JPH0894639A - 分析装置及び分析方法 - Google Patents

分析装置及び分析方法

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JPH0894639A
JPH0894639A JP22931594A JP22931594A JPH0894639A JP H0894639 A JPH0894639 A JP H0894639A JP 22931594 A JP22931594 A JP 22931594A JP 22931594 A JP22931594 A JP 22931594A JP H0894639 A JPH0894639 A JP H0894639A
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JP
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analyzed
analysis
analyzer
detector
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JP22931594A
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Akio Sugama
明夫 菅間
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N35/00Automatic analysis not limited to methods or materials provided for in any single one of groups G01N1/00 - G01N33/00; Handling materials therefor
    • G01N35/00584Control arrangements for automatic analysers
    • G01N35/00594Quality control, including calibration or testing of components of the analyser
    • G01N35/00603Reinspection of samples

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Quality & Reliability (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 分析装置に関し、使用頻度が低くなる環境下
で使用する場合であっても、検出器の正常・異常状態に
かかわらず、一旦採取した被分析試料を装置内部に蓄
え、これを使って分析すること、分析精度を向上させる
こと、及び、医療機関への通信条件を確実に格納する。 【構成】 被分析試料17を取り込む試料取得手段11
と、試料取得手段11からの被分析試料17を一時蓄え
る試料備蓄手段12と、試料備蓄手段12又は試料取得
手段11からの被分析試料17を分析する分析手段13
とを備える。試料取得手段11又は試料備蓄手段12か
らの被分析試料17を分析手段13に送り込む送液速度
及び分析手段13を校正する標準液18を該分析手段1
3に送り込む送液速度を調整する送液手段14が設けら
れる。通信条件をプログラム可能な不揮発性メモリに格
納する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分析装置及び分析方法
に関するものであり、更に詳しく言えば、健康管理や病
状の経過管理を主目的として血液や尿などの分析を行う
装置及び方法の改善に関するものである。近年、この種
の分析を目的として、従来から種々の分析装置が用いら
れており、血液や尿などの生化学的分析装置において
は、糖、総タンパク質、尿素(窒素)、あるいはGP
T、GOTなどの酵素活性、あるいは、ナトリウム、カ
リウム、塩素などのイオンが測定されている。
【0002】これらの分析装置を用途別にみると、通常
の日々の検査以外にも緊急検査用に限定した装置も用い
られている。このように、医療目的の分析装置は患者の
病状を把握するための手段として重要な役割を果たして
いる。一方、近年社会の高齢化の進行により、治療より
も予防の重要性が認識され、さらに、情報通信網の整備
に支えられて、このような分析装置を家庭などに設置
し、例えば、在宅地から病院などの医療機関へ分析デー
タを通信網を利用して送ることが考えられている。
【0003】しかし、一般家庭用として分析装置が導入
された場合、医療機関の分析装置に比べ使用頻度がはる
かに低く、実際に使用する段階で初めて検出器の異常に
気づくことになる。分析装置が検出器の異常を報告し、
試料の再測定を要求しても、すでに、試料を廃棄してし
まった場合には、せっかく採取した試料そのものが無駄
になる。また、血液のような量の確保が難しい検査で
は、再取得は困難である。
【0004】さらに、試料が吸引されてから検出器まで
移動する時間が、分析時間に加算され、結果が表示され
るまで時間を要したり、医療機関へ分析データを送る場
合、その通信条件をいかに格納するか等の問題がある。
そこで、使用頻度が低くなる一般家庭で使用する場合
に、検出器の正常・異常状態にかかわらず、一旦採取し
た被分析試料を装置内部に蓄え、これを使って分析する
こと、分析時間を短縮すること、及び、医療機関への通
信条件を確実に格納することができる装置及び方法が望
まれている。
【0005】
【従来の技術】図8は、本発明の特許出願人が先に出願
した分析装置(特願平6−90802)に見られる分析
装置の構成図を示している。例えば、医療機関で適用可
能な分析装置10は、図8に示すように、試料吸引部
1,標準液格納器2,検出器3,希釈液格納器4,温度
調整器5,送液駆動部6,ドレイン用バルブ7及び制御
装置8を備える。
【0006】送液駆動部6は切り換えバルブ6A,ポン
プ6B,6C,混合部6Dを有する。また、制御装置8
には分析結果を格納する随時書込み/読出し可能なメモ
リ(RAM)8Aが設けられる。当該装置の機能は、例
えば、尿検査をする場合、まず、切り換えバルブ6Aに
より、標準液側が選択され、ポンプ6Bが動作すること
により、標準液が検出器3に送液され、該検出器3が校
正される。次に、切り換えバルブ6Aにより試料吸引側
が選択されると、ポンプ6Bが動作して検尿用コップ2
7から被分析試料17を検出器3に送液する。この際
に、ポンプ6Cが動作して希釈液4Aを検出器3に同時
に送液することにより、混合部6Dで二液が混合され、
ここで希釈された被分析試料17が温度調整器5によっ
て、一定温度が保たれ、それが検出器3により分析され
る。その廃液はドレイン用バルブ7が開栓されること
で、廃棄される。また、分析結果は、制御装置8のRA
M8Aに格納され、検査結果はプリントアウト等され
る。以後、検出器3の洗浄・校正及び被分析試料17の
分析が繰り返されることで、多数人を対象とした尿検査
が実行される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来例の分
析装置によれば、病院などの医療機関で使用される場合
には、使用頻度が高く、処理能力も高い。このような分
析装置では、主に酵素反応、化学反応、あるいは電気化
学反応を原理とした検出器、すなわち化学センサにより
被分析試料17が測定されている。
【0008】しかし、化学センサは、一般的に寿命が短
く、頻繁な手入れが必要であり、さらに、血液や尿など
を対象にした場合は、ダメージを受けることもあり、寿
命の管理が重要となる。また、分析装置を操作するの
は、医師、看護婦、臨床検査技師のように専門知識を有
している者であるため、当該装置がどのような原理で動
作しており、どういう操作が必要であり、どのような注
意が必要であるか等の機器取扱い知識が十分であると期
待できる。
【0009】一方、近年社会の高齢化の進行により、治
療よりも予防の重要性が認識され、さらに、情報通信網
の整備に支えられて、このような分析装置を家庭などに
設置し、例えば、通信網を利用して在宅地から病院など
の医療機関へ分析データを送ることが考えられている。
しかし、次のような問題がある。 一般家庭用として分析装置が導入された場合、処理
能力の高度性は必要なく、使用頻度も医療機関の分析装
置に比べるとはるかに低いといえる。
【0010】したがって、前回の分析から、使用間隔が
開き過ぎて、検出器3の寿命が無くなっていたとして
も、それを計画的に知ることは困難である。すなわち、
実際の分析操作を行った結果、始めて、その異常から検
出器3のトラブルが判明することになる。しかし、血液
のように量の確保が難しく再測定が困難な血液検査が対
象となる場合、検出器3の異常が報告されてから再測定
を要求されても、被分析試料17を廃棄した場合は、せ
っかく採取した試料そのものが無駄になる。
【0011】 当該分析装置で、液体状の試料17を
吸引してそれを検出器3に供給する場合、試料送液時間
が検出器3の分析時間に加算され、分析結果が医療機関
の場合に比べて劣ることとなる。ここで、試料送液時間
とは試料17が吸引部1から検出器3まで移動する時間
であり、この時間が分析時間に加算されたものが分析所
要時間となってしまう。
【0012】この点医療機関の分析装置では、続けて試
料17を与えることができ、試料17の移動時間はあま
り問題とならない。しかし、家庭用などの場合は、間欠
的な使用のため、試料送液時間が使用者にはっきりと認
識されることとなる。 また、分析装置を家庭などに設置し医療機関へ分析
データを送る場合、その通信条件を分析装置に設定する
必要がある。この情報は重要であるため、消去・破壊さ
れずに保存できる方法が必要である。この場合、バック
アップ電源の必要なRAM8Aを適用する方法が考えら
れるが、操作ミスや停電等により情報が消失してしまい
好ましくない。
【0013】本発明は、かかる従来例の問題点に鑑み創
作されたものであり、使用頻度が低くなる一般家庭で使
用する場合に、検出器の正常・異常状態にかかわらず、
一旦採取した被分析試料を装置内部に蓄え、これを使っ
て分析すること、分析精度を向上させること、及び、医
療機関への通信条件を確実に格納することが可能となる
分析装置及び分析方法の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明に係る分
析装置の原理図を示している。本発明の第1の分析装置
は、図1に示すように、被分析試料17を取り込む試料
取得手段11と、前記試料取得手段11からの被分析試
料17を一時蓄える試料備蓄手段12と、前記試料備蓄
手段12又は試料取得手段11からの被分析試料17を
分析する分析手段13とを備えることを特徴とする。
【0015】本発明の第2の分析装置は、少なくとも、
前記試料取得手段11又は試料備蓄手段12からの被分
析試料17を分析手段13に送り込む送液速度及び前記
分析手段13を校正する標準液18を該分析手段13に
送り込む送液速度を調整する送液手段14が設けられる
ことを特徴とする。本発明の第3の分析装置は、前記分
析手段13からの分析結果を通信により伝送するときの
通信条件を格納したプログラム可能な不揮発性メモリ5
0が設けられることを特徴とする。
【0016】本発明の第4の分析装置は、前記試料取得
手段11が、2個のT字型アームと、前記T字型アーム
を係合する補助アームと、前記補助アームの一部に設け
られた試料取込部から成る、少なくとも2個の位相のず
れたパンタグラフ構造を有し、前記T字型アームの概略
反回転の駆動によって、常に、試料取込部が鉛直方向を
向くことを特徴とする。
【0017】本発明の第1〜第4の分析装置において、
前記試料取得手段11又は試料備蓄手段12から分析手
段13に送り込む被分析試料17及び前記分析手段を校
正する標準液18の温度を調整する温度調整手段16が
設けられることを特徴とする。本発明の分析方法は、被
分析試料17を分析する分析処理系の状態にかかわら
ず、該被分析試料17を取得して一時蓄え、前記分析処
理系の状態に応じて前記一時蓄えた被分析試料17又は
直接取り込んだ被分析試料17のいずれかを選択して該
被分析試料17を分析することを特徴とする。
【0018】本発明の分析方法において、前記被分析試
料17を分析処理系に送り込む送液速度及び前記分析処
理系を校正する標準液18を送り込む送液速度は、前記
被分析試料17の分析時及び分析処理系の校正時の送液
速度よりも早くすることを特徴とし、上記目的を達成す
る。
【0019】
【作用】次に、図1を参照しながら本発明の分析装置の
動作を説明をする。被分析試料17が試料取得手段11
により取り込まれると、分析手段13の正常、異常に関
わらず、被分析試料17が試料備蓄手段12に一時蓄え
られる。その後、分析手段13の状態に応じて一時蓄え
られた被分析試料17又は直接,試料取得手段11によ
り取り込んだ被分析試料17のいずれかを選択して分析
手段13により該被分析試料17が分析される(本発明
の分析方法)。
【0020】このため、使用者が開始の指示を与えてか
ら、分析手段13の校正に必要な時間が経過してから被
分析試料17の吸引を開始するといった不自然さを解消
することができる。さらに、吸引終了後は分析結果を待
つことなく、被分析試料17を片付けることができる。
このため、例えば、尿を長時間放置する必要がなくな
り、衛生上も好ましい。
【0021】また、分析手段13が異常であるとされた
場合でも、被分析試料17が試料備蓄手段12に蓄えら
れており、それを誤って廃棄した場合も、採取した試料
を損なうことなく分析でき、血液のように量の確保が難
しい検査であっても、十分対処すること可能となる。こ
れにより、当該分析装置を一般家庭用に導入した地域医
療の拡充を図ることが可能となる。
【0022】本発明の第2の分析装置によれば、試料取
得手段11又は試料備蓄手段12からの被分析試料17
を分析手段13に送り込むとき、及び、分析手段13を
校正する標準液18を該分析手段13に送り込むときに
は、制御手段15を介して送液手段14により被分析試
料17及び標準液18の送液速度を早めることができる
(本発明の分析方法)。また、被分析試料17の分析時
及び分析手段13の校正時の送液速度を前者の速度に比
べて遅くする送液速度調整をすることができる。
【0023】このため、試料17もしくは校正に必要な
標準液18を分析手段13まで早送りすることにより、
従来例に比べて、試料送液時間が分析時間に影響を与え
なくなり、分析所要時間を短縮することができる。これ
により、使用頻度が低く、間欠的な分析となる一般家庭
に当該分析装置が置かれた場合であっても、分析所要時
間を短縮することが可能となる。
【0024】本発明の第3の分析装置によれば、分析手
段13からの分析結果を通信により伝送するときの通信
条件を格納したプログラム可能な不揮発性メモリ50が
制御手段15に設けられる。このため、分析装置を家庭
などに設置し医療機関へ分析データを送る場合、利用者
のID番号,相手先医療機関の電話番号等の通信条件を
EEPROM等の不揮発性メモリ50によって、消去・
破壊されずに確実に保存することができ、この通信条件
に基づいて、分析手段13からの分析結果を相手先医療
機関に正確に伝送することができる。なお、バックアッ
プ電源の必要なRAMを適用する場合に比べて、操作ミ
スや停電等により情報が消失する恐れが無くなる。
【0025】これにより、医療機関と在宅地とを確実に
リンクすることができ、高信頼度の医療通信ネットワー
クを構築することが可能となる。本発明の第4の分析装
置によれば、パンタグラフ構造を有する試料取得手段1
1が設けられ、T字型アームの概略反回転の駆動によっ
て、常に、試料取込部が鉛直方向を向く。
【0026】このため、この状態で、装置内部に試料取
込部のホームポジションを設けることができ、試料取得
手段11を完全に装置内部に収納することが可能とな
り、装置のコンパクト化を図ることが可能となる。な
お、本発明の第1〜第4の分析装置において、温度調整
手段16を設けることにより、試料備蓄手段12等で温
度が低下した被分析試料17を体温もしくは分析手段1
3で必要な温度に調整することが可能となる。
【0027】これにより、使用頻度が低く、間欠的な分
析となる一般家庭に当該分析装置が置かれた場合であっ
ても、分析精度を確保することが可能となる。
【0028】
【実施例】次に、図を参照しながら本発明の各実施例に
ついて説明をする。図2〜7は、本発明の実施例に係る
分析装置及び分析方法を説明する図である。 (1)第1の実施例の説明 図2は、本発明の第1の実施例に係る分析装置の構成図
であり、図3はその試料吸引部の構成図である。図4は
その制御装置の内部構成図であり、図5はその動作説明
図をそれぞれ示している。
【0029】例えば、本発明の第1〜第4の装置を組み
合わせた一般家庭用で適用可能な分析装置100 は、図2
に示すように、試料吸引部21,試料タンク22,検出
器23,バルブ24A〜24C,ポンプ24D,希釈液用ポン
プ24E,混合部24F,制御装置25,温度調節器26,
標準液格納器28,希釈液格納器29及びドレイン用バ
ルブ30を備える。
【0030】すなわち、試料吸引部21は図1の試料取
得手段11の一例であり、容器27から被分析試料(以
下単に試料という)17を吸引し、それを装置100 内部
に取り込むものである。試料吸引部21については、図
3において詳述する。試料タンク22は試料備蓄手段1
2の一例であり、試料吸引部21からの試料17を一時
蓄えるものである。試料タンク22はバルブ24A及び24
B間に取付けられる。
【0031】検出器23は分析手段13の一例であり、
試料タンク22又は試料吸引部21からの試料17を分
析するものである。本発明の実施例の検出器23につい
ては、各種センサ、たとえばバイオセンサあるいはイオ
ン電極を使用することができる。例えば、グルコースオ
キシダーゼを酸素電極に固定化したグルコースセンサが
検出器23として使用できる。
【0032】その詳細は、「イオン電極と酵素電極」鈴
木周一編 講談社(1981)、「バイオセンサ」」鈴
木周一編 講談社(1984)、「バイオテクノロジー
の新展開」福井三郎他編 化学同人社(1984)、
「バイオセンシングとそのシステム」日本化学会編 学
術出版センター(1988)などに記載されている。本
実施例に適した構成については、特願平06−0908
02を参照願いたい。
【0033】バルブ24A〜24C,ポンプ24D,24E及び
混合部24Fは送液手段14の一例を構成するものであ
る。バルブ24Aは試料吸引部21からの試料17を試料
タンク22又はバルブ24Bに切り換えるものである。バ
ルブ24Bは試料タンク22からの試料17又は試料吸引
部21からの試料17を切り換えるものである。バルブ
24Cはバルブ24Bからの試料17又は標準液格納器28
からの標準液試料18を切り換えるものである。
【0034】ポンプ24Dは試料17又は標準試料(標準
液)18を検出器23に送液するものである。ポンプ24
Eは希釈液格納器29からの希釈液19を検出器23に
送液するものである。ポンプ24Dは制御装置25からの
制御信号に基づいて検出器23に送り込む試料17や標
準液試料18の送液速度を調整する。これらのポンプ24
D,24Eとしては、ペリスタリックポンプ(チューブポ
ンプ、ローラーポンプ)、シリンジポンプ、定量ポンプ
などを用いる。ポンプ24D,24Eの駆動源にDCモータ
を使用した場合は、供給電圧を切り替えることにより速
度調節をする。これにより、試料17あるいは標準液試
料18の高速送液を行うことができる。
【0035】ACモータやステッピングモータを使用す
る場合には、電源周波数やパルス間隔をそれぞれ調節し
て送液速度を調整する。混合部24Fは、T字あるいはY
字状のジョイントであり、試料17あるいは標準液試料
18を希釈混合するものである。このジョイントあるい
はその下流側配管の内部に、例えば、螺旋状の突起を設
けると、混合効率を高める効果があり望ましい。同様
に、ジョイントあるいはその下流側にスターラにより攪
拌子を配管内で回転させると確実な混合が期待できる。
【0036】制御装置25は制御手段15の一例であ
り、検出器23,バルブ24A〜24C,ポンプ24D,24
E,温度調節器26及びドレイン用バルブ30の入出力
を制御するものである。また、制御装置25は通信条件
を格納したEEPROM50を有する。制御装置25の
内部構成については、図4において詳述する。温度調節
器26は温度調整手段16の一例であり、試料吸引部2
1又は試料タンク22から検出器23に送り込む試料1
7及び標準液試料18の温度を調整するものである。温
度調節器26は、温度調節を行った水中や金属ブロック
の内部に試料17及び標準液試料18を通し、例えば、
それを常温25°Cに維持する。一般的に検出器23の
特性は温度によって変化するため、液の温度を一定の値
に調節することが望ましい。
【0037】なお、標準試料格納器28は、検出器23
を校正する標準液試料18を貯蔵する。希釈液格納器2
9は試料17を希釈する希釈液19を貯蔵する。希釈液
19は、試料中の成分濃度を検出器23の検出範囲に合
わせる役割と、試料17のpHなどを調節する役割とが
ある。ドレイン用バルブ30は、検出器23からの廃液
をドレインから外部に排出する。ドレインが開放されて
いると、装置停止時に分析装置内部の液が流れ出す可能
性があり、検出器23が乾燥して特性の劣化を招く。こ
れを防ぐためにバルブ30を流路の途中に設けている。
バルブ30は、ポンプ24Dと希釈液用ポンプ24Eが動作
している間だけ開く。
【0038】次に、試料吸引部21について図3を参照
しながら説明をする。試料吸引部21は、図3に示すよ
うに、2個のT字型アーム202, 203と、当該アーム202,
203を係合する補助アーム204, 205,211 と、補助アー
ム204 の一部に設けられた試料取込部(以下吸引パイプ
という)201 から成る位相のずれた2個のパンタグラフ
構造を有する。その他、前部スイッチ206 ,前部ストッ
パ207, 後部スイッチ208 及び後部ストッパ209 を備え
る。
【0039】ストッパ207, 209は、T字型アーム202, 2
03の移動を制限するものである。本発明の実施例では、
アーム202, 203がストッパ 209に到達した位置をホーム
ポジションとしている。スイッチ206, 208は、アーム20
2, 203がどの位置にいるかを検出するものであり、その
ON/OFF動作によって、制御装置25にて認識され
る。スイッチ206,208には、リミットスイッチ、マイク
ロスイッチ、光電スイッチ、フォトマイクロセンサなど
を使用する。
【0040】当該吸引部21の機能は、例えば、T字型
アーム202, 203のホームポジションからの概略反回転の
駆動によって、吸引パイプ201 が容器27の試料17ま
で降下する。これにより、コップ、試験管、サンプルビ
ン、ビーカー又はフラスコ等の容器27に入れられた液
体状の試料17が、吸引パイプ201 によって吸引され
る。
【0041】この際に、パンタグラフ構造のT字型アー
ム202, 203は弧を描いて動くが、吸引パイプ201 は常
に、鉛直方向を向く。さらに、図3に示すようにアーム
202, 203がストッパ209 に当たって停止する。なお、ア
ーム202, 203が単純な直線状である場合、図3におい
て、回転したアーム202, 203が直立する位置でパンタグ
ラフ構造が消失する。さらに、アーム202, 203が回転し
た場合、再びパンタグラフ構造が形成されずに平行であ
るべきアーム202, 203が交差してしまい、吸引部201 が
鉛直方向を向かなくなる可能性がある。そこで、アーム
202, 203をT字型として、位相のずれた2個のパンタグ
ラフ構造を設け、アーム202, 203が直立する位置でも1
個のパンタグラフ構造が残るようにすることにより、常
に、吸引パイプ201 が鉛直方向を向くようになってい
る。
【0042】T字型アーム202, 203の駆動は手動でも、
自動でも良い。手動の場合は、使用者がアーム202, 203
を操作して、後部スイッチ208 が離れたことを開始命令
とすることができ、前部スイッチ206 が入ったことで吸
引可能とする。自動の場合は、たとえば分析装置100 に
設けられたスタートスイッチを使用者が操作すること
で、アーム202, 203をモータにより駆動する。スイッチ
206, 208が入ったことで位置の認識をすると共に、モー
タの駆動を停止する。
【0043】次に、図4を参照しながら、制御装置25
の内部構成及びその機能を説明する。本発明の各実施例
に係る分析装置の制御装置25は、図4に示すようなマ
イクロコンピュータシステムから成り、EEPROM5
0,検出用アンプ51,A/D変換器52,表示器5
3,パラレルインターフェース54,ROM(読出し専
用メモリ)55,RAM56,リアルタイムクロックユ
ニット57,シリアルインターフェース58,59,R
S−232Cドライバ510 及びCPU(中央処理装置)
511 を有する。
【0044】EEPROM50はプログラム可能な不揮
発性メモリの一例であり、医療機関などの電話番号、分
析装置あるいは使用者の認識用のID番号、通信手順等
の通信条件を記憶する媒体である。EEPROM50
は、さらに、一定時刻に分析結果を送信するシステムを
構築する場合にはそのタイムスケジュールを記憶する。
EEPROM50は、記憶保持に電源を必要としないた
め、このような重要な情報の格納に適している。EEP
ROM50はCPU511 のバスには直結せずに、シリア
ルインターフェース59を介して接続する。これによ
り、万一CPU511が制御不能な状態になったとして
も、EEPROM50内の情報が破壊されなくなる。
【0045】検出用アンプ51は検出器23を駆動する
電圧を発生したり、その分析電圧を増幅するものであ
る。A/D変換器52はアナログ分析電圧をデジタル信
号に変換するものである。表示器53は分析結果を表示
するものである。例えば、表示器53には液晶表示パネ
ル等を用いる。パラレルインターフェース54は内部バ
スと、ポンプ24D,24E,切り替えバルブ24A〜24C,
バルブ30,前部スイッチ206 及び後部スイッチ208 と
それぞれ接続し、これらを駆動する制御信号を伝送す
る。
【0046】ROM(読出し専用メモリ)55は検出器
23を駆動する分析制御プログラムや吸引部21を駆動
する駆動制御プログラムを格納する媒体である。RAM
56は分析結果をユニット57からの日時と共に格納す
るものであり、バックアップ用電源に接続される。ユニ
ット57は、実際の暦及び実際の時刻に基づく日時情報
を出力するものである。シリアルインターフェース5
8,59は情報をシリアル・パラレル変換するインター
フェースであり、RS−232Cドライバ510 は医療機
関等に接続された通信線と当該分析装置とを接続するモ
ジュールである。
【0047】CPU(中央処理装置)511 は、A/D変
換器52,表示器53,パラレルインターフェース5
4,ROM55,RAM56,リアルタイムクロックユ
ニット57,シリアルインターフェース58,59の入
出力を制御するものである。当該CPU511 の制御手順
を説明する。本発明の実施例に係る分析装置では、 (1)使用者からの開始命令により、希釈液用ポンプ24
Eを動かし検出器23に新しい希釈液19を送る。同時
にドレイン用バルブ30を開放する。 (2)吸引部21のスイッチが吸引可能な位置であるこ
とを確認後、試料17を試料タンク22にポンプ24Dを
高速にして吸引する。 (3)バルブ24Cを標準試料側に切り替え、それを検出
器23に送り校正を行う。標準液試料18が検出器23
に到達するに必要なだけ、ポンプ24Dを高速として時間
を短縮する。 (4)バルブ24Cを試料側に切り替え、切り替えバルブ
24Aを図2のBの方向に切り替え、検出器23に試料1
7を送る。試料17が検出器23に到達するに必要なだ
け、ポンプ24Dを高速として時間を短縮する。 (5)分析が終わったら、ポンプ24D,24E、バルブ24
A〜24C及び30等を停止する。ただし、ドレイン用バ
ルブ30は閉じる時間を遅らせる。これは、流路を液が
流れていくのに時間を要するため、ポンプ停止と同時で
は流路内の圧力が高まることがあるためである。分析完
了後、ポンプ24Dを逆転させ、希釈液19を吸引部21
側へ送り込み、試料タンク22等の洗浄を行っても良
い。
【0048】次に、図5を参照しながら本発明の実施例
に係る分析方法について本発明の装置の動作を説明をす
る。図5は本発明の実施例に係る分析装置の動作波形図
であり、送液制御チャート及び検出器の出力電流変化特
性を示している。例えば、検出器23としてグルコース
センサを用いて、尿中のグルコース(ブドウ糖)を測定
し、それを通信回線を利用して医療機関に送信する場合
を説明する。
【0049】まず、図3に示したような試料(尿)17
が入れられたコップ等の容器27を当該分析装置100 に
セットし、ポンプ24Dの吸引力により試料17を試料タ
ンク22に取り込む。この際に、パンタグラフ構造を有
する試料吸引部21がホームポジションから装置外部に
引き出される。吸引パイプ201 はT字型アーム202, 203
の概略反回転の駆動によって、常に、鉛直方向を向き、
吸引パイプ201 が試料17に挿入される。
【0050】また、この時、分析装置内部ではバルブ24
A、24BはAの位置にされ、図5に示すように、試料1
7の分析時及び校正時の送液速度よりも早くポンプ24D
の送液速度が設定される。これにより、試料タンク22
に分析に必要な量だけの試料17が一時蓄えられる。次
に、バル24Cを標準液試料18側に切り替え、検出器2
3に標準液試料18を送って校正する。標準液試料18
が検出器23に到達するまではポンプ24Dを高速に設定
すると所要時間が短縮できる。
【0051】本発明では検出器23のチェックは使用者
の分析指示により行われる。検出器23のチェック方法
は、一般的には標準液試料18による校正が行われる。
これは、バルブ24Cを標準試料側に切り替え、標準液試
料18を検出器23に送ることで行う。標準液試料18
に対する検出器23の応答が期待される範囲内であれ
ば、正常と判断する。校正で異常と判断された場合は、
検出器23の交換や調整を要求する。その場合も、試料
17は試料タンク22に残っており、再吸引を必要とし
ない。
【0052】検出器23が正常であれば、蓄えた試料1
7を検出器23に送って分析する。すなわち、バルブ24
Cを試料側に、バルブ24A、24BをBの位置にそれぞれ
切り替えて、検出器23に試料タンク22内の試料17
を送って分析する。この場合も試料17が検出器23に
到達するまでは図5に示すようにポンプ24Dを高速に設
定する。これにより分析所要時間が短縮できる。
【0053】ポンプ24Dにより送られた試料17あるい
は標準液試料18が混合部24Fにより、希釈液19と混
合される。なお、試料17あるいは標準液試料18の希
釈倍率は、ポンプ24Dと希釈液用ポンプ24Eの送液量の
比で決定される。希釈を必要としない場合は、試料17
あるいは標準液試料18を送液している間、ポンプ24E
を停止する。
【0054】さらに、検出器23の特性が温度に依存す
る場合は、温度調節部26により温度調節されて検出器
23に導入される。検出器23を経た後、ドレイン用バ
ルブ30を通り、ドレインから排出される。なお、流路
の洗浄が必要な場合は、分析が終わったら、ポンプ24D
を逆転させて希釈液19を吸引部21へ送り込む。おの
とき、アーム202, 203はホームポジションにあり、排出
された希釈液19は廃液受皿210 に受けられる。
【0055】また、検出器23によって、図5の下段の
出力電流特性に示すような試料17および標準試料に応
じた出力が得られる。ここで、グルコース濃度は、(試
料17における出力変化量)÷(標準液試料18におけ
る出力変化量)×(標準液試料18の濃度)の関係を用
いて求められる。検出器23からの分析電圧は、図4に
示すような検出用アンプ51により増幅され、A/D変
換器52によりディジタル化される。分析結果がRAM
56に格納される。
【0056】また、医療機関に分析データを送る場合に
は、契約医療機関の電話番号、分析装置のIDコード、
通信手順、通信時刻等がEEPROM50から読み出さ
れ、RS−232Cドライバ510 を介して医療機関と通
信回線が接続され、該分析データが伝送される。これに
より、医療機関では通信回線により伝送されてくる在宅
者の尿中のグルコース(ブドウ糖)の濃度を分析結果を
把握すること可能となり、適切な医療アドバイスをする
ことが可能となる。
【0057】このようにして、本発明の第1の実施例に
係る分析装置によれば、試料吸引部21からの試料17
を一時蓄える試料タンク22を備える。このため、使用
者が開始の指示を与え、検出器23の校正動作が終了し
てから試料17の吸引を開始するといった不自然さを解
消することができる。さらに、吸引終了後は分析結果を
待つことなく、試料17を片付けることができる。この
ため、尿を長時間放置することなく、衛生上も好まし
い。
【0058】また、検出器23が異常であるとされた場
合でも、試料17が試料タンク22に蓄えられており、
それを誤って廃棄した場合も、採取した試料を損なうこ
となく分析でき、血液のように量の確保が難しい検査で
あっても、十分対処することが可能となる。これによ
り、当該分析装置を一般家庭用に導入した地域医療の拡
充化を図ることが可能となる。
【0059】また、本発明の第1の実施例によれば、試
料17や標準液試料18を検出器23に送り込む送液速
度を調整するポンプ24Dや制御装置25が設けられる。
このため、試料17もしくは標準液試料18を検出器2
3まで早送りすることにより、従来例に比べて、試料送
液時間が分析時間に影響を与えなくなり、分析所要時間
を短縮することができる。
【0060】これにより、使用頻度が低く、間欠的な分
析となる一般家庭に当該分析装置が置かれた場合であっ
ても、分析所要時間を短縮することが可能となる。本発
明の第3の分析装置の例によれば、検出器23からの分
析結果を通信により伝送するときの通信条件を格納した
EEPROM50が設けられる。このため、分析装置を
家庭などに設置し医療機関へ分析データを送る場合、利
用者のID番号,相手先医療機関の電話番号等の通信条
件をEEPROM50によって、消去・破壊されずに確
実に保存することができ、この通信条件に基づいて、検
出器23からの分析結果を相手先医療機関に正確に伝送
することができる。なお、バックアップ電源の必要なR
AMを適用する場合に比べて、操作ミスや停電等により
情報が消失する恐れが無くなる。
【0061】これにより、医療機関と在宅地とを確実に
リンクすることができ、高信頼度の医療通信ネットワー
クを構築することが可能となる。本発明の第4の分析装
置の例によれば、パンタグラフ構造を有する試料吸引部
21が設けられ、T字型アーム202, 203の概略反回転の
駆動によって、常に、吸引パイプ201 が鉛直方向を向く
ことから、この状態で、装置内部に吸引パイプ201 のホ
ームポジションを設けることができる。
【0062】これにより、試料吸引部21を完全に装置
内部に収納することが可能となり、装置のコンパクト化
を図ることが可能となる。なお、本発明の第1の実施例
において、温度調節器26を設けることにより、検出器
23に送り込む試料17及び標準液試料18の温度が調
整される。このため、試料タンク22等で温度が低下し
た試料17を体温もしくは検出器23で必要な温度に調
整することが可能となる。
【0063】これにより、使用頻度が低く、間欠的な分
析となる一般家庭に当該分析装置が置かれた場合であっ
ても、分析精度を向上させることが可能となる。 (2)第2の実施例の説明 図6は、本発明の第2の実施例に係る分析装置の構成図
を示している。第2の実施例では第1の実施例と異な
り、試料タンク22に代わって、サンプルループ32か
ら成るものである。
【0064】すなわち、本発明の第2の分析装置200
は、図6に示すように、試料吸引部31,サンプルルー
プ32,検出器33,バルブ34A, ポンプ34B,希釈液
用ポンプ34C,混合部34D,制御装置35,温度調節器
36,標準液格納器38,希釈液格納器39及びドレイ
ン用バルブ40を備える。サンプルループ32は被分析
試料17を一時蓄えるものであり、試料吸引部31とバ
ルブ34Aとの間に設けられる。サンプルループ32は例
えば、合成樹脂や塩化ビニール等の螺旋状のパイプから
成る。その他、第1の実施例と同じ名称のものは同じ機
能を有するため、その説明を省略する。このようにし
て、本発明の第2の実施例に係る分析装置によれば、図
6に示すように、被分析試料17を一時蓄えるサンプル
ループ32を備える。
【0065】このため、被分析試料17が試料吸引部3
1により取り込まれると、検出器33の正常、異常に関
わらず、被分析試料17がサンプルループ32に一時蓄
えられる。その後、検出器33の状態に応じて一時蓄え
られた被分析試料17を検出器33により分析すること
ができる。これにより、第1の実施例と同様に、検出器
33の校正に必要な時間が経過してから被分析試料17
の吸引を開始するといった不自然さを解消することがで
きる。さらに、吸引終了後は分析結果を待つことなく、
被分析試料17を片付けることができ、衛生上も好まし
い。
【0066】また、検出器33が異常であるとされた場
合でも、被分析試料17がサンプルループ32に蓄えら
れており、それを誤って廃棄した場合も、採取した試料
17を損なうことなく分析でき、血液のように量の確保
が難しい検査であっても、十分対処すること可能とな
る。これにより、第1の実施例と同様に、当該分析装置
を一般家庭用に導入した地域医療の拡充を図ることが可
能となる。なお、第2の実施例では、第1の実施例に比
べ、試料タンク22および2つのバルブを取り除くこと
ができ、その分だけ機構が単純になって、低コスト化が
図れる。
【0067】(3)第3の実施例の説明 図7は、本発明の第3の実施例に係る分析装置の構成図
を示している。第3の実施例では第1,第2の実施例と
異なり、試料タンク22およびサンプルループ32が省
略され、制御装置45にEEPROM50が適用される
ものである。すなわち、通信回線を利用した医療機関同
士での分析結果を送受可能な分析装置300 は、図7に示
すように、試料吸引部41,検出器43,バルブ44A,
ポンプ44B,希釈液用ポンプ44C,混合部44D,制御装
置45,温度調節器46,標準液格納器48,希釈液格
納器49及びドレイン用バルブ60を備える。
【0068】制御装置45は、図4に示したようなマイ
クロコンピュータシステムから成り、EEPROM50
を有する。EEPROM50は相手先医療機関などの電
話番号、分析装置あるいは自己の医療機関のID番号、
通信手順等の通信条件を記憶する媒体であり、万一、中
央処理装置が暴走状態に陥ったとしても、EEPROM
50内の情報が確保される。その他、第1,第2の実施
例と同じ名称のものは同じ機能を有するため、その説明
を省略する。
【0069】このようにして、本発明の第3の実施例に
係る分析装置によれば、図7に示すように、EEPRO
M50を有する制御装置45が設けられる。このため、
医療機関同士に分析結果データを送受する場合、自己の
医療機関のID番号,相手先医療機関のコード番号等の
通信条件をEEPROM50によって、消去・破壊され
ずに確実に保存することができ、この通信条件に基づい
て、検出器43からの分析結果を相手先医療機関に正確
に伝送することができる。なお、バックアップ電源の必
要なRAMを適用する場合に比べて、操作ミスや停電等
により情報が消失する恐れが無くなる。
【0070】これにより、医療機関同士を確実にリンク
することができ、高信頼度の医療通信ネットワークを構
築することが可能となる。なお、試料タンク22および
サンプルループ32が省略されたことで、試料17を蓄
えない分、1回の分析時間が短くて済み、医療機関用向
け分析装置として十分機能が発揮できる。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の分析装置
によれば、試料取得手段からの被分析試料を一時蓄える
試料備蓄手段を備える。このため、試料備蓄手段に蓄え
られた被分析試料を使用して分析をすることができ、使
用者が動作開始指示を与え、分析手段の校正動作が経過
してから被分析試料の吸引を開始するという不自然さを
解消することができる。さらに、吸引終了後は分析結果
を待つことなく、被分析試料を片付けることができ、衛
生上も好ましい。
【0072】本発明の他の分析装置によれば、被分析試
料や標準液の送液速度を調整する送液手段が設けられる
ため、これらを早送りすることにより、分析所要時間を
短縮することができる。本発明の他の分析装置によれ
ば、分析結果を伝送するときの通信条件を格納したプロ
グラム可能な不揮発性メモリが設けられため、分析装置
を家庭などに設置し医療機関へ分析データを送る場合、
利用者のID番号,相手先医療機関のコード番号等の通
信条件を消去・破壊されずに確実に保存することができ
る。
【0073】本発明の他の分析装置によれば、パンタグ
ラフ構造を有する試料取得手段が設けられるため、装置
内部に試料取込部のホームポジションを設けることがで
き、試料取得手段を完全に装置内部に収納することが可
能となる。本発明の分析方法によれば、被分析試料が試
料取得手段により取り込まれると、分析手段の正常、異
常に関わらず、被分析試料が試料備蓄手段に一時蓄えら
れる。
【0074】このため、分析手段が異常であるとされた
場合や、採取した試料を誤って廃棄した場合も、分析手
段の交換又はその調整中も、試料を保持することがで
き、これによって蓄えられた試料を使用して分析をする
ことができ、血液検査等に十分対処することが可能とな
る。これにより、一般家庭用分析装置としての分析精度
を確保すること、及び、地域医療の向上を図ることが可
能となる。このことで、医療機関と在宅地等とを確実に
リンクすることができ、高信頼度の医療通信ネットワー
ク等に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る分析装置の原理図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る分析装置の構成図
である。
【図3】本発明の各実施例に係る分析装置の試料吸引部
の機構図である。
【図4】本発明の各実施例に係る分析装置の制御装置の
内部構成図である。
【図5】本発明の第1の実施例に係る分析装置の動作説
明図である。
【図6】本発明の第2の実施例に係る分析装置の構成図
である。
【図7】本発明の第3の実施例に係る分析装置の構成図
である。
【図8】従来例に係る分析装置の構成図である。
【符号の説明】
100, 200, 300 …分析装置、 11…試料取得手段、 12…試料備蓄手段、 13…分析手段、 14…送液手段、 15…制御手段、 16…温度調整手段、 21…試料吸引部、 22…試料タンク 23,33,43…検出器、 26,36,46…温度調節器、 24A〜24C,34A,44A…バルブ、 24D〜24E,34B,34C,44B, 44C…ポンプ、 24F,34D,44D…混合部、 19…希釈液、 30,40,60…ドレイン用バルブ 28,38,48…標準液格納器、 29,39,49…希釈液格納器、 32…サンプルループ、 50…プログラム可能な不揮発性メモリ、 51…検出器用アンプ、 52…A/D変換器(ADC)、 53…表示器、 54…パラレルインターフェース(PIO)、 55…ROM、 56…RAM、 57…リアルタイムクロック(RTC)、 58,59…シリアルインターフェース(SIO)、 510 …RS−232Cドライバ、 511 …CPU、 201 …吸引パイプ、 202, 203…T字型アーム、 204, 205,211 …補助アーム、 206 …前部スイッチ、 207 …前部ストッパ、 208 …後部スイッチ、 209 …後部ストッパ、 210 …廃液受皿。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被分析試料を取り込む試料取得手段と、
    前記試料取得手段からの被分析試料を一時蓄える試料備
    蓄手段と、前記試料備蓄手段又は試料取得手段からの被
    分析試料を分析する分析手段とを備えることを特徴とす
    る分析装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも、前記試料取得手段又は試料
    備蓄手段からの被分析試料を分析手段に送り込む送液速
    度及び前記分析手段を校正する標準液を該分析手段に送
    り込む送液速度を調整する送液手段が設けられることを
    特徴とする請求項1記載の分析装置。
  3. 【請求項3】 前記分析手段からの分析結果を通信によ
    り伝送するときの通信条件を格納したプログラム可能な
    不揮発性メモリが設けられることを特徴とする請求項1
    記載の分析装置。
  4. 【請求項4】 前記試料取得手段は、2個のT字型アー
    ムと、前記T字型アームを係合する補助アームと、前記
    補助アームの一部に設けられた試料取込部から成る、少
    なくとも2個の位相のずれたパンタグラフ構造を有し、
    前記T字型アームの概略反回転の駆動によって、常に、
    試料取込部が鉛直方向を向くことを特徴とする請求項1
    記載の分析装置。
  5. 【請求項5】 前記試料取得手段又は試料備蓄手段から
    分析手段に送り込む被分析試料及び前記分析手段を校正
    する標準液の温度を調整する温度調整手段が設けられる
    ことを特徴とする請求項1記載の分析装置。
  6. 【請求項6】 被分析試料を分析する分析処理系の状態
    にかかわらず、該被分析試料を取得して一時蓄え、前記
    分析処理系の状態に応じて前記一時蓄えた被分析試料又
    は直接取り込んだ被分析試料のいずれかを選択して該被
    分析試料を分析することを特徴とする分析方法。
  7. 【請求項7】 前記被分析試料を分析処理系に送り込む
    送液速度及び前記分析処理系を校正する標準液を送り込
    む送液速度は、前記被分析試料の分析時及び分析処理系
    の校正時の送液速度よりも早くすることを特徴とする請
    求項6記載の分析方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012141253A (ja) * 2011-01-06 2012-07-26 Hitachi High-Technologies Corp 自動分析装置
WO2023223649A1 (ja) * 2022-05-20 2023-11-23 オルガノ株式会社 検量線液製造システム、測定システムおよび検量線液製造方法

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