JPH08975B2 - 酸化物薄膜形成用金属アセチルアセトナト錯体 - Google Patents
酸化物薄膜形成用金属アセチルアセトナト錯体Info
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- JPH08975B2 JPH08975B2 JP33296991A JP33296991A JPH08975B2 JP H08975 B2 JPH08975 B2 JP H08975B2 JP 33296991 A JP33296991 A JP 33296991A JP 33296991 A JP33296991 A JP 33296991A JP H08975 B2 JPH08975 B2 JP H08975B2
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- acac
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- oxide thin
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属アセチルアセトナ
ト錯体の付加体からなり、気相堆積法等で用いられる酸
化物薄膜形成用金属錯体に関する。
ト錯体の付加体からなり、気相堆積法等で用いられる酸
化物薄膜形成用金属錯体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
アルカリ土類金属のβ−ジケトン錯体について、Ino
rganicChemistry Vol.2No.
1,P.73,1963にその合成法及び精製法、また
Analitical Chemistry Vol.
42 No.14,P.1828,1970に熱重量減
少による気化特性等が報告されている。化学気相堆積法
でこれらの原料を使用する場合、気化温度が高いため配
管などを200℃以上に加熱しなければならないないな
どの問題があった。このために気化温度を低温化する事
が望まれていた。キャリヤーガス中にテトラヒドロフラ
ンもしくは1,4−ジオキサンを混合させ原料ガスの気
化温度を低温化する試みが1989年秋季第50回応用
物理学会学術講演会講演番号30a−M−2で報告され
ている。
アルカリ土類金属のβ−ジケトン錯体について、Ino
rganicChemistry Vol.2No.
1,P.73,1963にその合成法及び精製法、また
Analitical Chemistry Vol.
42 No.14,P.1828,1970に熱重量減
少による気化特性等が報告されている。化学気相堆積法
でこれらの原料を使用する場合、気化温度が高いため配
管などを200℃以上に加熱しなければならないないな
どの問題があった。このために気化温度を低温化する事
が望まれていた。キャリヤーガス中にテトラヒドロフラ
ンもしくは1,4−ジオキサンを混合させ原料ガスの気
化温度を低温化する試みが1989年秋季第50回応用
物理学会学術講演会講演番号30a−M−2で報告され
ている。
【0003】また、EUROPEAN PATENT
APPLICATION90201485.1にアルカ
リ土類金属β−ジケトン錯体と中性酸素もしくは中性窒
素供与体配位子からなる揮発性金属錯体により原料ガス
の供給量が安定化されることが報告されている。しか
し、テトラヒドロフランをキャリアーガス中に混合させ
る方法は多量のテトラヒドロフランが薄膜製造時に存在
するためにこの分解物が不純物として取り込まれ易い。
また、M(DPM)2−L2{M=Ba,Sr,Ca,
Mg:L=アルコール,環状エーテル、非環状エーテ
ル,ケトン,ジアミン,アルデヒド,ピリジン,アミ
イ,イミン,ジイミン}は、気化するのに必要な200
℃以上の温度に加熱すると付加させていた配位子Lが解
離してしまい初期の気化特性が継続できないことが解っ
た。
APPLICATION90201485.1にアルカ
リ土類金属β−ジケトン錯体と中性酸素もしくは中性窒
素供与体配位子からなる揮発性金属錯体により原料ガス
の供給量が安定化されることが報告されている。しか
し、テトラヒドロフランをキャリアーガス中に混合させ
る方法は多量のテトラヒドロフランが薄膜製造時に存在
するためにこの分解物が不純物として取り込まれ易い。
また、M(DPM)2−L2{M=Ba,Sr,Ca,
Mg:L=アルコール,環状エーテル、非環状エーテ
ル,ケトン,ジアミン,アルデヒド,ピリジン,アミ
イ,イミン,ジイミン}は、気化するのに必要な200
℃以上の温度に加熱すると付加させていた配位子Lが解
離してしまい初期の気化特性が継続できないことが解っ
た。
【0004】本発明者は鋭意検討を行った結果、請求項
1にしめすアセチルアセトンを配位子とする金属錯体と
オルトフェナントロリン誘導体の付加体または2,2−
ビピリジル誘導体の付加体から成る化合物の気化温度が
著しく低温化でき、酸化物薄膜形成用の材料として有用
であることを見いだし本発明を完成するに至った。
1にしめすアセチルアセトンを配位子とする金属錯体と
オルトフェナントロリン誘導体の付加体または2,2−
ビピリジル誘導体の付加体から成る化合物の気化温度が
著しく低温化でき、酸化物薄膜形成用の材料として有用
であることを見いだし本発明を完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は 一般式 (式中Mはn価の金属である。)で示されるアセチルア
セトンを配位子とする金属錯体とオルトフェナントロリ
ン誘導体の付加体または2,2′−ビピリジル誘導体の
付加体から成ることを特徴とする酸化物薄膜形成用金属
アセチルアセトナト錯体である。
セトンを配位子とする金属錯体とオルトフェナントロリ
ン誘導体の付加体または2,2′−ビピリジル誘導体の
付加体から成ることを特徴とする酸化物薄膜形成用金属
アセチルアセトナト錯体である。
【0006】
【作用】以下、本発明について更に詳しく説明する。本
発明は、アセチルアセトンを配位子とする金属錯体とオ
ルトフェナントロリン誘導体の付加体または2,2′−
ビピリジル誘導体の付加体から成る化合物であることを
最も重要な特徴とする。
発明は、アセチルアセトンを配位子とする金属錯体とオ
ルトフェナントロリン誘導体の付加体または2,2′−
ビピリジル誘導体の付加体から成る化合物であることを
最も重要な特徴とする。
【0007】このように付加体としての金属アセチルア
セトナト錯体は、酸化物薄膜形成用原料として優れてい
る。従来のものに比べて気化温度が著しく低温化できて
おり例えばBa(DPM)2(phen)2が圧力15
Torr−N2キャリヤ流量20ml/min.の条件
で気化開始温度約200℃であるのに対してBa(ac
ac)2(phen)2は同条件で気化開始温度が約1
20℃であり約80℃の気化温度の低温化を実現し産業
上極めて有用である。
セトナト錯体は、酸化物薄膜形成用原料として優れてい
る。従来のものに比べて気化温度が著しく低温化できて
おり例えばBa(DPM)2(phen)2が圧力15
Torr−N2キャリヤ流量20ml/min.の条件
で気化開始温度約200℃であるのに対してBa(ac
ac)2(phen)2は同条件で気化開始温度が約1
20℃であり約80℃の気化温度の低温化を実現し産業
上極めて有用である。
【0008】ここで,(1)式で示されるアセチルアセ
トンを配位子とする金属錯体を例示すれば、 ビス−2,4−ペンタンジオナトバリウム [Ba(acac)2] ビス−2,4−ペンタンジオナトストロンチウム [Sr(acac)2] ビス−2,4−ペンタンジオナトカルシウム [Ca(acac)2] ビス−24−ペンタンジオナトマグネシウム [Mg(acac)2] ビス−2,4−ペンタンジオナトカッパー [Cu(acac)2] ビス−2,4−ペンタンジオナトニッケル [Ni(acac)2] ビス−2,4−ペンタンジオナトリード [Pb(acac)2] トリス−2,4−ペンタンジオナトビスマス [Bi(acac)3] ビス−2,4−ペンタンジオナトシルバー [Ag(acac)2] トリス−2,4−ペンタンジオナトインジウム [In(acac)3] トリス−2,4−ペンタンジオナトランタニド [La(acac)3] などが挙げられる。
トンを配位子とする金属錯体を例示すれば、 ビス−2,4−ペンタンジオナトバリウム [Ba(acac)2] ビス−2,4−ペンタンジオナトストロンチウム [Sr(acac)2] ビス−2,4−ペンタンジオナトカルシウム [Ca(acac)2] ビス−24−ペンタンジオナトマグネシウム [Mg(acac)2] ビス−2,4−ペンタンジオナトカッパー [Cu(acac)2] ビス−2,4−ペンタンジオナトニッケル [Ni(acac)2] ビス−2,4−ペンタンジオナトリード [Pb(acac)2] トリス−2,4−ペンタンジオナトビスマス [Bi(acac)3] ビス−2,4−ペンタンジオナトシルバー [Ag(acac)2] トリス−2,4−ペンタンジオナトインジウム [In(acac)3] トリス−2,4−ペンタンジオナトランタニド [La(acac)3] などが挙げられる。
【0009】オルトフェナントロリン誘導体としては、 1,10−フェナントロリン[phen] 4,7−ジメチル−1,10−フェナントロリン 4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン 4,7−ジフェニル−2,9−ジメチル−1,10−フ
ェナントロリン などが挙げられる。
ェナントロリン などが挙げられる。
【0010】2,2′−ビピリジル誘導体としては、 2,2′−ビピリジル [bpy] 4,4′−ジメチル−2,2′−ビピリジル などが挙げられる。
【0011】気化特性は、熱天秤による熱重量減少で見
ることができる。熱重量減少とは真空15〜20tor
r付近で窒素キャリヤー約20ml/min.、5℃/
min.の一定昇温速度により室温から500℃に昇温
した際の重量減少の値である。 これにより気化開始温度が見ることができる。
ることができる。熱重量減少とは真空15〜20tor
r付近で窒素キャリヤー約20ml/min.、5℃/
min.の一定昇温速度により室温から500℃に昇温
した際の重量減少の値である。 これにより気化開始温度が見ることができる。
【0012】本発明の酸化物薄膜形成用金属錯体を使用
して薄膜を形成する場合、液相堆積法または気相堆積法
があるが、特に気相堆積法が好ましい。
して薄膜を形成する場合、液相堆積法または気相堆積法
があるが、特に気相堆積法が好ましい。
【0013】本発明の酸化物酸化物薄膜形成用金属錯体
を使用して薄膜を形成する場合、加圧下または常圧下ま
たは減圧下が好ましい。
を使用して薄膜を形成する場合、加圧下または常圧下ま
たは減圧下が好ましい。
【0014】本発明の酸化物薄膜形成用金属錯体を使用
して薄膜を形成する場合、同伴ガスはヘリウム、アルゴ
ン、窒素などがあり、反応ガスは、酸素、水、亜酸化窒
素、オゾンなどがある。
して薄膜を形成する場合、同伴ガスはヘリウム、アルゴ
ン、窒素などがあり、反応ガスは、酸素、水、亜酸化窒
素、オゾンなどがある。
【0015】
【実施例】以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は
これらの例によってなんら限定されるものではない。
これらの例によってなんら限定されるものではない。
【0016】製造および実施例1 [Ba(acac)2(phen)2]の製造例 1.7gの水酸化バリウム8水和物を溶解させた水溶液
中に2.4gの1,10−フェナントロリン1水和物を
溶解させたエタノール溶液を室温で滴下し、撹拌混合し
た後acac1.37gを室温で滴下し、約1時間で反
応を終了させた。次に、この反応溶液に水を加え晶析、
漉過して目的化合物3.6gを得た。更に、この目的化
合物をエタノールを用いて再結晶精製を行い3.2gの
目的化合物を回収した。 元素分析:実測値(計算値)(%) C58.59(58.62);H4.97(4.8
8);N8.04(8.05);Ba19.73(1
9.73)
中に2.4gの1,10−フェナントロリン1水和物を
溶解させたエタノール溶液を室温で滴下し、撹拌混合し
た後acac1.37gを室温で滴下し、約1時間で反
応を終了させた。次に、この反応溶液に水を加え晶析、
漉過して目的化合物3.6gを得た。更に、この目的化
合物をエタノールを用いて再結晶精製を行い3.2gの
目的化合物を回収した。 元素分析:実測値(計算値)(%) C58.59(58.62);H4.97(4.8
8);N8.04(8.05);Ba19.73(1
9.73)
【0017】図1(a)にBa(DPM)2(phe
n)2、図1(b)にBa(acac)2(phen)
2の熱重量減少を示す。Ba(DPM)2(phen)
2の気化開始温度は約200℃であり、Ba(aca
c)2(phen)2の気化開始温度は約120℃でB
a(DPM)2(phen)2対して80℃も低温化し
ている。産業上200℃以下での気化が実現できること
は極めて有用である。
n)2、図1(b)にBa(acac)2(phen)
2の熱重量減少を示す。Ba(DPM)2(phen)
2の気化開始温度は約200℃であり、Ba(aca
c)2(phen)2の気化開始温度は約120℃でB
a(DPM)2(phen)2対して80℃も低温化し
ている。産業上200℃以下での気化が実現できること
は極めて有用である。
【0018】製造および実施例2 [Sr(acac)2(phen)2]2gの水酸化ス
トロンチウム8水和物を溶解させた水溶液と3.1gの
1,10−フェナントロリンを溶解させたメタノール溶
液を45℃で6時間撹拌混合した後、acac1.7g
室温で滴下し約3時間で反応を終了させた。次に、この
反応溶液からメタノールを減圧除去し晶析した後、漉過
して目的化合物4.7gを得た。更に、この目的化合物
をメタノールを用いて再結晶精製を行い4.2gの目的
化合物を回収した。 元素分析:実測値(計算値)(%) C63.08(63.13);H5.33(5.2
6);N8.64(8.67);Sr13.56(1
3.56)
トロンチウム8水和物を溶解させた水溶液と3.1gの
1,10−フェナントロリンを溶解させたメタノール溶
液を45℃で6時間撹拌混合した後、acac1.7g
室温で滴下し約3時間で反応を終了させた。次に、この
反応溶液からメタノールを減圧除去し晶析した後、漉過
して目的化合物4.7gを得た。更に、この目的化合物
をメタノールを用いて再結晶精製を行い4.2gの目的
化合物を回収した。 元素分析:実測値(計算値)(%) C63.08(63.13);H5.33(5.2
6);N8.64(8.67);Sr13.56(1
3.56)
【0019】Sr(DPM)2の気化開始温度は、約2
00℃でありSr(acac)2(phen)2の気化
開始温度は、約115℃であった。約85℃の気化開始
温度の低温化が実現できた。
00℃でありSr(acac)2(phen)2の気化
開始温度は、約115℃であった。約85℃の気化開始
温度の低温化が実現できた。
【0020】製造および実施例3 [Sr(acac)2(bpy)]2.1gの水酸化ス
トロンチウム8水和物を溶解させた水溶液と1.6gの
2,2′−ビピリジルを溶解させたメタノール溶液を4
5℃で6時間撹拌混合した後、acac1.8g室温で
滴下し約3時間で反応を終了させた。次に、この反応溶
液からメタノールを減圧除去し晶析した後、漉過して目
的化合物3.3gを得た。更に、この目的化合物をメタ
ノールを用いて再結晶精製を行い2.9gの目的化合物
を回収した。 元素分析:実測値(計算値)(%) C54.24(54.30);H5.00(4.9
8);N6.31(6.33);Sr19.82(1
9.82)
トロンチウム8水和物を溶解させた水溶液と1.6gの
2,2′−ビピリジルを溶解させたメタノール溶液を4
5℃で6時間撹拌混合した後、acac1.8g室温で
滴下し約3時間で反応を終了させた。次に、この反応溶
液からメタノールを減圧除去し晶析した後、漉過して目
的化合物3.3gを得た。更に、この目的化合物をメタ
ノールを用いて再結晶精製を行い2.9gの目的化合物
を回収した。 元素分析:実測値(計算値)(%) C54.24(54.30);H5.00(4.9
8);N6.31(6.33);Sr19.82(1
9.82)
【0021】Sr(DPM)2の気化開始温度は、約2
00℃でありSr(acac)2(bpy)の気化開始
温度は、約110℃であった。約90℃の気化開始温度
の低温化が実現できた。
00℃でありSr(acac)2(bpy)の気化開始
温度は、約110℃であった。約90℃の気化開始温度
の低温化が実現できた。
【0022】製造および実施例4 [Cu(acac)2(phen)]30gの酢酸銅1
水和物を溶解させた水溶液中に37.24gの1,10
−フェナントロリンを溶解したメタノール溶液を室温で
滴下し約1時間撹拌混合した後、この反応溶液中に3
3.4gのacacを滴下撹拌し約2時間で反応を終了
させた。次にこの反応溶液からメタノールを減圧除去し
晶析した後、漉過して目的化合物64gを得た。更に、
この目的化合物をメタノールを用いて再結晶精製を行い
60gの目的化合物を回収した。 元素分析:実測値(計算値)(%) C59.69(59.73);H5.49(5.4
3);N6.36(6.33)Ba14.38(14.
38)
水和物を溶解させた水溶液中に37.24gの1,10
−フェナントロリンを溶解したメタノール溶液を室温で
滴下し約1時間撹拌混合した後、この反応溶液中に3
3.4gのacacを滴下撹拌し約2時間で反応を終了
させた。次にこの反応溶液からメタノールを減圧除去し
晶析した後、漉過して目的化合物64gを得た。更に、
この目的化合物をメタノールを用いて再結晶精製を行い
60gの目的化合物を回収した。 元素分析:実測値(計算値)(%) C59.69(59.73);H5.49(5.4
3);N6.36(6.33)Ba14.38(14.
38)
【0023】Cu(DPM)2の気化開始温度は、約1
10℃でありCu(acac)2(bpy)の気化開始
温度は、約50℃であった。約60℃の気化開始温度の
低温化が実現できた。
10℃でありCu(acac)2(bpy)の気化開始
温度は、約50℃であった。約60℃の気化開始温度の
低温化が実現できた。
【0024】実験例1 有機金属化学気相堆積法(以下MOCVD法という)の
装置を用い、MgO基板を反応室で800℃に加熱して
アルゴンをキャリアーガスとしてBa(acac)
2(phen)2を気化させて導入した。さらにこの反
応室に同時に酸素を導入しBa(acac)2(phe
n)2と反応させることで良好なBaO薄膜をMgO基
板上に形成することができた。成膜速度は1〜10μm
/hであった。
装置を用い、MgO基板を反応室で800℃に加熱して
アルゴンをキャリアーガスとしてBa(acac)
2(phen)2を気化させて導入した。さらにこの反
応室に同時に酸素を導入しBa(acac)2(phe
n)2と反応させることで良好なBaO薄膜をMgO基
板上に形成することができた。成膜速度は1〜10μm
/hであった。
【0025】 Ba(acac)2(phen)2容器温度;100〜130℃ キャリアーガス流量 ;150sccm 酸素ガス流量 ;200sccm *sccmとはStandard Cubic Cen
timeter perMinuteの略で0℃、1気
圧における1分間に流れるガスの容積(cm3)であ
る。
timeter perMinuteの略で0℃、1気
圧における1分間に流れるガスの容積(cm3)であ
る。
【0026】実験例2 MOCVD法用の装置を用い、MgO基板を750℃に
加熱してアルゴンをキャリアーガスとしてSr(aca
c)2(phen)2を気化させて導入した。ここで同
時に酸素を導入しSr(acac)2(phen)2と
反応させることで良好なSrO薄膜をMgO基板上に形
成することができた。成膜速度は1〜10μm/hであ
った。
加熱してアルゴンをキャリアーガスとしてSr(aca
c)2(phen)2を気化させて導入した。ここで同
時に酸素を導入しSr(acac)2(phen)2と
反応させることで良好なSrO薄膜をMgO基板上に形
成することができた。成膜速度は1〜10μm/hであ
った。
【0027】 Sr(acac)2・(phen)2容器温度; 90〜120℃ キャリアーガス流量 ;150sccm
【0028】実験例3 MOCVD法用の装置を用い、SrTiO3基板を反応
室で750℃に加熱してアルゴンガスをキャリアーガス
としてSr(acac)2(bpy)を気化させて導入
した。ここで同時に酸素を導入しSr(acac)
2(bpy)と反応させることで良好なSrO薄膜をS
rTiO3基板上に形成することができた。成膜速度は
3〜15μm/hであった。
室で750℃に加熱してアルゴンガスをキャリアーガス
としてSr(acac)2(bpy)を気化させて導入
した。ここで同時に酸素を導入しSr(acac)
2(bpy)と反応させることで良好なSrO薄膜をS
rTiO3基板上に形成することができた。成膜速度は
3〜15μm/hであった。
【0029】成膜速度は3〜15μm/hであった。 Sr(acac)2(bpy) 容器温度; 90〜120℃ キャリアーガス流量 ;150sccm 酸 素 流 量 ;200sccm
【0030】実験例4 MOCVD法用の装置を用い、SrTiO3基板を反応
室で800℃に加熱してアルゴンガスをキャリアーガス
としてCu(acac)2(phen)を気化させて導
入した。ここで同時に水蒸気を導入しCu(acac)
2(phen)と反応させることで良好なCu2O薄膜
をSrTiO3基板上に形成することができた。成膜速
度は5〜20μm/hであった。
室で800℃に加熱してアルゴンガスをキャリアーガス
としてCu(acac)2(phen)を気化させて導
入した。ここで同時に水蒸気を導入しCu(acac)
2(phen)と反応させることで良好なCu2O薄膜
をSrTiO3基板上に形成することができた。成膜速
度は5〜20μm/hであった。
【0031】 Cu(acac)2(phen) )容器温度;50〜70℃ キャリアーガス流量 ;200sccm 水 蒸 気 流 量 ;150sccm
【0032】
【発明の効果】本発明の酸化物薄膜形成用金属アセチル
アセトナト錯体を用いることにより、低温での酸化物薄
膜形成が可能となった。また、化学気相堆積法において
安定かつ再現性の高い酸化物薄膜形成が可能となり産業
上極めて有益である。
アセトナト錯体を用いることにより、低温での酸化物薄
膜形成が可能となった。また、化学気相堆積法において
安定かつ再現性の高い酸化物薄膜形成が可能となり産業
上極めて有益である。
【図1】(a)は、従来のBa(DPM)2(phe
n)2の熱重量減少(%)を示し、(b)は、Ba(a
cac)2(phen)2の熱重量減少(%)を示す線
図である。
n)2の熱重量減少(%)を示し、(b)は、Ba(a
cac)2(phen)2の熱重量減少(%)を示す線
図である。
Claims (1)
- 【請求項1】一般式 (式中Mはn価の金属である)で示されるアセチルアセ
トンを配位子とする金属錯体とオルトフェナントロリン
誘導体の付加体または2,2′−ビピリジル誘導体の付
加体から成ることを特徴とする金属酸化物薄膜形成用金
属アセチルアセトナト錯体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33296991A JPH08975B2 (ja) | 1991-10-17 | 1991-10-17 | 酸化物薄膜形成用金属アセチルアセトナト錯体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33296991A JPH08975B2 (ja) | 1991-10-17 | 1991-10-17 | 酸化物薄膜形成用金属アセチルアセトナト錯体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05106045A JPH05106045A (ja) | 1993-04-27 |
JPH08975B2 true JPH08975B2 (ja) | 1996-01-10 |
Family
ID=18260847
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33296991A Expired - Fee Related JPH08975B2 (ja) | 1991-10-17 | 1991-10-17 | 酸化物薄膜形成用金属アセチルアセトナト錯体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08975B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU1923701A (en) * | 1999-11-23 | 2001-06-04 | Johnson Research And Development Company, Inc. | Method and apparatus for producing lithium based cathodes |
JP4738775B2 (ja) * | 2004-08-24 | 2011-08-03 | 株式会社豊島製作所 | ランタニド系金属含有薄膜製造に用いるcvd用原料溶液及びこれを用いた薄膜の製造方法 |
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1991
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JPH05106045A (ja) | 1993-04-27 |
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