JPH089852Y2 - 非常用照明器具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業の利用分野］ 本考案は電池内蔵型の非常用照明器具に関するもので
ある。

［従来の技術］ 従来第３図に示すような電池内蔵型の非常用照明器具
は商用安定器２、充電器ユニット３、非常用点灯装置
（図示せず）、蛍光ランプ４を着脱自在に装着するソケ
ット５を夫々設置している器具本体１又は器具本体１に
配設された金具に停電時に非常用点灯装置（図示せず）
の非常用電源として用いられる蓄電池６を取り付けてい
た。

［考案が解決しようとする課題］ ところで非常用照明器具は通常には商用安定器２によ
り蛍光ランプ４を点灯するとともに充電器ユニット３に
より蓄電池６を充電するため、これら商用安定器２や充
電器ユニット３は発熱源となる。

そのため第３図の従来例の構造では器具本体１に設置
している商用安定器２、充電器ユニット３の発生する熱
を対流、伝導、輻射の総てによって蓄電池６が受け、蓄
電池６の表面温度の上昇を助長していた。

ところが非常用照明器具の場合蓄電池６の表面温度が
規制されいるため、器具寸法を大きくして器具の内容積
を増加させ、蓄電池６の表面温度の上昇を抑制するなど
という対策を取らざるを得ず、コンパクトな器具を作る
という面で大きな支障となっていた。

本考案は上述の問題点に鑑みて為されたもので、その
目的とするところはコンパクトな器具を製作することが
可能な非常用照明器具を提供するにある。

［課題を解決するための手段］ 本考案は通常時に充電手段によって蓄電池を充電し、
この蓄電池を電源として非常時にランプを点灯させる非
常用照明器具において、器具本体に充電手段等の発熱源
を取り付け、器具本体とは独立し、発熱源を覆うように
器具本体に着脱自在に取り付けられる化粧板に非常用電
源として使用される蓄電池を保持したものである。

［作用］ 而して器具本体に取り付けられている発熱源からの熱
は器具本体と独立している化粧板に保持している蓄電池
には伝導しにくく、しかも蓄電池をこれら発熱源より離
すことができ、輻射による熱伝達も低減されるため、蓄
電池の受ける熱が少なくなり、表面温度の上昇を抑える
ことができ、その分器具の内容積を小さくできるのであ
る。

［実施例］ 以下本考案を実施例により説明する。

第１図、第２図は本考案の一実施例を示しており、器
具本体１は壁や天井Ｘなどの造営材に取り付けねじ（図
示せず）などにより直付られるもので、帽子状に形成さ
れた基台1aと、この下面開口に取り付けた取付板1bと、
取付板1bの中央部に設置した支持台1cとから構成され、
支持台1cにて囲繞された取付板1bの下面中央にはソケッ
ト取付台７を取り付け、このソケット取付台７下面には
片口金形の蛍光ランプ４を装着するためのソケット５を
複数設置している。

支持台1cは周壁内に断熱材８を充填して支持台1c内と
外との間の断熱を図り、また下面に化粧板９及びグロー
ブ取付金具11を着脱自在に取り付け、更に中央下面部に
はソケット５の受け口を臨ませて開口部を介して下方よ
り蛍光ランプ４を装着することができるようになってい
る。支持台1cの周辺の取付板1bの下面には商用安定器２
や充電器ユニット３を設置している。商用安定器２は通
常時において蛍光ランプ４を点灯させ、充電器ユニット
３は非常用電源を構成する蓄電池６を充電する。尚非常
用点灯装置（図示せず）は商用電源の停電時にこれを検
知して白熱電球等の電球を蓄電池６で点灯させる装置で
も、或はインバータを蓄電池６で駆動してその高周波出
力で蛍光ランプ４を点灯させる装置でもよく、例えばソ
ケット取付台７内等に配設される。

化粧板９は器具本体１と独立した部材であって外形が
略逆円錐台状で上面が開口したもので、中央下面には下
面開口の凹部9aが設けられ、この凹部9aにグローブ10を
螺合装着するための有底筒状のグローブ取付金具11を固
定ねじ12にて取着し、また内面には上記充電器ユニット
３により充電される蓄電池６を保持金具14により保持固
定している。

而して化粧板９はグローブ取付金具11とともに両者を
下方から貫通させた取付ねじ13により支持台1cに着脱自
在に締結固定されて器具本体１に被着される。

支持台1cの下面に穿孔してある孔15は、化粧板９を支
持台1cに取り付けた際の固定ねじ12の頭部を逃がすため
の孔である。

ここで化粧板９の凹部9aとグローブ取付金具11の天井
部とには上記支持台1cの中央開口部に連通する開口部が
設けられ、ソケット５に装着した蛍光ランプ４を下方に
貫通させることができるようなっている。

グローブ取付金具11は内周面にグローブ10の雄ねじ部
を螺合するための雌ねじ部を形成し、グローブ10が着脱
自在に装着される。

而して第１図において、発熱源たる商用安定器２や充
電器ユニット３からの熱は器具本体１より独立している
化粧板９に伝導熱として伝達されにくく、従って伝導熱
が化粧板９に取り付けてある蓄電池６に及ぼす影響は少
なく、またこれら発熱源より離間した化粧板９に取り付
けている蓄電池６に発熱源からの輻射熱が及ぼす影響も
少ないから、蓄電池６の表面温度の上昇は低減されるこ
とになる。

また蓄電池６の交換に当たってはまずグローブ10をグ
ローブ取付金具11より外し、しかる後に取付ねじ13を緩
めて化粧板９及びグローブ取り付け金具11を器具本体１
の支持台1cより取り外し、作業者の手元で蓄電池６を交
換すれば良いのである。このことは従来のように器具本
体１に蓄電池６が保持されているのに比べて、作業効率
が向上し、しかも高所作業になることが多い蓄電池交換
作業が手元ででき安全な作業を可能とする。

尚蓄電池６と充電器ユニット３との間はコネクタ接続
により行っている。

［考案の効果］ 本考案は器具本体に充電手段等の発熱源を取り付け、
器具本体とは独立し、発熱源を覆うように器具本体に着
脱自在に取り付けられる化粧板に非常用電源として使用
される蓄電池を保持してあるから、器具本体に取り付け
られている発熱源からの熱は器具本体と独立している化
粧板に保持している蓄電池には伝導しにくく、しかも蓄
電池がこれら発熱源より離れるため、輻射による熱伝達
も低減でき、結果蓄電池の受ける熱が少なくなってその
表面温度の上昇を抑えることができ、その分器具の内容
積を小さくできてコンパクトな非常用照明器具を実現で
きるという利点がある。また化粧板を器具本体より外す
ことにより作業者の手元で蓄電池の交換が行え、そのた
め効率のよい交換作業が行え、また作業の安全向上も図
れるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の断面図、第２図は同上の縮
小斜視図、第３図は従来例の断面図である。 １は器具本体、２は商用安定器、３は充電器ユニット、
４は蛍光ランプ、６は蓄電池、９は化粧板である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】通常時に充電手段によって蓄電池を充電
   し、この蓄電池を電源として非常時にランプを点灯させ
   る非常用照明器具において、器具本体に充電手段等の発
   熱源を取り付け、器具本体とは独立し、発熱源を覆うよ
   うに器具本体に着脱自在に取り付けられる化粧板に非常
   用電源として使用される蓄電池を保持して成る非常用照
   明器具。