙げられ、これらポリオレフィン系樹脂
は1種単独または2種以上を組合わせて用いても差し支
えない。これらの内では、結晶性を有する高密度ポリエ
チレン、ポリプロピレンなどが好ましい。
ン系樹脂とは、炭素数2〜12のα−オレフィンの単独重
合体またはそれらの共重合体であり、具体的なα−オレ
フィンとしては、プロピレン、1−ブテン、4−メチル
−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ド
デセン等が挙げられ、ポリオレフィン系樹脂の具体例と
しては、超低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、
直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密
度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレ
ン共重合体等が挙げられ、これらポリオレフィン系樹脂
は1種単独または2種以上を組合わせて用いても差し支
えない。これらの内では、結晶性を有する高密度ポリエ
チレン、ポリプロピレンなどが好ましい。
【0008】ポリオレフィン系樹脂には、フェノ−ル系
安定剤、イオウ系安定剤またはリン系安定剤から選ばれ
た少なくとも1種が配合される必要がある。具体的に
は、フェノ−ル系安定剤としては、2,6-ジーtーブチル-4-
メチルフェノ−ル、n-オクタデシル-3-(3',5'-ジ-t-ブ
チル-4'-ヒドロキシフェニル)プロピオネ−ト、テトラ
キス-[メチレン-3-(3',5'-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネ−ト]メタン、トリス(3,5-ジ-t-ブチ
ル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレ−ト、トリエチ
レングリコ−ル-ビス-[3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-
メチルフェニル)プロピオネ−ト等が挙げられ、イオウ
系安定剤としては、ジラウリル-3,3'-チオジプロピオネ
−ト、ジミリスチル-3,3'-チオジプロピオネ−ト、ジス
テアリル-3,3'-チオジプロピオネ−ト、ペンタエリスリ
ト−ルテトラキス(3-ラウリルチオプロピオネ−ト)等が
挙げられ、リン系安定剤としては、トリスノニルフェニ
ルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリト−ルジ
ホスファイト、トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ホス
ファイト、テトラキス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)-4,4'
-ビフェニレン-ジ-ホスファイト等が挙げられる。
安定剤、イオウ系安定剤またはリン系安定剤から選ばれ
た少なくとも1種が配合される必要がある。具体的に
は、フェノ−ル系安定剤としては、2,6-ジーtーブチル-4-
メチルフェノ−ル、n-オクタデシル-3-(3',5'-ジ-t-ブ
チル-4'-ヒドロキシフェニル)プロピオネ−ト、テトラ
キス-[メチレン-3-(3',5'-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネ−ト]メタン、トリス(3,5-ジ-t-ブチ
ル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレ−ト、トリエチ
レングリコ−ル-ビス-[3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-
メチルフェニル)プロピオネ−ト等が挙げられ、イオウ
系安定剤としては、ジラウリル-3,3'-チオジプロピオネ
−ト、ジミリスチル-3,3'-チオジプロピオネ−ト、ジス
テアリル-3,3'-チオジプロピオネ−ト、ペンタエリスリ
ト−ルテトラキス(3-ラウリルチオプロピオネ−ト)等が
挙げられ、リン系安定剤としては、トリスノニルフェニ
ルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリト−ルジ
ホスファイト、トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ホス
ファイト、テトラキス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)-4,4'
-ビフェニレン-ジ-ホスファイト等が挙げられる。
【0009】これら安定剤の配合量は、ポリオレフィン
系樹脂100重量部に対して、0.01〜2重量部、好ましく
は0.1〜1重量部である。即ち、配合量が0.01重量部未
満ではエレクトレット化効果が充分でなく、2重量部を
越えると分散不良となりやすく、またエレクトレット化
効果が頭打ちとなり経済的にも高価で好ましくない。
系樹脂100重量部に対して、0.01〜2重量部、好ましく
は0.1〜1重量部である。即ち、配合量が0.01重量部未
満ではエレクトレット化効果が充分でなく、2重量部を
越えると分散不良となりやすく、またエレクトレット化
効果が頭打ちとなり経済的にも高価で好ましくない。
【0010】この樹脂組成物から延伸糸条は成形される
ものであり、前述の樹脂組成物を紡糸ノズルから押出し
たフィラメントに延伸処理を施して得られるモノフィラ
メント又はマルチフィラメント、或いは前述の樹脂組成
物をダイスから押出しフィルムを成形し、細断してテ−
プ状とした後に延伸処理を施して得られるフラットヤ−
ン又はスプリットヤ−ンなどの形態となる。
ものであり、前述の樹脂組成物を紡糸ノズルから押出し
たフィラメントに延伸処理を施して得られるモノフィラ
メント又はマルチフィラメント、或いは前述の樹脂組成
物をダイスから押出しフィルムを成形し、細断してテ−
プ状とした後に延伸処理を施して得られるフラットヤ−
ン又はスプリットヤ−ンなどの形態となる。
【0011】延伸糸条は、通常の単層構造のものの他
に、高融点樹脂を芯層とし低融点樹脂を鞘層とした芯鞘
構造のモノフィラメントやマルチフィラメント、または
高融点樹脂を芯層とし低融点樹脂を両外層とした積層フ
ィルムからなる多層構造のフラットヤ−ンやスプリット
ヤ−ンを用いることができる。
に、高融点樹脂を芯層とし低融点樹脂を鞘層とした芯鞘
構造のモノフィラメントやマルチフィラメント、または
高融点樹脂を芯層とし低融点樹脂を両外層とした積層フ
ィルムからなる多層構造のフラットヤ−ンやスプリット
ヤ−ンを用いることができる。
【0012】ここで、比較的目隙部が大きいメッシュシ
−トにおいては目ズレの問題が発生し、美観を損なうと
いう外観上の問題のみならず、不均斉な糸条の配列から
部分的な強度差が生じる欠点があるが、複合糸条からな
る網状体は、熱加工によって容易に経緯の交差部が融着
して目ズレを防止できるのである。したがって、複合糸
条によって交差部を熱融着するためには、用いられる高
融点樹脂と低融点樹脂との融点の差が5℃以上あること
が必要で、10℃以上あるものがより好ましい。具体的に
は、高融点樹脂としては、中密度ポリエチレン、高密度
ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン
共重合体等が好ましく、低融点樹脂としては、低密度ポ
リエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリ
エチレン等が好ましい。
−トにおいては目ズレの問題が発生し、美観を損なうと
いう外観上の問題のみならず、不均斉な糸条の配列から
部分的な強度差が生じる欠点があるが、複合糸条からな
る網状体は、熱加工によって容易に経緯の交差部が融着
して目ズレを防止できるのである。したがって、複合糸
条によって交差部を熱融着するためには、用いられる高
融点樹脂と低融点樹脂との融点の差が5℃以上あること
が必要で、10℃以上あるものがより好ましい。具体的に
は、高融点樹脂としては、中密度ポリエチレン、高密度
ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン
共重合体等が好ましく、低融点樹脂としては、低密度ポ
リエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリ
エチレン等が好ましい。
【0013】この延伸糸条の繊度は、好ましくは50〜1,
000dr、より好ましくは100〜500drである。即ち、繊度
が50dr未満では、メッシュシ−トが強度不足であり、1,
000drを越えると、一定の空隙率を確保するためには糸
条間隔が開きすぎて塗料ミストの補集効果が低下する。
000dr、より好ましくは100〜500drである。即ち、繊度
が50dr未満では、メッシュシ−トが強度不足であり、1,
000drを越えると、一定の空隙率を確保するためには糸
条間隔が開きすぎて塗料ミストの補集効果が低下する。
【0014】本発明に用いられる粗目を有する網状体と
は、延伸糸条を経緯糸として用いて形成される編布、織
布または不織布などである。編布としては、横編み、縦
編みいずれでもよく、具体的にはトリコット編、ミラニ
−ズ編、ラッセル編等が挙げられるが、塗料ミスト飛散
防止用メッシュシ−トとして好適の粗目状態と柄模様を
付与できることからラッセル編が最も好ましい。織布と
しては、平織、綾織、からみ織など種々の織成方法がと
られるが、適度の粗目を有していればよい。不織布とし
ては、延伸糸条を粗目を有する形状に交差して配列し、
交差部を熱処理により融着した不織布などを包含する
が、特に限定されるものではない。
は、延伸糸条を経緯糸として用いて形成される編布、織
布または不織布などである。編布としては、横編み、縦
編みいずれでもよく、具体的にはトリコット編、ミラニ
−ズ編、ラッセル編等が挙げられるが、塗料ミスト飛散
防止用メッシュシ−トとして好適の粗目状態と柄模様を
付与できることからラッセル編が最も好ましい。織布と
しては、平織、綾織、からみ織など種々の織成方法がと
られるが、適度の粗目を有していればよい。不織布とし
ては、延伸糸条を粗目を有する形状に交差して配列し、
交差部を熱処理により融着した不織布などを包含する
が、特に限定されるものではない。
【0015】この網状体としては、糸条の間隔が、好ま
しくは0.1〜5mm、より好ましくは0.5〜2mmである。即
ち、糸条の間隔が0.1mm未満では通気性が乏しく、5mm
を越えると塗料ミストの補集性が不充分となり所期の目
的を達成することができない。また、網状体の目付は、
好ましくは40〜300g/m2、より好ましくは100〜200g/m2
である。さらには、網状体の経緯糸の間に形成される空
間が全面積に占める空隙率が10〜60%であるものが好ま
しく、より好ましくは20〜50%としたものである。
しくは0.1〜5mm、より好ましくは0.5〜2mmである。即
ち、糸条の間隔が0.1mm未満では通気性が乏しく、5mm
を越えると塗料ミストの補集性が不充分となり所期の目
的を達成することができない。また、網状体の目付は、
好ましくは40〜300g/m2、より好ましくは100〜200g/m2
である。さらには、網状体の経緯糸の間に形成される空
間が全面積に占める空隙率が10〜60%であるものが好ま
しく、より好ましくは20〜50%としたものである。
【0016】本発明のメッシュシ−トは、こうして得ら
れる網状体をエレクトレット化したものである。エレク
トレット化は、公知のコロナ放電法によって容易に行わ
れもので、コロナワイヤ−または電極針等の放電極と対
極との組み合わせにより、放電極とフィルム、繊維また
は網状体との間に高電圧、例えば3〜50KVの直流電圧を
印加することによって行われる。
れる網状体をエレクトレット化したものである。エレク
トレット化は、公知のコロナ放電法によって容易に行わ
れもので、コロナワイヤ−または電極針等の放電極と対
極との組み合わせにより、放電極とフィルム、繊維また
は網状体との間に高電圧、例えば3〜50KVの直流電圧を
印加することによって行われる。
【0017】
【実施例】芯層成分として、高密度ポリエチレン(MFR
=1.0g/10min.、融点129℃)100重量部に対し、2,6-ジー
tーブチル-4-メチルフェノ−ル(BHT)を0.2重量部配
合した樹脂組成物を用い、一方、鞘層成分として低密度
ポリエチレン(MFR=4.0g/10min.、融点118℃)100重量
部に対し、BHTを0.5重量部配合した樹脂組成物を用
い、2系列の押出機を使用して溶融温度270℃でノズル
より押出し、冷却した後、湯槽中で延伸倍率7.8倍に延
伸して繊度200drのモノフィラメントを得た。得られた
モノフィラメントを用いてラッセル編機で、地糸間隔を
15本/インチ、密度10鎖/cmとして、パタ−ン糸を2/15インチの
振りでラッセル編布を製造し、熱風オ−ブンを通過させ
て交差部を融着せしめメッシュシ−トをなし、この表面
には、シ−トとの電極間距離3mm、電極針密度1本/c
m2、印加電圧30KV、温度23℃の条件下でコロナ放電処理
を行いエレクトレット化した。尚、このメッシュシ−ト
は、目付重量150g/m2、空隙率は40%であった。
=1.0g/10min.、融点129℃)100重量部に対し、2,6-ジー
tーブチル-4-メチルフェノ−ル(BHT)を0.2重量部配
合した樹脂組成物を用い、一方、鞘層成分として低密度
ポリエチレン(MFR=4.0g/10min.、融点118℃)100重量
部に対し、BHTを0.5重量部配合した樹脂組成物を用
い、2系列の押出機を使用して溶融温度270℃でノズル
より押出し、冷却した後、湯槽中で延伸倍率7.8倍に延
伸して繊度200drのモノフィラメントを得た。得られた
モノフィラメントを用いてラッセル編機で、地糸間隔を
15本/インチ、密度10鎖/cmとして、パタ−ン糸を2/15インチの
振りでラッセル編布を製造し、熱風オ−ブンを通過させ
て交差部を融着せしめメッシュシ−トをなし、この表面
には、シ−トとの電極間距離3mm、電極針密度1本/c
m2、印加電圧30KV、温度23℃の条件下でコロナ放電処理
を行いエレクトレット化した。尚、このメッシュシ−ト
は、目付重量150g/m2、空隙率は40%であった。
【0018】実施例のメッシュシ−トにおいて、モノフ
ィラメントの樹脂中にBHTを配合せず、その他同様に
メッシュシ−トを製造して比較例1とした。また、実施
例のメッシュシ−トにおいて、モノフィラメントにコロ
ナ放電処理を施さず、その他同様にメッシュシ−トを製
造して比較例2とした。
ィラメントの樹脂中にBHTを配合せず、その他同様に
メッシュシ−トを製造して比較例1とした。また、実施
例のメッシュシ−トにおいて、モノフィラメントにコロ
ナ放電処理を施さず、その他同様にメッシュシ−トを製
造して比較例2とした。
【0019】メッシュシ−トの評価 1.電荷密度 :JIS−K6911 準拠 2.集塵効率 :エアロゾル発生器により発生させた
ステアリン酸粒子(粒径= 0.3μm)
を用いて、空気流速2.5m/sec.の条件でメッシュシ−
ト前後の粒子濃度を求め、その差より
算出した。粒子濃度は光 散乱計数法
を用いて測定した。 実施例及び比較例のメッシュシ−トの電荷密度および集
塵効率の測定結果をまとめて表1に示す。
ステアリン酸粒子(粒径= 0.3μm)
を用いて、空気流速2.5m/sec.の条件でメッシュシ−
ト前後の粒子濃度を求め、その差より
算出した。粒子濃度は光 散乱計数法
を用いて測定した。 実施例及び比較例のメッシュシ−トの電荷密度および集
塵効率の測定結果をまとめて表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】比較例1は、メッシュシ−ト表面のコロナ
放電処理により初期には充分な電荷量が存在するが、メ
ッシュシ−トを構成する延伸糸条に安定剤が配合されて
いないため、電荷量は経時的に急激に減少し、30日後の
集塵効率は不充分なものであった。また、比較例2は、
メッシュシ−ト表面にコロナ放電処理を行わないもので
あって、単に安定剤を配合するだけでは電荷が存在せ
ず、集塵効率が不充分なものとなることが確認された。
放電処理により初期には充分な電荷量が存在するが、メ
ッシュシ−トを構成する延伸糸条に安定剤が配合されて
いないため、電荷量は経時的に急激に減少し、30日後の
集塵効率は不充分なものであった。また、比較例2は、
メッシュシ−ト表面にコロナ放電処理を行わないもので
あって、単に安定剤を配合するだけでは電荷が存在せ
ず、集塵効率が不充分なものとなることが確認された。
【0022】
【発明の効果】無極性高分子化合物であるポリオレフィ
ン系樹脂は、エレクトレット化処理により高電荷量の帯
電が得られるが、比較的速やかに電荷量が減衰するため
に実用性が乏しい。本発明においては、ポリオレフィン
系樹脂に特定の安定剤を添加することにより得られた組
成物を用いて形成されたメッシュシ−トは、電荷量が長
期間保持されることにより、塗料ミストおよび粉塵の補
集性および保持性にすぐれた塗料ミスト飛散防止用メッ
シュシ−トとして好適に用いられる。
ン系樹脂は、エレクトレット化処理により高電荷量の帯
電が得られるが、比較的速やかに電荷量が減衰するため
に実用性が乏しい。本発明においては、ポリオレフィン
系樹脂に特定の安定剤を添加することにより得られた組
成物を用いて形成されたメッシュシ−トは、電荷量が長
期間保持されることにより、塗料ミストおよび粉塵の補
集性および保持性にすぐれた塗料ミスト飛散防止用メッ
シュシ−トとして好適に用いられる。
Claims (1)
- 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂100重量部に対
し、フェノ−ル系安定剤、イオウ系安定剤またはリン系
安定剤から選ばれた少なくとも1種を0.01〜2重量部を
配合した樹脂組成物からなる延伸糸条から形成された粗
目を有する網状体であって、該網状体の表面をコロナ放
電処理によりエレクトレット化したことを特徴とする塗
料ミスト飛散防止用メッシュシ−ト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27870095A JPH09117699A (ja) | 1995-10-26 | 1995-10-26 | 塗料ミスト飛散防止用メッシュシ−ト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27870095A JPH09117699A (ja) | 1995-10-26 | 1995-10-26 | 塗料ミスト飛散防止用メッシュシ−ト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09117699A true JPH09117699A (ja) | 1997-05-06 |
Family
ID=17600974
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27870095A Pending JPH09117699A (ja) | 1995-10-26 | 1995-10-26 | 塗料ミスト飛散防止用メッシュシ−ト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09117699A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005349251A (ja) * | 2004-06-08 | 2005-12-22 | Fujikura Kasei Co Ltd | 塗料ミスト飛散防止用シート及びその展張方法 |
JP4598281B2 (ja) * | 2001-02-08 | 2010-12-15 | 株式会社メイテック | 自動車製造工場内ダスト等の吸着用ネット |
KR101305757B1 (ko) * | 2007-06-28 | 2013-09-17 | 기아자동차주식회사 | 도료 날림 방지장치 |
-
1995
- 1995-10-26 JP JP27870095A patent/JPH09117699A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4598281B2 (ja) * | 2001-02-08 | 2010-12-15 | 株式会社メイテック | 自動車製造工場内ダスト等の吸着用ネット |
JP2005349251A (ja) * | 2004-06-08 | 2005-12-22 | Fujikura Kasei Co Ltd | 塗料ミスト飛散防止用シート及びその展張方法 |
JP4603821B2 (ja) * | 2004-06-08 | 2010-12-22 | 藤倉化成株式会社 | 塗料ミスト飛散防止用シート及びその展張方法 |
KR101305757B1 (ko) * | 2007-06-28 | 2013-09-17 | 기아자동차주식회사 | 도료 날림 방지장치 |
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