JPH0899152A - 消失模型鋳造用発泡模型 - Google Patents
消失模型鋳造用発泡模型Info
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- JPH0899152A JPH0899152A JP23480594A JP23480594A JPH0899152A JP H0899152 A JPH0899152 A JP H0899152A JP 23480594 A JP23480594 A JP 23480594A JP 23480594 A JP23480594 A JP 23480594A JP H0899152 A JPH0899152 A JP H0899152A
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- casting
- sand
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 消失模型鋳造によりＵ字型薄肉ベンド管等を
鋳造する場合の鋳型造型においては、鋳物砂を充填する
過程で、発泡模型に変形を生じ易い。発泡模型を厚肉化
することなく、変形抵抗性を高め、得られる鋳造品の形
状寸法精度を改善する。 【構成】 発泡模型に、補強部材として、模型表面の塗
型の塗設前なしい後に、金属製もしくはセラミックス製
のリング３０を装着する。別法として、塗型の塗設後、
模型の中空孔内に自硬性鋳型砂からなる中子を形成す
る。補強部材（リングまたは中子）を付帯せしめる点を
除き、造型・鋳造方案は常法に従って行なわれる。
鋳造する場合の鋳型造型においては、鋳物砂を充填する
過程で、発泡模型に変形を生じ易い。発泡模型を厚肉化
することなく、変形抵抗性を高め、得られる鋳造品の形
状寸法精度を改善する。 【構成】 発泡模型に、補強部材として、模型表面の塗
型の塗設前なしい後に、金属製もしくはセラミックス製
のリング３０を装着する。別法として、塗型の塗設後、
模型の中空孔内に自硬性鋳型砂からなる中子を形成す
る。補強部材（リングまたは中子）を付帯せしめる点を
除き、造型・鋳造方案は常法に従って行なわれる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、消失模型鋳造用鋳型の
造型に使用される発泡模型の改良に関し、特に鋳型造型
における鋳物砂の充填過程で変形を生じ易い薄肉中空筒
形状を有する発泡模型の変形を抑制防止し、形状寸法精
度の高い鋳物を鋳造し得るようにしたものである。
造型に使用される発泡模型の改良に関し、特に鋳型造型
における鋳物砂の充填過程で変形を生じ易い薄肉中空筒
形状を有する発泡模型の変形を抑制防止し、形状寸法精
度の高い鋳物を鋳造し得るようにしたものである。
【０００２】
【従来の技術】熱分解性の発泡材料（発泡ポリスチレン
樹脂等）からなる模型を鋳物砂に埋設して鋳型とし、こ
れに金属溶湯を注入する消失模型鋳造法（ＥＰＣ法＝Ev
aporative Pattern Casting ）によれば、鋳型中の模型
が金属溶湯の熱で燃焼気化して金属溶湯と置換されるこ
とにより、模型の形状に一致した形状を有する鋳物製品
が得られる。この鋳造法は、鋳型の分割，型合わせ，中
子造型，中子入れ等の作業が省略でき、造型工数が大幅
に低減すること、鋳物のバリの発生がなく、かつ形状・
寸法精度が良好なこと、薄肉品の鋳造も容易なこと、ま
た鋳物砂は粘結剤を含まないか、もしくは極めて少量添
加のものを使用でき、砂の再使用が容易であること等の
特長を有している。
樹脂等）からなる模型を鋳物砂に埋設して鋳型とし、こ
れに金属溶湯を注入する消失模型鋳造法（ＥＰＣ法＝Ev
aporative Pattern Casting ）によれば、鋳型中の模型
が金属溶湯の熱で燃焼気化して金属溶湯と置換されるこ
とにより、模型の形状に一致した形状を有する鋳物製品
が得られる。この鋳造法は、鋳型の分割，型合わせ，中
子造型，中子入れ等の作業が省略でき、造型工数が大幅
に低減すること、鋳物のバリの発生がなく、かつ形状・
寸法精度が良好なこと、薄肉品の鋳造も容易なこと、ま
た鋳物砂は粘結剤を含まないか、もしくは極めて少量添
加のものを使用でき、砂の再使用が容易であること等の
特長を有している。
【０００３】図４は、Ｕ字型ベンド管を製造する消失模
型鋳造用鋳型の例を示している。１０は発泡模型、Ｓは
鋳物砂である。発泡模型１０は、Ｕ字型中空円筒状本体
部１１と、その両端部に設けられた湯口および押湯の役
目をする部分１２とを有している（本体部分１１と端部
部１２とは一体物として製作され、または各部分１１と
１２を個別に成形し、接着剤で組立てる場合もある）。
発泡模型１０は、鋳込まれる金属溶湯と鋳物砂Ｓとの接
触を遮断して焼付きを防止するための塗型２０が外側周
面および内側周面に塗設されたうえ、鋳物砂Ｓ中に設置
されている。
型鋳造用鋳型の例を示している。１０は発泡模型、Ｓは
鋳物砂である。発泡模型１０は、Ｕ字型中空円筒状本体
部１１と、その両端部に設けられた湯口および押湯の役
目をする部分１２とを有している（本体部分１１と端部
部１２とは一体物として製作され、または各部分１１と
１２を個別に成形し、接着剤で組立てる場合もある）。
発泡模型１０は、鋳込まれる金属溶湯と鋳物砂Ｓとの接
触を遮断して焼付きを防止するための塗型２０が外側周
面および内側周面に塗設されたうえ、鋳物砂Ｓ中に設置
されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】発泡模型は、木材等の
模型に比して著しく硬度が低いので、通常の造型法のよ
うに鋳物砂を強くつき固め、または加圧を行うと、変形
を生じるおそれがある。このため消失模型鋳造用鋳型の
造型では、鋳物砂の充填圧が模型に急激にまたは不均一
に作用することがないように、流動性のよい鋳物砂を使
用し、振動造型機で砂の充填を行うようにしている。し
かし、薄肉のベンド管等のチューブ状の鋳物の鋳造に使
用される鋳型の造型においては、振動造型機で注意深く
造型を行うようにしても、発泡模型の変形を確実に防止
することは困難であり、砂の充填度を高めていく過程
で、断面径のゆがみ、凹み、曲がり等の変形を生じ易
い。その対策として、模型を厚肉化することは変形防止
に有効ではあっても、それだけ鋳物の駄肉が増大するこ
とになり、鋳造歩留りの低下や、鋳物を所定寸法に仕上
げるに必要な機械加工代・加工コストの増大を免れず、
消失模型鋳造の利点が大きく損なわれる。本発明は、消
失模型鋳造における上記問題を解決することを目的とし
てなされたものである。
模型に比して著しく硬度が低いので、通常の造型法のよ
うに鋳物砂を強くつき固め、または加圧を行うと、変形
を生じるおそれがある。このため消失模型鋳造用鋳型の
造型では、鋳物砂の充填圧が模型に急激にまたは不均一
に作用することがないように、流動性のよい鋳物砂を使
用し、振動造型機で砂の充填を行うようにしている。し
かし、薄肉のベンド管等のチューブ状の鋳物の鋳造に使
用される鋳型の造型においては、振動造型機で注意深く
造型を行うようにしても、発泡模型の変形を確実に防止
することは困難であり、砂の充填度を高めていく過程
で、断面径のゆがみ、凹み、曲がり等の変形を生じ易
い。その対策として、模型を厚肉化することは変形防止
に有効ではあっても、それだけ鋳物の駄肉が増大するこ
とになり、鋳造歩留りの低下や、鋳物を所定寸法に仕上
げるに必要な機械加工代・加工コストの増大を免れず、
消失模型鋳造の利点が大きく損なわれる。本発明は、消
失模型鋳造における上記問題を解決することを目的とし
てなされたものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、消失模型鋳造
用鋳型の造型に使用される薄肉中空筒形状を有する熱分
解性発泡模型において、鋳型造型時の鋳物砂の充填圧に
よる変形を防止するための補強部材として、外周面にセ
ラミックス製もしくは金属製リングが装着され、または
中空孔内に自硬性鋳型砂からなる中子が形成されている
ことを特徴としている。
用鋳型の造型に使用される薄肉中空筒形状を有する熱分
解性発泡模型において、鋳型造型時の鋳物砂の充填圧に
よる変形を防止するための補強部材として、外周面にセ
ラミックス製もしくは金属製リングが装着され、または
中空孔内に自硬性鋳型砂からなる中子が形成されている
ことを特徴としている。
【０００６】
【作用】本発明の発泡模型は、外周面に嵌装されたセラ
ミックス製または金属製リングの補強作用により、また
はその中空孔内に形成された自硬性鋳型砂からなる中子
の補強作用により、鋳物砂の荷重や充填圧に抗し得る剛
性を帯有し、造型過程における変形が防止される。な
お、発泡模型の「薄肉」とは、上記のように模型を鋳物
砂中に埋設する過程の砂の充填圧で変形を生じ易い程の
肉厚という意味であり、具体的な肉厚寸法は、模型の形
状・サイズ、および樹脂の材種等により異なるものであ
る。
ミックス製または金属製リングの補強作用により、また
はその中空孔内に形成された自硬性鋳型砂からなる中子
の補強作用により、鋳物砂の荷重や充填圧に抗し得る剛
性を帯有し、造型過程における変形が防止される。な
お、発泡模型の「薄肉」とは、上記のように模型を鋳物
砂中に埋設する過程の砂の充填圧で変形を生じ易い程の
肉厚という意味であり、具体的な肉厚寸法は、模型の形
状・サイズ、および樹脂の材種等により異なるものであ
る。
【０００７】図１は、Ｕ字型ベンド管の鋳造用鋳型の造
型に使用される、Ｕ字型薄肉中空円筒状の発泡模型につ
いて、補強部材としてリング３０を外周面に装着した例
を示している。図２（１）および（２）は、図１の発泡
模型のリング装着部分の断面を示し、同図（１）は発泡
模型の表面に塗型２０を塗設したうえ、本体部１１にリ
ング３０を装着した例（リング３０の装着界面に塗型２
０が介在している）、同図（２）は、模型本体部１１に
リング３０を装着した後、塗型２０を塗設した例（リン
グ３０の装着界面には塗型２０はなく、両者は直接接触
している）である。リング３０として金属製のものを使
用する場合は、リング３０の内側面と注入される金属溶
湯の接触を遮断する（焼付きを防止する）ために、図２
（１）のように、リング３０と模型１０の界面に塗型３
０を介在させることが必要である。他方、リング３０に
セラミックス製を使用する場合は、必ずしもその必要は
なく、同図（２）のように、リング３０と模型１０の界
面は直接接触としても構わない。
型に使用される、Ｕ字型薄肉中空円筒状の発泡模型につ
いて、補強部材としてリング３０を外周面に装着した例
を示している。図２（１）および（２）は、図１の発泡
模型のリング装着部分の断面を示し、同図（１）は発泡
模型の表面に塗型２０を塗設したうえ、本体部１１にリ
ング３０を装着した例（リング３０の装着界面に塗型２
０が介在している）、同図（２）は、模型本体部１１に
リング３０を装着した後、塗型２０を塗設した例（リン
グ３０の装着界面には塗型２０はなく、両者は直接接触
している）である。リング３０として金属製のものを使
用する場合は、リング３０の内側面と注入される金属溶
湯の接触を遮断する（焼付きを防止する）ために、図２
（１）のように、リング３０と模型１０の界面に塗型３
０を介在させることが必要である。他方、リング３０に
セラミックス製を使用する場合は、必ずしもその必要は
なく、同図（２）のように、リング３０と模型１０の界
面は直接接触としても構わない。
【０００８】リング３０の幅寸法は、模型の材種・サイ
ズ（口径や軸長等）によるが、例えば約２０〜５０mm程
度とすることができる。リング３０の口径（内径）は、
むろん装着される発泡模型の外径に一致し（図２(2) の
ように直接嵌装する場合）、もしくは塗型２０の塗布厚
を含む寸法（図２(1) のように塗型２０の上に嵌装する
場合）が与えられる。リングの肉厚は、補強部材として
必要な強度、ハンドリング性, 製作工程上の都合等を考
慮して決定すればよい（セラミックス製，鋳鉄・鋳鋼製
のものでは、例えば５〜１０mmである）。発泡模型に対
するリング２０の適切な装着態様（取付け位置および個
数等）は発泡模型の形状サイズにより異なり、図１のよ
うなＵ字型管の場合は、代表的には図示のように両側の
開口端付近と湾曲頂部とを取付け位置として計３個のリ
ングが装着されるが、これも１例であって、模型の断面
径や肉厚および管軸長さ等に応じた多様な設計が可能で
ある。
ズ（口径や軸長等）によるが、例えば約２０〜５０mm程
度とすることができる。リング３０の口径（内径）は、
むろん装着される発泡模型の外径に一致し（図２(2) の
ように直接嵌装する場合）、もしくは塗型２０の塗布厚
を含む寸法（図２(1) のように塗型２０の上に嵌装する
場合）が与えられる。リングの肉厚は、補強部材として
必要な強度、ハンドリング性, 製作工程上の都合等を考
慮して決定すればよい（セラミックス製，鋳鉄・鋳鋼製
のものでは、例えば５〜１０mmである）。発泡模型に対
するリング２０の適切な装着態様（取付け位置および個
数等）は発泡模型の形状サイズにより異なり、図１のよ
うなＵ字型管の場合は、代表的には図示のように両側の
開口端付近と湾曲頂部とを取付け位置として計３個のリ
ングが装着されるが、これも１例であって、模型の断面
径や肉厚および管軸長さ等に応じた多様な設計が可能で
ある。
【０００９】リング３０は、円環形状を有する一体品と
して製作され、または半円形状に分割した２部材を一組
とし、模型に抱着させて２部材の分割面同士を接着して
円環形状に組み立てるようにしてもよい。図１の発泡模
型１０にリング３０を装着する場合において、その発泡
模型が、本体部１１と端部１２を個別に製作されたもの
であれば、一体品のリング３０を本体部１１に嵌装（リ
ング３０装着後、本体部１１に端部１２を接合）するよ
うにしてよく、他方、模型の本体部１１と端部１２とが
一体成形された発泡模型に対しては、半割り型のリング
３０を使用して模型に抱着させ、接着剤で分割面を接合
して円環形状に組み付けるようにすればよい。半割り型
のリング３０の分割面の接着剤は耐熱性を必要とせず、
金属溶湯の鋳込みによる熱影響で接着作用が失われても
差し支えない。リング３０は、発泡模型を砂中に埋設す
る造型作業が完了した時点で、補強部材としての役割を
完結しているからである。なお、リング３０の形成材料
のセラミックスおよび金属は各種の材種を使用すること
ができ、セラミックスでは、例えば窒化珪素，炭化珪
素，アルミナ，シリカ，スピネル等が挙げられ、金属材
料の場合も、金属溶湯の注入時の熱影響で溶融しないも
のであれば、各種の非鉄金属，鋳鉄，鋳鋼が任意に使用
され、比較的熱膨張率の大きいステンレス鋼等を使用し
ても鋳造操業に支障をきたすことはない。
して製作され、または半円形状に分割した２部材を一組
とし、模型に抱着させて２部材の分割面同士を接着して
円環形状に組み立てるようにしてもよい。図１の発泡模
型１０にリング３０を装着する場合において、その発泡
模型が、本体部１１と端部１２を個別に製作されたもの
であれば、一体品のリング３０を本体部１１に嵌装（リ
ング３０装着後、本体部１１に端部１２を接合）するよ
うにしてよく、他方、模型の本体部１１と端部１２とが
一体成形された発泡模型に対しては、半割り型のリング
３０を使用して模型に抱着させ、接着剤で分割面を接合
して円環形状に組み付けるようにすればよい。半割り型
のリング３０の分割面の接着剤は耐熱性を必要とせず、
金属溶湯の鋳込みによる熱影響で接着作用が失われても
差し支えない。リング３０は、発泡模型を砂中に埋設す
る造型作業が完了した時点で、補強部材としての役割を
完結しているからである。なお、リング３０の形成材料
のセラミックスおよび金属は各種の材種を使用すること
ができ、セラミックスでは、例えば窒化珪素，炭化珪
素，アルミナ，シリカ，スピネル等が挙げられ、金属材
料の場合も、金属溶湯の注入時の熱影響で溶融しないも
のであれば、各種の非鉄金属，鋳鉄，鋳鋼が任意に使用
され、比較的熱膨張率の大きいステンレス鋼等を使用し
ても鋳造操業に支障をきたすことはない。
【００１０】図３は、Ｕ字型ベンド管を鋳造するための
Ｕ字形状を有する薄肉中空円筒状の発泡模型について、
その中空孔内に、補強部材として自硬性鋳型砂からなる
中子４０を形成した例を示している。中子４０は、模型
の表面に塗型２０を塗設した後、中空孔内に、自硬性鋳
型砂を装填し、硬化反応を行わせることにより形成され
る。中子４０の形成には、自硬性鋳型砂として公知の各
種の砂が適宜使用されるが、中空孔内の全体に亘る均一
な装填を容易に達成する観点から、流動方式のものが好
ましく、フランもしくはアルカリフェノール樹脂による
有機系のもの、またはジェット（登録商標）セメントに
よる無機系のもの等が挙げられる。中子４０の形成にお
いては、硬化反応を完結するまでの間、模型の自重や装
填される砂の荷重で模型に変形を生じることがないよう
に注意すべきことはいうまでもない。このため、中子形
成作業は、例えば適当な木型による保持台の上で行う。
Ｕ字形状を有する薄肉中空円筒状の発泡模型について、
その中空孔内に、補強部材として自硬性鋳型砂からなる
中子４０を形成した例を示している。中子４０は、模型
の表面に塗型２０を塗設した後、中空孔内に、自硬性鋳
型砂を装填し、硬化反応を行わせることにより形成され
る。中子４０の形成には、自硬性鋳型砂として公知の各
種の砂が適宜使用されるが、中空孔内の全体に亘る均一
な装填を容易に達成する観点から、流動方式のものが好
ましく、フランもしくはアルカリフェノール樹脂による
有機系のもの、またはジェット（登録商標）セメントに
よる無機系のもの等が挙げられる。中子４０の形成にお
いては、硬化反応を完結するまでの間、模型の自重や装
填される砂の荷重で模型に変形を生じることがないよう
に注意すべきことはいうまでもない。このため、中子形
成作業は、例えば適当な木型による保持台の上で行う。
【００１１】本発明の発泡模型による消失模型鋳造用鋳
型の造型は、発泡模型に補強部材としてリング３０を装
着し又は中子４０を形成する点を除いて、通常の発泡模
型を使用する場合の造型と同様に行えばよく、例えば鋳
物砂は、その代表例として無粘結性砂が使用されるが、
その他に、水ガラス砂，セメント砂，フラン樹脂砂，流
動ダイカル砂，Ｎプロセス砂等を使用することもむろん
可能であり、塗型材は、非鉄金属用，鋳鉄用，鋳鋼用等
の塗型材として知られる各種のものを、鋳造金属の材種
に応じて選択し、刷毛塗り，スプレー，浸漬法等で塗設
すればよい。また鋳造金属の指向性凝固を行わせるため
の押湯，湯口系，パッディング，冷し金等の鋳造方案
も、常法に従って鋳造金属の材種，鋳物の形状，鋳込み
量等に応じて適宜設計すればよく、特別の条件や制限の
付加を必要としない。
型の造型は、発泡模型に補強部材としてリング３０を装
着し又は中子４０を形成する点を除いて、通常の発泡模
型を使用する場合の造型と同様に行えばよく、例えば鋳
物砂は、その代表例として無粘結性砂が使用されるが、
その他に、水ガラス砂，セメント砂，フラン樹脂砂，流
動ダイカル砂，Ｎプロセス砂等を使用することもむろん
可能であり、塗型材は、非鉄金属用，鋳鉄用，鋳鋼用等
の塗型材として知られる各種のものを、鋳造金属の材種
に応じて選択し、刷毛塗り，スプレー，浸漬法等で塗設
すればよい。また鋳造金属の指向性凝固を行わせるため
の押湯，湯口系，パッディング，冷し金等の鋳造方案
も、常法に従って鋳造金属の材種，鋳物の形状，鋳込み
量等に応じて適宜設計すればよく、特別の条件や制限の
付加を必要としない。
【００１２】
〔実施例１〕（リング３０を使用） 補強部材としてリング３０を装着した発泡模型を使用し
てＵ字型鋳鋼ベンド管を鋳造する。 （１）模型 材種：発泡ポリスチレン サイズ：肉厚１３mm，チューブ径２００mm，１８０°ベ
ンド。 （２）補強リング 材種：シャモット系 サイズ：内径２１０mm，肉厚５mm，幅３０mm 取付け位置：模型の開口端縁付近および湾曲頂部の計３
個所（図１参照） （３）塗型材 材種：アルミナ系消失模型用塗型 塗布厚さ：２mm（平均） 補強リング３０の装着前に塗布。 （４）鋳物砂 組成：ユノツ珪砂 6号 充填法：一軸振動下に５０秒を要して充填 （５）鋳造金属 組成：25Ｃｒ−20Ｎｉ−0.4 Ｃ−Ｆｅ（JIS G5122 SCH2
2 相当鋳鋼材) 鋳込み温度：１５００℃
てＵ字型鋳鋼ベンド管を鋳造する。 （１）模型 材種：発泡ポリスチレン サイズ：肉厚１３mm，チューブ径２００mm，１８０°ベ
ンド。 （２）補強リング 材種：シャモット系 サイズ：内径２１０mm，肉厚５mm，幅３０mm 取付け位置：模型の開口端縁付近および湾曲頂部の計３
個所（図１参照） （３）塗型材 材種：アルミナ系消失模型用塗型 塗布厚さ：２mm（平均） 補強リング３０の装着前に塗布。 （４）鋳物砂 組成：ユノツ珪砂 6号 充填法：一軸振動下に５０秒を要して充填 （５）鋳造金属 組成：25Ｃｒ−20Ｎｉ−0.4 Ｃ−Ｆｅ（JIS G5122 SCH2
2 相当鋳鋼材) 鋳込み温度：１５００℃
【００１３】〔実施例２〕（自硬性鋳型砂の中子を形
成） 中空孔内に自硬性鋳物砂からなる中子４０を形成した発
泡模型を使用し実施例１と同じベンド管を鋳造する。 （１）模型 実施例１と同じ （２）模型充填自硬性鋳物砂 材種：フラン鋳型材（パールサンド／フラン樹脂／硬化
剤（スルフォン酸） 充填方法：流し込み （３）塗型 実施例１と同一 （４）鋳物砂 実施例１と同一 （５）鋳造金属 実施例１と同一
成） 中空孔内に自硬性鋳物砂からなる中子４０を形成した発
泡模型を使用し実施例１と同じベンド管を鋳造する。 （１）模型 実施例１と同じ （２）模型充填自硬性鋳物砂 材種：フラン鋳型材（パールサンド／フラン樹脂／硬化
剤（スルフォン酸） 充填方法：流し込み （３）塗型 実施例１と同一 （４）鋳物砂 実施例１と同一 （５）鋳造金属 実施例１と同一
【００１４】〔比較例〕消失模型に補強リングまたは自
硬性鋳物砂を使用しない点を除いて、上記実施例と同一
の鋳造法案により、Ｕ字型ベンド管を鋳造する。
硬性鋳物砂を使用しない点を除いて、上記実施例と同一
の鋳造法案により、Ｕ字型ベンド管を鋳造する。
【００１５】上記各供試管体について、形状精度を測定
し、表１に示す結果を得た。表中の「偏平度」は、直交
する２方向の管径測定値の差（Δｄ）を設計値（Ｄ）で
除した値（Δｄ／Ｄ）である。測定は、図１の（イ）
（ロ）（ハ）の３個所で行った。発明例（実施例１およ
び実施例２）は、従来のもの（比較例）に比べて、形状
精度に優れていることがわかる。
し、表１に示す結果を得た。表中の「偏平度」は、直交
する２方向の管径測定値の差（Δｄ）を設計値（Ｄ）で
除した値（Δｄ／Ｄ）である。測定は、図１の（イ）
（ロ）（ハ）の３個所で行った。発明例（実施例１およ
び実施例２）は、従来のもの（比較例）に比べて、形状
精度に優れていることがわかる。
【００１６】
【表１】
【００１７】
【発明の効果】本発明によれば、発泡模型を不必要に厚
肉化することなく、消失模型鋳造用鋳型の造型における
模型の変形を抑制防止し、薄肉ベンド管等のように変形
を伴い易い鋳造の鋳造においても、形状・寸法精度の高
い鋳物製品を得ることができ、鋳造品の品質が高めら
れ、鋳造歩留りの向上、鋳物の仕上げ加工コストの低減
等の効果が得られる。
肉化することなく、消失模型鋳造用鋳型の造型における
模型の変形を抑制防止し、薄肉ベンド管等のように変形
を伴い易い鋳造の鋳造においても、形状・寸法精度の高
い鋳物製品を得ることができ、鋳造品の品質が高めら
れ、鋳造歩留りの向上、鋳物の仕上げ加工コストの低減
等の効果が得られる。
【図１】本発明の発泡模型の実施例を示す正面図であ
る。
る。
【図２】図１の発泡模型の一部を示す軸方向断面図であ
る。
る。
【図３】本発明の発泡模型の実施例を示す軸方向断面図
である。
である。
【図４】消失模型鋳造用鋳型の断面説明図である。
１０：発泡模型、 ２０：塗型、 ３０：模型補強用リング、 ４０：模型補強用中子、 Ｓ ：鋳物砂。
Claims (2)
- 【請求項１】 消失模型鋳造用鋳型の造型に使用される
薄肉中空筒形状を有する熱分解性発泡模型において、鋳
型造型時の鋳物砂の充填圧による変形を防止するための
補強部材として金属製またはセラミックス製リングが装
着されていることを特徴とする消失模型鋳造用発泡模
型。 - 【請求項２】 消失模型鋳造用鋳型の造型に使用される
薄肉中空筒形状を有する熱分解性発泡模型において、鋳
型造型時の鋳物砂の充填圧による変形を防止するための
補強部材として、中空孔内に自硬性鋳型砂からなる中子
が形成されていることを特徴とする消失模型鋳造用発泡
模型。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23480594A JPH0899152A (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | 消失模型鋳造用発泡模型 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23480594A JPH0899152A (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | 消失模型鋳造用発泡模型 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0899152A true JPH0899152A (ja) | 1996-04-16 |
Family
ID=16976671
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23480594A Pending JPH0899152A (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | 消失模型鋳造用発泡模型 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0899152A (ja) |
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN104190867A (zh) * | 2014-08-28 | 2014-12-10 | 宁夏共享装备有限公司 | 一种提高消失模尺寸稳定性的方法 |
| JP2016097409A (ja) * | 2014-11-18 | 2016-05-30 | 株式会社神戸製鋼所 | 消失模型鋳造方法 |
| CN106378419A (zh) * | 2016-11-29 | 2017-02-08 | 芜湖新兴铸管有限责任公司 | 消失模球铁管件承口防变形装置 |
| RU2620422C2 (ru) * | 2015-10-19 | 2017-05-25 | Общество с ограниченной ответственностью "Инновационные технологии" | Способ изготовления моделей из пенополистирола для получения композиционных отливок методом литья по газифицируемым моделям |
| CN107876695A (zh) * | 2017-12-15 | 2018-04-06 | 芜湖新兴新材料产业园有限公司 | 防止消失模模型变形的工艺结构及其制备方法 |
| CN109226698A (zh) * | 2018-11-29 | 2019-01-18 | 芜湖新兴新材料产业园有限公司 | 浸涂工序使用的防变形装置及大口径管件铸造工艺 |
| CN109317618A (zh) * | 2018-11-29 | 2019-02-12 | 芜湖新兴新材料产业园有限公司 | 适于消失模铸造工艺的管件防变形工装及管件铸造工艺 |
| RU2745221C1 (ru) * | 2020-05-18 | 2021-03-22 | федеральное государственное автономное образовательное учреждение высшего образования "Южно-Уральский государственный университет (национальный исследовательский университет)" | Способ изготовления моделей из пенополистирола для получения композиционных отливок литьем по газифицируемым моделям |
| CN114713764A (zh) * | 2022-03-02 | 2022-07-08 | 吉林省机械装备制造有限责任公司 | 一种用于解决长壳体消失模铸造弯曲变形的制造方法 |
| CN114985678A (zh) * | 2022-06-16 | 2022-09-02 | 格致汽车科技股份有限公司 | 热成型水道镶块铸造工艺 |
-
1994
- 1994-09-29 JP JP23480594A patent/JPH0899152A/ja active Pending
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| CN109317618A (zh) * | 2018-11-29 | 2019-02-12 | 芜湖新兴新材料产业园有限公司 | 适于消失模铸造工艺的管件防变形工装及管件铸造工艺 |
| CN109317618B (zh) * | 2018-11-29 | 2023-12-26 | 芜湖新兴新材料产业园有限公司 | 适于消失模铸造工艺的管件防变形工装及管件铸造工艺 |
| RU2745221C1 (ru) * | 2020-05-18 | 2021-03-22 | федеральное государственное автономное образовательное учреждение высшего образования "Южно-Уральский государственный университет (национальный исследовательский университет)" | Способ изготовления моделей из пенополистирола для получения композиционных отливок литьем по газифицируемым моделям |
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