JPH09106447A - 掌紋押捺装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 掌紋を押捺する掌紋押捺装置に関し、掌紋押
捺時の位置決めの高速化を図る。 【解決手段】 高精細度の一次元ラインセンサの走査に
よって、プリズム３等による押捺部上の掌紋を撮像する
掌紋撮像用カメラ１と、画像処理部７と、表示部９と、
制御部８とを有する掌紋押捺装置に於いて、掌紋撮像用
カメラ１と同時又は切替えて押捺部上の掌紋を撮像する
二次元センサを有する位置決め用カメラ２と、表示部９
の位置決め枠９ａを基に位置決めを行う時に、位置決め
用カメラ２の撮像信号を画像処理部７に加え、又位置決
め後に掌紋撮像用カメラ１の撮像信号を画像処理部７に
加えるように、制御部８の制御によって切替える切替部
１０を備えており、又掌紋をプリントアウトするプリン
タ１１を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、押捺した掌紋を撮
像して登録又は照合する掌紋押捺装置に関する。指紋の
照合による本人確認と同様に、予め登録した掌紋と、押
捺した掌紋とを照合して本人確認を行う装置が知られて
いる。このような装置に於いては、照合精度を向上する
為に、正しい位置で掌紋を撮像する必要がある。従っ
て、簡単且つ高速で掌紋撮像の位置決めが可能であるこ
とが要望されている。

【０００２】

【従来の技術】従来例の掌紋押捺装置は、プリズム構成
の押捺部と、この押捺部上に載置した掌を下方より照明
する光源と、この光源により照明された掌の反射光、即
ち、掌紋を撮像する掌紋撮像用カメラと、撮像信号を処
理する画像処理部と、この画像処理部により処理された
画像を表示する表示部とを備えており、掌紋撮像用カメ
ラにより撮像し、表示部にそれを表示することにより、
押捺部上の正しい位置に掌を載置したか否かの位置決め
を行うことができる。

【０００３】又掌紋撮像用カメラは、撮像範囲が指紋の
場合に比較して非常に広いので、高精細度の一次元ライ
ンセンサを光学的又は機械的に走査して掌紋を撮像する
構成が採用されている。一般的には、２０００素子を一
次元配列したラインセンサを、２０００×２０００画素
構成の撮像画像が得られるように、２０００ラインの走
査を行う構成が採用されている。これは、２０００×２
０００画素構成の二次元配列のセンサの実現が困難であ
ることにより、一次元配列のラインセンサが用いられる
ものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】掌紋撮像用カメラは、
前述のように、光学的又は機械的に走査を行うものであ
るから、電気的に走査する二次元配列のセンサを有する
カメラにより１画面を撮像する為の時間が長くなるもの
である。又画素数が多いことにより、画像処理部に於け
る処理時間が長くなり、従って、表示部に表示するまで
に要する時間が長くなる。即ち、掌紋撮像用カメラによ
って撮像した掌紋位置を基に、掌紋押捺位置を決める為
の時間が長くなる問題があった。本発明は、比較的簡単
な構成により掌紋押捺時の位置決めの高速化を図ること
を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の掌紋押捺装置
は、高精細度の一次元ラインセンサの走査によって押捺
部上の掌紋を撮像する掌紋撮像用カメラ１と、撮像信号
を処理する画像処理部７と、この画像処理部７により処
理した画像を表示する表示部９と、各部を制御する制御
部８とを有する掌紋押捺装置に於いて、掌紋撮像用カメ
ラ１と同時又は切替えて押捺部上の掌紋を撮像する二次
元センサを有する位置決め用カメラ２と、位置決め時に
位置決め用カメラの撮像信号を画像処理部７に加え、位
置決め後に掌紋撮像用カメラの撮像信号を画像処理部７
に加える切替部１０とを設けたものである。

【０００６】又掌紋撮像用カメラ１の撮像信号を画像処
理部７により処理してプリントアウトするプリンタ１１
を備えることができる。

【０００７】

【実施の形態】図１は本発明の実施例の説明図であり、
掌紋撮像用カメラ１は、前述のように、２０００素子を
一次元配列した一次元ラインセンサを光学的又は機械的
に走査する高精細度のカメラである。これに対して、位
置決め用カメラ２は、例えば、簡易型のテレビカメラの
ように、４８０×２４０画素程度の二次元配列のＣＣＤ
カメラにより構成されている。

【０００８】又押捺部を構成するプリズム３は、光源４
によって下方から照明され、上部に載置した掌からの反
射光を、光源４と異なる方向に導出し、反射鏡５により
反射して、ハーフミラー又は可動鏡６を介して掌紋撮像
用カメラ１に入射させる。この時、ハーフミラーとする
と、位置決め用カメラ２にも入射される。又可動鏡６と
すると、位置決め時に位置決め用カメラ２に入射され、
位置決め後は、点線位置に可動鏡６を移動させることに
より、掌紋撮像用カメラ１に入射される。

【０００９】切替部１０は、制御部８によって制御さ
れ、位置決め時は位置決め用カメラ２の撮像信号を画像
処理部７に加え、位置決め後は掌紋撮像用カメラ１の撮
像信号を画像処理部７に加えるように切替えられる。な
お、撮像信号と共に、水平同期信号や垂直同期信号も同
時に切替えられる。

【００１０】画像処理部７は、例えば、アナログ撮像信
号をディジタル信号に変換し、表示部９に表示できる映
像信号に変換する。又プリンタ１１にプリントアウトで
きるように変換する。表示部９は、陰極線管（ＣＲＴ）
或いは液晶パネルにより構成することができ、例えば、
位置決め枠９ａが形成されている。

【００１１】図２は本発明の実施例の掌紋押捺装置の概
略斜視図であり、前述のプリズム３等によって形成され
た押捺部１３上に点線で示すように掌を載置すると、掌
紋撮像用カメラ１と位置決め用カメラ２と光源３等を含
む光学ユニット１４の位置決め用カメラ２の撮像信号
を、画像処理部で処理して、表示部９に表示し、位置決
め枠９ａ内に掌が表示されるように、押捺部１３上の位
置を調整する。１２は操作ボタンの一例を示し、例え
ば、位置決め開始ボタンと、掌紋撮像開始ボタンと、正
常終了ボタンと、異常終了ボタンとを含むことができ
る。又装置筐体にプリンタを内蔵させることもできる。

【００１２】図３は本発明の実施例の機能ブロック図で
あり、図１及び図２と同一符号は同一部分を示し、２０
は内部バス、２１はプロセッサ（ＣＰＵ）、２２はメモ
リ（ＭＭ）、２３〜２６はインタフェース部（ＩＦ）で
ある。

【００１３】押捺部１３上に掌を載置して操作ボタン１
２の位置決め開始ボタンＡを押すと、プロセッサ２１
は、インタフェース部２５を介してこの位置決め開始ボ
タンＡによる位置決め開始信号を読取り、切替部１０を
制御して、位置決め用カメラ２の撮像信号を画像処理部
７に加えるように切替えさせる。

【００１４】この位置決め用カメラ２の撮像信号は画像
処理部７により処理され、プロセッサ２１の制御によ
り、インタフェース部２３と内部バス２０とインタフェ
ース部２４とを介して表示部９に加えられ、位置決め用
カメラ２による撮像画像が表示される。この時、画像処
理部７により位置決め枠９ａを形成して表示部９に表示
させることができる。即ち、位置決め用カメラ２の撮像
信号と位置決め枠９ａとの合成画面を表示することがで
きる。

【００１５】位置決め用カメラ２は、二次元配列のＣＣ
Ｄカメラ等により構成され、電気的に走査されるもので
あるから、掌紋撮像用カメラ１に比較して高速で走査す
ることができる。又二次元配列のセンサの画素数が比較
的少ないものであるから、画像処理部７に於ける処理時
間を短くすることができる。従って、押捺部１３に載置
した掌を高速で表示部９に表示することができ、位置決
め枠９ａ内に掌が位置するように迅速に位置決めするこ
とができる。

【００１６】この表示部９の位置決め枠９ａ内に位置決
めされたことを確認して、操作ボタン１２の掌紋撮像開
始ボタンＢを押すと、プロセッサ２１は、切替部１０を
制御して、掌紋撮像用カメラ１の撮像信号を画像処理部
７に加えるように切替えさせる。この切替えは、例え
ば、掌紋撮像用カメラ１の垂直同期信号に同期するよう
に制御することができる。

【００１７】この掌紋撮像用カメラ１の撮像信号は画像
処理部７により処理され、プロセッサ２１の制御により
表示部９に表示される。この時、画像処理部７は位置決
め枠９ａを表示しないような画像処理を行うことによ
り、表示部９には、処理された掌紋が表示される。

【００１８】表示部９の表示内容を観察して操作ボタン
１２の正常終了ボタンＣを押すと、例えば、プリンタ１
１に掌紋がプリントアウトされる。高精細度の掌紋撮像
用カメラ１に対応して、高精細度のプリンタが実用化さ
れているから、高精細度の掌紋をプリントアウトするこ
とができる。或いは、図示を省略した通信インタフェー
ス部を介して、センター等へ画像処理部７で処理した掌
紋画像データを伝送することができる。又所望の精度の
表示内容でない場合は、操作ボタン１２の異常終了ボタ
ンＤを押すと、再撮像処理が開始される。この場合、位
置決めから開始するか又は掌紋撮像開始から行うを選択
することができる。

【００１９】図４は本発明の実施例のフローチャートで
あり、プリズムに掌を置く（ａ）。即ち、押捺部１３を
構成するプリズム３上に掌を載置する。そして、位置決
め用カメラ２に切替える（ｂ）。即ち、切替部１０を制
御して、位置決め用カメラ２の撮像信号を画像処理部７
に加える。そして、画像処理部７により画像処理を行う
（ｃ）。そしてＣＲＴ表示を行い、位置決定か否かを判
定する（ｄ）。即ち、表示部９に画像処理結果を表示
し、位置決め枠９ａ内に掌が表示されるか否かを判定す
る。

【００２０】位置決め枠９ａ内に位置決めできない時
は、ステップ（ｃ）に移行し、掌の位置を動かして、位
置決めされたか否かを判定する。位置決めが行われる
と、掌紋撮像用カメラ１に切替える（ｅ）。そして、掌
紋撮像用カメラ１の撮像信号を画像処理部７に於いて処
理し、表示部９に表示し、表示内容が正常ならば、正常
終了となり、又表示内容が異常であれば、異常終了とし
て、再度掌紋撮像を行うことになる。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したように、一次元ラインセン
サの光学的又は機械的走査によって掌紋を撮像する掌紋
撮像用カメラ１と共に、二次元センサを有する位置決め
用カメラ２を設け、プリズム３等により構成された押捺
部１３に載置した掌の位置決め時に、位置決め用カメラ
２の撮像信号を画像処理部７に於いて処理して、表示部
９に表示するから、掌紋撮像用カメラ１による場合に比
較して高速で表示することが可能であり、位置決め操作
の高速化を図ることができる利点がある。又位置決め用
カメラ２は、掌紋撮像用カメラ１に比較して少ない画素
構成で良いから、二次元センサであっても廉価な構成で
十分であり、経済的に高速位置決め操作が可能の掌紋押
捺装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の説明図である。

【図２】本発明の実施例の掌紋押捺装置の概略斜視図で
ある。

【図３】本発明の実施例の機能ブロック図である。

【図４】本発明の実施例のフローチャートである。

【符号の説明】

１ 掌紋撮像用カメラ ２ 位置決め用カメラ ３ プリズム ４ 光源 ５ 反射鏡 ６ ハーフミラー又は可動鏡 ７ 画像処理部 ８ 制御部 ９ 表示部 ９ａ 位置決め枠 １０ 切替部 １１ プリンタ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 高精細度の一次元ラインセンサの走査に
   よって押捺部上の掌紋を撮像する掌紋撮像用カメラと、
   撮像信号を処理する画像処理部と、該画像処理部により
   処理した画像を表示する表示部と、各部を制御する制御
   部とを有する掌紋押捺装置に於いて、 前記掌紋撮像用カメラと同時又は切替えて前記押捺部上
   の掌紋を撮像する二次元センサを有する位置決め用カメ
   ラと、 位置決め時に前記位置決め用カメラの撮像信号を前記画
   像処理部に加え、位置決め後に前記掌紋撮像用カメラの
   撮像信号を前記画像処理部に加える切替部とを設けたこ
   とを特徴とする掌紋押捺装置。
2. 【請求項２】 前記掌紋撮像用カメラの撮像信号を前記
   画像処理部により処理してプリントアウトするプリンタ
   を備えたことを特徴とする請求項１記載の掌紋押捺装
   置。