JPH09114211A - 画像形成装置の現像装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な装置構成でトナー濃度制御を正しく簡
単に行える画像形成装置の現像装置を提供する。 【解決手段】 現像器内に貯留された２成分現像剤を撹
袢しつつ感光体側へ送り出す平行に配置されそれぞれ回
転される２本の搬送撹袢部材９と、現像器内に貯留され
た現像剤の濃度を検出する濃度センサ６とを備え、各搬
送撹袢部材９は、その軸の外周面の略半分の域に軸方向
に沿って該軸に対し傾斜させた多数の羽根８を有すると
ともに、一方の搬送撹袢部材は、該羽根を設けない軸の
外周面で上記濃度センサの検出面６ａの対向位置に軸方
向に延びる現像剤規制片１０を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、静電複写装置、プ
リンタ、ファクシミリ等の画像形成装置における現像装
置に関し、特に現像器内に貯留された２成分現像剤の濃
度を濃度センサにより正確に検出するための現像装置の
構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、画像形成装置の小型化、低コスト
化が求められており、それにともなって現像装置として
も小型のものが要求されている。そのようなものとして
現像装置内に羽根状部材を取り付けた現像剤の混合、撹
袢、搬送を行う搬送撹袢部材を有し、互いに異なる方向
に現像剤を搬送させ、現像剤を循環させ、現像剤の搬送
途中に濃度センサ（透磁率センサ）を設けてトナー濃度
を検出し、そのトナー濃度制御を行おうとしたものがあ
る。

【０００３】ところがそのような小型の現像装置では、
現像装置内に十分な現像剤量を確保することができず、
また濃度センサの取付位置が限られてしまい、トナー濃
度が低くなってかさが減った時や機械本体の水平がとれ
ていない時に、濃度センサ部の現像剤の量が安定せず、
トナー濃度制御を正しく行うことが困難であった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】この対策として、濃度
センサに対応する部分の搬送撹袢部材の羽根を取り去っ
たり、濃度センサ対応部分のみ搬送撹袢部材の軸径を太
くし、現像剤を溜める等の方法も行われているが、この
場合センサ出力は安定するが、トナー濃度が高めの時か
さが増え、現像剤があふれてしまったり、搬送撹袢性も
悪くなってしまう。

【０００５】さらに、特開平４−５２６７２号公報に
は、撹袢搬送手段の現像剤濃度検出手段に対向する位置
に現像剤供給部材を設けたもの、特開平４−３７２９７
１号公報には、エンドレス搬送ベルトを用いて、トナー
濃度センサの検出部に現像剤を強制的に供給移動させた
もの、特開平６−２５０５２３号には、スクレーパ部材
に波形成分の周期的な立ち上がり時間を遅延させる遅延
手段を付設したものが開示されている。しかし、これら
においては装置構成が複雑かつコスト高になり、簡単に
トナー濃度制御を改善することは困難であった。

【０００６】そこで本発明は簡単な装置構成でトナー濃
度制御を正しく簡単に行える画像形成装置の現像装置を
提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明に係るの画像形成
装置の現像装置うち請求項１に係るものは、現像器内に
貯留された２成分現像剤を撹袢しつつ感光体側へ送り出
すために平行に配置されそれぞれ回転駆動される２本の
搬送撹袢部材と、上記現像器内に貯留された現像剤の濃
度を検出する濃度センサとを備え、上記各搬送撹袢部材
は、その軸の外周面の略半分の区域に軸方向に沿って該
軸に対し傾斜させた多数の羽根を有するとともに、一方
の搬送撹袢部材は、該羽根を設けない軸の外周面で上記
濃度センサの検出面の対向位置に軸方向に延びる現像剤
規制片を設けたことを特徴とする。

【０００８】同請求項２に係るものは、上記現像剤規制
片の上記搬送撹袢部材の軸回転方向における幅を、上記
濃度センサの検出面の対応方向における幅よりも広くし
たことを特徴とする。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
沿って説明する。まず本発明の実施形態の説明に先立っ
て、本発明が適用される画像形成装置の全体構成、及び
従来の搬送撹袢部材の構成について説明する。

【００１０】図１は、２成分現像剤を現像器中に設けら
れた２本の搬送撹袢部材７、８によって、その軸方向に
循環させる現像装置の概略図である。図において１は感
光体ドラム、２はトナーを撹袢し感光体ドラム１側へ供
給する現像部、３は現像部２からのトナーを感光体ドラ
ム１へ付着させる現像ローラ、４は感光体ドラム１に付
着したトナーを転写紙に転写する転写部、５は転写後感
光体ドラム１に残ったトナーを除去するクリーニング
部、６は現像部２内のトナー濃度を検出するトナー濃度
センサ、７は現像部２内のトナーを撹袢しつつ感光体ド
ラム１側へ搬送する搬送撹袢部材である。

【００１１】この構成において転写紙上に画像を形成す
る手順を簡単に説明する。まず、帯電した感光体ドラム
１表面に選択的に照射されるレーザー光によって露光を
行い感光体ドラム１に潜像を作る。力ートリッジ化され
た現像部２の現像ローラ３からトナーが搬送され、感光
体ドラム１に引き付けられ、その潜像は現像化される。
この場合に搬送撹袢部材７の下に位置するトナー濃度セ
ンサ６は、現像部２内のトナー濃度を検出し、基準セン
サ出力より低いと判断したときはトナーを補給し、搬送
撹袢部材７により、現像ローラ３に現像剤を搬送する。
感光体ドラム１上のトナーは転写部４により転写紙に転
写される。感光体ドラム１に残った未転写トナーは、ク
リーニング部５によりクリーニングされる。

【００１２】図２は上記現像装置に用いられる従来の搬
送撹袢部材を本発明の一実施形態との比較のために示す
側面図である。この従来の搬送撹袢部材７は、平行に配
置されそれぞれ図１の矢印方向に回転されて、現像部２
内のトナーを撹袢しつつ搬送するものであり、その軸の
外周面の略半分の域に軸方向に沿って該軸に対し傾斜さ
せた多数の羽根８を有している。図中矢印方向に搬送撹
袢部材７が回転されると、この回りに充填されたトナー
は左から右方向に移動する。トナー濃度センサ６は、こ
の搬送撹袢部材７を下方から臨むように設置してあり、
トナー搬送時におけるトナー濃度センサ６による出力値
は図５に示すようになる。

【００１３】すなわち、羽根８がトナー濃度センサ６の
検出面側に来たときは、キャリア密度が高くなり、図５
のＡのようにトナー濃度は上限値となり、羽根８が検出
面を過ぎた後は、キャリア密度が低くなり、図５のＢの
ようにトナー濃度は下限値になる。そして従来の搬送撹
袢部材７によると、トナー濃度が低くなりトナーの嵩が
少なくなった時に、トナー濃度の出力値のばらつきが出
易くなる。

【００１４】図３は図１の現像装置に用いられる本発明
に係る搬送撹袢部材を示すものであり、同図（Ａ）はそ
の要部を拡大して示す側面図、同図（Ｂ）はその正面図
である。

【００１５】本発明に係る搬送撹袢部材９は、上記従来
の搬送撹袢部材９と同様に、その軸の外周面の略半分の
域に軸方向に沿って該軸に対し傾斜させた多数の羽根８
を有している。この羽根８によって現像部２内のトナー
を撹袢しつつ搬送する。そして２本の搬送撹袢部材９の
うち、トナー濃度センサ６を設置した側の搬送撹袢部材
９は、該羽根８を設けない軸の外周面で、トナー濃度セ
ンサ６の対向位置に、規制片１０を設けてある。規制片
１０は、搬送撹袢部材９の軸方向に沿って延び、該軸方
向におけるトナー濃度センサ６の検出面６ａの長さより
も長く形成されている。

【００１６】この規制片１０の先端部は、トナー濃度セ
ンサ６の検出面６ａから隙間ｄを開けて設置され、搬送
撹袢部材９が回転して規制片１０が検出面６ａ上に来た
ときに、一定量のトナーが検出面６ａを通過する。すな
わち規制片１０が検出面６ａに近づくと、その前方のト
ナーは規制片１０に押されて検出面６ａ上に流れ込んで
いき、さらに検出面６ａ上を通過する規制片１０によっ
て検出面６ａ側に押し付けられる。

【００１７】上記搬送撹袢部材９を用いた場合のトナー
濃度センサ６の出力を図６に示す。規制片１０が検出面
６ａを通過する間のセンサ出力は、図中Ｃのようになり
安定する。

【００１８】図４は本発明に係る搬送撹袢部材９の他の
実施形態を示す正面図である。本実施形態が先の例と異
なるところは、規制片１０の搬送撹袢部材９の軸回転方
向における幅Ｗ1を、トナー濃度センサ６の検出面６ａ
の対応方向における幅Ｗ2よりも広くした点である。こ
れによってトナー濃度センサ６の出力における安定領域
は図７のＤに示すように広がり、より正確に出力値を読
み取ることができる。

【００１９】

【発明の効果】請求項１の画像形成装置の現像装置は以
上説明してきたように、搬送撹袢部材の羽根を設けない
軸の外周面で上記濃度センサの検出面の対向位置に軸方
向に延びる現像剤規制片を設けたことにより、トナー濃
度センサ上部の現像剤量を安定させ、トナー濃度の検出
が正確にできる。

【００２０】請求項２の画像形成装置の現像装置は、現
像剤規制片の上記搬送撹袢部材の軸回転方向における幅
を、上記濃度センサの検出面の対応方向における幅より
も広くしたことにより、トナー濃度の検出信号の安定幅
が広くなるため、トナー濃度の検出がより正確にでき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明が適用される画像形成装置の全体構成で
ある。

【図２】図１の画像形成装置に用いられる従来の搬送撹
袢部材を示す側面図である。

【図３】図１の画像形成装置に用いられる本発明に係る
搬送撹袢部材を示すものであり、（Ａ）はその要部を拡
大して示す側面図、（Ｂ）はその正面図である。

【図４】本発明に係る搬送撹袢部材の他の実施形態を示
す正面図である。

【図５】従来の搬送撹袢部材を用いた場合のトナー濃度
センサの出力を示すグラフである。

【図６】本発明の図３に示す実施形態における搬送撹袢
部材を用いた場合のトナー濃度センサの出力を示すグラ
フである。

【図７】本発明の図４に示す実施形態における搬送撹袢
部材を用いた場合のトナー濃度センサの出力を示すグラ
フである。

【符号の説明】

１ 感光体ドラム ２ 現像部 ３ 現像ローラ ４ 転写部 ５ クリーニング部 ６ トナー濃度センサ ６ａ 検出面 ８ 羽根 ９ 搬送撹袢部材 １０ 現像剤規制片

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 現像器内に貯留された２成分現像剤を撹
   袢しつつ感光体側へ送り出すために平行に配置されそれ
   ぞれ回転駆動される２本の搬送撹袢部材と、上記現像器
   内に貯留された現像剤の濃度を検出する濃度センサとを
   備え、上記各搬送撹袢部材は、その軸の外周面の略半分
   の区域に軸方向に沿って該軸に対し傾斜させた多数の羽
   根を有するとともに、一方の搬送撹袢部材は、該羽根を
   設けない軸の外周面で上記濃度センサの検出面の対向位
   置に軸方向に延びる現像剤規制片を設けたことを特徴と
   する画像形成装置の現像装置。
2. 【請求項２】 上記現像剤規制片の上記搬送撹袢部材の
   軸回転方向における幅を、上記濃度センサの検出面の対
   応方向における幅よりも広くしたことを特徴とする請求
   項１の画像形成装置の現像装置。