JPH0899933A - メタクリル酸エステルの製造法 - Google Patents

メタクリル酸エステルの製造法

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JPH0899933A
JPH0899933A JP6235547A JP23554794A JPH0899933A JP H0899933 A JPH0899933 A JP H0899933A JP 6235547 A JP6235547 A JP 6235547A JP 23554794 A JP23554794 A JP 23554794A JP H0899933 A JPH0899933 A JP H0899933A
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JP
Japan
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acid ester
methacrolein
methacrylic acid
reaction
alcohol
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JP6235547A
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Shuji Ichikawa
修治 市川
Yuji Okago
祐二 大篭
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Mitsubishi Chemical Corp
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 メタクロレインをルテニウム錯化合物および
水素受容体存在下にアルコールと反応させることを特徴
とするメタクリル酸エステルの製造方法。 【効果】 本発明の方法によれば、メタクロレインを原
料としてメタクリル酸エステルを、生産性高く工業的に
有利に製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、メタクロレインとアル
コールからメタクリル酸エステルを工業的有利に製造す
る方法に関する。メタクリル酸エステルは、他の重合性
モノマー、染料、無機充填剤等と混合し重合させること
によって、機械的特性、耐熱性等に優れたポリマーを生
成する。また種々の不飽和化合物と容易に共重合するの
で、塗料、インキ、接着剤、光学材料等の原料として広
範な分野に利用される。
【0002】
【従来の技術】従来、メタクロレインからメタクリル酸
エステルを製造する方法としては、種々の担体にパラジ
ウム等を担持させた触媒をメタクロレインとアルコール
の混合物中に懸濁させ、これに分子状酸素含有ガスを吹
き込んで、メタクロレインを液相酸化し同時にエステル
化も行わせる方法が知られている(例えば、特開昭54-7
3724、特開昭55-151533 、特開昭58-166936 号公報)。
【0003】特開昭54-73724号公報によれば、パラジウ
ムとタリウム及び水銀ならびにこれらの金属の化合物の
一種と、炭酸カルシウムとからなる触媒を用い、酸素の
存在下に0〜200℃でメタクロレインとアルコールを
反応させることが記載されている。この触媒によれば、
メタクリル酸メチル(以下MMAと略すこともある)が
高い選択率(90〜95%)で得られるが、生産性とし
て重要な空時収量[MMAg/(Pd1g・時間)]
が、メタクリル酸メチルの全変化率に対して2〜11で
あり、不満足である。
【0004】特開昭55-151533 号公報にはi)パラジウ
ムと、鉛、水銀、タリウムもしくはビスマスより選ばれ
た元素とを含む金属間化合物ならびに、ii)アルカリ金
属化合物およびアルカリ土類金属化合物の群の一員を含
んでなる触媒を用い、酸素の存在下にメタクロレインと
アルコールを反応させることが記載されているが、メタ
クリル酸メチルの空時収量は30程度に向上するもの
の、なお不満足である。
【0005】特開昭58-166936 号公報には、活性成分と
してパラジウムおよび鉛を含有する触媒において、該活
性成分が(a)アルカリ金属化合物およびアルカリ土類
金属化合物を含有せず、かつ(b)1対の金属酸化物、
ZnO/Al2 3 ,TiO 2 /La2 3 およびZn
O/TiO2 を含有する担体上に存在する触媒を用い、
酸素の存在下にメタクロレインとアルコールを反応させ
ることが記載されている。この触媒によれば、メタクリ
ル酸メチルの生産性は4.8〜61.6[MMA g/
(Pd1g・時間)]で、触媒種を選択することにより
空時収量は大きく向上するものの、なお不満足である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のパラジウムを必
須成分とする固体触媒の液相懸濁によるメタクロレイン
を原料としてメタクリル酸エステルを製造する方法は、
生産性が低く、触媒種を改良することにより多少生産性
は向上するものの、生産性の著しい向上は見込めず、工
業的製造方法としては必ずしも満足できるものではな
い。この方法は、反応場が固液界面に限定される他、分
子状酸素がメタクロレインの酸化に必須であり、通常、
最終酸化生成物である炭酸ガス、一酸化炭素等が副生す
る。本発明の目的は、メタクロレインからメタクリル酸
エステルを高められた生産性を有し、工業的に有利に製
造する方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、反応場が
固液界面に限定されない、液相均一触媒による方法を種
々検討した結果、ルテニウム錯化合物を触媒に用いるこ
とにより、メタクロレインを原料として、高い空時収量
でメタクリル酸エステルが製造できることを見い出し、
本発明を完成するにいたった。すなわち、本発明は、メ
タクロレインをルテニウム錯化合物および水素受容体存
在下にアルコールと反応させることを特徴とするメタク
リル酸エステルの製造方法である。
【0008】これまでルテニウム多核錯体およびホスフ
ィンとヒドリドを配位子に有するルテニウム単核錯体を
用い、メシチルオキシド、ジフェニルアセチレン等の水
素受容体存在下、アルデヒド化合物とアルコール類との
反応でエステル化合物が生成する酸化エステル化反応は
いくつか報告されている(例えばY.Blum et al., Tetra
hedron Letters, Vol.22, p.1541(1981) / S.Murahashi
et al., Journal ofOrganic Chemistry, Vol.52, p.43
19(1987))。しかしルテニウム錯化合物存在下、メタク
ロレインを用い、酸化エステル化反応でメタクリル酸エ
ステルを製造する方法の例は現在まで知られていない。
【0009】以下、本発明のメタクリル酸エステルの製
造方法を説明する。 (原料)原料のメタクロレインはイソブチレンの気相酸
化、プロピオンアルデヒドとホルムアルデヒドのマンニ
ッヒ反応およびβ−メチルグリセリンの硫酸による12
0℃での脱水反応等により工業的に製造可能である。メ
タクロレインは長期保存中に重合して樹脂状物質を生ず
るなど反応性が高いので、通常、ハイドロキノン、p−
メトキシフェノールあるいはカテコール等の重合禁止剤
を0.1〜1重量%添加し保存する。反応に使用するメ
タクロレインはこれら重合禁止剤を含有したものを用い
て差し支えない。
【0010】(触媒)本発明の製造方法では、ルテニウ
ム錯化合物を触媒として使用する。ルテニウム錯化合物
としては、アルデヒドとアルコールとよりエステルを生
成する酸化エステル化能を有するルテニウム錯化合物を
用いることができる。かかるルテニウム化合物は単核お
よび多核錯体で既に幾つか知られており、本発明の方法
ではこれら従来公知のルテニウム錯化合物が概ね使用可
能である。具体的には、H2Ru(PPh3)4 、Ru3(CO)12 、(Ph
4C4CO)2 H(μ-H)(CO)4Ru2 等があげられる。
【0011】また、これまで酸化エステル化能が報告さ
れていないルテニウム錯化合物も用いることができる。
ルテニウム錯化合物とはルテニウムの有機金属化合物を
意味し、その定義は現在広く知られているが(例えば、
山本明夫、有機金属化学、裳華房、1991年、p
6)、主としてルテニウムと有機基(配位子)が金属−
炭素の直接結合により結びついた化合物を意味する。
【0012】使用できるルテニウム錯化合物中のルテニ
ウム原子の形式酸化数ならびに配位子である有機基の種
類、数は限定されない。かかるルテニウム錯化合物の配
位子としては一酸化炭素、ホスフィン、ヒドリド、置換
シクロペンタジエノン化合物が好ましい。特に置換シク
ロペンタジエノン化合物が好ましく、温和な条件で効率
よく酸化エステル化反応が進行する。
【0013】このようなルテニウム錯化合物の例として
は(Ph4C4CO)Ru(CO)3 、[(4-ClC6H4) 4C4CO ]Ru(CO)3
[2,5-(C6H4)2-3,4-(4-MeOC6H4)2C4CO]Ru(CO)3 、 [2,
5-(C 6H4)2-3,4-(4-FC6H4)2C4CO]Ru(CO)3 、 (Ph4C4CO)2
H(μ-H)(CO)4Ru2、[(4-ClC 6H4)4C4CO ]2 H(μ-H)(C
O)4Ru2 、 [2,5-(C6H4)2-3,4-(4-MeOC6H4)2C4CO]2 H
(μ-H)(CO)4 Ru2 、[2,5-(C6H4)2-3,4-(4-FC6H4)2C4C
O]2 H(μ-H)(CO)4Ru2 等があげられる。これらは公知
の方法(N.Menashe et al., Organometallics, Vol.10,
p.3885(1991) )で合成することができる。
【0014】触媒の使用量は、原料のメタクロレインに
対して、0.0000001 〜1(モル比)、好ましくは0.0000
01〜0.01(モル比)の範囲である。反応終了後、触媒
は、反応生成物と蒸留、抽出、吸着等の一般の方法で分
離され、繰り返し使用することができる。
【0015】(水素受容体)酸化エステル化反応の反応
過程は、アルデヒドとアルコールより生じたヘミアセタ
ールをルテニウム錯化合物が脱水素し、対応するエステ
ル化合物が生成するものと考えられる(例えば S.Murah
ashi et al., Journal of Organic Chemistry, Vol.52,
p.4319(1987) 参照) 。脱水素により生じた水素化ルテ
ニウム錯体は水素受容体に水素移行し、元のルテニウム
錯化合物が再生し、触媒サイクルが完結する。
【0016】本反応は、メタクロレインおよびアルコー
ル以外の第3成分の存在無しで実施することができる
が、原料メタクロレインあるいは生成メタクリル酸エス
テルが水素化ルテニウム錯体により水素移行されたイソ
ブチルアルコールおよびイソ酪酸エステル等が生成し好
ましくない。本発明の方法はこれら副生物を抑制するた
め水素受容体存在下で実施される。
【0017】水素受容体としては、例えば、メシチルオ
キシド、メチルビニルケトン、ベンザルアセトン等の
α,β−不飽和カルボニル化合物、アセトン、シクロヘ
キサノン等のケトン類、ジフェニルアセチレン等の2置
換アセチレン類、ピルビン酸エステル、フェニルグリオ
キシル酸エステル等のα−ケト酸エステル類があげられ
る。これら水素受容体を用いることにより、ルテニウム
錯化合物存在下、メタクロレインとアルコールの反応で
メタクリル酸エステルが高い選択率で製造できる。
【0018】フェニルグリオキシル酸エステルおよびピ
ルビン酸エステル等、隣接炭素に電子吸引性基を有して
いるα−ケト酸エステル類が、高い水素受容能を有して
おり好ましく、ピルビン酸エステルが特に好ましい。ピ
ルビン酸エステルは水素化ルテニウム錯体からの水素移
行により乳酸エステルとなる。乳酸エステルは、必要に
応じて公知の脱水素反応(例えば特開平5-17404 号公
報)を用い、ピルビン酸エステルに再生され、繰り返し
使用が可能である。
【0019】水素受容体の使用量は、原料のメチルグリ
オキサールに対して、0.1 〜100 (モル比)、好ましく
は1〜10(モル比)の範囲である。水素受容体は、市販
品をそのまま使用しても差し支えないが、蒸留あるいは
再結晶等により精製したものが好ましい。水素受容体中
に存在する微量の不純物が、場合により触媒活性を阻害
するからである。水素受容体は、所定量のメタクロレイ
ン、アルコールならびにルテニウム錯化合物からなる反
応液に同時に共存させて反応を実施させても良いし、ま
た、水素受容体を含む反応液に、メタクロレインを逐次
に添加する方法で実施してもよい。
【0020】(アルコール)反応に使用するアルコール
は市販品で差し支えないが、常法により脱水、脱気した
ものが特に好ましい。使用するアルコールは、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール等の脂肪族
アルコール類、フェノール、ベンジルアルコール等の芳
香族アルコール類があげられる。アルコールの使用量は
原料のメタクロレインに対して、当量(等モル)で十分
であるが、反応速度を向上させるためには、1〜10
(モル比)で使用することも可能である。酸化エステル
化反応の進行により、使用したアルコールに対応するメ
タクリル酸エステルが得られる。
【0021】(溶媒)本発明の方法は、特に溶媒を使用
せずに実施することができるが、使用するルテニウム錯
化合物あるいは水素受容体が原料メタクロレインおよび
アルコールから成る反応系に難溶性の場合、これを溶解
するため、またその他の必要に応じて適当な溶媒中で実
施することができる。これらの溶媒としては、例えばヘ
キサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素類;ジエチル
エーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、ブ
チロラクトン等のエステル類などをあげることができ
る。
【0022】(反応条件)反応は、通常、メタクロレイ
ン、触媒、アルコール、及び、水素受容体を仕込み、攪
拌下に行われる。反応温度は0〜200℃、好ましくは
20〜150℃の範囲である。反応は室温以下でも十分
に反応するが、より反応速度を向上させるために、通
常、加熱下で実施する。
【0023】反応雰囲気は特に限定されず、空気、酸
素、又は、二酸化炭素の雰囲気下でも、あるいは窒素、
アルゴン等不活性ガス中でも差し支えないが、酸素が存
在する場合には、通常、最終酸化生成物である炭酸ガ
ス、一酸化炭素等が副生するので、かかる副生物を抑制
するため脱酸素雰囲気下に実施するのが好ましく、真空
に脱気するか、または、窒素、アルゴン等の不活性ガス
等で置換して行うのが好ましい。反応時間は反応温度に
もよるが、通常0.1〜200時間、好ましくは0.5
〜100時間の範囲である。
【0024】(反応生成物)本発明の製造方法により得
られる反応生成物は、メタクリル酸のエステルである。
また、同時にメタクリル酸エステルの水素化物であるイ
ソ酪酸エステルも微量生成する。触媒を含む反応混合物
からの生成物の分離は、蒸留、抽出、吸着等の公知の方
法で行うことができる。
【0025】
【発明の効果】本発明の方法によれば、メタクロレイン
を原料としてメタクリル酸エステルを、生産性高く工業
的に有利に製造することができる。
【0026】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に具体的に説
明する。生成物は、ガスクロマトグラフィーを用い、ト
ルエンを内部標準物質とした内部標準法によって定量分
析し、下式により転化率および選択率を求めた。また例
中で用いたターンオーバー数は下式に従って計算した。
【0027】
【数1】
【0028】さらに例中で用いた生産性は1時間でRu
1g当たりに生じるメタクリル酸エステルのg数で定義
した。
【0029】<実施例1〉内容積20mlのガラス製アン
プルに、窒素気流下、撹拌子、(Ph4C4CO)2H(μ-H)(CO)
4Ru2 3.2 mg (0.003 mmol)、メタクロレイン 4
25.2 mg (6.07mmol)、メタノール 824.
6mg(25.7 mmol )、ピルビン酸エチル 158
4.7mg(13.7 mmol )および分析用内部標準物質
として、トルエン 252 mg を仕込んだ後,アンプル
を封じ、120℃で0.5時間反応を行なった。反応終
了後、アンプルを開封し、内容物をガスクロマトグラフ
ィーにより分析した。
【0030】その結果、メタクロレイン344.0mg
(4.91mmol)が回収され、メタクリル酸メチル10
0.3mg(1.0mmol)、イソ酪酸メチル4.5mg
(0.05mmol)が生成した。原料メタクロレインの転
化率は19.1%であり、メタクリル酸メチルの選択率
は86.4%、またターンオーバー数は322(mol/mo
l)であった。生産性は319gMMA/gRu・時であ
った。
【0031】<実施例2〉内容積20mlのガラス製アン
プルに、窒素気流下、撹拌子、(Ph4C4CO)2H(μ-H)(CO)
4Ru2 7.2 mg (0.007 mmol )、メタクロレイン 2
44.1 mg (3.48mmol)、メタノール 212.
8mg(6.64 mmol )、ピルビン酸エチル 513.
0mg(4.42 mmol )および分析用内部標準物質とし
て、トルエン 145.4 mg 仕込んだ後、アンプルを
封じ、120℃で0.5時間反応を行なった。反応終了
後、アンプルを開封し、内容物をガスクロマトグラフィ
ーにより分析した。
【0032】その結果、メタクロレイン105.9mg
(1.51mmol)が回収され、メタクリル酸メチル15
7.5mg(1.6mmol)、イソ酪酸メチル25.2mg
(0.2mmol)が生成した。原料メタクロレインの転化
率は56.5%であり、メタクリル酸メチルの選択率は
79.7%、またターンオーバー数は225(mol/mol)
であった。生産性は223gMMA/gRu・時であっ
た。
【0033】<実施例3〉内容積20mlのガラス製アン
プルに、窒素気流下、撹拌子、(Ph4C4CO)2H(μ-H)(CO)
4Ru2 5.2 mg (0.005 mmol)、メタクロレイン 1
76.9 mg (2.52mmol)、メタノール 153.
6mg(4.79 mmol )、ピルビン酸エチル 159
5.5mg(13.74 mmol )および分析用内部標準物
質として、トルエン 90.4 mg 仕込んだ後、アンプ
ルを封じ、120℃で0.5時間反応を行なった。反応
終了後、アンプルを開封し、内容物をガスクロマトグラ
フィーにより分析した。
【0034】その結果、メタクロレイン120.5mg
(1.72mmol)が回収され、メタクリル酸メチル7
8.2(0.8mmol)、イソ酪酸メチル3.8mg(0.
01mmol)が生成した。原料メタクロレインの転化率は
31.9%であり、メタクリル酸メチルの選択率は9
7.1%、またターンオーバー数は155(mol/mol )
であった。生産性は153gMMA/gRu・時であっ
た。
【0035】<実施例4〉内容積20mlのガラス製アン
プルに、窒素気流下、撹拌子、(Ph4C4CO)2H(μ-H)(CO)
4Ru2 1.0 mg (0.001 mmol)、メタクロレイン 2
92.1 mg (4.17mmol)、メタノール 286.
6mg(8.95 mmol )、蒸留精製したピルビン酸エチ
ル1125.5mg(9.69 mmol )および分析用内部
標準物質として、トルエン 185.1 mg 仕込んだ
後、アンプルを封じ、120℃で3.0時間反応を行な
った。反応終了後、アンプルを開封し、内容物をガスク
ロマトグラフィーにより分析した。
【0036】その結果、メタクロレイン104.1mg
(1.49mmol)が回収され、メタクリル酸メチル23
2.8mg(2.3mmol)、イソ酪酸メチル23.5mg
(0.2mmol)が生成した。原料メタクロレインの転化
率は64.4%であり、メタクリル酸メチルの選択率は
86.7%、またターンオーバー数は2393(mol/mo
l)であった。生産性は395gMMA/gRu・時であ
った。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタクロレインをルテニウム錯化合物お
    よび水素受容体の存在下にアルコールと反応させること
    を特徴とするメタクリル酸エステルの製造方法。
  2. 【請求項2】 ルテニウム錯化合物が置換シクロペンタ
    ジエノン化合物を配位子に有するルテニウム錯体である
    請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 水素受容体がピルビン酸エステルである
    請求項1に記載の方法。
JP6235547A 1994-09-29 1994-09-29 メタクリル酸エステルの製造法 Pending JPH0899933A (ja)

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