JPH0897454A - 太陽電池の製造方法 - Google Patents

太陽電池の製造方法

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JPH0897454A
JPH0897454A JP6227720A JP22772094A JPH0897454A JP H0897454 A JPH0897454 A JP H0897454A JP 6227720 A JP6227720 A JP 6227720A JP 22772094 A JP22772094 A JP 22772094A JP H0897454 A JPH0897454 A JP H0897454A
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Japan
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substrate
mask
polycrystalline silicon
silicon substrate
solar cell
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JP6227720A
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English (en)
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Hiroaki Nakaya
浩明 中弥
Toru Nunoi
徹 布居
Hiroshi Kumada
浩 熊田
Minoru Murakami
稔 村上
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Sharp Corp
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    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/546Polycrystalline silicon PV cells

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多結晶シリコン基板の表面へ面方位に依存し
ない溝または凹部を形成し、表面反射率を低減して短絡
電流を向上させた量産性に富む太陽電池の製造方法を提
供する。 【構成】 多結晶シリコン基板11の表面に液状感光性
樹脂をコーティングし、基板表面に形成すべき溝または
凹部の形状に対応して液状感光性樹脂をエッチングして
開口部82を形成しつつ多結晶シリコン基板11をマス
ク81する。そして、その開口部を通して基板表面に砥
粒24を噴射してエアーブラスト加工を施すことによ
り、多結晶シリコン基板11の表面に面方位に依存する
ことなく溝または凹部を効率良くかつ精度良く形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、太陽電池の製造方法に
係り、特には、多結晶シリコン基板の表面に溝または凹
部を形成する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリコン太陽電池において、表面への凹
凸形成による表面反射率の低減は光電変換効率の高効率
化を図る技術の一つとして重要なものとなっている。
【0003】従来、単結晶シリコン基板を用いた太陽電
池においては、(100)面をもつ基板をアルカリ溶液
中でエッチングを行うことによって、表面に一様なピラ
ミッド状の凹凸を形成できるため、表面反射率の低減に
重要な役割を果たす。
【0004】しかしながら、低コスト化に有効な多結晶
シリコン基板を用いる場合、基板内の面方位が様々であ
るため、結晶の面方位に依存するアルカリ溶液中のエッ
チングでは表面に一様なピラミッド状の凹凸が形成でき
ず、そのため表面反射率も低減されない。
【0005】そこで、近年、多結晶シリコンにおいて
は、結晶の面方位に依存せずに表面反射率を低減する方
法として、基板表面にV字状またはU字状の断面形状を
もつ溝または凹部を加工する方法が開発されている。溝
または凹部の加工方法としては、基板表面にレジストを
塗布し、パターニングをした後にエッチングする化学的
加工法や、レーザービーム、ダイシングマシーン等を用
いた機械的加工法が提案されている。
【0006】太陽電池としては、溝または凹部が形成さ
れた基板にP元素やB元素等の不純物を拡散することに
よって接合を形成し、次いで受光面と裏面に電極を形成
することによって完成する。受光面電極の形成法として
は、蒸着法や金属ペーストのスクリーン印刷法等がある
が、低コスト化を要求される太陽電池においては、金属
ペーストのスクリーン印刷法が一般的である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、面方
位に依存しない加工法としては、様々な方法が開発され
ている。しかしながら、上記の方法により表面に溝が形
成された低コストな太陽電池が量産された例はない。そ
の理由は、上記の方法は、加工時間が長く量産性が低
い、表面反射率低減の効果が低い、工程が複雑でコスト
がかかる等のいずれかの問題点があるためである。以
下、これらについて詳しく述べる。
【0008】まず、エッチングによる化学的加工法にお
いて、多結晶シリコン基板に対してアルカリ溶液を用い
た異方性エッチングでは、面方位によりエッチング速度
が異なるため、基板表面に均一に溝または凹部を形成す
ることができない。また、酸溶液を用いた等方性エッチ
ングでは、エッチングが横方向にも進行するため、アス
ペクト比(溝の幅と深さの比)が低く、表面反射率低減
の効果が少ない。
【0009】レーザービームによる加工方法は、溝の形
成が1本ずつであり量産性に劣ることが問題である。ま
た、多数のレーザービームを同時に照射する方法では、
高価なレーザー加工機を複数台必要としコストがかかる
ことが問題である。
【0010】ダイシングマシーンによる加工方法は、コ
スト的には比較的安価であるが、基板表面の溝は1本な
いしは数本ずつしか加工されないため、量産性の点で充
分とはいえない。
【0011】さらに、基板表面に形成された溝または凹
部の上にスクリーン印刷法で受光面電極を形成する場
合、溝や凹部の底に沿って金属ペーストが拡がり、電極
線幅が太くなる結果、電極占有率が増し、短絡電流が減
少する。また、電極面積の増加に伴って、電極の拡散層
への接触面積も増加し、電極近傍における再結合が増加
するため、開放電圧が低下するという問題がある。ま
た、溝や凹部の山部では断線が発生しやすく、曲線因子
が低下するという問題がある。これは、ダイシングマシ
ーンやレーザービームによる加工では、溝が基板表面全
面に形成され、電極形成部分の真下にも溝または凹部が
形成されることにその原因がある。
【0012】上記したように、多結晶シリコン基板の表
面への溝または凹部の形成は表面反射率の低減には大き
な効果があり、溝または凹部の加工法として様々な方法
が開発されているが、実際には、コストの増加や量産性
に劣ることなどの問題がある。また、電極形成部分の真
下にも溝または凹部が形成された場合には、平面のとき
よりも受光面電極ペーストが拡がりやすく、占有率増加
による短絡電流の減少等の問題点がある。
【0013】本発明は、このような事情に鑑みて創案さ
れたものであって、多結晶シリコン基板の表面へ面方位
に依存しない溝または凹部を形成し、表面反射率を低減
することによって短絡電流を向上させた太陽電池を量産
性に富む方法で製造する太陽電池の製造方法を提供する
ことを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1の
太陽電池の製造方法は、多結晶シリコン基板の表面に感
光性樹脂をコーティングする工程と、基板表面に形成す
べき溝または凹部の形状に対応して前記感光性樹脂をエ
ッチングして開口部を形成しつつ多結晶シリコン基板を
マスクする工程と、前記開口部を通じて基板表面に砥粒
を噴射するエアーブラスト加工を施して溝または凹部を
形成する工程とを含むことを特徴とするものである。
【0015】本発明に係る請求項2の太陽電池の製造方
法は、上記請求項1において、感光性樹脂のエッチング
の際に電極形成部分では感光性樹脂を残してマスク状態
とし、前記電極形成部分に相当する基板表面は平坦部と
なし、この平坦部に受光面電極を形成することを特徴と
するものである。
【0016】
【作用】請求項1においては、砥粒を噴射するエアーブ
ラスト加工を多結晶シリコン基板に施して溝または凹部
を形成するから、面方位に依存しない状態で溝または凹
部を形成することができる。
【0017】請求項2においては、受光面電極を形成す
る箇所が、エッチングの際にマスキングして得られた平
坦部であるから、受光面電極を安定良く高精度に形成す
ることができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明に係る太陽電池の製造方法の実
施例を図面に基づいて詳細に説明する。また、比較のた
めに比較例についても示しておく。
【0019】本発明の実施例による多結晶シリコン太陽
電池の構造を図1に示す。図1において、11は多結晶
シリコン基板(P型)、12は多結晶シリコン基板11
の表面にエアーブラスト法によって形成された溝、13
は多結晶シリコン基板11の表面側にガス拡散によって
形成されたN型の拡散層、14は拡散層13の表面に熱
酸化法により形成されたSiO2 パッシベーション層、
15は常圧CVDによって形成されたTiO2 反射防止
膜、16は多結晶シリコン基板11の裏面側に形成され
たBSF層(バックサーヘェイスフィールド層:P
+ 層)、17は裏面電極、18は受光面電極形成部分の
平坦部、19は平坦部18に形成された受光面電極であ
る。
【0020】多結晶シリコン基板11の受光面側表面に
対し、乾式のエアーブラスト法により、断面がV字状の
溝あるいは逆ピラミッド状の凹部を形成する。
【0021】エアーブラスト装置の概略図を図2に示
す。図2において、21は加工テーブル、11は加工テ
ーブル21に取り付けられた多結晶シリコン基板、23
はノズル、24は砥粒、25は砥粒ホッパーである。多
結晶シリコン基板11を加工テーブル21に固定し、加
圧エアーによってノズル23の先端から砥粒24を多結
晶シリコン基板11に向けて噴射し、多結晶シリコン基
板11の表面の切削を行う。砥粒24の材質は、Al2
3 ,SiC,けい石,ガラスビーズなどである。ここ
ではシリコン基板の切削に効果の高いAl2 3 の砥粒
を用いる。
【0022】多結晶シリコン基板11の表面はエアーブ
ラスト加工したい形状に従ってマスクされており、マス
クされていない開口部分が噴射砥粒によって切削され
る。マスクは噴射砥粒によっては切削されない弾性のあ
るものが必要であり、ここではレジン系の液状感光性樹
脂を多結晶シリコン基板11の表面にスピンコーティン
グし、フォトリソグラフィーの技術を用いて感光性樹脂
を所要の形状にエッチングすることにより、図3〜図7
のようなマスクを多結晶シリコン基板11の表面に形成
する。
【0023】図3のマスク31は、基板表面全面に対し
て一方向に平行に多数の溝を形成するように所定間隔お
きに開口部32が設けられている。
【0024】図4のマスク41は、受光面電極19に対
する電極形成部分である平坦部18を残すために、一方
向に平行な多数の開口部42に対して直交する状態で平
坦部マスク部分43を有している。
【0025】図5のマスク51は、基板表面全面に対し
て多数の逆ピラミッド状の凹部を形成するように格子状
に形成されており、格子で囲まれた部分は開口部52と
なっている。
【0026】図6のマスク61は、受光面電極19に対
する電極形成部分である平坦部18を残すために、格子
の一部が幅広な平坦部マスク部分62となっており、他
の部分は逆ピラミッド状の凹部を形成するように格子状
となっている。格子で囲まれた部分は開口部63となっ
ている。
【0027】図7のマスク71は、受光面電極19に対
する電極形成部分である平坦部18だけを残すためのも
のである。
【0028】乾式のエアーブラスト法によって多結晶シ
リコン基板の表面に形成される溝または凹部の形状は、
マスクの材質、厚みおよび開口幅と砥粒の材質および粒
径とが密接に係わっている。マスクの材質は弾力性のあ
るものが適しており、ここではレジン系の液状感光性樹
脂を用いており、また、砥粒は切削能力に優れているア
ルミナ系のものを用いている。
【0029】図8は乾式のエアーブラスト法の様子を詳
しく示すものである。図8において、11は多結晶シリ
コン基板、81は多結晶シリコン基板11上に形成され
たマスク、82はマスク81が形成されていない部分で
ある開口部、24は噴射されてきた砥粒である。aは開
口幅、bはマスク81のピッチ、cはマスク81の厚み
である。V字状の溝を形成するには、開口幅aの少なく
とも1/5以上の粒径をもつ砥粒24が必要であり、マ
スク81の厚みcは粒径の2〜5倍程度であることが望
ましい。
【0030】図8の(a)は切削直前の状態を示し、
(b)は切削途中の状態を示し、(c)は切削完了状態
を示す。上記の条件が満たされた場合、砥粒24はマス
ク81の上面に衝突すると跳ね返り、開口部82を通っ
た砥粒24およびマスク81の側面に衝突した砥粒24
は多結晶シリコン基板11の表面に衝突し、その表面を
順次切削していく。最終的には、(c)に示すように、
V字状の溝83が多結晶シリコン基板11の表面に形成
される。V字状の凹部の場合も同様である。dは溝の深
さ、θは溝底角、Rは溝底半径を示す。
【0031】〔第1実施例〕多結晶シリコン基板11の
表面に図3に示すレジン系の液状感光性樹脂によるマス
ク31を施した。マスク31の厚みは50μmとし、開
口幅とピッチとを、100μmと200μm、50μm
と100μm、30μmと60μmに変化させて、この
3種類についてエアーブラスト加工の検討を行った。用
いた砥粒24は、粒径20〜30μmのAl2 3 であ
り、加圧エアー圧力は3.1kg/cm2 、ノズル23
の直径は8mm、加工面積30mm×100mm、加工
時間は30秒の条件で実験を行った。結果を表1に示
す。
【0032】
【表1】
【0033】マスクの開口幅とピッチが100μmと2
00μmのものについては、溝形状はV字状で、溝底角
55°、溝底半径15μm、深さ90μmの溝が形成さ
れた。開口幅とピッチが50μmと100μmのものに
ついては、溝形状がV字状で、溝底角45°、溝底半径
13μm、深さ約65μmの溝が形成された。開口幅と
ピッチが30μmと60μmのものについては、シリコ
ン基板と一緒にマスクも切削されてしまい、溝を形成す
ることができなかった。
【0034】上記実験結果をもとに、マスクの厚みを5
0μm、開口幅とピッチを50μm、100μmとし、
多結晶シリコン基板11の表面に図3に示すレジン系の
液状感光性樹脂でマスク31を施し、エアーブラスト加
工の検討を行った。加工条件として、砥粒24は粒径2
0〜30μmのAl2 3 を用い、直径8mmのノズル
23を3本に増やし、加工面積100mm×100m
m、加圧エアー圧力3.1kg/cm2 の条件で実験を
行い、加工時間と溝の深さについて検討を行った。その
結果を表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】加工時間40秒で深さ70μm程度のV字
状の溝が形成できることが分かった。
【0037】以上の実験から加工条件が分かったので、
次に、図4に示す形状のマスク41を用いて、その平坦
部マスク部分43により受光面電極19に対する電極形
成部分である平坦部18を残すようにして乾式のエアー
ブラスト加工を行った。マスク41の厚みは50μm、
電極の寸法に合わせて主電極部分は1.5mm幅、グリ
ッド電極部分は2.5mmピッチで、150μm幅でマ
スクされており、他の溝形成部分は、開口幅とピッチが
50μmと100μmである。加工条件は上記と同様に
深さ70μmの溝が形成されるように加工時間を40秒
とした。以上の条件でエアーブラスト加工を行ったとこ
ろ、平坦部マスク部分43の下側において多結晶シリコ
ン基板11の表面に平坦部18を残すことができ、他の
部分には幅50μmでピッチ100μm、深さ70μm
のV字状の溝を形成することができた。
【0038】〔比較例〕比較のため、ダイシングマシー
ンによって溝を形成した。このとき、第1実施例に対応
させるため、ダイシングマシーンのブレードの厚みを5
0μm、溝の深さを70μm、溝のピッチを100μm
とした。溝のピッチが100μmであるため、100m
m角の基板へは1000本の溝を形成した。カットスピ
ードは比較的高速である約100mm/sとしたが、ダ
イシングマシーンに装着できるブレードは1枚であるた
め、基板1枚当たりの加工時間は約30分も要した。
【0039】第1実施例(図1)に戻って、上記のよう
にエアーブラスト加工によって溝12を形成した多結晶
シリコン基板11を洗浄した後、加工時のダメージ層を
除去するために、フッ酸と硝酸の混合溶液によって基板
のエッチングを行った。次に、POCl3 を用いたガス
拡散によって多結晶シリコン基板11の表面にN型の拡
散層13を形成し、その表面に熱酸化法によりSiO2
パッシベーション層14を形成し、さらにSiO2 パッ
シベーション層14の上に常圧CVDによりTiO2
射防止膜15を形成した。次いで、エッチングにより裏
面の不要な拡散層を取り除いた後、BSF層16および
裏面電極17をAlペーストの印刷・焼成によって形成
した。次いで、銀ペーストをスクリーン印刷法によって
電極形成部分である平坦部18に印刷し、これを乾燥・
焼成することによって受光面電極19を形成した。以上
の工程によって、本発明による太陽電池が完成した。
【0040】本実施例により作製した太陽電池の光電変
換特性を比較例の太陽電池の特性と併せて表3に示す。
【0041】
【表3】
【0042】本実施例により作製した太陽電池は、比較
例の太陽電池に比べると、短絡電流ISC、開放電圧
OC、曲線因子FF、変換効率(エフィシエンシィ)η
のいずれもが向上している。これは、電極の占有率およ
び接触面積の低減がなされ、かつペーストの断線が発生
していないことを示すものである。
【0043】〔第2実施例〕第2実施例では、多結晶シ
リコン基板11の表面に図6に示すレジン系の液状感光
性樹脂からなるマスク61を施した。マスク61の厚み
は50μmとし、マスク部分(格子部分)は50μm幅
の線状で開口部63は50μm角、平坦部マスク部分6
2は電極の寸法に合わせて、主電極部分は1.5mm
幅、グリッド電極部分は2.5mmのピッチで、150
μm幅でマスクし、エアーブラスト加工を行った。加工
条件として、砥粒24は粒径20〜30μmのAl2
3 を用い、直径8mmのノズル23を3本使用し、加工
面積100mm×100mm、加圧エアー圧力3.1k
g/cm2 の条件で、40秒間エアーブラスト加工を行
った。平坦部マスク部分62の下側で多結晶シリコン基
板11の表面に平坦部18を残すことができ、開口部6
3に対応した他の基板表面部分に深さ70μmの逆ピラ
ミッド状の凹部を形成することができた。
【0044】この後、第1実施例と同様の工程をもって
太陽電池を作製した。ただし、受光面電極19を形成す
る際には、平坦部18に対して銀ペーストの印刷を行っ
た。
【0045】本実施例においても、第1実施例と同様
に、比較例よりも短絡電流、開放電圧、曲線因子ともに
上回る特性を得ることができた。
【0046】〔第3実施例〕第3実施例では、多結晶シ
リコン基板11に対してマスクは行わないで、砥粒24
をランダムに噴射して切削し、多結晶シリコン基板11
の受光表面側に凹凸を形成するエアーブラスト加工を行
った。加工条件として、砥粒24は粒径5〜15μmの
Al2 3 を用い、直径3mmのノズル23を3本使用
し、加工面積100mm×100mm、加圧エアー圧力
2.6kg/cm2 の条件で、40秒間加工を行った。
これにより、多結晶シリコン基板11の表面全体に不定
形な数μmの凹凸を形成することができた。
【0047】〔第4実施例〕第4実施例では、図7に示
すように、多結晶シリコン基板11のうち電極形成部分
だけにレジン系の液状感光性樹脂からなるマスク71を
施し、砥粒24をランダムに噴射して切削し、受光表面
側の電極形成部分以外の基板表面に凹凸を形成し、電極
形成部分には凹凸を形成しないで平面のまま残すエアー
ブラスト加工を第3実施例と同じ条件で行った。マスク
71に覆われた電極形成部分には平面を残すことがで
き、他の基板表面部分には不定形な数μmの凹凸を形成
することができた。
【0048】第3実施例でも第4実施例でも、その後、
第1実施例と同様の工程によって太陽電池を作製した。
ただし、受光面電極19を形成する際には、平坦部18
に対して銀ペーストの印刷を行った。これらの実施例に
おいても、第1実施例と同様に、比較例よりも短絡電
流、開放電圧、曲線因子ともに上回る特性を得ることが
できた。
【0049】
【発明の効果】請求項1の太陽電池の製造方法によれ
ば、砥粒を噴射するエアーブラスト加工を多結晶シリコ
ン基板に施して溝または凹部を形成するようにしたの
で、面方位に依存しない状態で溝または凹部を均一に形
成することができ、表面反射率の低減効果を増して光電
変換効率を上げることができる。また、多数の溝または
凹部を同時に形成するので、加工時間が短くてすみ、量
産性を改善してコストダウンを図ることができる。
【0050】請求項2の太陽電池の製造方法によれば、
エッチングの際にマスキングして得られた平坦部に対し
て受光面電極を形成するから、その形成を良好に行うこ
とができ、短絡電流を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る太陽電池の構造を示す斜
視図である。
【図2】実施例の太陽電池の製造方法に用いるエアーブ
ラスト装置の概略図である。
【図3】マスクの一実施例を示す斜視図である。
【図4】マスクの他の実施例を示す斜視図である。
【図5】マスクのさらに他の実施例を示す斜視図であ
る。
【図6】マスクのさらに別の実施例を示す斜視図であ
る。
【図7】マスクのさらに他の実施例を示す斜視図であ
る。
【図8】実施例においてエアーブラスト加工を施すとき
の動作説明図である。
【符号の説明】
11……多結晶シリコン基板 12……溝 18……平坦部 19……受光面電極 24……砥粒 31,41,51,61,81……マスク 32,42,52,63,82……開口部 43,62……平坦部マスク部分 83……V字状の溝
フロントページの続き (72)発明者 村上 稔 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多結晶シリコン基板の表面に感光性樹脂
    をコーティングする工程と、基板表面に形成すべき溝ま
    たは凹部の形状に対応して前記感光性樹脂をエッチング
    して開口部を形成しつつ多結晶シリコン基板をマスクす
    る工程と、前記開口部を通じて基板表面に砥粒を噴射す
    るエアーブラスト加工を施して溝または凹部を形成する
    工程とを含むことを特徴とする太陽電池の製造方法。
  2. 【請求項2】 感光性樹脂のエッチングの際に電極形成
    部分では感光性樹脂を残してマスク状態とし、前記電極
    形成部分に相当する基板表面は平坦部となし、この平坦
    部に受光面電極を形成することを特徴とする請求項1に
    記載の太陽電池の製造方法。
JP6227720A 1994-09-22 1994-09-22 太陽電池の製造方法 Pending JPH0897454A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001177136A (ja) * 1999-10-05 2001-06-29 Fuji Electric Co Ltd 薄膜太陽電池の製造方法ならびに粉体噴射法による薄膜基板貫通孔加工装置およびパターニング装置
WO2011145479A1 (ja) * 2010-05-18 2011-11-24 三菱電機株式会社 基板の粗面化方法、及び光起電力装置の製造方法
JP2011243926A (ja) * 2010-05-21 2011-12-01 Shin Etsu Chem Co Ltd 太陽電池の製造方法及び太陽電池

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