JPH08952U - 蓋付き注出栓の液跳ね・液垂れ防止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】持ち運び等において、蓋体内面にソース等の内
容物が付着すると、これが開蓋時に液跳ねし、或いは、
液垂れして、周辺を汚すことがある。ところで、蓋体内
面に注出栓の注出筒へと嵌合させる栓部を設け、該栓部
の先端面に凹凸部を形成したものがあるが、この場合、
栓部の先端面が低く下がっており、また、該栓部の先端
周縁部分が凹凸面と面一であるため、蓋体の開閉に強い
振動やショックなどが加わると、凹凸面や先端周縁部に
付着した内容物が飛散して同様の結果となる。本考案
は、かかる問題点を解決しようとするものである。 【構成】広口の注出筒22を突設した注出栓２の上に蓋体
３を装備させ、該蓋体の内面に上記注出栓22と嵌合する
栓筒33を設けて成る蓋付き注出栓において、蓋体３内面
の栓筒33の囲成内部を凹溝381 …と凸条382 …との凹凸
面38に形成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、蓋付き注出栓の液跳ね・液垂れ防止装置に係るものである。

【０００２】

【従来の技術】

卓上型ソース容器等において、びんの口部に取り付けられる蓋付き注出栓は、 通常、広口の注出筒を突出した注出栓の上に蓋体を備え、該蓋体の内面に上記注 出筒と嵌合する栓筒を設けている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、持ち運び等において、蓋体内面にソース等の内容物が付着すると、こ れが開蓋時に液跳ねし、或いは、液垂れして、周辺を汚すことがある。 ところで、従来のこの種のものに、蓋体内面に注出栓の注出筒へと嵌合させる 栓部を設け、該栓部の先端面に下駄歯状、十字状、網の目状等の形状をなす凹凸 部を形成したものがある（実開昭61-142150 号公報）。この場合、栓部の先端面 に付着した内容物をその凹凸部に止めて周囲に流動しないようにすることができ る。 しかし、この場合の栓部の先端面が低く下がっており、また、該栓部の先端周 縁部分が凹凸面と面一であるため、蓋体の開閉に強い振動やショックなどが加わ ると、凹凸面や先端周縁部に付着した内容物が飛散し、やはり液跳ねや液垂れを 生じて、周辺を汚してしまう。 本考案は、かかる問題点を解決しようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的達成のため、本考案は、広口の注出筒22を突設した注出栓２の上に蓋 体３を装備させ、該蓋体の内面に上記注出栓22と嵌合する栓筒33を設けて成る蓋 付き注出栓において、蓋体３内面の栓筒33の囲成内部を凹溝381 …と凸条382 … との凹凸面38に形成したことを特徴とする。

【０００５】

【作用】

如上の構成であるから、蓋体３の凹凸面38に付着したソース等の内容物は、凹 溝381 …内に入り込んで表面張力と粘性により物理的に保持される。勿論、保持 量を超える分は、速やかにびん１内へと戻るので、超過分が残留することはない 。したがって、液跳ね、液垂れの原因になることはない。

【０００６】

【実施例】

図面は、本考案に係る実施例を示している。 図において、１は、びん、２は、該びんの口部11に嵌着固定した注出栓、３は 、該注出栓に装着した蓋体であり、いずれも合成樹脂から成る。 注出栓２は、比較的柔らかい合成樹脂を用い、びん口部11の内外に嵌着係合さ せるよう形成し、頂壁21の上面から先端が拡開する広口の注出筒22を突設し、該 注出筒の囲成内部に破断除去可能な閉口片23を設け、該閉口片の上面にプルリン グ24を付設しており、該プルリングを上方へ強く引くことにより閉口片23を破断 除去し、開口させることができるようになっている。 蓋体３は、比較的硬い合成樹脂を用い、内面に上記注出筒22内に嵌合する栓筒 33を有し、該栓筒内を同心円の複数の凹溝281 …と凸条282 …とから成る凹凸面 38にしている。 この凹凸面38は、付着したソース等の内容物を表面張力と粘性で凹溝281 …内 に保持する。 また、蓋体３は、後部を薄肉ヒンジ39を介して枠体31に一体に連設し、該枠体 を上記注出筒22の外周に嵌合連結手段Ａを介して結合一体化させており、その薄 肉ヒンジ39により開閉できるようにしている。なお、薄肉ヒンジ39に代え弾性反 転型ヒンジを用いてもよい。 枠体31は、下端内縁に係合凸条を周設して、該凸条をびん１の肩部に周設した 凹溝に嵌着係合させている。

【０００７】

【考案の効果】 本考案によれば、蓋体３に付着したソース等の内容物は、凹凸面38の凹溝381 …内に表面張力と粘性により保持されて、容易に流出せず、しかも、その凹凸面 38が栓筒33内の奥まった箇所に位置するから、栓筒33が高い障壁となって、蓋体 ３の回動や開閉の衝撃等により大きな動きや振動が加わっても栓筒33の外側へと 飛散することも流出することもない。したがって、蓋体３の開閉において液跳ね も、液垂れも生ぜず、周辺を汚すようなことはない。構造並びに製作簡単で安価 に提供でき、実用上頗る有益である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案に係る実施例を示す截断側面図であ
る。

【図２】 同例の要部の斜視図である。

【符号の説明】

１…びん ２…注出栓 ３…蓋体 22…注出筒 23…閉口片 24…プルリング 31…枠体 33…栓筒 35…傾斜面 38…凹凸面 39…薄肉ヒンジ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 広口の注出筒22を突設した注出栓２の上
   に蓋体３を装備させ、該蓋体の内面に上記注出栓22と嵌
   合する栓筒33を設けて成る蓋付き注出栓において、蓋体
   ３内面の栓筒33の囲成内部を凹溝381 …と凸条382 …と
   の凹凸面38に形成したことを特徴とする蓋付き注出栓の
   液跳ね・液垂れ防止装置。