JPH09102917A - 信号再生装置 - Google Patents

信号再生装置

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Publication number
JPH09102917A
JPH09102917A JP7282660A JP28266095A JPH09102917A JP H09102917 A JPH09102917 A JP H09102917A JP 7282660 A JP7282660 A JP 7282660A JP 28266095 A JP28266095 A JP 28266095A JP H09102917 A JPH09102917 A JP H09102917A
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JP
Japan
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signal
frequency
remote control
carrier
mhz
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Application number
JP7282660A
Other languages
English (en)
Inventor
Chiharu Miwa
千春 三輪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pioneer Corp
Original Assignee
Pioneer Electronic Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、1の部屋に設置されている各種A
V再生機器を他の部屋から制御して、これを視聴するよ
うにした既存の屋内配線を利用した簡単な信号再生装置
を提供する。 【構成】 ブースターアンプ101とアンテナ入力端子
102との間に周波数変換/再送信ユニット10が設け
られ、一般の電波及び周波数変換/再送出された信号
が、分配器103及び屋内配線を経て各部屋の分岐器1
04に分配される。1の部屋には、センターコントロー
ラ60が設けられ、各種AV機器からのAV出力信号を
第1キャリア周波数で再変調し、屋内配線に再送出する
と共に各部屋からのリモコン信号を再生し、各種AV機
器が操作される。また、各部屋にはターミナルユニット
50が設けられ、一般の電波及び第2キャリア周波数で
再送信された信号を受信/再生し、視聴することができ
る。また、各種AV機器の選択及びプレイ操作の切替え
は、手元のリモコン操作により行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【0001】
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、1の部屋に設置されて
いる映像信号やオーディオ信号を再生する再生手段を他
の部屋から制御してこれを視聴するようにした信号再生
装置に関する。
【0003】
【0002】
【0004】
【従来の技術】従来から家庭内の映像機器やオーディオ
機器は、各部屋に夫々設け個人で使用することを優先さ
せてきた。近年核家族化が進む中で、2世帯住宅や3世
代住宅が核家族の別の形態として増加しつつある。こう
した核家族型大型住宅化の時代の中でモニターとしての
TV受像機が各部屋に必要であっても、LDプレーヤ、
CDプレーヤ、BS/CSチューナ、VTR等のAV機
器が各部屋にあることに疑問を抱き、種々のホームAV
システムが提案されている。
【0005】図8は、従来例におけるホームAVシステ
ムの第1の事例である。一般の住宅は、屋外アンテナか
らの配線を屋内のアンテナ入力端子に接続すれば、どの
部屋からでもテレビ受像機によって映像を視聴すること
が出来る。これは各部屋の壁内にテレビ用屋内配線が埋
設されているためで、このテレビ用屋内配線から分岐器
を通してテレビの電波を受信することができるのであ
る。
【0006】
【0003】ホームAVシステムを構築する場合、各部
屋に埋設されているテレビ用屋内配線を利用する方法が
考えられる。ここで、図8を用いてAVシステムの第1
の事例について説明する。
【0007】図8において、符号100はアンテナであ
り、符号101はブースタアンプである。ブースタアン
プ101からの配線はアンテナ入力端子102に接続さ
れている。屋内では、アンテナ入力端子102に入力さ
れた電波は、分配器103で各部屋に分配され、部屋の
壁面に設けられた分岐器104a〜104dを通してテ
レビ受像機に供給される。
【0008】
【0004】図8に示すシステムは、アンテナ入力端子
102と分配器103との間に混合器105を挿入し、
例えばリビングまで専用ケーブルで引込んでいる。そし
て、リビングには専用の送信装置106と、AV機器と
してのLDプレーヤ107、VTR108、CDプレー
ヤ109等を設けている。この送信装置106は、AV
機器から出力されるいずれか1つの映像信号やオーディ
オ信号を一般のテレビ(UHF/VHF帯)で使用され
ていない周波数(VHF帯の空チャネル、例えば2チャ
ネル)を使って再変調して送信する装置である。
【0009】例えば、VTR108の映像信号とオーデ
ィオ信号を送信装置106で2チャネルの周波数で送信
する。各部屋に設置されている図示せぬテレビ受像機で
2チャネルを受信すれば、VTR108の映像を視聴す
ることができる。
【0010】
【0005】また、映像信号を持たないCDプレーヤ1
09の場合は、オーディオ信号を2チャネルの周波数で
送信すれば、音声だけがテレビ受像機のスピーカを通し
て楽しむことができる。
【0011】また、一般のテレビチャネルに合わせれば
一般のテレビ映像が視聴できるのは勿論である。即ち、
このホームAVシステムは、アンテナ入力端子102と
分配器103との間に専用ケーブルと送信装置等を設け
ることで、LDプレーヤ、VTR、CDプレーヤ等の各
AV機器を各部屋に設ける必要がなくなる。
【0012】また、図9は、従来例におけるホームAV
システムの第2の事例である。
【0013】図9に示すホームAVシステムの第2の事
例は、既存のテレビ用屋内配線はそのまま用い、新たに
ホームAVシステム用の専用ケーブル及び専用端末を各
部屋に設けた場合の事例である。
【0014】
【0006】ホームAVシステムの第1の事例では、テ
レビ用屋内配線を利用したので映像信号やオーディオ信
号をテレビ電波の形態に変換して送信する必要があった
が、図9に示すホームAVシステムの第2の事例では、
専用ケーブルを用いているため映像信号やオーディオ信
号がそのまま送出することができる。即ち、送信装置1
10は、各AV機器から出力される映像信号やオーディ
オ信号の切替え装置であればよい。また、各部屋に設け
た専用端末装置111a〜111dは、テレビ受像器出
力と送信装置110から送出される信号を切替える切替
え回路と、リモコン信号を受信する受信機を設けてい
る。そして、受信装置112は、各部屋から送られてく
るリモコン信号に応じてAV機器を切替える切替え装置
である。
【0015】
【0007】例えば、1の部屋で送信装置110は、L
Dプレーヤ107の映像信号とオーディオ信号が送出さ
れており、LDプレーヤ107の画像を視聴している。
ここで1の部屋で、VTR108を切替える場合は、リ
モコン装置でVTR108を選択すると、リモコン信号
が専用端末111aで受信され受信装置112に送出さ
れる。受信装置112はリモコン信号の指令に従って、
LDプレーヤ107を停止させ、VTR108を動作さ
せ、その出力信号を専用端末装置111aに送出するこ
とで、1の部屋でVTR108の画像が視聴することが
できる。
【0016】
【0008】
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、図8
に示すホームAVシステムの第1の事例では、アンテナ
入力端子102からのケーブルを階下のリビングまで引
込む必要があり、専用ケーブルを埋設又は配線する工事
が必要となる。また、AV機器からの映像信号やオーデ
ィオ信号は送信装置側から一方的に送出されるため、各
部屋からの要求に対応することができず、双方向性がな
いシステムである。
【0018】また、図9に示すホームAVシステムの第
2の事例では、専用の送信装置及び受信装置を設けるこ
とで双方向システムとすることができるが、第1の事例
の場合と同様に、各部屋に専用ケーブルを埋設又は配線
する工事が必要となる。
【0019】このように、従来例におけるホームAVシ
ステムは、既存の屋内配線を有効利用することが難し
く、仮に専用端末装置を導入しても効率的且つ快適なホ
ームAVシステムを構築することが困難であった。
【0020】
【0009】また、部屋数が多いホテルや旅館等のよう
にホームAVシステムを更に拡大したシステムを新たに
構築しようとする場合は、専用ケーブルを埋設又は配線
する工事が大きな障害になっていた。
【0021】即ち、従来例におけるホームAVシステム
は、工事が必要となり、構築費用が大きく、外観が損な
われ、且つシステムの構築に多くの時間が掛かるという
多くの問題があった。
【0022】本発明は、上述した問題点に着目してなさ
れたもので、既存の屋内配線を有効利用した汎用性が高
く,且つ簡単な双方向性を有する信号再生装置を提供す
ることにある。
【0023】
【0010】
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するためになされたものであり、請求項1記載の信号
再生装置は、1の部屋に設置された映像信号および/ま
たはオーディオ信号を再生出力する再生手段と、再生機
器よりの再生信号で第1キャリアを変調する変調手段
と、変調手段よりの変調信号がテレビ屋内配線を介して
入力されキャリア周波数を第1キャリア周波数とは異な
る周波数の第2キャリアに変換する周波数変換手段と、
他の部屋に設置され周波数変換手段よりの変調信号がテ
レビ屋内配線を介して入力されキャリア周波数を前記第
1キャリア周波数とは異なる第5キャリア周波数に再変
換する周波数再変換手段と、他の部屋に設置され周波数
再変換手段よりの変調信号が入力され再生信号を復調す
る復調手段とを備えたことを特徴とする。
【0025】
【0011】また、請求項2に記載の信号再生装置は、
請求項1において、第1キャリア及び第2キャリアは、
それぞれTV番組が放送されていない空チャネルの周波
数であることを特徴とする。
【0026】
【0012】また、請求項3に記載の信号再生装置は、
請求項1において、他の部屋には、少なくとも再生手段
を再生出力せしめるためのリモコン信号を送出するリモ
コン送信機と、リモコン信号を受信する第1リモコン信
号受信部と、リモコン信号受信機で受信したリモコン信
号で第3キャリアを変調すると共に、該変調リモコン信
号をテレビ屋内配線に送出する第1リモコン信号送信部
とを備え、周波数変換手段は、変調リモコン信号を第3
キャリア周波数都は異なる第4キャリア周波数に変換
し、1の部屋には、テレビ屋内配線を介して入力された
第4キャリアを変調している変調リモコン信号を受信す
ると共に、該変調リモコン信号を復調する第2リモコン
信号受信部と、復調されたリモコン信号を再生手段に対
して送信する第2リモコン信号送信部とを備えたことを
特徴とする。
【0027】
【0013】また、請求項4に記載の信号再生装置は、
請求項1において、再生手段を複数備え、変調手段は各
再生手段よりの映像信号および/またはオーディオ信号
でそれぞれ異なる周波数の第1キャリアを変調すること
を特徴とする。
【0028】
【0014】そして、請求項5に記載の信号再生装置
は、請求項1において、他の部屋には、テレビ屋内配線
より導出される周波数再変換手段を通して復調手段に入
力するか、周波数再変換手段を通さずに直接復調手段に
入力するかを切り替える切り替えスイッチを備え、切り
替えスイッチにより周波数再変換手段を通したときには
復調手段は再生手段よりの再生信号を復調し、周波数再
変換手段を通さないときには復調手段はTV放送信号を
復調するようにしたことを特徴とする。
【0029】
【0015】
【0030】
【作用】本発明による信号再生装置においては、1の部
屋の再生手段からの映像信号および/またはオーディオ
信号で第1キャリアを変調し、この変調信号をテレビ屋
内配線を介して送出する。周波数変換手段は、入力され
た変調信号のキャリア周波数を第1キャリア周波数とは
異なる周波数の第2キャリアに変換し、再びテレビ屋内
配線に送出する。この第2キャリアに変換された再変調
信号は、他の部屋に設置された周波数再変換手段に入力
され、ここで再び第1キャリア周波数とは異なる第5キ
ャリア周波数に再変換される。そして、この第5キャリ
周波数を復調することにより1の部屋の再生機器からの
映像信号および/またはオーディオ信号を視聴すること
が可能な信号再生装置を提供することができる。
【0031】
【0016】また、本発明による信号再生装置において
は、第1キャリア及び該第1キャリアと異なる周波数の
第2キャリアは、TV番組が放送されていない空チャネ
ルの周波数としたので他の機器に妨害を与えることがな
い信号再生装置を提供することができる。
【0032】
【0017】また、本発明による信号再生装置におい
て、他の部屋に備えたリモコン送信機より再生手段を再
生出力せしめるためのリモコン信号を送出すると、第1
リモコン信号受信部がこれを受信し、第1リモコン信号
送信部により第3キャリアを受信したリモコン信号で変
調すると共に、該変調リモコン信号をテレビ屋内配線に
送出する。周波数変換手段は、この変調リモコン信号を
第3キャリア周波数とは異なる第4キャリア周波数に変
換し、1の部屋に備えた第2リモコン信号受信部により
テレビ屋内配線を介して入力される前記変調リモコン信
号を受信すると共に、該変調リモコン信号を復調する。
そして、第2リモコン信号送信部によりこの復調された
リモコン信号を再生手段に対して送信する。
【0033】
【0018】そして、本発明による信号再生装置におい
て、他の部屋に備えた切り替えスイッチにより、テレビ
屋内配線より導出される信号を周波数再変換手段を通し
て復調手段に入力すると再生手段よりの再生信号が復調
され、周波数再変換手段を通さずに直接復調手段に入力
するTV放送信号が復調される。
【0034】
【0019】
【0035】
【実施例】図1は本発明によるホームAVシステムの実
施例を示した。尚、従来例と同一の部分には同一の符号
を付してある。
【0036】図1において、符号100はUHF/VH
F用テレビアンテナであり、符号101はUHF帯の電
波とVHF帯の電波を混合し、増幅するためのブースタ
ーアンプである。このブースターアンプ101の出力
は、同軸ケーブルによって周波数変換手段としての後述
する周波数変換/再送信ユニット10の入力端子側に接
続されている。また、この周波数変換/再送信ユニット
10の出力端子は、母屋の壁面に設けられたアンテナ入
力端子102に同軸ケーブルによって接続されている。
周波数変換/再送信ユニット10には、更にBS/CS
アンテナ120からの図示せぬBS/CSコンバータの
出力ケーブルが接続されている。
【0037】
【0020】ブースターアンプ101、周波数変換/再
送信ユニット10及びBS/CSコンバータ等は、内部
に電子回路が使われているので直流電源が必要となる
が、アンテナ入力端子102から周波数変換/再送信ユ
ニット10に配線される同軸ケーブルの心線を通して直
流電源が供給される。
【0038】符号103は、屋内に設けられた後述する
分配器であり、アンテナ入力端子102から壁内に埋設
された同軸ケーブル等の屋内配線ケーブルによって配線
されている。そして、屋外の各種アンテナからの信号
は、分配器で分配された後、各部屋毎に設けられた分岐
器104a〜104cに供給される。
【0039】
【0021】1の部屋としてのリビングルームには、再
生手段としての各種AV機器及び後述する変調手段とし
てのセンターコントローラ60が設置されており、リビ
ングの壁面に設けられた分岐器104aから同軸ケーブ
ルで接続されている。
【0040】また、センターコントローラ60の映像信
号及びオーディオ信号用の各端子には、各種AV機器か
らの再生信号が接続されている。
【0041】リモコン送出ユニット80は、リビングル
ームの天井側面、或いは見通しの良い場所に設置され、
センターコントローラ60と配線されている。
【0042】そして、センターコントローラ60のモニ
ター出力端子には、テレビ受像機79が接続されてい
る。
【0043】一方、他の部屋としての子供部屋及び寝室
には、後述する周波数再変換手段としてのターミナルユ
ニット30が各々設置されており、壁面に設けられた分
岐器104b、104cと同軸ケーブルで接続されてい
る。ターミナルユニット30には、再生手段としてのテ
レビ受像機55が接続されている。
【0044】また、リモコンユニット50は、テレビ受
像機55の上部、或いは見通しの良い場所に設置され、
ターミナルユニット30に接続されている。
【0045】
【0022】ここで、本発明による実施例の動作を説明
する前に、ホームAVシステム全体の動作を分かり易く
するため、ホームAVシステムで用いられる各構成要件
について先ず、説明することにする。 (1)分岐器 分岐器は図2(a)に示すように、巻数比n:1の高周
波トランスT1とT2をハイブリッド接続したもので、
入力端子に加えられた信号は、出力端子に直接流出
する一方、T1の1次側に電流が流れると、T1の2次
側に電流が誘起され、更にT2の1次側に電流が流れる
ことでT2の2次側に電流が誘起されるので、入力端子
に供給された信号の一部を分岐出力から取り出すこ
とができる。また、分岐出力から信号が流入すると、
高周波トランスT1とT2がハイブリッド接続されてい
るため、各巻線に発生する電流は、同振幅、逆位相にな
ることから、打消し合い出力端子側に不要な信号が流
出することがない。
【0046】しかし、分岐出力から流入する信号は、
入力端子側にも発生するので、入力端子側に出力す
ることができる。即ち、分岐器は、入力端子と出力端
子間、及び入力端子と分岐出力間では双方向に信
号が伝達されるが、出力端子と分岐出力間には信号
が伝達されない特性を持っている。また、図2(b)は
本発明の実施例で用いる分岐器のシンボルマークであ
る。
【0047】
【0023】(2)分配器/混合器 分配器は図3(a)に示すように、2個の高周波トラン
スから構成され、入力端子から加えられた信号は、イ
ンピーダンス変換トランスT3を通して分配トランスT
4に加えられる。この分配トランスT4は、高い透磁率
のフェライトコアにコイルを巻いてあり、出力端子側
及び出力端子側の巻線が同一巻数で逆方向に巻いてあ
るので、入力端子から加えられた信号のエネルギー
は、2等分され出力端子側及び出力端子側に出力さ
れる。
【0048】しかし、出力端子側から出力端子側
へ、又は出力端子側から出力端子側へ流入する信号
は、分配トランスT4の巻線が同一振幅、逆位相になる
ように巻かれているため、互いに打ち消し合い流出しな
い。また、出力端子又は出力端子から流入する信号
は、入力端子側に出力することができるので、入力端
子と出力端子及び出力端子間が双方向となり、分
配器を混合器として用いることができることから、ここ
では分配器/混合器と呼ぶことにする。また、図3
(b)は、本発明の実施例で用いる分配器/混合器のシ
ンボルマークである。
【0049】
【0024】(3)センターコントローラ 図4は、センターコントローラ60のブロック図であ
る。
【0050】図4において、符号61a〜61cはステ
レオエンコーダを内蔵したRFモジュレータである。符
号62a〜62cはRFモジュレータの映像信号入力端
子であり、符号63a〜63cはRFモジュレータのオ
ーディオ信号のL側入力端子及び符号64a〜64cは
オーディオ信号のR側入力端子である。
【0051】L側入力端子63aとR側入力端子64a
から入力されるオーディオ信号は、ステレオエンコーダ
65に供給され、ステレオの形態であるコンポジット信
号に変換される。
【0052】このコンポジット信号は、例えば日本で採
用している方式の場合は、 コンポジット信号=(L+R)+(L−R)sinωs
t+sinωpt の形態の信号である。尚、sinωstはステレオ副搬
送波信号であり、sinωptはパイロット信号であ
る。
【0053】
【0025】そして、ステレオエンコーダ65で作られ
たコンポジット信号及び映像入力端子62aから入力さ
れた映像信号は、RF変調器66で例えば日本における
NTSC方式のテレビ放送電波の形態に変調される。こ
のRF変調器66で用いられる搬送周波数は、図5に示
すように日本に於けるNTSC方式のテレビ放送電波の
周波数の中で、VHF帯のLチャネル(90MHz〜1
08MHz)とHチャネル(170MHz〜222MH
z)の間の空チャネルの周波数帯を採用している。この
空チャネルの搬送周波数を第1キャリアとしての第1搬
送周波数(108MHz〜160MHz)と呼ぶことに
する。
【0054】また、本発明による実施例の内容を具体的
に説明するため、上記第1搬送周波数を各AV機器用に
6MHzの周波数帯毎に振り分け、例えば3つのチャネ
ルをAチャネル(108MHz〜114MHz)、Bチ
ャネル(114MHz〜120MHz)及びCチャネル
(120MHz〜126MHz)と呼ぶことにする。
【0055】
【0026】即ち、RFモジュレータ61aを、例えば
LDプレーヤ(レーザーディスク)107用とすれば、
LDプレーヤ107からの映像信号及びオーディオ信号
は、RFモジュレータ61aでテレビ電波の形態に変調
され、例えばAチャネルの周波数で出力される。また、
VTRプレーヤ108用には、RFモジュレータ61a
と同一構成のRFモジュレータ61bを振り分け、VT
Rプレーヤ108からの映像信号及びオーディオ信号
を、Bチャネルの周波数で出力する。同様に、CDプレ
ーヤ63用にRFモジュレータ61aと同一構成のRF
モジュレータ41cを振り分け、Cチャネルの周波数で
出力する。この時、CDプレーヤ63には映像信号がな
いので、無変調の映像搬送波(例えば黒画像)とオーデ
ィオ信号で送出される。
【0056】上述のように3台のRFモジュレータ61
a、61b、61cの出力信号は、夫々異なる1搬送周
波数で出力される。
【0057】
【0027】この各RFモジュレータ61a〜61cに
よって変調された出力信号は一端、分配器/混合器67
で混合され、増幅器68で増幅された後、第1搬送周波
数を通過させるBPF(バンドパスフィルタ)69、分
配器/混合器70及び分配器/混合器71を経てセンタ
ーコントローラ60の入力端子72から送出される。
【0058】一方、UHF/VHF帯のテレビ電波は、
センターコントローラ60の入力端子72から分配器/
混合器71を経てモニター端子73に出力されているの
で、テレビ受信機79は、UHF/VHF帯のテレビ電
波を受信することができる。
【0059】ここで、分配器/混合器71は、端子側
にRFモジュレータの出力信号が供給されているが、上
述したように端子から端子側に信号が流入すること
がないので、モニター端子73に接続されたテレビ受像
機がRFモジュレータの出力信号によって妨害を受ける
ことはない。
【0060】
【0028】また、センターコントローラ60は、第1
搬送周波数の後述するRチャネルを用いて送出されるリ
モコン信号を検出する。センターコントローラ60の入
力端子72から分配器/混合器71及び分配器/混合器
70を経て検出したリモコン信号は、バッファーアンプ
74を経てRチャネルを通過させるBPF75に供給さ
れる。そして、BPF75を通過したリモコン信号は、
バッファーアンプ76を経てFSK復調器77に供給さ
れ復調される。
【0061】FSK復調器77で復調されたデジタル信
号は、リモコン出力端子78から出力される。そして、
リモコン出力端子78は、赤外線発光ダイオード駆動回
路82及び赤外線発光ダイオード83で構成されるリモ
コン送出ユニット80の入力端子81に接続されてい
る。リモコン送出ユニット80に対する電源供給は、F
SK復調器77から接続ケーブルを通して行われてい
る。
【0062】ここで、分配器/混合器70は、分配器/
混合器71の場合と同様に、RFモジュレータの出力信
号が分配器/混合器71の端子側に信号が流入するこ
とがないので、FSK復調器77等に妨害を与えること
はない。
【0063】
【0029】(4)周波数変換/再送信ユニット 図6は、周波数変換/再送信ユニット10のブロック図
である。
【0064】図6において符号11は、周波数変換/再
送信ユニット10の入力端子で、屋外に設置されたUH
F/VHF用アンテナ100からの電波がブースターア
ンプ101を経て入力される。符号12は、BPFであ
り、使用されているUHF/VHF帯の周波数だけを通
過させるフィルタであると共に、周波数変換/再送信ユ
ニット10からの不要輻射を防止している。
【0065】BPF12の出力は、分岐器13及び分岐
器14を経て、分配器/混合器15の一方の端子に供
給される。そして、この分配器/混合器5の出力は、周
波数変換/再送信ユニット10の出力端子16に接続さ
れている。
【0066】
【0030】また、周波数変換/再送信ユニット10に
はBS/CSコンバータ用入力端子17が設けられてお
り、BS/CSコンバータからの信号をHPF(ハイパ
スフィルタ)18を通して分配器/混合器15の他方の
端子に接続されている。
【0067】周波数変換/再送信ユニット10の出力端
子16から入力端子11に至る経路及びBS/CSコン
バータ用入力端子17に至る経路には、直流電源を供給
するため、直流結合されている。
【0068】また、周波数変換/再送信ユニット10
は、屋外アンテナからの電波を混合して屋内に導くため
の混合器の役目と、屋内側から流入される信号を別の周
波数に再変換する役目を持っている。
【0069】
【0031】この周波数変換/再送信ユニット10の出
力端子16から流入する信号は、上述したように、セン
ターコントローラ60で用いた第1搬送波周波数として
の3つのチャネル、即ちAチャネル(108MHz〜1
14MHz)、Bチャネル(114MHz〜120MH
z)、Cチャネル(120MHz〜126MHz)及び
後述するリモコン信号のRチャネル(154MHz〜1
60MHz)の信号である。この出力端子16から流入
する第1搬送周波数は、分配器/混合器15及び分岐器
14を経て、第1搬送周波数用のBPF19に供給され
る。そして、BPF19の出力信号は、増幅器20で増
幅された後、混合器21に供給される。混合器21に
は、図示せぬ水晶振動子で構成される局部発振器22か
らの発振周波数が供給されており、局部発振器22の発
振周波数と第1搬送周波数が混合器21で混合される。
【0070】
【0032】ここで用いる局部発振器22の発振周波数
を、例えば200MHzとすると、第1搬送周波数(1
08MHz〜160MHz)の周波数は、混合器21に
よって308MHz〜360MHzに変換される。
【0071】この変換された周波数は、図5に示すよう
にUHF帯とVHF帯の間の空チャネルの搬送周波数で
あり、これを第2キャリアとしての第2搬送周波数(3
08MHz〜360MHz)と呼ぶことにする。
【0072】混合器21で変換された第2搬送周波数
は、増幅器23で増幅された後、第2搬送周波数用のB
PF24に供給される。そして、BPF24の出力信号
は、分岐器13、分岐器14及び分配器/混合器15を
経て出力端子16から再送出される。
【0073】
【0033】ここで、分岐器13の端子に供給された
第2搬送周波数は、分岐器13の−のアイソレーシ
ョンによってBPF12側に送出されることはない。
【0074】また、分岐器14の端子に供給された第
2搬送周波数は、分岐器14の−のアイソレーショ
ンによりBPF19側へ送出されることはない。
【0075】上述したように、局部発振器22は水晶振
動子を用いた固定周波数発振回路で構成していることか
ら、環境変化に対して非常に安定しており、屋外に放置
しても保守や調整等の必要がない。
【0076】
【0034】(4)ターミナルユニット 図7は、ターミナルユニットのブロック図である。
【0077】図7において、符号31は、ターミナルユ
ニット30の入力端子であり、子供部屋及び寝室の壁面
に設けられた分岐器104b、104cに接続されてい
る。この各分岐器104b、104cには、屋内配線ケ
ーブルに重畳されているUHF/VHF帯の電波及び周
波数変換/再送信ユニット10によって周波数が再変換
された第2搬送波周波数の信号が供給されている。入力
端子31に供給されたこれらの信号は、2回路2系統切
替え用の高周波スイッチ32aの一方の端子(a)を経
て分配器/混合器33に供給され、BPF34に供給さ
れる。このBPF34は、第2搬送周波数の信号を抽出
するフィルタである。そして、BPF34を通過した信
号は、増幅器35で増幅された後、混合器36に供給さ
れる。
【0078】
【0035】この混合器36には、図示せぬ水晶振動子
で構成される局部発振器37からの発振周波数が供給さ
れており、この局部発振器37の発振周波数と第2搬送
周波数が混合器36で混合される。ここで用いる局部発
振器27の発振周波数を、例えば138MHzとする
と、第2搬送周波数(308MHz〜360MHz)の
周波数は、混合器36によって170MHz〜222M
Hzに変換される。これを第5キャリアとしての第5搬
送周波数(170MHz〜222MHz)と呼ぶことに
する。
【0079】この混合器36で変換された周波数は、V
HF帯の4〜12チャネルの周波数に相当する。そし
て、混合器36の出力信号は、増幅器38で増幅された
後、VHF帯を通過させるBPF39を経て高周波スイ
ッチ32bの一方の端子(a)に供給される。そして、
高周波スイッチ22bの出力信号は、ターミナルユニッ
ト30のTV出力端子40に供給される。
【0080】
【0036】一方、高周波スイッチ32aの他方の端子
(b)は、高周波スイッチ32bの他方の端子(b)側
に接続されている。この2つの高周波スイッチ32a、
32bは、後述するリモコン操作によって図示せぬマイ
コンの指令で高周波スイッチ32a、32の(a)側及
び(b)側に同時に切替えられる。
【0081】また、ターミナルユニット30には、リモ
コン入力端子41が設けられている。このリモコン入力
端子41には、ターミナルユニット30から離れた位置
に設置されたリモコン受光ユニット50からの信号が供
給される。このリモコン受光ユニット50は、赤外線受
光素子53及び受信回路52で構成され、赤外線受光素
子53からの信号を受信回路52で受信し、デジタル信
号に変換した後、リモコン出力端子51から出力され
る。
【0082】
【0037】リモコン受光ユニット50から出力される
デジタル信号は、デジタル変調手段としてのFSK変調
回路42でFSK変調される。一般に、FSK変調され
た信号は、テレビ放送電波のアウトバンドが用いられる
が、本発明の実施例では、第1搬送周波数の中の、例え
ばRチャネル(154MHz〜160MHz)としてい
る。これを第3キャリアとしての第3搬送周波数(15
4MHz〜160MHz)と呼ぶことにする。
【0083】このFSK変調された信号は、増幅器43
で増幅された後、BPF44を経て分配器/混合器33
及び高周波スイッチ32aを経て入力端子31からリモ
コン信号として出力される。
【0084】尚、リモコン受光ユニット50に対する電
源供給は、FSK変調回路42から接続ケーブルによっ
て供給される。
【0085】
【0038】図1において、リビングルームに設置され
た各種AV機器は、例えば全て再生状態にあり、LDプ
レーヤ107、VTRプレーヤ108及びCDプレーヤ
109から再生された映像信号及びオーディオ信号が、
センターコントローラ60に設けられたRFモジュレー
タによって、各機器毎に変調される。即ち、LDプレー
ヤ107はAチャネル(108MHz〜114MHz)
に、VTRプレーヤ108はBチャネル(114MHz
〜120MHz)に、そして、CDプレーヤ109はC
チャネル(120MHz〜126MHz)の第1搬送周
波数を用いて変調され、分岐器104aを介して屋内配
線ケーブルで周波数変換/再送信ユニット10に送られ
る。
【0086】ここで、各機器の搬送周波数は、第2搬送
周波数に変換され、周波数変換/再送信ユニット10か
ら再送信される。
【0087】
【0039】そして、この第2搬送周波数に変換された
信号は、分配器103で各部屋に分配され、各部屋の分
岐器104b、104cに供給される。
【0088】一方、子供部屋或いは、寝室に設けられた
ターミナルユニット30の入力端子31は、分岐器10
4b、104cに接続されている。
【0089】また、リモコン受光ユニット50は、テレ
ビ受像機の上などの見通しの良い場所に設置され、ター
ミナルユニット30に接続されている。そして、テレビ
受像機55がTV出力端子に接続されている。
【0090】いま、視聴者は子供部屋で一般のUHF/
VHF帯のテレビ電波を受信しているものとする。この
時、ターミナルユニット30内部の高周波スイッチ32
a、32bは、共に(b)側に切替えられている。
【0091】
【0040】ここで、視聴者が、リビングルームで再生
中のLDプレーヤ107に切替える場合は、リモコン送
信機54の図示せぬ操作ボタン、例えば、「AV」を押
下する。リモコン送信機54から発射された赤外線は、
リモコン受光ユニット50で受光され、受信回路52か
らのデジタル信号をターミナルユニット30に供給す
る。リモコン受光ユニット50からデジタル信号が入力
されると、図示せぬマイコンは、AV機器からの信号を
受信することを判断し、高周波スイッチ32a、32b
に対して指令を出し、高周波スイッチ32a、32bを
(a)側に切替える。この時、ターミナルユニット30
に接続されているテレビ受像機55がAチャネル(10
8MHz〜114MHz)、即ち4チャネルを受信する
状態になっていれば、上記操作でLDの映像を視聴する
ことができる。
【0092】即ち、前述したように、LDプレーヤ10
7の再生信号によって変調された第1搬送周波数は、A
チャネル(108MHz〜114MHz)を用いてお
り、このAチャネルが周波数変換/再送信ユニット10
で第2搬送周波数(308MHz〜314MHz)に変
換され、更にターミナルユニット30で再変換されて得
られた周波数(108MHz〜114MHz)は、VH
F帯の4チャネルに相当する。(本発明の実施例では、
このような周波数に設定した。)
【0093】
【0041】しかし、リモコン操作をする以前のテレビ
受像機55の受信チャネルが4チャネル以外の場合は、
テレビ受像機55用のリモコン装置でテレビ受像機55
のチャネルを4チャネルに変更すれば、LDプレーヤ1
07の映像をテレビ受像機55で視聴することができ
る。また、同様に、VTRプレーヤ108の映像を視聴
する場合は、5チャネルを、また、CDプレーヤ109
のオーディオ信号を楽しむ場合は、6チャネルをテレビ
受像機55用リモコンで選択することができる。
【0094】また、各AV機器の他の番組、例えばCD
の音楽を聴く場合は、ターミナルユニット30用のリモ
コン送信機54を操作して、例えば図示せぬ「CD」を
押下する。リモコン送信機54から発射された赤外線
は、リモコン受光ユニット50で受光され、受信回路5
2からデジタル信号をターミナルユニット30に供給す
る。
【0095】
【0042】そして、リモコン受光ユニット50からデ
ジタル信号が入力されると、マイコンは、AV機器を操
作する信号であることを判断し、デジタル信号をFSK
変調器で変調し、Rチャネル(154MHz〜160M
Hz)の搬送周波数に変換し、リモコン信号としてター
ミナルユニット30から出力され、周波数変換/再送信
ユニット10に供給する。そして、Rチャネル(154
MHz〜160MHz)のリモコン信号は、第2搬送周
波数の周波数帯である第4キャリアとしての第4搬送周
波数(354MHz〜360MHz)に変換され、周波
数変換/再送信ユニット10から再送信される。この第
2搬送周波数に変換されたリモコン信号は、屋内配線ケ
ーブルでリビングの分岐器104aに分配され、センタ
ーコントローラ60の入力端子72に供給される。そし
て、入力端子72から検出したリモコン信号は、センタ
ーコントローラ60内部でFSK復調され、デジタル信
号をリモコン送出ユニット80に供給して、赤外線を発
光させる。
【0096】
【0043】リモコン送出ユニット80は、天井側面或
いは見通しの良い場所に設置されているので、リモコン
送出ユニット80から発射された赤外線は、CDプレー
ヤ109の図示せぬパネル面に設けられた赤外線受光部
に到達し、CDプレーヤ109内部に設けられた図示せ
ぬリモコン信号検出回路で復調され、デジタル信号に変
換される。このデジタル信号には、CDプレーヤ109
を操作するデジタルコードが含まれているので、CDプ
レーヤ109は、再生を開始する。この時、CDプレー
ヤ109は、トラック選択の指令を受けていないので最
初のトラックから再生を開始する。そして、CDプレー
ヤ109の再生出力はRFモジュール61cで変調さ
れ、Cチャネル(120MHz〜126MHz)の搬送
周波数でセンターコントローラ60から送出される。そ
して、周波数変換/再送信ユニット10で周波数変換さ
れ各分岐器に再送信されるので、子供部屋で6チャネル
を受信しているテレビ受像機のスピーカからは、CDプ
レーヤ109の最初のトラックの音楽を聴取することが
できる。ここで、トラック番号を変更したい場合は、タ
ーミナルユニット30用のリモコン送信機54を操作し
て、例えば「3」を押下することによって、上述した動
作を行い3曲目のトラックに切替えられる。
【0097】
【0044】尚、本発明の実施例において、周波数変換
/再送信ユニット10で用いられる局部発振器22の発
振周波数を200MHzとした場合の例で説明したが、
局部発振器22の発振周波数は、センターコントローラ
60から送出される第1搬送周波数(108MHz〜1
70MHz)の周波数帯を第2搬送周波数(222MH
z〜470MHz)の周波数帯に変換するためのもので
あり、200MHzの周波数に限定されるものではな
い。
【0098】また、前述と同様にターミナルユニット3
0で用いられる局部発振器37の発振周波数を138M
Hzとした場合の例で説明したが、局部発振器37の発
振周波数は、周波数変換/再送信ユニット10から送出
される第2搬送周波数(222MHz〜470MHz)
の周波数帯を本実施例で使われているVHF帯の周波
数、即ち、VHF帯のLチャネル(90MHz〜108
MHz)とHチャネル(170MHz〜222MHz)
の周波数帯に変換するためのものであり、138MHz
の周波数に限定されるものではない。
【0099】
【0045】以上のことから、周波数変換/再送信ユニ
ット10から送出される第2搬送周波数をターミナルユ
ニット30で周波数変換する場合、固定の発振周波数
(この場合は138MHz)では求めるVHF帯の周波
数に変換できない時(VHF帯の周波数に空チャネルが
有るため)がある。この場合、発振器は、発振周波数が
可変できる方式を採用し、VHF帯のLチャネル(90
MHz〜108MHz)の周波数に変換する場合と、H
チャネル(170MHz〜222MHz)周波数に変換
する場合とを切替えられるように構成しても良い。
【0100】また、ターミナルユニット30において、
リモコン受光ユニット50から出力されるデジタル信号
をFSK変調回路42でFSK変調する時の搬送周波数
を第1搬送周波数の中の、Rチャネル(154MHz〜
160MHz)とした例で説明したが、第1搬送周波数
の中の周波数帯であれば、どの周波数であっても本発明
の目的を達成することができる。また、リモコン受光ユ
ニット50から出力されるデジタル信号は、映像信号の
ように広帯域(6MHz)を必要としないことから、第
1搬送周波数の中の未使用の周波数帯に設定すれば良
い。
【0101】
【0046】
【0102】
【発明の効果】上述したように本発明による信号再生装
置は、1の部屋に再生手段及び変調手段を設け、第1キ
ャリア周波数による変調信号をテレビ屋内配線を介して
送出する。そして、この変調信号を周波数変換手段によ
って、第1キャリア周波数と異なる第2キャリア周波数
に変換し、再びテレビ屋内配線に送出する。
【0103】第2キャリアに変換された変調信号は、他
の部屋に設置された周波数再変換手段に入力され、ここ
で再び第5キャリ周波数に再変換される。この第5キャ
リ周波数を復調することにより1の部屋の再生機器から
の映像信号および/またはオーディオ信号を他の部屋で
視聴することが可能となる。
【0104】即ち、本発明による信号再生装置は、専用
ケーブルを用いることなく、既存のテレビ用屋内配線で
簡単にホームAVシステムを構築することができる。
【0105】
【0047】また、本発明による信号再生装置におい
て、第1キャリア周波数及びこの第1キャリア周波数と
異なる第2キャリア周波数は、TV番組が放送されてい
ない空チャネルの周波数としたので他の機器に妨害を与
えることがない。
【0106】また、本発明による信号再生装置におい
て、他の部屋からリモコン操作によって1の部屋に設置
された再生手段を制御することができる。
【0107】そして、本発明によれば、他の部屋におい
て再生手段よりの再生信号とTV放送信号とを選択して
視聴できる。その場合、再生信号のキャリアが同一周波
数であっても相互に妨害を与えることがない。
【0108】
【0048】また、本発明による信号再生装置におい
て、センターコントローラ、周波数変換/再送信ユニッ
ト及びターミナルユニット等の専用の機器を用いること
で、新たにホームAVシステムを構築する場合、ホテル
等の小規模、大規模に関係なく既存の屋内配線を利用し
て簡単に、大きな工事が伴わず、且つ短期間にホームA
Vシステムを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるホームAVシステム
図。
【図2】本発明の実施例に用いられる分岐器の回路図。
【図3】本発明の実施例に用いられる分配器/混合器の
回路図。
【図4】本発明の実施例に用いられるセンターコントロ
ーラのブロック図。
【図5】NTSC方式における日本のUHF/VHF帯
TV電波周波数配置図。
【図6】本発明の実施例に用いられる周波数変換/再送
信ユニットのブロック図。
【図7】本発明の実施例に用いられるターミナルユニッ
トのブロック図。
【図8】従来例におけるホームAVシステムの第1の事
例のブロック図。
【図9】従来例におけるホームAVシステムの第2の事
例のブロック図。
【符号の説明】
10・・・周波数変換/再送信ユニット 30・・・ターミナルユニット 50・・・リモコンユニット 60・・・センターコントローラ 79・・・テレビ受像機 80・・・リモコン送出ユニット 100・・UHF/VHF用テレビアンテナ 101・・ブースターアンプ 102・・アンテナ入力端子 103・・分配器 104a、104b、104c・・分岐器 107・・LDプレーヤー 108・・VTRプレーヤー 109・・CDプレーヤー 120・・BS/CSアンテナ
【手続補正書】
【提出日】平成8年11月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1の部屋に設置されて
いる映像信号やオーディオ信号を再生する再生手段を他
の部屋から制御してこれを視聴するようにした信号再生
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から家庭内の映像機器やオーディオ
機器は、各部屋に夫々設け個人で使用することを優先さ
せてきた。近年核家族化が進む中で、2世帯住宅や3世
代住宅が核家族の別の形態として増加しつつある。こう
した核家族型大型住宅化の時代の中でモニターとしての
TV受像機が各部屋に必要であっても、LDプレーヤ、
CDプレーヤ、BS/CSチューナ、VTR等のAV機
器が各部屋にあることに疑問を抱き、種々のホームAV
システムが提案されている。図8は、従来例におけるホ
ームAVシステムの第1の事例である。一般の住宅は、
屋外アンテナからの配線を屋内のアンテナ入力端子に接
続すれば、どの部屋からでもテレビ受像機によって映像
を視聴することが出来る。これは各部屋の壁内にテレビ
用屋内配線が埋設されているためで、このテレビ用屋内
配線から分岐器を通してテレビの電波を受信することが
できるのである。
【0003】ホームAVシステムを構築する場合、各部
屋に埋設されているテレビ用屋内配線を利用する方法が
考えられる。ここで、図8を用いてAVシステムの第1
の事例について説明する。図8において、符号100は
アンテナであり、符号101はブースタアンプである。
ブースタアンプ101からの配線はアンテナ入力端子1
02に接続されている。屋内では、アンテナ入力端子1
02に入力された電波は、分配器103で各部屋に分配
され、部屋の壁面に設けられた分岐器104a〜104
dを通してテレビ受像機に供給される。
【0004】図8に示すシステムは、アンテナ入力端子
102と分配器103との間に混合器105を挿入し、
例えばリビングまで専用ケーブルで引込んでいる。そし
て、リビングには専用の送信装置106と、AV機器と
してのLDプレーヤ107、VTR108、CDプレー
ヤ109等を設けている。この送信装置106は、AV
機器から出力されるいずれか1つの映像信号やオーディ
オ信号を一般のテレビ(UHF/VHF帯)で使用され
ていない周波数(VHF帯の空チャネル、例えば2チャ
ネル)を使って再変調して送信する装置である。例え
ば、VTR108の映像信号とオーディオ信号を送信装
置106で2チャネルの周波数で送信する。各部屋に設
置されている図示せぬテレビ受像機で2チャネルを受信
すれば、VTR108の映像を視聴することができる。
【0005】また、映像信号を持たないCDプレーヤ1
09の場合は、オーディオ信号を2チャネルの周波数で
送信すれば、音声だけがテレビ受像機のスピーカを通し
て楽しむことができる。また、一般のテレビチャネルに
合わせれば一般のテレビ映像が視聴できるのは勿論であ
る。即ち、このホームAVシステムは、アンテナ入力端
子102と分配器103との間に専用ケーブルと送信装
置等を設けることで、LDプレーヤ、VTR、CDプレ
ーヤ等の各AV機器を各部屋に設ける必要がなくなる。
また、図9は、従来例におけるホームAVシステムの第
2の事例である。図9に示すホームAVシステムの第2
の事例は、既存のテレビ用屋内配線はそのまま用い、新
たにホームAVシステム用の専用ケーブル及び専用端末
を各部屋に設けた場合の事例である。
【0006】ホームAVシステムの第1の事例では、テ
レビ用屋内配線を利用したので映像信号やオーディオ信
号をテレビ電波の形態に変換して送信する必要があった
が、図9に示すホームAVシステムの第2の事例では、
専用ケーブルを用いているため映像信号やオーディオ信
号がそのまま送出することができる。即ち、送信装置1
10は、各AV機器から出力される映像信号やオーディ
オ信号の切替え装置であればよい。また、各部屋に設け
た専用端末装置111a〜111dは、テレビ受像器出
力と送信装置110から送出される信号を切替える切替
え回路と、リモコン信号を受信する受信機を設けてい
る。そして、受信装置112は、各部屋から送られてく
るリモコン信号に応じてAV機器を切替える切替え装置
である。
【0007】例えば、1の部屋で送信装置110は、L
Dプレーヤ107の映像信号とオーディオ信号が送出さ
れており、LDプレーヤ107の画像を視聴している。
ここで1の部屋で、VTR108を切替える場合は、リ
モコン装置でVTR108を選択すると、リモコン信号
が専用端末111aで受信され受信装置112に送出さ
れる。受信装置112はリモコン信号の指令に従って、
LDプレーヤ107を停止させ、VTR108を動作さ
せ、その出力信号を専用端末装置111aに送出するこ
とで、1の部屋でVTR108の画像が視聴することが
できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、図8
に示すホームAVシステムの第1の事例では、アンテナ
入力端子102からのケーブルを階下のリビングまで引
込む必要があり、専用ケーブルを埋設又は配線する工事
が必要となる。また、AV機器からの映像信号やオーデ
ィオ信号は送信装置側から一方的に送出されるため、各
部屋からの要求に対応することができず、双方向性がな
いシステムである。また、図9に示すホームAVシステ
ムの第2の事例では、専用の送信装置及び受信装置を設
けることで双方向システムとすることができるが、第1
の事例の場合と同様に、各部屋に専用ケーブルを埋設又
は配線する工事が必要となる。このように、従来例にお
けるホームAVシステムは、既存の屋内配線を有効利用
することが難しく、仮に専用端末装置を導入しても効率
的且つ快適なホームAVシステムを構築することが困難
であった。
【0009】また、部屋数が多いホテルや旅館等のよう
にホームAVシステムを更に拡大したシステムを新たに
構築しようとする場合は、専用ケーブルを埋設又は配線
する工事が大きな障害になっていた。即ち、従来例にお
けるホームAVシステムは、工事が必要となり、構築費
用が大きく、外観が損なわれ、且つシステムの構築に多
くの時間が掛かるという多くの問題があった。本発明
は、上述した問題点に着目してなされたもので、既存の
屋内配線を有効利用した汎用性が高く,且つ簡単な双方
向性を有する信号再生装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するためになされたものであり、請求項1記載の信号
再生装置は、1の部屋に設置された映像信号および/ま
たはオーディオ信号を再生出力する再生手段と、再生機
器よりの再生信号で第1キャリアを変調する変調手段
と、変調手段よりの変調信号がテレビ屋内配線を介して
入力されキャリア周波数を第1キャリア周波数とは異な
る周波数の第2キャリアに変換する周波数変換手段と、
他の部屋に設置され周波数変換手段よりの変調信号がテ
レビ屋内配線を介して入力されキャリア周波数を前記第
1キャリア周波数とは異なる第5キャリア周波数に再変
換する周波数再変換手段と、他の部屋に設置され周波数
再変換手段よりの変調信号が入力され再生信号を復調す
る復調手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】また、請求項2に記載の信号再生装置は、
請求項1において、第1キャリア及び第2キャリアは、
それぞれTV番組が放送されていない空チャネルの周波
数であることを特徴とする。
【0012】また、請求項3に記載の信号再生装置は、
請求項1において、他の部屋には、少なくとも再生手段
を再生出力せしめるためのリモコン信号を送出するリモ
コン送信機と、リモコン信号を受信する第1リモコン信
号受信部と、リモコン信号受信機で受信したリモコン信
号で第3キャリアを変調すると共に、該変調リモコン信
号をテレビ屋内配線に送出する第1リモコン信号送信部
とを備え、周波数変換手段は、変調リモコン信号を第3
キャリア周波数都は異なる第4キャリア周波数に変換
し、1の部屋には、テレビ屋内配線を介して入力された
第4キャリアを変調している変調リモコン信号を受信す
ると共に、該変調リモコン信号を復調する第2リモコン
信号受信部と、復調されたリモコン信号を再生手段に対
して送信する第2リモコン信号送信部とを備えたことを
特徴とする。
【0013】また、請求項4に記載の信号再生装置は、
請求項1において、再生手段を複数備え、変調手段は各
再生手段よりの映像信号および/またはオーディオ信号
でそれぞれ異なる周波数の第1キャリアを変調すること
を特徴とする。
【0014】そして、請求項5に記載の信号再生装置
は、請求項1において、他の部屋には、テレビ屋内配線
より導出される周波数再変換手段を通して復調手段に入
力するか、周波数再変換手段を通さずに直接復調手段に
入力するかを切り替える切り替えスイッチを備え、切り
替えスイッチにより周波数再変換手段を通したときには
復調手段は再生手段よりの再生信号を復調し、周波数再
変換手段を通さないときには復調手段はTV放送信号を
復調するようにしたことを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明による信号再生装置においては、1の部
屋の再生手段からの映像信号および/またはオーディオ
信号で第1キャリアを変調し、この変調信号をテレビ屋
内配線を介して送出する。周波数変換手段は、入力され
た変調信号のキャリア周波数を第1キャリア周波数とは
異なる周波数の第2キャリアに変換し、再びテレビ屋内
配線に送出する。この第2キャリアに変換された再変調
信号は、他の部屋に設置された周波数再変換手段に入力
され、ここで再び第1キャリア周波数とは異なる第5キ
ャリア周波数に再変換される。そして、この第5キャリ
周波数を復調することにより1の部屋の再生機器からの
映像信号および/またはオーディオ信号を視聴すること
が可能な信号再生装置を提供することができる。
【0016】また、本発明による信号再生装置において
は、第1キャリア及び該第1キャリアと異なる周波数の
第2キャリアは、TV番組が放送されていない空チャネ
ルの周波数としたので他の機器に妨害を与えることがな
い信号再生装置を提供することができる。
【0017】また、本発明による信号再生装置におい
て、他の部屋に備えたリモコン送信機より再生手段を再
生出力せしめるためのリモコン信号を送出すると、第1
リモコン信号受信部がこれを受信し、第1リモコン信号
送信部により第3キャリアを受信したリモコン信号で変
調すると共に、該変調リモコン信号をテレビ屋内配線に
送出する。周波数変換手段は、この変調リモコン信号を
第3キャリア周波数とは異なる第4キャリア周波数に変
換し、1の部屋に備えた第2リモコン信号受信部により
テレビ屋内配線を介して入力される前記変調リモコン信
号を受信すると共に、該変調リモコン信号を復調する。
そして、第2リモコン信号送信部によりこの復調された
リモコン信号を再生手段に対して送信する。
【0018】そして、本発明による信号再生装置におい
て、他の部屋に備えた切り替えスイッチにより、テレビ
屋内配線より導出される信号を周波数再変換手段を通し
て復調手段に入力すると再生手段よりの再生信号が復調
され、周波数再変換手段を通さずに直接復調手段に入力
するTV放送信号が復調される。
【0019】
【実施例】図1は本発明によるホームAVシステムの実
施例を示した。尚、従来例と同一の部分には同一の符号
を付してある。図1において、符号100はUHF/V
HF用テレビアンテナであり、符号101はUHF帯の
電波とVHF帯の電波を混合し、増幅するためのブース
ターアンプである。このブースターアンプ101の出力
は、同軸ケーブルによって周波数変換手段としての後述
する周波数変換/再送信ユニット10の入力端子側に接
続されている。また、この周波数変換/再送信ユニット
10の出力端子は、母屋の壁面に設けられたアンテナ入
力端子102に同軸ケーブルによって接続されている。
周波数変換/再送信ユニット10には、更にBS/CS
アンテナ120からの図示せぬBS/CSコンバータの
出力ケーブルが接続されている。
【0020】ブースターアンプ101、周波数変換/再
送信ユニット10及びBS/CSコンバータ等は、内部
に電子回路が使われているので直流電源が必要となる
が、アンテナ入力端子102から周波数変換/再送信ユ
ニット10に配線される同軸ケーブルの心線を通して直
流電源が供給される。符号103は、屋内に設けられた
後述する分配器であり、アンテナ入力端子102から壁
内に埋設された同軸ケーブル等の屋内配線ケーブルによ
って配線されている。そして、屋外の各種アンテナから
の信号は、分配器で分配された後、各部屋毎に設けられ
た分岐器104a〜104cに供給される。
【0021】1の部屋としてのリビングルームには、再
生手段としての各種AV機器及び後述する変調手段とし
てのセンターコントローラ60が設置されており、リビ
ングの壁面に設けられた分岐器104aから同軸ケーブ
ルで接続されている。また、センターコントローラ60
の映像信号及びオーディオ信号用の各端子には、各種A
V機器からの再生信号が接続されている。リモコン送出
ユニット80は、リビングルームの天井側面、或いは見
通しの良い場所に設置され、センターコントローラ60
と配線されている。そして、センターコントローラ60
のモニター出力端子には、テレビ受像機79が接続され
ている。一方、他の部屋としての子供部屋及び寝室に
は、後述する周波数再変換手段としてのターミナルユニ
ット30が各々設置されており、壁面に設けられた分岐
器104b、104cと同軸ケーブルで接続されてい
る。ターミナルユニット30には、再生手段としてのテ
レビ受像機55が接続されている。また、リモコンユニ
ット50は、テレビ受像機55の上部、或いは見通しの
良い場所に設置され、ターミナルユニット30に接続さ
れている。
【0022】ここで、本発明による実施例の動作を説明
する前に、ホームAVシステム全体の動作を分かり易く
するため、ホームAVシステムで用いられる各構成要件
について先ず、説明することにする。 (1)分岐器 分岐器は図2(a)に示すように、巻数比n:1の高周
波トランスT1とT2をハイブリッド接続したもので、
入力端子に加えられた信号は、出力端子に直接流出
する一方、T1の1次側に電流が流れると、T1の2次
側に電流が誘起され、更にT2の1次側に電流が流れる
ことでT2の2次側に電流が誘起されるので、入力端子
に供給された信号の一部を分岐出力から取り出すこ
とができる。また、分岐出力から信号が流入すると、
高周波トランスT1とT2がハイブリッド接続されてい
るため、各巻線に発生する電流は、同振幅、逆位相にな
ることから、打消し合い出力端子2側に不要な信号が流
出することがない。しかし、分岐出力から流入する信
号は、入力端子側にも発生するので、入力端子側に
出力することができる。即ち、分岐器は、入力端子と
出力端子間、及び入力端子と分岐出力間では双方
向に信号が伝達されるが、出力端子と分岐出力間に
は信号が伝達されない特性を持っている。また、図2
(b)は本発明の実施例で用いる分岐器のシンボルマー
クである。
【0023】(2)分配器/混合器 分配器は図3(a)に示すように、2個の高周波トラン
スから構成され、入力端子から加えられた信号は、イ
ンピーダンス変換トランスT3を通して分配トランスT
4に加えられる。この分配トランスT4は、高い透磁率
のフェライトコアにコイルを巻いてあり、出力端子側
及び出力端子側の巻線が同一巻数で逆方向に巻いてあ
るので、入力端子から加えられた信号のエネルギー
は、2等分され出力端子側及び出力端子側に出力さ
れる。しかし、出力端子側から出力端子側へ、又は
出力端子側から出力端子側へ流入する信号は、分配
トランスT4の巻線が同一振幅、逆位相になるように巻
かれているため、互いに打ち消し合い流出しない。ま
た、出力端子又は出力端子から流入する信号は、入
力端子側に出力することができるので、入力端子と
出力端子及び出力端子間が双方向となり、分配器を
混合器として用いることができることから、ここでは分
配器/混合器と呼ぶことにする。また、図3(b)は、
本発明の実施例で用いる分配器/混合器のシンボルマー
クである。
【0024】(3)センターコントローラ 図4は、センターコントローラ60のブロック図であ
る。図4において、符号61a〜61cはステレオエン
コーダを内蔵したRFモジュレータである。符号62a
〜62cはRFモジュレータの映像信号入力端子であ
り、符号63a〜63cはRFモジュレータのオーディ
オ信号のL側入力端子及び符号64a〜64cはオーデ
ィオ信号のR側入力端子である。L側入力端子63aと
R側入力端子64aから入力されるオーディオ信号は、
ステレオエンコーダ65に供給され、ステレオの形態で
あるコンポジット信号に変換される。このコンポジット
信号は、例えば日本で採用している方式の場合は、 コンポジット信号=(L+R)+(L−R)sinωs
t+sinωpt の形態の信号である。尚、sinωstはステレオ副搬
送波信号であり、sinωptはパイロット信号であ
る。
【0025】そして、ステレオエンコーダ65で作られ
たコンポジット信号及び映像入力端子62aから入力さ
れた映像信号は、RF変調器66で例えば日本における
NTSC方式のテレビ放送電波の形態に変調される。こ
のRF変調器66で用いられる搬送周波数は、図5に示
すように日本に於けるNTSC方式のテレビ放送電波の
周波数の中で、VHF帯のLチャネル(90MHz〜1
08MHz)とHチャネル(170MHz〜222MH
z)の間の空チャネルの周波数帯を採用している。この
空チャネルの搬送周波数を第1キャリアとしての第1搬
送周波数(108MHz〜160MHz)と呼ぶことに
する。また、本発明による実施例の内容を具体的に説明
するため、上記第1搬送周波数を各AV機器用に6MH
zの周波数帯毎に振り分け、例えば3つのチャネルをA
チャネル(108MHz〜114MHz)、Bチャネル
(114MHz〜120MHz)及びCチャネル(12
0MHz〜126MHz)と呼ぶことにする。
【0026】即ち、RFモジュレータ61aを、例えば
LDプレーヤ(レーザーディスク)107用とすれば、
LDプレーヤ107からの映像信号及びオーディオ信号
は、RFモジュレータ61aでテレビ電波の形態に変調
され、例えばAチャネルの周波数で出力される。また、
VTRプレーヤ108用には、RFモジュレータ61a
と同一構成のRFモジュレータ61bを振り分け、VT
Rプレーヤ108からの映像信号及びオーディオ信号
を、Bチャネルの周波数で出力する。同様に、CDプレ
ーヤ63用にRFモジュレータ61aと同一構成のRF
モジュレータ41cを振り分け、Cチャネルの周波数で
出力する。この時、CDプレーヤ63には映像信号がな
いので、無変調の映像搬送波(例えば黒画像)とオーデ
ィオ信号で送出される。上述のように3台のRFモジュ
レータ61a、61b、61cの出力信号は、夫々異な
る1搬送周波数で出力される。
【0027】この各RFモジュレータ61a〜61cに
よって変調された出力信号は一端、分配器/混合器67
で混合され、増幅器68で増幅された後、第1搬送周波
数を通過させるBPF(バンドパスフィルタ)69、分
配器/混合器70及び分配器/混合器71を経てセンタ
ーコントローラ60の入力端子72から送出される。一
方、UHF/VHF帯のテレビ電波は、センターコント
ローラ60の入力端子72から分配器/混合器71を経
てモニター端子73に出力されているので、テレビ受信
機79は、UHF/VHF帯のテレビ電波を受信するこ
とができる。ここで、分配器/混合器71は、端子側
にRFモジュレータの出力信号が供給されているが、上
述したように端子から端子側に信号が流入すること
がないので、モニター端子73に接続されたテレビ受像
機がRFモジュレータの出力信号によって妨害を受ける
ことはない。
【0028】また、センターコントローラ60は、第1
搬送周波数の後述するRチャネルを用いて送出されるリ
モコン信号を検出する。センターコントローラ60の入
力端子72から分配器/混合器71及び分配器/混合器
70を経て検出したリモコン信号は、バッファーアンプ
74を経てRチャネルを通過させるBPF75に供給さ
れる。そして、BPF75を通過したリモコン信号は、
バッファーアンプ76を経てFSK復調器77に供給さ
れ復調される。FSK復調器77で復調されたデジタル
信号は、リモコン出力端子78から出力される。そし
て、リモコン出力端子78は、赤外線発光ダイオード駆
動回路82及び赤外線発光ダイオード83で構成される
リモコン送出ユニット80の入力端子81に接続されて
いる。リモコン送出ユニット80に対する電源供給は、
FSK復調器77から接続ケーブルを通して行われてい
る。ここで、分配器/混合器70は、分配器/混合器7
1の場合と同様に、RFモジュレータの出力信号が分配
器/混合器71の端子側に信号が流入することがない
ので、FSK復調器77等に妨害を与えることはない。
【0029】(4)周波数変換/再送信ユニット 図6は、周波数変換/再送信ユニット10のブロック図
である。図6において符号11は、周波数変換/再送信
ユニット10の入力端子で、屋外に設置されたUHF/
VHF用アンテナ100からの電波がブースターアンプ
101を経て入力される。符号12は、BPFであり、
使用されているUHF/VHF帯の周波数だけを通過さ
せるフィルタであると共に、周波数変換/再送信ユニッ
ト10からの不要輻射を防止している。BPF12の出
力は、分岐器13及び分岐器14を経て、分配器/混合
器15の一方の端子に供給される。そして、この分配
器/混合器5の出力は、周波数変換/再送信ユニット1
0の出力端子16に接続されている。
【0030】また、周波数変換/再送信ユニット10に
はBS/CSコンバータ用入力端子17が設けられてお
り、BS/CSコンバータからの信号をHPF(ハイパ
スフィルタ)18を通して分配器/混合器15の他方の
端子に接続されている。周波数変換/再送信ユニット
10の出力端子16から入力端子11に至る経路及びB
S/CSコンバータ用入力端子17に至る経路には、直
流電源を供給するため、直流結合されている。また、周
波数変換/再送信ユニット10は、屋外アンテナからの
電波を混合して屋内に導くための混合器の役目と、屋内
側から流入される信号を別の周波数に再変換する役目を
持っている。
【0031】この周波数変換/再送信ユニット10の出
力端子16から流入する信号は、上述したように、セン
ターコントローラ60で用いた第1搬送波周波数として
の3つのチャネル、即ちAチャネル(108MHz〜1
14MHz)、Bチャネル(114MHz〜120MH
z)、Cチャネル(120MHz〜126MHz)及び
後述するリモコン信号のRチャネル(154MHz〜1
60MHz)の信号である。この出力端子16から流入
する第1搬送周波数は、分配器/混合器15及び分岐器
14を経て、第1搬送周波数用のBPF19に供給され
る。そして、BPF19の出力信号は、増幅器20で増
幅された後、混合器21に供給される。混合器21に
は、図示せぬ水晶振動子で構成される局部発振器22か
らの発振周波数が供給されており、局部発振器22の発
振周波数と第1搬送周波数が混合器21で混合される。
【0032】ここで用いる局部発振器22の発振周波数
を、例えば200MHzとすると、第1搬送周波数(1
08MHz〜160MHz)の周波数は、混合器21に
よって308MHz〜360MHzに変換される。この
変換された周波数は、図5に示すようにUHF帯とVH
F帯の間の空チャネルの搬送周波数であり、これを第2
キャリアとしての第2搬送周波数(308MHz〜36
0MHz)と呼ぶことにする。混合器21で変換された
第2搬送周波数は、増幅器23で増幅された後、第2搬
送周波数用のBPF24に供給される。そして、BPF
24の出力信号は、分岐器13、分岐器14及び分配器
/混合器15を経て出力端子16から再送出される。
【0033】ここで、分岐器13の端子に供給された
第2搬送周波数は、分岐器13の−のアイソレーシ
ョンによってBPF12側に送出されることはない。ま
た、分岐器14の端子に供給された第2搬送周波数
は、分岐器14の−のアイソレーションによりBP
F19側へ送出されることはない。上述したように、局
部発振器22は水晶振動子を用いた固定周波数発振回路
で構成していることから、環境変化に対して非常に安定
しており、屋外に放置しても保守や調整等の必要がな
い。
【0034】(4)ターミナルユニット 図7は、ターミナルユニットのブロック図である。図7
において、符号31は、ターミナルユニット30の入力
端子であり、子供部屋及び寝室の壁面に設けられた分岐
器104b、104cに接続されている。この各分岐器
104b、104cには、屋内配線ケーブルに重畳され
ているUHF/VHF帯の電波及び周波数変換/再送信
ユニット10によつて周波数が再変換された第2搬送波
周波数の信号が供給されている。入力端子31に供給さ
れたこれらの信号は、2回路2系統切替え用の高周波ス
イッチ32aの一方の端子(a)を経て分配器/混合器
33に供給され、BPF34に供給される。このBPF
34は、第2搬送周波数の信号を抽出するフィルタであ
る。そして、BPF34を通過した信号は、増幅器35
で増幅された後、混合器36に供給される。
【0035】この混合器36には、図示せぬ水晶振動子
で構成される局部発振器37からの発振周波数が供給さ
れており、この局部発振器37の発振周波数と第2搬送
周波数が混合器36で混合される。ここで用いる局部発
振器27の発振周波数を、例えば138MHzとする
と、第2搬送周波数(308MHz〜360MHz)の
周波数は、混合器36によって170MHz〜222M
Hzに変換される。これを第5キャリアとしての第5搬
送周波数(170MHz〜222MHz)と呼ぶことに
する。この混合器36で変換された周波数は、VHF帯
の4〜12チャネルの周波数に相当する。そして、混合
器36の出力信号は、増幅器38で増幅された後、VH
F帯を通過させるBPF39を経て高周波スイッチ32
bの一方の端子(a)に供給される。そして、高周波ス
イッチ22bの出力信号は、ターミナルユニット30の
TV出力端子40に供給される。
【0036】一方、高周波スイッチ32aの他方の端子
(b)は、高周波スイッチ32bの他方の端子(b)側
に接続されている。この2つの高周波スイッチ32a、
32bは、後述するリモコン操作によって図示せぬマイ
コンの指令で高周波スイッチ32a、32の(a)側及
び(b)側に同時に切替えられる。また、ターミナルユ
ニット30には、リモコン入力端子41が設けられてい
る。このリモコン入力端子41には、ターミナルユニッ
ト30から離れた位置に設置されたリモコン受光ユニッ
ト50からの信号が供給される。このリモコン受光ユニ
ット50は、赤外線受光素子53及び受信回路52で構
成され、赤外線受光素子53からの信号を受信回路52
で受信し、デジタル信号に変換した後、リモコン出力端
子51から出力される。
【0037】リモコン受光ユニット50から出力される
デジタル信号は、デジタル変調手段としてのFSK変調
回路42でFSK変調される。一般に、FSK変調され
た信号は、テレビ放送電波のアウトバンドが用いられる
が、本発明の実施例では、第1搬送周波数の中の、例え
ばRチャネル(154MHz〜160MHz)としてい
る。これを第3キャリアとしての第3搬送周波数(15
4MHz〜160MHz)と呼ぶことにする。このFS
K変調された信号は、増幅器43で増幅された後、BP
F44を経て分配器/混合器33及び高周波スイッチ3
2aを経て入力端子31からリモコン信号として出力さ
れる。尚、リモコン受光ユニット50に対する電源供給
は、FSK変調回路42から接続ケーブルによって供給
される。
【0038】図1において、リビングルームに設置され
た各種AV機器は、例えば全て再生状態にあり、LDプ
レーヤ107、VTRプレーヤ108及びCDプレーヤ
109から再生された映像信号及びオーディオ信号が、
センターコントローラ60に設けられたRFモジュレー
タによって、各機器毎に変調される。即ち、LDプレー
ヤ107はAチャネル(108MHz〜114MHz)
に、VTRプレーヤ108はBチャネル(114MHz
〜120MHz)に、そして、CDプレーヤ109はC
チャネル(120MHz〜126MHz)の第1搬送周
波数を用いて変調され、分岐器104aを介して屋内配
線ケーブルで周波数変換/再送信ユニット10に送られ
る。ここで、各機器の搬送周波数は、第2搬送周波数に
変換され、周波数変換/再送信ユニット10から再送信
される。
【0039】そして、この第2搬送周波数に変換された
信号は、分配器103で各部屋に分配され、各部屋の分
岐器104b、104cに供給される。一方、子供部屋
或いは、寝室に設けられたターミナルユニット30の入
力端子31は、分岐器104b、104cに接続されて
いる。また、リモコン受光ユニット50は、テレビ受像
機の上などの見通しの良い場所に設置され、ターミナル
ユニット30に接続されている。そして、テレビ受像機
55がTV出力端子に接続されている。いま、視聴者は
子供部屋で一般のUHF/VHF帯のテレビ電波を受信
しているものとする。この時、ターミナルユニット30
内部の高周波スイッチ32a、32bは、共に(b)側
に切替えられている。
【0040】ここで、視聴者が、リビングルームで再生
中のLDプレーヤ107に切替える場合は、リモコン送
信機54の図示せぬ操作ボタン、例えば、「AV」を押
下する。リモコン送信機54から発射された赤外線は、
リモコン受光ユニット50で受光され、受信回路52か
らのデジタル信号をターミナルユニット30に供給す
る。リモコン受光ユニット50からデジタル信号が入力
されると、図示せぬマイコンは、AV機器からの信号を
受信することを判断し、高周波スイッチ32a、32b
に対して指令を出し、高周波スイッチ32a、32bを
(a)側に切替える。この時、ターミナルユニット30
に接続されているテレビ受像機55がAチャネル(10
8MHz〜114MHz)、即ち4チャネルを受信する
状態になっていれば、上記操作でLDの映像を視聴する
ことができる。即ち、前述したように、LDプレーヤ1
07の再生信号によつて変調された第1搬送周波数は、
Aチャネル(108MHz〜114MHz)を用いてお
り、このAチャネルが周波数変換/再送信ユニット10
で第2搬送周波数(308MHz〜314MHz)に変
換され、更にターミナルユニット30で再変換されて得
られた周波数(108MHz〜114MHz)は、VH
F帯の4チャネルに相当する。(本発明の実施例では、
このような周波数に設定した。)
【0041】しかし、リモコン操作をする以前のテレビ
受像機55の受信チャネルが4チャネル以外の場合は、
テレビ受像機55用のリモコン装置でテレビ受像機55
のチャネルを4チャネルに変更すれば、LDプレーヤ1
07の映像をテレビ受像機55で視聴することができ
る。また、同様に、VTRプレーヤ108の映像を視聴
する場合は、5チャネルを、また、CDプレーヤ109
のオーディオ信号を楽しむ場合は、6チャネルをテレビ
受像機55用リモコンで選択することができる。また、
各AV機器の他の番組、例えばCDの音楽を聴く場合
は、ターミナルユニット30用のリモコン送信機54を
操作して、例えば図示せぬ「CD」を押下する。リモコ
ン送信機54から発射された赤外線は、リモコン受光ユ
ニット50で受光され、受信回路52からデジタル信号
をターミナルユニット30に供給する。
【0042】そして、リモコン受光ユニット50からデ
ジタル信号が入力されると、マイコンは、AV機器を操
作する信号であることを判断し、デジタル信号をFSK
変調器で変調し、Rチャネル(154MHz〜160M
Hz)の搬送周波数に変換し、リモコン信号としてター
ミナルユニット30から出力され、周波数変換/再送信
ユニット10に供給する。そして、Rチャネル(154
MHz〜160MHz)のリモコン信号は、第2搬送周
波数の周波数帯である第4キャリアとしての第4搬送周
波数(354MHz〜360MHz)に変換され、周波
数変換/再送信ユニット10から再送信される。この第
2搬送周波数に変換されたリモコン信号は、屋内配線ケ
ーブルでリビングの分岐器104aに分配され、センタ
ーコントローラ60の入力端子72に供給される。そし
て、入力端子72から検出したリモコン信号は、センタ
ーコントローラ60内部でFSK復調され、デジタル信
号をリモコン送出ユニット80に供給して、赤外線を発
光させる。
【0043】リモコン送出ユニット80は、天井側面或
いは見通しの良い場所に設置されているので、リモコン
送出ユニット80から発射された赤外線は、CDプレー
ヤ109の図示せぬパネル面に設けられた赤外線受光部
に到達し、CDプレーヤ109内部に設けられた図示せ
ぬリモコン信号検出回路で復調され、デジタル信号に変
換される。このデジタル信号には、CDプレーヤ109
を操作するデジタルコードが含まれているので、CDプ
レーヤ109は、再生を開始する。この時、CDプレー
ヤ109は、トラック選択の指令を受けていないので最
初のトラックから再生を開始する。そして、CDプレー
ヤ109の再生出力はRFモジュール61cで変調さ
れ、Cチャネル(120MHz〜126MHz)の搬送
周波数でセンターコントローラ60から送出される。そ
して、周波数変換/再送信ユニット10で周波数変換さ
れ各分岐器に再送信されるので、子供部屋で6チャネル
を受信しているテレビ受像機のスピーカからは、CDプ
レーヤ109の最初のトラックの音楽を聴取することが
できる。ここで、トラック番号を変更したい場合は、タ
ーミナルユニット30用のリモコン送信機54を操作し
て、例えば「3」を押下することによって、上述した動
作を行い3曲目のトラックに切替えられる。
【0044】尚、本発明の実施例において、周波数変換
/再送信ユニット10で用いられる局部発振器22の発
振周波数を200MHzとした場合の例で説明したが、
局部発振器22の発振周波数は、センターコントローラ
60から送出される第1搬送周波数(108MHz〜1
70MHz)の周波数帯を第2搬送周波数(222MH
z〜470MHz)の周波数帯に変換するためのもので
あり、200MHzの周波数に限定されるものではな
い。また、前述と同様にターミナルユニット30で用い
られる局部発振器37の発振周波数を138MHzとし
た場合の例で説明したが、局部発振器37の発振周波数
は、周波数変換/再送信ユニット10から送出される第
2搬送周波数(222MHz〜470MHz)の周波数
帯を本実施例で使われているVHF帯の周波数、即ち、
VHF帯のLチャネル(90MHz〜108MHz)と
Hチャネル(170MHz〜222MHz)の周波数帯
に変換するためのものであり、138MHzの周波数に
限定されるものではない。
【0045】以上のことから、周波数変換/再送信ユニ
ット10から送出される第2搬送周波数をターミナルユ
ニット30で周波数変換する場合、固定の発振周波数
(この場合は138MHz)では求めるVHF帯の周波
数に変換できない時(VHF帯の周波数に空チャネルが
有るため)がある。この場合、発振器は、発振周波数が
可変できる方式を採用し、VHF帯のLチャネル(90
MHz〜108MHz)の周波数に変換する場合と、H
チャネル(170MHz〜222MHz)周波数に変換
する場合とを切替えられるように構成しても良い。ま
た、ターミナルユニット30において、リモコン受光ユ
ニット50から出力されるデジタル信号をFSK変調回
路42でFSK変調する時の搬送周波数を第1搬送周波
数の中の、Rチャネル(154MHz〜160MHz)
とした例で説明したが、第1搬送周波数の中の周波数帯
であれば、どの周波数であっても本発明の目的を達成す
ることができる。また、リモコン受光ユニット50から
出力されるデジタル信号は、映像信号のように広帯域
(6MHz)を必要としないことから、第1搬送周波数
の中の未使用の周波数帯に設定すれば良い。
【0046】
【発明の効果】上述したように本発明による信号再生装
置は、1の部屋に再生手段及び変調手段を設け、第1キ
ャリア周波数による変調信号をテレビ屋内配線を介して
送出する。そして、この変調信号を周波数変換手段によ
って、第1キャリア周波数と異なる第2キャリア周波数
に変換し、再びテレビ屋内配線に送出する。第2キャリ
アに変換された変調信号は、他の部屋に設置された周波
数再変換手段に入力され、ここで再び第5キャリ周波数
に再変換される。この第5キャリ周波数を復調すること
により1の部屋の再生機器からの映像信号および/また
はオーディオ信号を他の部屋で視聴することが可能とな
る。即ち、本発明による信号再生装置は、専用ケーブル
を用いることなく、既存のテレビ用屋内配線で簡単にホ
ームAVシステムを構築することができる。
【0047】また、本発明による信号再生装置におい
て、第1キャリア周波数及びこの第1キャリア周波数と
異なる第2キャリア周波数は、TV番組が放送されてい
ない空チャネルの周波数としたので他の機器に妨害を与
えることがない。また、本発明による信号再生装置にお
いて、他の部屋からリモコン操作によって1の部屋に設
置された再生手段を制御することができる。そして、本
発明によれば、他の部屋において再生手段よりの再生信
号とTV放送信号とを選択して視聴できる。その場合、
再生信号のキャリアが同一周波数であっても相互に妨害
を与えることがない。
【0048】また、本発明による信号再生装置におい
て、センターコントローラ、周波数変換/再送信ユニッ
ト及びターミナルユニット等の専用の機器を用いること
で、新たにホームAVシステムを構築する場合、ホテル
等の小規模、大規模に関係なく既存の屋内配線を利用し
て簡単に、大きな工事が伴わず、且つ短期間にホームA
Vシステムを構築することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1の部屋に設置された映像信号および/
    またはオーディオ信号を再生出力する再生手段と、 前記再生手段よりの再生信号で第1キャリアを変調する
    変調手段と、 前記変調手段よりの変調信号がテレビ屋内配線を介して
    入力されキャリア周波数を前記第1キャリア周波数とは
    異なる周波数の第2キャリアに変換する周波数変換手段
    と、 他の部屋に設置され前記周波数変換手段よりの変調信号
    がテレビ屋内配線を介して入力されキャリア周波数を前
    記第1キャリア周波数とは異なる第5キャリア周波数に
    再変換する周波数再変換手段と、 前記他の部屋に設置され前記周波数再変換手段よりの変
    調信号が入力され前記再生信号を復調する復調手段とを
    備えたことを特徴とする信号再生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の信号再生装置において、
    前記第1キャリア及び第2キャリアは、それぞれTV番
    組が放送されていない空チャネルの周波数であることを
    特徴とする信号再生装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の信号再生装置において、
    前記他の部屋には、少なくとも前記再生手段を再生出力
    せしめるためのリモコン信号を送出するリモコン送信機
    と、 前記リモコン信号を受信する第1リモコン信号受信部
    と、 前記リモコン信号受信機で受信したリモコン信号で第3
    キャリアを変調すると共に、該変調リモコン信号を前記
    テレビ屋内配線に送出する第1リモコン信号送信部とを
    備え、 前記周波数変換手段は、前記変調リモコン信号を前記第
    3キャリア周波数とは異なる第4キャリア周波数に変換
    し、 前記1の部屋には、前記テレビ屋内配線を介して入力さ
    れた第4キャリアを変調している変調リモコン信号を受
    信すると共に、該変調リモコン信号を復調する第2リモ
    コン信号受信部と、 前記復調されたリモコン信号を前記再生手段に対して送
    信する第2リモコン信号送信部とを備えたことを特徴と
    する信号再生装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の信号再生装置において、
    前記再生手段を複数備え、 前記変調手段は各再生手段よりの映像信号および/また
    はオーディオ信号でそれぞれ異なる周波数の第1キャリ
    アを変調することを特徴とする信号再生装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の信号再生装置において、
    前記他の部屋には、前記テレビ屋内配線より導出される
    前記周波数再変換手段を通して前記復調手段に入力する
    か、前記周波数再変換手段を通さずに直接復調手段に入
    力するかを切り替える切り替えスイッチを備え、 前記切り替えスイッチにより周波数再変換手段を通した
    ときには復調手段は前記再生手段よりの再生信号を復調
    し、周波数再変換手段を通さないときには復調手段はT
    V放送信号を復調するようにしたことを特徴とする信号
    再生装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005210724A (ja) * 2004-01-20 2005-08-04 Stmicroelectronics Sa 衛星受信用設備内の分配方法とシステム
JP2007502090A (ja) * 2003-05-09 2007-02-01 ブロードバンド・イノベーションズ・インコーポレイテッド ホームネットワーク同軸配線で伝送されるネイティブ信号を利用した複数のデジタルtv装置用デジタルメディアサーバ

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