JPH09109393A - 記録ヘッド - Google Patents

記録ヘッド

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JPH09109393A
JPH09109393A JP26726295A JP26726295A JPH09109393A JP H09109393 A JPH09109393 A JP H09109393A JP 26726295 A JP26726295 A JP 26726295A JP 26726295 A JP26726295 A JP 26726295A JP H09109393 A JPH09109393 A JP H09109393A
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JP
Japan
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element substrate
recording
drive
recording element
substrate
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JP26726295A
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English (en)
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Toru Yamane
徹 山根
Toshiaki Hirozawa
稔明 広沢
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動素子基板の記録素子基板への圧着時にお
ける作業性が悪く、また、ユニットの信頼性も低い。 【解決手段】 記録素子が形成された記録素子基板10
01と、記録素子を個別に駆動制御する駆動素子100
3が形成された駆動素子基板1002と、駆動素子基板
1002と電気的に接続され、外部からの画信号を駆動
素子1003に入力するための回路基板1004と、記
録素子基板1001上に記録素子及び駆動素子1003
の放熱のために設けられた放熱板1012と、記録素子
基板1001と駆動素子基板1002とを圧着させ、電
気的に接続する圧着板1007と、、駆動素子基板10
02及び回路基板1004を押えるための主基台200
6と、圧着板1007と主基台1006とを固定する固
定ネジ1010と、スペーサ1009とから構成されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録素子が形成さ
れた記録素子基板と外部から入力される画信号に従って
記録素子を駆動させるための駆動素子が形成された駆動
素子基板とを圧接してなる記録ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の記録ヘッド内の記録素子
ユニットの一構造例を示す図であり、(a)は概略構造
図、(b)は(a)に示すA−A’断面を示す断面図で
ある。
【0003】本従来例は図6に示すように、電流が流れ
ることにより熱エネルギーが発生する発熱抵抗層として
のHfB2層1502と、外部からのHfB2層1502
に対する電流供給のためのAlの個別電極1504及び
Alのパターン配線1505aと、HfB2層1502
に供給された電流を外部に流出するためのAlのパター
ン配線1505b及びAlの共通電極1503と、耐キ
ャビテーション層としてのTa層1508と、耐酸化層
及び絶縁層としてのSiO2層1506と、耐酸化層及
び絶縁層としての感光性ポリイミド層1507と、前記
各部品を保持する保持体1501とから構成されてい
る。
【0004】上記のように構成された記録素子ユニット
においては、外部から記録素子を駆動させるための電流
が流されると、該電流が個別電極1504及びパターン
配線1505aを介してHfB2層1502へ流入し、
さらにパターン配線1505b及び共通電極1503を
介して外部へ流出し、それにより、HfB2層1502
において熱エネルギーが発生する。そして、発生した熱
エネルギーにより液体が吐出されて記録媒体への記録が
行われる。
【0005】また、上述したようなHfB2層150
2、個別電極1504及びパターン配線1505a,1
505bの組み合わせ(以下、発熱素子と称す)におい
ては、図6(a)に示したように、1つの記録素子ユニ
ット内に複数個形成されている場合が多い。
【0006】1つの記録素子ユニット内に複数の発熱素
子を設けた場合、複数ドットの記録を同時に行うインク
ジェット記録装置を得ることが可能となるため、記録の
高速化を図ることができる。特に、近年においては、高
密度・高速記録の要請が多く、1主走査ラインの記録を
同時に行うことが一般化されており、多数の発熱素子が
高密度に配置された記録素子ユニットが登場している。
【0007】上記のように、1つの記録素子ユニット内
に複数の発熱素子を配置して複数ドットの記録を同時に
行う場合は、発熱素子のそれぞれについて個別にON/
OFFを制御しなければならない。しかし、発熱素子の
ON/OFF制御を行うための手段(以下、駆動素子と
称す)においては、記録素子ユニット内に形成すること
も可能であるが、記録ユニット内に記録素子と一体基板
において形成された場合に、記録素子ないし駆動素子の
いずれかの一部に不良が生ずると記録ユニット全体が動
作しなくなってしまう虞れがあるため、通常は、独立し
た基板(以下、駆動素子基板と称す)に形成され、記録
素子ユニットと接続される。
【0008】記録素子が形成される基板と駆動素子基板
とを電気的に接続する方法として、特開平3−1218
51号公報に開示された方法がある。
【0009】特開平3−121851号公報に開示され
た方法は、図6に示すものとほぼ同一の構成を有する記
録素子の個別電極にバブル状電極を基板上に隆起するよ
うに形成し、記録素子が形成される基板と駆動素子基板
とを圧着法により接合するものである。
【0010】また、記録素子が形成される基板と駆動素
子基板との接合におけるその他の方法に、特開平1−3
02829号公報に開示されているものがある。
【0011】図7は、特開平1−302829号公報に
開示された記録素子基板と駆動素子基板との電気的接続
方法について説明するための図である。
【0012】図7に示すように本従来例においては、電
極部1715及び絶縁膜1719を有する駆動素子基板
1705と電極部1714及び絶縁膜1720を有する
記録素子基板1704とを、電気的導電部材1717が
保持体1718によって保持された電気的接続部材17
03を介して対向配置させ(図7(a))、その後、圧
着させる(図7(b),(c))ことにより、記録素子
基板1704と駆動素子基板1705とが接合される。
【0013】なお、電気的導電部材1717の配置ピッ
チは、電極1714及び電極1715の配置ピッチより
も狭く設定されている。
【0014】図8は、記録素子基板と駆動素子基板とを
圧着してなる従来のインクジェット記録装置の記録ヘッ
ドの一構成例を示す斜視図である。
【0015】本従来例は図8に示すように、駆動素子2
003が形成された駆動素子基板2002と、記録素子
(不図示)が形成された記録素子基板2001と、ワイ
ヤボンディング等の方法で駆動素子基板2002と電気
的に接続された回路基板2004と、駆動素子基板20
02及び回路基板2004を押えるための副基台200
5と、副基台2005を介して駆動素子基板2002と
記録素子基板2001とを圧着し、電気的に接続する圧
着板2007と、圧着板2007と副基台2005との
間に設けられた弾性部材2008と、記録素子基板20
01の表面のうち駆動素子基板2002と接しない部分
に設けられた天板2011と、記録素子基板2001を
接着等の方法で固定し、前記各部品を押えるための主基
台2006と、圧着板2007及び副基台2005を固
定する固定ネジ2010と、スペーサ2009とから構
成されている。
【0016】また、記録素子基板2001と天板201
1との間にはインク液室(不図示)が配設されており、
記録素子基板2001上の記録素子によってインク液室
にインク吐出のためのエネルギーが供給される。
【0017】以下に、図8に示した記録素子基板と駆動
素子基板との圧着時における位置決めの方法について説
明する。
【0018】図9は、図8に示した記録素子基板と駆動
素子基板との圧着時における位置決めの方法の一例につ
いて説明するための図である。
【0019】記録素子基板と駆動素子基板との圧着にお
いては、図9に示すような、記録素子基板2001の位
置決めを行うための位置決めピン2103と駆動素子基
板2002の位置決めを行うための位置決めピン210
4とがそれぞれ決められた位置に設けられた位置決め治
具基台2106を使用して行われる。
【0020】まず、位置決め治具基台2106上に主基
台2006を設置し、その後、位置決めピン2103に
記録素子基板2001を突き当てながら記録素子基板2
001を主基台2006に圧接し、その状態において記
録素子基板2001を主基台2006に接着等の方法で
固定する(図9(a))。
【0021】次に、予め駆動素子基板2002と回路基
板2004とを位置決め固定した副基台2005を位置
決めピン2104に突き当てながら駆動素子基板200
2と記録素子基板2001とを圧着し、駆動素子基板2
002上の電極(不図示)と記録素子基板2001上の
電極(不図示)との接続を行う(図9(b))。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のものにおいては以下に記載するような問題点が
ある。
【0023】(1)駆動素子基板を記録素子基板に圧着
する際、駆動素子基板が固着されている副基台の大きさ
が大きく、また、駆動素子基板上における記録素子基板
との接続部が副基台の重心から外れた端部であるため、
駆動素子基板の記録素子基板への圧着時において平行バ
ランスとることが困難となってしまう。
【0024】そのため、駆動素子基板の記録素子基板へ
の圧着時における作業性が悪く、また、ユニットの信頼
性も低くなってしまう。
【0025】(2)駆動素子基板を記録素子基板に圧着
する際、駆動素子基板が固着されている副基台の大きさ
が大きく、また、記録素子の配列方向と直行方向におけ
る駆動素子基板の位置決めにおいては、駆動素子基板上
における記録素子基板との接続部から最も離れた副基台
の端部等で行われているため、位置決めのための位置決
めピンから接続部までの距離が長くなってしまい、それ
に伴って距離の誤差が大きくなってしまう。そのため、
接続部の位置ズレが発生する虞れがある。
【0026】(3)記録素子基板を不良等の原因により
交換する場合、記録素子基板に接着された主基台ととも
に交換しなければならず、交換部品のコスト上昇を招い
てしまう。
【0027】本発明は、上述したような従来の技術が有
する問題点に鑑みてなされたものであって、記録素子基
板と駆動素子基板との圧着を容易に行うことができ、ま
た、部品交換の際のコスト上昇を防ぐことができ、さら
に信頼性の高い記録ヘッドを提供することを目的とす
る。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、複数の記録素子及び接続電極が配設された
記録素子基板と、前記記録素子を駆動させるための複数
の駆動素子及び接続電極が配設された駆動素子基板と、
前記駆動素子基板と接続され、外部からの画信号を前記
駆動素子に入力するための回路基板と、前記記録素子基
板と前記駆動素子基板とを圧着するための圧着板とを有
し、前記記録素子基板上の接続電極と前記駆動素子基板
上の接続電極とが接続されることにより前記画信号に基
づいた記録が行われる記録ヘッドにおいて、前記駆動素
子基板と前記回路基板とが、一つの基台上に固定され、
前記記録素子基板が前記圧着部材を用いて前記駆動素子
基板に圧着されることにより前記記録素子基板上の接続
電極と前記駆動素子基板上の接続電極とが接続されるこ
とを特徴とする。
【0029】また、前記記録素子基板と前記圧着板との
間に、弾性部材を有することを特徴とする。
【0030】また、前記記録素子基板と前記圧着板との
間に、前記記録素子基板が固着された場合に重心が前記
記録素子基板上の接続電極が設けられた位置と同一とな
る形状を有する介在部材を有することを特徴とする。
【0031】また、前記圧着板は、導熱材料で構成され
ていることを特徴とする。
【0032】また、前記介在部材は、導熱材料で構成さ
れていることを特徴とする。
【0033】また、前記記録素子基板は、インクを吐出
するための吐出口と該吐出口に連通する液路とを有する
ことを特徴とする。
【0034】また、前記記録素子は、熱エネルギーを利
用して記録を行う素子であることを特徴とする。
【0035】(作用)上記のように構成された本発明に
おいては、予め回路基板と同一基台に固定された駆動素
子基板に、圧着板を用いて記録素子基板が圧着されるの
で、従来のものより可動部材、すなわち圧着する側の部
材の大きさが小さくなり、圧着作業時における力学的な
バランス性が向上する。
【0036】また、記録素子基板と圧着板との間に、記
録素子基板が固着された場合に重心が記録素子基板上の
接続電極が設けられた位置と同一となる形状を有する介
在部材を設けた場合は、圧着作業時における力学的なバ
ランス性がさらに向上する。
【0037】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。
【0038】(第1の実施の形態)図1は、本発明の記
録ヘッドの第1の実施の形態を示す図であり、(a)は
外観斜視図、(b)は側面図である。
【0039】本形態は図1に示すように、記録素子(不
図示)が形成された記録素子基板1001と、記録素子
を個別に駆動制御するためのIC化された駆動素子10
03が形成された駆動素子基板1002と、ワイヤボン
ディング等の方法で駆動素子基板1002と電気的に接
続され、外部からの画信号を駆動素子1003に入力す
るための回路基板1004と、記録素子基板1001上
に記録素子及び駆動素子1003の放熱のために設けら
れた放熱板1012と、記録素子基板1001の駆動素
子基板1002と接する側の面のうち駆動素子基板10
02と接しない部分に設けられた天板1011と、記録
素子基板1001と駆動素子基板1002とを圧着さ
せ、電気的に接続する圧着板1007と、圧着板100
7と放熱板1012との間に設けられた弾性部材200
8と、駆動素子基板1002及び回路基板1004を押
えるための主基台2006と、圧着板1007と主基台
1006とを固定する固定ネジ1010と、スペーサ1
009とから構成されている。
【0040】また、駆動素子基板1002においては、
端面が主基台1006の端面と同一面になるように位置
決め固定されている。
【0041】なお、記録素子基板1001と天板101
1との間にはインク液室(不図示)及びインク吐出口
(不図示)が配設されており、記録素子基板1001上
の記録素子によってインク液室にインク吐出のためのエ
ネルギーが供給され、該エネルギーによってインク吐出
口からインクが吐出される。
【0042】ここで、主基台1006、駆動素子基板1
002及び回路基板1004からなる構成物を駆動素子
ユニットと呼び、放熱板1012、記録素子基板100
1及び天板1011からなる構成物を記録素子ユニット
と呼ぶ。
【0043】以下に、図1に示した駆動素子ユニット及
び記録素子ユニットの位置決めの方法について説明す
る。
【0044】図2は、図1に示した記録素子ユニットと
駆動素子ユニットとの圧着時における位置決めの方法の
一形態について説明するための図である。
【0045】本形態における記録素子ユニットと駆動素
子ユニットとの圧着においては、図2に示すような、記
録素子ユニットの位置決めを行うための位置決めピン1
101,1102及び駆動素子ユニットの位置決めを行
うための位置決めピン1100,1102がそれぞれ決
められた位置に設けられた位置決め治具基台1106を
使用して行われる。
【0046】まず、位置決め治具基台1106上に駆動
素子ユニットをのせ、駆動素子ユニットの端部を位置決
めピン1100,1102に突き当てて駆動素子ユニッ
トを位置決め治具基台1106上に固定する(図2
(a))。
【0047】次に、記録素子ユニットの接続部を駆動素
子ユニットの接続部の上にのせ、記録素子ユニットの端
部を位置決めピン1101,1102に突き当てて記録
素子ユニットを駆動素子ユニット上に固定する(図2
(b))。
【0048】ここで、駆動素子ユニットの接続電極の位
置は、駆動素子基板1102の端部からの距離で決ま
り、また、記録素子ユニットの接続電極の位置は、記録
素子基板1001の端部からの距離で決まるため、駆動
素子ユニットの接続電極の位置は、位置決めピン110
0,1102によって、また、記録素子ユニットの接続
電極の位置は、位置決めピン1101,1102によっ
て正確に決められる。
【0049】その後、放熱板1012の上に弾性体10
08を置き、その上に圧着板1007をのせて主基台1
006に固定されたスペーサ1009に固定することに
より、駆動素子ユニットと記録素子ユニットは圧着さ
れ、電気的に接続される。
【0050】上記形態においては、駆動素子基板及び記
録素子基板の位置決めを容易に行うことができる。
【0051】また、図8に示した副基台2005と圧着
板2007との間に弾性部材2008を介在させた従来
例に比べ、本形態においては、記録素子基板1001と
圧着板1007との間に弾性部材1008を介在させた
こよにより、可動部が記録ユニットのみとなり、可動さ
せるユニットを小さくすることができるため、作業時の
力学的バランスが優れ、安定した圧接作業を行うことが
できる。
【0052】(第2の実施の形態)図3は、本発明の記
録ヘッドの第2の実施の形態を示す図であり、(a)は
外観斜視図、(b)は側面図である。
【0053】本形態は図3に示すように、第1の実施の
形態において示した記録ヘッドの放熱板1012にバラ
ンスウェイト1013が取り付けられて構成されてい
る。
【0054】第1の実施の形態においては、記録素子ユ
ニットの構成が、放熱板1012上において記録素子基
板1001の接続電極列に対して片側に記録素子基板1
01及び天板1011が設けられ、他の側には何も設け
られていないものであるため、記録素子ユニットにおけ
る重心の位置が、記録素子基板1001の接続電極が設
けられている位置に対してずれている。従って、記録素
子ユニットと駆動素子ユニットとを位置決め圧着する際
に、力学的なバランスが悪く、安定せずに作業が困難と
なる。
【0055】そこで、本形態においては、放熱板101
2上における記録素子基板1001の接続電極列に対し
て、記録素子基板101及び天板1011が設けられて
いる側と逆の側にバランスウェイト1013を取り付
け、記録素子ユニットの重心位置と接続電極部の設置位
置とをほぼ一致させている。
【0056】上記のように構成された記録ヘッドにおい
ては、記録素子ユニットと駆動素子ユニットとの圧着時
における記録素子ユニットの力学的バランスの向上によ
り、記録素子ユニットと駆動素子ユニットとの圧着作業
の効率及び信頼性が向上する。
【0057】また、本形態においては、放熱板1012
にバランスウェイト1013を取り付けた場合について
示したが、放熱板1012の形状を変更することによっ
ても記録素子ユニットの重心位置と接続電極部の設置位
置とをほぼ一致させることができる。
【0058】(第3の実施の形態)図4は、本発明の記
録ヘッドの第3の実施の形態を示す図であり、(a)は
外観斜視図、(b)は側面図である。
【0059】本形態は図4に示すように、第1の実施の
形態において示した記録ヘッドの放熱板1012が削除
されて構成されており、記録素子ユニットを駆動素子ユ
ニットに圧着する際に用いられる圧着板1007が導熱
材料により構成されて放熱板の役割を担っている。
【0060】上記のように構成された記録ヘッドにおい
ては、記録素子基板1001に不良等が生じた場合、記
録素子基板1001のみを交換することができ、部品点
数及び組立工数を削減することができ、交換部品のコス
トを削減することができる。
【0061】図5は、本発明により得られた記録ヘッド
をインクジェットヘッドカートリッジ(IJC)として
装着したインクジェット記録装置(IJRA)の一例を
示す外観斜視図である。
【0062】図5において、20はプラテン24上に送
紙されてきた記録紙の記録面に対向してインク吐出を行
うノズル群を具えたインクジェットヘッドカートリッジ
(IJC)である。16はIJC20を保持するキャリ
ッジHCであり、駆動モータ17の駆動力を伝達する駆
動ベルト18の一部と連結し、互いに平行に配設された
2本のガイドシャフト19Aおよび19Bと摺動可能と
することにより、IJC20の記録紙全幅にわたる往復
運動が可能となる。
【0063】26はヘッド回復装置であり、IJC20
の移動経路の一端、例えばホームポジションと対向する
位置に配設される。伝動機構23を介したモータ22の
駆動力によって、ヘッド回復装置26を動作せしめ、I
JC20のキャッピングを行う。このヘッド回復装置2
6のキャップ部26AによるIJC20へのキャッピン
グに関連させて、ヘッド回復装置26内に設けた適宜の
吸引手段によるインク吸引もしくはIJC20へのイン
ク供給経路に設けた適宜の加圧手段によるインク圧送を
行い、インクを吐出口より強制的に排出させることによ
りノズル内の増粘インクを除去する等の吐出回復処理を
行う。また、記録終了時等にキャッピングを施すことに
よりIJCが保護される。
【0064】30はヘッド回復装置26の側面に配設さ
れ、シリコンゴムで形成されるワイピング部材としての
ブレードである。ブレード30はブレード保持部材30
Aにカンチレバー形態で保持され、ヘッド回復装置26
と同様、モータ22および伝動機構23によって動作
し、IJC20の吐出面との係合が可能となる。これに
より、IJC20の記録動作における適切なタイミング
で、あるいはヘッド回復装置26を用いた吐出回復処理
後に、ブレード30をIJC20の移動経路中に突出さ
せ、IJC20の移動動作に伴ってIJC20の吐出面
における結露、濡れあるいは塵埃等をふきとるものであ
る。
【0065】尚、上述の実施例においては、キャリッジ
にインクジェット記録ヘッドを搭載するプリンタを用い
て本発明を説明したが、例えばインクジェット記録ヘッ
ドとほぼ同一の外形を備えることで、このキャリッジに
インクジェット記録ヘッドとコンパチブルにキャリッジ
に搭載することのできるスキャナーユニットを備え、プ
ラテンに支持される原稿シートから画像情報を読み取る
ことのできる情報処理装置であっても本発明の説明を好
適に用いることができる。
【0066】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液滴を形成し、記
録を行うインクジェット方式の記録ヘッド、記録装置に
おいて、優れた効果をもたらすものである。
【0067】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行なわれるので、特に応答性に優れた液体(イ
ンク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0068】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、更に優れた記録を行なうことができる。
【0069】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に、熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を
開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許
第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含ま
れるものである。
【0070】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギー
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成
としても本発明は有効である。
【0071】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよいが、本発明は、上述した効果を
一層有効に発揮することができる。
【0072】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも
本発明は有効である。
【0073】また、本発明の記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できる
ので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、
記録ヘッドに対してのキャッピング手段、ワイピング部
材、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれ
とは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予
備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを
行うことも安定した記録を行うために有効である。
【0074】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
もよいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極
めて有効である。
【0075】以上説明した本発明の実施例においては、
インクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で
固化するインクであって、室温で軟化するもの、もしく
は液体であるもの、あるいは上述のインクジェット方式
ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度
調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであれば良い。
【0076】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで防止するか、またはイン
クの蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを
用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの記録信号
に応じた付与によってインクが液化し、液状インクとし
て吐出するものや、記録媒体に到達する時点では既に固
化し始めるもの等のような、熱エネルギーによって初め
て液化する性質のインクの使用も本発明には適用可能で
ある。このような場合インクは、特開昭54−5684
7号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載
されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状ま
たは固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対
して対向するような形態としても良い。本発明において
は、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述
した膜沸騰方式を実行するものである。
【0077】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、ワードプロセッサやコンピュータ等の情報
処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けら
れるものの他、リーダと組み合せた複写装置、さらには
送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るもの
であってもよい。
【0078】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので以下に記載するような効果を奏する。
【0079】請求項1に記載のものにおいては、駆動素
子基板と回路基板とを一つの基台上に固定し、その後、
記録素子基板を圧着部材を用いて駆動素子基板に圧着す
る構成としたため、従来のものより可動部材、すなわち
圧着する側の部材の大きさが小さくなり、圧着作業時に
おける力学的なバランス性が向上し、また、可動部材の
部品点数が少なくなる。
【0080】それにより、作業性及び信頼性を向上させ
ることができるとともに、部品交換におけるコストの低
減を実現することができる。
【0081】請求項2に記載のものにおいては、記録素
子基板と圧着板との間に、弾性部材を設けたため、可動
させるユニットを小さくすることができ、それにより、
安定した圧接作業を行うことができる。
【0082】請求項3に記載のものにおいては、記録素
子基板と圧着板との間に、記録素子基板が固着された場
合に重心が記録素子基板上の接続電極が設けられた位置
と同一となる形状を有する介在部材を設けたため、圧着
作業時における力学的なバランス性をさらに向上させる
ことができる。
【0083】請求項4に記載のものにおいては、介在部
材を導熱材料で構成したため、記録素子及び駆動素子の
放熱効果を得ることができる。
【0084】請求項5に記載のものにおいては、圧着板
を導熱材料で構成したため、記録素子及び駆動素子の放
熱効果を得るために新たな部品を設けなくても済む。
【0085】請求項6に記載のものにおいては、記録素
子基板がインクを吐出するための吐出口と吐出口に連通
する液路とを有する構成としたため、応答性の優れたイ
ンクの吐出が達成できる。
【0086】請求項7に記載のものにおいては、記録素
子が熱エネルギーを利用して記録を行う素子であるた
め、特に応答性の優れたインクの吐出が達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録ヘッドの第1の実施の形態を示す
図であり、(a)は外観斜視図、(b)は側面図であ
る。
【図2】図1に示した記録素子ユニットと駆動素子ユニ
ットとの圧着時における位置決めの方法の一形態につい
て説明するための図である。
【図3】本発明の記録ヘッドの第2の実施の形態を示す
図であり、(a)は外観斜視図、(b)は側面図であ
る。
【図4】本発明の記録ヘッドの第3の実施の形態を示す
図であり、(a)は外観斜視図、(b)は側面図であ
る。
【図5】本発明により得られた記録ヘッドをインクジェ
ットヘッドカートリッジ(IJC)として装着したイン
クジェット記録装置(IJRA)の一例を示す外観斜視
図である。
【図6】従来の記録ヘッド内の記録素子ユニットの一構
造例を示す図であり、(a)は概略構造図、(b)は
(a)に示すA−A’断面を示す断面図である。
【図7】特開平1−302829号公報に開示された記
録素子基板と駆動素子基板との電気的接続方法について
説明するための図である。
【図8】記録素子基板と駆動素子基板とを圧接してなる
従来のインクジェット記録装置のヘッド部分の一構成例
を示す斜視図である。
【図9】図7に示した記録素子基板と駆動素子基板との
圧着時における位置決めの方法の一例について説明する
ための図である。
【符号の説明】
16 キャリッジHC 17 駆動モータ 18 駆動ベルト 19A,19B ガイドシャフト 20 インクヘッドカートリッジ 22 モータ 23 伝動機構 24 プラテン 26 ヘッド回復装置 26A キャップ部 30 ブレード 30A ブレード保持部材 1001 記録素子基板 1002 駆動素子基板 1003 駆動素子 1004 回路基板 1005 副基台 1006 主基台 1007 圧着板 1008 弾性部材 1009 スペーサ 1010 固定ネジ 1011 天板 1012 放熱板 1013 バランスウェイト 1014 位置決め治具基台 1100,1101,1102 位置決めピン

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の記録素子及び接続電極が配設され
    た記録素子基板と、前記記録素子を駆動させるための複
    数の駆動素子及び接続電極が配設された駆動素子基板
    と、前記駆動素子基板と接続され、外部からの画信号を
    前記駆動素子に入力するための回路基板と、前記記録素
    子基板と前記駆動素子基板とを圧着するための圧着板と
    を有し、前記記録素子基板上の接続電極と前記駆動素子
    基板上の接続電極とが接続されることにより前記画信号
    に基づいた記録が行われる記録ヘッドにおいて、 前記駆動素子基板と前記回路基板とが、一つの基台上に
    固定され、 前記記録素子基板が前記圧着板を用いて前記駆動素子基
    板に圧着されることにより前記記録素子基板上の接続電
    極と前記駆動素子基板上の接続電極とが接続されること
    を特徴とする記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の記録ヘッドにおいて、 前記記録素子基板と前記圧着板との間に、弾性部材を有
    することを特徴とする記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の記録ヘッドにおいて、 前記記録素子基板と前記圧着板との間に、前記記録素子
    基板が固着された場合に重心が前記記録素子基板上の接
    続電極が設けられた位置と同一となる形状を有する介在
    部材を有することを特徴とする記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の記録ヘッドにおいて、 前記介在部材は、導熱材料で構成されていることを特徴
    とする記録ヘッド。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の記録ヘッドにおいて、 前記圧着板は、導熱材料で構成されていることを特徴と
    する記録ヘッド。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の
    記録ヘッドにおいて、 前記記録素子基板は、インクを吐出するための吐出口と
    該吐出口に連通する液路とを有することを特徴とする記
    録ヘッド。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の
    記録ヘッドにおいて、 前記記録素子は、熱エネルギーを利用して記録を行う素
    子であることを特徴とする記録ヘッド。
JP26726295A 1995-10-16 1995-10-16 記録ヘッド Pending JPH09109393A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26726295A JPH09109393A (ja) 1995-10-16 1995-10-16 記録ヘッド
US08/728,860 US6084611A (en) 1995-10-16 1996-10-10 Recording head, having pressure-bonding member for binding recording element substrate and driving element substrate, head cartridge and recording apparatus having same
EP96116496A EP0768180B1 (en) 1995-10-16 1996-10-15 Recording head, head cartridge and recording apparatus
DE69612533T DE69612533T2 (de) 1995-10-16 1996-10-15 Aufzeichnungskopf, Kopfkassette und Aufzeichnungsvorrichtung

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JP26726295A JPH09109393A (ja) 1995-10-16 1995-10-16 記録ヘッド

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