JPH09116122A - スイッチング用半導体素子、プログラム可能な機能装置および記憶可能なスイッチング方法 - Google Patents

スイッチング用半導体素子、プログラム可能な機能装置および記憶可能なスイッチング方法

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JPH09116122A
JPH09116122A JP7272333A JP27233395A JPH09116122A JP H09116122 A JPH09116122 A JP H09116122A JP 7272333 A JP7272333 A JP 7272333A JP 27233395 A JP27233395 A JP 27233395A JP H09116122 A JPH09116122 A JP H09116122A
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transistor
switching
disconnecting
memory
region
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Application number
JP7272333A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Shimoji
規之 下地
Takuya Yonezawa
卓也 米澤
Masataka Tsuruta
政孝 鶴田
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Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 書込速度が速く、コンパクトで製造が容易で
あり、かつ、信頼性の高いスイッチング用半導体素子等
を提供する。 【解決手段】 継断用トランジスタSTR11のしきい
値は−7V〜7Vのままで、記憶用トランジスタPTR
11のチャネル領域PCの不純物濃度を調整することに
より、記憶用トランジスタPTR11のしきい値のみ
を、0.5V〜13Vになるよう調整する。したがっ
て、記憶用トランジスタPTR11にスプリットゲート
構造を用いることなく、誤書込み、誤確認を排除するこ
とができる。このため、チャネル領域PCの長さが長く
なることがない。この結果、書込み速度が遅くなること
はなく、チップ面積が大きくなることもない。さらに、
記憶用トランジスタPTR11の内容を消去した場合の
確認を容易に行なうことができる。記憶用トランジスタ
PTR11の部分のマスク形状も単純なものとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はスイッチング用半
導体素子に関し、特に、記憶用素子と継断用素子とを備
えたスイッチング用半導体素子に関する。
【0002】
【関連技術】ユーザーが手元で論理機能を書込むことが
できるLSIとして、PLD(Programmable Logic Dev
ice)が知られている。PLDは、あらかじめチップ上
に多くの論理回路等を配置するとともに、論理回路等相
互を、プログラム可能なスイッチを介して接続するよう
構成したものである。PLDのスイッチとして、図9A
に示すスイッチSWが考えられる。
【0003】スイッチSWは、プログラム用のトランジ
スタTR1およびスイッチ用のトランジスタTR2を図
9Aのように接続することにより構成する。プログラム
用のトランジスタTR1は、スプリットゲート構造を持
つEPROM(ErectricallyProgrammable Read Only M
emory)である。また、トランジスタTR1およびTR
2の、フローティングゲートFG相互、コントロールゲ
ートCG相互は、ともに、連続的に形成されている。
【0004】プログラム用のトランジスタTR1に継断
情報を記憶させる書込モードにおいては、端子ES、E
D、コントロールゲートCGに適当な電圧を印加する。
こうすることにより、フローティングゲートFGに電子
または正孔を取込み、トランジスタTR1のしきい値を
変化させる。トランジスタTR1のしきい値は、たとえ
ば、8.5V〜−5.5Vの間で変化させる。
【0005】一方、プログラム用のトランジスタTR1
とスイッチ用のトランジスタTR2とは、フローティン
グゲートFGを共通にしている。したがって、プログラ
ム用のトランジスタTR1のフローティングゲートFG
に取込まれた電子または正孔は、同時に、スイッチ用の
トランジスタTR2のしきい値をも変化させる。トラン
ジスタTR1のしきい値が上述のように変化した場合、
トランジスタTR2のしきい値は、たとえば、7V〜−
7Vの間で変化する。
【0006】このように、トランジスタTR1を通じて
フローティングゲートFGに電子または正孔を取込み、
これにより、トランジスタTR2のしきい値を変化させ
る。
【0007】通常の運転モードにおいては、コントロー
ルゲートCGに、たとえば、0Vを印加する。スイッチ
用のトランジスタTR2は、そのしきい値により、ON
状態またはOFF状態を呈する。このようにして、トラ
ンジスタTR1に書込まれた継断情報にしたがい、トラ
ンジスタTR2が、配線L1と配線L2とを継断する。
【0008】図9B、Cに、それぞれ、プログラム用の
トランジスタTR1、スイッチ用のトランジスタTR2
の断面構成を示す。また、図10に、スイッチSWの平
面構成の一部を示す。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
スイッチSWには、次のような問題点がある。プログラ
ム用のトランジスタTR1は、スプリットゲート型のE
PROMであるため、図9Bに示すように、スプリット
ゲートSGの分だけチャネルCHの長さが長い。このた
め、トランジスタTR1にON/OFF情報を書込む際
の書込み速度が遅い。また、LSIのチップ面積が大き
くなる。
【0010】さらに、トランジスタTR1の内容を消去
した場合の確認が困難である。これは、つぎの理由によ
る。上述の例の場合、トランジスタTR1が消去状態で
ある場合のしきい値は−5.5V以下である。したがっ
て、図9Aに示すコントロールゲートCGに−5.5V
を印加したとき、端子ES、ED間が導通状態となるか
否かにより、トランジスタTR1が消去状態である否か
を確認すればよい。
【0011】ところが、トランジスタTR1は、コント
ロールゲートCGと接続されたスプリットゲートSGを
有しているため、チャネル部CHのうち、スプリットゲ
ートSGに対応する部分がON状態にならない限り、端
子ES、ED間は導通状態とならない。一方、チャネル
部CHのうち、スプリットゲートSGに対応する部分の
しきい値は、一定値1.5Vに設定されている。
【0012】このため、コントロールゲートCGに−
5.5Vを印加した状態では、端子ES、ED間は導通
状態とならず、トランジスタTR1が消去状態であるか
否かの確認をすることができないのである。したがっ
て、スイッチSWの信頼性が低下する。
【0013】さらに、図9Bに示すように、スプリット
ゲートSGの下部においては、フローティングゲートF
Gを取り除いておく必要がある。このため、図10に示
すように、特に、トランジスタTR1の部分のマスク形
状が複雑になり、位置合わせが難しい。
【0014】また、トランジスタTR1部のフローティ
ングゲートFGをパタニングするためのマスク2、トラ
ンジスタTR1部のスプリットゲートSGおよびコント
ロールゲートCGをパタニングするためのマスク4、ト
ランジスタTR2部のフローティングゲートFGおよび
コントロールゲートCGをパタニングするためのマスク
6を、この順に作用させている。このため、マスキング
工程が多くなる。
【0015】このような問題を解決するために、図9A
において、プログラム用のトランジスタTR1の替り
に、スプリットゲートSGを持たないプログラム用のト
ランジスタTRQを用いる方法が考えられる。図11
に、プログラム用のトランジスタTRQのみを抜き出し
た回路図の一部を示す。
【0016】スプリットゲートSGを持たないプログラ
ム用のトランジスタTRQを用いることにより、スプリ
ットゲートSGを有するために生ずる上述の各問題点を
解決することができる。しかし、スプリットゲートSG
を持たないプログラム用のトランジスタTRQを用いる
ことにより、つぎのような問題が生ずる。
【0017】プログラム用のトランジスタTRQ11に
OFF情報を書込む場合、図11に示すように、ゲート
ラインCG1に”12V”、ドレインラインED1に”
7V”を与えるとともに、その他の線および端子ES1
1...に”0V”を印加する。これにより、トランジス
タTRQ11のフローティングゲートFGに電子が取込
まれる。このため、トランジスタTRQ11のしきい値
は上昇する(8.5V)。すなわち、トランジスタTR
Q11に、OFF状態が書込まれる。
【0018】しかし、トランジスタTRQ11と同列の
トランジスタTRQ21...のうち、たとえば、トラン
ジスタTRQ21が、ON状態であったとすると、しき
い値は−5.5Vである。このため、トランジスタTR
Q11に対する書込の際、ゲートラインCG2に”0
V”しか印加されていないにもかかわらず、トランジス
タTRQ21には大きいドレイン電流が流れる。この結
果、トランジスタTRQ21のフローティングゲートF
Gにも電子が取込まれ、しきい値が上昇し、トランジス
タTRQ21に書込まれていた、ON状態が失われてし
まう。
【0019】また、トランジスタTRQ11に書込んだ
情報を確認する場合にも、同様の不都合が生ずる。すな
わち、誤書込み、誤読み出しを生ずるおそれが高いた
め、信頼性が低下する。
【0020】この発明は、このようなスイッチSWなど
スイッチング用半導体素子、プログラム可能な機能装置
および記憶可能なスイッチング方法において生ずる問題
点を解決し、書込速度が速く、コンパクトで製造が容易
であり、かつ、信頼性の高いスイッチング用半導体素
子、プログラム可能な機能装置および記憶可能なスイッ
チング方法を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1のスイッチング
用半導体素子は、記憶用素子と継断用素子とを備え、記
憶用素子のしきい値電圧を変更することにより、継断用
素子のしきい値電圧を変更し、継断用素子の継状態と断
状態とを切換えるよう構成したスイッチング用半導体素
子であって、継断用素子の継状態および断状態に対応す
る記憶用素子のしきい値電圧が、いずれも負にならない
よう構成したこと、を特徴とする。
【0022】請求項2のスイッチング用半導体素子は、
請求項1のスイッチング用半導体素子において、記憶用
素子が、第1の領域と第2の領域との間に形成されたチ
ャネル領域の上に、絶縁体により構成された下部絶縁膜
と、導電体により構成された下部導電体層と、絶縁体に
より構成された上部絶縁膜と、導電体により構成された
上部導電体層とを、この順に積み上げた記憶用トランジ
スタであり、継断用素子が、第1の領域と第2の領域と
の間に形成されたチャネル領域の上に、絶縁体により構
成された下部絶縁膜と、導電体により構成された下部導
電体層と、絶縁体により構成された上部絶縁膜と、導電
体により構成された上部導電体層とを、この順に積み上
げた継断用トランジスタであり、記憶用トランジスタの
下部導電体層と継断用トランジスタの下部導電体層とを
接続し、記憶用トランジスタの上部導電体層と継断用ト
ランジスタの上部導電体層とを接続したこと、を特徴と
する。
【0023】請求項3のスイッチング用半導体素子は、
請求項2のスイッチング用半導体素子において、記憶用
トランジスタまたは継断用トランジスタのいずれかまた
は双方のチャネル領域の不純物濃度を調整することによ
り、継断用素子の継状態および断状態に対応する記憶用
素子のしきい値電圧が、いずれも負にならないよう構成
したこと、を特徴とする。
【0024】請求項4のプログラム可能な機能装置は、
あらかじめ用意された複数の回路要素相互を、プログラ
ム可能なスイッチ手段を用いて継断することにより、所
望の機能を取得するプログラム可能な機能装置におい
て、スイッチ手段として、請求項2または請求項3のス
イッチング用半導体素子を用い、スイッチング用半導体
素子を構成する継断用トランジスタの第1の領域と第2
の領域とに、継断すべき前記回路要素相互を、それぞれ
接続するよう構成したこと、を特徴とする。
【0025】請求項5のプログラム可能な機能装置は、
請求項4のプログラム可能な機能装置において、請求項
2または請求項3のスイッチング用半導体素子を複数
個、行列配置し、同一行のスイッチング用半導体素子を
構成する記憶用トランジスタおよび継断用トランジスタ
の上部導電体層相互を接続して行選択線とし、同一列の
スイッチング用半導体素子を構成する記憶用トランジス
タの第2の領域相互を接続して列選択線とするよう、構
成したことを特徴とする。
【0026】請求項6の記憶可能なスイッチング方法
は、記憶用素子のしきい値電圧を変更することにより、
継断用素子のしきい値電圧を変更し、継断用素子の継状
態と断状態とを切換える、記憶可能なスイッチング方法
であって、継断用素子の継状態および断状態に対応する
記憶用素子のしきい値電圧が、いずれも負にならないよ
う構成したこと、を特徴とする。
【0027】
【発明の効果】この発明は、継断用素子の継状態および
断状態に対応する記憶用素子のしきい値電圧が、いずれ
も負にならないよう構成したことを特徴とする。
【0028】したがって、記憶用素子にスプリットゲー
ト構造を用いることなく、誤書込み、誤確認を排除する
ことができる。このため、スプリットゲートを有する場
合のように、チャネルの長さが長くなることがない。こ
の結果、書込み速度が遅くなることはなく、チップ面積
が大きくなることもない。さらに、記憶用素子の内容を
消去した場合の確認を容易に行なうことができる。ま
た、記憶用素子の部分のマスク形状が単純なものとな
り、マスキング工程が少なくなる。
【0029】すなわち、書込速度が速く、コンパクトで
製造が容易であり、かつ、信頼性の高いスイッチング用
半導体素子、プログラム可能な機能装置および記憶可能
なスイッチング方法を実現することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】図2に、この発明の一実施形態に
よるプログラム可能な機能装置であるPLD(図示せ
ず)を構成するロジックアレー10の回路構成の一部を
示す。なお図2は、説明のために、ロジックアレー10
の回路構成のうちスイッチ部分の一部を抜き出して示し
た図であり、実際のロジックアレー10は、より複雑な
構成を持っている。
【0031】ロジックアレー10においては、図2に示
すように、スイッチング用半導体素子である複数のスイ
ッチSW11...が行列配置されている。スイッチSW
11は、記憶用トランジスタPTR11、継断用トラン
ジスタSTR11および消去素子ER11を備えてい
る。
【0032】図1Aの断面図に示すように、記憶用トラ
ンジスタPTR11は、基板12に設けられた第1の領
域であるソースPSと第2の領域であるドレインPDと
の間に形成されたチャネル領域PCの上に、下部絶縁膜
であるゲート酸化膜PGMと、下部導電体層であるフロ
ーティングゲートPFGと、上部絶縁膜である層間膜P
SMと、上部導電体層であるコントロールゲートPCG
とを、この順に積み上げて構成されている。
【0033】後述するように、チャネル領域PCの不純
物濃度を調整することにより、記憶用トランジスタPT
R11の初期しきい値は、6Vになるよう設定されてい
る。
【0034】図1Bの断面図に示すように、継断用トラ
ンジスタSTR11も記憶用トランジスタPTR11同
様、基板12に設けられた第1の領域であるソースSS
と第2の領域であるドレインSDとの間に形成されたチ
ャネル領域SCの上に、下部絶縁膜であるゲート酸化膜
SGMと、下部導電体層であるフローティングゲートS
FGと、上部絶縁膜である層間膜SSMと、上部導電体
層であるコントロールゲートSCGとを、この順に積み
上げて構成されている。なお、継断用トランジスタST
R11の初期しきい値は、0Vである。
【0035】図1Cの断面図に示すように、消去素子E
R11は、基板12に設けられたN+領域EBの上に、
第1の絶縁膜EGMと、第1の導電体層EFGと、第2
の絶縁膜ESMと、第2の導電体層ECGとを、この順
に積み上げて構成されている。
【0036】図2に示すように、記憶用トランジスタP
TR11のフローティングゲートPFG、継断用トラン
ジスタSTR11のフローティングゲートSFGおよび
消去素子ER11の第1の導電体層EFGは相互に接続
されている。
【0037】また、記憶用トランジスタPTR11のコ
ントロールゲートPCGと継断用トランジスタSTR1
1のコントロールゲートSCGとは相互に接続され、と
もに行選択線であるゲートラインCG1に接続されてい
る。
【0038】継断用トランジスタSTR11のソースS
SとドレインSDとに、継断すべき回路要素(図示せ
ず)を、それぞれ接続するよう構成している。
【0039】記憶用トランジスタPTR11のドレイン
PDは、列選択線であるドレインラインED1に接続さ
れている。また、記憶用トランジスタPTR11のソー
スPSは、ソースラインESに接続されている。スイッ
チSW12...も同様に構成されている。
【0040】なお、この実施形態においては、各スイッ
チSW11...のN+領域EBは、全て接続されている。
また、ソースラインES相互も、全て接続されている。
【0041】図3に、スイッチSW11を構成する記憶
用トランジスタPTR11と継断用トランジスタSTR
11との接続関係を示す実体的な斜視図を示す。
【0042】つぎに、図2に基づき、スイッチSW11
に継断データを書込む場合の動作を説明する。図4は、
書込み時において、各線に印加する電圧値を示す図であ
る。まず、スイッチSW11にOFFデータを書込む場
合の動作を説明する。
【0043】スイッチSW11をOFF状態とするに
は、図4の(イ)欄に示すように、ゲートラインCG1
に13〜14Vの電圧を印加するとともに、他のゲート
ラインCG2...に、0Vの電圧を印加する。また、ド
レインラインED1に7V以上の電圧を印加するととも
に、他のドレインラインED2...に、0Vを与える。
また、N+領域EBに3.5Vを印加する。ソースライ
ンESには、0Vを与える。各線に、このような電圧を
印加することにより、スイッチSW11を構成する記憶
用トランジスタPTR11のフローティングゲートPF
Gに電子が取込まれる。
【0044】このため、記憶用トランジスタPTR11
のしきい値が上昇し、13Vとなる。記憶用トランジス
タPTR11のフローティングゲートPFGと、継断用
トランジスタSTR11のフローティングゲートSFG
とは接続されている。したがって、取込まれた電子の影
響を受け、継断用トランジスタSTR11のしきい値も
上昇し、7Vとなる。
【0045】つぎに、スイッチSW11をON状態とす
るには、図4の(ロ)欄に示すように、全てのゲートラ
インCG1...、全てのドレインラインED1...、ソー
スラインESに、0Vを与えるとともに、N+領域EB
に16〜17Vの電圧を印加する。各線に、このような
電圧を印加することにより、全てのスイッチSW1
1...を構成する記憶用トランジスタPTR11...のフ
ローティングゲートPFGおよび継断用トランジスタS
TR11...のフローティングゲートSFGに取込まれ
ていた電子が、消去素子ER11...の第1の導電体層
EFGを通じて、N+領域EBに引き抜かれるととも
に、逆に、正孔が、フローティングゲートPFGおよび
フローティングゲートSFGに注入される。
【0046】このため、記憶用トランジスタPTR1
1...のしきい値が低下し、0.5Vとなるとともに、
継断用トランジスタSTR11...のしきい値も低下
し、−7Vとなる。なお、実際には、記憶用トランジス
タPTR11...のしきい値が負になる程度まで、十分
に電子を引き抜き(正孔を注入し)、その後、わずかに
電子を注入する(正孔を引き抜く)ことにより、記憶用
トランジスタPTR11...のしきい値を、0.5Vと
する。
【0047】この場合、記憶用トランジスタPTR1
1...のしきい値が負になったか否かを、検査するに
は、ゲートラインCG1...に0Vを印加し、このとき
のドレインPD、ソースPS間が導通状態であるか否か
を調べればよい。
【0048】図5に、スイッチSW11近傍の実体的な
平面配置図を示す。図6〜図8に、各製造工程における
スイッチSW1の断面を示す。図6は、図5における断
面Q4−Q4を示す図面である。図7および図8は、図
5における断面Q1−Q1および断面Q2−Q2を示す
図面である。
【0049】図5を参照しつつ、図6〜図8に基づい
て、スイッチSW11の製造方法を説明する。図6Aに
示すように、まず、P型の基板12の上に素子分離膜で
あるLOCOS14および薄いシリコン酸化膜16を形
成したものを用意する。LOCOS14により区切られ
た領域が、記憶用トランジスタPTR11、継断用トラ
ンジスタSTR11および消去素子ER11をそれぞれ
形成する領域である。
【0050】このうち記憶用トランジスタPTR11を
形成する領域にP型不純物であるB(ボロン)をイオン
注入により導入する。このように、Bを記憶用トランジ
スタPTR11を形成する領域にのみ注入することによ
り、記憶用トランジスタPTR11のしきい値電圧のみ
を上げることができる。
【0051】つぎに図6Bに示すように、ポリシリコン
膜18を堆積させた後エッチングにより所要形状に形成
し、その上にONO膜20を堆積させる。つぎに、図7
Aに示すように、さらに、ポリシリコン膜22を堆積さ
せる。
【0052】つぎに、ポリシリコン膜22の上にレジス
ト(図示せず)をパタニングし、レジストをマスクとし
てエッチングを行ない、ポリシリコン膜22、ONO膜
20、ポリシリコン膜18を重ね切りすることにより、
図7Bに示すように、コントロールゲートPCG、SC
G、層間膜PSM、SSM、フローティングゲートPF
G、SFGを形成する。このように、重ね切りすること
によりマスキング工程を簡略化することができる。
【0053】なお、酸化膜16のうちフローティングゲ
ートPFGの直下がゲート酸化膜PGMであり、フロー
ティングゲートSFGの直下がゲート酸化膜SGMであ
る。また、基板12のうちゲート酸化膜PGMの直下が
チャネル領域PCであり、ゲート酸化膜SGMの直下が
チャネル領域SCである。
【0054】つぎに、図7Cに示すように、レジスト2
4をパタニングし、レジスト24をマスクとして高濃度
のN型不純物であるAs(ヒ素)をイオン注入すること
により、記憶用トランジスタPTR11のドレインPD
を形成する。
【0055】つぎに、図8Aに示すように、記憶用トラ
ンジスタPTR11のドレインPDを覆うようにレジス
ト26をパタニングし、レジスト26をマスクとして低
濃度のN型不純物をイオン注入することにより、LDD
(Lightly Doped Drain-source)を形成する。
【0056】つぎに、レジスト26を除去した後、CV
D法等によりシリコン酸化膜を堆積させ(図示せず)、
余分なシリコン酸化膜を異方性エッチングにより取り除
くことにより、図8Bに示すように、サイドウォール2
8を形成する。サイドウォール28、コントロールゲー
トPCG、SCGをマスクとして高濃度のN型不純物を
導入することにより、ソースPS、SS、ドレインSD
を形成する。
【0057】このようにして、記憶用トランジスタPT
R11のしきい値電圧のみを高くしたスイッチSW1
1...を備えたロジックアレー10を製造することがで
きる。
【0058】なお、上述の実施形態においては、記憶用
トランジスタのチャネル領域の不純物濃度を調整するこ
とにより、記憶用トランジスタの初期しきい値が、6V
になるよう設定したが、一般には、記憶用トランジスタ
または継断用トランジスタのいずれかまたは双方のチャ
ネル領域の不純物濃度を調整することにより、継断用素
子の継状態および断状態に対応する記憶用素子のしきい
値電圧が、いずれも負にならないよう構成すればよい。
さらに、この発明はこれに限定されるものではなく、チ
ャネル領域の不純物濃度の調整の有無に拘らず、結果と
して、継断用素子の継状態および断状態に対応する記憶
用素子のしきい値電圧が、いずれも負にならないように
した構成自体に適用される。
【0059】また、スイッチング用半導体素子を複数
個、行列配置した構成を例に説明したが、行列配置する
ことなく、たとえば、1列に配置するよう構成すること
もできる。さらに、この発明は、スイッチング用半導体
素子が一個のみの回路にも適用される。
【0060】また、記憶用素子が記憶用トランジスタで
あり、かつ、継断用素子が継断用トランジスタである場
合を例に説明したが、この発明は、記憶用素子として記
憶用トランジスタ以外のものを用いた場合や、継断用素
子として継断用トランジスタのものを用いた場合にも、
適用がある。
【0061】また、プログラム可能な機能装置の一例と
して、PLDを例に説明したが、PLDを含むプログラ
ム可能な機能装置一般に適用される。さらに、この発明
は、プログラム可能な機能装置のみならず、スイッチン
グ用半導体素子一般に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態によるスイッチング用半
導体素子であるスイッチの断面構造の一部を示す図面で
ある。
【図2】この発明の一実施形態によるプログラム可能な
機能装置である、PLDを構成するロジックアレーの回
路構成の一部を示す図面である。
【図3】この発明の一実施形態によるスイッチを構成す
る記憶用トランジスタと継断用トランジスタとの接続関
係を示す実体的な斜視図である。
【図4】この発明の一実施形態によるロジックアレーの
書込み時において、各線に印加する電圧値の一部を示す
図である。
【図5】この発明の一実施形態によるスイッチの実体的
な平面構成の一部を示す図面である。
【図6】この発明の一実施形態によるスイッチの製造工
程の一部を示す断図面である。
【図7】この発明の一実施形態によるスイッチの製造工
程の一部を示す断図面である。
【図8】この発明の一実施形態によるスイッチの製造工
程の一部を示す断図面である。
【図9】この発明による改良前における、スイッチの回
路図ならびにプログラム用のトランジスタおよびスイッ
チ用のトランジスタの断面構成を示す図面である。
【図10】この発明による改良前における、スイッチの
実体的な平面構成の一部を示す図面である。
【図11】スプリットゲートを持たないプログラム用の
トランジスタを用いたPLDの回路の一部を示す図面で
ある。
【符号の説明】
PC・・・・・・・・チャネル領域 PTR11・・・・・記憶用トランジスタ STR11・・・・・継断用トランジスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/792

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記憶用素子と継断用素子とを備え、 記憶用素子のしきい値電圧を変更することにより、継断
    用素子のしきい値電圧を変更し、継断用素子の継状態と
    断状態とを切換えるよう構成したスイッチング用半導体
    素子であって、 継断用素子の継状態および断状態に対応する記憶用素子
    のしきい値電圧が、いずれも負にならないよう構成した
    こと、 を特徴とするスイッチング用半導体素子。
  2. 【請求項2】請求項1のスイッチング用半導体素子にお
    いて、 記憶用素子が、第1の領域と第2の領域との間に形成さ
    れたチャネル領域の上に、絶縁体により構成された下部
    絶縁膜と、導電体により構成された下部導電体層と、絶
    縁体により構成された上部絶縁膜と、導電体により構成
    された上部導電体層とを、この順に積み上げた記憶用ト
    ランジスタであり、 継断用素子が、第1の領域と第2の領域との間に形成さ
    れたチャネル領域の上に、絶縁体により構成された下部
    絶縁膜と、導電体により構成された下部導電体層と、絶
    縁体により構成された上部絶縁膜と、導電体により構成
    された上部導電体層とを、この順に積み上げた継断用ト
    ランジスタであり、 記憶用トランジスタの下部導電体層と継断用トランジス
    タの下部導電体層とを接続し、 記憶用トランジスタの上部導電体層と継断用トランジス
    タの上部導電体層とを接続したこと、 を特徴とするもの。
  3. 【請求項3】請求項2のスイッチング用半導体素子にお
    いて、 記憶用トランジスタまたは継断用トランジスタのいずれ
    かまたは双方のチャネル領域の不純物濃度を調整するこ
    とにより、継断用素子の継状態および断状態に対応する
    記憶用素子のしきい値電圧が、いずれも負にならないよ
    う構成したこと、 を特徴とするもの。
  4. 【請求項4】あらかじめ用意された複数の回路要素相互
    を、プログラム可能なスイッチ手段を用いて継断するこ
    とにより、所望の機能を取得するプログラム可能な機能
    装置において、 スイッチ手段として、請求項2または請求項3のスイッ
    チング用半導体素子を用い、 スイッチング用半導体素子を構成する継断用トランジス
    タの第1の領域と第2の領域とに、継断すべき前記回路
    要素相互を、それぞれ接続するよう構成したこと、 を特徴とするプログラム可能な機能装置。
  5. 【請求項5】請求項4のプログラム可能な機能装置にお
    いて、 請求項2または請求項3のスイッチング用半導体素子を
    複数個、行列配置し、 同一行のスイッチング用半導体素子を構成する記憶用ト
    ランジスタおよび継断用トランジスタの上部導電体層相
    互を接続して行選択線とし、 同一列のスイッチング用半導体素子を構成する記憶用ト
    ランジスタの第2の領域相互を接続して列選択線とする
    よう、 構成したことを特徴とするもの。
  6. 【請求項6】記憶用素子のしきい値電圧を変更すること
    により、継断用素子のしきい値電圧を変更し、継断用素
    子の継状態と断状態とを切換える、記憶可能なスイッチ
    ング方法であって、 継断用素子の継状態および断状態に対応する記憶用素子
    のしきい値電圧が、いずれも負にならないよう構成した
    こと、 を特徴とする記憶可能なスイッチング方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001067885A (ja) * 1999-05-14 2001-03-16 Gatefield Corp フイールドプログラム可能ゲートアレイの不揮発性メモリセルを消去する方法
WO2006106572A1 (ja) * 2005-03-31 2006-10-12 Spansion Llc 半導体装置

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