JPH09112205A - ガスタービンエンジン用静翼装置 - Google Patents

ガスタービンエンジン用静翼装置

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JPH09112205A
JPH09112205A JP8281569A JP28156996A JPH09112205A JP H09112205 A JPH09112205 A JP H09112205A JP 8281569 A JP8281569 A JP 8281569A JP 28156996 A JP28156996 A JP 28156996A JP H09112205 A JPH09112205 A JP H09112205A
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JP
Japan
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vane
cooling air
annulus
compartment
vanes
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JP8281569A
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Friedrich O Soechting
フリードリッチ・オー・ソエチング
William L Plank
ウィリアム・エル・プランク
Kenneth B Hall
ケネス・ビー・ホール
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Raytheon Technologies Corp
Original Assignee
United Technologies Corp
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Publication date
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    • F01D5/00Blades; Blade-carrying members; Heating, heat-insulating, cooling or antivibration means on the blades or the members
    • F01D5/12Blades
    • F01D5/14Form or construction
    • F01D5/18Hollow blades, i.e. blades with cooling or heating channels or cavities; Heating, heat-insulating or cooling means on blades
    • F01D5/187Convection cooling
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02CGAS-TURBINE PLANTS; AIR INTAKES FOR JET-PROPULSION PLANTS; CONTROLLING FUEL SUPPLY IN AIR-BREATHING JET-PROPULSION PLANTS
    • F02C7/00Features, components parts, details or accessories, not provided for in, or of interest apart form groups F02C1/00 - F02C6/00; Air intakes for jet-propulsion plants
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスタービンエンジン用の静翼装置を最小量
の冷却空気で十分に冷却できるようにすること。 【解決手段】 静翼装置14は、複数の羽根28と、内
側羽根支持体30と、ケーシング16と、圧力差を維持
する流量計50とを包含する。各羽根28は、前縁36
と、後縁38と、外側半径方向端32と、内側半径方向
端34と、内部空洞40とを有する。内部空洞40は前
縁36に隣接する前方コンパートメント44と、後縁3
8に隣接する後方コンパートメント46とを包含する。
ケーシング16はアニュラス18を包含して、羽根28
の半径方向外側に位置される。羽根28は、内側羽根支
持体30とケーシング16との間に延びている。流量計
50は、羽根空洞40の前方及び後方コンパートメント
44と46を通過する冷却空気の圧力差を維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、一般にはガスタービンエ
ンジンに関し、より詳細には、冷却式タービン翼装置に
関する。
【0002】
【発明の背景】軸流タービンエンジンのタービン部は、
一般に、複数のロータ組立体と複数の静翼装置とを包含
する。各ロータ組立体は、ディスクとこのディスクの外
周まわりに設けられている複数の回転羽根とを包含す
る。そして、ロータ組立体はタービンエンジンを通して
延びる軸線のまわりを回転する。各ロータ組立体の後方
にはひとつの静翼装置が設置されている。そして、各静
翼装置は複数の羽根と内側羽根支持体とを包含する。各
羽根の外側半径方向端はタービン部のケーシングに固定
されていると共に、各羽根の内側半径方向端は内側羽根
支持体に固定されている。
【0003】しかして、タービン部の温度環境により、
静翼装置及びロータ組立体の両方を冷却することが必要
とされている。この要求される冷却の程度は、エンジン
の出力設定(パワーセッティング)に依存する。典型的
に、中心ガス流れの圧力よりも高い圧力でかつ中心ガス
流れの温度よりも低い温度の空気が、冷却媒体として静
翼装置及びロータ組立体を通過させられる。送風機部か
ら送られたバイパス空気又は圧縮機部から抽気された空
気が、高圧及び低温の冷却空気として用いられる。そし
て、既知の一例のタービン段落においては、冷却空気
が、複数のタンゼンシャル オン−ボード インジェク
タ(tangential on−board inj
ectors:TOBI’sとして知られている)によ
り後方のロータ組立体内に供給される前に、静翼装置の
羽根及び内側羽根支持体内を通過する。TOBI’s
は、内側羽根支持体内に形成又は取付けられて、内側羽
根支持体を出る空気をロータ組立体の回転面に対して実
質的に接線方向に供給する。インジェクタは、ロータ組
立体のディスク入口オリフィスに整列させられ、これに
より静翼装置の内側羽根支持体を出た冷却空気がロータ
組立体のディスク内に入り、その後回転羽根内を上向き
に通過する。
【0004】当業者であれば、タービン部を冷却する必
要とエンジンの効率との間には緊密な関係があることを
認識されよう。すなわち、しばしば、タービン部を例え
ば圧縮機段落から抽気した空気でもって冷却することが
望まれている。これは、該空気が高圧であり、それ故静
翼装置及びその後方のロータ組立体を通して進むのに必
要なエネルギを有している理由による。しかしながら、
この方法においては、圧縮機から抽気した空気に与えら
れているエネルギの大部分が冷却プロセス中に失われて
しまう。したがって、この損失エネルギはエンジンの推
力に加えられず、それ故エンジンの総効率に悪い影響を
及ぼす。
【0005】このような冷却プロセスにおけるエネルギ
損失の量を最小にするために、流れ制限装置を冷却空気
が静翼装置の各羽根の中に入る場所の上流に又は各羽根
の内部に直接設けることが知られている。しかしなが
ら、流れを制限する結果として、流れ制限装置を横切っ
て圧力降下が生じる。許容される圧力降下の量は制限さ
れるものである。なぜなら、熱い中心ガス流れが各羽根
内に流入するのを防止するために最小圧力を各羽根内に
維持しておかなければならず、前述したTOBI’sを
配置した場合には、最小圧力は後方のロータ組立体を冷
却するために必要な圧力である。
【0006】冷却空気の圧力に関して他の考慮すべきこ
ととして、冷却空気が通過する羽根の孔の断面積があ
り、冷却空気はこれらの孔を通して羽根を出て、中心ガ
ス流れに混入する。理論的には、これらの孔は、羽根に
必要な冷却を満足させかつ前縁に沿って羽根内に必要な
最小圧力を維持するのを助長するように設計することが
できる。しかしながら、実際には、これらの最適な孔の
断面積は、これらの孔を羽根に鋳造により形成すること
ができないほどに、又は羽根に機械加工により形成する
にはコストが非常に高くかかるほどに小さいものであ
る。このため、最適な断面積よりも大きい断面積を有す
る孔が用いられており、それ故羽根内に最小必要圧力を
維持するのに追加の冷却空気流れが要求されている。し
たがって、現在用いられる羽根の設計の下では、冷却空
気流れを制限することができる範囲は限定されている。
【0007】効率と冷却との間の緊密な関係における更
なる複雑さは、圧縮機の設計に向けられる。すなわち、
種々の理由から、ガスタービンエンジンの圧縮機段落の
数を最小にすることは利益あることである。しかしなが
ら、圧縮機段落の数を減少すると、圧縮機段落の仕事を
減少させる。それどころか、より少ない数の圧縮機段落
では、各段落にはより多くの仕事をすることが要求され
るものである。そして、各圧縮機段落の仕事を増大せし
めると、各段落間の出力ガスの圧力及び温度の急変を増
大させる。今のところ、冷却空気は冷却目的のための最
小必要圧力に近い出力を有する圧縮機段落から抽気され
ている。抽気気体圧力と最小必要冷却空気圧との差を最
小にすると、冷却するときに失われるエネルギの量を最
小にする。更に他の圧縮機設計においては、圧縮機段落
間の出力ガスの圧力及び温度の急変がより大きくなり、
これにより利用できる圧力と冷却目的のために必要とさ
れる圧力との差がより増大し、それ故エンジンの効率を
減少させる。
【0008】以上述べたことから、最小量の冷却空気を
用いて十分に冷却でき、これによりエンジンの効率を増
大せしめることができるタービン静翼装置が要望されて
いる。
【0009】
【発明の開示】本発明は、このような要望に応じてなさ
れたものである。したがって、本発明の目的は、十分に
冷却でき得るタービン静翼装置を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、最小量の冷却空気を
用いる、それ故エンジン効率を最大にせしめるタービン
静翼装置を提供することにある。
【0011】本発明の更に他の目的は、静翼装置を通過
する冷却空気の流れを調節する装置を包含するタービン
静翼装置を提供することにある。
【0012】以上述べた目的を達成するために、本発明
によれば、次に述べるようなガスタービンエンジン用静
翼装置が提供される。すなわち、ガスタービンエンジン
用静翼装置は、複数の羽根と、内側羽根支持体と、ケー
シングと、圧力差を維持する装置とを包含する。各羽根
は、前縁と、後縁と、外側半径方向端と、内側半径方向
端と、内部空洞とを有する。そして、内部空洞は前縁に
隣接する前方コンパートメントと、後縁に隣接する後方
コンパートメントとを包含する。また、ケーシングはア
ニュラスを包含して、羽根の半径方向外側に位置され
る。羽根は、内側羽根支持体とケーシングとの間に延び
ている。更に、圧力差を維持する装置は、作動状態の下
で羽根空洞の前方及び後方コンパートメントを通過する
冷却空気の圧力差を維持する。
【0013】本発明の一実施例によれば、羽根空洞の前
方及び後方コンパートメント間の圧力差を維持する装置
は、静翼装置のケーシング内に設けられる。
【0014】本発明の他の実施例によれば、羽根空洞の
前方及び後方コンパートメント間の圧力差を維持する装
置は、静翼装置の羽根内に設けられる。
【0015】また、本発明の一態様によれば、静翼装置
の羽根を通過する冷却空気流れの量を調節する装置が提
供される。したがって、冷却空気の流れは、静翼装置の
羽根空洞圧力を中心ガス流れの圧力よりも高く維持しな
がら、静翼装置の冷却要求に相応して調節することがで
きる。
【0016】以上述べた本発明のひとつの利益は、静翼
装置を冷却するのに必要とされる冷却空気の量を最小に
できることである。すなわち、静翼装置の羽根空洞内に
前方及び後方コンパートメントを形成すると共に流量計
を設け、後方コンパートメント内に入る冷却空気が流量
計を通過しなければならないようにすることにより、羽
根内の特定区域に最低許容圧力で適当量の冷却空気を与
えることができる。例えば、羽根の前縁における中心ガ
ス流れは、羽根の後縁における中心ガス流れよりも高い
平均圧力を有する。したがって、熱い中心ガスが流入す
る危険は羽根の後縁よりも前縁の方が大きい。従来技術
によれば、前述した如く、この問題は、羽根空洞の圧力
を前縁に沿って必要とされる最小圧力にまで高めること
により、解決されている。この解決方法によれば、熱い
中心ガス流れの流入を防止することができるが、しか
し、後縁を冷却するのに必要とされる量よりも過剰の量
の冷却空気流れが後縁に導かれるので、エネルギが無駄
にされるものであった。これに対して、本発明は、羽根
空洞の前方コンパートメント内の冷却空気の圧力よりも
後方コンパートメント内の冷却空気圧力の方が低くなる
ようにすることによって、上記問題を解決している。そ
の結果として、羽根の後縁及びプラットホーム縁に沿っ
て過剰量の冷却空気を投入することなしに、熱い中心ガ
ス流れが前縁に沿って流入するのが防止される。
【0017】静翼装置の後方のロータ組立体を前述した
TOBI’sを用いて冷却する場合においても、本発明
による静翼装置の羽根空洞の前方コンパートメントは、
冷却空気が高圧で羽根及びTOBI’sを通過できるよ
うにする。すなわち、羽根空洞を区画化し、その前方コ
ンパートメントを通しての通路の抵抗を最小にすること
は、TOBI’sの要求により必要とされる羽根空洞内
の最小圧力を避けるのを助長する。
【0018】本発明の他の利益は、静翼装置の羽根空洞
を前方コンパートメントと後方コンパートメントとに区
画化することにより、冷却空気源と静翼装置との間の冷
却空気の流れを静翼装置の冷却の要求に相応して調節で
きることにある。すなわち、ガスタービンエンジン、特
に曲芸用航空機に用いられるガスタービンエンジンは、
多様の出力設定を含む大きな範囲で作動する。そして、
エンジンタービンの静翼装置が要求する冷却の程度は、
エンジンの出力設定に直接関連する。従来の静翼設計に
よれば、羽根空洞内に要求される最小圧力と羽根を実際
に通過する冷却空気の量との間の可能な制御範囲は非常
に小さく、その結果冷却空気の流れをエンジンの出力設
定に相応して調節することが実行困難であった。しかし
ながら、本発明によれば、必要とされる冷却空気圧力の
最小値は減少され、可能な制御範囲は広くなる。その結
果として、静翼装置を通過する冷却空気の流れはエンジ
ンの出力設定に相応して調節することができ、したがっ
てエンジンの効率を増大できる。
【0019】本発明の以上述べた目的、特徴及び利益は
添付図面を参照して詳述する下記の最良の実施の形態に
ついての説明から一層明らかになるであろう。
【0020】
【発明を実施するための最良の形態】図1を参照する
に、ガスタービンエンジンはタービン部10を包含し、
タービン部10は、ケーシング16内に設けられた複数
のロータ組立体12と複数の静翼装置14とを有する。
ケーシング16は、静翼装置14の半径方向外側に設け
られたアニュラス18を包含する。このアニュラス18
は、複数の移送パイプ20によって冷却空気源(図示せ
ず)に接続されている。各移送パイプ20は、この移送
パイプ20を通しての冷却空気の流れを調節する弁22
を収容している。各ロータ組立体12は、ディスク24
と、このディスク24の外周まわりに設けられた複数の
回転羽根26とを包含して、タービンエンジンの中心軸
線27のまわりを回転する。各ロータ組立体12の後方
には、ひとつの静翼装置14が設置されている。そし
て、各静翼装置14は内側羽根支持体30によって支持
されている複数の羽根(静止羽根)28を包含する。各
羽根28は、外側半径方向端32と、内側半径方向端3
4と、前縁36と、後縁38と、内部空洞40と、冷却
空気排出通路42とを包含する。
【0021】各羽根28の内部空洞40は、前縁36に
隣接する前方コンパートメント44と、後縁38に隣接
する後方コンパートメント46とを包含する。図1に示
される第1の実施例によれば、羽根28はケーシング1
6内のアニュラス18にまで上向きに延びて、このアニ
ュラス18によって支えられている。羽根28の内部空
洞40の2つのコンパートメント44と46とは、羽根
空洞40内に設けた壁48と流量計50とによって分離
されている。流量計50は、羽根空洞40を通過する冷
却空気流れの一部分が後方コンパートメント46を通過
するのを許す。また、壁48は冷却空気流れの他の部分
が後方コンパートメント46内に入るのを防止する。一
方、図2に示される第2の実施例によれば、羽根28の
2つのコンパートメント44と46とは壁48によって
完全に分離されており、ジャンパ管52が前方コンパー
トメント44をアニュラス18に接続し、またアニュラ
ス18と後方コンパートメント46との間に設けられて
いる流量計54が冷却空気を後方コンパートメント46
内に流入せしめる通路を構成している。更に、以上述べ
た両実施例において、冷却空気排出通路42は羽根28
の内側半径方向端34に固定又はこの端34内に形成さ
れ、内側羽根支持体30と前方コンパートメント44と
の間に延びている。
【0022】再び図1及び図2を参照するに、両実施例
において、各羽根28の前縁36は複数の孔55を包含
し、これらの孔55を通して冷却空気が前方コンパート
メントを出て、中心ガス流れ56に混合する。また、前
方コンパートメント44は冷却空気の流れを前方コンパ
ートメント44内で分流する複数のディバイダ58を包
含する。更に、後方コンパートメント46は冷却空気の
流れを後方コンパートメント46内で蛇行させるディバ
イダ60を包含する。そして、後縁38に沿って設けら
れた複数の孔62は後方コンパートメント46内の冷却
空気のための出口通路を構成する。
【0023】更に、内側羽根支持体30は前方部材64
と後方部材66とから形成され、これらの両部材64と
66とはアニュラス70を形成するように一緒にボルト
で締付けられている。内側羽根支持体30の外側半径方
向表面72は、支持体30の外周まわりに設けられて各
羽根28の内側半径方向端34を支える複数の座74を
包含する。また、後方部材65はその外周まわりに設け
られた複数のタンゼンシャル オン−ボード インジェ
クタ76(前述した如く、TOBI’sとして知られて
いる)を包含する。
【0024】しかして、エンジンの作動状態(すなわ
ち、定常状態のエンジン作動)はエンジンの出力設定と
相互関係があるものである。燃料が空気に加えられてそ
の混合体が燃焼させられる前に、圧縮機部及び送風機部
(いずれも図示せず)で空気にエネルギが与えられる。
そして、このエネルギが与えられた空気の一部分が冷却
目的のために抽気され、移送パイプ20を通してタービ
ン部10に供給される。説明を明確にするために、送風
機部又は圧縮機部から抽気された空気を、以下“冷却空
気”と称することにする。全出力の下では、タービン冷
却の要求がピークであり、移送パイプ20内に設けられ
ている調節弁22が抽気した冷却空気のすべてをケーシ
ング16内のアニュラス18に入れる。全出力の設定よ
りも出力が少ない状態の下では、タービン冷却の要求が
ピーク時よりも少なく、調節弁22は全抽気量よりも少
ない量の冷却空気をアニュラス18に入れるように調整
される。その結果として、冷却空気の消費量が減少し、
エンジンの効率が増大する。
【0025】図1を参照するに、第1の実施例において
は、アニュラス18に入った冷却空気はそれぞれの羽根
28の内部に入る。すなわち、各羽根28内に入る冷却
空気の一部分は羽根28の前方コンパートメント44内
に直接入り、また残りの冷却空気はまず流量計50を通
過し、その後羽根28の後方コンパートメント46内に
入る。前方コンパートメント44を通過する冷却空気の
流れは、後方コンパートメント46を通過する冷却空気
の流れよりも高い総圧力を維持する。なぜなら、後方コ
ンパートメント46を通過する冷却空気の流れには流量
計50によって流れの障害が与えられるからである。ま
た、前方コンパートメント44を通過する冷却空気流れ
の一部分は前縁36に沿って設けられている複数の孔5
5を通して出る。一方、前方コンパートメント44を通
過する冷却空気流れの残りは羽根28を通過し、冷却空
気排出通路42を通して内側羽根支持体30の中に入
る。その後、タンゼンシャル オン−ボード インジェ
クタ76がこの冷却空気流れを後方のロータ組立体12
のディスク24にさし向ける。更に、後方コンパートメ
ント46内に入った冷却空気流れは、後縁38に沿って
設けられている複数の孔62を通して羽根28を出る前
に、冷却の目的のためにディバイダ60によって形成さ
れている蛇行通路を通過するようにさし向けられる。
【0026】次に、図2を参照するに、第2の実施例に
おいては、アニュラス18に入った冷却空気の一部分は
ジャンパ管52を通してそれぞれの羽根28の前方コン
パートメント44内に入る。ジャンパ管52が前方コン
パートメント44内に入る冷却空気流れに対して最小の
抵抗を与えるのみなので、アニュラス18内と前方コン
パートメント44内との間の総気体圧力の差は最小であ
る。一方、アニュラス18内の冷却空気の残りは、後方
コンパートメント46内に入る前に、流量計54を通過
する。そして、冷却空気は、この第2実施例における前
方及び後方コンパートメント44及び46内に入った後
は、前述した第1の実施例で述べたと同じ通路を辿る。
【0027】以上本発明をその実施例に関して図示し詳
述してきたけれども、本発明の精神及び範囲を逸脱する
ことなく、その形態及び詳部においてさまざまな変更が
できることは当業者にとって理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す、ガスタービンエン
ジンのタービン部の断面図である。
【図2】本発明の第2実施例を示す、ガスタービンエン
ジンのタービン部の断面図である。
【符号の説明】
10 タービン部 12 ロータ組立体 14 静翼装置 16 ケーシング 18 アニュラス 20 移送パイプ 22 調節弁 24 ディスク 26 回転羽根 27 中心軸線 28 静止羽根 30 内側羽根支持体 32 外側半径方向端 34 内側半径方向端 36 前縁 38 後縁 40 内部空洞 42 冷却空気排出通路 44 前方コンパートメント 46 後方コンパートメント 48 壁 50 流量計 52 ジャンパ管 54 流量計 55 出口孔 56 中心ガス流れ 58 ディバイダ 60 ディバイダ 62 出口孔 64 前方部材 66 後方部材 70 アニュラス 72 半径方向表面 74 座 76 インジェクタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウィリアム・エル・プランク アメリカ合衆国フロリダ州33469 テクエ スタ市カメリア サークル 72 (72)発明者 ケネス・ビー・ホール スイス国キングナウ5315 ドルフストラッ セ 15ビー

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガスタービンエンジン用静翼装置におい
    て、 各々が前縁と、後縁と、外側半径方向端と、内側半径方
    向端と、内部空洞とを有し、かつ前記内部空洞が前記前
    縁に隣接する前方コンパートメントと、前記後縁に隣接
    する後方コンパートメントとを包含している複数の羽根
    と、 前記羽根の前記内側半径方向端を支える複数の座と、冷
    却空気を通過せしめて出す複数の出口孔とを有する内側
    羽根支持体と、 前記羽根の半径方向外側に位置し、内部に設けたアニュ
    ラスを有すると共に、前記羽根の前記外側半径方向端が
    取付けられている外側ケーシングと、 前記アニュラスと前記前方コンパートメントとの間に延
    びて、これらの間に冷却空気進入通路を形成するジャン
    パ管と、 前記アニュラスと前記羽根の各々の前記内部空洞の前記
    後方コンパートメントとの間に位置し、前記アニュラス
    から前記後方コンパートメントに進む冷却空気が通過し
    なければならない流量計と、を包含することを特徴とす
    る静翼装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の静翼装置において、作動状
    態の下で、前記流量計が前記後方コンパートメント内へ
    の冷却空気の流れを制限し、これにより前記アニュラス
    と前記後方コンパートメントとの間の第1の圧力差を前
    記アニュラスと前記前方コンパートメントとの間の第2
    の圧力差よりも大きくするようにしたことを特徴とする
    静翼装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の静翼装置において、作動状
    態の下で、前記流量計が前記羽根の各々の後方コンパー
    トメント内への冷却空気の流れを制限し、これにより前
    記後方コンパートメント内の圧力と前記前方コンパート
    メント内の圧力との間に差を生じさせるようにしたこと
    を特徴とする静翼装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の静翼装置において、更に、
    気体源と前記アニュラスとの間に延びて冷却空気を前記
    アニュラスに移送する移送パイプと、この移送パイプ内
    に設けられて前記アニュラス内への冷却空気の流れを調
    節する調節弁とを包含することを特徴とする静翼装置。
  5. 【請求項5】請求項2記載の静翼装置において、更に、
    気体源と前記アニュラスとの間に延びて冷却空気を前記
    アニュラスに移送する移送パイプと、この移送パイプ内
    に設けられて前記アニュラス内への冷却空気の流れを調
    節する調節弁とを包含することを特徴とする静翼装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の静翼装置において、前記内
    側羽根支持体の前記出口孔が空気を後方のロータ組立体
    の回転軸線に対して平行な面内に向けるように形成され
    たノズルであることを特徴とする静翼装置。
  7. 【請求項7】請求項6記載の静翼装置において、前記羽
    根の各々が、更に、前記羽根の前記前方コンパートメン
    トと前記内側羽根支持体との間に延びる冷却空気排出通
    路を包含することを特徴とする静翼装置。
  8. 【請求項8】ガスタービンエンジン用静翼装置におい
    て、 各々が前縁と、後縁と、外側半径方向端と、内側半径方
    向端と、内部空洞とを有し、かつ前記内部空洞が前記前
    縁に隣接する前方コンパートメントと、前記後縁に隣接
    する後方コンパートメントとを包含するとともに、これ
    らの前方及び後方コンパートメントが壁及び流量計によ
    り互いから分離されている複数の羽根と、 前記羽根の前記内側半径方向端を支える複数の座と、冷
    却空気を通過せしめて出す複数の出口孔とを有し、前記
    羽根の各々の前記前方コンパートメントに連通して前記
    前方コンパートメント内の冷却空気が前記前方コンパー
    トメントを出て内部に入るようにした内側羽根支持体
    と、 前記羽根の半径方向外側に位置し、内部に設けたアニュ
    ラスを有すると共に、前記羽根の前記外側半径方向端が
    取付けられている外側ケーシングと、を包含し、 前記アニュラスが前記羽根の各々の前記内部空洞に連通
    して、前記アニュラス内の冷却空気が前記アニュラスを
    出て前記羽根の各々の前記内部空洞に入るが、この羽根
    内に入る冷却空気の一部分が前記前方コンパートメント
    内に入るとともに、冷却空気の残りの部分が前記流量計
    を通して前記後方コンパートメント内に入るようにした
    ことを特徴とする静翼装置。
  9. 【請求項9】請求項8記載の静翼装置において、前記流
    量計が前記後方コンパートメント内への冷却空気の通過
    を制限し、これにより前記アニュラスと前記後方コンパ
    ートメントとの間の第1の圧力差を前記アニュラスと前
    記前方コンパートメントとの間の第2の圧力差よりも大
    きくするようにしたことを特徴とする静翼装置。
  10. 【請求項10】請求項8記載の静翼装置において、作動
    状態の下で、前記流量計が前記羽根の各々の後方コンパ
    ートメント内への冷却空気の流れを制限し、これにより
    前記後方コンパートメント内の圧力と前記前方コンパー
    トメント内の圧力との間に差を生じさせるようにしたこ
    とを特徴とする静翼装置。
  11. 【請求項11】請求項8記載の静翼装置において、更
    に、気体源と前記アニュラスとの間に延びて冷却空気を
    前記アニュラスに移送する移送パイプと、この移送パイ
    プ内に設けられて前記アニュラス内への冷却空気の流れ
    を調節する調節弁とを包含することを特徴とする静翼装
    置。
  12. 【請求項12】請求項9記載の静翼装置において、更
    に、気体源と前記アニュラスとの間に延びて冷却空気を
    前記アニュラスに移送する移送パイプと、この移送パイ
    プ内に設けられて前記アニュラス内への冷却空気の流れ
    を調節する調節弁とを包含することを特徴とする静翼装
    置。
  13. 【請求項13】タービン翼装置を調節可能に冷却する方
    法において、 冷却空気源を用意する段階と、 各々が前方コンパートメント及び後方コンパートメント
    を有する複数の羽根と、これらの羽根の半径方向内側に
    位置して、各羽根を支える座を有する内側羽根支持体
    と、前記羽根の半径方向外側に位置して、前記羽根が取
    付けられている外側ケーシングとを包含するタービン翼
    装置を用意する段階と、 前記冷却空気源からの冷却空気を前記外側ケーシングを
    通して前記羽根の中に供給する段階と、 前記前方コンパートメント内の冷却空気と前記後方コン
    パートメント内の冷却空気との間に圧力差を作る装置を
    設ける段階と、 前記前方コンパートメントと前記後方コンパートメント
    との間に圧力差を生じさせ、これにより前記前方及び後
    方コンパートメントの一方の平均圧力を前記前方及び後
    方コンパートメントの他方の平均圧力よりも大きくする
    段階と、を包含することを特徴とする、タービン翼装置
    を調節可能に冷却する方法。
  14. 【請求項14】請求項13記載のタービン翼装置を調節
    可能に冷却する方法において、更に、前記羽根内への冷
    却空気の流れを調節する装置を設ける段階と、前記羽根
    内への冷却空気の流れを静翼装置の冷却要求に相応する
    ように調節する段階とを包含することを特徴とする方
    法。
  15. 【請求項15】タービン羽根において、 前縁及びこの前縁と対向する後縁と、 第1の半径方向端及びこの第1の半径方向端と対向する
    第2の半径方向端と、 前記前縁に隣接する前方コンパートメント及び前記後縁
    に隣接する後方コンパートメントを有して、前記第1及
    び第2の半径方向端間に延びる内部空洞と、 この内部空洞内に設けた流量計と、を包含し、 前記前方及び後方コンパートメントが壁及び前記流量計
    によって互いから分離されていると共に、前記内部空洞
    に入る冷却空気の一部分が前記後方コンパートメントに
    入る前に前記流量計を通過しなければならないことを特
    徴とするタービン羽根。
  16. 【請求項16】請求項15記載のタービン羽根におい
    て、更に、前記前方コンパートメントから前記第1の半
    径方向端の外に延び、冷却空気が通過して前記前方コン
    パートメントを出る通路を構成する冷却空気排出通路を
    包含することを特徴とするタービン羽根。
  17. 【請求項17】冷却が調節可能なタービン翼装置におい
    て、 各々が冷却空気を通過せしめる内部空洞を有している複
    数の羽根と、 これらの羽根を支える複数の座を有する内側羽根支持体
    と、 前記羽根の半径方向外側に位置し、内部に設けたアニュ
    ラスを有すると共に、前記羽根の外側半径方向端が取付
    けられ、かつ前記アニュラスが前記羽根の各々に連通し
    て、前記アニュラス内の冷却空気が前記アニュラスを出
    て前記羽根の内部空洞に入るようにした外側ケーシング
    と、 冷却空気源から前記アニュラス内への冷却空気の流れを
    調節し、より少ない冷却が要求されるときに前記アニュ
    ラス及び前記羽根内に入る冷却空気の量を減少させるよ
    うに調整できる装置と、を包含することを特徴とするタ
    ービン翼装置。
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