JPH09101141A - 加速度センサを用いた傾斜角演算方法及びその傾斜角演算装置 - Google Patents

加速度センサを用いた傾斜角演算方法及びその傾斜角演算装置

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JPH09101141A
JPH09101141A JP5927596A JP5927596A JPH09101141A JP H09101141 A JPH09101141 A JP H09101141A JP 5927596 A JP5927596 A JP 5927596A JP 5927596 A JP5927596 A JP 5927596A JP H09101141 A JPH09101141 A JP H09101141A
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acceleration
slope
acceleration sensor
vehicle
inclination angle
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Ryota Ikeda
良太 池田
Kenji Furuichi
健二 古市
Moritaka Goto
守孝 後藤
Takayuki Imai
隆之 今井
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Fujikura Ltd
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Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的簡単な構成により移動体が停止してい
ても傾斜角を適確に検出することができる加速度センサ
を用いた傾斜角演算装置を提供する。 【解決手段】 車両1の進行方向に平行に第1の加速度
センサ5を取り付けるとともに、車両1の進行方向に対
して所定角度θ2 傾斜して第2の加速度センサ7を取り
付け、第1の加速度センサ5で検出した第1の加速度a
1 と第2の加速度センサ7で検出した第2の加速度a2
に基づいて車両1が斜面3を進行する場合の傾斜角度θ
1 をθ1 = cos-1{(a2 −a1 cos θ2 )/gsin θ
2 }により算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両等の移動体の
位置を検出するナビゲーションシステムに好適な加速度
センサを用いた傾斜角演算方法及びその傾斜角演算装置
に関し、更に詳しくは、移動体が斜面を進行する場合の
距離を算出するのに必要な斜面の傾斜角度を算出する加
速度センサを用いた傾斜角演算方法及びその傾斜角演算
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の現在位置を検出してテレビ画面に
表示された地図上に車両位置を表示するナビゲーション
システムにおいて、車両の現在位置を検出する方法とし
て、GPS衛星からの電波を利用したGPS方式と車両
の出発位置からの移動距離を積算して地図上の現在位置
を推測する自律航法式がある。この自律航法式では、一
般に車輪の回転に応じて発生する車速パルスを利用し
て、車両の移動距離を算出している。
【0003】ところで、ナビゲーションシステムにおい
て、テレビ画面に表示される地図は真上から見たもので
あるが、画面に表示されている道路は平坦路のみでな
く、傾斜路も含まれている。このような傾斜路は画面上
では平坦路と同様に表示され、その画面上の距離は実際
の傾斜を無視したものとなっているが、傾斜路の実際の
距離は画面上の距離よりも長いものである。
【0004】従って、車両が傾斜路を走行している場合
の移動距離を上述したように車速パルスを利用して算出
したものを車両の現在位置の算出にそのまま利用する
と、テレビ画面上の車両の位置と実際の車両の位置とに
差異が発生するという問題がある。
【0005】このような問題を解決するために、例えば
特開平5−1920号公報では、加速度センサと傾斜角
センサを利用して、両者の出力から車両の水平方向の加
速度を計算し、この水平加速度を2重積分して水平移動
距離を算出している。また、この例では、機構上、車両
の水平方向の加速度のみしか検出できない加速度センサ
を用いてもよいとも開示している。
【0006】このような開示に対して、まず水平方向の
加速度のみを検出し得る加速度センサは現在のところ存
在しないものである。また、傾斜角センサとしては、例
えばジャイロを利用するものや、光学的に検出するもの
などがあるが、ジャイロは車両が動いていないと検出で
きないものであり、例えば車両が坂道で止まっている時
でも、その傾斜角をθとし、重力をgとすると、加速度
センサは重力の影響を受けて、gsin θなる出力を発生
し、ジャイロは傾斜角θを検出することができず、これ
を2重積分して、(gsin θ)t2 /2なる誤差を生じ
ることになる。
【0007】また、光学的に傾斜角θを検出すること
は、機構上価格が高くなり、価格を重視する車両では使
用することが困難である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、傾斜
角センサとして使用されるジャイロは車両が停止してい
る場合には傾斜角を検出できないという問題があり、ま
た光学的に傾斜角θを検出する方法は機構上価格が高く
なり、価格を重視する車両では使用することが困難であ
るという問題がある。
【0009】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、比較的簡単な構成により移動
体が停止していても傾斜角を適確に検出することができ
る加速度センサを用いた傾斜角演算装置を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の本発明は、移動体の進行方向に平行
に取り付けられた第1の加速度センサで検出される第1
の加速度と、移動体の進行方向に対して所定角度傾斜し
て取り付けられた第2の加速度センサで検出される第2
の加速度とに基づいて移動体が斜面を進行するときの当
該斜面の傾斜角度を算出し、この傾斜角度に基づいて前
記斜面方向の重力成分を算出し、さらにこの斜面方向の
重力成分を前記第1の加速度から除去して、斜面方向の
加速度を演算することを要旨とする。
【0011】請求項1記載の本発明にあっては、第1の
加速度と第2の加速度に基づいて得られる斜面の傾斜角
度に基づいて斜面方向の重力成分を算出し、この重力成
分を第1の加速度から除去して、斜面方向の加速度を演
算する。そして、この斜面方向の加速度を2回積分する
ことにより斜面上の移動距離を算出することかでき、更
にこの移動距離から水平方向の移動距離を算出すること
ができる。
【0012】また請求項2記載の本発明は、移動体の進
行方向に平行に取り付けられた第1の加速度センサと、
移動体の進行方向に対して所定角度傾斜して取り付けら
れた第2の加速度センサと、前記第1の加速度センサで
検出した第1の加速度および前記第2の加速度センサで
検出した第2の加速度に基づいて移動体が斜面を進行す
る場合の傾斜角度を算出する演算手段とを有することを
要旨とする。
【0013】請求項2記載の本発明にあっては、第1の
加速度センサで検出された第1の加速度と第2の加速度
センサで検出された第2の加速度とから移動体が進行す
る斜面の傾斜角を適確に算出することができ、これによ
り傾斜角の検出に、いわゆる傾斜角センサの使用を必要
とせず、また車速パルスを不要としている。
【0014】また、請求項3記載の本発明は、請求項2
記載の発明において、前記演算手段で演算した傾斜角度
に基づいて移動体が斜面を移動した時の移動距離を算出
する距離算出手段を有することを要旨とする。
【0015】請求項3記載の本発明にあっては、演算し
た傾斜角から斜面を移動した時の移動距離を適確に算出
することができ、さらに移動距離をL、傾斜角をθとす
るとL×cosθより、水平方向の移動距離を算出でき
ることから、ナビゲーションシステムに利用した場合に
おいて移動体の画面上の位置と実際の位置との差異を無
くすことができる。
【0016】更に、請求項4記載の本発明は、請求項2
記載の本発明において、前記演算手段で算出した傾斜角
度に基づいて前記斜面方向の重力成分を算出する斜面方
向重力成分算出手段と、該斜面方向重力成分算出手段で
算出した前記斜面方向の重力成分を前記第1の加速度セ
ンサで検出した第1の加速度から除去して、斜面方向の
加速度を演算する加速度演算手段とを更に有することを
要旨とする。
【0017】請求項4記載の本発明にあっては、斜面の
傾斜角度に基づいて斜面方向の重力成分を算出し、この
重力成分を第1の加速度から除去して、斜面方向の加速
度を演算しており、この斜面方向の加速度を2回積分す
ることにより斜面上の移動距離を算出することかでき、
更にこの移動距離から水平方向の移動距離を算出するこ
とができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態について説明する。図1は、本発明の実施の形態
に係る傾斜角演算装置に使用される加速度センサを車両
に搭載した場合の構成を示す図である。同図に示す加速
度センサを用いた傾斜角演算装置は、車両1に搭載さ
れ、車両1が斜面3を移動する場合の斜面3の傾斜角度
θ1 を算出し、この傾斜角度θ1 に基づいて車両1が斜
面3を走行する場合の移動距離Ls を算出するものであ
り、例えばナビゲーションシステムに利用されるもので
ある。
【0019】図1に示す傾斜角演算装置は、車両1の進
行方向に平行に取り付けられた第1の加速度センサ5お
よび車両の進行方向に対して所定角度θ2 傾斜して取り
付けられた第2の加速度センサ7を有する。
【0020】このように取り付けられた第1および第2
の加速度センサ5,7により車両1が斜面3を登る場合
の斜面3の傾斜角度θ1 を算出する方法について説明す
る。
【0021】今、車両1が斜面3を登っている場合にお
いて車両1のエンジンが発生する車両1の加速度をaE
とし、重力をgとすると、第1の加速度センサ5が出力
する第1の加速度a1 は、次式のようになる。
【0022】 a1 =aE +gsin θ1 (1) また、この場合において第2の加速度センサ7が出力す
る第2の加速度a2 は、次式のようになる。
【0023】
【数1】 a2 =aE cos θ2 +g sin(θ1 +θ2 ) (2) ここで、(1)式にcos θ2 を掛けたものを(2)式か
ら減算して整理すると、次のようになる。
【0024】
【数2】 a2 −a1 cos θ2 =g{sin (θ1 +θ2 )−sin θ1 ・cos θ2 } =gcos θ1 sin ・θ2 そこで、cos θ1 について求めると、次式のようにな
る。
【0025】 cos θ1 =(a2 −a1 cos θ2 )/gsin θ2 従って、斜面3の傾斜角度θ1 は、次式のようになる。
【0026】
【数3】 θ1 = cos-1{(a2 −a1 cos θ2 )/gsin θ2 } (3) この傾斜角度θ1 の式において、第1の加速度a1 、第
2の加速度a2 、第2の加速度センサ7の取付傾斜角度
θ2 はわかっているので、(3)式から斜面3の傾斜角
度θ1 を算出することができる。なお、この傾斜角度θ
1 の計算は、図に示す車両1に設けられた図示しない演
算手段に第1および第2の加速度センサ5,7からの第
1および第2の加速度a1 ,a2 を入力することにより
行うことができる。また、上記説明では、斜面3を車両
1が登る場合について説明したが、車両1が斜面3を下
る場合も同じであるので、その説明は省略する。更に、
車両1が斜面3において止まっている場合でも、上記計
算において車両1の加速度aE を0とすることにより同
様に求めることができる。
【0027】次に、以上のようにして求めた斜面3の傾
斜角度θ1 から車両1の斜面方向の実際の加速度a
E は、(1)式から次式のように求めることができる。
【0028】 aE =a1 −gsin θ1 (4) すなわち、車両1の斜面方向の実際の加速度aE は、斜
面3の傾斜角度θ1 から斜面方向の重力成分を算出し、
この重力成分を第1の加速度センサ5で検出した第1の
加速度a1 から除去することにより求めることができ
る。
【0029】車両1が傾斜角度θ1 の斜面3を走行する
場合の移動距離Ls は、(4)式の加速度aE を2回積
分して、加速度成分と定速走行成分として求められるの
で、次式のようになる。
【0030】
【数4】 Ls =aE 1 2 /2+aE 1 2 =(a1 −gsin θ1 )t1 2 /2+(a1 −gsin θ1 )t1 2 (5) ここにおいて、t1 は加速時間であり、t2 は定速走行
時間である。
【0031】この式において、斜面3の傾斜角度θ
1 は、(3)式から求めることができ、また加速度a1
は第1の加速度センサ5の出力であるので、上式から車
両1が斜面3を走行する場合の移動距離Ls を算出する
ことができる。
【0032】また、車両1が平坦路を走行する場合の移
動距離は、前記傾斜角度θ1 が0の場合(θ1 =0)に
ついて求めればよいので、この場合の車両1の加速度a
E は、(4)式から aE =a1 となる。
【0033】従って、この場合の移動距離LF は、同様
に車両1の加速度aE を2回積分して、加速度成分と定
速走行成分として求められるので、次式のようになる。
【0034】
【数5】 LF =a1 1 2 /2+a1 1 2 (6) 上述した本発明の傾斜角演算装置では、重力補正を行っ
て、誤差の生じない実際の移動距離を算出したものであ
るが、次に重力補正を行わない場合について説明し、両
者の差異について比較する。
【0035】まず、車両が傾斜角度θ1 の斜面を走行す
る場合において重力補正を行わない時の移動距離Ls
は、(1)式の加速度a1 を2回積分して、加速度成分
と定速走行成分として求められるので、次式のようにな
る。
【0036】
【数6】 Ls ′=(aE +gsin θ1 )t1 2 /2+(aE +gsin θ1 )t1 2 =a1 1 2 /2+a1 1 2 (7) また、平坦路の場合において重力補正を行わない時の車
両の移動距離LF ′は、傾斜角度を考慮する必要がない
ので、(6)式と全く同じである。
【0037】上述したように、斜面において重力補正を
行わない場合の(7)式の移動距離Ls ′と重力補正を
行った場合の本発明の傾斜角演算装置による(5)式の
移動距離Ls とを比較すると、次のようになる。
【0038】
【数7】 Ls ′−Ls =gsin θ1 ・t1 2 /2+gsin θ1 ・t1 2 (8) すなわち、本発明の傾斜角演算装置のように斜面3にお
ける移動距離の算出において重力補正を行うことによ
り、(8)式の誤差を修正可能となるものである。
【0039】次に、同様に、斜面において重力補正を行
わない場合の(7)式の移動距離Ls ′と重力補正を行
った場合の本発明の傾斜角演算装置による(5)式の移
動距離Ls との比較を実際の例について説明する。
【0040】今、図2に示すように、傾斜角度θ1 =5
°の斜面において、車両の加速度aE =2m/s2 、初
速度v=0で時間t1 =5(s)走行した後、加速度a
E =0で時間t2 =10(s)定速走行した場合におい
て、重力補正を行わない場合の(7)式の移動距離
s ′と傾斜角度θ2 =30°の第2の加速度センサ7
を設けて重力補正を行った場合の本発明の傾斜角演算装
置による(5)式の移動距離Ls を比較すると、次のよ
うになる。
【0041】まず、重力補正を行わない場合の(7)式
の移動距離Ls ′は、
【数8】 Ls ′=(aE +gsin θ1 )t1 2 /2+(aE +gsin θ1 )t1 2 =(2+9.8sin 5°)×25/2 +(2+9.8sin 5°)5×10 =35.7+142.7 =178.4(m) となる。
【0042】これに対して、重力補正を行った場合の本
発明の傾斜角演算装置による(5)式の移動距離L
s は、 Ls =aE 1 2 /2+aE 1 2 =2×52 /2+2×5×10 =25+100 =125(m) となる。
【0043】すなわち、斜面において重力補正を行わな
い場合の(7)式の移動距離Ls ′と重力補正を行った
場合の本発明の傾斜角演算装置による(5)式の移動距
離Ls とでは、次式の差があることになる。
【0044】
【数9】 Ls ′−Ls =178.4−125=53.4(m) また、図3に示すような斜面を含む道路を車両が走行し
た場合を上述したように斜面において重力補正を行わな
い場合の(7)式の移動距離Ls ′と重力補正を行った
場合の本発明の傾斜角演算装置による(5)式の移動距
離Ls とについて比較すると、次のようになる。なお、
図3においては、時間t1 =5(s)では加速度aE1
2(m/s2 )、初速度v=0、時間t2 =10(s)
では定速走行、時間t3 =10(s)では斜面の傾斜角
度θ1 =5°で定速走行、時間t4 =10(s)では定
速走行、時間t5 =10(s)では斜面の傾斜角度θ3
=3°で定速走行、時間t6 =10(s)では定速走
行、時間t7 =5(s)では加速度aE2=−2(m/s
2 )とする。
【0045】まず、重力補正を行わない場合の(7)式
の移動距離Ls ′の場合には、次のようになる。なお、
各サフィックス1〜7はそれぞれ各時間t1 〜t7 の各
区間を示すものである。
【0046】
【数10】 Ls 1 =a1 1 2 /2 a1 =aE1=2 Ls 2 =a2 2 2 /2+a1 1 2 2 =0 Ls 3 =a3 3 2 /2+a1 1 3 3 =gsin θ1 s 4 =a4 4 2 /2+a1 1 4 4 =0 Ls 5 =a5 5 2 /2+a1 1 5 5 =−gsin θ3 s 6 =a6 6 2 /2+a1 1 6 6 =0 Ls 7 =a7 7 2 /2+a1 1 7 7 =aE2=−2 従って、全経路の長さLs total は、次のようにな
る。
【0047】
【数11】 Ls total =Ls 1 +Ls 2 +Ls 3 +Ls 4 +Ls 5 +Ls 6 +Ls 7 =25+100+142.7+100 +74.4+100+25 =567.1(m) これに対して、重力補正を行った場合の本発明の傾斜角
演算装置による(5)式の移動距離Ls は、次のように
なる。
【0048】
【数12】 Ls1=a1 1 2 /2 a1 =aE1=2 Ls2=a2 2 2 /2+a1 1 2 2 =0 Ls3=a3 3 2 /2+a1 1 3 3 =0 Ls4=a4 4 2 /2+a1 1 4 4 =0 Ls5=a5 5 2 /2+a1 1 5 5 =0 Ls6=a6 6 2 /2+a1 1 6 6 =0 Ls7=a7 7 2 /2+a1 1 7 7 =aE2=−2 従って、全経路の長さLs 'totalは、次のようになる。
【0049】
【数13】 Ls total =Ls1+Ls2+Ls3+Ls4+Ls5+Ls6+Ls7 =25+100+100+100+100+100+25 =550(s) 従って、図3に示す斜面を含む道路において重力補正を
行わない場合の移動距離Ls ′と重力補正を行った場合
の本発明による移動距離Ls とでは、次式の差があるこ
とになる。
【0050】
【数14】 Ls ′−Ls =567.1−550=17.1(m) 次に、図4は、上述したように第1および第2の加速度
センサ5,7が検出した第1および第2の加速度a1
2 から斜面3の傾斜角度θ1 を(3)式により計算
し、この傾斜角度θ1 から車両1の加速度aE を(4)
式で算出し、この加速度から車両1の速度vおよび移動
距離Ls を算出する処理を示すフローチャートである。
【0051】図4において、速度v(t)および移動距
離Ls を0に初期化してから、微小時間Δt経過した
後、第1および第2の加速度センサ5,7で検出した第
1および第2の加速度a1 (t),a2 (t)を入力す
る(ステップS11−S13)。それから、これらの入
力された加速度および第2の加速度センサ7の傾斜角度
θ2 に基づいて(3)式により斜面3の傾斜角度θ
1 (t)を算出する(ステップS14)。傾斜角度θ1
(t)が算出されると、(4)式により車両1の加速度
E (t)を算出する(ステップS15)。車両1の加
速度aE が算出されると、この加速度に時間を掛けて、
車両1の速度v(t)を算出する(ステップS16)。
それから、この速度v(t)に時間を掛けて、車両1の
移動距離Ls を算出する(ステップS17)。
【0052】このように算出される車両1の移動距離
は、車速パルスを利用して移動距離を算出する方法の代
用としてナビゲーションシステムに利用できるが、上述
したように本発明の加速度センサを用いた傾斜角演算装
置は斜面における移動距離を算出する場合に重力補正を
行って斜面の傾斜角度を算出し、この傾斜角度から移動
距離を算出しているので、移動距離Ls とcosθ
1 (t)の積、Ls ×cosθ1 (t)を逐次求めるこ
とにより、従来のような誤差を生じることなく、正確な
移動距離を算出することができ、ナビゲーションシステ
ムのモニタ画面に表示される車両の位置を実際の車両の
位置と正確に一致させることができる。
【0053】すなわち、車両1が傾斜角度θ1 の斜面3
を走行した場合において本装置をナビゲーションシステ
ムに適用した場合の車両1の画面上の移動距離LH は、
上述したように(5)式で求めた車両1が傾斜角度θ1
の斜面3を走行する場合の移動距離LS から次式のよう
に求めることができる。
【0054】
【数15】 LH =LS cos θ1 =(aE cos θ1 )t1 2 /2+(aE cos θ1 )t1 2 (9) なお、傾斜速度θ1 は、上述した(3)式から求められ
る。また、同式において、(aE cos θ1 )は車両1の
傾斜方向の加速度aE の水平成分である。
【0055】このように車両1の画面上の移動距離LH
を算出することにより、ナビゲーションシステムの表示
画面における車両の移動距離を実際の車両の移動距離と
一致させることができる。
【0056】なお、上記実施の形態では、本発明の加速
度センサを用いた傾斜角演算装置を車両に適用した場合
について説明したが、本発明はこれに限定するものでな
く、姿勢角を知りたいロボットのアームや、車両の姿勢
制御、航空機のナビゲーションシステム等にも応用でき
るものである。また、上記第1の加速度センサ5および
第2の加速度センサ7は別々のものを2個用いてもよい
し、または一体的に複合化されたものでもよいことは勿
論のことである。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
移動体の進行方向に平行に取り付けられた第1の加速度
センサで検出された第1の加速度と移動体の進行方向に
対して所定角度傾斜して取り付けられた第2の加速度セ
ンサで検出された第2の加速度とに基づいて移動体が斜
面を進行する場合の傾斜角度を適確に算出することがで
き、傾斜角センサを使用する必要がないし、車両が停止
していても、傾斜角度を検出することができる。また車
速パルスを不要としているので、ナビゲーションシステ
ムに適用する場合、取り付けが簡単であるし、移動体の
画面上の位置と実際の位置との差異を無くすことができ
る上に、更に従来車速パルスの仕様が異なったり、車速
パルスがなくて、取り付けられなかった車両でも本発明
の装置の場合には簡単に取り付けることができる。
【0058】また、本発明によれば、斜面の傾斜角度に
基づいて斜面方向の重力成分を算出し、この重力成分を
第1の加速度から除去して、斜面方向の加速度を演算し
ており、この斜面方向の加速度を2回積分することによ
り斜面上の移動距離を算出することができ、またこの斜
面上の移動距離と傾斜角度から水平方向の移動距離を容
易に算出することができるため、本装置をナビゲーショ
ンシステムに利用した場合に移動体の画面上の位置と実
際の位置との差異を無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る傾斜角演算装置に使
用される加速度センサを車両に搭載した場合の構成を示
す図である。
【図2】図1の傾斜角演算装置において重力補正を行っ
た場合の本発明の傾斜角演算装置による移動距離Ls
重力補正を行わない場合の移動距離Ls ′との比較を説
明するために使用される斜面の一例を示す図である。
【図3】図1の傾斜角演算装置において重力補正を行っ
た場合の本発明の傾斜角演算装置による移動距離Ls
重力補正を行わない場合の移動距離Ls ′との比較を説
明するために使用される斜面および平坦路を含む経路の
一例を示す図である。
【図4】図1の傾斜角演算装置において算出した加速度
から車両の移動距離を算出する処理を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
1 車両 3 斜面 5 第1の加速度センサ 7 第2の加速度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 隆之 東京都江東区木場1−5−1 株式会社フ ジクラ内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体の進行方向に平行に取り付けられ
    た第1の加速度センサで検出される第1の加速度と、移
    動体の進行方向に対して所定角度傾斜して取り付けられ
    た第2の加速度センサで検出される第2の加速度とに基
    づいて移動体が斜面を進行するときの当該斜面の傾斜角
    度を算出し、この傾斜角度に基づいて前記斜面方向の重
    力成分を算出し、さらにこの斜面方向の重力成分を前記
    第1の加速度から除去して、斜面方向の加速度を演算す
    ることを特徴とする加速度センサを用いた傾斜角演算方
    法。
  2. 【請求項2】 移動体の進行方向に平行に取り付けられ
    た第1の加速度センサと、 移動体の進行方向に対して所定角度傾斜して取り付けら
    れた第2の加速度センサと、 前記第1の加速度センサで検出した第1の加速度および
    前記第2の加速度センサで検出した第2の加速度に基づ
    いて移動体が斜面を進行する場合の傾斜角度を算出する
    演算手段とを有することを特徴とする加速度センサを用
    いた傾斜角演算装置。
  3. 【請求項3】 前記演算手段で演算した傾斜角度に基づ
    いて移動体が斜面を移動した時の移動距離を算出する距
    離算出手段を有することを特徴とする請求項2記載の加
    速度センサを用いた傾斜角演算装置。
  4. 【請求項4】 前記演算手段で算出した傾斜角度に基づ
    いて前記斜面方向の重力成分を算出する斜面方向重力成
    分算出手段と、 該斜面方向重力成分算出手段で算出した前記斜面方向の
    重力成分を前記第1の加速度センサで検出した第1の加
    速度から除去して、斜面方向の加速度を演算する加速度
    演算手段とを更に有することを特徴とする請求項2記載
    の加速度センサを用いた傾斜角演算装置。
JP5927596A 1995-07-28 1996-03-15 加速度センサを用いた傾斜角演算方法及びその傾斜角演算装置 Pending JPH09101141A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107462911A (zh) * 2016-06-03 2017-12-12 千寻位置网络有限公司 汽车上下高架的检测方法及其装置

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