JPH09106104A - トナー組成物 - Google Patents

トナー組成物

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JPH09106104A
JPH09106104A JP8196517A JP19651796A JPH09106104A JP H09106104 A JPH09106104 A JP H09106104A JP 8196517 A JP8196517 A JP 8196517A JP 19651796 A JP19651796 A JP 19651796A JP H09106104 A JPH09106104 A JP H09106104A
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JP
Japan
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toner
binder
monomer
alkyl
cca
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JP8196517A
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English (en)
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Dinesh Tyagi
ティアギ ディネシュ
Richard Lewis Hadcock
ルイス ハドコック リチャード
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Original Assignee
Eastman Kodak Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子写真用トナーに用いられるバインダーを
改良すること。 【解決手段】 (a)ビニル芳香族モノマーと、 (1)共
役ジエンモノマー並びに(2)アルキルアクリレートモノ
マー及びアルキルメタクリレートモノマーから成る群よ
り選ばれたアクリレートモノマーから成る群より選ばれ
た第二のモノマーと、架橋剤である第三のモノマーとの
コポリマー、並びに (b)10〜20個の炭素原子を含有するアルキル基を
有するアルキルサルコシンの塩である酸形のアミノ酸セ
ッケンを含むバインダーを含んで成るトナー組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はバインダーを含むト
ナー組成物に関する。本発明のトナー組成物は電子写真
プロセス用として適している。
【0002】
【従来の技術】電子写真(一般には静電写真と呼ばれる
場合が多い)では、静電写真要素の表面にパターン化さ
れた静電電位から成る像(静電潜像とも呼ばれる)を形
成した後、その潜像に電子写真用現像剤を接触させて現
像し、トナー像が得られる。所望であれば、潜像を別の
表面に転写してから現像を行うこともできる。トナー像
は最終的に受容体へ転写され、典型的には熱及び圧力に
よりそれに融着される。トナーにはバインダーとその他
の添加剤、例えば着色剤、が含まれることが一般的であ
る。バインダーは、一般には高分子であり、そして相容
れない様々な束縛条件間のバランスがとれるように選ば
れる。例えば、バインダーを含有するトナーの溶融粘度
及び溶融弾性は、トナー像を受容体へ転写、融着する際
に問題を起こすほど低くあってはならない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】米国特許第3,93
8,992号明細書に、架橋されたトナー用バインダー
が記載されている。しかしながら、このようなバインダ
ーを基剤としたトナーを現像剤に用いた場合、これを長
期間にわたり連続使用して多数の像を現像するにつれて
現像剤の抵抗が増加していく。抵抗が増加すると光導電
体と現像(toning)ステーションとの間の電場が低下し、
一定電荷量当たりに光導電体へ転写されるトナー量が少
なくなるため、定着後のトナー像は、トナー濃度の低下
「細線化(line thinning) 」が起こったり、数字や文字
が読みにくくなったりする。さらに、これらのバインダ
ーは、酸化鉄のような有用なトナー添加剤である数種類
の化合物に対して、限られた濡れ性しか示さない。
【0004】トナー組成物用として最近開示されたバイ
ンダーの一つが米国特許第5,247,034号明細書
に記載されている。この文献は、ラウリルサルコシン酸
アンモニウムやラウリルサルコシン酸ナトリウムのよう
なアミノ酸塩を使用したエマルジョン調製法により調製
されたバインダーについて記載している。これらのバイ
ンダーは有用ではあるが、融着のラチチュードが非常に
限られており且つグロスが高いため、高速機における多
くのトナー用途には使用することができない。このた
め、トナー用バインダーをさらに改良する必要がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によると、(a)
ビニル芳香族モノマーと、 (1)共役ジエンモノマー並び
に (2)アルキルアクリレートモノマー及びアルキルメタ
クリレートモノマーから成る群より選ばれたアクリレー
トモノマーから成る群より選ばれた第二のモノマーと、
架橋剤である第三のモノマーとのコポリマー、並びに (b)約10〜約20個の炭素原子を含有するアルキル
基を有するアルキルサルコシンの塩である酸形のアミノ
酸セッケンを含むバインダーを含んで成るトナー組成物
が提供される。
【0006】本発明の好ましい実施態様では、本発明の
トナーはさらに着色剤を含む。別の好ましい実施態様で
は、本発明のトナーはさらに荷電制御剤を含む。本発明
のトナー組成物は、現像剤組成物においてキャリヤと一
緒に使用することができる。
【0007】本発明の詳細な説明 本発明のバインダーには、米国特許第5,247,03
4号明細書に記載されている方法で製造されるコポリマ
ーが含まれる。本発明のトナー組成物を製造するために
架橋剤を使用する利点がいくつかある。本発明のトナー
によって提供される融着温度ラチチュードは広範囲にわ
たる。それゆえ、幅広い温度範囲にわたり十分な融着品
質と良好な融着ローラーからのトナー剥離が達成され
る。多くの用途において、米国特許第5,247,03
4号明細書に記載されているトナーは融着ローラーに付
着(オフセット)することなしに首尾よく融着されるこ
とができない。さらに、米国特許第5,247,034
号明細書に記載されているバインダーでは、融着が成功
した場合でもグロスの高いトナー像となってしまう。本
発明によるトナーでは、他のバインダー、例えば米国特
許第3,938,992号明細書に記載されているバイ
ンダー、を用いた組成物と比べ、現像剤の抵抗の時間に
伴う増加量が縮小されるので、融着後のトナー像におい
て、長期間にわたり均一性の高い濃度が得られ、また
「細線化」が低減される。さらに、本発明の組成物は優
れた保存特性を、特に高温において示す。
【0008】本発明において有用なバインダーは、ビニ
ル芳香族モノマーと、共役ジエンモノマー又はアクリレ
ートモノマーと、架橋剤とのコポリマー(及びこれらの
混合物)である。有用なビニル芳香族モノマーには、ス
チレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレ
ン、3−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、t−
ブチルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ド
デシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、
4−(フェニルブチル)スチレン、ジビニルベンゼン及
び類似のモノマーが含まれる。使用可能なアルキルアク
リレートモノマーは一般に以下の構造式で示される。
【0009】
【化1】
【0010】上式中、Rは炭素原子数1〜10個のアル
キル基を表す。このようなアルキルアクリレートモノマ
ーに含まれるアルキル基は、好ましくは2〜8個の炭素
原子を含有し、中でも4個の炭素原子を含有するアルキ
ル基が最も好ましい。従って、エチルアクリレート、プ
ロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ペンチルア
クリレート、ヘキシルアクリレート及び2−エチルアク
リレートが好適である。最も好適なものはブチルアクリ
レートである。このようなアルキルアクリレートモノマ
ーに含まれるアルキル基は直鎖状であっても分岐鎖状で
あってもよい。従って、ノルマル−プロピルアクリレー
ト、イソ−プロピルアクリレート、ノルマル−ブチルア
クリレート又はターシャリー−ブチルアクリレートのモ
ノマーを使用することができる。ノルマル−ブチルアク
リレートが現在好ましいアルキルアクリレートモノマー
である。
【0011】使用可能なアルキルメタクリレートモノマ
ーは、炭素原子を1〜20個含有するアルキル基を含む
ことが通常である。アルキルメタクリレートモノマー
は、炭素原子を2〜12個含有するアルキル基を有する
ことが好ましい。アルキルメタクリレートモノマーの代
表例の一部として、メチルメタクリレート、ブチルメタ
クリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウ
リルメタクリレート及び類似のモノマーが挙げられる。
使用可能な共役ジエンモノマーは、4〜10個の炭素原
子を含有することが典型的である。一般則として、共役
ジエンモノマーは4〜6個の炭素原子を含有する。イソ
プレン及び1,3−ブタジエンが現在好ましい共役ジエ
ンモノマーである。
【0012】架橋剤には、重合可能な二重結合を2個以
上有する化合物が一種又は二種以上含まれる。好適な架
橋剤の例として、芳香族ジビニル化合物(例、ジビニル
ベンゼン、ジビニルナフタレン)、二重結合を2個有す
るカルボン酸エステル(例、エチレングリコールジアク
リレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,
3−ブタンジオールジメタクリレート)、ジビニル化合
物(例、ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニ
ルスルフィド、ジビニルスルホン)、及びビニル基を3
個以上有する化合物が挙げられる。
【0013】本発明において有用な上記架橋後のバイン
ダーは、テトラヒドロフラン(THF)不溶性画分をバ
インダー全体の5〜75重量%の範囲で有することが好
ましい。バインダー中に存在するこの不溶性画分の範囲
が、得られるトナーによる融着品質と、融着後の画像に
おいて認められるグロスの程度を決定する。最も重要な
ことは、その不溶性画分によって影響されるトナーの溶
融レオロジー挙動が、トナーの高温オフセット性向を決
定することである。高温オフセットとは、トナー溶融体
が融着部材へ移行する望ましくない事象をさす。トナー
溶融体のレオロジー的要件は、融着二次装置形状の種
類、融着装置表面に選ばれた材料の種類及び融着速度に
よって異なる。このポリマーのレオロジー挙動は動的機
械式レオメーターで非常に簡単に測定することができ
る。これらのバインダーについて150℃、周波数1ラ
ド/秒において得られた結果は、好適な複合溶融体粘度
(eta* )が1,000〜30,000Pa・s(1
0,000〜300,000ポワズ)の範囲にあること
を示している。同様の条件下での貯蔵弾性率(G’)は
5×10-2〜2.75N/cm2 (5,000〜27
5,000ダイン/cm2)の範囲となる。溶融体の貯
蔵弾性率が高いほど、得られるトナーについての溶融弾
性も高くなる。
【0014】溶融弾性の高いトナーに対する必要性は、
高温オフセット性を低減したトナー組成物を得るために
重要である。融着後の画像において達成されるグロスの
程度を制御するためには、トナー溶融体のレオロジー特
性もまた重要である。融着後の画像に対して達成可能な
グロスレベルを予測するために最も有用であるレオロジ
ー変数は損失正接(dissipation factor)である。トナー
溶融体の損失正接はそのタンデルタ(tanδ)値によ
って特性決定することができる。タンデルタ値は損失弾
性率の貯蔵弾性率に対する比率である。タンデルタ値が
低い場合はトナー樹脂の弾性成分が比較的高いことを示
唆しており、そして存在するポリマー記憶程度が比較的
高く且つポリマー緩和時間が比較的長いことを記述する
のに使用することができる。ポリマー記憶量は融着後の
画像に対して得られるグロスの程度に影響を与える。こ
れらのコポリマー樹脂を記述するのに有用なタンデルタ
の範囲は0.35〜2.25である。明らかに、タンデ
ルタ値が比較的低い場合は、トナー樹脂中に存在するT
HF不溶性画分が多いことを示唆している。
【0015】これらの架橋されたコポリマー系トナー樹
脂のTHFに可溶性の画分は、サイズ排除クロマトグラ
フィー又はゲル分画分析法によって特性決定することが
できる。これらポリマーの可溶性部分のポリスチレン等
価数平均分子量は5,000〜25,000の範囲にあ
る。分子量分布曲線における最大ピークは、8,000
〜50,000のピーク分子量に相当する。ゲル分画分
析法に好適な方法は、バインダーと分光分析グレードの
THFとを混合してバインダーの1%溶液を得、これを
一晩攪拌する工程を含む。次いで、得られた溶液を2
0,000回転/分(rpm)で3時間超遠心分離し、
その上清液を遠心管から取り出す。その上清液の約5グ
ラムを秤量済のアルミニウム製の皿に注ぎ込み、80℃
の減圧下で乾燥させる。この皿で得られた乾燥ポリマー
の量と1%溶液から得られた量との差を測定することに
より、バインダーの不溶性部分(「不溶性画分」又は
「ゲル画分」)の割合(%)を決定する。
【0016】分子量分布はサイズ排除(ゲルパーミエイ
ション)クロマトグラフィーによって測定することがで
きる。不溶性画分の測定に用いたものと同じ上清液を使
用することができる。検量線はポリスチレン標品を使用
して作成することができる。データは37mL未満の溶
離体積部を切除し、開始剤の再結合生成物による可能性
のあるポリマー中の分子量の非常に低い画分を排除す
る。所望の溶解度及び分子量特性は、高分子バインダー
の製造方法における変更によって、モノマー比率のみな
らず、連鎖移動剤、架橋剤、開始剤、温度及びこれらの
組合せを変更することによって、達成することができ
る。これらの調節についてはポリマー合成技術分野の当
業者であれば上記の所望の特性を達成すべく容易に実施
することができる。
【0017】本発明による特に好適な架橋ポリマーバイ
ンダーを後記「表A」に示す。本発明において有用なコ
ポリマーバインダーはアミノ酸セッケンの存在下で製造
され、そしてこの成分が、適当な方法でバインダーを単
離した後にバインダー及びトナー組成物の一部を成す。
好適な単離法は、酸、最も好ましくは硫酸を添加して酸
形のアミノ酸セッケンを形成させる方法である。この酸
形のアミノ酸セッケンがトナー組成物の一部を成す。
【0018】アミノ酸セッケンは典型的にはアルキルサ
ルコシンの塩である。アルキルサルコシンは、典型的に
は、約10〜約20個の炭素原子を含有するアルキル基
を含む。これらの塩は、アルキルサルコシンに適当な塩
基、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールア
ミン又はトリエタノールアミンを反応させることにより
容易に形成させることができる。一般則として、アルキ
ルサルコシン酸ナトリウムを使用することが好ましい。
使用可能なアルキルサルコシン酸ナトリウムの代表例の
一部として、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、コシル
(cocyl)サルコシン酸ナトリウム、ミリストルサルコシ
ン酸ナトリウム、オレオイルサルコシン酸ナトリウム、
ステアリルサルコシン酸ナトリウム及び類似のサルコシ
ネートが挙げられる。本発明の組成物にはラウリルサル
コシン酸ナトリウムが特に好適なアミノ酸セッケンであ
る。ラウリルサルコシン酸ナトリウムは、W.R.Gr
ace and CompanyからHamposyl
(商標)L−30として市販されている。
【0019】アミノ酸セッケンの使用量については米国
特許第5,247,034号明細書の第5欄に記載され
ている。すなわち、この量はバインダーを基準として
0.5〜6重量%であることが好ましく、バインダーの
残部は上記のコポリマーが実質的に占める。アミノ酸セ
ッケンの濃度が0.5重量%よりも低いと、本発明のト
ナーを使用した現像剤の有利な効果、例えば抵抗の制
御、が大幅に減少する。この濃度が6重量%よりも高い
場合には、トナー組成物の性能にさらなる利点は認めら
れない。現在好ましい範囲はバインダーを基準として1
〜2重量%である。
【0020】トナーは着色剤、すなわち最終画像におけ
るトナーを着色する顔料若しくは色素又はその他の添加
剤を含むことが好ましい。好適な色素及び顔料が、例え
ば、米国特許第31,072号、同第4,160,64
4号、同第4,416,965号、同第4,414,1
52号及び同第2,229,513号明細書に記載され
ている。白黒用静電写真複写機及びプリンターに用いら
れるトナーに特に有用な着色剤はカーボンブラックであ
る。着色剤の使用量は、全トナー粉体重量を基準として
一般に1〜30重量%、好ましくは2〜15重量%の範
囲である。本発明の透明トナーには着色剤は含まれな
い。
【0021】好適ではあるが任意の添加剤として荷電制
御剤がある。用語「電荷制御」とは、得られるトナーの
摩擦帯電性を調節するトナー添加剤の性向を意味する。
正帯電性トナー用の荷電制御剤については多種多様なも
のを利用することができる。負帯電性トナー用の荷電制
御剤についても、種類は比較的少ないが、多くのものを
利用することができる。好適な荷電制御剤が、例えば、
米国特許第3,893,935号、同第4,079,0
14号、同第4,323,634号、同第4,394,
430号、英国特許第1,501,065号及び同第
1,420,839号明細書に記載されている。荷電制
御剤の使用量は、一般にトナー重量を基準として0.1
〜5重量%のような少量である。さらに別の有用な荷電
制御剤が、米国特許第4,624,907号、同第4,
814,250号、同第4,840,864号、同第
4,834,920号、同第4,683,188号及び
同第4,780,553号明細書に記載されている。特
に好適な荷電制御剤を後記「表B」に示す。
【0022】本発明のトナーは、磁性顔料、均染剤、界
面活性剤、安定剤、等をはじめとする従来のトナーに用
いられている別の種類の添加剤を含有することができ
る。このような添加剤の全体量は一定ではない。現在の
ところ、このような添加剤は全トナー粉体組成物重量に
対して10重量%以下で使用することが好ましい。MI
CR(磁性インク文字認識(magnetic ink character re
cognition))トナーの場合には、酸化鉄を40重量%も
の高い重量%にすることもありうる。本発明の特定の実
施態様では、バインダー重量を基準として0〜5重量%
の濃度でワックス性又はオレフィン性添加剤を使用す
る。この種の好適な添加剤は低分子量ポリプロピレンワ
ックスであり、例えば、サンヨー・ケミカル社より商品
名「Viscol」(登録商標)で市販されているワッ
クスがある。
【0023】本発明の現像剤はキャリヤとトナーを含む
ことができる。キャリヤは導電性、非導電性、磁性又は
非磁性であることができる。キャリヤは粒状体であり、
ガラスビーズ;塩化カリウムアルミニウム、塩化アンモ
ニウム又は硝酸ナトリウムのような無機塩の結晶;ジル
コニア、シリコン又はシリカの顆粒体;ポリ(メチルメ
タクリレート)のような硬質樹脂の粒子;並びに元素金
属若しくは合金若しくは酸化物、例えば鉄、スチール、
ニッケル、カーボランダム、コバルト、酸化鉄及びこの
ような物質の混合物であることができる。キャリヤの例
が米国特許第3,850,663号及び同第3,97
0,571号明細書に記載されている。磁気ブラシ現像
法において特に有用なものは、鉄粒子、例えば多孔質
鉄、酸化表面を有する粒子、スチール粒子、並びにその
他の「ハード」及び「ソフト」の強磁性材料、例えばガ
ンマ酸化鉄又はバリウム、ストロンチウム、鉛、マグネ
シウム若しくはアルミニウムのフェライトである。この
ようなキャリヤについては米国特許第4,042,51
8号、同第4,478,925号及び同第4,546,
060号明細書に記載されている。
【0024】キャリヤ粒子は、被覆されないことも、ま
た用いられるトナーとの適切な帯電摩擦関係及び帯電量
を確立するために被膜形成性樹脂の薄い層で被覆される
こともできる。好適な樹脂の例として、米国特許第3,
547,822号、同第3,632,512号、同第
3,795,618号及び同第3,898,170号明
細書並びにベルギー国特許第797,132号明細書に
記載されているポリマーが挙げられる。その他の有用な
樹脂は、フルオロカーボン、例えばポリテトラフルオロ
エチレン、ポリ(フッ化ビニリデン)、これらの混合
物、及びフッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレンの
コポリマーである。例えば、米国特許第4,545,0
60号、同第4,478,925号、同第4,076,
857号、同第3,970,571号及び同第4,72
6,994号明細書を参照のこと。高分子フルオロカー
ボンコーティングは、被覆されていないキャリヤ心材と
は異なる摩擦帯電系列の位置へキャリヤ粒子をシフトさ
せてキャリヤ粒子とトナー粒子の両方の摩擦帯電性の度
合いを調節することにより、現像剤が上記の静電気力要
件を満たすように促進することができる。また、高分子
フルオロカーボンコーティングはキャリヤ粒子の摩擦特
性を低減することにより、現像剤の流動性を改良するこ
と、キャリヤ粒子の表面硬度を低下させてキャリヤ粒子
の崩壊並びに光導電体及び他の部材への磨耗を減少する
こと、トナー粒子又は他の物質がキャリヤ粒子に望まし
くない永久的な付着を起こす傾向を減少すること、並び
にキャリヤ粒子の電気抵抗を変えることが可能である。
【0025】本発明の実施態様では、米国特許第5,4
11,832号明細書に記載されているように、ストロ
ンチウム系フェライトにフルオロカーボンを0.5重量
%被覆した後、Na2 2 8 とNa2 2 5 の2重
量部対1重量部の混合物4重量%と4重量%のKOHと
を含む水溶液で処理したものをキャリヤとすることがで
きる。このフルオロカーボンキャリヤを本明細書では
「変性Kynar」とも称する。トナーは、米国特許第
4,517,272号及び同第4,758,491号明
細書に記載されているように、必要に応じて表面エネル
ギーの低い物質を少量含有することができる。任意では
あるが、トナーは、米国特許第5,192,637号明
細書に記載されているもののような粒状添加剤を表面に
含有することができる。
【0026】本発明において用いられる高分子バインダ
ーは、2本ロール機又は押出機で溶融処理されることが
できる。この手順は、該ポリマーに他の材料、例えばト
ナー添加剤及び着色剤を溶融配合する工程を含むことが
できる。ポリマー粒子と、着色剤と、その他のトナー添
加剤との機械的配合物を予め調製してからこれをロール
機で磨砕したり押出したりすることができる。こうした
ロール機による磨砕、押出、その他の溶融処理は、均一
配合組成物が得られるに十分な温度で実施される。次い
で、得られた「溶融生成物」又は「溶融スラブ」と呼ば
れる材料を冷却する。Tg が約50℃〜約120℃の範
囲にある、又はTm が約65℃〜約200℃の範囲にあ
るポリマーの場合、ロール機又は押出機を用いた際に好
適な溶融配合温度は約90℃〜約240℃の範囲であ
る。溶融配合時間、すなわち高温での溶融配合に晒され
ている期間は、約1〜約60分の範囲にある。
【0027】溶融生成物を冷却した後、これを微粉砕し
て体積平均粒径を約5〜20μmとする。一般には、溶
融生成物を最初に粉砕してから特殊な微粉砕工程を実施
することが好ましい。粉砕工程は便利ないずれの方法で
も実施できる。例えば、米国特許第4,089,472
号明細書に記載されているように、固体組成物を破砕し
てから流体エネルギー又はジェットミルを使用して粉砕
することができ、次いで一段階又は二段階以上の工程で
分級することができる。その後、粒子の大きさを流体エ
ネルギーミルのような高剪断微粉砕装置によってさらに
低下させる。溶融配合等の代わりに、荷電制御剤やその
他の添加剤を溶解又は分散させた溶剤中にポリマーを溶
解させてもよい。得られた溶液をスプレー乾燥して粒状
のトナー粉体を得ることができる。大きさの小さい均一
なトナー粒子を製造するためには、米国特許第4,83
3,060号明細書に記載されているような限定凝集ポ
リマー懸濁法(limited coalescence polymer suspensio
n)が特に好ましい。
【0028】本明細書中の用語「粒径」又は用語「粒
子」に関する用語「大きさ」若しくは「分粒した」と
は、従来の直径測定装置、例えば Hialeah, Florida の
Coulter社より市販されている Coulter Multisizer で
測定されたメジアン体積重み付け直径を意味する。メジ
アン体積重み付け直径は、試料のメジアンを代表する等
量球形粒子の直径である。微粉砕法で得られた粒状材料
は実質的に均一な体積平均粒径を有し、重合工程によっ
て得られるポリマーとは異なるポリマー組成物である。
分子量分布がシフトしている。分子排除クロマトグラフ
ィーで認められた最初のピークは存在したままである。
(該ピークは、振幅に若干の変化を、又は濃度に若干の
シフトを有することがある。)そのゲル画分又は高分子
量可溶性物質は消失し、中間分子量ピークに置き換えら
れる。
【0029】本発明の好ましい実施態様では、キャリヤ
は、海綿鉄を篩分けし、酸化し、そしてこれにフルオロ
カーボンを0.2重量%被覆したものである。特別な実
施態様として、本発明の現像剤は約1〜約20重量%の
トナーと約80〜約99重量%のキャリヤ粒子とを含有
する。一般に、キャリヤ粒子はトナー粒子よりも大き
い。常用のキャリヤ粒子の粒径は約5〜約1200μm
であり、一般には20〜200μmである。
【0030】該現像剤は、トナーとキャリヤを適当な混
合装置において単に混合するだけで製造することができ
る。これらの成分を、現像剤が最大荷電量を達成するま
で混合する。有用な混合装置としてロールミル及びその
他の高エネルギー混合装置が挙げられる。本発明の現像
剤を多種多様な方法で使用して静電荷パターン又は静電
潜像を現像することができる。このような現像可能な電
荷パターンはいくつかの方法で発生させることができ、
次いで適当な要素によって担持される。この電荷パター
ンは、例えば、感光性光導電体要素又は非感光性誘電体
表面要素(例、絶縁体を被覆した導電性シート)の表面
に担持されることができる。好適な現像技法の一つとし
て、静電荷パターンを差し渡すカスケード式現像が挙げ
られる。別の技法として、トナー粒子を磁気ブラシから
適用する方法がある。この技法は、磁気的に引きつける
ことができるキャリヤ心材を使用する方法である。トナ
ー粒子を像に従い付着させた後、その像を、例えばその
トナーを加熱してこれを担持している支持体に融着する
ことによって定着することができる。所望であれば、融
着前の像をコピー用紙のブランクシートのような受容体
へ転写してから融着して永久像を形成してもよい。
【0031】実施例中の「SDSで調製された」バイン
ダーとは、米国特許第3,938,992号明細書の教
示に従ってドデシル硫酸ナトリウムを用いて調製された
バインダーを意味し、本明細書ではこれを参照すること
により援用する。本発明の実施に有用ないくつかの高分
子バインダーを調製し、それらの詳細を下記「表A」に
まとめた。「組成」の欄には、ビニル芳香族モノマー、
アルキルアクリレートモノマー及びそれぞれの比率を記
載した。該ポリマーには架橋剤をも含めた。各場合と
も、該架橋剤はジビニルベンゼンとした。「%不溶分」
は、テトラヒドロフラン(THF)に不溶性であった高
分子バインダーの百分率である。特記しない限り、バイ
ンダー組成物にはさらにアルキルサルコシネートを約2
重量%の量で含有させた。このように、バインダー
「I」、「J」及び「K」は、架橋されていない(I)
又はアルキルサルコシネートを含まない(J及びK)の
で、比較用バインダーである。
【0032】表A:高分子バインダー バインダー 組成 %不溶分 A スチレン−ブチルアクリレート(78/22) 47 B スチレン−ブチルアクリレート(78/22) 33 C スチレン−ブチルアクリレート(78/22) 27 D スチレン−ブチルアクリレート(78/22) 73 E スチレン−ブチルアクリレート(78/22) 8 F スチレン−ブチルアクリレート(78/22) 63 G スチレン−ブタジエン(83/17) 45 H スチレン−ブタジエン(83/17) 30 I スチレン−ブチルアクリレート(78/22) 0 J スチレン−ブチルアクリレート(77/23) 45 (SDSで調製) K スチレン−ブチルアクリレート 48 (ロジン酸セッケンで調製)
【0033】実施例では各種の荷電制御剤を使用した。
荷電制御剤の概略を下記「表B」に記載する。これらの
荷電制御剤は、その大部分が市販されているものであ
る。表B:荷電制御剤
【0034】
【化2】
【0035】
【実施例】実施例1 架橋されたスチレン−ブチルアクリレート系コポリマー
(バインダーA)100部に6部の Black Pearls 430
カーボンブラック(Cabot社、Boston MA)と1.5部のジ
メチルステアリルアンモニウムベンジルクロリド荷電制
御剤(CCA−1)とを配合することによりトナー試料
を調製した。該コポリマーは乳化重合法で重合した。We
rner and Pfleiderer 社(New Jersey)製の 90 mmの二本
スクリュー式押出機において溶融押出物を 225℃で調製
した。押出機の供給速度を 500 kg/時で維持した。得ら
れた溶融押出物を微粉砕し平均粒径約12μmを得た。同
様に、比較用組成物を含む他の数種類の組成物を調製し
た。これらの組成物のすべてを下記表1にまとめて示
す。表中、いくつかの組成物は二種以上の荷電制御剤
(CCA)を含有したことが示されている。荷電制御剤
が示されていない場合にはそれは使用されなかったこと
を示す。「%C」は、最終組成物におけるカーボン着色
剤の重量%である。バインダーの記号は前記表Aに、ま
た荷電制御剤の記号は前記表Bに記載したものである。
例の番号の前に付した「C」は、比較例であることを示
すためのものである。
【0036】表1:本発明の組成物及び比較用組成物 バインダー 荷電制御剤(CCA) %C 他の添加剤 1 A CCA-1 (1.5 pph) 6 C1-A J CCA-1 (1.5 pph) 6 C1-B K CCA-1 (1.5 pph) 6 2 A 10 28%酸化鉄 C2 J 10 28%酸化鉄 3 A CCA-5 (1.5 pph) 6 C3-A I CCA-5 (1.5 pph) 6 C3-B I CCA-5 (1.5 pph) 6 2%ワックス 4 A CCA-3 (1.5 pph) 10 C4 J CCA-3 (1.5 pph) 10 5 A CCA-4 (1.5 pph) 10 CCA-2 (1.0 pph) C5 J CCA-4 (1.5 pph) 10 CCA-2 (1.0 pph) 6 A CCA-3 (1.5 pph) 10 CCA-2 (1.0 pph) C6 J CCA-3 (1.5 pph) 10 CCA-2 (1.0 pph) 7 B CCA-1 (1.5 pph) 6 8 B CCA-1 (1.5 pph) 6 9 B CCA-5 (1.5 pph) 6 10 C CCA-1 (1.5 pph) 6 11 D CCA-1 (1.5 pph) 6 12 E CCA-2 (1.0 pph) 6 13 F CCA-4 (1.25 pph) 6 14 G CCA-5 (2.0 pph) 6 28%酸化鉄 15 H CCA-4 (2.0 pph) 6 28%酸化鉄 16 G 6 28%酸化鉄
【0037】結果 好ましいトナー樹脂(実施例1)を3%の濃度で配合し
たトナーを用いて正帯電性現像剤を調製し、そしてドデ
シル硫酸ナトリウム(SDS)を界面活性剤として用い
た乳化重合法による市販のポリマーをトナー用バインダ
ーとしたことを除いては同等に調製した現像剤(比較例
C1−A)との比較を行った。SDSで調製したバイン
ダーによるトナーは、Ektaprint(商標)300複写機で約 4
00,000枚のコピーをとった後、現像剤の抵抗が許容でき
ないほど増加したことを示した。実施例1における好ま
しいトナーでは、同じキャリヤ粒子を用いて 1,200,000
枚のコピーをとった後でさえ、現像剤の抵抗が測定でき
るほど増加することはなかった。実施例1のトナーを上
記の複写機で使用した場合には、複写機内部のトナー粉
塵量が顕著に減少し、画像には望ましくないバックグラ
ウンドが実質的に含まれず、そして現像剤の寿命期間
中、終始一貫して画質が向上した。さらに、実施例1の
トナーは、比較例C1−Aのトナーと比較して、高温保
存特性が改良され、また顔料分散性も良好となった。実
施例1のトナーによると、融着ローラー表面の汚染の減
少が示された。
【0038】ラウリルサルコシン酸ナトリウムの代わり
にロジン酸セッケンを用いて調製したエマルジョンコポ
リマーをベースにしたことを除いては実施例1と同等な
トナー(比較例C1−B)についても同様に試験をした
ところ、実施例1は比較例C1−Bよりも実質的に性能
が向上していることが認められた。比較例C1−Bのト
ナーは、350,000 枚のコピー後に現像剤の抵抗が著しく
増大し、複写機内部にトナー粉塵が多量に発生し、そし
て現像剤の寿命と共に画質が低下した。このトナーはま
た、実施例1のトナーに比べて不十分な帯電速度を示す
と同時に、画像のバックグラウンドも減少した。「帯電
速度」とは、特定のキャリヤ粒子と混合した際に一定の
トナーが最大最適電荷を獲得するまでの迅速性を記述す
るための用語である。
【0039】実施例2に記載した好ましい組成物を用い
て負帯電性MICRトナーを調製した。このトナーを、
SDSを乳化剤として用いた乳化重合法で調製したポリ
マー(比較例C2)をベースにしたことを除いては同等
なMICRトナーと一緒に試験をした。組成物中に酸化
鉄の分散体を使用すると、特定のトナー用バインダーに
よってトナー添加物の濡れ性が良好となり、実施例1よ
りもはるかに優れることがわかった。SDSで調製した
バインダーを用いた場合には、比較例C2のトナー組成
物は、等価な分散体を得るために、実施例2で要した配
合時間の約2〜3倍の配合時間が必要となるように処理
されなければならなかった。このことは、実施例2の組
成物が酸化鉄をはるかに良好に濡らすことができるとい
う事実の結果であるものと考えられる。これは、トナー
組成物の製造においては著しい利点である。また、この
トナーの磁気信号強度は比較例C2の場合よりも高かっ
た。ステンレススチール製キャリヤ粒子を使用し、どち
らのトナーも3%の濃度で使用した二種の現像剤を調製
し、Ektaprint(商標)1392 プリンターで試験をした。比
較例C2は 300,000枚のコピーまでに許容できないほど
の現像剤の抵抗を示したが、実施例2による現像剤では
さらに長い実験でも認知できるほどの現像剤の抵抗の変
化は示されなかった。
【0040】架橋された樹脂を用いると、高温トナーオ
フセット特性が未架橋バインダーよりも著しく改良され
た。実施例3のトナーと比較例C3−A及びC3−Bの
トナーはいずれも米国特許第5,247,034号明細
書の高分子バインダーをベースにしたものであるが、比
較例の場合にはいずれも架橋された成分はまったく存在
させなかった。比較例C3−A及びC3−Bは、後者に
はさらに低分子量ポリプロピレンワックスが剥離助剤と
して含まれることを除いて、同等とした。比較例C3−
Aの場合、Ektaprint(商標)300複写機において融着ロー
ラー表面への高温オフセットが認められることなく十分
な融着が達成されるような温度は存在しなかった。本発
明の実施例では、いずれの場合でも、架橋されたトナー
樹脂によって、240℃に至るまでは、融着ローラーへ
の高温オフセットが認められることなく十分な融着が得
られた。これらの架橋されたトナー用バインダーは、改
良された融着ラチチュードを提供することのみならず、
これらの好ましいバインダーをベースにしたトナーは、
前例のない現像剤抵抗の制御を示し、より迅速な帯電速
度を示し、改良されたトナー添加物の濡れ性を示し、し
かも改良された保存挙動を示す。
【0041】表面エネルギーの低いテフロン(商標)融
着ローラー表面と注油/清浄指示ウェブとを具備した電
子写真装置では、比較例3C−Bの組成物は40℃のラ
チチュードにわたり十分な融着性を示した。画像のグロ
スは、Gardnier G20測定法で測定したところ、10より
も高いことがわかった。同様の条件下で、実施例3の組
成物は、ローラーオフセットをまったく示さず、またす
べての融着条件で2未満のグロスを示した。
【0042】本発明の好ましいトナー用バインダーを用
いて負帯電性トナーを配合した(実施例4)。同様に、
但しSDS系エマルジョンポリマーを使用して、別のト
ナーを調製した(比較例C4)。これらのトナーを用い
た現像剤を調製し、そしてEktaprint(商標)1392 プリン
ターで試験をした。比較例C4のトナーは、現像剤の抵
抗が顕著に早く(コピー数300,000 枚以内) 増加したこ
とを示した。これに対して、実施例4のトナーでは、1,
400,000 枚のコピー後でさえも現像剤の抵抗はまったく
増加しなかった。現像剤の寿命が向上したことに加え、
これらのトナーは、より良好な帯電速度、トナー添加物
の分散の改良、そしてコピーのバックグラウンドの減少
を示した。プリンターは、実施例4のトナーを長期間使
用した後も顕著にきれいであった。反対に、比較例C4
の配合物を使用した場合には、光導電体からのトナーの
転写が不十分であること、及び現像剤の寿命に伴う画質
の劣化が認められた。実施例5のトナーを比較例C5の
トナーと比較した場合、及び実施例6のトナーを比較例
C6のトナーと比較した場合にも同様な結果が得られ
た。
【0043】上記の市販のSDSで調製されたバインダ
ーとの比較において、上記の架橋されたバインダーを使
用したトナー組成物は、改良された保存特性を示した。
すなわち、これらの組成物は、高温(例、52℃)で長
時間にわたり良好な粉末特性を維持する。溶融粘度及び
バインダー組成を変更した別のトナー組成物を数種類調
製した。バインダーは本発明によるものとした。これら
の実施例を表1に実施例7〜16として示した。これら
の実施例についても、実施例1〜6の結果と同様の結果
が得られた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ビニル芳香族モノマーと、 (1)共
    役ジエンモノマー並びに (2)アルキルアクリレートモノ
    マー及びアルキルメタクリレートモノマーから成る群よ
    り選ばれたアクリレートモノマーから成る群より選ばれ
    た第二のモノマーと、架橋剤である第三のモノマーとの
    コポリマー、並びに (b)10〜20個の炭素原子を含有するアルキル基を
    有するアルキルサルコシンの塩である酸形のアミノ酸セ
    ッケンを含むバインダーを含んで成るトナー組成物。
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