JPH09107881A - 小片ナチュラルチーズ及びその製造方法 - Google Patents

小片ナチュラルチーズ及びその製造方法

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JPH09107881A
JPH09107881A JP7292189A JP29218995A JPH09107881A JP H09107881 A JPH09107881 A JP H09107881A JP 7292189 A JP7292189 A JP 7292189A JP 29218995 A JP29218995 A JP 29218995A JP H09107881 A JPH09107881 A JP H09107881A
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重勝 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 チーズ原料からカードを生成し、切断
し、所定のpHとなるまで保温した後、所定の温度で冷
却して、ホエーを排除し、次いで、型詰及び圧搾するこ
となく熟成させることを特徴とする小片ナチュラルチー
ズの製造方法及びその小片ナチュラルチーズ。チーズ原
料からカードを生成し、切断し、ホエーを排除し、所定
のpHとなるまで保温した後、所定の温度で冷却して、
再切断し、次いで、型詰及び圧搾することなく熟成させ
ることを特徴とする小片ナチュラルチーズの製造方法及
びその小片ナチュラルチーズ。 【効果】 本発明の小片ナチュラルチーズは、二次加工
処理を施さなくても、そのままトッピング材や調理素材
として利用することができ、切らずにそのまま食すこと
もできる。また、チーズ小片同士の結着がなく、サラサ
ラ性を有し、保存後もそれを維持し、外観も優れてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小片ナチュラルチ
ーズ及びその製造方法に関する。本発明は、さらに詳し
くは、チーズ原料から生成されたカードを切断して、保
温した後、冷却し、次いで、型詰め及び圧搾することな
く、従来のナチュラルチーズと同様に熟成させて得られ
る小片ナチュラルチーズ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ナチュラルチーズは、乳、バタ
ーミルクもしくはクリームを乳酸菌で発酵させるか、ま
たは乳、バターミルクもしくはクリームに凝乳酵素を加
えてできた凝乳から乳清(ホエー)を除去し固形状にし
たもの、またはこれらを熟成したものと定義されてい
る。即ち、ナチュラルチーズの基本工程は「乳を凝固さ
せた後、乳清を除去すること」であるが、この基本工程
により得られるフレッシュチーズ(非熟成チーズ)以外
のナチュラルチーズは、熟成型であり、熟成させて初め
て特徴のある風味や組織を有するものとなる。また、こ
れら熟成型ナチュラルチーズの製造直後のチーズカード
(これは未熟成チーズで「グリーンチーズ」と称されて
いる)は、風味に乏しく、舌触りはゴム状のボソボソし
たものであるが、所定の温度や湿度を保った熟成庫内で
一定期間発酵・熟成させることにより、それぞれのチー
ズ特有の風味や組織やテクスチャー(Texture)が形成
される。
【0003】一般的に、チェダーチーズやゴーダチーズ
に代表されるセミハードタイプのナチュラルチーズは、
所定の形状及び大きさを有しており、チェダーチーズの
場合は、ブロック状で、長さ約29cm、幅約20cm、高
さ約35cm、重さ約20kgの角形をしており、必ずこの
ように大きな一個単位でリンド(rind)を形成させ
るか、密着包装するかの処理を施して熟成させる。従っ
て、熟成後には、そのままの形状で消費されることはな
く、適当な大きさに切断して、食用に供されたり、必要
に応じてシュレッドや粉砕を行って、ピザ等のトッピン
グ材や調理素材として使用されている。このように、セ
ミハードタイプのチーズは大きいため、そのままの状態
で食用に供されず、何らかの形で切断されるか、あるい
は大部分はプロセスチーズの原料として使用され、その
他は、シュレッドや粉砕等の二次加工処理を施すことに
よって付加価値を高めた商品として市販されているのが
現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した状
況に鑑みてなされたものであって、使用または食用前に
切断、シュレッド、粉砕等の二次加工処理を施す必要が
ない熟成型の小片ナチュラルチーズ及びその製造方法を
提供することを課題とする。本発明はまた、サラサラ性
を有し、小片同士が結着または付着しないような熟成型
の小片ナチュラルチーズ及びその製造方法を提供するこ
とを課題とする。本発明はまた、従来の熟成型ナチュラ
ルチーズと同等またはそれ以上の長期間の保存に耐え得
るような熟成型の小片ナチュラルチーズ及びその製造方
法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、チーズ原
料からカードを生成し、切断し、低pHとなるまで保温
した後、低温度で冷却して、ホエーを排除し、次いで、
型詰及び圧搾することなく熟成させることにより、また
は、チーズ原料からカードを生成し、切断し、ホエーを
排除し、低pHとなるまで保温した後、低温度で冷却し
て、再切断し、次いで、型詰及び圧搾することなく熟成
させることにより小片同士の結着がなく、従来のナチュ
ラルチーズと同等以上の熱溶融性、糸引き性等の物理的
性質や風味等を有する小片ナチュラルチーズを製造する
ことができることを見出し、本発明を完成させた。
【0006】即ち、本発明は、チーズ原料からカードを
生成し、切断し、低pHとなるまで保温した後、低温度
で冷却して、ホエーを排除し、次いで、型詰及び圧搾す
ることなく熟成させることを特徴とする結着を防止した
小片ナチュラルチーズの製造方法からなる。本発明はま
た、チーズ原料からカードを生成し、切断し、ホエーを
排除し、低pHとなるまで保温した後、低温度で冷却し
て、再切断し、次いで、型詰及び圧搾することなく熟成
させることを特徴とする結着を防止した小片ナチュラル
チーズの製造方法からなる。本発明はまた、チーズ原料
からカードを生成し、切断し、pHが5.3〜5.8とな
るまで保温した後、低温度で冷却して、ホエーを排除
し、食塩を直接加塩し、次いで、型詰及び圧搾すること
なく熟成させて得られる結着を防止した小片ナチュラル
チーズからなる。本発明はまた、チーズ原料からカード
を生成し、切断し、ホエーを排除し、pHが5.3〜5.
8となるまで保温した後、低温度で冷却して、再切断
し、食塩を直接加塩し、次いで、型詰及び圧搾すること
なく熟成させて得られる結着を防止した小片ナチュラル
チーズからなる。
【0007】本発明の小片ナチュラルチーズのように、
製造過程においてカードが切断された後、型詰及び圧搾
(プレス)成形されることなく小片のままで熟成された
ナチュラルチーズや、それを製造する方法は、過去に例
がなく、市場においても文献上でも全く知られておら
ず、報告もない。一般に、ナチュラルチーズに分類され
るカッテージチーズは、小片チーズに相当するが、本発
明のナチュラルチーズのような熟成型ではなく、非熟成
型ナチュラルチーズであり、仮に熟成させたとしても、
水分含量が高いため長期熟成には耐えられないチーズで
ある。本発明において、小片ナチュラルチーズの「小
片」とは、球形またはそれに類似の形状に限定されず、
いわゆるひとくち大の大きさや、粒状、粒子状であれば
よく、例えば、球形、楕円形、中央部が凸状または凹状
の錠剤形、ラグビーボール形、円柱形、円錐形、角錐
形、円錐台形、角錐台形、立方体、直方体、扇形、棒
状、円錐状、円柱形等のあらゆる形状を意味し、不定形
であってもよい。大きさは、比較的小さなもので、ひと
くち大の大きさから粒状までのもので、概ね、直径1mm
程度から幅20mm×長さ30mm×高さ30mm程度、好ま
しくは、直径2mm〜8mm程度、特に好ましくは直径3mm
〜7mm程度のものを意味する。また、重さは、概ね、
0.01〜22g程度、好ましくは0.05〜10g程度
までのものを意味する。また、本発明において、「結
着」とは、チーズ同士が付着し、塊(ブロック)状にな
ることをいい、付着と同じ意味である。本発明において
原料として用いられる「チーズ原料」とは、通常のチー
ズの製造において用いられるものであればよく、例え
ば、原料乳、乳酸菌または凝乳酵素及び必要に応じてカ
ルシウムイオンを提供し得る塩化カルシウム等を含む。
また、原料乳は、特に限定されず、乳、脱脂乳、バター
ミルク、クリームまたはこれらの混合物等を使用するこ
とができる。
【0008】以下、本発明の小片ナチュラルチーズの製
造方法を、好適例により説明する。最初に、チーズ原料
の脂肪分を2.8〜3重量%程度に調整し、計量して、
63℃で30分〜85℃で10秒間程度の条件で殺菌
し、冷却する。次いで、塩化カルシウム0.01重量%
程度とチーズ用乳酸菌スターター1.5重量%程度を加
え、約30℃の温度で約30分間静置した後、凝乳酵素
(レンネット)を約0.003重量%加え、カードを生
成させる。次いで、pHが6.4〜6.5になったらカー
ドをカードナイフで、一辺が10mm程度の立方体ないし
は直方体に切断する。このとき小片ナチュラルチーズを
得る大きさを、より小さいものにするときは、10mmよ
りも小さく切断する。
【0009】次いで、ホエーを排除するか否かは、目的
とする小片の大きさによって選択する。即ち、一辺を1
0mm程度よりも大きな小片にするときは、ホエーを排除
するが、逆に10mm程度よりも小さな小片にするとき
は、ホエーを排除しなくてもよい。しかし、10mm程度
よりも小さな小片にするときは、本発明の特徴の一つで
ある再切断する必要がない等の製造工程の簡素化が実現
できるので、ホエーを排除しないことが好ましい。この
場合、温度を34〜38℃程度に加温または保温して保
ち、そのまま切断したカードをホエーとともに攪拌しな
がら、pHが5.8〜5.3になるまで保持する。次い
で、30〜10℃、好ましくは25〜10℃の温度に冷
却して、pHが5.3よりも下がらないようにする。こ
のときの冷却温度は、冷却開始前のpHによって、適宜
に調節し設定する。pHが低めのときは、冷却温度を低
くする。pHが5.8〜5.3になったらホエーを全て排
除する。そうすると粒状等の小片カードが得られる。こ
のカードはもはや互いに結着しにくくなっている。
【0010】一方、一辺が10mm程度よりも大きな小片
を得るときは、カードを10mm程度の大きさにカードナ
イフで切断した後、攪拌しながら34〜38℃程度に温
度を保持し、pHが5.9前後になったら、ホエーを全
て排除する。次いで得られたカードをチーズバット内に
堆積し、約40℃に保温しながらカードの反転を反復す
る。この処理によりカードは互いに結着し大きな塊(ブ
ロック)になる。しだいにpHが低下していき、やがて
pHが5.8〜5.3になる。次いで、30〜10℃、好
ましくは25〜10℃に冷却して、最終的にカードのp
Hが5.8〜5.3になるようにする。このときの冷却温
度は前記同様に、カードのpHによって調節する。この
状態になったカードは、もはや、表面同士を接触させて
も結着のないカードになっている。
【0011】このように、一辺が10mm程度よりも小さ
な小片を得る場合も、10mm程度よりも大きな小片を得
る場合も、冷却温度は10〜30℃とし、冷却後のカー
ドのpHは5.3〜5.8とすることが好ましいが、その
理由は下記の通りである。即ち、従来のナチュラルチー
ズの製造では、カードのpHが6.0〜6.2(ゴーダチ
ーズタイプ)、または5.0〜5.2(チェダーチーズタ
イプ)で圧搾・成型させるのが一般的であるが、本発明
においてこのようにpHを特定の範囲にするのは、カー
ドを繊維構造的に組織化させて、弾性を付与するためで
あり、この構造を維持するpHが5.3〜5.8である。
従って、pHが5.3より低いと、乳タンパク質カード
のカゼインミセルからリン酸カルシウムが遊離して、繊
維化構造がくずれるため、カードはもろく、弾性のない
組織となり、従来のナチュラルチーズと同様に、極めて
結着しやすいものとなる。また、pHが5.8より高い
と、カードの繊維構造的組織化が起こらず、結着性を有
するものとなるので望ましくない。また、冷却を行うの
は、カードのpHを5.3〜5.8の範囲の特定の範囲に
維持するためと、比較的低温にすることにより、カード
表面を硬化させるためである。冷却温度が30℃より高
いと、酸生成が進み、カードのpH低下を防ぐことがで
きず、その結果pHが低くなり過ぎてしまい、冷却の効
果が得られないので望ましくない。また、冷却温度を1
0℃までとするのは、10℃は乳酸菌がほとんど活動し
ない温度であり、この温度より低くしても意味がないか
らである。
【0012】次に、一辺が10mm程度よりも大きな小片
を得る場合には、得られたカードを裁断機を用いて切断
する。最初のカードの切断を含めると、再切断というこ
とになる。この切断の大きさは自由にできるが、通常
は、ひとくち大の大きさか、それよりも小さめの大きさ
にする。この再切断時に、いわゆる、ひとくち大よりも
ずっと小さな所望の小片に切断することができることは
いうまでもない。しかしながら、後者の手段(即ちホエ
ーを排除して冷却する手段)により、最初のカードの切
断大きさである10mm程度か、それよりずっと小さな小
片カードに切断することは、この時点で再切断という手
段を加えることになり、能率的ではないので、ひとくち
大よりもずっと小さな小片を得る場合は、前者の手段
(即ちホエーを排除しないで冷却する手段)をとること
が望ましい。一方、ホエーを排除しないで冷却する場合
に、あまり大きなカード(例えば一辺が15mm以上)に
切断すると、切断したカードのシネリシスが充分に行わ
れず、また、カード中のホエー排除が順調に進まないた
め、ホエーの排除に長時間を要し、pHを前記した本発
明の特定範囲に維持することが困難となり、結果として
pHが下がり過ぎたりして、結着しやすいものとなった
りするため好ましくない。
【0013】以上のようにして、小さな粒状等の大きさ
から、ひとくち大の大きさの小片カードを得ることがで
きる。このように、本発明の小片カードは、大きさは概
ね、一辺が1mm〜10mmで、通常は2mm〜8mm程度のも
のが多く、平均的には3mm〜7mmであるものが得られ、
また、1個当たりの重量は、0.01〜22g程度で、
好ましくは0.05〜10gのものが得られる。ひとく
ち大の大きさにするには、幅10mm×長さ10mm×高さ
10mm〜幅25mm×長さ25mm×高さ25mmにするとよ
く、重さは1.2〜19gにするとよい。また、小片カ
ードの形状は、例えば、球形、楕円形、中央部が凸状ま
たは凹状の錠剤形、ラグビーボール形、円柱形、円錐
形、角錐形、円錐台形、角錐台形、立方体、直方体、扇
形、棒状等種々の形状とするとよく、不定形のものとし
てもよい。
【0014】次に、このようにして得られた小片カード
に、加塩する。加塩は食塩を直接分散させて加塩するこ
とが好ましい。食塩は、市販のものでよく、その精製度
は問わない。添加量は、小片カードの食塩含有量が1.
5〜2.5重量%となるような量とすることが好まし
い。食塩の量が、1.5重量%より少ないと、浸透圧差
が小さく、脱水硬化が弱く、表面硬化も少なく、結着が
充分に防止できず、風味も淡白なものとなる。2.5重
量%より多いと、脱水効果は上昇するが、風味上、塩味
が強くなるので好ましくない。また、直接加塩を行うの
は、カード表面の浸透圧による脱水及び表面硬化を促進
するためである。上記のような方法により得られたカー
ドは、結着がほとんど起こらないが、それは、カード切
断時のpH値及び冷却により得られる効果と、一定量の
食塩をカードに直接加塩することによる効果、またこれ
らの相乗効果によるものであると考えられる。即ち、加
塩方法には、チーズカードに直接加塩する乾塩加塩とブ
ライン加塩があるが、本発明では前者の乾塩状態で直接
加塩を行なうことにより、チーズカード表面に加塩さ
れ、表面の塩分濃度が上昇して、表面の浸透圧が高くな
り、脱水されて表面硬化が促進されるため、結着防止に
効果があると考えられる。
【0015】加塩が終ったら、小片カードを乾燥して、
カード表面の水分を蒸発させることが好ましい。乾燥
は、冷風乾燥することが望ましい。冷風乾燥とするの
は、チーズ中の脂肪の酸化やカードの溶出を防止すると
ともに、カードの表面を乾燥させて、サラサラにし、結
着性をなくすためである。また、冷風乾燥は、カードが
流動可能な乾燥機、例えば除湿、流動、冷風等の機能を
備えた工業用の流動床乾燥機等を用いて行うことが好ま
しい。循環させる冷風温度は、このような目的を考慮す
ると、乳脂肪の融点以下の10〜20℃程度とすること
が好ましい。また、相対湿度は、20〜30%RHとす
ることが適当であるが、湿度は低ければ低いほど蒸発も
速く、乾燥時間も短縮され、二次汚染も防止できるの
で、20%RHより低くてもよい。乾燥時間は、特に限
定する必要はなく、目的の水分値になるまで行えばよ
い。尚、冷風乾燥した後のカードの水分含量は、38〜
43重量%であれば、表面が硬く、サラッとした、小片
同士が結着しないカードが得られるので好ましい。しか
しながら、水分含量が38重量%未満となると、カード
が硬くなり過ぎて、加熱した際に溶融しにくくなる等、
調理適性が劣るものとなり、食感上も好ましくない。ま
た、水分含量が43重量%を超えると、サラッとしたカ
ードが得られないので好ましくない。
【0016】次いで、得られた水分調節小片カードを、
型詰や圧搾を行なうことなく、ガスバリアー性を有する
包装材から作られた袋に充填した後、窒素ガス、炭酸ガ
ス、または窒素ガスと炭酸ガスの混合ガス(例えば2
5:75)のいずれかで置換するか、または小片カード
が含気した酸素及び包装材内部に残存した酸素を吸収で
きる脱酸素剤を封入して包装するか、または真空包装す
ることが好ましい。このようにすることにより、カード
と、空気や酸素との接触を回避して、空気中のカビ等の
微生物によるチーズの汚染や腐敗、酸化等を防止するこ
とができ、長期間の熟成や保存が可能となる。充填量
は、目的により適宜選択することができるが、通常、家
庭用では100〜200g程度で、業務用では500g
〜5kg程度である。
【0017】ガスバリアー性を有する包装材としては、
例えば、バリアー材として、厚さ6〜20μm程度のア
ルミ箔、400〜900オングストローム程度の厚さの
アルミ蒸着フィルム、1〜40μmのポリ塩化ビニリデ
ン(PVDC)やエチレンビニルアルコール共重合体
(EVOH)を単独で用いたもの、及びこれらのバリア
ー材の一種以上と5〜80μmのポリエチレン(P
E)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタ
レート(PET)、ナイロン(NY)、ポリカーボネー
ト(PC)、ポリ塩化ビニル(PVC)及びポリスチレ
ン(PS)のうちの一種以上とを積層した複合包装材を
挙げることができる。これらの中でも、ポリ塩化ビニリ
デンコーティング・ナイロン・ポリエチレン積層フィル
ムを好ましいものの例として挙げることができる。ま
た、脱酸素剤としては、酸素吸収剤であって、エージレ
ス(登録商標:三菱瓦斯化学(株))を代表例として挙
げることができる。
【0018】次に、このようにして包装した小片チーズ
カードを熟成させる。熟成の条件は、特に限定されず、
従来の熟成型ナチュラルチーズの熟成の条件と同じとす
ることができ、例えば、温度10〜12℃で、湿度80
〜85%RH程度の雰囲気中において行う。また、熟成
期間は、目的によって異なり、1〜12カ月程度行う
が、通常は4カ月程度である。本発明において、最大の
特徴である小片ナチュラルチーズの結着性の防止は、基
本的にはカードのpHを5.3〜5.8にすることに依っ
ているが、これに、カードへ直接加塩することにより、
カード表面と内部の浸透圧差を利用してカード表面を脱
水硬化させること、さらに冷風乾燥する(水分を調節す
る)ことによって、ほとんど完全なものとすることがで
きる。
【0019】以上のようにして、本発明の小片ナチュラ
ルチーズを得る。尚、ここで説明を省略したその他の条
件や方法については、従来の条件及び方法を用いて、本
発明の小片ナチュラルチーズを得ることができる。本発
明により得られた小片ナチュラルチーズは結着性がな
く、チーズ同士が結着することがほとんどないという特
徴を有し、実用上、付着防止剤や離形剤を用いる必要が
まったくない。小片ナチュラルチーズが、包装や接触に
よってチーズ同士が結着したのでは、いちいちチーズを
ほぐさねばならず、またチーズに結着性があると、チー
ズ一個一個常に分離しておかねばならず、小片としての
特徴が何ら得られないどころか、小片にしたことによっ
てかえって負担増となるのであるが、本発明の小片ナチ
ュラルチーズは結着性がないので、そのような負担が全
くない。さらに、本発明により得られた小片ナチュラル
チーズは、シュレッド等の切断の手間が不要で、計量に
便利で、しかも保存性やナチュラルチーズ風味が良好で
ある。
【0020】一般にナチュラルチーズらしさを調べるに
は、風味の指標には熟度指数として「可溶性窒素指
数」、物理的特性として「熱溶融性」及び「糸引き性」
の3つの特性値が用いられるが、本発明の小片ナチュラ
ルチーズはこの3つのいずれも、従来のナチュラルチー
ズと同等またはそれ以上であった。本発明の小片ナチュ
ラルチーズの「可溶性窒素指数」は、従来の成形ナチュ
ラルチーズとほぼ同じ傾向を示し、形状が小さな小片な
いし粒状であっても何ら遜色なく熟成が進行すること
が、明らかとなった(下記試験例1参照)。また、本発
明の小片ナチュラルチーズの熟成4カ月後における「熱
溶融性」(メルトダウン(MD)性)及び「糸引き性」
も、従来の成形ナチュラルチーズと同等またはそれ以上
の評価が得られたことが明らかとなった(下記試験例1
参照)。また、「風味」及び「組織」についても、本発
明の小片ナチュラルチーズは、従来の成形ナチュラルチ
ーズと同等またはそれ以上であり、うま味も有すること
が明らかとなっている(下記試験例1参照)。また、本
発明の小片ナチュラルチーズの耐結着性についても、従
来のナチュラルチーズを切断、シュレッドまたは粉砕し
たものと比べて、非常に優れており、チーズ片同士が互
いに結着することがないことがほとんど明らかとなって
いる(下記試験例2参照)。
【0021】(ナチュラルチーズの測定及び評価方法)
尚、本発明において、ナチュラルチーズの測定、評価方
法は、下記の通りとした。 熟度指数の測定:可溶性窒素指数で酸可溶性窒素STN
および全窒素TNを経時的に測定し、その値を酸可溶性
窒素比(STN/TN×100で、単位は%である。可
溶性窒素指数ともいう。)で表した。 TNの定量:ケルダール法で行った。 STNの定量:試料10gに0.5Mクエン酸ナトリウ
ム溶液40ml及び50〜60℃の温湯40mlを加え、ホ
モゲナイザー(回転数15000r.p.m.)で5分間溶解し、
均質化した後、200ml定容にして試験溶液を調製し
た。この試験溶液を100ml採取して、1.41規定塩
酸溶液10ml及び蒸留水15mlを加えて、pH4.40
±0.05に調整後、東洋濾紙No.3で濾過した濾液を1
0ml採取してケルダール法で定量した。
【0022】風味及び組織の評価:熟成開始時、熟成2
カ月目、熟成4カ月目(熟成終了時)に、専門の官能評
価パネラー20名で試料を食し、それぞれ10点法で、
風味、組織の評価項目に従って評価し、その点数を平均
し、四捨五入して整数とした。8点以上がナチュラルチ
ーズの風味、組織として適する評点である。熟成期間を
1〜2カ月にした時は6〜7点の評点となる。 糸引き性の測定:熟成を終了(熟成期間4カ月)した試
料20gをシャーレに入れ、これを出力400Wの電子
レンジで1分間加熱して、95±5℃にし、測定プロー
ブで15mm/sの速度で引き伸ばし、切断するまでの距
離(cm)を測定し、その距離を糸引き性とした。この糸
引き性は、約50cm以上であればナチュラルチーズとし
て良好である。
【0023】熱溶融性(メルトダウン(MD)性)の測
定:MD性は試料(高さ15mm、直径15mm)を、一定
の条件(スチームオーブン中で温度98℃、加熱時間1
0分間)で加熱し、室温に放冷して溶融した後の高さを
測定し、下記式により変形率(%)を算出し、それをM
D値(%)とした。MD値は、約50%以上であればナ
チュラルチーズとして良好である。 MD値(%)=((15(mm)−溶融した後のチーズの高
さ(mm))/15(mm))×100 耐結着性の測定:保存後のチーズの全正味重量を測定し
た後、ブロッキング(結着)しているチーズの重量を測
定し、次式によりブロッキング(結着)率を算出した。 ブロッキング率(%)=(結着したチーズ重量(g)/全
チーズ重量(g))×100
【0024】
【実施例】以下、実施例を示して本発明をさらに詳しく
説明する。 実施例1 脂肪率3.0%及び無脂固形分8.2%の原料乳を低温殺
菌(75℃で15秒間)したものに、塩化カルシウム
0.01重量%及び乳酸菌スターター1.5重量%を加
え、30℃で0.5時間静置した後、粉末レンネット
(クリスチャンハンセン(Chr.Hansen)社製)を0.00
3重量%添加し、pHが6.5のカードを生成させた。
生成したカードをカードナイフで10mmの立方体に切断
したものを34℃まで加温・攪拌し、カードpHが5.
6になった時点でジャケット水による冷却で25℃まで
冷却した。その後、ホエーを全量排除し、粒状のカード
を得た。次いで、得られたカードに、食塩を2.4重量
%直接加塩した後、カードをトレーに移し、10〜12
℃の温度で乾燥温度と時間を変えて冷風乾燥を行い、水
分含量38重量%、40重量%及び43重量%の大きさ
約7mm角(重量0.4g)のカードを得た。これらのカ
ードを、ガスバリアー性のあるポリ塩化ビニリデンコー
ティング・ナイロン・ポリエチレン(NY15μm/P
VDC/PE60μm)製の包装材にそれぞれ150g
充填した後、脱酸素剤を封入し包装し、温度10〜12
℃において4ヵ月間熟成させた。また、対照として、従
来の方法により、成形ナチュラルチーズ(ゴーダチー
ズ)を製造した。
【0025】実施例2 得られた大きさ4mmの立方体状(0.06g)のpH5.
8のカードに、食塩を2.0重量%含有するように直接
添加して50gを充填した後、炭酸ガス及び窒素ガスの
1:2の混合ガスにより置換したこと以外は、実施例1
と同様にして小片ナチュラルチーズを得た。
【0026】試験例1 実施例1において得られた水分含量40重量%の本発明
の小片ナチュラルチーズの熟度指数(酸可溶性窒素比S
TN/TN(%))、風味及び組織、糸引き性及び熱溶
融性(メルトダウン(MD)性)を、対照の従来の成形
ナチュラルチーズ(ゴーダチーズ)とともに、上記方法
により測定、評価した。結果を下記表1〜3及び図1に
示す。 熟度指数は表1及び図1に、風味及び組織は表
2に、糸引き性及び熱溶融性(MD性)は表3に示す。
【0027】
【表1】 ナチュラルチーズの熟度指数(STN/TN(%)) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 本発明の小片ナチュラルチーズ 従来の成形ナチュラルチーズ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 熟成1カ月 10.04 12.54 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 熟成2カ月 22.60 22.14 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 熟成4カ月 28.89 27.00 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0028】
【表2】 ナチュラルチーズの風味及び組織 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 本発明の小片ナチュラルチーズ 従来の成形ナチュラルチーズ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 熟成期間 風 味 組 織 風 味 組 織 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 開始時 フラット 弾力性がある フラット ガム様 カーディ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 2ヵ月 フラット 弾力性があり フラット 緻密な組織 シコシコとし やや硬い食感 た食感 6点 7点 6点 7点 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 4ヵ月 まろやかで 滑らかで口溶 まろやかで 滑らか コクがある け良好 コクがある ややミィリー 9点 8点 9点 8点 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0029】
【表3】 ナチュラルチーズの熟成4カ月後の糸引き性及びMD性 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 本発明の小片ナチュラルチーズ 従来の成形ナチュラルチーズ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 糸引き性 75cm 85cm −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− MD性 60% 53% −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0030】表1及び図1から明らかなように、本発明
の小片ナチュラルチーズは従来の成形ナチュラルチーズ
とほぼ同じ傾向の酸可溶性窒素比を示した。このことか
ら、本発明の小片ナチュラルチーズは、小さな小片状で
あっても、従来のナチュラルチーズと比べて何ら遜色な
く熟成が進行していることが確認された。また、表2に
示すように、風味及び組織についても、本発明の小片ナ
チュラルチーズは、従来の成形ナチュラルチーズと同等
またはそれ以上であり、うま味があり、良好であった。
さらに、表3に示すように、熟成4カ月後における糸引
き性及びMD性についても、本発明の小片ナチュラルチ
ーズは、従来の成形ナチュラルチーズとほぼ同等または
それ以上の評価を得た。
【0031】試験例2 実施例1、実施例2において得られた本発明の小片ナチ
ュラルチーズの耐結着性を試験するために、ブロッキン
グ(結着)率を上記方法により測定した。結果を下記表
4に示す。尚、小片ナチュラルチーズは、5℃の温度で
1カ月、2カ月及び8カ月保存したものを使用した。ま
た、対照として、市販のシュレッドチーズ(ナチュラル
チーズ)(笹ガキサイズ30mm×5mm×1.3mm)を上
記と同様に1カ月及び2カ月保存したもののブロッキン
グ(結着)率を測定した。結果を下記表4に示す。
【0032】
【表4】 ナチュラルチーズのブロッキング率 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− チーズ 保存1カ月 保存2カ月 保存8カ月 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例1 0% 0.8% 3.8% 実施例2 0% 0.2% 2.2% 対照 58.9% 71.0% (測定せず) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0033】表4に示される結果から明らかなように、
本発明の小片ナチュラルチーズは、保存2カ月目はもち
ろん、8カ月目においても、チーズ小片同士のブロッキ
ング(結着)がほとんどなく、極めて良好なサラサラ性
を維持していた。それに対し、対照の市販のシュレッド
チーズは、保存1カ月目からブロッキングの度合いが極
めて高く、外観も悪かった。試験例1及び2の結果か
ら、本発明の小片ナチュラルチーズは、従来のナチュラ
ルチーズと比べて、耐結着性が非常に優れており、チー
ズ同士の結着がほとんどみられず、保存した後であって
もサラサラ性を維持していることが明らかである。ま
た、本発明の小片ナチュラルチーズは、従来の成形ナチ
ュラルチーズと同等以上の熟成度や、熱溶融性、糸引き
性等のナチュラルチーズ特有の物性を具備しており、風
味も好ましいものであることが明らかである。尚、実施
例1により得られた水分含量38重量%及び水分含量4
3重量%の小片ナチュラルチーズの品種評価も行なった
ところ、いずれも、熟成風味に優れ、組織も良好で熱溶
融性や糸引き性も良好であり、小片ナチュラルチーズ同
士の結着現象は全くみられなかった。
【0034】実施例3 脂肪率2.8%及び無脂乳固形分8.2%の調節乳を低温
殺菌(75℃で15秒間)した後、30℃まで冷却し
た。それに塩化カルシウム0.01重量%及び乳酸菌ス
ターター1.5重量%を加え、0.5時間静置した後、粉
末レンネット(クリスチャンハンセン社製)を、0.0
03重量%添加し、0.5時間静置した後、pH6.5の
凝固カードを生成させた。生成したカードを10mmのカ
ードナイフで立方体に切断したものを38℃まで加温・
攪拌し、カードのpHが5.9〜6.0になった時点で、
ホエーを全量排除した。次いで、カードをバット内に堆
積した後、40℃に保温しながらカードの反転を繰り返
し、カードpHが5.4になった時点で、ジャケット冷
却を行い、25℃まで冷却した。次いで、裁断機により
カードをひとくち大(幅26mm×長さ36mm×高さ23
mm(重量22g))の大きさに切断し、食塩を1.6重
量%直接加塩した後、カードをトレーに移し、10〜1
2℃の温度で冷風乾燥を行い、水分含量42%のひとく
ち大のカードを得た。このカードを実施例1と同じ包材
を使用して220g充填し、真空包装した後、温度10
〜12℃で4カ月熟成させて、ひとくち大の小片ナチュ
ラルチーズを得た。このようにして得たひとくち大の小
片ナチュラルチーズを開封したところ、4カ月間真空包
装して、チーズ同士が密着していたにもかかわらず、チ
ーズ同士は容易に離れ、全く結着していなかった。ま
た、ナチュラルチーズ特有の熟成風味があり、熱溶融性
や糸引き性も良好であった。
【0035】
【発明の効果】本発明の小片ナチュラルチーズは、従来
のナチュラルチーズと異なり、切断、シュレッド、粉砕
等の二次加工処理を施さなくても、そのままピザ等のト
ッピング材や調理素材として利用することができ、また
切らずにそのまま食すこともできるため、加工費用を削
減することができ、二次加工処理によるチーズの損耗も
ない。また、本発明の小片ナチュラルチーズは、チーズ
小片同士の結着がなく、サラサラ性を有し、保存後もそ
れを維持している。そのため、本発明の小片ナチュラル
チーズは、外観が優れている上、計量や取り扱いが容易
であり、製造過程においても消費においても、非常に好
都合である。しかも、本発明の小片ナチュラルチーズ
は、従来のナチュラルチーズと同等またはそれ以上の熟
成度、糸引き性、熱溶融性等の物性を具備しており、風
味も優れたものである。さらに、本発明の小片ナチュラ
ルチーズは、従来のナチュラルチーズと異なり、製造過
程において、カードの型詰めや、成形、プレス、ブライ
ン漬けのような複雑な工程が全く不要であり、労力及び
時間が節約できるので、製造の低コスト化を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の小片ナチュラルチーズ及び従来の成形
ナチュラルチーズの熟度指数(酸可溶性窒素比STN/
TN(%))を示すグラフである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チーズ原料からカードを生成し、切断
    し、低pHとなるまで保温した後、低温度で冷却して、
    ホエーを排除し、次いで、型詰及び圧搾することなく熟
    成させることを特徴とする結着を防止した小片ナチュラ
    ルチーズの製造方法。
  2. 【請求項2】 チーズ原料からカードを生成し、切断
    し、ホエーを排除し、低pHとなるまで保温した後、低
    温度で冷却して、再切断し、次いで、型詰及び圧搾する
    ことなく熟成させることを特徴とする結着を防止した小
    片ナチュラルチーズの製造方法。
  3. 【請求項3】 pHが5.3〜5.8であり、冷却温度が
    10〜30℃である請求項1または2に記載の結着を防
    止した小片ナチュラルチーズの製造方法。
  4. 【請求項4】 熟成前に、得られたカードに食塩を1.
    5〜2.5重量%直接加塩することを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載の結着を防止した小片ナチュラ
    ルチーズの製造方法。
  5. 【請求項5】 加塩後型詰及び圧搾することなく熟成す
    る前に、カードを冷風乾燥して、カードの水分含量を3
    8〜43重量%とし、ガスバリアー性を有する包装材に
    そのカードを充填し、次いで、窒素ガス、炭酸ガス、窒
    素ガスと炭酸ガスとの混合ガスのいずれかで置換するか
    もしくは脱酸素剤を封入して包装するか、または真空包
    装することを特徴とする請求項4記載の結着を防止した
    小片ナチュラルチーズの製造方法。
  6. 【請求項6】 チーズ原料からカードを生成し、切断
    し、pHが5.3〜5.8になるまで保温した後、低温度
    で冷却して、ホエーを排除し、食塩を直接加塩し、次い
    で、型詰及び圧搾することなく熟成させて得られる結着
    を防止した小片ナチュラルチーズチーズ。
  7. 【請求項7】 チーズ原料からカードを生成し、切断
    し、ホエーを排除し、pHが5.3〜5.8になるまで保
    温した後、低温度で冷却保持して、再切断し、食塩を直
    接加塩し、次いで、型詰及び圧搾することなく熟成させ
    て得られる結着を防止した小片ナチュラルチーズ。
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