JPH0896365A - 光ディスクシステムおよびその設計方法 - Google Patents

光ディスクシステムおよびその設計方法

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JPH0896365A
JPH0896365A JP6231436A JP23143694A JPH0896365A JP H0896365 A JPH0896365 A JP H0896365A JP 6231436 A JP6231436 A JP 6231436A JP 23143694 A JP23143694 A JP 23143694A JP H0896365 A JPH0896365 A JP H0896365A
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JP
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optical disc
optical
optical disk
substrate thickness
spot diameter
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JP6231436A
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Takayuki Komori
孝之 小守
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Nippon Columbia Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】特別な部品を組み込むことなく、同一の装置
で、標準密度の光ディスクと高密度の光ディスクを、そ
れぞれ最適なスポット径で記録、再生可能とする。 【構成】光ディスク用の対物レンズは、光ディスクのデ
ィスク基板に合せて設計されるが、基板の厚さが設計値
よりずれた場合には、収差が発生して、スポット径が回
折限界より大きくなる。標準密度の光ディスクと、高密
度の光ディスクとで、基板の厚さに適当な差を持たせ、
高密度光ディスクに合せて設計した対物レンズを用いる
ことにより、高密度光ディスクを使用した時には回折限
界のスポット径となり、標準密度の光ディスクを使用し
た時には、ディスク基板の厚さの違いによって、収差が
発生してスポット径が大きくなり、標準密度の光ディス
クの使用に適したスポット径で、記録、再生が可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報記録媒体に対して
光ビームを用いて情報の記録、再生を行なうシステムに
係り、特に、レーザ光(レーザビーム)を用いて光ディ
スクに情報の記録、再生を行う光ディスクシステムに関
する。
【0002】
【従来の技術】光ディスクへの情報の記録、再生は、レ
ーザ光を絞り、情報記録面に微小ビームスポットを形成
して行われる。ビームスポットの大きさは、標準的なC
D(Compact Disc)やVD(Video Disc)で直径約1.
4μmである。ビームスポット径は、レンズなどの収差
のない場合、使用するレンズの開口数(以下、NAとい
う)とレーザ光の波長とにより決まり、波長/NAに比
例した大きさとなる。すなわち、対物レンズのNAを大
きくするか、レーザの波長を短くすることにより、小さ
なビームスポット径が得られるようになる。標準CDで
は、対物レンズのNAが0.45、レーザの波長が78
0nmというのが一般的であるが、光ディスクの記録密
度を高くするために、例えば、対物レンズのNAを0.
75とし、レーザの波長を670nm程度とする場合が
ある。この場合のビームスポット径は約0.7μmとな
り、標準CDの4倍の記録密度に対応できるようにな
る。
【0003】CDの記録密度(トラックピッチおよび線
速度)とビームスポットとの関係は、表1に示す通りで
ある。
【0004】
【表1】
【0005】この表から分かるように、N倍密の光ディ
スクのビームスポット径D[μm]は、標準密度の光デ
ィスクのビームスポット径d[μm]に対して次式でし
めすような関係を有する。
【0006】D=d/(Nの平方根)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述の通り、高いNA
の対物レンズと波長の短いレーザを用いることにより、
ビームスポット径を小さくでき、高密度光ディスクの記
録再生が可能となる。この場合、高密度光ディスクの記
録再生装置と同一の装置を、標準密度の光ディスクと共
用できることが望ましい。
【0008】一般にCDなど、標準密度の光ディスクを
使用する場合でも、ビームスポット径が小さい方が、正
確に情報の記録、再生が可能となるが、前述のような標
準の4倍もの記録密度に対応したビームスポット径で標
準密度の光ディスクを使用すると、ビームスポット径が
小さすぎて、再生波形が歪んだり、適正なトラッキング
制御による記録再生ができないことが考えられる。
【0009】これを解決するには、ビームスポット径を
標準の密度の光ディスクに適した大きさに拡大する機能
を付加すれば良い。前述のように、ビームスポット径
は、収差のない場合には、対物レンズのNAとレーザの
波長とにより決まるので、このいずれかを可変すること
が考えられる。このうち、レーザの波長に関しては、単
体のレーザの波長を変えるのは困難であるので、複数の
光源を切換えて使用し、例えば標準密度用として波長8
30nmの半導体レーザを用い、高密度用として波長4
15nmのSHG−半導体レーザを用いることが考えら
れる。また、対物レンズのNAを可変する方法として
は、対物レンズに入射するレーザ光束にしぼりを入れ
て、しぼりの径によってNAを可変したり、NAの異な
る対物レンズを複数使用する方法もある。もう一つの方
法として、高密度用ピックアップ(PU)に比べ、標準
密度用ピックアップは安価であるので、2つのピックア
ップを切換えて使用することも考えられる。
【0010】また、特開平5−54406号公報には、
装着された光ディスクのディスク基板の厚さに応じて波
面補正レンズを光路上に位置させることにより、光ビー
ムを光ディスクの記録層に収差なく集光する技術が開示
されている。
【0011】しかし、いずれの方法も、光ディスクの記
録密度に応じてビームスポット径を切換えるための特別
の手段を必要し、そのために光ディスクシステムの部品
点数が増えるという欠点があった。
【0012】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、光ディスクにレーザを用い
て情報を記録または再生する光ディスクシステムにおい
て、特別な部品を組み込むことなく、同一の装置で、標
準密度の光ディスクと高密度の光ディスクを、それぞれ
最適なビームスポット径で記録、再生可能とすることを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による光ディスクシステムは、標準密度の第
1の光ディスクより高密度の第2の光ディスクに対し
て、レーザビームにより情報の記録または再生を行なう
光ディスクシステムにおいて、第1の光ディスクに比べ
て第2の光ディスクの基板厚を異なったものとし、第2
の光ディスクに代えて第1の光ディスクを使用したとき
に、基板厚の違いにより発生する光学的収差によって、
第1の光ディスクの情報記録面上に形成されるビームス
ポット径が第1の光ディスクに適した大きさに拡大され
るよう、第2の光ディスクの基板厚を設定し、これによ
り同一システムで第1の光ディスクの記録または再生を
も可能としたことを特徴とする。
【0014】また、本発明による光ディスクの設計方法
は、標準密度の第1の光ディスクと高密度の第2の光デ
ィスクとで同一の光ディスクシステムを共用するため
の、光ディスクシステムの設計方法であって、第1の光
ディスクに比べて第2の光ディスクの基板厚を異なった
ものとし、システム内に第2の光ディスクを装着したと
き、第2の光ディスクの情報記録面上に形成されるビー
ムスポット径が第2の光ディスクに適した大きさとなる
よう、第2の光ディスクに対物レンズを適合させ、第2
の光ディスクの基板厚を設定する際、システム内に第1
の光ディスクを装着したとき、第1および第2の光ディ
スクの基板厚の違いにより発生する光学的収差によっ
て、第1の光ディスクの情報記録面上に形成されるビー
ムスポット径が第1の光ディスクに適した大きさに拡大
されるような厚さに設定することを特徴とする。
【0015】
【作用】一般に、光ディスクに情報の記録、再生をする
には、レーザ光を対物レンズにより絞り、ディスク基板
を通して、情報記録面に微小スポットを形成することが
必要である。レーザ光をレンズで絞る場合、レンズと焦
点位置の間に、ディスク基板のような、屈折率が1以外
のものが入ると、収差が発生してビームスポット径が回
折限界より大きくなってしまう。すなわち、光をレンズ
で集光すると焦点位置では小さな点となるが、その大き
さは収差のまったく無い理想的なレンズを使用しても0
にはならず、ある大きさの小さな点となる。これは物理
的な光の性質であり、この現象や状態を回折限界とい
う。波長の短い光ほど、あるいはレンズのNAが大きい
ほど、光は小さく絞られる。CD等の光ディスクでは、
通常、この回折限界(に近い状態)のビームスポット径
で記録再生を行なっている。
【0016】このため、光ディスク用の対物レンズは、
使用する光ディスクの基板の厚さと屈折率とによって発
生する収差が補正されるように設計される。例えば、C
Dの場合にはディスク基板の厚さ1.2mm、屈折率
1.55と規定されているので、CD用の対物レンズ
は、この基板を通して、ほぼ回折限界の微小スポットが
得られるようになっている。
【0017】CD用の対物レンズを用いて、例えば基板
の厚さが1.1mmのうすいディスクを使用した場合、
収差が発生してビームスポット径が大きくなる。逆に基
板の厚さが厚いものを用いても、やはり収差が発生して
ビームスポット径が大きくなってしまう。したがって、
光ディスク用の対物レンズは、使用する光ディスクと対
になって設計されるのが常であった。
【0018】しかし、本願発明者は、逆にこの収差を積
極的に利用することにより、高密度用のシステムに何ら
特別な部品を追加することなく、より低い密度の光ディ
スクに対して、このシステムを共用しうることに想到し
た。すなわち、標準密度の光ディスクと高密度の光ディ
スクとの間で、その基板の厚さに適当な差を持たせ、高
密度光ディスクに合せて設計した対物レンズを用いて光
ディスクシステムを構成するものである。この構成にお
いて、高密度光ディスクを使用した時には回折限界のビ
ームスポット径となり高密度光ディスクの記録再生が行
なえ、標準密度の光ディスクを使用した時には、ディス
ク基板の厚さの違いにより収差が発生してビームスポッ
ト径が大きくなり、標準密度の光ディスクに適したビー
ムスポット径で、記録再生が可能となる。
【0019】本発明実現のためには、使用するディスク
基板の厚さ、対物レンズのNA、レーザの波長に、特定
の関係を維持する必要がある。これは、ディスク基板の
厚さが対物レンズの設計値よりずれた場合に発生する収
差の量は、基板厚の変化分に比例するだけでなく、対物
レンズのNAやレーザの波長により異なるからである。
標準光ディスクの基板厚、ビームスポット径は既知であ
り、高密度光ディスクのビームスポット径は何倍密度か
により決まるので、さらに、使用する対物レンズのNA
およびレーザの波長が定まれば、その高密度光ディスク
の基板厚さが後述する実測結果等に基づいて求められ
る。例えば、対物レンズのNAを0.75、レーザの波
長を670nmとした時に、設計値の高密度ディスク基
板を用いた場合のビームスポット径が約0.7μmであ
れば、標準CDのディスク基板を用いたときに、基板厚
の差に応じた収差により約1.4μmのビームスポット
径となるように、高密度光ディスクの基板厚を設定すれ
ばよい。
【0020】
【実施例】まず、本発明が適用される光ディスクシステ
ムの構成例を図3および図4により説明する。
【0021】図3は、再生専用の光ディスクシステムの
基本構成を示す。現存の光ディスクシステムには、V
D、CD、MD(Mini Disc)等、種々のものがあるが、
その基本構成は共通であり、本発明は、レーザビームを
記録媒体の情報記録面上に集光させる型のものであれ
ば、いずれのものにも適用することができる。
【0022】図3において、光ディスク31をスピンド
ルモータ32で回転させ、ピックアップ(PU)34に
より光ディスク31から信号を読み取る。この信号は、
サーボ信号と高周波(HF)信号の成分を含んでいる。
HF信号は、信号処理部36により復調およびエラー訂
正を行なった後、デジタルアナログ(D/A)変換器3
7によりアナログ信号に変換され、音声情報、画像情報
等として出力される。また、コントロール部39におい
て、HF信号から光ディスク31の回転を制御するクロ
ックを生成し、スピンドルサーボ回路33によりスピン
ドルモータ33に回転サーボをかける。サーボ信号はフ
ォーカスサーボ・トラッキングサーボ・スライドサーボ
回路35に入力され、このサーボ信号を基にフォーカス
サーボ、トラッキングサーボ、スライドサーボをかけ
る。これらの信号処理部36、フォーカスサーボ・トラ
ッキングサーボ・スライドサーボ回路35、スピンドル
サーボ回路33は、コントロール部39により制御され
る。
【0023】再生専用機において、上記種々の光ディス
クに応じて、サーボ定数、信号処理方法等の変更は必要
となるが、上記基本構成に変更はない。
【0024】次に、図4に記録再生機(光磁気ディスク
記録再生機)の基本構成を示す。記録再生のうち再生に
関しては、上記再生専用機と構成・処理方法等は変わり
ない。記録に関しては、一般にMDでは磁界変調記録で
あり、MO(光磁気ディスク)では光変調記録が行なわ
れている。磁界変調記録は、レーザパワーを一定にして
光ディスク31に照射し、磁界変調部41で光ディスク
31に磁界を与える。入力信号は、アナログデジタル
(A/D)変換器44によりアナログデジタル変換し、
信号処理部43で処理後、その信号からドライバ42に
より磁界の方向を反転制御することにより、光ディスク
31に信号を記録する方法である。また、光変調記録
は、磁界変調部41で磁界の方向を一定にして光ディス
ク31に与え、入力信号をアナログデジタル変換し信号
処理部43で処理後、その信号からレーザパワーの照射
強度の強弱を制御し、光ディスク31に信号を記録する
方法である。
【0025】記録方法はこのように異なるが、同じ種類
の光ディスクで記録密度の異なる光ディスクを記録する
場合、サーボ定数等の変更は必要となることがあって
も、上記した基本的な装置構成に変わりはない。
【0026】これらの再生専用機および記録再生機での
光ディスクの回転は、高密度光ディスクにより再生時間
を長くした場合、光ディスクの回転数が低くなるため、
サーボ系は低回転でも安定に動作するように設計しなけ
ればならない。しかし、スピンドルモータの回転に関し
ては、CD,VD,MDの再生の場合は再生信号から回
転速度を検出する方式であり、MDの記録の場合はサー
ボ信号から回転速度を検出する方式である。そのため、
光ディスクの密度によりスピンドルモータ系のサーボ定
数等の変更は必要となることがあっても、回路の基本的
な構成は換えなくても動作する。
【0027】なお、図示しないが、本発明は記録専用機
にも適用することができる。
【0028】図1および図2に、本発明の実施例におけ
るレーザ光の集光の様子を示す。
【0029】図1は、高密度光ディスクの基板厚を標準
密度光ディスクの基板厚より厚くした例を示す。図1
(a)は、高密度光ディスク11にレーザ光を集光させ
ている様子を示す。この対物レンズは、高密度光ディス
ク11を使用したときに、回折限界のスポットを得られ
るように設計された高密度用対物レンズ10であり、高
密度光ディスク11に必要なビームスポット径が得られ
る。図1(b)は、同じ高密度用対物レンズ10を用い
て、より厚さの薄い標準密度光ディスク12の基板にレ
ーザ光を集光している様子を示す。ディスク基板の厚さ
が高密度光ディスク11より薄いために収差が発生して
ビームスポット径が大きくなり、その結果として標準密
度光ディスク12に必要なビームスポット径が得られ
る。
【0030】図2は、図1の場合とは逆に、高密度光デ
ィスク21の基板厚を標準密度光ディスク12の基板厚
より薄くした例を示す。図2(a)に示すように、使用
する対物レンズ20は、図1の場合と同様、高密度光デ
ィスク21を使用したときに、回折限界のスポットを得
られるように設計されている。図2(b)は、同じ高密
度光ディスク用の対物レンズ20を用いて、より厚さの
厚い標準密度光ディスク12の基板にレーザ光を集光し
ている様子を示す。ディスク基板の厚さが高密度光ディ
スク21より厚いために収差が発生してビームスポット
径が大きくなり、その結果として標準密度光ディスク1
2に必要なビームスポット径が得られる。
【0031】なお、図1および図2でいう基板厚の厚
い、薄いという表現とは、相対する2つの光ディスクを
比較したときの相対的なものである。
【0032】前述のように、或る対物レンズに対応する
光ディスクの基板厚の設計値に対し、ディスクの基板厚
を厚くするか薄くすると、収差が発生し、いずれの場合
もビームスポット径は大きくなる。つまり、ディスクの
基板厚の変化に比例し、収差の発生量は増加する。一般
に使用されている標準記録密度光ディスクは、ディスク
の基板厚d=1.2mmであり、約1.4μmのビーム
スポット径で再生を行っている。
【0033】そこで、ディスクの基板厚を変えたとき
に、収差が発生し、ビームスポット径がどの程度拡大す
るかを実験により求めた。
【0034】実験は、光源波長λ=670nm、ディス
クの基板厚dが1.2mmの光ディスク用に設計された
NA=0.6または0.75の対物レンズを用いて、デ
ィスクの基板厚を変化させたときのビームスポット径を
測定した。
【0035】光源波長λ=670nm、対物レンズのN
A=0.6の条件では、ディスクの基板厚を0.3mm
厚くするとビームスポット径は1.4倍となった。
【0036】また、光源波長λ=670nm、対物レン
ズのNA=0.75の条件では、ディスクの基板厚を
0.2mm厚くするとビームスポット径は1.4倍とな
った。ディスクの基板厚の変化量に比例して収差が発生
すると推測した場合、0.5mm厚くするとビームスポ
ット径は2倍に拡大する。
【0037】この結果を利用して、例えば、光源波長λ
=670nm、ディスクの基板厚dが1.5または0.
9mmの光ディスク用に設計されたNA=0.6の対物
レンズを用いると、基板厚dが1.5または0.9mm
の2倍密光ディスクの再生に適したビームスポット径と
なる。同じ条件において、基板厚をd=1.2mmに変
えた場合、収差が発生し、前述の測定結果から、ビーム
スポット径は約1.4倍となる。したがって、基板厚d
が1.2mmの標準記録密度光ディスクの再生に適した
ビームスポット径が得られる。
【0038】また、光源波長λ=670nm、ディスク
の基板厚dが1.7または0.7mmの光ディスク用に
設計されたNA=0.75の対物レンズを用いると、基
板厚dが1.7または0.7mmの4倍密光ディスクの
再生に適したビームスポット径となる。この条件におい
て、基板厚をd=1.4または1.0mmに変えた場
合、収差が発生し、ビームスポット径は約1.4倍とな
り、基板厚dが1.4または1.0mmの2倍密光ディ
スクの再生に適したビームスポット径となる。また、基
板厚をd=1.2mmに変えた場合、収差が発生し、ビ
ームスポット径は約2.0倍となり、基板厚dが1.2
mmの標準記録密度光ディスクの再生に適したビームス
ポット径となる。
【0039】4倍密光ディスクの再生を基準とした場
合、光源波長λ=670nm、対物レンズのNA=0.
75とし、4倍密光ディスクのディスク基板厚dを1.
7または0.7mm、標準記録密度光ディスクの基板厚
dを1.2mmにする。そうすると、4倍密光ディスク
を再生するときには、4倍密光ディスクに適したビーム
スポット径にビームが集光し、また、標準記録密度光デ
ィスクを再生するときには、収差が発生し、ビームスポ
ット径が大きくなり、標準記録密度光ディスクに適した
ビームスポット径となる高密度記録光ディスクと標準記
録密度光ディスクのコンパチブル再生可能な光ディスク
システムが可能となる。
【0040】これらの実験において、収差を発生して得
た標準密度光ディスクに適したビームスポット径とは、
普通に標準記録密度光ディスクを再生したときの再生信
号と同等の品質の再生信号を得ることができるビームス
ポットを基準としたものであり、普通に標準記録密度光
ディスクを再生したときに対する相対的な表現である。
【0041】なお、光ディスクに用いる基板材料の屈折
率を変えても収差が発生し、ビームスポット径は変化す
る。しかし、一般的な光学材料は、屈折率n=1.5〜
2.0の範囲であり、その範囲内では収差の変化量が少
ない。そのため、屈折率の差を利用して収差を発生させ
る方法は、現段階では実用的でない。記録密度が異なる
ディスクの基板厚の差を少しでも小さくしたいときに併
用することは有効と考えられる。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、同一の装置で標準密度
の光ディスクの使用も可能な、高密度光ディスクシステ
ムを構成するときに、ビームスポット径の切換をする特
別なしくみを装置に組込む必要がなく、安価で信頼性の
高い高密度光ディスクシステムを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を説明するための説明図。
【図2】本発明の他の実施例を説明するための説明図。
【図3】本発明が適用される再生専用の光ディスクシス
テムの構成を示すブロック図。
【図4】本発明が適用される記録再生用の光ディスクシ
ステムの構成を示すブロック図。
【符号の説明】
10,20…高密度用対物レンズ、11,21…高密度
光ディスク、12…標準密度光ディスク、31…光ディ
スク。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】標準密度の第1の光ディスクより高密度の
    第2の光ディスクに対して、レーザビームにより情報の
    記録または再生を行なう光ディスクシステムにおいて、 第1の光ディスクに比べて第2の光ディスクの基板厚を
    異なったものとし、第2の光ディスクに代えて第1の光
    ディスクを使用したときに、基板厚の違いにより発生す
    る光学的収差によって、第1の光ディスクの情報記録面
    上に形成されるビームスポット径が第1の光ディスクに
    適した大きさに拡大されるよう、第2の光ディスクの基
    板厚を設定し、これにより同一システムで第1の光ディ
    スクの記録または再生をも可能としたことを特徴とする
    高密度光ディスクシステム。
  2. 【請求項2】第1のビームスポット径により情報の記録
    または再生が行なわれる標準密度の第1の光ディスク
    と、第1のビームスポット径より小さい第2のビームス
    ポット径により情報の記録または再生が行なわれる高密
    度の第2の光ディスクとに共用され、同一のレーザビー
    ムを用いて第1または第2の光ディスクに情報を記録ま
    たは再生する光ディスクシステムにおいて、 ある波長のレーザビームを発生する単一のレーザ光源
    と、 このレーザ光源から発生するレーザビームを、システム
    内に装着された第2の光ディスクの情報記録面上に第2
    のビームスポット径で集光させる対物レンズとを備え、 第1の光ディスクをシステム内に装着したとき第1およ
    び第2の光ディスクの基板厚の違いにより発生する光学
    的収差により第1の光ディスクの情報記録面上に形成さ
    れるビームスポット径が第1のビームスポット径の大き
    さに拡大されるよう、第2の光ディスクの基板厚を設定
    したことを特徴とする光ディスクシステム。
  3. 【請求項3】第2の光ディスクの記録密度は第1の光デ
    ィスクの記録密度のN倍(Nは1以上の数値)であり、
    第2の光ディスクに適したビームスポット径は、第1の
    光ディスクに適したビームスポット径の略1/(Nの平
    方根)倍であることを特徴とする請求項1または2記載
    の光ディスクシステム。
  4. 【請求項4】前記第2の光ディスクの基板厚を前記第1
    の光ディスクの基板厚より予め定めた大きさだけ厚く、
    または薄くしたことを特徴とする請求項1、2または3
    記載の光ディスクシステム。
  5. 【請求項5】前記第2の光ディスクは、その記録密度が
    第1の光ディスクの記録密度の2倍および4倍である2
    種類の光ディスクを含み、4倍の記録密度を有する光デ
    ィスクの基板厚と第1の光ディスクの基板厚との差を、
    2倍の記録密度を有する光ディスクの基板厚と第1の光
    ディスクの基板厚との差より大きく設定したことを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載の光ディスクシス
    テム。
  6. 【請求項6】標準密度の第1の光ディスクと高密度の第
    2の光ディスクとで同一の光ディスクシステムを共用す
    るための、光ディスクシステムの設計方法であって、 第1の光ディスクに比べて第2の光ディスクの基板厚を
    異なったものとし、 システム内に第2の光ディスクを装着したとき、第2の
    光ディスクの情報記録面上に形成されるビームスポット
    径が第2の光ディスクに適した大きさとなるよう、第2
    の光ディスクに対物レンズを適合させ、 第2の光ディスクの基板厚を設定する際、システム内に
    第1の光ディスクを装着したとき、第1および第2の光
    ディスクの基板厚の違いにより発生する光学的収差によ
    って、第1の光ディスクの情報記録面上に形成されるビ
    ームスポット径が第1の光ディスクに適した大きさに拡
    大されるような厚さに設定する、 ことを特徴とする、光ディスクシステムの設計方法。
  7. 【請求項7】前記第2の光ディスクの基板厚を設定する
    際、第1の光ディスクに適した既知のビームスポット径
    と、第1の光ディスクに対する第2の光ディスクの記録
    密度が何倍であるかの情報とに基づいて、第2の光ディ
    スクに適したビームスポット径を定め、 使用する対物レンズの開口数およびレーザビームの波長
    について、実験により、基板厚の変化量に基づくビーム
    スポット径の変化率を求め、 この実験の結果から、先に定めた第2の光ディスクに適
    したビームスポット径が得られるような基板厚の変化量
    を決定し、 この基板厚の変化量を第1の光ディスクの既知の基板厚
    に加算することにより第2の光ディスクの基板厚を求め
    ることを特徴とする請求項6記載の光ディスクシステム
    の設計方法。
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