JPH089583B2 - 新規なアミド化合物 - Google Patents

新規なアミド化合物

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JPH089583B2
JPH089583B2 JP62278365A JP27836587A JPH089583B2 JP H089583 B2 JPH089583 B2 JP H089583B2 JP 62278365 A JP62278365 A JP 62278365A JP 27836587 A JP27836587 A JP 27836587A JP H089583 B2 JPH089583 B2 JP H089583B2
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JP
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carbon atoms
phenyl
trans
hydroxy
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JP62278365A
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信行 浜中
義信 新井
積 宮本
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Ono Pharmaceutical Co Ltd
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Ono Pharmaceutical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は新規なアミド化合物に関する。
さらに詳しく言えば、生体内において、アラキドン酸
から生合成されるロイコトリエンと呼ばれる一群の化合
物があるが、そのうちのロイコトリエンB4に対してアゴ
ニスト作用及び/またはアンタゴニスト作用を有するた
め抗炎症剤または抗アレルギー剤として有用である新規
なアミド化合物に関する。
発明の背景 アラキドン酸を共通の母体として生体内で生合成され
る代謝経路の全体はアラキドン酸カスケードとよばれて
いる。
アラキドン酸にリポキシゲナーゼ、例えば5−リポキ
シケナーゼ、12−リポキシゲナーゼあるいは15−リポキ
シゲナーゼが作用して、それぞれ5−HPETE、12−HPETE
あるいは15−HPETEが生成する。
これらのHPETEはパーオキシダーゼにより過酸化水素
基が水酸基に変換されて5−HETH、12−HETEあるいは15
−HETEが生成するが、5−HPETEからはLTAもさらに生成
する。LTAは酵素によりまたは非酵素的に、あるいはグ
ルタチオン−S−トランスフェラーゼによりそれぞれLT
BあるいはLTCが生成する。LTCはγ−グルタミルトラン
スペプチダーゼによりLTDにかえられる。LTDはさらにLT
Eに代謝されることが明らかとなっている〔Biochem.Bio
phys.Res.Commun.,91,1266(1979)及びProstaglandin
s,19(5),645(1980)参照〕。
さらに、最近ではLTBの作用も次第に判明してきた。
すなわち、下記構造式 (式中、C6−C7間、C8−C9間、C10−C11間及びC14−C15
間の二重結合はそれぞれZ、E、E及びZを表わす。)
を有するロイコトリエンB4(LTB4、一般には単にLTBと
呼ばれる。)は、白血球に対する強力な遊走作用及び粘
着作用を有し、さらに白血球の脱顆粒作用を有すること
がわかっている〔Nature,286,264(1980)、Proc.Nat.A
cad.Sci.USA,78,3887(1981)及びJ.Biol.Chem.,256,53
17(1981)参照のこと〕。その上、カルシウムイオノフ
ォアー作用も強く、種々の細胞を攻撃して、その細胞か
らのアラキドン酸代謝物の遊離を促進していると考えら
れる〔J.Biol.Chem.,257,4746(1982)参照のこと〕。
また、各種炎症、例えば、リウマチ、脊椎関節炎〔Kl
ickstein,L.B.,Shapleigh,C.and Goetzl,E.J.(1980)
J.Clin.Invest.,66,1166-1170〕、痛風〔Rae,S.A.,Davi
dson,E.M.and Smith,M.J.H.(1982)LancetII 1122-112
3〕,乾癬〔Grabbe,J.,Czarnetzki,B.M.,Rosenbach,T.a
nd Mardin,M.(1984)J.Invest.Dermatol.,82,477-47
9〕、潰瘍性大腸炎〔Sharon,P.and S tenson,W.F.(198
4)Gastroenterology 86,453-460〕、ある種の呼吸疾患
〔O′Driscoll,B.R.,Cromwell,O.and Kay,A.B.(198
4)Clin.Exp.Immunol.,55,397-404〕が発生した部位に
高レベルのLTB4が発見されており、このことはLTB4が各
種炎症と深いかかわりのあることを示している。
従って、LTB4に対するアンタゴニスト作用を有する薬
剤は、新しい抗炎症剤及び抗アレルギー剤として有用で
あると考えられる。
また、LTB4が白癬の治療に有用であることがわかって
いるので、LTB4に対してアゴニスト作用を有する薬剤は
白癬の治療に有用であると考えられる。
従来の技術 最近の研究により、LTB4拮抗作用を有する化合物がい
くつか報告されている。例えば (1) 文献〔Feinmark,J.,Lindgren,J.A.,Claesson,
H.−E.,Melmsten,C.,and Samuelsson,B.(1981)FEBS L
ett.,136,141-144;Showell,H.J.,Oherness,I.G.,Marfa
t,A.,and Corey,E.J.(1982)Biochem.Biophy.Res.Comm
un.,106,741-747.〕には、式 で示される化合物が記載されており、さらに (2) 特開昭59-33258号明細書には、一般式 〔式中、R1bは水素または炭素数1〜4のアルキル、R2b
は炭素数1〜8のアルキレン、R3bは水素、炭素数1〜1
5のアルキルまたは-CH2-Ab-R4bで示される基(式中、Ab
はシス−ビニレン、エチニレン、R4bは炭素数1〜12の
アルキルを表わす。)を表わす。〕 で示される化合物が開示されており、 (3) 特開昭59-95249号明細書には、一般式 〔式中、Ycは窒素またはアミノメチル、R1cは水素また
は炭素数1〜4のアルキル、R2cは炭素数1〜8のアル
キレン、R3cは炭素数1〜15のアルキルまたは-CH2-Ac-R
4cで示される基(式中、Acはシス−ビニレン、エチニレ
ン、R4cは炭素数1〜12のアルキルを表わす。)を表わ
す。〕 で示される化合物が開示されており、 さらにごく最近では、 (4) 特開昭62-195346号明細書には、一般式 〔式中、Ydはカルボキシル基、そのエステルまたはその
アミドを表わし、R1dはアルキル、アルケニル、アルキ
ニル、(アルキル)−置換可能フェニルまたは(アルキ
ル)−置換可能シクロアルキルを表わし、ndは2〜4の
整数を表わす。〕(関連部分のみ抜粋した。)〕 で示される化合物が開示されている。また、 (5) ロイコトリエン生物学会〔Conference on the
Biology of leukotrienes(1987)〕においては、式 で示される化合物が発表された。
発明の目的 本発明者らは、これらの従来の化合物とは全く異なっ
た化学構造で、LTB4に対するアゴニスト作用および/ま
たはアンタゴニスト作用を有する化合物を見い出すべく
鋭意研究を重ねた結果、N−アシルアニリンまたはN−
アシルアラルキルアミン構造を有する化合物が目的を達
成することを見い出し、本発明を完成した。
発明の構成 すなわち、本発明は一般式 〔式中、 R1はヒドロキシメチル基、または式−COOR11または−CO
NR12R13(式中、R11は水素原子または炭素数1〜4のア
ルキル基を表わし、R12およびR13は同じかまたは異なっ
ていて、それぞれ水素原子、炭素数1〜8のアルキル
基、アリール基または炭素数7〜10のアラルキル基を表
わすか、またはR12およびR13が結合している窒素原子と
一緒になって4〜6員環を表わす。)で示される基を表
わし、 R2は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表わ
し、 R3は単結合または炭素数1〜4のアルキレン基を表わ
し、 R4は炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコ
キシ基、ハロゲン原子、ニトロ基または水酸基で置換さ
れていてもよいフェニル基またはフェノキシ基、または
炭素数1〜4のアルキルで置換されていてもよい炭素数
4〜7のシクロアルキル基を表わすか、あるいは R3およびR4が一緒になって炭素数5〜12のアルキル基、
アルケニル基、またはアルキニル基を表わし、 R5は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基またはハロゲ
ン原子を表わし、 Xは炭素数1〜6のアルキレン基を表わし、 Yは単結合または炭素数1〜4のアルキレン基を表わ
し、 Zは炭素数1〜4のアルキレン基、ビニレン基、1,3−
ブタジエニレン基、または炭素数1〜4のアルキレンオ
キシ基(酸素原子がベンゼン環に結合している)を表わ
す。〕 で示されるアミド化合物およびR1が−COOH基を表わす場
合のそれらの非毒性塩に関する。
一般式(I)において、R1が式−COOR11で示される基
を表わす場合、R11が表わす炭素数1〜4のアルキルと
しては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基お
よびそれらの異性体があげられる。
一般式(I)において、R1が式−CONR12R13で示され
る基を表わす場合、R12およびR13が表わす炭素数1〜8
のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、
オクチル基およびそれらの異性体があげられ、アリール
基としては、フェニル基、トリル基およびナフチル基な
どがあげられ、炭素数7〜10のアラルキル基としてはベ
ンジル基、フェネチル基およびフェニルプロピル基など
があげられる。また、NR12R13が表わす4〜6員環とし
ては、アゼチジン、ピロリジンおよびピペリジンが挙げ
られる。
好ましいR1は、−CH2OHおよび式−CONR12R13で示され
る基である。
一般式(I)において、R3、YおよびZが表わす炭素
数1〜4のアルキレン基、メチレン基、エチレン基、ト
リメチレン基、テトラメチレン基およびそれらの異性体
があげられる。好ましいR3およびYとしては単結合およ
びメチレン基が挙げられ、好ましいZとしてはエチレン
基及びビニレン基が挙げられる。
一般式(I)において、R2およびR4が表わす、フェニ
ル基、フェノキシ基またはシクロアルキル基の置換基と
しての炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基およびそれらの異性体
があげられる。
一般式(I)において、R4が表わす基の置換基として
の炭素数1〜4のアルコキシ基としては、メトキシ基、
エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基およびそれらの
異性体があげられ、またハロゲン原子としては、フッ素
原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子があげられ
る。またR4が表わす炭素数4〜7のシクロアルキル基と
しては、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘ
キシル基、シクロヘプチル基があげられる。
一般式(I)において、R3およびR4が一緒になって表
わす炭素数5〜12のアルキル基、アルケニル基及びアル
キンル基としては、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル
基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、
ドデシル基およびそれらの異性体、およびそれらの基中
に二重結合または三重結合をひとつまたはそれ以上含ん
だ基があげられる。好ましくはオクチル基、オクテニル
基およびオクチニル基があげられる。
一般式(I)において、Xが表わす炭素数1〜6のア
ルキレン基としては、メチレ基、エチレン基、トリメチ
レン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサ
メチレン基およびそれらの異性体があげられ、いずれの
基も好ましい。
またZの芳香環への結合位置は、いずれも好ましいが
特に好ましくは3位である。
特許請求の範囲を含む本明細書における各記号の説明
において、アルキル基、アルキレン基、アルケニレン
基、アルケニル基およびアルキニル基ということばは、
直鎖または分枝鎖のアルキル基、アルキレン基、アルケ
ニレン基、アルケニル基およびアルキニル基を表わすも
のとする。
本発明においては、特に指示しない限り異性体はこれ
をすべて包含する。例えば、アルキル基、アルコキシ
基、アルキレン基およびアルケニレン基には直鎖のも
の、分枝鎖のものが含まれ、アルケニレン基中の二重結
合は、E、ZおよびEZ混合物であるものを含む。また、
分枝鎖のアルキル基が存在する場合等の不斉炭素原子の
存在により生ずる異性体も含まれる。
一般式(I)で示される本発明化合物のうち好ましい
化合物としては、 4−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕ブチル酸ピロ
リジンアミド、 3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕プロピオン酸
ピロリジンアミド、 2−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕酢酸ピロリジ
ンアミド、 4−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕ブタノール、 3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕プロパノー
ル、 3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
ウンデセニル)フェニル〕−N−メチルカルバモイル〕
プロパノール、 3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
ウンデセニル)フェニル〕−N−メチルカルバモイル〕
プロピオン酸ピロリジンアミド、 3−〔N−〔m−(5−シス−エン−3RS−ヒドロキシ
−1−トランス−ウンデセニル)フェニル〕カルバモイ
ル〕プロパノール、 3−〔N−〔m−(5−シス−エン−3RS−ヒドロキシ
−1−トランス−ウンデセニル)フェニル〕カルバモイ
ル〕プロピオン酸ピロリジンアミド、 3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−5−イン−Δ1
−トランス−ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕
プロパノール、 3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−5−イン−Δ1
−トランス−ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕
プロピオン酸ピロリジンアミド、 3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕プロピオン酸
メチルアミド、 3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕プロピオン酸
ジメチルアミド、 3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕プロピオン酸
ジチルアミド、 3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕プロピオン酸
アニリドおよび 3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕プロピオン酸
ベンジルアミド が挙げられる。
一般式(I)で示される本発明化合物は、公知の方法
で塩に変換される。塩は非毒性でかつ水溶性であるもの
が好ましい。適当な塩としては、アルカリ金属(ナトリ
ウム、カリウム等)の塩、アルカリ土類金属(カルシウ
ム、マグネシウム等)の塩、アンモニウム塩、薬学的に
許容される有機アミン(テトラメチルアンモニウム、ト
リエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、シク
ロペンチルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミ
ン、ピペリジン、モノエタノールアミン、ジエタノール
アミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、リ
ジン、アルギニン、N−メチル−D−グルカミン等)の
塩等が挙げられる。
本発明化合物の製造方法 本発明に従えば、一般式(I)で示される本発明化合
物は、以下に示す経路のいずれかを用いて製造すること
ができる。
式中、 BMSはtert−ブチルジメチルシリル基を表わし、Acはア
セチル基を表わし、 R11aは炭素数1〜4のアルキル基を表わし、 Z1はビニレン基または1,3−ブタジエニレン基を表わ
し、 Z2aはエチレン基またはテトラメチレン基を表わし、 Z12は炭素数1〜4のアルキレン基、ビニレン基または
1,3−ブタジエニレン基を表わし、 R3aとR4aは、R3aが単結合または炭素数1〜4のアルキ
レン基を表わし、R4aが炭素数1〜4のアルキル基、炭
素数1〜4のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基ま
たは水酸基で置換されていてもよいフェニル基またはフ
ェノキシ基、または炭素数1〜4のアルキル基で置換さ
れていてもよい炭素数4〜7のシクロアルキル基を表わ
すか、あるいはR3aとR4aが一緒になって炭素数5〜12の
アルキル基、アルケニル基(ただし、2位と3位の間に
二重結合を有さないものとする。)またはアルキニル基
(ただし、2位と3位の間に三重結合を有さないものと
する。)を表わし、 R3bとR4bはR3bが単結合または炭素数1〜4のアルキレ
ン基を表わし、R4bが炭素数1〜4のアルキル基、炭素
数1〜4のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基また
は水酸基で置換されていてもよいフェニル基または炭素
数1〜4のアルキル基で置換されていてもよい炭素数4
〜7のシクロアルキル基を表わすか、あるいはR3bとR4b
が一緒になって炭素数5〜12のアルキル基を表わし、そ
の他の記号は前記と同じ意味を表わす。
各反応を詳しく説明すると、経路1は、脱tert−ブチ
ルジメチルシリル反応であり、テトラヒドロフラン中、
室温でテトラブチルアンモニウムフロリド(nBu4N+F-
を用いて行なわれる。
経路2は、ケン化反応であり、例えば、(1)水と混
和しうる有機溶媒(テトラヒドロフラン、メタノール、
エタノール等)中、アルカリ(水酸化ナトリウム、炭酸
カリウム、水酸化リチウム等)の水溶液を用いるか、
(2)アルカノール(メタノール、エタノール等)中、
上記のアルカリを用いて無水条件で行なわれる。これら
の反応は通常−10℃〜100℃の温度で行なわれる。
経路3は、エステル化反応である。例えば(1)不活
性有機溶媒(ジエチルエーテル、塩化メチレン等)中、
相当するジアゾアルカンを用いて−10℃〜40℃の温度で
行なうか、あるいは(ii)相当するアルカノール(R11a
−OH)中、酸(硫酸等)または縮合剤(ジシクロヘキシ
ルカルボジイミド等)の存在下に行なわれる。
経路4は、還元反応であり、例えば不活性有機溶媒
(テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、低級アルカ
ノール等)中、リチウムアルミニウムハイドライドまた
はジイソブチルアルミニウムハイドライドを用いて−78
℃から室温で行なわれるか、または不活性有機溶媒(上
記に同じ)中、化合物(3)をまずクロロギ酸エステル
(クロロギ酸エチル、クロロギ酸イソブチル等)と反応
させ、その後水素化ホウ素ナトリウムを用いて還元する
ことにより行なわれる。
経路5は、ケン化反応であり、経路2と同様にして行
なわれる。
経路6は、アミド化反応であり、例えば不活性有機溶
媒(テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、低級アル
カノール等)中、縮合剤(ジシクロヘキシルカルボジイ
ミド、N−ヒドロキシスクシイミド等)の存在下、三級
アミンの存在下または不存在下に、一般式HNR12R13(式
中、R12及びR13は前記と同じ意味を表わす。)で示され
るアミンを0℃から40℃で反応させるか、または不活性
有機溶媒(上記に同じ)中、または無溶媒で三級アミン
の存在下、酸ハライド(ピバロイルクロリド、オキサリ
ルクロリド等)または酸誘導体(クロロギ酸エチル、ク
ロロギ酸イソブチル等)を用いて、一般式HNR12R13(式
中、R12及びR13は前記と同じ意味を表わす。)で示され
るアミンを0℃から40℃で反応させることにより行なわ
れる。
経路7は、水素雰囲気下、不活性有機溶媒(メタノー
ル、エタノール、テトラヒドロフラン等)中、水素化触
媒(パラジウム−炭素、パラジウム黒、白金、ニッケル
等)を用いて0℃から40℃で行なわれる。
上記経路において出発原料として用いた一般式(2)
で示される化合物は、以下に示す経路を用いて製造する
ことができる。式中、R2aは炭素数1〜4のアルキル基
を表わし、Hal1はハロゲン原子を表わし、その他の記号
は前記と同じ意味を表わす。各反応は公知の方法に従っ
て、容易に実施することができる。
前の経路で出発物質として用いた一般式(2−11)で
示される化合物のうち、ZがZ12で示される基を表わす
化合物は、以下に示す経路を用いて製造することができ
る。
上記図式中、 R3cとR4cは一緒になって、2位と3位の間に三重結合を
有するアルキニル基を表わし、 R3dとR4dは一緒になって、2位と3位の間に二重結合を
有するアルケニル基を表わし、 Z1aはビニレン基、2−プロペニレン基、1,3−ブタジエ
ニレン基を表わし、 R2は炭素数1〜4のアルキレン基を表わし、Hal2はハロ
ゲン原子を表わし、 その他の記号は前記と同じ意味を表わす。
各反応は公知の方法を適当に組合わせることによっ
て、容易に実施することができる。化合物(7)から化
合物(11−1)に至る反応を簡単に説明すると、例えば (i) Z1=CH=CHのとき (ii) Z1=CH2−CH=CHのとき の経路で製造される。Z1aが1,3−ブタジエニレン基を表
わす場合には上記反応(i)を再度行なうことにより容
易に製造することができる。
一般式(2−11)で示される化合物のうち、ZがZ3
示される基(Z3は炭素数1〜4のアルキレンオキシ基を
表わす。)を表わす化合物は、以下に示す経路を用いて
製造することができる。
上記図式中、 Y1は炭素数1〜4のアルキレン基を表わし、 Z3aは炭素数1〜4のアルキレン基を表わし、 Hal3はハロゲン原子を表わし、 その他の記号は前記と同じ意味を表わす。
各反応は公知の方法を適当に組合わせることによっ
て、容易に実施することができる。化合物(15)から化
合物(16)に至る反応を簡単に説明すると、例えばY1
CH2基のときには (図式中、Z3eとZ4eは一緒になって炭素数5〜12のアル
ケニル基またはアルキニル基を表わし、その他の記号は
前記と同じ意味を表わす。)の経路で製造される。Y1
メチレン基以外の基を表わす場合には、上記の反応を繰
り返して実施することにより容易に製造することができ
る。
出発原料として用いる一般式(4)で示される化合物
は、以下に示す経路を用いて製造することができる。
上記図式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わ
す。
各反応は公知の方法を適当に組合わせることによって容
易に実施することができる。化合物(19)から化合物
(4)に至る経路は、化合物(7)から化合物(1c)を
得るために前記した方法を用いることにより行なわれ
る。
本明細書中の各反応において、反応生成物は、通常の
精製手段、例えば常圧下または減圧下における蒸留、シ
リカゲルまたはケイ酸マグネシウムを用いた高速液体ク
ロマトグラフィ、薄層クロマトグラフィ、あるいはカラ
ムクロマトグラフィまたは洗浄、再結晶等の方法により
精製することができる。精製は各反応ごとに行なっても
よいし、いくつかの反応終了後行なってもよい。
出発物質 本発明における各出発物質、すなわち化合物(5)、
(8)、(10)及び(12)および各試薬はすべてそれ自
身公知であるか、または公知の方法により合成すること
ができる。
本発明化合物の薬理活性 一般式(1)で示される本発明化合物は、LTB4に対す
るアゴニスト作用および/またはアンタゴニスト作用を
有していることが確認された。例えば、実験室の実験で
は、LTB4によって誘発されたラット腹腔多核白血球(PM
NLs)の凝集能又は遊走能に与える薬物の影響またはPMN
Lsの凝集能または遊走能に対する薬物単独の影響によっ
て評価された。
また、本発明化合物の毒性は非常に低いものであり、
医薬として使用するために十分安全であると判断でき
る。
医薬品への適応 一般式(I)で示される本発明化合物は、LTB4に対す
るアゴニスト作用および/またはアンタゴニスト作用を
有しているので、ヒトを含めた哺乳動物、特にヒトにお
いて、アレルギー性皮膚疾患、リウマチ、痛風、乾癬、
関接炎、白癬等の各種疾患の予防および/または治療に
有用である。
一般式(I)で示される本発明化合物およびその非毒
性塩を上記の目的で用いるには、通常全身的あるいは局
所的に、経口または非経口で投与される。投与量は年
令、体重、症状、治療効果、投与方法、処置時間等によ
り異なるが、通常成人ひとりあたり、1回につき1mg〜5
gの範囲で1日1回〜数回経口投与されるか、または成
人ひとりあたり1回につき10μg〜1gの範囲で1日1回
から数回非経口投与される。もちろん前記したように、
投与量は種々の条件で変動するので上記投与範囲より少
ない量で十分な場合もあるし、また範囲を越えて投与す
る必要のある場合もある。
本発明による経口投与のための固体組成物としては、
錠剤、散剤、顆粒剤等が含まれる。このような固体組成
物においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質が、少
なくともひとつの不活性な希釈剤、例えば乳糖、マンニ
トール、ブドウ糖、ヒドロキシプロピルセルロース、微
結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピロリドン、メ
タケイ酸アルミン酸マグネシウムと混合される。組成物
は、常法に従って、不活性な希釈剤以外の添加剤、例え
ばステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤、繊維素グ
ルコン酸カルシウムのような崩壊剤、ラクトースのよう
な安定化剤、グルタミン酸またはアスパラギン酸のよう
な溶解補助剤を含有してもよい。錠剤または丸剤は必要
により白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートな
どの胃溶性あるいは腸溶性物質のフィルムで被膜しても
よいし、また2以上の層で被膜してもよい。さらにゼラ
チンのような吸収されうる物質のカプセル剤としてもよ
い。
経口投与のための液体組成物は、薬剤的に許容される
乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤等
を含み、一般的に用いられる不活性な希釈剤、例えば精
製水、エタノールを含む。この組成物は不活性な希釈剤
以外に湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味
剤、芳香剤、防腐剤を含有していてもよい。
経口投与のためのその他の組成物としては、ひとつま
たはそれ以上の活性物質を含み、それ自体公知の方法に
より処方されるスプレー剤が含まれる。
本発明による非経口投与のための注射剤としては、無
菌の水性または非水性の溶液剤、懸濁剤、乳濁剤を包含
する。水性の溶液剤、懸濁剤としては、例えば注射用蒸
留水及び生理食塩水が含まれる。非水溶性の溶液剤、懸
濁剤としては、例えばプロピレングリコール、ポリエチ
レングリコール、オリーブ油のような植物油、エタノー
ルのようなアルコール類、ポリソルベート80(登録商
標)等がある。このような組成物は、さらに防腐剤、湿
潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤(例えばラクトー
ス)、溶解補助剤(例えば、グルタミン酸、アスパラギ
ン酸)のような補助剤を含んでもよい。これらは例えば
バクテリア保留フィルターを通す過、殺菌剤の配合ま
たは照射によって無菌化される。これらはまた無菌の固
体組成物を製造し、使用前に無菌水または無菌の注射用
溶媒に溶解して使用することもできる。
非経口投与のためのその他の組成物としては、ひとつ
またはそれ以上の活性物質を含み、それ自体公知の方法
により処方される外用液剤、軟コウのような塗布剤、直
腸内投与のための坐剤及び膣内投与のためのペッサリー
等が含まれる。
参考例および実施例 以下、参考例および実施例により本発明を詳述する
が、本発明は、これらに限定されるものではない。
クロマトグラフィによる分離の箇所に記載されている
カッコ内の溶媒は、使用した溶出溶媒または展開溶媒を
示し、割合は体積比を表わす。特別の記載がない場合に
は、IRは、KBr法で測定し、NMRは重クロロホルム(CDCl
3)溶液で測定している。構造式中、 はtert−ブチルジメチルシリル基を表わす。
参考例1 メタノール(50ml)に溶解したm−ニトロベンズアル
デヒド(15.1g;Beil,7,250)に、濃塩酸(2滴)を加え
て室温にて5日間かくはんした。
反応液に、ナトリウムメトキシドのメタノール溶液を
反応液が塩基性になるまで徐々に加え、この塩基性溶液
を減圧濃縮し、大部分のメタノールを留去した。
残渣をエチルエーテル(200ml)で希釈し、氷水(50m
l)を加えて抽出した。
抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾
燥後、ろ過した。
ろ液に適当量の炭酸ナトリウムを加えて、一昼夜放置
後ろ過し、減圧濃縮した後、真空蒸留し、次の物性値を
有する標題化合物(18.6g)を得た。
TLC:R 0.40(酢酸:ヘキサン=1:2)。
参考例1(a) 参考例1で用いた出発物質のかわりに3−シアノベン
ズアルデヒド(2.62g;Beil10,672)を用いて参考例1と
同様の操作を行ない、以下の物性値を有する標題化合物
(3.6g)を得た。
TLC:R 0.50(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)。
参考例2 メタノール(100ml)に溶解したm−ニトロベンズア
ルデヒドジメチルアセタール(18.1g;参考例1で合成さ
れた)に、10%パラジウム−炭素(約2g)を加え、水素
ガス雰囲気下室温で2時間激しくかくはんした。次いで
触媒として加えた10%パラジウム−炭素をろ別し、ろ液
を、減圧濃縮した後真空蒸留し、次の物性値を有する標
題化合物(11.5g)を得た。
TLC:R 0.16(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)。
参考例2(a) 参考例2で用いた出発物質のかわりにニトリル体(89
0mg;参考例1(a)で合成された)を用いて、参考例2
と同様の操作を行ない、以下の物性値を有する標題化合
物を得た。
TLC:R 0.037(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)。
参考例3 塩化メチレン(30ml)とトリエチルアミン(2.8ml)
の混液に溶解したm−アミノベンズアルデヒドジメチル
アセタール(1.67g;参考例2で合成された)に、0℃に
おいて3−カルボメトキシプロピオニルクロリド(1.36
ml)を徐々に加え、0℃において30分間かくはんした。
反応液に氷水を加え、さらに酢酸エチルで抽出した。
得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣を酢酸エチル−ヘキサン混液(1:1;50ml)に溶か
し、再結晶を行なうことにより次の物性値を有する標題
化合物(2.4g)を得た。
TLC:R 0.4(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)。
参考例3(a)〜3(e) 参考例3で用いた出発物質のかわりに次の化合物を用
いて、参考例3と同様の操作を行ない以下の表1に示す
物性値を有する化合物を得た。
参考例4 メタノール(5ml)に溶解したエチルエステル体(0.8
6g;参考例3(a)で合成された)に0℃において水素
化ホウ素ナトリウム(460mg)を加え、30分間かくはん
した。
反応液を氷酢酸で中和し、酸性にした後酢酸エチルで
抽出した。
抽出液を炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順
に洗浄した。
硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮し、次の物
性値を有する標題化合物(560mg)を得た。
TLC:R 0.12(酢酸エチル:ヘキサン=2:1)。
参考例5 ピリジン(10ml)と無水酢酸(2.2ml)の混液に溶解
したアルコール体(0.56g;参考例4で合成された)を室
温で3時間放置後、減圧濃縮し、過剰のピリジンと無水
酢酸を留去した。
残渣を酢酸エチルに溶かし、1N塩酸、水、炭酸水素ナ
トリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄後、硫酸マグネ
シウムで乾燥し、減圧濃縮し、次の物性値を有する標題
化合物(0.54g)を得た。
TLC:R 0.61(酢酸エチル)。
参考例6 アセトン(40ml)に溶解したジメチルアセタール体
(1.17g;参考例3で合成された)に、少量のショウノウ
スルホン酸を加え、室温で5時間かくはんした。
反応液を酢酸エチル(300ml)で希釈し、水、炭酸水
素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄した。
有機層を分取し、硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮
した。
得られた濃縮物を酢酸エチル−ヘキサン混液(1:2;30
ml)に溶かし、再結晶を行なうことにより、次の物性値
を有する標題化合物(0.77g)を得た。
TLC:R 0.37(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)。
参考例6(a)〜6(d) 参考例6で用いた出発物質のかわりに次の化合物を用
いて、参考例6と同様の操作を行ない、以下の表IIに示
す物性値を有する化合物を得た。
参考例7 オキザリルクロライド(2.16ml)と塩化メチレン(15
ml)の混液に、アルゴンガス雰囲気下、−75℃でDMSO
(3.6ml)と塩化メチレン(5ml)の混液を加え、−75℃
で15分間かくはんした。
この溶液に、塩化メチレン(4ml)に溶解したアミド
体(3.0g:参考例3(c)で合成された)を加え、−75
℃で30分間かくはんした。
30分後、反応液にトリエチルアミン(14ml)を加え、
10分間かくはんし、酢酸エチルで抽出した。
得られた有機層を1N塩酸、炭酸水素ナトリウム水溶
液、飽和食塩水の順に洗浄した。
硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮して次の物
性値を有する標題化合物(3.1g)を得た。
TLC:R 0.51(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)。
参考例8 ジメチルホルムアミド(DMF;30ml)に溶解した(1,3
−ジオキソラン−2−イルメチル)トリフェニルホスホ
ニウムブロマイド(4.66g)とベンズアルデヒド体(参
考例6で合成された;0.85g)に、メタノール(20ml)に
溶解したナトリウムメトキシド(0.59g)を80〜90℃に
おいて徐々に滴下した。
さられ同温度で4時間かくはんした後、反応液を1N塩
酸に加え、酢酸エチルで抽出した。
有機層を、水、炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩
水の順に洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮
した。
テトラヒドロフラン(THF;20ml)に溶解した粗生成物
のアセタール体に10%塩酸(20ml)を加え、室温にて30
分間かくはんした。
反応液を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、炭酸水
素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、硫酸マ
グネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(酢酸エチ
ル:ヘキサン=3:2)で精製し、次の物性値を有する標
題化合物(0.29g)を得た。
TLC:R 0.35(酢酸エチル:ヘキサン=2:1)。
参考例8(a) ベンズアルデヒド体(2.01g;参考例6(b)で合成さ
れた)を出発物質として、参考例8と同様の操作を行な
い、標題化合物(1.5g)を得た。
参考例9 THF(50ml)に懸濁した水素化ナトリウム(0.73g)に
アルゴンガス雰囲気下、氷冷下でTHF(25ml)に溶解し
たジメチル2−オキサ−4−(p−メトキシフェニル)
ブチルホスホネート(5.42g)を加え、反応させた。
反応液に、THF(10ml)に溶解したアルデヒド体(1.7
8g;参考例6で合成した)を、室温にて加え25分間かく
はんした。
反応液に酢酸を加えて酸性とし、ろ過した後減圧濃縮
した。
濃縮物を酢酸エチル−ヘキサン混液(1:1)に溶かし
再結晶によって、次の物性値を有する標題化合物(2.3
g)を得た。
TLC:R 0.35(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)。
参考例6(a)〜9(i) 参考例9で用いた出発物質のかわりに次の化合物を用
いて、参考例9と同様の操作を行ない以下の表IIIに示
す物性値を有する化合物を得た。
参考例10 メタノール(3ml)に溶解したエノン体(190mg;参考
例9(c)で合成された。)に、0℃において水素化ホ
ウ素ナトリウム(40mg)を加え、0℃で10分間かくはん
し、次の物性値を有する標題化合物を得た。
TLC:R 0.42(酢酸エチル:ヘキサン=2:1)。
実施例1 3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕プロピオン酸
メチルエステル 金属マグネシウム(1.22g)の乾燥エチルエーテル懸
濁液(10ml)に少量のヨウ素を加え、ここに、乾燥エチ
ルエーテル(20ml)を溶かしたn−オクチルブロマイド
(8.6ml)を加え、30分間加熱還流した。
得られた溶液(3.0ml)を、乾燥THF(10ml)に溶かし
たエナール体(285mg;参考例8で合成された)の中に、
アルゴンガス雰囲気下、0℃でゆっくり加え、さらに0
℃で1時間かくはんした。
折出物を1N塩酸(5ml)と氷の混液中に加え、酢酸エ
チルで抽出し、得られた有機層を水、炭酸水素ナトリウ
ム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄した。
洗浄液を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮し
た。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(酢酸エチ
ル:ヘキサン=2:3)で精製し、次の物性値を有する標
題化合物(0.1g)を得た。
TLC:R 0.36(酢酸エチル:ヘキサン=2:1); NMR:7.60(1H,s),7.52(1H,s),7.32(1H,d)7.24(1
H,t),7.20(1H,d),6.52(1H,d)6.20(1H,d−d),4.
25(1H,m),3.72(3H,s),2.60〜2.80(4H,m),0.87(3
H,t); 形状:白色固体。
実施例1(a) 4〔N−〔m(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−ウン
デセニル)フェニル〕カルバモイル酪酸メチルエステル エナール体(0.3g;参考例8(a)で合成された)を
出発物質として実施例1と同様の操作を行ない標題化合
物(0.21g)を得た。
NMR:7.60(1H,s),7.50(1H,s),7.35(1H,d)7.25(1
H,t),7.10(1H,d),6.52(1H,d)6.21(1H,d−d),4.
26(1H,m),3.70(3H,s),2.45(4H,m),2.05(2H,m),
0.88(3H,t); 形状:白色ワックス。
実施例2 3〔N−〔m(3RS−ヒドロキシ−5−イン−1−トラ
ンス−ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕プロピ
オン酸メチルエステル 乾燥THF(2.5ml)に溶かした2−オクチン(1.0ml)
に、アルゴンガス雰囲気下、−78℃で1.35M tert−ブチ
ルリチウムペンタン溶液(4.26ml)を加えた後、氷冷下
で1時間かくはんした。
再び−78℃でトリイソプロピルボレート(1.46ml)を
加え30分間かくはんした。
反応液に乾燥THF(2ml)に溶かしたアルデヒド体(0.
5g;参考例8で合成された。)を−78℃において加え、
1時間かくはんし、次いで塩化アンモニウム水溶液を加
え、酢酸エチルで抽出を行ない、得られた有機層を飽和
食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮
した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(酢酸エチ
ル:ヘキサン=1:1)で精製し、次の物性値を有する標
題化合物(0.32g)を得た。
TLC:R 0.46(酢酸エチル:ヘキサン=2:3); NMR:7.64(1H,s),7.56(1H,s),7.35(1H,d)7.24(1
H,t),7.11(1H,d),6.60(1H,d)6.25(1H,dd),4.38
(1H,q),3.72(3H,s),2.80〜2.62(4H,m),2.50(2H,
m),2.17(2H,m),1.53〜1.22(6H,m)0.89(3H,t); 形状:黄色オイル。
実施例3 3〔N−〔m(3RS−ヒドロキシ−ウンデカ−1−トラ
ンス,5−シス−ジエニル)フェニル〕カルバモイル〕プ
ロピオン酸メチルエステル 2%キノリン含有エタノール(30ml)に溶かした化合
物(0.31g;実施例2で合成された。)にリンドラ−触媒
〔鉛(2.7%)で被毒された5%パラジウム−炭酸カル
シウム〕(30mg)を加え、水素ガス雰囲気下、室温で1
時間かくはんした。
反応液を酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を1N塩
酸、飽和炭酸水素ナトリウム、飽和食塩水の順に洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(酢酸エチ
ル:ヘキサン=4:5)で精製し、次の物性値を有する標
題化合物を得た。
TLC:R 0.39(酢酸エチル:ヘキサン=4:5); NMR:7.64(1H,s),7.57(1H,s),7.28(1H,d)7.22(1
H,t),7.09(1H,d),6.54(1H,d)6.23(1H,dd),5.64
〜5.34(2H,m),4.30(1H,q),3.72(3H,s),2.79〜2.6
1(4H,m),2.38(2H,t),2.04(2H,m),1.38〜1.23(6
H,m),0.88(3H,t); 形状:黄色オイル。
実施例4 3〔N−〔m(3RS−ヒドロキシ−5−(p−メトキシ
フェニル)−1−トランス−ペンテニル〕フェニル〕カ
ルバモイル〕プロピオン酸メチルエステル 参考例9で得られた化合物(2.3g)のTHF(20ml)−
メタノール(50ml)混合溶液に、氷冷下においてさらに
水素化ホウ素ナトリウム(0.44g)を徐々に加え、15分
間かくはんした後、反応液に酢酸を加え酸性とした。
反応液を減圧濃縮し、酢酸エチルで抽出し、得られた
有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の
順に洗浄した。
硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮し、次の物
性値を有する標題化合物(2.51g)を得た。
TLC:R 0.55(酢酸エチル:ヘキサン=2:1); NMR:7.87(1H,s),7.54(1H,s),7.29〜7.06(5H,m),
6.81(2H,d),6.50(1H,d),6.17(1H,dd),4.24(1H,
q),3.78(3H,s),3.69(3H,s),2.68(6H,s),2.04〜
1.83(2H,m)。
実施例4(a)〜4(h) 参考例4で用いた出発物質のかわりに次の化合物を用
いて参考例4と同様の操作を行ない、以下の表IVに示す
物性値を有する化合物を得た。
参考例11 ジメチルホルムアミド(DMF;5ml)に溶解したアリル
アルコール体(0.26g;実施例1で合成された)に、イミ
ダゾール(170mg)とtert−ブチルジメチルシリルクロ
リド(180mg)を加え、室温にて2時間かくはんした。
反応液をエチルエーテル−酢酸エチル(1:1)混液で
抽出し、得られた有機層を水、炭酸水素ナトリウム水溶
液、飽和食塩水の順に洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
した後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(酢酸エチ
ル:ヘキサン=1:2)で精製し、次の物性値を有する標
題化合物(460mg)を得た。
TLC:R 0.70(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)。
参考例11(a)〜11(k) 参考例11で用いた出発物質のかわりに次の化合物を用
いて参考例11と同様の操作を行ない、以下の表Vに示す
物性値を有する化合物を得た。
参考例12 メタノール(5.0ml)に溶解したメチルエステル(57m
g;参考例11で合成された)に1N水酸化ナトリウム(4.6m
l)を加え、室温で10分間かくはんした。
反応液に1N塩酸(0.70ml)を加え、酢酸エチルで抽出
し、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネ
シウムで乾燥した後、減圧濃縮した。
残渣を再結晶することにより、次の物性値を有する標
題化合物(15mg)を得た。
TLC:R 0.05(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)。
参考例12(a)〜12(k) 参考例12で用いた出発物質のかわりに次の化合物を用
いて参考例12と同様の操作を行ない以下の表VIに示す物
性値を有する化合物を得た。
参考例13 乾燥DMF(0.5ml)に62%水素化ナトリウム(85mg)を
懸濁させた。
この懸濁液に、アルゴンガス雰囲気下、室温で乾燥DM
Fに溶解したカルボン酸(480mg;参考例12で合成され
た)を徐々に加え、室温で30分間かくはんした。
さらに50〜60℃にて30分間かくはんし、反応液に、室
温でヨウ化メチル(1.2ml)を加え、1時間かくはんし
た後、エチルエーテル−酢酸エチル(1:1)混液で抽出
した。
得られた有機層を水、飽和食塩水の順に洗浄し、硫酸
マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(酢酸エチ
ル:ヘキサン=1:3)で精製し、次の物性値を有する標
題化合物(440mg)を得た。
TLC:R 0.25(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)。
参考例13(a) 参考例12(c)で得られたカルボン酸(250mg)を出
発物質として、参考例13と同様の操作を行ない次の物性
値を有する標題化合物を得た。
TLC:R 0.34(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)。
参考例14-14(a) 参考例12で得られた出発物質のかわりに次の化合物を
用いて、参考例12と同様の操作を行ない以下の表VIIに
示す物性値を有する化合物を得た。
参考例15 乾燥THF(2.0ml)とトリエチルアミン(0.1ml)の混
液に溶解したカルボン酸(320mg;参考例14で合成され
た)にアルゴンガス雰囲気下、−10℃でクロロギ酸エチ
ル(70μl)を徐々に加え−10℃で30分間かくはんし
た。
反応液の半分をろ過し、ろ液に水素化ホウ素ナトリウ
ム(50mg)を加えて、0℃でメタノール(0.2ml)を徐
々に加え、0℃で30分間かくはんし、次いで1N HCl(10
ml)を徐々に加えた後、酢酸エチルで抽出した。
得られた有機層を水、炭酸水素ナトリウム水溶液、飽
和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減
圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(酢酸エチ
ル:ヘキサン=1:1)で精製し、次の物性値を有する標
題化合物(105mg)を得た。
TLC:R 0.15(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)。
参考例15(a)〜15(j) 参考例15で用いた出発物質のかわりに、次の化合物を
用いて参考例15と同様の操作を行ない以下の表VIIIに示
す物性値を有する化合物を得た。
参考例16 参考例15で調製した混合酸無水物反応液に、トリエチ
ルアミン(90μl)をピロリジン(55μl)の混液を0
℃において加え、30分間かくはんした。
反応液に1N塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。
得られた有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食
塩水の順に洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧
濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(酢酸エチ
ル:ヘキサン=3:1)で精製し、次の物性値を有する標
題化合物(170mg)を得た。
TLC:R 0.16(酢酸エチル:ヘキサン=2:1)。
参考例16(a)〜16(e) 参考例16で用いた出発物質のかわりに次の化合物を用
いて、参考例16と同様の操作を行ない、以下の表IXに示
す物性値を有する化合物を得た。
参考例17 乾燥THF(2.0ml)に溶解したカルボン酸(80mg;参考
例14で合成された)にN−ヒドロキシコハクイミド(27
mg)とジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC:48mg)を
加え、室温で4時間かくはんした。
反応液にピロリジン(27μl)を加え、室温で1時間
かくはん後不溶物をろ取した。
ろ液にIN塩酸を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を
水、炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(酢酸エチ
ル)で精製し、次の物性値を有する標題化合物(70mg)
を得た。
TLC:R 0.31(酢酸エチル)。
参考例17(a)〜17(e) 参考例17で用いた出発物質のかわりに次の化合物を用
いて、参考例17と同様の操作を行ない、以下の表Xに示
す物性値を有する化合物を得た。
参考例18 乾燥THF(5.0ml)に溶解したカルボン酸(930mg;参考
例12で合成された)にトリエチルアミン(0.68ml)を加
え−10℃に冷却した。
アルゴンガス雰囲気下、−10℃でクロロギ酸エチル
(0.20ml)を徐々に加え、30分間かくはんした。
反応液(1.0ml)に、0℃において40%メチルアミン
水溶液(0.5ml)を加え、室温で2時間かくはんし、次
いで反応液を酢酸エチルで抽出し、有機層を水、炭酸水
素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、硫酸マ
グネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(酢酸エチ
ル:ヘキサン=4:1)で精製し、次の物性値を有する標
題化合物(100mg)を得た。
TLC:R 0.10(酢酸エチル:ヘキサン=2:1)。
参考例18(a)〜18(d) 参考例18で用いたクロロギ酸エチルのかわりに試薬を
用いて参考例18と同様の操作を行ない以下の表XIに示す
物性値を有する化合物を得た。
実施例5 3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
ウンデセニル)フェニル〕−N−メチルカルバモイル〕
プロピオン酸メチルエステル THF(1.0ml)に溶解したシリルエーテル(98mg;参考
例13で合成された)に0.1Mのテトラブチルアンモニウム
フロリド(nBu4NF)−THF溶液(1.0ml)を加え、室温で
3時間かくはん後、酢酸エチルで抽出した。
得られた有機層を、さらに1N塩酸、水、炭酸水素ナト
リウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、
次の物性値を有する標題化合物(65mg)を得た。
TLC:R 0.25(酢酸エチル:ヘキサン=1:1); NMR:7.00〜7.40(4H,m),6.55(1H,d),6.20(1H,d−
d),4.25(1H,m),3.65(3H,s),3.25(3H,s),2.20〜
2.70(4H,m),0.90(3H,t); 形状:無色オイル。
実施例5(a)〜5(dd) 実施例5で用いた出発物質のかわりに次の化合物を用
いて、実施例5と同様の操作を行ない、以下の表XIIIに
示す物性値を有する本発明化合物を得た。
実施例6 3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
ウンデセニル)フェニル〕−N−メチルカルバモイル〕
プロピオン酸 メチルエステル体(63mg;実施例5と合成された)を
出発物質として参考例12と同様の操作を行ない、次の物
性値を有する標題化合物(44mg)を得た。
TLC:R 0.30(酢酸エチル)。
IR :3500〜2700,1710,1650〜1580,1390,1240,1170,112
0,965,795,700cm-1(液膜法); 形状:無色オイル 実施例6(a)〜6(l) 実施例6で用いた出発物質のかわりに次の化合物を用
いて実施例6と同様の操作を行ない以下の表XIIIに示す
物性値を有する本発明化合物を得た。
実施例7 3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕プロピオン酸
ピロリジンアミド カルボン酸(145mg;実施例6(c)で合成された)を
出発物質として参考例17と同様の操作を行ない次の物性
値を有する標題化合物(147mg)を得た。
TLC:R 0.50(クロロホルム:メタノール=9:1); IR:ν 3300,2920,2850,1680,1615,1540,1440,965,780c
m-1; 形状:淡黄色固体。
実施例7(a)〜7(b) 実施例7で用いた出発物質のかわりに次の化合物を用
いて実施例7と同様の操作を行ない以下の表XIVに示す
物性値を有する本発明化合物を得た。
実施例8 2−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕エタノール 参考例10で得られた反応液に水(2ml)と1N水酸化ナ
トリウム(2.0ml)を加えた。得られた懸濁液にTHF(約
5ml)を加え、室温で15分間かくはんし、15分後、酢酸
エチルで抽出し、有機層を水、炭酸水素ナトリウム水溶
液、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
した後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(酢酸エチ
ル:ヘキサン=2:1)で精製し、次の物性値を有する標
題化合物(180mg)を得た。
TLC:R 0.50(酢酸エチル); IR:ν 3270,2930,2850,1650,1610,1590,1540,1430,130
0,1070,1040,960,780cm-1; 形状:白色ワックス。
実施例9 3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシウンデカニル)フ
ェニル〕カルバモイル〕プロピオン酸ピロリジンアミド アリルアルコール体(15mg:実施例7で合成された)
を出発物質として参考例2と同様の操作を行ない次に物
性値を有する標題化合物(13mg)を得た。
TLC:R 0.10(酢酸エチル:メタノール=20:1); IR:ν 3530,3300,2920,2850,1680,1620,1545,1490,144
5,1195cm-1; 形状:白色固体。
実施例10 2−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−5−(p−メト
キシ)フェニル−1−トランス−ペンテニル〕フェニ
ル〕カルバモイル〕エタノール エノン体(195mg:参考例9(b)で合成された)を出
発物質として、実施例4と同様の操作を行ない、次の物
性値を有する標題化合物(27mg)を得た。
TLC:R 0.40(酢酸エチル); IR:ν 3310,2930,1660,1605,1530,1505,1480,1240,106
5,1030,960cm-1; 形状:白色粉末。
実施例10(a) 3−〔N−〔p−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕プロパノール エノン体(430mg:参考例9(d)で合成された)を出
発物質として、実施例10と同様にして次の物性値を有す
る標題化合物(48mg)を得た。
TLC:R 0.50(酢酸エチル); IR:ν 3300,2920,2860,1660,1590,1520,1410,1060,965c
m-1; 形状:白色粉末。
参考例19 水素化ナトリウム(276mg)のDMF(10ml)懸濁液に室
温下で3−ニトロフェノール(695mg)を加えた。
反応液に1,2−エポキシデカン(1.116ml)および18−
クラウン−6を加え、アルゴンガス雰囲気下、85〜90℃
で一晩かくはんした。
反応液を酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩
水で順に洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧
濃縮した。
得られたシロップをシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィで精製し、さらに抽出操作を行ない、次の物性値を有
する標題化合物(301mg)を得た。
TLC:R 0.52(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)。
参考例20 ニトロエーテル体(301mg;参考例19で合成された)を
用いて参考例11と同様の操作を行ない、次の物性値を有
する標題化合物(385mg)を得た。
TLC:R 0.31(酢酸エチル:ヘキサン=1:50)。
参考例21 シリル体(385mg;参考例20で合成された)を用いて参
考例2と同様の操作を行ない、次の物性値を有する標題
化合物(312mg)を得た。
TLC:R 0.45(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)。
参考例22 アミン体(312mg;参考例21で合成された)を用いて参
考例3と同様の操作を行ない、次の物性値を有する標題
化合物(406mg)を得た。
TLC:R 0.50(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)。
参考例23 アミド体(406mg;参考例22で合成された)を用いて参
考例12と同様の操作を行ない、次の物性値を有する標題
化合物(385mg)を得た。
TLC:R 0.20(酢酸エチル:ヘキサン=2:1)。
参考例24 シリルカルボン酸(385mg;参考例23で合成された)を
用いて参考例15と同様の操作を行ない、次の物性値を有
する標題化合物を得た。
TLC:R 0.50(塩化メチレン:メタノール=8:1)。
参考例25 シリルカルボン酸(参考例23で合成された)を用い
て、参考例16と同様の操作を行ない、次の物性値を有す
る標題化合物を得た。
TLC:R 0.75(クロロホルム:メタノール=8:1)。
実施例11 3−〔N−〔m−(2RS−ヒドロキシ−デカニルオキ
シ)フェニル〕カルバモイル〕プロピオン酸 シリルカルボン酸(120mg;参考例23で合成された)を
用いて参考例5と同様の操作を行ない次の物性値を有す
る標題化合物(17mg)を得た。
TLC:R 0.17(酢酸エチル); IR:ν 3600〜3150,3300,2890,2825,1655,1600,1540,148
5,1465,1415,1285,1185,1060,865,715cm-1; 形状:白色粉末。
実施例11(a)〜11(b) 実施例11で用いた出発物質のかわりに、次の化合物を
用いて実施例11と同様の操作を行ない以下の表XVに示す
物性値を有する本発明化合物を得た。
製剤例 以下の各成分を常法により混合した後打錠して1錠中
に50mgの活性成分を有する錠剤100錠を得た。
3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−ウンデカ−1
−トランス,5−シス−ジエニル)フェニル〕カルバモイ
ル〕プロピオン酸ピロリジンアミド … 5g 繊維素グルコン酸カルシウム(崩壊剤) …0.2g ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤) …0.1g 微結晶セルロース …4.7g
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // A61K 31/16 9455−4C 31/22 ABF 9455−4C 31/40 ABE

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中、 R1はヒドロキシメチル基、または−COOR11または−CONR
    12R13(式中、R11は水素原子または炭素数1〜4のアル
    キル基を表わし、R12およびR13は同じかまたは異なって
    いて、それぞれ水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、
    アリール基または炭素数7〜10のアラルキル基を表わす
    か、またはR12およびR13が結合している窒素原子と一緒
    になって4〜6員環を表わす。)で示される基を表わ
    し、 R2は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表わ
    し、 R3は単結合または炭素数1〜4のアルキレン基を表わ
    し、 R4は炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコ
    キシ基、ハロゲン原子、ニトロ基または水酸基で置換さ
    れていてもよいフェニル基またはフェノキシ基、または
    炭素数1〜4のアルキルで置換されていてもよい炭素数
    4〜7のシクロアルキル基を表わすか、あるいは R3およびR4が一緒になって炭素数5〜12のアルキル基、
    アルケニル基、またはアルキニル基を表わし、 R5は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基またはハロゲ
    ン原子を表わし、 Xは炭素数1〜6のアルキレン基を表わし、 Yは単結合または炭素数1〜4のアルキレン基を表わ
    し、 Zは炭素数1〜4のアルキレン基、ビニレン基、1,3−
    ブタジエニレン基または炭素数1〜4のアルキレンオキ
    シ基(酸素原子がベンゼン環に結合している)を表わ
    す。〕 で示される化合物、またはR1が−COOH基を表わす場合に
    はそれらの非毒性塩。
  2. 【請求項2】一般式(I)において、R1がヒドロキシメ
    チル基である特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  3. 【請求項3】一般式(I)において、R1が式−CONR12R
    13(式中、R12およびR13は前記と同じ意味を表わす。)
    で示される基である特許請求の範囲第1項記載の化合
    物。
  4. 【請求項4】一般式(I)において、Zがビニレン基で
    ある特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  5. 【請求項5】一般式(I)において、−R3−R4が炭素数
    5〜12のアルキル、アルケニルまたはアルキニル基であ
    る特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  6. 【請求項6】一般式(I)において、R4が炭素数1〜4
    のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハロゲン
    原子、ニトロ基または水酸基で置換されていてもよいフ
    ェニル基またはフェノキシ基である特許請求の範囲第1
    項記載の化合物。
  7. 【請求項7】一般式(I)において、R4が炭素数1〜4
    のアルキル基で置換されていてもよい炭素数4〜7のシ
    クロアルキル基である特許請求の範囲第1項記載の化合
    物。
  8. 【請求項8】化合物が 4−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
    ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕ブチル酸ピロ
    リジンアミド、 3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
    ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕プロピオン酸
    ピロリジンアミド、 2−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
    ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕酢酸ピロリジ
    ンアミド、 4−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
    ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕ブタノール、 3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
    ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕プロパノー
    ル、 3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
    ウンデセニル)フェニル〕−N−メチルカルバモイル〕
    プロパノール、 3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
    ウンデセニル)フェニル〕−N−メチルカルバモイル〕
    プロピオン酸ピロリジンアミド、 3−〔N−〔m−(5−シス−エン−3RS−ヒドロキシ
    −1−トランス−ウンデセニル)フェニル〕カルバモイ
    ル〕プロパノール、 3−〔N−〔m−(5−シス−エン−3RS−ヒドロキシ
    −1−トランス−ウンデセニル)フェニル〕カルバモイ
    ル〕プロピオン酸ピロリジンアミド、 3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−5−イン−Δ1
    −トランス−ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕
    プロパノール、 3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−5−イン−Δ1
    −トランス−ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕
    プロピオン酸ピロリジンアミド、 3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
    ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕プロピオン酸
    メチルアミド、 3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
    ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕プロピオン酸
    ジメチルアミド、 3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
    ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕プロピオン酸
    ブチルアミド、 3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
    ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕プロピオン酸
    アニリドまたは、 3−〔N−〔m−(3RS−ヒドロキシ−1−トランス−
    ウンデセニル)フェニル〕カルバモイル〕プロピオン酸
    ベンジルアミド である特許請求の範囲第1項記載の化合物。
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