JPH0897659A - Lcフィルタ及びその製造方法 - Google Patents

Lcフィルタ及びその製造方法

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JPH0897659A
JPH0897659A JP23139094A JP23139094A JPH0897659A JP H0897659 A JPH0897659 A JP H0897659A JP 23139094 A JP23139094 A JP 23139094A JP 23139094 A JP23139094 A JP 23139094A JP H0897659 A JPH0897659 A JP H0897659A
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JP
Japan
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upper electrode
filter
lower electrode
electrode
dielectric layer
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP23139094A
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English (en)
Inventor
Tomoharu Omura
智春 大村
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】小型で工程が簡素化されコストの低減が図られ
たLCフィルタ及びその製造方法を提供する。 【構成】アルミナ基板11上に下部電極12,誘電体層
13,上部電極14を順次積層し、その上部電極14に
所定のインダクタンスを有するようにスパイラル状に溝
15を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高周波帯域で使用さ
れ、かつ表面実装に好適なLCフィルタ及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】上述のようなLCフィルタを製造するに
は、従来、基板上に印刷法でパターンを印刷してインダ
クタ素子を形成し、また基板上の、インダクタ素子が形
成された部分以外の部分にチップコンデンサを実装し、
あるいは印刷法でパターンを印刷してコンデンサ素子を
形成し、これらインダクタとコンデンサを組み合わせる
ことにより行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、インダクタ
素子を印刷法で基板上に形成するには、印刷されるパタ
ーン幅の寸法精度は粗いため、パターン相互間の寸法が
小さく設定されていると、印刷する際これら印刷パター
ンどうしが接触し短絡する場合がある。そこで、印刷パ
ターン相互間の寸法はある程度余裕をもって拡げる必要
があり、このため印刷パターンの占める面積が大きくな
り、LCフィルタの形状も大きくなるという問題があ
る。また、例えばインダクタンスの大きいインダクタ素
子を印刷法で基板上に形成するには、印刷回数もそれだ
け多くなり手間がかかり、コストアップの要因となり問
題がある。
【0004】一方、コンデンサ素子はチップコンデンサ
を実装したり印刷法で形成されるため、チップコンデン
サの厚みや印刷パターンの占める面積で、やはりLCフ
ィルタの形状が大きくなるという問題がある。また、イ
ンダクタ素子とコンデンサ素子をそれぞれトリミングし
て所定の値に設定し、これらインダクタ素子とコンデン
サ素子を組み合わせて製造するのでは、多くの工程を必
要とし、製造コストが高くなるという問題もある。
【0005】本発明は、上記事情に鑑み、小型で工程が
簡素化されコストの低減化が図られたLCフィルタ及び
その製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のLCフィルタは、 (1)基板上に形成された下部電極 (2)その下部電極上に積層された誘電体層 (3)その誘電体層上に積層されると共に所定のインダ
クタンスを有するようにスパイラル状に形成された上部
電極 を備えたことを特徴とするものである。
【0007】また、上記LCフィルタを製造する本発明
の製造方法は、基板上に下部電極層を形成し、その下部
電極層上に誘電体層を積層し、その誘電体層上に上部電
極層を積層し、その上部電極層をスパイラル状にトリミ
ングすることを特徴とするものである。
【0008】
【作用】本発明のLCフィルタは、下部電極と、誘電体
層と、上部電極とが基板上に順次積層されており、誘電
体層を挟んだ下部電極と上部電極とからなるコンデンサ
素子が形成されている。また、上部電極は所定のインダ
クタンスを有するようにスパイラル状に形成されている
ため、上部電極上にはインダクタ素子が形成される。こ
のようにコンデンサ素子,インダクタ素子は、下部電
極,誘電体層,上部電極が積層された部分に形成されて
いるため、従来技術のようにコンデンサ素子とインダク
タ素子とを基板上の別々の部分にそれぞれ配置するよう
なこともなく、基板の面積が小さくて済み、小型化され
る。
【0009】また、コンデンサ素子とインダクタ素子を
積層して製造する方法のため、従来技術のようにコンデ
ンサ素子とインダクタ素子とを別々に製造しそれらを組
み合わせて製造する工程と比較し、工程が簡素化されコ
ストが低減される。さらに上部電極層をスパイラル状に
トリミングする方法のため、従来技術の、印刷法でイン
ダクタ素子を印刷して形成する方法と比較し、繰り返し
印刷する必要もなくインダクタ素子が容易に形成され
る。また、印刷パターンの占める大きな面積も必要なく
小型化される。さらにスパイラル状に形成された溝相互
間の寸法は細かく形成できるため、大きなインダクタン
スのインダクタ素子が容易に形成される。
【0010】また、下部電極,誘電体層,上部電極から
なるコンデンサ素子の上部電極にスパイラル状に溝を形
成することにより、コンデンサ素子のトリミングも同時
に行われることとなり、工程が簡素化される。また、ス
パイラル状に形成された溝相互間の寸法は比較的自由に
変更できるため、インダクタ素子,コンデンサ素子の値
もこれに伴い変更され、所望の周波数で所望の挿入損失
特性を有するLCフィルタが容易に形成される。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
1は、本発明の一実施例のLCフィルタの平面図(a)
及び図(a)に示すLCフィルタのA−A断面図(b)
である。図1に示すLCフィルタは、例えば回路基板に
形成された回路の入力側及び出力側に表面実装され、所
定の周波数帯域の信号成分のみを阻止するLCフィルタ
として使用される。
【0012】図1(b)に示すように、アルミナ基板1
1上に下部電極12,誘電体層13,上部電極14が順
次積層されている。さらに下部電極12,上部電極14
はそれぞれ外部電極16,外部電極17に接続されてい
る。ここで、下部電極12,上部電極14,外部電極1
6,17には銅(Cu)が使用されている。また上部電
極14には、図1(a)に示すようにスパイラル状に溝
15が形成されている。
【0013】図2は、図1に示すLCフィルタの等価回
路図である。図1に示すLCフィルタを図2に示す等価
回路と対照すると、誘電体層13を挟んだ下部電極12
と上部電極14とからコンデンサ素子21が形成されて
いる。また上部電極14に形成された溝15によりイン
ダクタ素子22が形成されている。このように形成され
たコンデンサ素子21とインダクタ素子22が組み合わ
され、LCフィルタ回路が構成されている。
【0014】本実施例のLCフィルタは積層された構造
のため、外形寸法が、例えば2.0×1.25mmのチ
ップ抵抗部品と同等の小さな寸法で済む。以下、本発明
者らによる試作について説明する。図3は、本発明の一
実施例のLCフィルタの前半の製造過程を示す図、図4
はそのLCフィルタの後半の製造過程を示す図である。
【0015】図3(A)に示すように、チップ抵抗用に
使用される、外形寸法60.35mm×49.60mm
のアルミナ基板31を用意した。このアルミナ基板31
には図3(A)の縦方向に2.0mmピッチ、横方向に
1.25mmピッチでスクライブの溝32が形成されて
いる。ここでは、この溝32で分割される2.0mm×
1.25mmのアルミナ基板11それぞれにLCフィル
タを形成する。
【0016】先ず、図3の平面図(B)及びそのB−B
断面図(b)に示すようにアルミナ基板11上に下部電
極12を積層した。ここで、下部電極12には、後述す
る外部電極を接続するために、アルミナ基板11の、図
3(B)の上の端部までよせて下部電極12を積層し
た。次に、図3の平面図(C)およびそのC−C断面図
(c)に示すように、下部電極12上に誘電体層13を
積層した。ここで誘電体層13は、下部電極12を覆う
とともに、下部電極12に外部電極を接続するためのス
ペースを確保するために、下部電極12の、図3(C)
の上の部分を露出するように積層した。
【0017】次に、図4の平面図(A)及びそのA−A
断面図(a)に示すように、誘電体13上に上部電極1
4を積層した。ここで、上部電極14は、誘電体13を
覆うとともに、上部電極14と下部電極12との接触防
止のために、誘電体13の、図4(A)の上の部分を露
出するように積層した。次に、図4の平面図(B)に示
すように、上部電極14にレーザトリミングして溝15
を形成した。
【0018】さらに、前述した図1(a),図1(b)
に示すように、下部電極12,上部電極14にそれぞれ
外部電極16,外部電極17を接続した。このように、
簡素化された工程でLCフィルタを製作した。製作され
たLCフィルタのキャパシタンス,インダクタンスを測
定した結果、それぞれ600pF,5nHであった。図
5は、図1に示すLCフィルタの周波数に対する挿入損
失を示したグラフである。
【0019】このグラフに示すように、本実施例のLC
フィルタは、83.5MHzの周波数を中心とする帯域
の信号成分を阻止し、それより高い周波数成分も低い周
波数成分も通過させるフィルタである。また、本実施例
のLCフィルタの下部電極12,上部電極14,外部電
極16,17には銅が使用されているため、良好な電気
的特性を有する。
【0020】このようにして、80MHz以上の高周波
帯域まで良好な挿入損失特性を有する小型のLCフィル
タが製造された。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のLCフィ
ルタ及びその製造方法は、下部電極,誘電体層,所定の
インダクタンスを有するようにスパイラル状に形成され
た上部電極が積層されたものであり、小型で工程が簡素
化されコストが低減される。また、上部電極に形成され
るスパイラル状の溝相互間の寸法は、レーザトリミング
で50μmまで可能なため、細かくトリミングできイン
ダクタンスの大きいインダクタ素子を容易に形成するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のLCフィルタの平面図
(a)及び図(a)に示すLCフィルタのA−A断面図
(b)である。
【図2】図1に示すLCフィルタの等価回路図である。
【図3】本発明の一実施例のLCフィルタの前半の製造
過程を示す図である。
【図4】本発明の一実施例のLCフィルタの後半の製造
過程を示す図である。
【図5】図1に示すLCフィルタの、周波数に対する挿
入損失を示したグラフである。
【符号の説明】
11,31 アルミナ基板 12 下部電極 13 誘電体層 14 上部電極 15,32 溝 16,17 外部電極 21 コンデンサ素子 22 インダクタ素子

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された下部電極と、 該下部電極上に積層された誘電体層と、 該誘電体層上に積層されると共に所定のインダクタンス
    を有するようにスパイラル状に形成された上部電極とを
    備えたことを特徴とするLCフィルタ。
  2. 【請求項2】 基板上に下部電極層を形成し、 該下部電極層上に誘電体層を積層し、 該誘電体層上に上部電極層を積層し、 該上部電極層をスパイラル状にトリミングすることを特
    徴とするLCフィルタの製造方法。
JP23139094A 1994-09-27 1994-09-27 Lcフィルタ及びその製造方法 Withdrawn JPH0897659A (ja)

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