JPH09104040A - 射出成形用金型 - Google Patents
射出成形用金型Info
- Publication number
- JPH09104040A JPH09104040A JP26394495A JP26394495A JPH09104040A JP H09104040 A JPH09104040 A JP H09104040A JP 26394495 A JP26394495 A JP 26394495A JP 26394495 A JP26394495 A JP 26394495A JP H09104040 A JPH09104040 A JP H09104040A
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- JP
- Japan
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- mold
- runner
- slide core
- cavity
- resin
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 型開き工程におけるスライドコアの摺動時
に樹脂の切断粉を生じさせない射出成形用金型を提供す
る。 【解決手段】 可動型3側に備えられるスライドコア
32に、そのパートライン面32aから反対側の摺動面
32bの方向に向かって所定の孔32cを形成するとと
もに、固定型2側には、型閉じ時に上記所定の孔32c
に嵌合して先端部25aが固定型3側のランナ34内に
突入するスプルブッシュ25を備え、このスプルブッシ
ュ25およびランナ34を介してキャビティC内に樹脂
を注入する構成とする。
に樹脂の切断粉を生じさせない射出成形用金型を提供す
る。 【解決手段】 可動型3側に備えられるスライドコア
32に、そのパートライン面32aから反対側の摺動面
32bの方向に向かって所定の孔32cを形成するとと
もに、固定型2側には、型閉じ時に上記所定の孔32c
に嵌合して先端部25aが固定型3側のランナ34内に
突入するスプルブッシュ25を備え、このスプルブッシ
ュ25およびランナ34を介してキャビティC内に樹脂
を注入する構成とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スライドコアを有
する射出成形用金型に関する。
する射出成形用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】アンダーカット部を有する成形品を射出
成形する場合に用いられる金型として、スライドコアを
備えた射出成形用金型がある。これは、固定側と可動側
とに分離可能とされた金型において、その型開閉方向と
直交する方向に摺動可能なスライドコアを備え、このス
ライドコアと可動側の型(コア)との間に、アンダーカ
ット部を有する成形品の側壁等の折れ曲がり部を成形す
るためのキャビティ部分を形成するようにしたもので、
これによれば、射出成形後の型開き時にスライドコアを
型開閉方向と直交する方向に摺動させてコアから離反さ
せることができるので、アンダーカット部を有する成形
品の射出成形が可能となる。
成形する場合に用いられる金型として、スライドコアを
備えた射出成形用金型がある。これは、固定側と可動側
とに分離可能とされた金型において、その型開閉方向と
直交する方向に摺動可能なスライドコアを備え、このス
ライドコアと可動側の型(コア)との間に、アンダーカ
ット部を有する成形品の側壁等の折れ曲がり部を成形す
るためのキャビティ部分を形成するようにしたもので、
これによれば、射出成形後の型開き時にスライドコアを
型開閉方向と直交する方向に摺動させてコアから離反さ
せることができるので、アンダーカット部を有する成形
品の射出成形が可能となる。
【0003】ところで、このような射出成形用金型にお
いて、成形品の上面または側面を形成するキャビティ面
にゲートの開口端を配置すると、そのゲートを通じてキ
ャビティ内に樹脂を注入して成形した時に、成形品の上
面または側面にゲート跡が残るために、成形品の外観が
損なわれるという問題が生じる。
いて、成形品の上面または側面を形成するキャビティ面
にゲートの開口端を配置すると、そのゲートを通じてキ
ャビティ内に樹脂を注入して成形した時に、成形品の上
面または側面にゲート跡が残るために、成形品の外観が
損なわれるという問題が生じる。
【0004】そこで、これに対処するものとして、従来
においては、例えば図4に示すような射出成形用金型が
提案されている。これは、スライドコアaに、そのパー
トライン面a1 に一端が開口して固定側の樹脂通路bに
連通可能とされ且つ他端がコアcとの合わせ面a2 に開
口するランナdと、このランナdを成形品eの側壁e 1
を形成するキャビティ部分の端部fに連通させるゲート
gとを設け、これらを通じて上記キャビティ部分の端部
f側から同キャビティ内に樹脂を注入するようにしたも
ので、これによれば、成形品の上面や側面の表にゲート
跡が残らないから、そのようなゲート跡によって成形品
の外観が損なわれるといった事態を回避することができ
る。
においては、例えば図4に示すような射出成形用金型が
提案されている。これは、スライドコアaに、そのパー
トライン面a1 に一端が開口して固定側の樹脂通路bに
連通可能とされ且つ他端がコアcとの合わせ面a2 に開
口するランナdと、このランナdを成形品eの側壁e 1
を形成するキャビティ部分の端部fに連通させるゲート
gとを設け、これらを通じて上記キャビティ部分の端部
f側から同キャビティ内に樹脂を注入するようにしたも
ので、これによれば、成形品の上面や側面の表にゲート
跡が残らないから、そのようなゲート跡によって成形品
の外観が損なわれるといった事態を回避することができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スライ
ドコアa内にランナdおよびゲートgが設けられた上述
のような射出成形用金型においては、次のような問題が
ある。
ドコアa内にランナdおよびゲートgが設けられた上述
のような射出成形用金型においては、次のような問題が
ある。
【0006】すなわち、図5に示すように、射出成形後
の型開き工程において固定側と可動側とに分離される
際、スライドコアaのランナ内dで硬化した樹脂のう
ち、同ランナdの図中の下方に延びる部分(垂直部分)
d1 に存在する樹脂h1 は、固定側の型に付着した状態
で、その垂直部分d1 の下流端からゲートg側に向けて
図中の略水平方向に延びる部分(水平部分)d2 に存在
する樹脂h2 と切断・分離される。その場合、垂直部分
d1 の下流端に設けられたゲート部分d3 で樹脂が分断
されるため、水平部分d2 側の樹脂h2 はその一部がゲ
ート部分d3 内に突出したような状態でスライドコアa
側に留まる。このため、スライドコアaをコアcから離
反する方向(図面では右方向)に摺動させた時に、ゲー
ト部分d3 内に残った樹脂h3 が切断されて切断粉が発
生する。そして、この切断粉が次の射出工程で成形品に
紛れ込むために、外観不良が生じやすくなる。
の型開き工程において固定側と可動側とに分離される
際、スライドコアaのランナ内dで硬化した樹脂のう
ち、同ランナdの図中の下方に延びる部分(垂直部分)
d1 に存在する樹脂h1 は、固定側の型に付着した状態
で、その垂直部分d1 の下流端からゲートg側に向けて
図中の略水平方向に延びる部分(水平部分)d2 に存在
する樹脂h2 と切断・分離される。その場合、垂直部分
d1 の下流端に設けられたゲート部分d3 で樹脂が分断
されるため、水平部分d2 側の樹脂h2 はその一部がゲ
ート部分d3 内に突出したような状態でスライドコアa
側に留まる。このため、スライドコアaをコアcから離
反する方向(図面では右方向)に摺動させた時に、ゲー
ト部分d3 内に残った樹脂h3 が切断されて切断粉が発
生する。そして、この切断粉が次の射出工程で成形品に
紛れ込むために、外観不良が生じやすくなる。
【0007】本発明は、このような問題に対処するもの
で、型開き工程におけるスライドコアの摺動時に上述の
ような切断粉を生じさせない射出成形用金型を提供する
ことを目的とする。
で、型開き工程におけるスライドコアの摺動時に上述の
ような切断粉を生じさせない射出成形用金型を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明は、合わせ部にキャビティを形成する固定型と可動
型とを有し、可動型側には、型開閉方向と直交する方向
に摺動可能なスライドコアが備えられているとともに、
型閉じ状態でそのスライドコアの摺動方向と略平行な方
向にランナが形成され、固定型側から供給される樹脂が
上記スライドコア内およびランナを通って上記キャビテ
ィのスライドコア側の端部もしくはその近傍から同キャ
ビティ内に注入される射出成形用金型において、次のよ
うに構成したことを特徴とする。
発明は、合わせ部にキャビティを形成する固定型と可動
型とを有し、可動型側には、型開閉方向と直交する方向
に摺動可能なスライドコアが備えられているとともに、
型閉じ状態でそのスライドコアの摺動方向と略平行な方
向にランナが形成され、固定型側から供給される樹脂が
上記スライドコア内およびランナを通って上記キャビテ
ィのスライドコア側の端部もしくはその近傍から同キャ
ビティ内に注入される射出成形用金型において、次のよ
うに構成したことを特徴とする。
【0009】すなわち、上記スライドコアに、その固定
型側に位置する面から反対側の摺動面の方向に向かって
所定の孔を形成するとともに、固定型側には、型閉じ時
に上記所定の孔に嵌合して先端部が上記ランナ内に突入
するスプルブッシュを備え、このスプルブッシュおよび
ランナを介してキャビティ内に樹脂を注入しうる構成と
する。
型側に位置する面から反対側の摺動面の方向に向かって
所定の孔を形成するとともに、固定型側には、型閉じ時
に上記所定の孔に嵌合して先端部が上記ランナ内に突入
するスプルブッシュを備え、このスプルブッシュおよび
ランナを介してキャビティ内に樹脂を注入しうる構成と
する。
【0010】<作用>上記の構成によれば、固定型と可
動型との合わせ部にキャビティを形成すべく型を閉じた
時に、固定型側に備えられたスプルブッシュが可動型側
のスライドコアに形成された所定の孔に嵌合して、その
スプルブッシュの先端部が、スライドコアの摺動方向、
つまりスプルブッシュの嵌合方向と直交する方向に沿っ
て延びるランナの内部に所定量だけ突入する。この状態
で固定型側から樹脂を供給すると、樹脂はスプルブッシ
ュおよびランナを通ってキャビティのスライドコア側の
端部もしくはその近傍から同キャビティ内に注入される
が、このときスプルブッシュの先端部がランナ内に所定
量だけ突入した状態で同ランナ内が樹脂によって満たさ
れる。
動型との合わせ部にキャビティを形成すべく型を閉じた
時に、固定型側に備えられたスプルブッシュが可動型側
のスライドコアに形成された所定の孔に嵌合して、その
スプルブッシュの先端部が、スライドコアの摺動方向、
つまりスプルブッシュの嵌合方向と直交する方向に沿っ
て延びるランナの内部に所定量だけ突入する。この状態
で固定型側から樹脂を供給すると、樹脂はスプルブッシ
ュおよびランナを通ってキャビティのスライドコア側の
端部もしくはその近傍から同キャビティ内に注入される
が、このときスプルブッシュの先端部がランナ内に所定
量だけ突入した状態で同ランナ内が樹脂によって満たさ
れる。
【0011】次いで、キャビティ内に充填された樹脂が
硬化した後、型開きを行うべく固定型から可動型を分離
させると、スプルブッシュはスライドコアにおける所定
の孔から抜け出る。その際、ランナ内に突入した状態に
あるスプルブッシュ先端部がそのランナから離脱する時
に同ブッシュ先端部の出口(ゲート部分)付近で樹脂が
切断されてスプルブッシュ側とランナ側とに分かれるの
で、当該樹脂の切断部、つまりスプルブッシュ先端部の
ゲート部分に存在していた樹脂からなる、いわゆるゲー
ト跡は、ランナを形成している空間内に留まって、スラ
イドコアの摺動面側には突出しなくなる。したがって、
スライドコアを摺動させても切断粉は生じない。これに
より、スライドコアの摺動時に樹脂の切断粉を生じるこ
とのない射出成形金型を実現でき、そのような切断粉が
成形品に紛れ込むことによる外観不良等を防止すること
ができる。
硬化した後、型開きを行うべく固定型から可動型を分離
させると、スプルブッシュはスライドコアにおける所定
の孔から抜け出る。その際、ランナ内に突入した状態に
あるスプルブッシュ先端部がそのランナから離脱する時
に同ブッシュ先端部の出口(ゲート部分)付近で樹脂が
切断されてスプルブッシュ側とランナ側とに分かれるの
で、当該樹脂の切断部、つまりスプルブッシュ先端部の
ゲート部分に存在していた樹脂からなる、いわゆるゲー
ト跡は、ランナを形成している空間内に留まって、スラ
イドコアの摺動面側には突出しなくなる。したがって、
スライドコアを摺動させても切断粉は生じない。これに
より、スライドコアの摺動時に樹脂の切断粉を生じるこ
とのない射出成形金型を実現でき、そのような切断粉が
成形品に紛れ込むことによる外観不良等を防止すること
ができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1に示すように、本発明の射出成形用金
型1は、折れ曲がり部(図例では側壁)A1 にアンダー
カット部(図示せず)を有する成形品Aを成形しうるよ
うに、互いに離接可能とされた固定型2と可動型3とを
有する。
て説明する。図1に示すように、本発明の射出成形用金
型1は、折れ曲がり部(図例では側壁)A1 にアンダー
カット部(図示せず)を有する成形品Aを成形しうるよ
うに、互いに離接可能とされた固定型2と可動型3とを
有する。
【0013】固定型2は、その主たる構成要素として、
射出成形機(図示せず)に取り付けられる取付け板21
と、可動型3との間に所定形状のキャビティCを形成す
る型板22とを有し、このうちの取付け板21に第1ス
プル23が形成されているとともに、その取付け板21
と型板22とにより第1スプル23に連通する第1ラン
ナ24を形成するようになっている。
射出成形機(図示せず)に取り付けられる取付け板21
と、可動型3との間に所定形状のキャビティCを形成す
る型板22とを有し、このうちの取付け板21に第1ス
プル23が形成されているとともに、その取付け板21
と型板22とにより第1スプル23に連通する第1ラン
ナ24を形成するようになっている。
【0014】一方、可動型3は、その主たる構成要素と
して、上記型板22との合わせ部にキャビティCを形成
するコア31と、型開閉方向(図中、上下方向)と直交
する方向(図中、左右方向)に摺動することによりコア
31に対して相対変移可能とれたスライドコア32とを
有する。そして、図示の型閉じ状態においてコア31と
スライドコア32とで上記成形品Aの折れ曲がり部A1
を成形するためのキャビティ部分C1 を形成するととも
に、そのキャビティ部分C1 の端部にゲート33を介し
て連通する第2ランナ34がスライドコア32の摺動方
向に沿って形成されるようになっている。
して、上記型板22との合わせ部にキャビティCを形成
するコア31と、型開閉方向(図中、上下方向)と直交
する方向(図中、左右方向)に摺動することによりコア
31に対して相対変移可能とれたスライドコア32とを
有する。そして、図示の型閉じ状態においてコア31と
スライドコア32とで上記成形品Aの折れ曲がり部A1
を成形するためのキャビティ部分C1 を形成するととも
に、そのキャビティ部分C1 の端部にゲート33を介し
て連通する第2ランナ34がスライドコア32の摺動方
向に沿って形成されるようになっている。
【0015】さらに、この射出成形用金型1において
は、本発明の特徴部分として、図中、パートラインPL
側に位置するスライドコア32の上面(パートライン
面)32a側から下面(摺動面)32b側に貫通して第
2ランナ34に至る所定の孔32cが形成されていると
ともに、固定側型板22には同孔32cに対して挿脱可
能とされたスプルブッシュ25が取り付けられている。
このスプルブッシュ25の内部には、図示の型閉じ状態
において第1ランナ24と第2ランナ34とを連通させ
る第2スプル26が形成されている。そして、図示のよ
うに型を閉じた時に、スプルブッシュ25の先端部25
a側がスライドコア32における所定の孔32cに嵌合
して、同先端部25aが第2ランナ34内に所定量だけ
突入し、その状態で、図示しない射出成形機から溶融樹
脂を供給した時に同樹脂が第1スプル23、第1ランナ
24、第2スプル26、第2ランナ34およびゲート3
3を通ってキャビティ部分C1 の端部からキャビティC
内に射出されるようになっている。
は、本発明の特徴部分として、図中、パートラインPL
側に位置するスライドコア32の上面(パートライン
面)32a側から下面(摺動面)32b側に貫通して第
2ランナ34に至る所定の孔32cが形成されていると
ともに、固定側型板22には同孔32cに対して挿脱可
能とされたスプルブッシュ25が取り付けられている。
このスプルブッシュ25の内部には、図示の型閉じ状態
において第1ランナ24と第2ランナ34とを連通させ
る第2スプル26が形成されている。そして、図示のよ
うに型を閉じた時に、スプルブッシュ25の先端部25
a側がスライドコア32における所定の孔32cに嵌合
して、同先端部25aが第2ランナ34内に所定量だけ
突入し、その状態で、図示しない射出成形機から溶融樹
脂を供給した時に同樹脂が第1スプル23、第1ランナ
24、第2スプル26、第2ランナ34およびゲート3
3を通ってキャビティ部分C1 の端部からキャビティC
内に射出されるようになっている。
【0016】なお、上記所定の孔32cに対するスプル
ブッシュ25の挿脱動作のタイミングが狂うと型が破損
するおそれがあるため、図例の射出成形用金型1では、
スライドコア32は、油圧シリンダ等の駆動手段(図示
せず)によって所定のタイミングで摺動させうるように
構成されている。
ブッシュ25の挿脱動作のタイミングが狂うと型が破損
するおそれがあるため、図例の射出成形用金型1では、
スライドコア32は、油圧シリンダ等の駆動手段(図示
せず)によって所定のタイミングで摺動させうるように
構成されている。
【0017】次に、この実施例の作用を説明する。図1
に示すように型閉じ状態において、射出成形機から所定
圧力で固定型2側の第1スプル23内に溶融樹脂を供給
すると、同樹脂は、第1ランナ24、第2スプル26、
第2ランナ34およびゲート33を通ってキャビティ部
分C1 の端部側からキャビティC内に充填され、その充
填された溶融樹脂が硬化することにより成形品Aが形成
される。
に示すように型閉じ状態において、射出成形機から所定
圧力で固定型2側の第1スプル23内に溶融樹脂を供給
すると、同樹脂は、第1ランナ24、第2スプル26、
第2ランナ34およびゲート33を通ってキャビティ部
分C1 の端部側からキャビティC内に充填され、その充
填された溶融樹脂が硬化することにより成形品Aが形成
される。
【0018】こうして成形を行った後、図2に示すよう
に、型開きを行うべく、固定型2と可動型3とをパート
ラインPL面で互いに分離させると、固定型2側に設け
られたスプルブッシュ26がスライドコア32における
所定の孔32cから離脱する。その場合、離脱前の状態
においては、図1に示したように、スプルブッシュ26
内の第2スプル26から可動型3側の第2ランナ34内
に硬化した樹脂が連続して存在するから、離脱時には、
スプルブッシュ先端部25aが第2ランナ34内から抜
ける際に第2スプル26の出口(ゲート部分)付近で樹
脂が切断されてスプルブッシュ25側と第2ランナ34
側とに分離される。このため、第2ランナ34側の樹脂
Bには例えば凸状の切断跡B1 が残る。
に、型開きを行うべく、固定型2と可動型3とをパート
ラインPL面で互いに分離させると、固定型2側に設け
られたスプルブッシュ26がスライドコア32における
所定の孔32cから離脱する。その場合、離脱前の状態
においては、図1に示したように、スプルブッシュ26
内の第2スプル26から可動型3側の第2ランナ34内
に硬化した樹脂が連続して存在するから、離脱時には、
スプルブッシュ先端部25aが第2ランナ34内から抜
ける際に第2スプル26の出口(ゲート部分)付近で樹
脂が切断されてスプルブッシュ25側と第2ランナ34
側とに分離される。このため、第2ランナ34側の樹脂
Bには例えば凸状の切断跡B1 が残る。
【0019】しかし、本発明の射出成形用金型1では、
上述したように第2ランナ34内に所定量だけ突入した
スプルブッシュ先端部25aが同ランナ34から抜け出
る時に樹脂が切断されるから、切断跡B1 は図3に一部
を拡大して示すように第2ランナ34を形成している空
間内に留まり、スライドコア32の摺動面32b側に突
出することはない。したがって、スライドコア32を図
2の右方向に摺動させても切断粉は生じないことにな
る。これにより、型開き工程においてスライドコア32
を摺動させた時の樹脂切断粉の発生を防止することがで
き、そのような切断粉が次回の射出成形時に成形品に紛
れ込むことによって生じる外観不良の問題を解消するこ
とができる。
上述したように第2ランナ34内に所定量だけ突入した
スプルブッシュ先端部25aが同ランナ34から抜け出
る時に樹脂が切断されるから、切断跡B1 は図3に一部
を拡大して示すように第2ランナ34を形成している空
間内に留まり、スライドコア32の摺動面32b側に突
出することはない。したがって、スライドコア32を図
2の右方向に摺動させても切断粉は生じないことにな
る。これにより、型開き工程においてスライドコア32
を摺動させた時の樹脂切断粉の発生を防止することがで
き、そのような切断粉が次回の射出成形時に成形品に紛
れ込むことによって生じる外観不良の問題を解消するこ
とができる。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、型閉じ
時に可動側のスライドコアにおける所定の孔に固定側の
スプールブッシュを嵌合させて、可動側におけるランナ
の内部にそのスプールブッシュ先端部を所定量だけ突入
させるようにしたので、型開きに伴うスライドコアの摺
動による切断粉の発生を防止することができ、ひいては
そのような切断粉が成形品に混入することによる外観不
良等を防止することができる。
時に可動側のスライドコアにおける所定の孔に固定側の
スプールブッシュを嵌合させて、可動側におけるランナ
の内部にそのスプールブッシュ先端部を所定量だけ突入
させるようにしたので、型開きに伴うスライドコアの摺
動による切断粉の発生を防止することができ、ひいては
そのような切断粉が成形品に混入することによる外観不
良等を防止することができる。
【図1】本発明の射出成形用金型の一例を示すもので、
同金型の型閉じ状態を示す要部縦断面図
同金型の型閉じ状態を示す要部縦断面図
【図2】その金型の型開き状態を示す要部縦断面図
【図3】その型開き状態における第2ランナの周辺部分
の状態を示す部分拡大図
の状態を示す部分拡大図
【図4】従来の射出成形用金型の一例を示す要部縦断面
図
図
【図5】従来の射出成形用金型における問題点を説明す
るために使用したもので、同金型の型閉じ状態を示す部
分縦断面図
るために使用したもので、同金型の型閉じ状態を示す部
分縦断面図
1・・・射出成形用金型 2・・・固定型 3・・・可動型 25・・・スプールブッシュ 32・・・スライドコア 32a・・・スライドコアにおける固定型側に位置する
面(パートライン面) 32b・・・摺動面 32c・・・所定の孔 34・・・ランナ(第2ランナ) C・・・キャビティ
面(パートライン面) 32b・・・摺動面 32c・・・所定の孔 34・・・ランナ(第2ランナ) C・・・キャビティ
Claims (1)
- 【請求項1】 合わせ部にキャビティを形成する固定型
と可動型とを有し、可動型側には、型開閉方向と直交す
る方向に摺動可能なスライドコアが備えられているとと
もに、型閉じ状態でそのスライドコアの摺動方向と略平
行な方向にランナが形成され、固定型側から供給される
樹脂が上記スライドコア内およびランナを通って上記キ
ャビティのスライドコア側の端部もしくはその近傍から
同キャビティ内に注入される射出成形用金型であって、
上記スライドコアに、その固定型側に位置する面から反
対側の摺動面の方向に向かって所定の孔が形成されてい
るとともに、固定型側には、型閉じ時に上記所定の孔に
嵌合して先端部が上記ランナ内に突入するスプルブッシ
ュが備えられており、このスプルブッシュおよびランナ
を介してキャビティ内に樹脂が注入可能とされているこ
とを特徴とする射出成形用金型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26394495A JPH09104040A (ja) | 1995-10-12 | 1995-10-12 | 射出成形用金型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26394495A JPH09104040A (ja) | 1995-10-12 | 1995-10-12 | 射出成形用金型 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09104040A true JPH09104040A (ja) | 1997-04-22 |
Family
ID=17396431
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26394495A Pending JPH09104040A (ja) | 1995-10-12 | 1995-10-12 | 射出成形用金型 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH09104040A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011245753A (ja) * | 2010-05-27 | 2011-12-08 | Yoshino Kogyosho Co Ltd | 合成樹脂成形品及び射出成形金型 |
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1995
- 1995-10-12 JP JP26394495A patent/JPH09104040A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011245753A (ja) * | 2010-05-27 | 2011-12-08 | Yoshino Kogyosho Co Ltd | 合成樹脂成形品及び射出成形金型 |
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