JPH0910348A - 複数の消火装置を備えた厨房用自動消火設備の 起動方法および装置 - Google Patents

複数の消火装置を備えた厨房用自動消火設備の 起動方法および装置

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JPH0910348A
JPH0910348A JP18323995A JP18323995A JPH0910348A JP H0910348 A JPH0910348 A JP H0910348A JP 18323995 A JP18323995 A JP 18323995A JP 18323995 A JP18323995 A JP 18323995A JP H0910348 A JPH0910348 A JP H0910348A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】厨房用として複数の消火装置を備えたものにお
いて、それぞれの消火装置内の消火薬剤を噴出させるた
めの起爆装置の設置を1つで済むようにして、消火設備
の構成を簡単にする。 【構成】火災発生の信号をうけて起動し、厨房内に向け
て設置された複数の消火剤噴射ノズルに消火薬剤を圧送
するための複数の消火装置のそれぞれを起動させる場合
において、1つの消火装置に設備された起爆開封手段に
より開封噴出したガス圧を、他の消火装置の開封手段と
して利用する。 これにより複数設置した消火装置のす
べてについて、そのそれぞれに起爆装置を備え、しかも
それらの全ての消火装置に起動信号を送るための制御装
置を備える必要がなくなるために、設備の構造が簡素化
され、しかも設備の低コスト化を実現することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として厨房のレ
ンジや天麩羅用のフライヤー、あるいはフード、ダクト
等の箇所において発生した一連の火災を、複数台の消火
設備にて同時的に消火するための連動型の自動消火設備
に関し、構造の簡素化とコストの低減化をはかることを
目的とする。
【0002】
【従来の技術】従来公知の厨房用の自動消火装置につい
て図4に一例を示すと、レンジ台1の上に調理用鍋2と
揚げ物をするためのフライヤー3が置かれている。 調
理用鍋2とフライヤー3の上方にはフード4およびダク
ト5が設けられ、さらにフード4内には上記した調理用
鍋2およびフライヤー3に向けられた消火薬剤噴射用の
ノズル8および11、およびフード4内全体に向けられ
たノズル12・12′が、それぞれ取り付けられ、さら
にダクト5内にはノズル13が取り付けられており、ノ
ズル8はパイプ14を介して第1消火装置7に、ノズル
11はパイプ15を介して第2消火装置9に、さらにノ
ズル12および12′はパイプ16・17・18を介
し、またノズル13はパイプ19,18を介して第3消
火装置10に、それぞれ接続され、さらにダクト5の入
り口部分には単数または複数の火災感知器6が設置され
ている。
【0003】そして第1〜3消火装置は、とくに図示は
しないが、そのそれぞれに上記した火災感知器6による
火災発生の信号を受けて制御部経由の電気的信号により
発火する起爆装置、および先端に各消火装置の封板を破
るための、先端部を鋭突にしたカッターを有するピスト
ンがとりつけられ、該起爆装置の起爆発火による発生ガ
ス圧によりピストンが押圧されてカッターにより封板を
破り、充填されている消火薬剤を前記した各パイプ内に
圧送して各ノズルより噴射させるようになっている。
またこの場合、発火による起爆装置のほかに、ソレノイ
ドにより作動させるものや、あるいは封板を破るように
したもののほか、弁を開かせるようにしたものなどもみ
られる。
【0004】調理鍋2あるいはフライヤー3から失火し
た場合、そのいずれの箇所から失火した場合において
も、直ちにフード4やダクト5内に付着した油脂類に延
焼するために、厨房内の全体に消火薬剤を放射しなけれ
ば効果がないところから、火災感知器6による火災発生
信号により、まづ第1消火装置7を作動させてノズル8
から調理鍋2上へ消火薬剤を噴射させるとともに、次い
で第2消火装置9を作動させ、ノズル11からフライヤ
ー3上へ、さらに第3消火装置10を作動させて、パイ
プ18・19を介してノズル13からダクト5内へ、パ
イプ18,17,16を介してノズル12および12′
によりフード4内へ、それぞれ順次消火薬剤の噴射をお
こなうようになっている。 なおノズル8および11に
ついては、ここでは各1個設ける場合について説明した
が、各2個宛設けてそれぞれのノズルより放射させるよ
うにしたものもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の、複数の消火装置を備えた厨房用自動消火装置
にあっては、複数設置した消火装置のすべてについて、
そのそれぞれに起爆装置を備え、しかもそれらの全ての
消火装置に起動信号を送るための制御装置が必要となる
ことから、設備が複雑化するばかりでなく、高コスト化
するのを免れることができない。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明にあって
は、上記した従来技術における種々の課題を解決し、複
数の消火装置を備えた厨房用自動消火設備の構造の簡素
化とコストの低減化をはかることができるようにしたも
のであって、具体的には火災発生の信号をうけて起動
し、厨房内に向けて設置された複数の消火剤噴射ノズル
に消火薬剤を圧送するための複数の消火装置のそれぞれ
を起動させる場合において、1つの消火装置に設備され
た起爆開封手段により開封噴出したガス圧を、他の消火
装置の開封手段として利用するようにしたことを特徴と
する厨房用自動消火設備の起動方法に関する。
【0007】また本発明は、厨房内に向けて設置された
複数の消火剤噴出ノズルと、それぞれの消火剤噴出ノズ
ルに消火剤を供給するための複数の消火装置と、厨房内
における火災発生を感知し、消火装置を起動させるため
の電気的信号をおくる火災感知器とからなり、複数の消
火装置は、その1つが起爆装置により加圧ガス容器を開
封させる機構を有するとともに、他の消火装置は、上記
起爆装置により開封した加圧ガス容器の噴出ガス圧をう
けてそれぞれの加圧ガス容器を開封する機構を備えてい
ることを特徴とする厨房用自動消火装置にも関する。
【0008】
【作用】厨房内に設置された火災感知器が火災発生を感
知すると、1つの消火装置に電気的信号を送り、起爆装
置を起爆させる。 1つの消火装置の起爆装置が起爆
し、その発生ガス圧により加圧ガス容器を開封し、高圧
ガスを噴出させると、該ガスが当該消火装置を起動させ
て消火薬剤を放出させるとともに、そのガス圧の一部を
別の消火装置の起動部に導き、そのガス圧により加圧ガ
ス容器を開封させて高圧ガスを噴出させ、これに対応す
る消火装置内の消火薬剤を噴出させる。 同様にしてこ
の噴出ガスの一部をさらに別の消火装置の起動部に導
き、これをそのガス圧により加圧ガス容器を開封させて
高圧ガスを噴出させ、これによって対応する消火装置内
の消火薬剤を噴出させる。 なお消火装置の数がさらに
多い場合には、同様の作用によって順次消火薬剤を噴出
させる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下において、本発明の具体的な
内容を図1,図2および図3にあらわした一実施例に基
づいて説明すると、20はダクト(図示省略)の入り口
部分に設置されたところの、単数または複数の火災感知
器、21は消火装置収納ボックス、39は第1消火装
置、40は第2消火装置、41は第3消火装置、28は
第1消火装置39用の加圧ガス容器、33は第2消火装
置40用の加圧ガス容器、34は第3消火装置41用の
加圧ガス容器をあらわす。
【0010】火災感知器20は配線22を介して消火装
置収納ボックス21内に設けられた制御部23に接続さ
れ、また加圧ガス容器28・33・34は、いずれも容
器の内部に炭酸ガス等の高圧ガスを圧入し、開口部を薄
い金属板による封板29を溶接してガスを密封し、しか
もそれらの各上部には起動部24・31・32が取り付
けられている。 起動部24には、図2に詳細を示した
ように、加圧ガス容器28の開口部に臨ませたシリンダ
ー26a内にピストン26を入れ、通路24aに臨ませ
た起爆装置25と、シリンダー26aの側面に臨ませた
分岐接続部43とを有する。
【0011】すなわちピストン26は、下方部に、先端
を鋭突に尖らせ、しかもこれを前記した封板29に向け
た、内部中空のカッター27が取り付けられ、シリンダ
ー26a内を上下方向に進退自在に遊嵌されており、ス
プリング42を介して常時封板29から離間させる方向
に向けて付勢されている。 なお45は通路24aのガ
スがピストン26とシリンダー26aとの間に隙間を生
じないようにシールするための、気密用Oリングをあら
わす。 また起爆装置25は、内部に電気的エネルギー
により爆発する性質の起爆剤が充填されており、これを
通路24aに臨ませた状態にとりつけられ、しかもこれ
を前記した制御部23にリード線44を介して接続され
ている。 さらに分岐接続部43は内部を中空とし、一
端を前記したシリンダー26a内に通じさせるととも
に、他端にはパイプ30を、また分岐された部分にはパ
イプ35を、それぞれ接続させている。
【0012】また起動部31および32は、図3に詳細
を示したように、加圧ガス容器33・34のそれぞれの
開口部に臨ませたシリンダー47a内に形成したところ
の、ピストン47と、通路46に臨ませた接続部51
と、シリンダー47aの側面に臨ませた接続部52とを
有する。 ピストン47の構成については前記した起動
部24のピストン26と同様であり、接続部51には前
記した起動部24の分岐接続部43との間を連絡する接
続パイプ30と、起動部32の接続部51とを連絡する
接続パイプ53が介在されている。
【0013】なお起動部32の接続部51については、
この場合さらに接続すべき接続先がないので、接続口は
1つでよい。 また本実施例においては消火装置を3つ
にしたが、さらに4つ以上設ける場合においては、最後
の消火装置用の起動部を除き、中間に位置する起動部の
接続部51はすべて2口に分岐した図3の構成のものを
使用する必要がある。
【0014】さらに起動部24の分岐接続部43と第1
消火装置39との間には連結パイプ35が、また起動部
31の接続部52と第2消火装置40との間には連結パ
イプ36が、さらに起動部32の接続部52と第3消火
装置41との間には連結パイプ37がそれぞれ介在され
ている。
【0015】したがって、厨房内において、レンジ台上
の調理鍋やフライヤーから失火した場合、その炎は通常
では上方のフード内の全体にわたって燃え広がり、さら
には経時的に付着したダクト内の油脂類にも延焼して炎
が蔓延することになる。 この場合フード内やダクトの
入り口付近に設置した火災感知器20が、火災発生を感
知し、直ちにこれを制御部23に伝える。 さらに制御
部23ではリレー等を作動させてリード線44を介して
通電し、起動部24の起爆装置25を起爆させる。
【0016】起爆装置25の起爆により、通路24a内
に瞬時に高圧ガスが発生し、スプリング42の弾発力に
抗してピストン26を下方に圧し下げ、先端のカッター
27により加圧ガス容器28の開口部封板29を突き破
り、加圧ガス容器28内の圧力ガスを噴出させ、これを
カッター27の中空内部を通じてシリンダー26aから
分岐接続部43により、パイプ35を通じて第1消火装
置39内の消火薬剤を圧し出し、これをパイプ54を通
じてフードやダクト内に設置した消火剤噴射ノズル(図
示省略)から噴射させるとともに、上記圧力ガスの一部
を接続パイプ30を介して起動部31の通路46内に送
り込み、シリンダー47a内のピストン47を圧し下げ
て加圧ガス容器33の封板を突き破り、加圧ガス容器3
3内の圧力ガスを噴出させる。
【0017】さらに加圧ガス容器33より噴出したガス
は、シリンダー47aから連結パイプ36を介して第2
消火装置40内に圧送され、第2消火装置40内の消火
薬剤を圧し出し、これをパイプ55を介してフードやダ
クト内に設置した消火剤噴射ノズル(図示省略)から噴
射させるとともに、上記圧力ガスの一部を前記したのと
同様に、接続パイプ53を介して起動部32の通路46
内に送り込み、シリンダー47a内のピストン47を圧
し下げて加圧ガス容器34の封板を突き破り、加圧ガス
容器34内の圧力ガスを噴出させる。
【0018】加圧ガス容器34より噴出された圧力ガス
は、連結パイプ37を介して第3消火装置41内に圧送
され、第3消火装置41内の消火薬剤を圧し出して、こ
れをパイプ56を介し、フードやダクト内に設置した消
火剤噴射ノズル(図示省略)から噴射させる。
【0019】
【発明の効果】本発明は上記した通り、火災発生の信号
をうけて起動し、厨房内に向けて設置された複数の消火
剤噴射ノズルに消火薬剤を圧送するための複数の消火装
置のそれぞれを起動させる場合において、1つの消火装
置に設備された起爆開封手段により開封噴出したガス圧
を、他の消火装置の開封手段として利用するようにし、
そのために複数の消火装置は、その1つが起爆装置によ
り加圧ガス容器を開封する機構を有するとともに、他の
消火装置は、上記起爆装置により開封した加圧ガス容器
の噴出ガス圧をうけ、それぞれの加圧ガス容器を開封す
る機構を備えるようにしたものであるために、複数設置
した消火装置のすべてについて、そのそれぞれに起爆装
置を備え、しかもそれらの全ての消火装置に起動信号を
送るための制御装置を備える必要がなくなり、設備の構
造が簡素化され、しかも設備の低コスト化を実現するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である厨房用自動消火設備の
概略説明図。
【図2】起動部の部分拡大断面図。
【図3】起動部の部分拡大断面図。
【図4】公知の厨房用自動消火システムの概略説明図。
【符号の説明】 20 火災感知器 21 消火装置収納ボックス 22 配線 23 制御部 24 起動部 24a 通路 25 起爆装置 26 ピストン 26a シリンダー 27 カッター 28 加圧ガス容器 29 封板 30 接続パイプ 31 起動部 32 起動部 33 加圧ガス容器 34 加圧ガス容器 35 連結パイプ 36 連結パイプ 37 連結パイプ 39 第1消火装置 40 第2消火装置 41 第3消火装置 42 スプリング 43 分岐接続部 44 リード線 45 Oリング 46 通路 47 ピストン 47a シリンダー 48 Oリング 49 カッター 50 スプリング 51 接続部 52 接続部 53 接続パイプ 54 パイプ 55 パイプ 56 パイプ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】火災発生の信号をうけて起動し、厨房内に
    向けて設置された複数の消火剤噴射ノズルに消火薬剤を
    圧送するための複数の消火装置のそれぞれを起動させる
    場合において、1つの消火装置に設備された起爆開封手
    段により開封噴出したガス圧を、他の消火装置の開封手
    段として利用するようにしたことを特徴とする厨房用自
    動消火設備の起動方法。
  2. 【請求項2】厨房内に向けて設置された複数の消火剤噴
    出ノズルと、それぞれの消火剤噴出ノズルに消火剤を供
    給するための複数の消火装置と、厨房内における火災発
    生を感知し、消火装置を起動させるための電気的信号を
    おくる火災感知器とからなり、複数の消火装置は、その
    1つが起爆装置により加圧ガス容器を開封させる機構を
    有するとともに、他の消火装置は、上記起爆装置により
    開封した加圧ガス容器の噴出ガス圧をうけてそれぞれの
    加圧ガス容器を開封する機構を備えていることを特徴と
    する厨房用自動消火装置。
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