JPH09112267A - 内燃機関のピストン冷却装置 - Google Patents

内燃機関のピストン冷却装置

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JPH09112267A
JPH09112267A JP29162295A JP29162295A JPH09112267A JP H09112267 A JPH09112267 A JP H09112267A JP 29162295 A JP29162295 A JP 29162295A JP 29162295 A JP29162295 A JP 29162295A JP H09112267 A JPH09112267 A JP H09112267A
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JP
Japan
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piston cooling
pressure valve
oil
melting point
low melting
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JP29162295A
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Masato Sasaki
正登 佐々木
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温度領域では噴射口を開口すると共に、低
温度領域で噴射口を完全に閉じることができる内燃機関
のピストン冷却装置を提供する。 【解決手段】 オイルジェット本体21にピストン冷却
用オイル導管28を連通設置すると共に、オイルジェッ
ト本体21のピストン冷却オイル収容室に摺動可能に設
けられたバルブ25の外周壁に環状溝25aを形成する
と共に、ピストン冷却オイル室に環状溝25aに対向す
る収容孔22aを形成して、この収容孔22aと環状溝
25aに低融点合金30を充填し、この低融点合金30
が凝固しているときにバルブ25がオイル供給口24を
閉塞するようにしてバルブ閉時保持機構を構成し、所定
温度以上の低融点合金30の溶融時に収容孔22aと環
状溝25a内の低融点合金30を互いに切離して、バル
ブ25を作動させてオイル供給口24を開口するように
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は内燃機関のピスト
ン冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関のピストン冷却装置には
例えば実開昭63−126516号公報に記載されたも
のがある。このピストン冷却装置では、図13に示すよ
うに、シリンダーブロック2の例えばスラスト側の下部
に、ばね付勢された開閉弁4に連通するジェットパイプ
5を設け、シリンダーブロック2に設けたオイル通路内
3のオイル圧力で開閉弁4が開いて、オイル通路3から
冷却オイルがジェットパイプ5に供給されると、ピスト
ン本体1を形成するクラウン部1aの冠面1bの裏側に
向かってジェットパイプ5の先端の噴出孔6から冷却オ
イルが噴射されるようになっている。
【0003】そして、冷却オイルの噴流は一対のピンボ
ス部に装着したピストンピン7とスカート部8とで形成
される隙間8aを広がりながら通過してクラウン部1a
の冠面1bの裏側に到達した後、衝突して反対側に広が
りながら流れた後、スカート部8に沿って流れ落ちるよ
うにしてあり、このような冷却オイルの連続噴射によっ
てクラウン部1aの冠面1bを裏側から冷却するように
なっている。
【0004】また、図14(a)、(b)に示すよう
に、オイルを噴射するジェットパイプ5の先端には高低
両温度領域に応じて噴射方向が略一定で噴射断面積を変
える螺旋部材6が設られており、高温度領域では噴出孔
6aを拡開すると共に、低温度領域では噴出孔6aを絞
るようにしてある。
【0005】また、図15(a)、(b)に示すよう
に、ジェットパイプ5の先端に高低両温度領域に応じて
噴出孔9aの断面積を変える円錐部材9が設られている
ものもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の構成では、ジェットパイプ5の先端に設けた噴出孔
6a、9aを拡開する螺旋部材6や円錐部材9では低温
度領域で噴出孔6a、9aを完全に閉じることができ
ず、また開閉の繰り返しによって部材に塑性変形を生じ
て噴出孔6a、9aが拡がって完全に閉塞できないこと
があるという問題点を有していた。
【0007】この発明は上記の従来の問題点を解決する
もので、高温度領域では噴射口を開くと共に、低温度領
域で噴射口を完全に閉じることができる内燃機関のピス
トン冷却装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、この発明の内燃機関のピストン冷却装置は、オイル
ジェット本体にピストン冷却用オイル導管を連通設置す
ると共に、前記オイルジェット本体のピストン冷却オイ
ル収容室に摺動可能に設けられて、前記ピストン冷却用
オイル導管へのオイル供給口を開閉する圧力弁と、所定
温度領域以下で凝固して前記圧力弁が前記オイル供給口
を閉塞するように作動させる低融点合金から成るバルブ
閉時保持機構とを配備し、このバルブ閉時保持機構は、
低融点合金が所定温度領域以上で溶融したとき、前記圧
力弁が前記オイルジェット本体の油圧と共に前記オイル
供給口を開口するようにした構成を有している。
【0009】また、この発明の内燃機関のピストン冷却
装置は、前記圧力弁の外周壁に環状溝を形成すると共
に、前記ピストン冷却オイル収容室に前記環状溝に対向
する収容孔を形成して、この収容孔および前記環状溝
に、前記低融点合金を充填し、この低融点合金が凝固し
ているときに前記圧力弁が前記オイル供給口を閉塞する
ようにして前記バルブ閉時保持機構を構成し、所定温度
以上の前記低融点合金の溶融時に前記収容孔と前記環状
溝内の低融点合金を互いに切離して、前記圧力弁を作動
させて、前記オイル供給口を開口するようにした構成を
有している。
【0010】また、この発明の内燃機関のピストン冷却
装置は、前記オイルジェット本体のピストン冷却オイル
収容室の内壁に前記オイル供給口との間に段部を形成
し、この段部に前記オイル供給口と前記ピストン冷却用
オイル導管との間を開閉すべく前記圧力弁を着座させて
おり、また前記圧力弁と前記ピストン冷却オイル収容室
の底部との間で前記低融点合金が充填される合金充填室
を形成すると共に、この合金充填室内に前記圧力弁が前
記オイル供給口を閉塞する方向に付勢するリターンスプ
リングを配設している。
【0011】更に、この発明の内燃機関のピストン冷却
装置は、前記圧力弁はコップ状を呈しており、その底部
内側に一端が前記ピストン冷却オイル収容室の底部に着
座する前記リターンスプリングの他端を着座させるよに
してもよい。
【0012】更にまた、この発明の内燃機関のピストン
冷却装置は、前記合金充填室の一部に、前記低融点合金
の溶融時に前記圧力弁の開弁動を許容するための空室を
形成する場合があり、また、前記ピストン冷却オイル収
容室の底部に一端が大気に開口するブリーザ管部を立設
し、このブリーザ管に前記合金充填室の前記空室を大気
に連通させる連通孔を形成する場合がある。
【0013】また、この発明の内燃機関のピストン冷却
装置は、前記圧力弁の底部内側に、前記リターンスプリ
ングであるコイルスプリングの一端を着座させて前記圧
力弁と共に移動する有底の筒体を立設し、この筒体の側
面に前記合金充填室を筒内空間に連通させる連通孔を形
成して構成している。
【0014】また、この発明の内燃機関のピストン冷却
装置は、前記圧力弁を、ボール弁形状とすると共に、こ
の圧力弁と前記リターンスプリングとしてのコイルスプ
リングとの間にスプリング受け座を有するロッド体を介
在させて構成している。
【0015】また、この発明の内燃機関のピストン冷却
装置は、前記ピストン冷却室の底部に、一端が合金充填
室に連通する連通孔を形成し、この連通孔の他端側を金
属ベローズで閉塞して、この金属ベローズの変形によ
り、前記圧力弁の開弁動を許容することも考えられる。
【0016】また、この発明の内燃機関のピストン冷却
装置は、前記オイルジェット本体の前記ピストン冷却オ
イル収容室の内壁に、前記オイル供給口との間に段部を
形成し、この段部に前記オイル供給口と前記ピストン冷
却用オイル導管との間を開閉すべく前記圧力弁を着座さ
せており、またこの圧力弁と前記ピストン冷却オイル室
の底部との間で前記低融点合金を充填する合金充填室を
形成すると共に、この合金充填室内に一端が大気に開口
するベローズ体を配置し、このベローズ体を前記ピスト
ン冷却オイル室の底部に固着して、前記ベローズ体の弾
性力を前記圧力弁の復帰力として利用して前記リターン
スプリングを構成する場合もある。
【0017】また、この発明の内燃機関のピストン冷却
装置は、前記ピストン冷却室の底部を、ベローズ体で構
成し、このベローズ体の弾性力を前記圧力弁の復帰力と
して利用したり、前記ピストン冷却室の底部と前記圧力
弁との間に第一のベローズ体を配設すると共に、前記底
部の外側に第二のベローズ体を配設して、第一および第
二のベローズ体が形成する一対の空間を連通させて、前
記低融点合金を充填する合金充填室を形成して、前記第
一のベローズ体の弾性力を前記圧力弁の復帰力として利
用して前記リターンスプリングを構成することも考えら
れる。
【0018】また、この発明の内燃機関のピストン冷却
装置は、前記圧力弁の外周壁に環状溝を形成すると共
に、前記ピストン冷却オイル室壁に前記環状溝に対向す
る収容穴を形成して、この収容穴および前記環状溝に、
ベローズ体に充填された低融点合金が凝固したときに前
記圧力弁の開弁状態を保持するボール体を設けて前記バ
ルブ閉時保持機構を構成し、前記低融点合金の所定温度
以上における溶融時に前記ボール体を前記環状溝から脱
出可能として前記圧力弁を冷却オイルの油圧により動作
させて、前記オイル供給口を開口するようにしている。
【0019】また、この発明の内燃機関のピストン冷却
装置は、前記圧力弁の底部内側と前記ピストン冷却室の
底部との間にロッドを立設し、前記底部は一対の弾性板
とこの両弾性板を互いに離間させて合金充填室を形成す
る環状板材から構成し、前記合金充填室内に低融点合金
を充填して、この低融点合金の溶融時に前記ロッドが前
記底部を弾性変形させて、前記圧力弁の開弁動を許容す
るようにしたり、さらには、前記圧力弁の底部内側と前
記ピストン冷却室の底部との間に前記リターンスプリン
グの一端を着座させて前記圧力弁と共に移動するロッド
を立設し、前記底部の外側に弾性体を配設して、前記ロ
ッド下端と前記弾性体との間に前記低融点合金を充填す
る合金充填室を形成して、この低融点合金の溶融時に前
記ロッドが前記弾性体を弾性変形させて、前記圧力弁の
開弁動を許容することが考えられる。
【0020】ここで、低融点合金は、ビスマス(B
i)、錫(Sn)、鉛(Pb)、カドニウム(Cd)、
アンチモン(Sb)或いはインジウム(In)などの低
融点金属を適宜組み合わせることにより、任意の温度領
域に応じて溶融・凝固する性質が得られ、しかもその組
成を変えることによって溶融・凝固の温度領域を任意に
選択することができ、これによって、ピストンの高温度
領域では低融点合金が溶融して冷却油圧と共に圧力弁が
オイル供給口を開口して冷却油を噴射させ、低温度領域
では凝固して圧力弁がオイル供給口を閉塞して冷却油の
噴射を遮断することができる。しかも、低融点合金は、
他の合金が配合されない限り設定温度の変動がないの
で、圧力弁の作動は正確であり、噴射口の開口・閉塞を
確実に行うことができる。
【0021】上記の低融点合金は次のような成分、性質
などを有するものである。即ち、一般にビスマス(B
i)、鉛(Pb)、錫(Sn)、カドミュム(Cd)、
インジュウム(In)などの低融点金属は互いに共晶を
作って融点を下げるので、これらの金属を適当に組み合
わせることによりさらに低い温度で溶融する合金が得ら
れる。そして、その組み合わせは、表1の「ビスマスを
主成分とする低融点合金の種類と性質」に示すようなも
のがある。そして、表3は、日本金属学会編「金属デー
タブック」に記載されたものを中心としてまとめたもの
であり、凝固収縮量は、25mm×25mm×25mmの立方
体を試験片を鋳造し、5時間経過後の正規の寸法との差
を測定した値を示している。表1によれば、例えば、符
号(d)は70℃で溶融するように記載されている。そ
して、これらの溶融開始温度は表の成分比によって任意
に変えることができる。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明の第一の実施の形
態について、図1乃至図3を参照しながら説明する。図
1はこの発明のピストン冷却装置を備える内燃機関の断
面図、図2は同ピストン冷却装置の断面図である。
【0024】図に示すように、内燃機関ピストンのピス
トン本体10はクラウン部11とスカート部12とから
形成されている。クラウン部11の外周部には複数本の
リング溝13が形成されており、各リング溝13にはそ
れぞれリング14が挿入されている。また、スカート部
12の内面にはクラウン部11の冠面11aの裏側から
延在する一対のピンボス部15が対設されており、これ
らのピンボス部15にはピストンピン16が装着されて
いる。
【0025】このようなピストン本体10は、シリンダ
ブロック17のシリンダ18内に摺動可能に収納され
て、ピストンピン16に一端を連結したコネクティング
ロッド19を介して図示しないクランクシャフトに連結
支持されると共に、各リング14がシリンダ18の内周
壁に常時圧接している。そして、ピストン本体10はク
ラウン部11の冠面11aに燃焼圧力を受けてシリンダ
18内を摺動し、コネクティングロッド18を介してク
ランクシャフトに動力を伝達するようになっている。
【0026】また、シリンダブロック17の例えばスラ
スト側の下部にはオイル通路20が形成され、このオイ
ル通路20の分岐通路20aにはオイルジェット本体2
1が設置されている。つまり、分岐通路20aには筒状
のハウジング22の上端部が螺合され、このハウジング
22の上端寄りにはオイル通路20と連通した段部2
3、下端には閉塞部材26がそれぞれ設けられ、また周
壁部にはオイル供給口24が設けられている。またハウ
ジング22の内部はピストン冷却オイル収容室を形成し
ており、このピストン冷却オイル収容室にはコップ状の
バルブ(圧力弁)25が摺動可能に嵌入されて、閉塞部
材26との間に縮設したリターンスプリング27による
付勢によって段部23に着座している。
【0027】また、バルブ25の円周上には環状溝25
aが形成されており、この環状溝25aに対向する位置
のハウジング22には収容孔22aが形成されて、この
収容孔22aから後述する低融点合金30が注入されて
環状溝25aと収容孔22aとに充填され、この低融点
合金30が凝固しているときにバルブ25がオイル供給
口24を閉塞するようにしてあり、このバルブ25と低
融点合金30とでバルブ閉時保持機構が構成されてい
る。
【0028】そして、エンジン始動による燃焼室の温度
上昇により低融点合金30が溶融した後、オイル通路内
20のオイル圧力が所定以上となった時、リターンスプ
リング27の力に打ち勝ってバルブ25が下動して段部
23から離間しながらオイル供給口24を開放するよう
になっている。
【0029】また、ハウジング22のオイル供給口24
にはクランク室内に延在するピストン冷却用オイル導管
28の基端28bが連結されており、このオイル導管2
8の先端には噴出孔28aが形成されて、一対のピンボ
ス部15とピストンピン16とスカート部12とで形成
される隙間12aを通してクラウン部11の冠面11a
の裏側を指向している。
【0030】以上のように構成されたピストン冷却装置
は、低融点合金30の温度をT、低融点合金の融点をT
0 とすると、エンジン始動直後の雰囲気温度の低い時は
T<T0 であり、バルブ25に油圧が負荷しても低融点
合属30がバルブ25の環状溝25aとハウジング22
の収容孔22aとに充填して凝固しているため、バルブ
25は動かない。従ってオイル供給口24が閉鎖してい
るので噴出孔28aからオイルは出ない。
【0031】エンジンの暖気運転が終わるころにはT≧
0 となり、低融点合金30が溶融開始し、T>T0
なると低融点合金30が溶融してオイル通路内20から
の油圧に耐えられなくなり、さらに油圧がリターンスプ
リング27の力に打ち勝つと環状溝25aと収容孔22
a内の低融点合金30を互いに切離してバルブ25が下
方に移動する。そして噴出孔28aに通じるオイル供給
口24が開き噴出孔28aよりオイルが噴出する。
【0032】また、エンジンを停止すると油圧はなくな
りバルブ25はリターンスプリング27により元の位置
にもどる。そして環状溝25aと収容孔22aとに残留
していた低融点合金30が温度の低下とともに再び凝固
してバルブ25がロックされる。
【0033】この発明の第二の実施の形態は図3に示す
ように、ハウジング22の底部に閉塞部材26が取り付
けられており、この閉塞部材26とバルブ25との間で
低融点合金30が充填される合金充填室27aを形成す
ると共に、この合金充填室27aの一部に低融点合金3
0の溶融時にバルブ25の開弁動を許容するための空室
を形成してある。また、この閉塞部材26の中心部には
一端が大気に開口するブリーザ管部26aが立設されて
おり、このブリーザ管部26aの他端は合金充填室27
aを大気に連通させる連通孔26cが形成されている。
そして、ブリーザ管部26aから低融点合金30がバル
ブ25の下端面とスプリング27の下部とを覆う程度ま
で注入されて凝固させてある。
【0034】温度Tが温度T0 を超えると低融点合金3
0が溶融する。さらに油圧がリターンスプリング27の
力に打ち勝つとバルブ25は下降し、噴出孔28aに通
じるオイル供給口24が開き噴出孔28aよりオイルが
噴出する。このときバルブ25の内部の気体はブリーザ
管部26aを通って閉塞部材26の下端から大気に出る
ためバルブ25の動きを妨げることはない。
【0035】また、バルブ25の下降に伴って低融点合
金30の気体との界面が上昇するがブリーザ管部26a
は十分な長さを有して低融点合金30の流動空間を保持
するように設定されているので、低融点合金30がブリ
ーザ管部26aより溢れて排出されることはない。ま
た、ハウジング22とバルブ25の摺動面を通して漏れ
るオイルはバルブ25に設けられた孔25bによってバ
ルブ25内部に導かれ、さらにオイルが多くなればブリ
ーザ管部26aより排出される。
【0036】この発明の第三の実施の形態は図4に示す
ように、バルブ31がボールタイプになっており、この
バルブ31はスプリング受座32aを有するロッド32
を介してリターンスプリング27によってバルブシート
23に押しつけられている。ロッド32の下部では低融
点合金30をリターンスプリング27の端面を覆う程度
まで注入し凝固させてロッド32の動きを止めるように
してある。また、低融点合金30が充填された合金充填
室27aは大気に開放された空気抜き22bを有する空
間22cと底部で連結している。
【0037】温度Tが温度T0 を超えると低融点合金3
0が溶融する。さらに油圧がリターンスプリング27の
力に打ち勝つとボール31はロッド32と共に下降し、
オイル油路20がオイル収容室32bを介してオイル導
管28に通じ、オイルが噴出孔28aより噴出する。こ
のときオイル収容室32aに隣接する空間22cは低融
点合金30を保持すると共に、空間22c内の気体は空
気抜き22bを通って外部に排出される。
【0038】この発明の第四の実施の形態は図5に示す
ように、ハウジング22下端の閉塞部材26に上端にフ
ランジ33aを備える中空のピストン(筒体)33が内
接しており、フランジ33aにはリターンプリング27
の端面が接していてピストン33とともにバルブ25を
押し上げている。また、低融点合金30がリターンスプ
リングのある合金充填室27aとピストン筒体内33に
充填してある。そしてピストン33の上部にはピストン
33の内外を連通する連通孔33bが設けられており、
ハウジング22にはバルブ25とハウジング22との摺
動面に一端側が接し、他端側が大気に開放された連結孔
22dが穿設されている。
【0039】T≧T0 において低融点合金30が溶融し
油圧がリターンプリング27圧に打ち勝つと、油圧によ
ってバルブ25が押し下げられ、オイル供給口24が開
き噴出孔28aよりオイルが噴出する。すなわち、低融
点金属が溶融すると充填室27aの体積が減少するの
で、ピストン33が下方に移動すると共に、バルブ25
が油圧によって押し下げられ、オイル供給口24が開き
噴出孔28aよりオイルが噴出する。
【0040】T<T0 においてバルブ25はロック状態
となる。すなわち、エンジンが停止すると油圧はなくな
り、バルブはリターンスプリング27により元の位置に
戻る。合金充填室27aとピストン筒体内33の低融点
金属が再び融合し温度の低下と共に、再び凝固しバルブ
はロック状態となる。また、バルブ25とハウジング2
2の摺動面の隙間を通して漏れるオイルは連結孔22d
を通して外部に排出される。
【0041】この発明の第五の実施の形態は図6に示す
ように、リターンプリング27を支持し中央に連通孔2
6bを有する閉塞部材26の下側にゴム等の弾性体で形
成されたベローズ34を備えており、合金充填室27a
とベローズ34の内部に低融点合金30が充填されてバ
ルブ25の動きを規制している。
【0042】T>T0 において低融点合金30が溶融し
油圧によってバルブ25が下方に移動すると合金充填室
27aの体積が減少し、低融点合金30が閉塞部材26
の連通孔26bを通ってベローズ34内に移動し、ベロ
ーズ34は膨張して低融点合金30の体積を吸収する。
このときオイル供給口24が開き噴出孔28aよりオイ
ルが噴出する。また、油圧がなくなった場合はリターン
プリング27によってバルブ25が元にもどりベローズ
34も収縮する。
【0043】この発明の第六の実施の形態は図7に示す
ように、プリングの代わりに金属ベローズのような弾性
体34が閉塞部材26に接するように既定の寸法に縮め
られて固着されており、弾性体34の弾性力を利用して
バルブ25を復帰するようにしてある。そしてバルブ2
5と弾性体34とハウジング22で構成される合金充填
室34cに低融点合金30が充填されている。
【0044】T>T0 において、低融点合金30が溶融
し油圧によって低融点合金30が弾性体34に発生させ
ている圧力に打ち勝つと、バルブ25が下降するととも
に弾性体34もさらに縮められて、オイル供給口24が
開きオイル導管28に連通する。また、油圧がなくなっ
た場合は弾性体34の弾性力によってバルブ25が復帰
する。
【0045】この発明の第七の実施の形態は図8示すよ
うに、前記第六の実施の形態の金属ベローズのような弾
性体34をハウジング22の外方に配置し、弾性体34
の弾性力を利用してバルブ25を復帰するようにしたも
のである。低融点合金30は弾性体34を既定の寸法に
延ばし、バルブ25を押し上げるような圧力が発生する
ように充填されて凝固している。
【0046】T>T0 において、低融点合金30が溶融
し油圧によって低融点合金30が弾性体34に発生させ
ている圧力に打ち勝つと、バルブ25が下降するととも
に弾性体34もさらに延ばされて、オイル供給口24が
開きオイル導管28に連通する。
【0047】この発明の第八の実施の形態は図9示すよ
うに、第一の金属ベローズ34aと第二の金属ベローズ
34bが中間部で閉塞部材26を介して連通しており、
閉塞部材26はハウジング22に固定されている。第一
の金属ベローズ34aはバルブ25を復帰させる弾性力
を有していると共に、その一端はバルブ25を押し上げ
ており、バルブ25がオイル供給口24を閉鎖してオイ
ルの流れを止めている。また、第二の金属ベローズ34
bは縮んだ状態で成形されており、ベローズ34a、3
4bの内部は合金充填室34cを形成して、ここに低融
点合金30が封入されて凝固している。
【0048】T>T0 において低融点合金30の溶解と
ともに金属ベローズ34a、34bが可動の状態にな
り、油圧が金属ベローズ34aの弾性力に打ち勝つとバ
ルブ25が下降し、オイル供給口24が開きオイル導管
28にオイルが流れる。このときバルブ25の下降とと
もに第一の金属ベローズ34a内の低融点合金30は第
二の金属ベローズ34b内に移動しこの金属ベローズ3
4bが伸ばされる。
【0049】この発明の第九の実施の形態は図10示す
ように、低融点合金30が封入されている金属ベローズ
34a、34bがフランジ部34cで固定されたアクチ
ュエータ35がハウジング22の側面に設けられてお
り、このアクチュエータ35がバルブ25の側面に設け
た環状溝25aと環状溝に対向してハウジング22に形
成された収容穴22aを介してボール体36をバルブ2
5に押し付けていてバルブ25の動きを止めるている。
そしてボール体36とベローズ34a、34bに充填さ
れ凝固した低融点合金30とがバルブ25の閉弁状態を
保持するバルブ閉時保持機構を構成している。
【0050】T>T0 において低融点合金30の溶解と
ともに金属ベローズ34a、34bが可動の状態にな
り、油圧が金属ベローズ34a、34bの弾性力に打ち
勝つとボール体36が環状溝25aから脱出してバルブ
25が下降し、オイル供給口24が開きオイル導管28
にオイルが流れる。このときバルブ25の下降とともに
金属ベローズ34a内の低融点合金30は金属ベローズ
34b内に移動し金属ベローズ34bを伸ばすように作
用する。
【0051】この発明の第十の実施の形態は図11示す
ように、金属あるいはゴム弾性体でできた一対のダイヤ
フラム(弾性薄板)37a、37bがリング(環状板
材)37cを介して取り付けられており、ダイヤフラム
37a、37bの内部は合金充填室37dを形成して、
ここに低融点合金30が封入されている。またダイヤフ
ラム37a、37b、閉塞部材26はハウジング22に
取り付けられており、バルブ25とダイヤフラム37a
はロッド38を介して繋がっていて、低融点合金30の
凝固によってロッド38がバルブ25を押し上げてい
る。また、スプリング27は開弁の設定圧に応じて設置
するが、T>T0 において低融点合金30が溶融し油圧
がプリング27に打ち勝つとロッド38によってダイヤ
フラム37a、37bが撓んでバルブ25が下降し、オ
イル供給口24が開きオイル導管28にオイルが流れ
る。
【0052】この発明の第十一の実施の形態は、第九の
実施の形態(図10)の二個の金属ベローズ34a、3
4bをダイヤフラム37a、37bに変えて内部に低融
点合金30を封入し、チェックボール36をバルブ25
に押し付けてるようにしたものである。
【0053】この発明の第十二の実施の形態は図12に
示すように、ピストンロッド38が閉塞部材26内の貫
通孔26bの中間位置まで挿入されており、閉塞部材2
6の上下端がゴム弾性体39a、39bにて覆われてい
る。また、低融点合金30がピストンロッド38の下端
に接するように弾性体39bとの間に形成された合金充
填室39cに封入されている。閉塞部材26の下部には
低融点合金30が固化したときに固定するための固定部
材40が取り付けられている。そして弾性体39a、3
9bは低融点合金30溶融時のピストンロッド38の上
下の動きに合わせて変形するように構成されている。
【0054】T>T0 において低融点合金30が溶融し
油圧がプリング27に打ち勝つとバルブ25がピストン
ロッド38と共に下降し、オイル供給口24が開きオイ
ル導管28にオイルが流れる。
【0055】この発明の第十三の実施の形態は、第九の
実施の形態(図12)の二個の金属ベローズ34a、3
4bを弾性体39a、39bに変えて、この内部に低融
点合金30を充填してピストンロッド38によってボー
ル体36をバルブ25に押し付けてるようにしたもので
ある。
【0056】以上のように、ハウジング22の合金充填
室や環状溝25aなどに低融点合金30を充填すること
によって、その固有の溶解開始温度を利用して低温時に
はバルブ25あるいはボール31の動きを止め、高温時
にはこの動きを止める働きを解除してバルブ25やボー
ル31の作動を可能にすることができる。また、低融点
合金30の成分を変えることによりバルブ25を任意の
温度でオン・オフすることができ、しかも作動は正確で
あり他の合金が配合されない限り設定温度の変動がな
い。また、前記実施例の低融点合金の融点T0 は40℃
<T0 <150℃の範囲に限定されるものではない。
【0057】さらに、バルブ機構をそのまま生かしてあ
るので、バルブの作動のオン・オフにより油の噴射を完
全に制御することができる。しかも従来バルブをほぼそ
のまま利用できるため、大型化の必要がなく、電磁バル
ブと温度センサーからなるシステムに比べて安価であ
る。
【0058】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
低融点合金が内燃機関の任意の温度領域に応じて溶融・
凝固してバルブを作動・規制するので、ピストンの高温
度領域では低融点合金が溶融して冷却油圧と共に圧力弁
がオイル供給口を開口して冷却油を噴射させ、低温度領
域では凝固して圧力弁がオイル供給口を閉塞して冷却油
の噴射を遮断することができる。しかも低融点合金の組
成を変えることによって溶融・凝固の温度領域を任意に
選択することができ、また低融点合金は他の合金が配合
されない限り設定温度の変動がないので、任意の温度領
域で圧力弁を正確に作動させ噴射口の開口、閉塞を確実
に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第一の実施の形態のピストン冷却装
置を適用した内燃機関の要部断面図である。
【図2】同ピストン冷却装置の断面図である。
【図3】この発明の第二の実施の形態のピストン冷却装
置の断面図である。
【図4】この発明の第三の実施の形態のピストン冷却装
置の断面図である。
【図5】この発明の第四の実施の形態のピストン冷却装
置の断面図である。
【図6】この発明の第五の実施の形態のピストン冷却装
置の断面図である。
【図7】この発明の第六の実施の形態のピストン冷却装
置の断面図である。
【図8】この発明の第七の実施の形態のピストン冷却装
置の断面図である。
【図9】この発明の第八の実施の形態のピストン冷却装
置の断面図である。
【図10】この発明の第九の実施の形態のピストン冷却
装置の断面図である。
【図11】この発明の第十の実施の形態のピストン冷却
装置の断面図である。
【図12】この発明の第十二の実施の形態のピストン冷
却装置の断面図である。
【図13】従来のピストン冷却装置を備えた内燃機関の
要部断面図である。
【図14】(a) 同ピストン冷却装置のオイル噴出孔
の断面図である(低温時)。 (b) 同ピストン冷却装置のオイル噴出孔の断面図で
ある(高温時)。
【図15】(a) 同他のオイル噴出孔の断面図である
(低温時)。 (b) 同他のオイル噴出孔の断面図である(高温
時)。
【符号の説明】
21 オイルジェット本体 22 ハウジング 22a 収容孔 24 オイル供給口 25 バルブ(圧力弁) 25a 環状溝 28 ピストン冷却用オイル導管 30 低融点合金

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オイルジェット本体にピストン冷却用オ
    イル導管を連通設置すると共に、前記オイルジェット本
    体のピストン冷却オイル収容室に摺動可能に設けられ
    て、前記ピストン冷却用オイル導管へのオイル供給口を
    開閉する圧力弁と、所定温度領域以下で凝固して前記圧
    力弁が前記オイル供給口を閉塞するように作動させる低
    融点合金から成るバルブ閉時保持機構とを配備し、この
    バルブ閉時保持機構は、低融点合金が所定温度領域以上
    で溶融したとき、前記圧力弁が前記オイルジェット本体
    の油圧によって前記オイル供給口を開口するようにした
    ことを特徴とする内燃機関のピストン冷却装置。
  2. 【請求項2】 前記オイルジェット本体の前記ピストン
    冷却オイル収容室の内壁に前記オイル供給口との間に段
    部を形成し、この段部に前記オイル供給口と前記ピスト
    ン冷却用オイル導管との間を開閉すべく前記圧力弁を着
    座させており、また同オイル収容室内に前記圧力弁が前
    記オイル供給口を閉塞する方向に付勢するリターンスプ
    リングが配設され、前記圧力弁の外周壁に環状溝を形成
    すると共に、前記ピストン冷却オイル収容室に前記環状
    溝に対向する収容孔を形成して、この収容孔および前記
    環状溝に前記低融点合金を充填し、この低融点合金が凝
    固しているときに前記圧力弁が前記オイル供給口を閉塞
    するようにして前記バルブ閉時保持機構を構成し、所定
    温度以上の前記低融点合金の溶融時に前記収容孔と前記
    環状溝内の低融点合金とを互いに切離して、前記圧力弁
    を作動させて前記オイル供給口を開口するようにしたこ
    とを特徴とする請求項1記載の内燃機関のピストン冷却
    装置。
  3. 【請求項3】 前記オイルジェット本体のピストン冷却
    オイル収容室の内壁に前記オイル供給口との間に段部を
    形成し、この段部に前記オイル供給口と前記ピストン冷
    却用オイル導管との間を開閉すべく前記圧力弁を着座さ
    せており、また前記圧力弁と前記ピストン冷却オイル収
    容室の底部との間で前記低融点合金が充填される合金充
    填室を形成すると共に、この合金充填室内に前記圧力弁
    が前記オイル供給口を閉塞する方向に付勢するリターン
    スプリングを配設したことを特徴とする請求項1記載の
    内燃機関のピストン冷却装置。
  4. 【請求項4】 前記圧力弁はコップ状を呈しており、そ
    の底部内側に一端が前記ピストン冷却オイル収容室の底
    部に着座する前記リターンスプリングであるコイルスプ
    リングの他端を着座させたことを特徴とする請求項3記
    載の内燃機関のピストン冷却装置。
  5. 【請求項5】 前記合金充填室の一部に、前記低融点合
    金の溶融時に前記圧力弁の開弁動を許容するための空室
    を形成したことを特徴とする請求項3又は4記載の内燃
    機関のピストン冷却装置。
  6. 【請求項6】 前記ピストン冷却オイル収容室の底部に
    一端が大気に開口するブリーザ管部を立設し、このブリ
    ーザ管に前記合金充填室の前記空室を大気に連通させる
    連通孔を形成したことを特徴とする請求項5記載の内燃
    機関のピストン冷却装置。
  7. 【請求項7】 前記圧力弁の底部内側に、前記リターン
    スプリングであるコイルスプリングの一端を着座させて
    前記圧力弁と共に移動する有底の筒体を立設し、この筒
    体の側面に前記合金充填室を筒内空間に連通させる連通
    孔を形成したことを特徴とする請求項5記載の内燃機関
    のピストン冷却装置。
  8. 【請求項8】 前記圧力弁を、ボール弁形状とすると共
    に、この圧力弁と前記リターンスプリングであるコイル
    スプリングとの間にスプリング受け座を有するロッド体
    を介在させて構成したことを特徴とする請求項3記載の
    内燃機関のピストン冷却装置。
  9. 【請求項9】 前記ピストン冷却室の底部に、一端が合
    金充填室に連通する連通孔を形成し、この連通孔の他端
    側を金属ベローズで閉塞して、この金属ベローズの変形
    により、前記圧力弁の開弁動を許容するようにしたこと
    を特徴とする請求項3記載の内燃機関のピストン冷却装
    置。
  10. 【請求項10】 前記オイルジェット本体の前記ピスト
    ン冷却オイル収容室の内壁に、前記オイル供給口との間
    に段部を形成し、この段部に前記オイル供給口と前記ピ
    ストン冷却用オイル導管との間を開閉すべく前記圧力弁
    を着座させており、またこの圧力弁と前記ピストン冷却
    オイル室の底部との間で前記低融点合金を充填する合金
    充填室を形成すると共に、この合金充填室内に一端が大
    気に開口するベローズ体を配置し、このベローズ体を前
    記ピストン冷却オイル室の底部に固着して、前記ベロー
    ズ体の弾性力を前記圧力弁の復帰力として利用して前記
    リターンスプリングを構成したことを特徴とする請求項
    1記載の内燃機関のピストン冷却装置。
  11. 【請求項11】 前記ピストン冷却室の底部を、ベロー
    ズ体で構成し、このベローズ体の弾性力を前記圧力弁の
    前記リターンスプリングとしたことを特徴とする請求項
    3記載の内燃機関のピストン冷却装置。
  12. 【請求項12】 前記ピストン冷却室の底部と前記圧力
    弁との間に第一のベローズ体を配設すると共に、前記底
    部の外側に第二のベローズ体を配設して、第一および第
    二のベローズ体が形成する一対の空間を連通させて、前
    記低融点合金を充填する合金充填室を形成して、前記第
    一のベローズ体の弾性力を前記圧力弁の復帰力として利
    用して前記リターンスプリングを構成したことを特徴と
    する請求項3記載の内燃機関のピストン冷却装置。
  13. 【請求項13】 前記圧力弁の外周壁に環状溝を形成す
    ると共に、前記ピストン冷却オイル室壁に前記環状溝に
    対向する収容穴を形成して、この収容穴および前記環状
    溝に、ベローズ体に充填された低融点合金が凝固したと
    きに前記圧力弁の開弁状態を保持するボール体を設けて
    前記バルブ閉時保持機構を構成し、前記低融点合金の所
    定温度以上における溶融時に前記ボール体を前記環状溝
    から脱出可能として前記圧力弁を冷却オイルの油圧によ
    り動作させて、前記オイル供給口を開口するようにした
    ことを特徴とする請求項1記載の内燃機関のピストン冷
    却装置。
  14. 【請求項14】 前記圧力弁の底部内側と前記ピストン
    冷却室の底部との間にロッドを立設し、前記底部は一対
    の弾性板とこの両弾性板を互いに離間させて合金充填室
    を形成する環状板材から構成し、前記合金充填室内に低
    融点合金を充填して、この低融点合金の溶融時に前記ロ
    ッドが前記底部を弾性変形させて、前記圧力弁の開弁動
    を許容するようにしたことを特徴とする請求項3記載の
    内燃機関のピストン冷却装置。
  15. 【請求項15】 前記圧力弁の底部内側と前記ピストン
    冷却室の底部との間に前記リターンスプリングであるコ
    イルスプリングの一端を着座させて前記圧力弁と共に移
    動するロッドを立設し、前記底部の外側に弾性体を配設
    して、前記ロッド下端と前記弾性体との間に前記低融点
    合金を充填する合金充填室を形成して、この低融点合金
    の溶融時に前記ロッドが前記弾性体を弾性変形させて、
    前記圧力弁の開弁動を許容するようにしたことを特徴と
    する請求項3記載の内燃機関のピストン冷却装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009191680A (ja) * 2008-02-13 2009-08-27 Ogino Kogyo Kk オイルジェット装置
JP2013167198A (ja) * 2012-02-15 2013-08-29 Toyota Motor Corp オイルジェット
JP2014070611A (ja) * 2012-09-29 2014-04-21 Taiho Kogyo Co Ltd ピストンクーリングジェット
JP2015068254A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 ダイハツ工業株式会社 内燃機関のオイルジェット装置
CN116378810A (zh) * 2023-03-16 2023-07-04 中国空气动力研究与发展中心空天技术研究所 一种用于活塞发动机的冷却装置

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