JPH09114407A - 導光板及びその製造方法 - Google Patents
導光板及びその製造方法Info
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- JPH09114407A JPH09114407A JP29496995A JP29496995A JPH09114407A JP H09114407 A JPH09114407 A JP H09114407A JP 29496995 A JP29496995 A JP 29496995A JP 29496995 A JP29496995 A JP 29496995A JP H09114407 A JPH09114407 A JP H09114407A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】製造が容易でコストも低くしかも輝度の高い導
光板を提供する。 【解決手段】多数の微細な凸部が形成された型材を、透
明なアクリル板の一面に、常温にて脆性破壊が生じない
程度の圧力で押圧してマスター導光板を作製し、該マス
ター導光板から電鋳法にて成形型19を作成して成型品
20′を製造する。
光板を提供する。 【解決手段】多数の微細な凸部が形成された型材を、透
明なアクリル板の一面に、常温にて脆性破壊が生じない
程度の圧力で押圧してマスター導光板を作製し、該マス
ター導光板から電鋳法にて成形型19を作成して成型品
20′を製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置のバ
ックライト等に用いられる導光板及びその製造方法に関
するものであり、更には、金型を用いて均質な製品を大
量に生産する導光板及びその製造方法に関する。
ックライト等に用いられる導光板及びその製造方法に関
するものであり、更には、金型を用いて均質な製品を大
量に生産する導光板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置に用いるバックライトに
は、冷陰極放電管から照射される光を液晶表示板の背面
に導いて、ムラのない均一な拡散光をもたらす導光板が
必要とされている。このような均一な拡散光を得る場
合、通常液晶表示器と導光板の間に、導光板の反射パタ
ーン(以下、ドットと記す)が目視にて認められること
がないように、拡散シートを配設してドットをぼかし、
且つ光を拡散する方法がとられていた。しかしながら、
拡散シートを使用すると、そこで光がロスをして輝度が
低下するという問題を生じていた。
は、冷陰極放電管から照射される光を液晶表示板の背面
に導いて、ムラのない均一な拡散光をもたらす導光板が
必要とされている。このような均一な拡散光を得る場
合、通常液晶表示器と導光板の間に、導光板の反射パタ
ーン(以下、ドットと記す)が目視にて認められること
がないように、拡散シートを配設してドットをぼかし、
且つ光を拡散する方法がとられていた。しかしながら、
拡散シートを使用すると、そこで光がロスをして輝度が
低下するという問題を生じていた。
【0003】そこで、拡散シートを使用しなくてもドッ
トが視認されない導光板を得る方法として、導光板のド
ット数を1cm2 当り3000〜10000個位設けれ
ばよいことが本願発明者が実験した結果判明した。即
ち、200×160mmの寸法のマスター導光板を作成
するためには、約100万〜320万個以上のドットを
形成する必要がある。
トが視認されない導光板を得る方法として、導光板のド
ット数を1cm2 当り3000〜10000個位設けれ
ばよいことが本願発明者が実験した結果判明した。即
ち、200×160mmの寸法のマスター導光板を作成
するためには、約100万〜320万個以上のドットを
形成する必要がある。
【0004】従来より、導光板に多数のドットを形成す
る手法として、例えば特開平6−118245号公報や
特開平7−159623号公報等にみられる導光板の製
造方法が提案されている。
る手法として、例えば特開平6−118245号公報や
特開平7−159623号公報等にみられる導光板の製
造方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
方法では、マスター導光板を製造するに際して、ドット
を例えば高精度の数値制御によるフライス盤等といった
機械加工により形成していたので、大変な手間がかか
り、後者の方法では、エッチングによりドットを形成し
ているために、ドットの形状が思い通りに制御できない
という問題点を有していた。
方法では、マスター導光板を製造するに際して、ドット
を例えば高精度の数値制御によるフライス盤等といった
機械加工により形成していたので、大変な手間がかか
り、後者の方法では、エッチングによりドットを形成し
ているために、ドットの形状が思い通りに制御できない
という問題点を有していた。
【0006】また、これら従来の技術では、マスター導
光板から量産用の金型を作成していたが、何れの方法に
おいても、マスター導光板に形成されたドットの各々の
表面に、機械加工による擦痕やクラック、或いはエッチ
ング粗面が残ってしまい、この面で光が乱反射してしま
い、これらの乱反射光も含めてマスター導光板の光学的
性能が決められてしまう。
光板から量産用の金型を作成していたが、何れの方法に
おいても、マスター導光板に形成されたドットの各々の
表面に、機械加工による擦痕やクラック、或いはエッチ
ング粗面が残ってしまい、この面で光が乱反射してしま
い、これらの乱反射光も含めてマスター導光板の光学的
性能が決められてしまう。
【0007】しかしながら、現在行われているどのよう
な方法をもちいても、金型に上記ドットの乱反射面の模
様までを転写することはできず、まして内部に生じたク
ラックを再現することは不可能である。このため上記金
型で成形された導光板には、マスター導光板のドットの
細部の面粗度が転写されない。すなわち、これら従来の
技術では、マスター導光板と成型品とでは輝度特性等の
光学的性能に差異が生じてしまうという問題が生じてい
た。
な方法をもちいても、金型に上記ドットの乱反射面の模
様までを転写することはできず、まして内部に生じたク
ラックを再現することは不可能である。このため上記金
型で成形された導光板には、マスター導光板のドットの
細部の面粗度が転写されない。すなわち、これら従来の
技術では、マスター導光板と成型品とでは輝度特性等の
光学的性能に差異が生じてしまうという問題が生じてい
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記に鑑み提案
されたもので、多数の微細な凸部が形成された型材を、
透明な合成樹脂板の少なくとも一面に、常温にて脆性破
壊を生じない程度の圧力で押圧することによりマスター
導光板を作成し、該マスター導光板に基づき形成された
金型を用いて上記マスター導光板と同じ材質の合成樹脂
を成形することにより、上記マスター導光板と同等な光
学特性を有する導光板の製造方法を提供するものであ
る。
されたもので、多数の微細な凸部が形成された型材を、
透明な合成樹脂板の少なくとも一面に、常温にて脆性破
壊を生じない程度の圧力で押圧することによりマスター
導光板を作成し、該マスター導光板に基づき形成された
金型を用いて上記マスター導光板と同じ材質の合成樹脂
を成形することにより、上記マスター導光板と同等な光
学特性を有する導光板の製造方法を提供するものであ
る。
【0009】本発明は、上記押圧が上記金型と上記合成
樹脂板との相対位置を変化させながら少なくとも複数回
おこなわれた導光板の製造方法を提供するものである。
樹脂板との相対位置を変化させながら少なくとも複数回
おこなわれた導光板の製造方法を提供するものである。
【0010】本発明は、上記金型がマスター導光板に基
づいて電鋳法により作成された導光板の製造方法を提供
するものである。
づいて電鋳法により作成された導光板の製造方法を提供
するものである。
【0011】本発明は、上記金型による成形方法が射出
成形法である導光板の製造方法を提供するものである。
成形法である導光板の製造方法を提供するものである。
【0012】本発明は、上記型材が薄板状であると共
に、表面に小粒子が分散した状態で固着された型面を有
する導光板の製造方法を提供するものである。
に、表面に小粒子が分散した状態で固着された型面を有
する導光板の製造方法を提供するものである。
【0013】本発明は、上記型材が角錐状の微小突起部
が多数形成された型面を有する導光板の製造方法を提供
するものである。
が多数形成された型面を有する導光板の製造方法を提供
するものである。
【0014】本発明は、上記型材を上記合成樹脂板の成
形面と弾性部材との間に介在せしめて押圧した導光板の
製造方法を提供するものである。
形面と弾性部材との間に介在せしめて押圧した導光板の
製造方法を提供するものである。
【0015】更に、本発明は、多数の微細な凸部が形成
された型材を、透明な合成樹脂板の少なくとも一面に、
常温にて脆性破壊を生じない程度の圧力で押圧すること
によってマスター導光板を作成し、該マスター導光板に
基づいて形成された金型を用いて上記マスター導光板と
同じ材質の合成樹脂を成形することにより、上記マスタ
ー導光板と同等な光学特性を有する導光板を提供するも
のである。
された型材を、透明な合成樹脂板の少なくとも一面に、
常温にて脆性破壊を生じない程度の圧力で押圧すること
によってマスター導光板を作成し、該マスター導光板に
基づいて形成された金型を用いて上記マスター導光板と
同じ材質の合成樹脂を成形することにより、上記マスタ
ー導光板と同等な光学特性を有する導光板を提供するも
のである。
【0016】本発明は、上記押圧が上記金型と上記合成
樹脂板との相対位置を変化させながら少なくとも複数回
おこなわれた導光板を提供するものである。
樹脂板との相対位置を変化させながら少なくとも複数回
おこなわれた導光板を提供するものである。
【0017】本発明は、上記金型がマスター導光板に基
づいて電鋳法により作成された導光板を提供するもので
ある。
づいて電鋳法により作成された導光板を提供するもので
ある。
【0018】本発明は、上記金型による成形方法が射出
成形法である導光板を提供するものである。
成形法である導光板を提供するものである。
【0019】本発明は、表面に小粒子が分散した状態で
固着された型面を有する薄板状の型材を押圧することに
より、表面に微細な凹部からなる反射パターンを形成し
た導光板を提供するものである。
固着された型面を有する薄板状の型材を押圧することに
より、表面に微細な凹部からなる反射パターンを形成し
た導光板を提供するものである。
【0020】本発明は、角錐状の微小突起部が多数形成
された型面を有する型材を押圧することにより、表面に
微細な角錐状の凹部からなる反射パターンを形成した導
光板を提供するものである。
された型面を有する型材を押圧することにより、表面に
微細な角錐状の凹部からなる反射パターンを形成した導
光板を提供するものである。
【0021】本発明は、上記型材を上記合成樹脂板の成
形面と弾性部材との間に介在せしめて押圧することによ
り、表面に微細な凹部からなる反射パターンを形成した
導光板を提供するものである。
形面と弾性部材との間に介在せしめて押圧することによ
り、表面に微細な凹部からなる反射パターンを形成した
導光板を提供するものである。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態の具体的な構成
を図面に従い説明する。図1(a)は本発明の一実施形
態における型材を示す概観図であり、図1(b)は図1
(a)の要部断面図である。
を図面に従い説明する。図1(a)は本発明の一実施形
態における型材を示す概観図であり、図1(b)は図1
(a)の要部断面図である。
【0023】型材1は、例えば、厚さ0.05〜0.2
mmのステンレス等の金属板或いは厚さ0.2〜0.5
mmの合成樹脂板や硬質紙或いは不繊布等といった表面
が滑らかで適度の可撓性と剛性とを備えた薄板状材2の
表面に、例えば、ガラス粒、アルミナ粒、ザクロ石
粒、、珪素粒及び金属粒等といった形状が不定型な粒度
数10〜数100μm程度の小粒子3が一様に分散した
状態で、合成樹脂等からなるバインダー4により薄板状
材2に固着されて型面1aを形成したものである。
mmのステンレス等の金属板或いは厚さ0.2〜0.5
mmの合成樹脂板や硬質紙或いは不繊布等といった表面
が滑らかで適度の可撓性と剛性とを備えた薄板状材2の
表面に、例えば、ガラス粒、アルミナ粒、ザクロ石
粒、、珪素粒及び金属粒等といった形状が不定型な粒度
数10〜数100μm程度の小粒子3が一様に分散した
状態で、合成樹脂等からなるバインダー4により薄板状
材2に固着されて型面1aを形成したものである。
【0024】この際、小粒子3は、後述する被加工部材
であるアクリル樹脂板7よりも硬度の高い物質である必
要があり、且つ薄板状材2は小粒子3を支持可能な程度
の強度を持ち、しかも、複数回の加圧によって小粒子3
がアクリル樹脂板7に何回もめり込んでも、小粒子3が
型材1から剥離しないだけの強度で薄板状材2に固着さ
れる必要がある。
であるアクリル樹脂板7よりも硬度の高い物質である必
要があり、且つ薄板状材2は小粒子3を支持可能な程度
の強度を持ち、しかも、複数回の加圧によって小粒子3
がアクリル樹脂板7に何回もめり込んでも、小粒子3が
型材1から剥離しないだけの強度で薄板状材2に固着さ
れる必要がある。
【0025】また、型材1は、小粒子3の粒度や小粒子
3の分布密度が夫々異なるものを複数枚用意しておき、
必要に応じて使い分けるようにしてもよい。
3の分布密度が夫々異なるものを複数枚用意しておき、
必要に応じて使い分けるようにしてもよい。
【0026】更に、型材1は、図2に示すように、型面
1aに例えば四角錐等の角錐状の微小突起部が多数形成
された構造であってもよい。
1aに例えば四角錐等の角錐状の微小突起部が多数形成
された構造であってもよい。
【0027】図3(a)は本発明の第1の実施形態にお
ける導光板の成形装置を示す要部断面図であり、5aは
上部ダイセットプレート、5bは下部ダイセットプレー
ト、6a、6bは夫々上部ダイセットプレート5a及び
下部ダイセットプレート5bに固定れている弾性部材、
7は被加工部材であるアクリル樹脂板である。
ける導光板の成形装置を示す要部断面図であり、5aは
上部ダイセットプレート、5bは下部ダイセットプレー
ト、6a、6bは夫々上部ダイセットプレート5a及び
下部ダイセットプレート5bに固定れている弾性部材、
7は被加工部材であるアクリル樹脂板である。
【0028】該アクリル樹脂板7は、表裏両面が平行か
或いは平行に近いほゞ楔状で且つ表裏両面及び各端面が
鏡面仕上げされた例えば透明なポリメタクリル酸メチル
樹脂を用い、非加工面を弾性部材6bを介して下部ダイ
セットプレート5bに向けて載置し、且つ加工面を図1
(a)に示すような型材1の型面1aと当接させると共
に、型材1の背面を弾性部材6aを介して上部ダイセッ
トプレート5aと当接させ、上部ダイセットプレート5
aを押し下げる方向へ力を加えることにより、アクリル
樹脂板7と型材1は加圧されて、型材1の型面1aの凸
部がアクリル樹脂板7に凹状に転写される。
或いは平行に近いほゞ楔状で且つ表裏両面及び各端面が
鏡面仕上げされた例えば透明なポリメタクリル酸メチル
樹脂を用い、非加工面を弾性部材6bを介して下部ダイ
セットプレート5bに向けて載置し、且つ加工面を図1
(a)に示すような型材1の型面1aと当接させると共
に、型材1の背面を弾性部材6aを介して上部ダイセッ
トプレート5aと当接させ、上部ダイセットプレート5
aを押し下げる方向へ力を加えることにより、アクリル
樹脂板7と型材1は加圧されて、型材1の型面1aの凸
部がアクリル樹脂板7に凹状に転写される。
【0029】尚、加圧に際しては、アクリル樹脂板7が
低温脆性破壊や高温による熱変形が生じない常温の環境
において、脆性破壊が生じない程度の圧力と時間をかけ
て加圧することにより、型材1の型面1aの凸部の形状
をそのままアクリル樹脂板7に凹状に転写させることが
実現でき、しかもアクリル樹脂板7の温度管理が不要に
なり、温度管理等の設備投資をしなくて済む。
低温脆性破壊や高温による熱変形が生じない常温の環境
において、脆性破壊が生じない程度の圧力と時間をかけ
て加圧することにより、型材1の型面1aの凸部の形状
をそのままアクリル樹脂板7に凹状に転写させることが
実現でき、しかもアクリル樹脂板7の温度管理が不要に
なり、温度管理等の設備投資をしなくて済む。
【0030】更に、図3(b)に示すように、加圧終了
後、型材1の位置を少しずらしながら再度加圧する。そ
して、この操作を繰り返すことにより、アクリル樹脂板
7に任意の分布による微細な凹部を形成することが可能
となる。
後、型材1の位置を少しずらしながら再度加圧する。そ
して、この操作を繰り返すことにより、アクリル樹脂板
7に任意の分布による微細な凹部を形成することが可能
となる。
【0031】ここで、弾性部材6a、6bは、アクリル
樹脂板7および型材1に均等に力が加わり、且つアクリ
ル樹脂板7の表面に型材1の型面1aを密着させるため
に挿入されるものであり、例えば、軟質塩化ビニル樹
脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネイト樹脂等、適
度の弾性を有する各種プラスチックや硬質ゴム或いは紙
等からなる厚さ1〜10mm程度の板状体である。
樹脂板7および型材1に均等に力が加わり、且つアクリ
ル樹脂板7の表面に型材1の型面1aを密着させるため
に挿入されるものであり、例えば、軟質塩化ビニル樹
脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネイト樹脂等、適
度の弾性を有する各種プラスチックや硬質ゴム或いは紙
等からなる厚さ1〜10mm程度の板状体である。
【0032】尚、図3(a)、(b)では、型材1の大
きさを図1(a)における破線で示したアクリル樹脂板
7の形状と幅方向は同一か若しくは大きめな寸法で、長
さ方向が短い矩形状としたが、本発明ではこれに限定さ
れるものではなく、例えば次に示す実施形態では、型材
1をアクリル樹脂板7と同じ寸法か若しくはアクリル樹
脂板7よりも大きめの形状とする。
きさを図1(a)における破線で示したアクリル樹脂板
7の形状と幅方向は同一か若しくは大きめな寸法で、長
さ方向が短い矩形状としたが、本発明ではこれに限定さ
れるものではなく、例えば次に示す実施形態では、型材
1をアクリル樹脂板7と同じ寸法か若しくはアクリル樹
脂板7よりも大きめの形状とする。
【0033】図4(a)は、本発明の第2の実施形態に
おけるマスター導光板の成形装置を示す要部断面図であ
り、5aは上部ダイセットプレート、5bは下部ダイセ
ットプレート、6a、6bは夫々上部ダイセットプレー
ト5a及び下部ダイセットプレート5bに固定れている
弾性部材、7は被加工部材であるアクリル樹脂板、10
は厚さ調整板である。該厚さ調整板10は、マスター導
光板の光導入端に対応する一方の側から反対側に向って
板厚が連続的に増加するように形成されている。
おけるマスター導光板の成形装置を示す要部断面図であ
り、5aは上部ダイセットプレート、5bは下部ダイセ
ットプレート、6a、6bは夫々上部ダイセットプレー
ト5a及び下部ダイセットプレート5bに固定れている
弾性部材、7は被加工部材であるアクリル樹脂板、10
は厚さ調整板である。該厚さ調整板10は、マスター導
光板の光導入端に対応する一方の側から反対側に向って
板厚が連続的に増加するように形成されている。
【0034】ここでアクリル樹脂板7は、表裏両面が平
行か或いはマスター導光板の光導入端に対応する端面が
厚く形成された例えば1度前後の角度を有する楔状で且
つ表裏両面及び各端面が鏡面仕上げされた例えば透明な
ポリメタクリル酸メチル樹脂を用いる。尚、アクリル樹
脂板7が楔状である場合には、厚さ調整板10の傾斜角
度は、アクリル樹脂板7の表裏両面が成す角度よりも大
きく設定する必要がある。
行か或いはマスター導光板の光導入端に対応する端面が
厚く形成された例えば1度前後の角度を有する楔状で且
つ表裏両面及び各端面が鏡面仕上げされた例えば透明な
ポリメタクリル酸メチル樹脂を用いる。尚、アクリル樹
脂板7が楔状である場合には、厚さ調整板10の傾斜角
度は、アクリル樹脂板7の表裏両面が成す角度よりも大
きく設定する必要がある。
【0035】アクリル樹脂板7は、非加工面を弾性部材
6b及び厚さ調整板10を介して下部ダイセットプレー
ト5bに向けて載置され、且つ加工面を上記アクリル樹
脂板7と同寸法で且つ同形状の型材1の型面1aと当接
させると共に、型材1の背面を弾性部材6aを介して上
部ダイセットプレート5aと当接させ、上部ダイセット
プレート5aを押し下げる方向へ力を加えることによ
り、アクリル樹脂板7と型材1は加圧されて型材1の型
面1aの凸部がアクリル樹脂板7に凹状の圧痕として転
写される。
6b及び厚さ調整板10を介して下部ダイセットプレー
ト5bに向けて載置され、且つ加工面を上記アクリル樹
脂板7と同寸法で且つ同形状の型材1の型面1aと当接
させると共に、型材1の背面を弾性部材6aを介して上
部ダイセットプレート5aと当接させ、上部ダイセット
プレート5aを押し下げる方向へ力を加えることによ
り、アクリル樹脂板7と型材1は加圧されて型材1の型
面1aの凸部がアクリル樹脂板7に凹状の圧痕として転
写される。
【0036】この際、厚さ調整板10に設けられた傾斜
面の影響により、型材1の型面1aからアクリル樹脂板
7の加工面に加わる圧力が厚さ調整板10の傾斜に伴っ
て増加し、アクリル樹脂板7に凹状の圧痕が形成される
確率も高くなる。従って、上記凹状の圧痕は、マスター
導光板の光導入端に対応する端面側では密度が低く、反
対側に行くに従って漸増するような密度分布を呈する。
面の影響により、型材1の型面1aからアクリル樹脂板
7の加工面に加わる圧力が厚さ調整板10の傾斜に伴っ
て増加し、アクリル樹脂板7に凹状の圧痕が形成される
確率も高くなる。従って、上記凹状の圧痕は、マスター
導光板の光導入端に対応する端面側では密度が低く、反
対側に行くに従って漸増するような密度分布を呈する。
【0037】尚、この実施形態においても、型材1は図
2に示す構成のものが使用でき、また、加圧に際して、
アクリル樹脂板7が低温脆性破壊や高温による熱変形が
生じない常温の環境において、脆性破壊が生じない程度
の圧力と時間をかけて加圧することにより、型材1の型
面1aの凸部の形状をそのままアクリル樹脂板7に凹状
に転写させることが実現できる。
2に示す構成のものが使用でき、また、加圧に際して、
アクリル樹脂板7が低温脆性破壊や高温による熱変形が
生じない常温の環境において、脆性破壊が生じない程度
の圧力と時間をかけて加圧することにより、型材1の型
面1aの凸部の形状をそのままアクリル樹脂板7に凹状
に転写させることが実現できる。
【0038】更に、図4(b)は、本発明の第3の実施
形態におけるマスター導光板の成形装置を示す要部断面
図であり、1′及び1″は型材、6a及び6bは弾性部
材であり、アクリル樹脂板7の被加工面に型材1′及び
1″の型面を当接させて配設すると共に、更にその上下
に弾性部材6a及び6bを配設してテーブル11上に載
置する。また、12はテーブル11と平行に移動可能な
例えば鉄等で形成された所要の剛性を有する転圧ローラ
ー、13は転圧ローラー12をテーブル11方向に圧下
する荷重機構である。
形態におけるマスター導光板の成形装置を示す要部断面
図であり、1′及び1″は型材、6a及び6bは弾性部
材であり、アクリル樹脂板7の被加工面に型材1′及び
1″の型面を当接させて配設すると共に、更にその上下
に弾性部材6a及び6bを配設してテーブル11上に載
置する。また、12はテーブル11と平行に移動可能な
例えば鉄等で形成された所要の剛性を有する転圧ローラ
ー、13は転圧ローラー12をテーブル11方向に圧下
する荷重機構である。
【0039】上記荷重機構13は、転圧ローラー12の
テーブル11上の位置(転圧ローラー12の水平位置)
に対応して印加する荷重を制御するものである。尚、ア
クリル樹脂板7が第1及び第2の実施形態のように平行
に近い楔形である場合には、例えばテーブル11を傾斜
させる等といった手段を用いてアクリル樹脂板7の上面
が水平になるように設定する。
テーブル11上の位置(転圧ローラー12の水平位置)
に対応して印加する荷重を制御するものである。尚、ア
クリル樹脂板7が第1及び第2の実施形態のように平行
に近い楔形である場合には、例えばテーブル11を傾斜
させる等といった手段を用いてアクリル樹脂板7の上面
が水平になるように設定する。
【0040】上記した構成のマスター導光板の成形装置
において、転圧ローラー12は弾性部材6aを押圧しな
がらアクリル樹脂板7上を水平に移動する。この際、転
圧ローラー12の水平の変位に対応させて荷重機構13
で印加する荷重値を連続的に漸増させていくと、アクリ
ル樹脂板7の上下両面に型材1′及び1″の型面の凸部
に対応した凹状の圧痕が、マスター導光板の入光面に対
応する端面側では密度が低く、反対側に行くに従って漸
増するような密度分布を呈する。
において、転圧ローラー12は弾性部材6aを押圧しな
がらアクリル樹脂板7上を水平に移動する。この際、転
圧ローラー12の水平の変位に対応させて荷重機構13
で印加する荷重値を連続的に漸増させていくと、アクリ
ル樹脂板7の上下両面に型材1′及び1″の型面の凸部
に対応した凹状の圧痕が、マスター導光板の入光面に対
応する端面側では密度が低く、反対側に行くに従って漸
増するような密度分布を呈する。
【0041】尚、この実施形態においても、型材1′及
び1″には図2に示す構成のものが使用でき、また、加
圧に際して、アクリル樹脂板7が低温脆性破壊や高温に
よる熱変形が生じない常温の環境において、脆性破壊が
生じない程度の圧力と時間をかけて加圧することによ
り、型材1′及び1″の型面の凸部の形状をそのままア
クリル樹脂板7に凹状に転写させることが実現できる。
び1″には図2に示す構成のものが使用でき、また、加
圧に際して、アクリル樹脂板7が低温脆性破壊や高温に
よる熱変形が生じない常温の環境において、脆性破壊が
生じない程度の圧力と時間をかけて加圧することによ
り、型材1′及び1″の型面の凸部の形状をそのままア
クリル樹脂板7に凹状に転写させることが実現できる。
【0042】以上のような加圧方法をとることにより、
図5に示すように本発明におけるマスター導光板8は、
一方の側から反対側に向って、型材1の凸部の圧痕の分
布する密度が増加するように加工される。即ち、圧痕で
あるドットの分布は、密度の低い側付近では板面積の5
〜10%程度に、また密度の高い側付近では50〜10
0%程度になる如く、連続的に概ね高次曲線状に変化す
る。そして、ドットの分布密度の低い側の端面8aを入
光面とするマスター導光板8が形成される。
図5に示すように本発明におけるマスター導光板8は、
一方の側から反対側に向って、型材1の凸部の圧痕の分
布する密度が増加するように加工される。即ち、圧痕で
あるドットの分布は、密度の低い側付近では板面積の5
〜10%程度に、また密度の高い側付近では50〜10
0%程度になる如く、連続的に概ね高次曲線状に変化す
る。そして、ドットの分布密度の低い側の端面8aを入
光面とするマスター導光板8が形成される。
【0043】このようなドットは、アクリル板7が常温
で塑性変形して形成されたものであるから、ドットの内
面にはクラックが発生せず、しかも型材1の凸部の形状
が表面の微細な凹凸の部分を除いて正確に転写される。
また、各ドットは圧痕であるから、マスター導光板8を
構成しているアクリル樹脂と空気との境界面は、当然な
がらマスター導光板8内に形成されるため、マスター導
光板8の表面付近に無数の微小な空気のプリズムが存在
するようなものであり、マスター導光板8内を直進また
は反射して伝搬してきた光は、上記境界面で反射してマ
スター導光板8の出光面から空気中に出射するので、光
源から出射した光が有効に利用できる。更に、各ドット
は微小であると共に単位面積当たりの数が多いので、視
認されることはなく、従って拡散シート等を使用する必
要も無くなる。
で塑性変形して形成されたものであるから、ドットの内
面にはクラックが発生せず、しかも型材1の凸部の形状
が表面の微細な凹凸の部分を除いて正確に転写される。
また、各ドットは圧痕であるから、マスター導光板8を
構成しているアクリル樹脂と空気との境界面は、当然な
がらマスター導光板8内に形成されるため、マスター導
光板8の表面付近に無数の微小な空気のプリズムが存在
するようなものであり、マスター導光板8内を直進また
は反射して伝搬してきた光は、上記境界面で反射してマ
スター導光板8の出光面から空気中に出射するので、光
源から出射した光が有効に利用できる。更に、各ドット
は微小であると共に単位面積当たりの数が多いので、視
認されることはなく、従って拡散シート等を使用する必
要も無くなる。
【0044】このようにして加工されたマスター導光板
8は、実際に入光面8aより線光源となる冷陰極放電管
9の光を照射して目視及び輝度計による検査により、出
射光の分布を確認する。
8は、実際に入光面8aより線光源となる冷陰極放電管
9の光を照射して目視及び輝度計による検査により、出
射光の分布を確認する。
【0045】ここで、マスター導光板8に要求される光
学的特性は、出射光の輝度が高いこと、出射光の輝度分
布が所要の規格を満たしていること、及び目視による検
査において、出光面の全面に亘って、一個所でも明るさ
にムラがないこと、即ちどのような小さな暗陰部や少し
でも目立って明るい白輝域や点が認められないことであ
り、これを直接目視並びに液晶板或いは偏光フィルター
等をマスター導光板に載置して検査する。
学的特性は、出射光の輝度が高いこと、出射光の輝度分
布が所要の規格を満たしていること、及び目視による検
査において、出光面の全面に亘って、一個所でも明るさ
にムラがないこと、即ちどのような小さな暗陰部や少し
でも目立って明るい白輝域や点が認められないことであ
り、これを直接目視並びに液晶板或いは偏光フィルター
等をマスター導光板に載置して検査する。
【0046】マスター導光板8の輝度分布は、図6
(a)に示すように、光源の冷陰極放電管9に平行及び
直交する3乃至5区分の領域上における輝度カーブで示
され、輝度分布が、図6(b)、(c)に示すように中
央最大値に対する周辺最小値の輝度比が所定の値(例え
ば83%)を下回らないこととする。
(a)に示すように、光源の冷陰極放電管9に平行及び
直交する3乃至5区分の領域上における輝度カーブで示
され、輝度分布が、図6(b)、(c)に示すように中
央最大値に対する周辺最小値の輝度比が所定の値(例え
ば83%)を下回らないこととする。
【0047】尚、上記第1及び第2の実施形態では、ア
クリル樹脂板7の片面のみを加圧成形してマスター導光
板8を形成していたが、本発明においては、これに限定
されることはなく、アクリル樹脂板7の両面に型材1′
及び1″の型面を当接させて加圧成形し、両面に被加工
面を有するマスター導光板8を形成してもよいことはも
ちろんである。また、第3の実施形態において型材1′
及び1″のどちらか一方を除去して加工を行うことによ
り、片面のみに被加工面を形成することもできる。
クリル樹脂板7の片面のみを加圧成形してマスター導光
板8を形成していたが、本発明においては、これに限定
されることはなく、アクリル樹脂板7の両面に型材1′
及び1″の型面を当接させて加圧成形し、両面に被加工
面を有するマスター導光板8を形成してもよいことはも
ちろんである。また、第3の実施形態において型材1′
及び1″のどちらか一方を除去して加工を行うことによ
り、片面のみに被加工面を形成することもできる。
【0048】以上のようにして得られたマスター導光板
8は、これから量産する導光板の成形型の基本になる。
8は、これから量産する導光板の成形型の基本になる。
【0049】次に、上記マスター導光板8から量産する
導光板の成形型を作成する方法について説明する。一般
的に、精密な形状を有する物体から金型を作成するに
は、電鋳法による金型製造法が用いられる。この実施形
態においても、マスター導光板8から電鋳法によって金
型を作成する。
導光板の成形型を作成する方法について説明する。一般
的に、精密な形状を有する物体から金型を作成するに
は、電鋳法による金型製造法が用いられる。この実施形
態においても、マスター導光板8から電鋳法によって金
型を作成する。
【0050】まず、マスター導光板8のドットの形成面
を洗浄して乾燥させた後、脱脂して真空蒸着装置内に
て、マスター導光板8のドットの形成面8b上に例えば
金の蒸着膜14を形成する。そして、図7に示すよう
に、蒸着膜14を形成したマスター導光板8を電解鍍金
漕15に入れ、電解液として硫酸ニッケルを主とする溶
液を用い、マスター導光板8側を陰極に、またニッケル
棒15aを陽極にして直流電流を流し、電気分解をおこ
なって、上記蒸着膜14上にニッケルを析出させ、ニッ
ケル板16を形成する。尚、蒸着膜14は電解鍍金をお
こなう際の電極として用いられるものであり、膜の材質
は、電解液に溶解しない物質とし、膜厚は成形面の転写
に差し障りがないように必要最小限の厚さである約0.
001μmとする。
を洗浄して乾燥させた後、脱脂して真空蒸着装置内に
て、マスター導光板8のドットの形成面8b上に例えば
金の蒸着膜14を形成する。そして、図7に示すよう
に、蒸着膜14を形成したマスター導光板8を電解鍍金
漕15に入れ、電解液として硫酸ニッケルを主とする溶
液を用い、マスター導光板8側を陰極に、またニッケル
棒15aを陽極にして直流電流を流し、電気分解をおこ
なって、上記蒸着膜14上にニッケルを析出させ、ニッ
ケル板16を形成する。尚、蒸着膜14は電解鍍金をお
こなう際の電極として用いられるものであり、膜の材質
は、電解液に溶解しない物質とし、膜厚は成形面の転写
に差し障りがないように必要最小限の厚さである約0.
001μmとする。
【0051】そして、析出したニッケルの鍍金厚が樹脂
成形の金型に用いるのに必要充分な厚さ(例えば4mm
程度)になったなら、電解鍍金を終了させ、マスター導
光板8を電解鍍金漕15から引き上げて水洗する。
成形の金型に用いるのに必要充分な厚さ(例えば4mm
程度)になったなら、電解鍍金を終了させ、マスター導
光板8を電解鍍金漕15から引き上げて水洗する。
【0052】次に、鍍金されたマスター導光板8からア
クリル樹脂を分離する工程を説明する。ここでは、図8
(a)に示すように、超音波洗浄漕17内にアクリル樹
脂の溶剤、例えばアセトンを満たして、この中に鍍金さ
れてニッケル板16と一体になったマスター導光板8を
入れて、アクリル樹脂が完全に溶解するまで超音波洗浄
をおこなう。これにより、ニッケル板16の表面の細部
にいたるまで、アクリル樹脂は除去され、マスター導光
板8のドットの形成面8bのパターンがニッケル板16
側に転写される。尚、上記溶剤は、アセトンに限らず、
その他のケトン類、芳香族炭化水素類、或いはジクロル
エチレン、クロロホルム、氷酢酸の混合液からなる塩化
溶剤類等が使用できる。
クリル樹脂を分離する工程を説明する。ここでは、図8
(a)に示すように、超音波洗浄漕17内にアクリル樹
脂の溶剤、例えばアセトンを満たして、この中に鍍金さ
れてニッケル板16と一体になったマスター導光板8を
入れて、アクリル樹脂が完全に溶解するまで超音波洗浄
をおこなう。これにより、ニッケル板16の表面の細部
にいたるまで、アクリル樹脂は除去され、マスター導光
板8のドットの形成面8bのパターンがニッケル板16
側に転写される。尚、上記溶剤は、アセトンに限らず、
その他のケトン類、芳香族炭化水素類、或いはジクロル
エチレン、クロロホルム、氷酢酸の混合液からなる塩化
溶剤類等が使用できる。
【0053】更に、ニッケル板16を超音波洗浄漕17
から取り出して溶剤を揮発させた後に、今度は図8
(b)に示すように、電解漕18に水酸化ナトリウム溶
液等の電解液を満たして、ニッケル板16を一方の電極
とし且つ炭素棒18aを他方の電極として電極間に交流
電流を流し、電解液中において電解研磨をおこなう。こ
れによって、溶剤の揮発時に残留していた僅かのアクリ
ル樹脂も完全に除去される。そして、電解漕18からニ
ッケル板16を引き上げ、ニッケル板16を水洗して電
解液を完全に除去することにより、マスター導光板8の
ドットの形成面8bのパターンが完全に転写されたニッ
ケル板16を得ることができる。
から取り出して溶剤を揮発させた後に、今度は図8
(b)に示すように、電解漕18に水酸化ナトリウム溶
液等の電解液を満たして、ニッケル板16を一方の電極
とし且つ炭素棒18aを他方の電極として電極間に交流
電流を流し、電解液中において電解研磨をおこなう。こ
れによって、溶剤の揮発時に残留していた僅かのアクリ
ル樹脂も完全に除去される。そして、電解漕18からニ
ッケル板16を引き上げ、ニッケル板16を水洗して電
解液を完全に除去することにより、マスター導光板8の
ドットの形成面8bのパターンが完全に転写されたニッ
ケル板16を得ることができる。
【0054】次に上記ニッケル板16を金型の一部に用
いて導光板を製造する工程を説明する。まず、図9
(a)に示すように、ニッケル板16の転写面を射出成
形型の一部として射出成形金型19に入子する。射出成
形金型19は主に導光板の出光面を主に成形する第1の
金型19aとドットの形成面を成形する上記ニッケル板
16と一体になった第2の金型19bとから構成され
る。
いて導光板を製造する工程を説明する。まず、図9
(a)に示すように、ニッケル板16の転写面を射出成
形型の一部として射出成形金型19に入子する。射出成
形金型19は主に導光板の出光面を主に成形する第1の
金型19aとドットの形成面を成形する上記ニッケル板
16と一体になった第2の金型19bとから構成され
る。
【0055】そして、完成した射出成形金型19を射出
成型機に設置し、図9(b)に示すように、マスター導
光板8と同じ材質のアクリル樹脂(透明なポリメタクリ
ル酸メチル樹脂)を通常の射出成形法により射出成形金
型19内に射出し、冷却して成型品20′を形成する。
この際、成形品20′に光学的な歪や板面の反りといっ
た導光板としての性能を損なう問題が発生しないよう
に、射出成形金型19における樹脂の射出時や冷却時の
温度管理及び射出成型機の加熱装置の温度設定や射出圧
力の設定等を適宜実施する。
成型機に設置し、図9(b)に示すように、マスター導
光板8と同じ材質のアクリル樹脂(透明なポリメタクリ
ル酸メチル樹脂)を通常の射出成形法により射出成形金
型19内に射出し、冷却して成型品20′を形成する。
この際、成形品20′に光学的な歪や板面の反りといっ
た導光板としての性能を損なう問題が発生しないよう
に、射出成形金型19における樹脂の射出時や冷却時の
温度管理及び射出成型機の加熱装置の温度設定や射出圧
力の設定等を適宜実施する。
【0056】このようにして製造された成型品20′
は、マスター導光板8においておこなわれたのと同じ工
程で検査をおこない、検査に合格すれば導光板20とし
て製品化される。この導光板20は、マスター導光板8
と同程度に、出射光の輝度が高く、出射光の輝度分布が
所要の規格を満たしており、しかも目視による検査にお
いて、出光面20aの全面に亘って、一個所でも明るさ
にムラがないといった光学的特性を有しており、冷陰極
放電管等の線光源と組み合わせて液晶表示装置等のバッ
クライトとして充分な性能を発揮できるものである。
は、マスター導光板8においておこなわれたのと同じ工
程で検査をおこない、検査に合格すれば導光板20とし
て製品化される。この導光板20は、マスター導光板8
と同程度に、出射光の輝度が高く、出射光の輝度分布が
所要の規格を満たしており、しかも目視による検査にお
いて、出光面20aの全面に亘って、一個所でも明るさ
にムラがないといった光学的特性を有しており、冷陰極
放電管等の線光源と組み合わせて液晶表示装置等のバッ
クライトとして充分な性能を発揮できるものである。
【0057】以上本発明を実施形態に基づいて説明した
が、本発明は上記した実施形態に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載した構成を変更しない限りど
のようにでも実施できる。例えば本発明の実施形態では
金型の製作に電鋳法を用いたが、他の方法でも適宜実施
できる。また、導光板の成型法も射出成形法に限らず、
例えば熱圧縮プレス等の手法を用いてもよい。更に、ニ
ッケル板は第2の金型側に一枚を入子するのみならず、
第1及び第2の金型の両方に入子する構成でもかまわな
い。
が、本発明は上記した実施形態に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載した構成を変更しない限りど
のようにでも実施できる。例えば本発明の実施形態では
金型の製作に電鋳法を用いたが、他の方法でも適宜実施
できる。また、導光板の成型法も射出成形法に限らず、
例えば熱圧縮プレス等の手法を用いてもよい。更に、ニ
ッケル板は第2の金型側に一枚を入子するのみならず、
第1及び第2の金型の両方に入子する構成でもかまわな
い。
【0058】
【発明の効果】以上述べたように、本発明においては、
多数の微細な凸部が形成された型材を、透明な合成樹脂
板の少なくとも一面に、常温にて脆性破壊を生じない程
度の圧力で押圧することによりマスター導光板を成形し
たので、任意に設定した型材の型面の微細パターンの形
状が正確にマスター導光板に転写できると共にマスター
導光板の製作に要する時間や作業工数を大幅に削減する
ことができる。
多数の微細な凸部が形成された型材を、透明な合成樹脂
板の少なくとも一面に、常温にて脆性破壊を生じない程
度の圧力で押圧することによりマスター導光板を成形し
たので、任意に設定した型材の型面の微細パターンの形
状が正確にマスター導光板に転写できると共にマスター
導光板の製作に要する時間や作業工数を大幅に削減する
ことができる。
【0059】また、マスター導光板から金型をおこして
導光板を製造したので、製造に要する経費を大幅に削減
でき、導光板を品質を維持しながら大量に低価格で供給
することが可能になると共に、マスター導光板と同等の
光学性能を有する導光板を供給することができる等、多
大な効果を奏する。
導光板を製造したので、製造に要する経費を大幅に削減
でき、導光板を品質を維持しながら大量に低価格で供給
することが可能になると共に、マスター導光板と同等の
光学性能を有する導光板を供給することができる等、多
大な効果を奏する。
【図1】(a)は、本発明の一実施形態における型材の
概観図、(b)は、(a)の要部断面図である。
概観図、(b)は、(a)の要部断面図である。
【図2】本発明の他の実施形態における型材の概観図で
ある。
ある。
【図3】(a)は、本発明の第1の実施形態における導
光板の成形装置を示す要部断面図、(b)は、(a)の
導光板の成形装置における加圧方法を示す要部断面図で
ある。
光板の成形装置を示す要部断面図、(b)は、(a)の
導光板の成形装置における加圧方法を示す要部断面図で
ある。
【図4】(a)は、本発明の第2の実施形態における導
光板の成形装置を示す要部断面図、(b)は、本発明の
第3の実施形態における導光板の成形装置を示す要部断
面図である。
光板の成形装置を示す要部断面図、(b)は、本発明の
第3の実施形態における導光板の成形装置を示す要部断
面図である。
【図5】マスター導光板の概観図である。
【図6】(a)は導光板上における輝度の測定位置を示
す図、(b)は冷陰極放電管と平行する位置での輝度分
布を示す図、(C)は冷陰極放電管と直交する位置での
輝度分布を示す図である。
す図、(b)は冷陰極放電管と平行する位置での輝度分
布を示す図、(C)は冷陰極放電管と直交する位置での
輝度分布を示す図である。
【図7】マスター導光板を電鋳する概念図である。
【図8】(a)は鍍金されたマスター導光板を超音波洗
浄する概略図、(b)はニッケル板を電解研磨する概略
図である。
浄する概略図、(b)はニッケル板を電解研磨する概略
図である。
【図9】(a)は射出成形金型の構成を示す概略断面
図、(b)は射出成形工程を示す概略断面図である。
図、(b)は射出成形工程を示す概略断面図である。
1、1′、1″ 型材 2 薄板状材 3 小粒子 4 バインダー 5a 上部ダイセットプレート 5b 下部ダイセットプレート 6a、6b 弾性部材 7 アクリル樹脂板 8 マスター導光板 8a 入光面 9 冷陰極放電管 10 厚さ調整板 11 テーブル 12 転圧ローラー 13 荷重機構 14 蒸着膜 15 電解鍍金漕 16 ニッケル板 17 超音波洗浄漕 18 電解漕 19 射出成形金型 20 導光板 20′ 成型品
Claims (14)
- 【請求項1】 多数の微細な凸部が形成された型材を、
透明な合成樹脂板の表裏の少なくとも一面に、常温にて
脆性破壊を生じない程度の圧力で押圧することによりマ
スター導光板を作成し、該マスター導光板に基づき形成
された金型を用いて上記マスター導光板と同じ材質の合
成樹脂を成形することにより、上記マスター導光板と同
等な光学特性を有する導光板を形成したことを特徴とす
る導光板の製造方法。 - 【請求項2】 上記押圧は、上記金型と上記合成樹脂板
との相対位置を変化させながら少なくとも複数回おこな
われることを特徴とする請求項1に記載の導光板の製造
方法。 - 【請求項3】 上記金型は、マスター導光板に基づき電
鋳法により作成されたことを特徴とする請求項1乃至請
求項2の何れかに記載の導光板の製造方法。 - 【請求項4】 上記金型による成形方法が、射出成形法
であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか
に記載の導光板の製造方法。 - 【請求項5】 上記型材は薄板状であると共に表面に小
粒子が分散した状態で固着された型面を有することを特
徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の導光板
の製造方法。 - 【請求項6】 上記型材は角錐状の微小突起部が多数形
成された型面を有することを特徴とする請求項1乃至請
求項4の何れかに記載の導光板の製造方法。 - 【請求項7】 上記型材を上記合成樹脂板の成形面と弾
性部材との間に介在せしめて押圧したことを特徴とする
請求項1乃至請求項6の何れかに記載の導光板の製造方
法。 - 【請求項8】 多数の微細な凸部が形成された型材を、
透明な合成樹脂板の表裏の少なくとも一面に、常温にて
脆性破壊を生じない程度の圧力で押圧することによりマ
スター導光板を作成し、該マスター導光板に基づいて形
成された金型を用いて上記マスター導光板と同じ材質の
合成樹脂を成形することにより、上記マスター導光板と
同等な光学特性を有することを特徴とする導光板。 - 【請求項9】 上記押圧は、上記金型と上記合成樹脂板
との相対位置を変化させながら少なくとも複数回おこな
われることを特徴とする請求項8に記載の導光板。 - 【請求項10】 上記金型は、マスター導光板に基づき
電鋳法により作成されたことを特徴とする請求項8乃至
請求項9の何れかに記載の導光板。 - 【請求項11】 上記金型による成形方法が、射出成形
法であることを特徴とする請求項8乃至請求項10の何
れかに記載の導光板。 - 【請求項12】 表面に小粒子が分散した状態で固着さ
れた型面を有する薄板状の型材を押圧することにより、
表面に微細な凹部からなる反射パターンを形成したこと
を特徴とする請求項8乃至請求項11の何れかに記載の
導光板。 - 【請求項13】 角錐状の微小突起部が多数形成された
型面を有する型材を押圧することにより、表面に微細な
角錐状の凹部からなる反射パターンを形成したことを特
徴とする請求項8乃至請求項11の何れかに記載の導光
板。 - 【請求項14】 上記型材を上記合成樹脂板の成形面と
弾性部材との間に介在せしめて押圧することにより、表
面に微細な凹部からなる反射パターンを形成したことを
特徴とする請求項8乃至請求項13の何れかに記載の導
光板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29496995A JPH09114407A (ja) | 1995-10-19 | 1995-10-19 | 導光板及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29496995A JPH09114407A (ja) | 1995-10-19 | 1995-10-19 | 導光板及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09114407A true JPH09114407A (ja) | 1997-05-02 |
Family
ID=17814656
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29496995A Pending JPH09114407A (ja) | 1995-10-19 | 1995-10-19 | 導光板及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09114407A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009078368A1 (ja) * | 2007-12-14 | 2009-06-25 | S.K.G. Co., Ltd. | 導光板の製造方法、導光板、及び当該導光板を用いた発光式看板 |
-
1995
- 1995-10-19 JP JP29496995A patent/JPH09114407A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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