JPH0894485A - 振動測定システム - Google Patents

振動測定システム

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JPH0894485A
JPH0894485A JP6233815A JP23381594A JPH0894485A JP H0894485 A JPH0894485 A JP H0894485A JP 6233815 A JP6233815 A JP 6233815A JP 23381594 A JP23381594 A JP 23381594A JP H0894485 A JPH0894485 A JP H0894485A
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JP
Japan
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vibration
analysis
fem
modal
shape
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Pending
Application number
JP6233815A
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English (en)
Inventor
Shigeru Morita
茂 森田
Akinori Utsunomiya
昭則 宇都宮
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 部分構造合成法等を採用した形状、構造等変
更部を含む構造物の振動測定システムにおいて、モーダ
ル解析パラメータであるモードシェープの近接誤差を修
正する。 【構成】 形状等変更前の構造物全体の振動特性に加算
して形状等変更後の構造物10全体の振動特性を演算す
る振動特性演算手段を備えてなる振動測定システムにお
いて、モーダル解析手段によるモーダル解析によって得
られた振動特性とFEM解析手段によるFEM解析によ
って得られた振動特性とから形状等を変更した対策構成
部分と非対策構成部分との結合点に働く内力を演算する
内力演算手段と、内力演算手段により演算された内力に
対する形状等変更部の応答性を演算し、演算値をパラメ
ータとして上記モーダル解析手段の解析誤差を修正する
解析誤差修正手段3を設けて修正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、例えば構造物の一部
分(対策構成部分)の形状や構造等を変更する場合におい
て、変更後の構造物全体の振動特性を正確かつ効率的に
予測することのできる振動測定システムに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】例えば新しい構造物を製作する場合、そ
の構造物が静的荷重に対して十分に安全であるか否かを
検討することは勿論のこと、動的荷重に対する動的応答
性についても十分に検討する必要がある。
【0003】一般に構造物に動的荷重が作用すると、そ
れに対する動的応答として振動が生じる。このような振
動は、多くの場合、当然のことながら一定の許容レベル
以下に抑えることが必要である。そのため新しい構造物
を製作する場合には、その構造物の振動特性を検討し、
その振動が上記一定の許容レベルを越えるような場合に
は、例えば当該構造物の一部分(構成部分)に形状、構造
等の変更を加えて当該振動が許容レベル以内におさまる
ように改良する、いわゆる動特性開発を行なうことが必
要である。
【0004】そして、この動特性開発に際しては、当該
構造物の上記構成部分の形状等を変更した場合、該変更
後の構造物の振動がどの様ような特性のものになるかを
調べる必要があり、この変更後の構造物の振動を調べる
方法として、従来例えばモーダル解析を用いる方法やF
EM(Finite Element Method;有限要素法)を用い
る方法、BBA(Building Block Approach;部分構
造合成法)を用いる方法等が採用されていた。
【0005】ところで、上記モーダル解析を用いる方法
は、構造物の改善により構造物組立体全体の動特性が
どの程度改善されるかを実験により構造物改善案の試作
をしてみないとわからない、およびその試作に時間と
コストがかかるという欠点を有している。
【0006】また上記FEMを用いる方法は、実際に改
善した新な構造物を作る必要がないという利点を有して
いるが、反面構造物組立体の結合部の特性が良くわか
らず、従って適切な結合部特性を設定することが困難で
ある、対象となる構造物が大きくなるとモデル化工数
が増大し、計算時間が長くなるとともにモデル化、計算
等でミスを生じやすくなり、しかもその発見が困難であ
る、応力分布の計算に関し、一部のエネルギー分布あ
るいは寄与率を見る場合でも常に全体の有限要素モデル
を作成しなくてはならないので、工数が多く、精度も低
い等の問題を有している。
【0007】一方、BBAを用いる動特性開発方法は、
(a)モーダル解析を用いる場合の如く変更後の対策構成
部分を実際に製作する必要がない、(b)変更を加える対
策構成部分以外については既に製作されている実物を用
いるのでFEMモデルを作成する必要がない、(c)計算
時間の短縮が図れるという利点を有する。
【0008】しかしながら、このBBAを用いる方法に
おいても、以下の様な問題が存在する。
【0009】先ず、BBAにより計算する場合には結合
部特性(剛性)を一定のものとして予じめ設定する必要が
あるが、その結合部特性を正確に把握することが困難で
あり、そのため例えばトライアンドエラー等の方法で修
正するが、そうすること自体極めて面倒であると共に、
そのようにしても必ずしも正しい結合部特性を設定する
ことはできず、その結果予測の誤差が大きくなる。
【0010】また、BBAにより計算する場合には弾性
モードの動特性(モーダルパラメータ)と剛体モードの動
特性(モーダルパラメータ)とを求める必要があるが、加
振実験をしてモーダル解析により求め得るのは弾性モー
ドのモーダルパラメータのみであり、従って実際に計算
する場合には、加振実験により求めたコンポーネントの
モーダルパラメータに関しては剛体モードを無視して計
算するか、もしくは主要な部材のみについて別途剛体モ
ードのモーダルパラメータを求める試験を行ない、それ
によって得られた剛体モードのモーダルパラメータを使
用することになる。ところが、この様に剛体モードのモ
ーダルパラメータを無視すると予測誤差が非常に大きく
なると共に剛体モードのモーダルパラメータを求める実
験は困難かつ長時間を要することになる。
【0011】また、特に上記構造物が自動車用パワーユ
ニットであって、その対策構成部分がエンジンのシリン
ダブロック部である場合のように対策構成部分が組立体
の中心部分であるようなときには、当該対策構成部分を
除くコンポーネントの加振実験を行なう際にどうしても
残りの部分が多数のコンポーネントに別れてしまう。従
って多数のコンポーネントについて加振実験を行なう必
要があり、時間と手間がかかる欠点がある。
【0012】また、例えば当該対策構造部分が車両のサ
イドシル等の如く他の部分と容易に切り離すことができ
ない場合にはその対策構造部分を除いた他の部分の加振
実験を行なうことが困難となり、従ってBBAを用いる
ことが難しい場合も生じる。
【0013】また、上記の如く多数のコンポーネントに
ついて加振実験を行なうと、それらの試験誤差が累積し
て結局予測精度が大きく低下するおそれがある。
【0014】さらに、応力分布の計算に際し、加振実験
部分の寄与率を新に計算する場合には、全体の加振実験
を再度繰り返す必要があり、非常に不便である。
【0015】そこで、このような問題を解決するための
手段として、構造物の構成部分の形状等を変更する場合
において、その変更後の構造物の振動特性を求める振動
試験システムにおいて、形状等変更前の構造物について
加振実験を行ない、該加振実験の結果得られた実測デー
タにモーダル解析を施して上記形状等変更前の構造物の
振動特性を演算するモーダル解析手段と、形状等変更前
後の上記構成部分のFEMモデルを作成し、該作成され
た両FEMモデルの振動特性を演算するFEM解析手段
と、上記形状等変更前の構成部分のFEMモデルの振動
特性との差である振動特性変化分を演算し、この振動特
性変化分を上記モーダル解析手段によって演算された形
状等変更前の構造物の振動特性に加算して形状等変更後
の構造物の振動特性を演算する振動特性演算手段とを設
けたものが提案されている(例えば特開平2−1206
36号公報参照)。
【0016】上記FEM解析手段によって求める変更前
の構造物全体の動特性とは、例えばモーダルパラメー
タ、即ちφo(モードシェープ)、mo(モーダルマス)およ
びko(モーダルスティフネス)である。
【0017】上記FEM解析手段によって求められる変
更前後の構成部分の動特性とは、例えば変更前の構成部
分にあっては[M](物理質量行列)および[K](物理剛性
行列)であり、変更後の構成部分にあっては[M′](物理
質量行列)および[K′](物理剛性行列)である。
【0018】上記振動特性演算手段は、本発明者らが新
しく開発してE−BBA(Extracting & Building
Block Approach)と名付けた計算理論に基づいて計
算を実行する手段であり、該計算理論E−BBAは部分
構造合成法BBAを発展させたものであって例えば次の
式を基本式とするものである。
【0019】
【数1】
【0020】上記E−BBAの基本式に基づけば、変更
後の構造物の動特性、例えばモーダルパラメータ、即ち
φ′(モードシェープ)、m′(モーダルマス)およびk′
(モーダルスティフネス)が求められ、かつそれらから固
有振動数や伝達関数を求めることによって振動評価を行
なうことができるようになる。
【0021】このE−BBAを用いた方法は、上記BB
Aを用いた方法と同様に、変更後の構成部分については
FEMにより行なうので該変更後の構成部分を実際に作
成する必要がなく、またFEMは変更前後の構成部分に
ついてのみ行なうので多数のFEMモデル化を行なう必
要もなく、従ってBBAの長所をそのまま引継ぐことが
できる。
【0022】また、加振実験は変更前の構造物について
1回のみで良く、これは対策構成部分を除いたものに対
して加振実験を行なうBBAを用いた方法においては、
その対策構成部分が例えば中央に位置するものである場
合、残りの部分が必然的に多数のコンポーネントに別れ
てしまい、その結果加振実験も多数回行なわなければな
らないことが多いのに比し、試験工程数の減少という意
味で極めて大きな利点ということができる。また、その
試験工程数が少ないということにより、時間、コストの
減少および誤差の累積解消を図ることができる。
【0023】また、加振実験は変更前の構造物全体に対
して行なうだけであるので、例えば構造部が車体ボディ
である場合において、その対策構成部分がサイドシル部
分である場合の如く、容易に分離し得ないものである場
合においても本方法は容易に適用することができ、この
点もBBAを用いる方法に比して大きな利点である。
【0024】また、BBAを用いる方法では剛体モード
を無視すると大きな誤差が生じるのでそれを無視するこ
とはできないが、該E−BBAを用いる方法では剛体モ
ードを無視しても誤差は小さく、実用上は剛体モードを
無視することができる場合が多い。特に、変更前後の質
量差つまり質量変化分が最初の構造物全体の10%以下
であれば剛体モードを無視しても誤差は0.7%〜0.8%以
下(理論計算で確認済)であり、殆んど問題は生じない。
【0025】さらに、上記E−BBAを用いる方法にお
いては、BBAを用いる方法において顕著であった結合
部特性を正確に把握することが困難という問題をも解決
することができる。即ち、E−BBAを用いる方法にお
いては最初に構造物全体の動特性を求めるので、各結合
部の特性は全てその構造物全体の動特性の中に含まれて
いる。そして、対策構成部分の形状等を変更する場合、
通常は結合部分まで変更することは殆んどないので、そ
の様に結合部分は変更されないということを前提とすれ
ば、対策構成部分を結合部を含まない状態で設定し、従
ってFEMモデルも結合部を含まないものとし、そうす
ると該モデルの変更前後の物理剛性行列も結合部特性を
含まないものとすることができ、よって本E−BBAを
用いる方法によれば結合部特性を把握することなく変更
後の組立体の動特性を予測することができる。
【0026】勿論結合部が変化する場合には、結合部を
含んだ状態でFEMモデルを作り、上記変更前後の物理
剛性行列の変化分[ΔK]を、変更される構成部分の内部
剛性の変化と結合部剛性の変化の双方を含ませて計算す
ることにより、その結合部の変化を適正に考慮した結果
を得ることができる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、上記E
−BBA法は、形状、構造等変更後の振動特性を予測す
るのに、必要最低限の工数で済み、かつBBA等にくら
べて精度が良いという特徴があるが、他方加振実験自体
に実験誤差があると、必ずしも正確な予測ができない場
合がある。
【0028】この実験誤差には、例えば固有振動数につ
いての実験誤差とモードシェープφoについての実験誤
差とがある(なお加振実験の結果のモーダルマスにも実
験誤差が含まれるが、該モーダルマスは単位(=1)に設
定することにより、その誤差は、モードシェープ実験誤
差に含ませることができる)。
【0029】これらの内、先ず固有振動数は、例えば振
動ピックアツプ等の振動計測装置を使用して振動の周期
を計時するものであり、現在の振動計測装置では充分な
精度で計測することが可能である。従って、正確な計測
さえ行えば問題はない。
【0030】ところが、次にモードシェープφoについ
ては、近接誤差によって思わぬ予測誤差を生ずることが
ある。その様子を例えば図13に示す。図13は、一例
としての棒部材(鎖線)の曲げモードのモードシェープの
イメージであり、本来は図示破線のようなモードシェー
プになるべきものとする。しかし、実際には、実験誤差
を含むために、同図中の実線のようなモードシェープと
なり、本来の正しいモードシェープ(破線で示すアール
変形)に加え、棒が細かく折れ曲っている(実線で示す多
点での折曲変形)と見なされることになる。
【0031】その結果、この棒部材の曲げ部分には、当
該棒部材の一様な円弧状の曲げに加え、細かい折り曲げ
が加わっていると見なされる。これらのことから、以上
の様な変形個所の構造を変更する(例えば剛性をアップ
する)と、上記正しいモードシェープを変えることに加
え、細かい折り曲げも変えると見なされる大きなエネル
ギ(特に歪エネルギ)が必要となって、これが結局予測結
果を大きく誤らせることがわかった。
【0032】この現象は、上記のような単純な棒や板の
曲げ振動の場合に特に顕著であり、該現象は一般に上記
実験誤差によって生じた細かい折り曲げをスムージング
することによって解決できる。
【0033】そして、スムージングについては、従来よ
り形状が一様な棒や板の場合には、サイン曲線等を最小
自乗法を用いて当てはめることが行なわれているが、一
方形状が一様でない一般構造物にこのような方法を適用
すると、本来折れ曲るべき所(弱い所)があつた場合で
も、それ自体までがスムージングされて問題が不鮮明に
なることがあり、従来のスムージング法はそのまま使え
ない。
【0034】また、自動車のような複雑な構造物に振動
や騒音の問題が発生した場合、種々の観点から複数の改
善案が検討されるが、その際、適切な改善案を発想し評
価するためには、対象となる改造部分が構造物全体の振
動にどの程度の寄与率を持っているかを知ることが重要
である。
【0035】その場合の寄与率として、例えば歪みエネ
ルギ分布、運動エネルギ分布、入力寄与率、振動応力分
布、感度解析などがあり、それらの適切な評価を効率よ
く行う為に、上述した部分構造合成法がある。
【0036】歪みエネルギ分布、運動エネルギ分布、入
力寄与率、振動応力分布、感度解析は、FEM解析で広
く用いられている。しかし、該自動車のような複雑な構
造物の場合にすべての構造をFEMで解析するのは、工
数がかかるうえに、精度も劣化する。
【0037】さらに、実験モード解析では剛性のデータ
が無く、また得られたモードシェープの近接誤差が大き
いために、十分な精度が得られない等の問題がある。
【0038】本願の各発明は、以上のような問題点を解
決するためになされたもので、上記実験誤差によって生
じた折れ曲がり変形等の誤差を形状等変更構成部分の剛
性と質量の分布を考慮してスムージングを行うことによ
り可及的正確に修正可能とした振動測定システムを提供
することを目的とするものである。
【0039】
【課題を解決するための手段】本願各発明は、上記の問
題を解決し、その目的を有効に達成するために、各々次
のような課題解決手段を備えて構成されている。
【0040】先ず本願第1の発明は、構造物の対策構成
部分の形状等を変更する場合において、形状等変更後の
構造物全体の振動特性を求める振動測定システムであっ
て、形状等変更前の構造物について加振実験を行ない、
該加振実験の結果得られた実測データにモーダル解析を
施して上記形状等変更前の構造物全体の振動特性を演算
するモーダル解析手段と、形状等を変更する対策構成部
分のFEMモデルを作成し、該作成されたFEMモデル
にFEM解析を施して振動特性を演算するFEM解析手
段と、上記モーダル解析手段によるモーダル解析によっ
て得られた振動特性と上記FEM解析手段によるFEM
解析によって得られた振動特性とから対策構成部分と非
対策構成部分との結合点に働く内力を演算する内力演算
手段と、該内力演算手段により演算された内力に対する
上記結合点の応答性を演算し、該演算値をパラメータと
して上記モーダル解析手段の解析誤差を修正する解析誤
差修正手段とを備えて、加振実験のモードシェープを適
正にするように構成されている。
【0041】また、本願第2の発明は、連結部材を介し
て相互に結合された少くとも2組の構成部分よりなる構
造物に第3の構造物を付加する場合において、該第3の
構造物付加後の構造物全体の振動特性を求める振動測定
システムであって、上記第3の構造物を付加する前の構
造物について加振実験を行ない、該加振実験の結果得ら
れた実測データにモーダル解析を施して上記少なくとも
2組の構成部分よりなる構造物の振動特性を演算するモ
ーダル解析手段と、上記連結部材及び上記第3の構造物
のFEMモデルを各々作成する一方、上記連結部材のF
EMモデルにFEM解析を施して振動特性を演算する第
1のFEM解析手段と、上記第3の構造物のFEMモデ
ルにFEM解析を施して振動特性を演算する第2のFE
M解析手段と、上記モーダル解析手段および第1のFE
M解析手段によって演算された上記少なくとも2組の構
成部分よりなる構造物の内の上記第3の構造物に近い構
成部分の振動特性と上記第2のFEM解析手段によって
演算された振動特性とを加算して上記第3の構造物を付
加した後の構造物全体の振動特性を演算する振動特性演
算手段とを備えてなる振動測定システムにおいて、上記
モーダル解析手段によるモーダル解析によって得られた
振動特性と上記第1のFEM解析手段によるFEM解析
によって得られた振動特性とから上記連結部材の結合点
に働く内力を演算する内力演算手段と、該内力演算手段
により演算された内力に対する上記結合点の応答性を演
算し、該演算値をパラメータとして上記モーダル解析手
段の解析誤差を修正する解析誤差修正手段とを設けて、
例えばモーダル解析パワーユニットとしてのモードシェ
ープを適正にするように構成されている。
【0042】さらに、本願第3の発明は、構造物の対策
構成部分の形状等を変更する場合において、その形状等
変更後の構造物全体の振動特性を求める振動測定システ
ムであって、形状等変更前の構造物について加振実験を
行ない、該加振実験の結果得られた実測データにモーダ
ル解析を施して上記形状等変更前の構造物全体の振動特
性を演算するモーダル解析手段と、形状等変更前後の上
記対策構成部分のFEMモデルを作成し、該作成された
両FEMモデルに各々FEM解析を施して各々の振動特
性を演算するFEM解析手段と、該FEM解析手段によ
って演算された上記形状等変更前の対策構成部分のFE
Mモデルの振動特性と形状等変更後の対策構成部分のF
EMモデルの振動特性との差である振動特性変化分を演
算し、この振動特性変化分を上記モーダル解析手段によ
って演算された形状等変更前の構造物全体の振動特性に
加算して上記形状等変更後の構造物全体の振動特性を演
算する振動特性演算手段とを備えてなる振動測定システ
ムにおいて、上記モーダル解析手段によるモーダル解析
によって得られた振動特性と上記FEM解析手段による
FEM解析によって得られた振動特性とから上記対策構
成部分と非対策構成部分との結合点に働く内力を演算す
る内力演算手段と、該内力演算手段により演算された内
力に対する上記形状等変更部の応答性を演算し、該演算
値をパラメータとして上記モーダル解析手段の解析誤差
を修正する解析誤差修正手段とを設けて、例えばモーダ
ル解析パワーユニットとしてのモードシェイプを適正に
するように構成されている。
【0043】
【作用】上記の構成の結果、上記本願の第1〜第3の各
発明の振動測定システムでは、それら各々の構成に対応
して次のような作用が得られる。
【0044】先ず本願第1の発明では、構造物の対策構
成部分の形状等を変更する場合において、形状等変更後
の構造物全体の振動特性を求めるに際し、先ず上述のよ
うに形状等変更前の構造物全体の加振実験を行ない、該
加振実験で得られた実測データにモーダル解析手段によ
るモーダル解析(例えば周波数分析、カーブフィット)を
施して当該形状等変更前の構造物全体の振動特性、すな
わちモーダルパラメータ(例えばモードシェープ、モー
ダルマスなど)を得る。次に、形状等を変更した上記対
策構成部分のFEMモデルを作成し、上記FEM解析手
段によって当該作成された形状等変更後の対策構成部分
のFEMモデルにFEM解析を施してその振動特性を演
算する。そして、同振動特性と上記モーダル解析手段に
よって演算された上記形状等変更前の構造物全体の振動
特性とから、上記内力演算手段により上記対策構成部分
と非対策構成部分との結合点に働く内力を演算し、さら
に該内力演算手段により演算された内力に対する上記結
合点の応答性を演算し、該演算値をパラメータとして、
上記解析誤差修正手段によって上記モーダル解析手段の
解析誤差を修正することによって、確実なスムージング
を実現し、加振実験におけるモーダル解析の近接誤差を
解消する。
【0045】次に、本願第2の発明は、連結部材を介し
て相互に結合された少くとも2組の構成部分よりなる構
造物に第3の構造物を付加する場合において、上記第3
の構造物付加後の構造物全体の振動特性を求めるに際
し、先ず上記第3の構造物を付加する前の構造物につい
て加振実験を行ない、該加振実験の結果得られた実測デ
ータにモーダル解析手段によるモーダル解析(例えば周
波数分析、カーブフィット)を施して当該第3の構造物
付加前の構造物全体の振動特性、すなわちモーダルパラ
メータ(例えばモードシェープ、モーダルマスなど)を得
る。次に、第1のFEM解析手段によって上記連結部材
及び上記2組の構成部分の結合部周辺のFEMモデルを
各々作成する一方、上記連結部材および結合部周辺のF
EMモデルにFEM解析を施してその振動特性(例えば
物理質量行列、物理慣性行列)を演算する。また、第2
のFEM解析手段により、上記付加される第3の構造物
のFEMモデルを作成する一方、該FEMモデルにFE
M解析を施してその振動特性(例えばモードシェープ行
列など)を演算する。
【0046】他方内力演算手段によって、上記モーダル
解析手段によるモーダル解析によって得られた上記振動
特性と上記第1のFEM解析手段によるFEM解析によ
って得られた上記振動特性とから上記2組の構成部分の
連結部材の結合点に働く内力を演算し、さらに解析誤差
修正手段によって当該内力演算手段により演算された内
力に対する上記結合点の応答性を演算した後、該演算値
をパラメータとして上記モーダル解析手段の解析誤差を
修正する。その上で、さらに上記振動特性演算手段によ
り、上記修正された振動特性に対して、上記第2のFE
M解析手段によって演算した第3の構造物の振動特性を
加算することによって上記第3の構造物を付加した後の
構造物全体の振動特性を演算する。その結果、確実なス
ムージングがなされ、その後に構造物全体の振動特性が
予測されるので、予測誤差が可及的に解消される。
【0047】さらに、本願第3の発明では、構造物の対
策構成部分の形状等を変更する場合において、形状等変
更後の構造物全体の振動特性を求めるに際し、上述のよ
うに形状等変更前の構造物全体の加振実験を行ない、該
加振実験で得られた実測データにモーダル解析手段によ
るモーダル解析(例えば周波数分析、カーブフィット)を
施して当該形状等変更前の構造物全体の振動特性、すな
わちモーダルパラメータ(例えばモードシェープφo、モ
ーダルマスmo、モーダルスティフネスkoなど)を得る。
次に、形状等変更前後の上記対策構成部分のFEMモデ
ルを作成し、上記FEM解析手段によって当該作成され
た形状等変更後の両FEMモデルに各々FEM解析を施
して各々の振動特性を演算する。そして、該FEM解析
手段によって演算された上記形状等変更前の対策構成部
分のFEMモデルの振動特性と形状等変更後の対策構成
部分のFEMモデルの振動特性との差である振動特性変
化分を演算し、振動特性演算手段によって、その振動特
性変化分を上記モーダル解析手段によって演算された形
状等変更前の構造物全体の振動特性に加算して上記形状
等変更後の構造物全体の振動特性を最終的に演算する。
【0048】しかも該場合において、上記モーダル解析
手段によるモーダル解析によって得られた振動特性と上
記FEM解析手段によるFEM解析によって得られた振
動特性とから、上記形状等変更部と形状等非変更部との
結合点における内力を求め、次にその内力に対する形状
等変更部の応答レベルを演算し、これをモーダル解析手
段のモーダル解析における実験誤差に基く解析誤差の修
正パラメータ(例えばモードシェープ修正用の)とするよ
うになっている。その結果、確実なスムージングがなさ
れてモーダル解析の近接誤差が解消される。
【0049】
【発明の効果】したがって、本願発明の振動測定システ
ムによると、次のような有益な効果を得ることができ
る。
【0050】 単なる最小自乗法や最適化手法の応用
では困難であった構造物の特徴である形状等変更部の剛
性・質量分布を考慮した正確なスムージングが可能とな
る。従って、変更部を含む構造物全体の剛性・質量分布
が不均一な場合でも正確なスムージングを行うことがで
きる。
【0051】 スムージングのための新たな実験デー
タや諸元に関するデータ等は不要となる。従って、作業
・工数が削減され、測定効率が向上する。
【0052】 従来不可能であった形状等変更部の歪
エネルギーおよび運動エネルギーの寄与率が実用的な精
度で正確に求まる。その結果、変更部の構造物全体に対
する寄与率をも知ることができ、より的確な変更対策を
とることがてきる。
【0053】 形状等変更部の外部入力及び構造物各
部の内部応力が、例えばフォースゲージや歪ゲージなど
の計測手段を使用しなくても求まる。従って測定作業が
楽になる。
【0054】 入力寄与率の解析精度が向上する。
【0055】 FEM解析手段で構造物の一部の振動
特性を演算する場合、該部分に働く力をより正確に与え
ることができる。
【0056】 構造物の静的剛性特性について測定し
た場合の測定精度を向上させることができる。
【0057】
【実施例】
(実施例1)図1〜図5は、E−BBAシステムの予測精
度を向上させるようにした本願発明の実施例1に係る振
動測定システムを示している。
【0058】先ず図1は、E−BBAによる同システム
全体の基本構成を表しており、同システムは大別して加
振実験およびモーダル解析手段1と、FEM解析手段2
と、モードシェープ誤差修正手段3と、E−BBA演算
手段4とを備えて構成されている。
【0059】そして、先ず上記加振実験およびモーダル
解析手段1は、対象とする構造物(例えばエンジン本体
10aとトランスミッション10bとよりなる自動車用パ
ワーユニット組立体)10を加振する加振手段5と、該
加振手段5によって加振された上記構造物10の振動を
検出する加速度ピックアップ等の振動検出手段6と、モ
ーダル解析を行なって振動特性を算出する振動特性演算
部7とからなり、前記振動特性演算部7は、例えば加振
実験データ収録プログラム8、フーリエ変換プログラム
9、モーダル解析のためのカーブフィットプログラム1
1等の所要プログラムを有している。
【0060】次に上記FEM解析手段2は、上記構造物
10の対策変更部分(例えば上記パワーユニットのエン
ジン10aのシリンダブロック部分)について、対策変更
前のFEMモデル(図2の(a))および対策変更後のFE
Mモデル(図2の(b))を各々作成し、かつFEM解析に
よりそれらの各モデルの振動特性(物理質量マトリック
ス[M],[M′]、物理慣性マトリックス[K],[K′])を
算出するものであり、それらに対応したFEMモデル作
成プログラム13,14とFEM解析プログラム15,1
6とを各々有している。
【0061】また、モードシェープ誤差修正手段3は、
上記構造物10の変更部と非変更部との境界の点、すな
わち結合点を指定する結合点指定プログラム17と、該
指定された結合点の内力を演算する内力演算プログラム
18と、上記FEM解析手段により演算された振動特性
からその固有値を解析する固有値解析プログラム19
と、上記内力演算プログラム18により演算された内力
と固有値解析プログラム19により解析された固有値と
を用いて上記構造物10全体における変更部の修正モー
ドシェープを演算する修正モードシェープ演算プログラ
ム20とを備えている。
【0062】さらに上記E−BBA演算手段4は、上記
FEM解析手段2によって求められた変更前のFEMモ
デル(図2の(a))の動特性と変更後のFEMモデル(図2
の(b))の動特性との間の変化分を算出する動特性変化演
算プログラム21と、E−BBA計算理論により当該動
特性の変化分を上記FEM解析手段によって求められた
構造物10の動特性に加算して変更後の構造物10のモ
ード特性(動特性)を求めるE−BBA解析プログラム2
2とを有している。
【0063】次に、上記のように構成された本願発明実
施例の振動測定システムによる振動測定方法(動特性予
測方法)について説明する。以下に説明する方法は、例
えば図1に示す如き試作された実際のパワーユニット組
立体等の構造物10が存在し、その構成部分であるエン
ジン10a側シリンダブロック等の構成変更部(対策構成
部分)の例えば形状等を変更する場合、その変更後のパ
ワーユニット組立体(変更後のエンジンシリンダブロッ
クを組込んだパワーユニット組立体)等構造物10全体
の振動を可及的正確に測定評価するためのものである。
【0064】まず、上記変更前の構造物10の全体に対
し加振手段5で所定の荷重を与え、該荷重によって生じ
る構造物10の振動(加速度)を加速度ピックアップ等の
振動検出手段6によって検出する。この様な振動検出を
構造物10上の例えば数点で行なう。そして、当該加振
手段18によって与えられた加振力(入力F)と振動検出
手段20により検出された振動加速度(α)とを上記デー
タ収録プログラム8により一旦メモリする。その後、該
データ(F),(α)をFFT(Fast FourierTransform;
高速フーリエ変換)機能を有するフーリエ変換プログラ
ム9により周波数分析(即ちフーリエ変換)し、それによ
って上記構造物全体の伝達関数、例えば周波数−アクセ
ラレンス(α/F)曲線を求める。次いでカーブフィット
プログラム11によって当該伝達関数の特定のピークに
対してカーブフィットを行なうことにより動特性である
モーダルパラメータ、即ちモードシェープ(φo)、モー
ダルマス(mo)およびモーダルスティフネス(ko)を求め
る。
【0065】一方、また上記FEM解析手段2のFEM
モデル作成プログラム13,14により、上記対策構成
部分について、対策変更前の構成部分10aと対策変更
後の構成部分10a′との双方のFEMモデル(図2の
(a),(b))を作成し、さらにFEM解析プログラム15,
16によりFEM解析を行って上記対策変更前のFEM
モデル(図2の(a))の動特性である物理質量行列[M]お
よび物理剛性行列[K]と、対策変更後のFEMモデル
(図2の(b))の動特性である物理質量行列[M′]および
物理剛性行列[K′]とを各々を求める。
【0066】次に、モードシェープ修正手段3の結合点
指定プログラム17により対策構造物10の変更部10
aと非変更部10bとの境界の点、すなわち結合点を指定
する。本実施例では上述のように不拘束型のE−BBA
システムを前提としているために該結合点は例えば図3
に例示するように当該構造物10の結合部におけるP1
〜P5の任意の3点(例えばP1,P3,P5)に指定すること
が可能である。なお、従来のBBAのような拘束型のシ
ステムでは、予じめ結合点が決定される。
【0067】そして、その後、上記カーブフィットによ
り求められたモーダルパラメータ(モードシェープφo、
モーダルマスmo、モーダルスティフネスko)とFEM解
析により求められた対策変更前のFEMモデル(図2a)
の動特性(物理質量行列[M]、物理剛性行列[K])とによ
り、当該構造物10に外力F1,F2が作用した時の上記
指定された各結合点(図3のP1,P3,P5)における内力
(f1,f2,f3)を演算する。該内力の演算は、各周波数にお
ける応答性演算式に最小自乗法を適用することによって
なされる。
【0068】次に該内力の演算が終わると、さらに固有
値解析プログラム19によって固有値の解析を行う。該
固有値の解析は、上記FEM解析によって求めた動特性
データを用いてなされる。
【0069】次に、修正モードシェープ演算プログラム
20により、上記内力(結合点入力)に対する固有値に
よる応答性から上記構造物10全体における対策変更部
10a′のモードシェープを演算し、該モードシェープ
を修正されたモードシェープとして設定する。
【0070】そして、その後上記E−BBA演算手段4
の動特性変化演算プログラム21により、対策変更前後
の構成部分10a,10a′の上記動特性の変化分[ΔM]
および[ΔK]を計算し、 [ΔM]=−[M]+[M′] [ΔK]=−[K]+[K′] それらの変化分と上記モーダル解析手段1の動特性演算
手段7により求めた対策変更前の構造物10全体の動特
性であるモーダルパラメータ(φo,mo,ko)とをE−BB
Aの基本方程式に基づいて加算し、そうすることによっ
て対策変更後の構造物10全体の動特性であるモーダル
パラメータを求める。
【0071】以下、このE−BBAの基本方程式につい
て詳細に説明すると次のようになる。
【0072】すなわち、上記の場合、物理質量および物
理剛性の行列は次の様になる。
【0073】 [M′]=[M]+[ΔM] ・・・・(1) [K′]=[K]+[ΔK] ・・・・(2) ただし、[M] :対策変更前の構造物10全体の物理質
量行列 [K] :対策変更前の構造物10全体の物理剛性行列 [M′]:対策変更後の構造物10全体の物理質量行列 [K′]:対策変更後の構造物10全体の物理剛性行列 [ΔM]:対策変更前後における物理質量変化分の行列 [ΔK]:対策変更前後における物理剛性変化分の行列 上記[ΔM]、[ΔK]は次の様にして求めることができ
る。つまり、今対策変更前後の物理質量および物理剛性
行列を図2の場合を例として詳細に示すと以下の様にな
る。
【0074】
【数2】
【0075】但し、上式中′(ダッシュ)の付いたもの
は、構成変更部分の変更後の質量と剛性の要素を示す。
【0076】従って、
【0077】
【数3】
【0078】となり、[ΔM]、[ΔK]は構成変更部分1
0aの変更前後の構造により求まる。
【0079】一方、上記対策変更前後の振動方程式は以
下の様になる。
【0080】
【数4】
【0081】今、この式の[M]、[K]を固有値解析する
とモードシェープ行列[φo]が求まる。この[φo]を用い
ると、
【0082】
【数5】
【0083】が得られる。
【0084】そして、上記(8)式から下式が得られる。
【0085】
【数6】
【0086】さらに、上記(9)式と、(1),(2),(10)
式より、前述のE−BBAの基本方程式である下式が得
られる。
【0087】
【数7】
【0088】従って、それらにより対策変更後の構造物
10全体の振動評価を適性に行なうことが可能となる。
【0089】以上のように、E−BBAシステムでは変
更対象の構造物10全体の加振テストを行ない、各共振
角速度ωrとモーダルマスmr及び変更部分他の必要に応
じたモードシェープφiを求めている。この時の振動方
程式は、上述の如く、
【0090】
【数8】
【0091】となる。
【0092】この内、変更部のみを取出して書けば、
【0093】
【数9】
【0094】となる。
【0095】ここで、[Ma],[Ka]は変更部の質量剛性
行列、{Xa}は変更部の変位ベクトル、{fj}は、変更部
に働く力で、結合点以外はゼロ(=0)である。
【0096】従って、この式を書き直せば {[Ka]−ωr2[Ma]}{Xa}={fj} ・・・(17) ここで、ωrは全系の固有振動数である。又、{Xa}は全
系の加振テストで得られた応答を用いるか、又はモーダ
ル解析によって求めたモーダルパラメータφo、mo、ko
より合成したものを用いることができる(上述の式(1
4)を構造変更前の構造物に適用する)。
【0097】ここで、上記(17)式より結合点各点(図
3のP1,P3,P5)に単独に所定単位の力F1,F2が働い
た時の応答性[Hij]を求めることができる。そして、該
応答性Hijは伝達関数であるから、各周波数ωrにおい
て次式が成立する。
【0098】 [Hij]{fj}={Xa} ・・・(18) ここで、[Hij]はi行、j列の行列でi≧j、{fj}はj行、
{Xa}はi行のベクトルである。
【0099】上記(18)式で{Xa}を全系のモードシェ
ープ{φ}に置換すれば、通常のモーダル解析ではi≧jで
あるから、上記(18)式に最小自乗法を適用して演算す
ることが可能となり、未知の内力{fj}を計算できる(図
3のf1,f2,f3参照)。
【0100】この{fj}を上述の(17)式に代入すればi
行のベクトル{Xa}が求まり、これを新しいモードシェ
ープとすれば、このモードシェープはスムージングされ
て近接誤差が小さくなっていることになる。
【0101】今、この修正方法を簡単な数学モデルで確
認した結果を以下に示す。該モデルは、例えば図4に示
すような棒状のバネ−マスモデル10であり、同一のモ
デル2本が3点で結合されている。そして、太線と黒丸
で示した部分が、上記形状変更部10aで、破線と白丸
が非変更部10bで、その特性は未知である。また、
1,K4はバネ定数、c1,c2,c3は結合部である。
【0102】まず、正解値を知るために、本モデルを上
述したFEM(有限要素法)で作製し、全系の固有振動数
ωr、変更部モードシェープφiを求めた。
【0103】また、FEMで上記変更部10aの物理慣
性行列[K],物理質量行列[M]を求めておく。
【0104】次に、上述のFEMモデルで求めたモード
シェープφiに、ランダムで、かつ正規分布をするよう
な誤差を、乱数表と正規分布表を用いて作成し、元のモ
ードシェープφiに加えてφi′とした。
【0105】なお、以上の数式の説明では、減衰を無視
して説明したが、例えば以上の式中において比例粘性項
を仮定すれば減衰を含む構造物にも適用することが可能
である。
【0106】これを、本願発明の構成を基にした図1の
制御プログラムに入力し、修正を行なった例を図5の
(a)〜(c)に示す。
【0107】その結果、図5から明らかなように上記モ
ードシェープの修正を行ったものは、1次、2次、4次
の各モードともに正解値に近似されたものとなることが
わかる。特に4次のモードは結合によって折れ曲がって
いるが、修正後も折れ曲がっている。従来のサイン曲線
等を用いるものでは、そのような折れ曲がりを正しく近
似できなかった。しかし、本願発明の修正方法を採用す
れば、それも可能となる。
【0108】以上に説明したように、本実施例の振動測
定システムによれば、形状等変更構造物の剛性・質量分
布が不均一な場合でも、近接誤差を確実にスムージング
することが可能であることに加え、次の様な効果が得ら
れる。
【0109】 変更部の歪エネルギー及び運動エネル
ギー寄与率が実用的な精度で求められ、変更部の構造物
全体に対する寄与率を知ることができるので、より的確
な対応をすることができる(従来は、加振実験で歪エネ
ルギーの寄与率を求めることは精度の点で不可能であっ
た。) 入力寄与率解析の精度を向上させることができる。
【0110】 FEMで一部を計算する場合、その部
分に働く力をより正確に与えることができる。
【0111】なお、上記E−BBAによる計算精度を向
上させるためには、自由度縮小を採用することが望まし
い。即ち、本実施例では加振実験の際の振動を上記の如
く加速度ピックアップにより計測するが、現在の加速度
ピックアップの場合、ある一点の変位はX,Y,Zの並進
方向の変位しか検出することができない。従って、振動
時には実際に回転変位も生じている訳であるが、上記加
振実験においては6自由度のうちの当該回転を除くX,
Y,Zの3方向、つまり3自由度のみを計測することと
なる。
【0112】ところが、FEM解析において、そのFE
MモデルはX,Y,Z方向の変位の他、それらの軸回りの
回転角をも持っている。つまり6自由度をもっている。
従って、加振実験の場合とFEMとの間では自由度が合
わず、それが大きな計算誤差の要因ともなり得る可能性
がある。そこで、例えばグヤンの静縮小により上記FE
Mモデルの6自由度を3自由度に落とし、そうした上で
E−BBAの計算を行なうことが望ましく、そのように
する方がより計算精度の向上を図ることができる。
【0113】(実施例2)上記実施例では、E−BBA法
における予測精度向上システムについて説明したが、上
記本願発明のモードシェープ誤差修正システムは、例え
ば既存の構造物に新な構造物を付加する場合について、
不拘束型の部分構造合成法を採用した前述のBBAシス
テムの場合にも同様に適用することができる。
【0114】図6は、このような観点から構成した本願
発明の実施例2に係る振動測定システムを示している。
【0115】先ず図6は、同システム全体の基本構成を
表しており、同システムは大別して加振実験およびモー
ダル解析手段1Aと、FEM解析手段2Aと、モードシ
ェープ誤差修正手段3Aと、不拘束型のBBA演算手段
30とを備えて構成されている。
【0116】そして、先ず上記加振実験およびモーダル
解析手段1Aは、上述の場合と同様に対象とする構造物
(例えばエンジン10aおよびトランスミッション10b
よりなる自動車用パワーユニット組立体)10を加振す
る加振手段5と、該加振手段5によって加振された上記
構造物10の振動を検出する加速度ピックアップ等の振
動検出手段6と、モーダル解析を行なって振動特性を算
出する振動特性演算部7Aとからなり、前記振動特性演
算部7Aは、例えば加振実験データ収録プログラム8、
フーリエ変換プログラム9、カーブフィット処理による
モーダル解析プログラム11等の所要プログラムを有し
ている。
【0117】次に上記FEM解析手段2Aは、上記構造
物10の複数のコンポーネント10a,10bの結合部周
辺部分(例えば上記パワーユニットの図示斜線部分)10
cと付加部品(付加すべき第3の構造物)10dとについて
各々FEMモデルを作成するとともに上記結合部周辺部
分のFEMモデルについてFEM解析により当該モデル
の振動特性(物理質量行列[M]、物理慣性行列[K])を算
出するものであり、例えば第1、第2のFEMモデル作
成プログラム13A,14AとFEM解析プログラム1
5Aとを有している。
【0118】また、モードシェープ誤差修正手段3A
は、上記構造物10の結合部周辺の境界の点を指定する
境界点指定プログラム17Aと、最小自乗法により該指
定された境界点の内力を計算する内力計算プログラム1
8Aと、上記FEM解析手段2Aの第1のFEM解析プ
ログラム15Aにより演算された結合部周辺の振動特性
からその固有値を解析する固有値解析プログラム19A
と、上記内力計算プログラム18Aにより計算された内
力と固有値解析プログラム19Aにより解析された固有
値とを用いて内力に対する結合点(指定された境界点)の
応答から上記構造物10全体における修正モードシェー
プを演算する実施例1と同様の修正モードシェープ演算
プログラム20Aとを備えている。
【0119】さらに上記BBA演算手段30は、上記モ
ードシェープ誤差修正手段3Aによって求められた上記
結合部周辺10cの修正モードシェープψbccとφbccと
を用いて2つのモードシェープ行列
【0120】
【数10】
【0121】を作成する第1のモードシェープ行列作成
プログラム31と、FEM解析により上記付加部品10
dの2つのモードシェープ行列
【0122】
【数11】
【0123】を作成する第2のモードシェープ行列作成
プログラム32と、これら2つのモードシェープ行列を
用いて、不拘束型の部分構造合成法(BBA)により、上
記構造物10全体のモード特性(動特性)を計算するモー
ド特性計算プログラム33とを備えて構成されている。
【0124】次に、上記のように構成された本願発明実
施例のBBA振動測定システムによる振動測定方法(動
特性予測方法)について説明する。以下に説明する方法
は、例えば図6の符号10で示す如き試作された実際の
パワーユニット組立体等の構造物が存在し、その少くと
も2組の構成部分(コンポーネント)であるエンジン10
a側シリンダブロック下部とトランスミッション10b側
下部とに対し、それらを結合する連結ブラケットを補強
のための付加部品10dとして新に取付ける場合、当該
連結ブラケット取付後のパワーユニット組立体全体の振
動を可及的正確に測定(予測)評価するためのものであ
る。
【0125】まず、上記付加部品(連結ブラケット等の)
10dを付加する前の構造物10の全体に対し加振手段
5で所定の荷重を与え、該荷重によって生じる構造物1
0の振動(加速度)を加速度ピックアップ等の振動検出手
段6によって検出する。実際には、この様な振動検出を
構造物10上の例えば数点で行なう。そして、当該加振
手段5によって与えられた加振力(入力F)と振動検出手
段6により検出された振動加速度(α)とを上記データ収
録プログラム8Aにより一旦メモリする。その後、該デ
ータ(F),(α)をFFT(Fast Fourier Transform;
高速フーリエ変換)機能を有するフーリエ変換プログラ
ム9Aにより周波数分析(即ちフーリエ変換)し、それに
よって上記構造物10全体の伝達関数、例えば周波数−
アクセラレンス(α/F)曲線を求める。次いでカーブフ
ィット等のモーダル解析プログラム11Aによって当該
伝達関数の特定のピークに対してカーブフィットを行な
うことにより動特性であるモーダルパラメータ、即ちモ
ードシェープ(φo)、モーダルマス(mo)およびモーダル
スティフネス(ko)を求める。
【0126】次に、また上記FEM解析手段2Aの第
1、第2のFEMモデル作成プログラム13A,14A
により、上記構造物10の結合部周辺部分10c(図6の
斜線部参照)と付加する部品10dの各FEMモデルを作
成し、さらにFEM解析プログラム15AによりFEM
解析を行って上記結合部周辺部分10cのFEMモデル
の動特性である物理質量行列[M]および物理剛性行列
[K]とを各々を求める。
【0127】次に、モードシェープ誤差修正手段3Aの
境界点指定プログラム17Aにより構造物10の上記結
合部周辺部分10cの境界の点、すなわち結合点を指定
する。本実施例では上述のように不拘束型のBBAシス
テムを前提としているために、該結合点は例えば当該構
造物10の結合部周辺部分10cにおける任意の点(例え
ば3点)に指定することが可能である。
【0128】そして、その後、上記カーブフィット処理
により求められたモーダルパラメータ(モードシェープ
φo、モーダルマスmo、モーダルスティフネスko)と上記
FEM解析により求められた結合部周辺部分10cのF
EMモデルの動特性(物理質量行列[M]、物理剛性行列
[K])とにより、当該構造物10に外力が作用した時の
上記指定された各結合点における内力(f1,f2,f3)を演算
する。該内力の演算は、各周波数における応答性演算式
に最小自乗法を適用することによってなされる。
【0129】次に該内力の演算が終わると、さらに上記
固有値解析プログラム19Aによって固有値の解析を行
う、該固有値の解析は、上記FEM解析によって求めた
動特性データを用いてなされる。
【0130】次に、修正モードシェープ演算プログラム
20Aにより、上記内力(結合点入力)f1,f2,f3に対する
固有値による応答性から上記構造物10全体における対
策部のモードシェープを演算し、該モードシェープを修
正されたモードシェープとして設定する。
【0131】そして、その後上記BBA演算手段30の
第1、第2のモードシェープ作成プログラム31,3
2、モード特性演算プログラム33により、上記付加部
品10dを取付けた後の構造物10全体のモード特性を
計算(予測)する。該モード特性演算プログラム33によ
るモード特性の計算は、上記第1、第2のモードシェー
プ行列作成プログラム31,32でそれぞれ作成したモ
ードシェープ行列を用いて、次のようにしてなされる。
【0132】すなわち、先ず図6に示すように、2つの
部分構造10aと10bに仮に分けられた上記構造物10
の当該部分構造10a,10b間に新たな付加部品(構造
物)10dを付加する場合において、部品10d付加後の
構造物10全体の振動特性を不拘束モード部分合成法
(BBA)で求める場合の運動方程式は次のようになる。
【0133】
【数12】
【0134】但し、ここで、
【0135】
【数13】
【0136】
【数14】
【0137】Fは、加振入力 Xは、部分構造の応答 ψ,φは、それぞれ剛体モードと弾性モードのモードシ
ェープ(部分構造単独) β,εは、それぞれ剛体モードと弾性モードのモード変
位(部分構造単独) 添字a,dは、それぞれ部分構造10a,10dを示す 添字cは、結合部を示す 添字1,2は、結合点の内力を示す そして、構造物全体の固有振動数とモードシェープを求
めるために、上記式(19)の右辺を零とする固有値問題
を作成すれば、
【0138】
【数15】
【0139】上記式(22)の第1〜4行に、それぞれ前
側から[ψac]、−[ψdc]、[φac]、−[φdc]を乗じて加
えれば、
【0140】
【数16】
【0141】式(19)の第5行目により、式(23)の第
2項は零になる。従って、
【0142】
【数17】
【0143】ここで、
【0144】
【数18】
【0145】式(24)を式(22)に代入すれば、
【0146】
【数19】
【0147】上式(26)を解いて固有振動数とモード座
標上の固有モードを求めることが出来る。さらに、式
(20),(21)を用い、[ψa]=[0]、[ψd]=[0]とお
けば、対応する全構造物の固有モード(弾性モード)を求
めることが出来る。
【0148】ところで、上記部分構造10aの動特性を
FEM解析で求める一方、部分構造10bの動特性を加
振実験で求めて、不拘束型モード部分構造合成法により
対策構成部の振動特性を予測する場合の誤差の原因とし
て、上記部分構造10bのモードシェープ[ψb]、[φb]
の誤差がある。このモードシェープ誤差の内、部分構造
合成法の予測精度に影響が大きいのは、2つのコンポー
ネントの結合部とその周辺のモードシェープψac,φac
であると考えられる。ところが、上記の如く本実施例に
よって、これらのモードシェープの近接誤差を修正し、
実験値と置き換えるようにすると、該部分構造合成法の
予測精度を上記実施例1のE−BBAの場合と同様に向
上させることができるようになる。
【0149】(実施例3)本願発明のモード誤差修正シス
テムは、また感度解析における最適化精度を向上させる
のにも適しており、図7は、そのような観点から構成さ
れた本願発明の実施例3に係る振動測定システムを示し
ている。
【0150】すなわち図7は、同システム全体の基本構
成を表しており、同システムは大別して加振実験および
モーダル解析手段1Bと、FEM解析手段2Bと、モー
ドシェープ誤差修正手段3Bと、感度解析手段40とを
備えて構成されている。
【0151】そして、先ず上記加振実験およびモーダル
解析手段1Bは、対象とする構造物(例えばエンジン1
0aとトランスミッション10bとよりなる自動車用パワ
ーユニット組立体)10を加振する加振手段5と、該加
振手段5によって加振された上記構造物10の振動を検
出する加速度ピックアップ等の振動検出手段6と、モー
ダル解析を行なって振動特性を算出する振動特性演算部
7Bとからなり、該振動特性演算部7Bは、例えば加振
実験データ収録プログラム8B、フーリエ変換プログラ
ム9B、カーブフィットプログラム11B等の所要プロ
グラムを有して構成されている。
【0152】次に上記FEM解析手段2Bは、上記構造
物10の対策変更部分(例えば上記パワーユニットのエ
ンジンのシリンダブロック部分)10a等感度解析を行っ
て評価したい領域のFEMモデルを作成し、かつFEM
解析により該FEMモデルの振動特性(物理質量行列
[M]、物理慣性行列[K])および構造変更γに対する物
理質量微分行列[M′]、物理慣性微分行列[K′]を算出
するものであり、例えばFEMモデル作成プログラム1
3BとFEM解析プログラム15B,16Bとを有して
いる。
【0153】また、モードシェープ誤差修正手段3B
は、構造物10の感度解析対象の結合点を指定する結合
点指定プログラム17Bと、最小自乗法により該指定さ
れた結合点の内力を演算する内力演算プログラム18B
と、上記FEM解析手段2Bにより演算された振動特性
からその固有値を解析する固有値解析プログラム19B
と、上記内力演算プログラム18Bにより演算された内
力と固有値解析プログラム19Bにより解析された固有
値とを用いて上記構造物10の計測点における応答から
感度解析部の修正モードシェープを演算する修正モード
シェープ演算プログラム20Bとを備えて構成されてい
る。
【0154】さらに上記感度解析手段40は、上記FE
M解析手段2BのFEM解析プログラム16Bによって
求められ構造変更γに対する動特性と修正モードシェー
プ演算プログラム20Bに基いて演算されたモードシェ
ープを質量で正規化するモードシェープ正規化プログラ
ム41と、関心のあるr番目のモードについて、歪みエ
ネルギUr'={φr}T[K′}{φr}と運動エネルギTr'=
{φr}T[M′}{φr}とを計算する歪み・運動エネルギー
計算プログラム42と、固有振動数感度δωr/δγ=
(Ur'−Tr)/(2ωr)を計算する固有振動数感度計算プ
ログラム43とを備えて構成されている。
【0155】従来のFEM解析による方法の場合には、
上記のような自動車のパワーユニット組立体のように複
雑な構造物の振動特性を予測するには、工数が大で精度
も低い。
【0156】また、実験モード解析法の場合には、或る
所に或る質量を付加した時の質量感度の計算は可能であ
るが、剛性感度は近接誤差のために精度不足となる。
【0157】ところが、上記のような修正モードシェー
プによる感度解析を行えば、それらの問題を解決し、最
適化計算の精度を向上させることができる。
【0158】(実施例4)上記各実施例では、E−BBA
法、BBA法、感度解析法における予測精度向上システ
ムについて説明したが、本願発明は、例えば対策構成部
の一部である特定の領域についてFEMモデルを作成し
て行う加振実験のモードシェープ誤差修正システムの場
合にも適用することができる。
【0159】図8は、このような観点から構成した本願
発明の実施例4に係る振動測定システムを示している。
【0160】図8は、同システム全体の基本構成を表し
ており、同システムは大別して加振実験およびモーダル
解析手段1Cと、FEM解析手段2Cと、モードシェー
プ誤差修正手段3Cとを備えて構成されている。
【0161】そして、先ず上記加振実験およびモーダル
解析手段1Cは、上述の各実施例の場合と略同様に対象
とする構造物(例えばエンジン10aおよびトランスミッ
ション10bよりなる自動車用パワーユニット組立体)1
0を加振する加振手段5と、該加振手段5によって加振
された上記構造物10の振動を検出する加速度ピックア
ップ等の振動検出手段6と、モーダル解析を行なって振
動特性を算出する振動特性演算部7Cとからなり、該振
動特性演算部7Cは、例えば加振実験データ収録プログ
ラム8C、フーリエ変換プログラム9C、カーブフィッ
ト処理によるモーダル解析プログラム11C等の所要プ
ログラムを有している。
【0162】次に上記FEM解析手段2Cは、例えば上
記構造物10の複数のコンポーネント10a,10bの結
合部周辺部分10cの一部等注目領域についてFEMモ
デルを作成するとともに該FEMモデルについてFEM
解析により当該FEMモデルの注目領域Aの振動特性
(物理質量行列[M]、物理慣性行列[K])を算出するもの
であり、例えばFEMモデル作成プログラム13CとF
EM解析プログラム15Cとを有している。
【0163】また、モードシェープ誤差修正手段3C
は、上記構造物10のモード解析対象の結合点を指定す
る結合点指定プログラム17Cと、最小自乗法により該
指定された結合点の内力を計算する内力計算プログラム
18Cと、上記FEM解析手段2CのFEM解析プログ
ラム15Cにより演算された注目領域の振動特性からそ
の固有値を解析する固有値解析プログラム19Cと、上
記内力計算プログラム18Cにより計算された内力と固
有値解析プログラム19Cにより解析された固有値とを
用いて内力に対する計測点の応答から上記構造物10全
体における修正モードシェープを演算する修正モードシ
ェープ演算プログラム20Cとを備えている。
【0164】例えば各種加振実験モードの解析の改良を
行って見ても、その近接誤差を考慮せずに改良したので
は、予測誤差が大きくなりすぎて、上述したBBAのよ
うな部分構造合成に適用することは困難である。また、
例えばスプライン関数等によって上記近接誤差の修正を
行うことも可能であるが、そのようにしても構造物自体
の剛性分布を考慮することができないために、予測誤差
の低減は余り期待できない。
【0165】ところが、上記本実施例のように、構造物
の注目領域について剛性分布を考慮したモードシェープ
の修正を行えば、加振実験自体のモードシェープの精度
を実用的な工数の範囲で可及的に向上させることができ
る。
【0166】(実施例5)図9および図10は、本願発明
の実施例5に係る振動測定システムを示しており、該実
施例は、構造物10の対策構成部分の内の特に注目すべ
き部分の歪みエネルギーおよび運動エネルギーを計算
し、それらの構造物10全体に対する寄与部を求めるに
際して、本願発明を適用したことを特徴とするものであ
る。
【0167】図9は、同システム全体の基本構成を表し
ており、同システムは上記実施例4と同様の加振実験お
よびモーダル解析手段1Dと、FEM解析手段2Dと、
モードシェープ誤差修正手段3Dとに加え、さらに歪み
エネルギーおよび運動エネルギーの寄与率計算手段50
を備えて構成されている。
【0168】そして、先ず上記加振実験およびモーダル
解析手段1Dは、上述の実施例4の場合と全く同様に対
象とする構造物(例えばエンジン10aおよびトランスミ
ッション10bよりなる自動車用パワーユニット組立体)
10を加振する加振手段と、該加振手段によって加振さ
れた上記構造物10の振動を検出する加速度ピックアッ
プ等の振動検出手段と、モーダル解析を行なって振動特
性を算出する振動特性演算部とを有しており、また振動
特性演算部は、例えば加振実験データ収録プログラム、
フーリエ変換プログラム、カーブフィット処理によるモ
ーダル解析プログラム等の所要プログラムを有してい
る。
【0169】次に上記FEM解析手段2Dは、例えば図
10に示すような上記構造物10の複数のコンポーネン
ト10a,10bの結合部周辺部分10cについてFEMモ
デルを作成するとともに該注目領域のFEMモデルにつ
いてFEM解析により、その振動特性(物理質量行列
[M]、物理慣性行列[K])を算出するものであり、それ
らに対応するFEMモデル作成プログラムとFEM解析
プログラムとを有している。
【0170】また、モードシェープ誤差修正手段3D
は、上記構造物10の結合部周辺部分10cの結合点を
指定する結合点指定プログラムと、最小自乗法により該
指定された結合点の内力を計算する内力計算プログラム
と、上記FEM解析手段2DのFEM解析プログラムに
より演算された図10の注目領域Aの振動特性からその
固有値を解析する固有値解析プログラムと、上記内力計
算プログラムにより計算された内力と固有値解析プログ
ラムにより解析された固有値とを用いて内力に対する結
合点の応答から上記構造物10全体における修正モード
シェープを演算する修正モードシェープ演算プログラム
とを備えている。
【0171】さらに、上記歪みエネルギーおよび運動エ
ネルギー計算手段50は、上記モードシェープ誤差修正
手段3Dによって求められた上記修正モードシェープを
モード質量で正規化するモードシェープ正規化プログラ
ム51と、上記対策構成部分の注目領域Aを図10の1
〜4に示すように必要な計算範囲に分割し、それらの各
々についてFEM解析により、物理質量行列[m1],[m2],
・・・,[mi]、物理剛性行列[k1],[k2],・・・,[ki]を各
々求めるFEM解析プログラム52と、上記モードシェ
ープ正規化プログラム51によって正規化されたモード
シェープと上記FEM解析プログラム52によって求め
られた各分割部の上記物理質量行列および物理剛性行列
とに基いて上記分割部1〜4の各部分毎の歪みエネルギ
ーおよび運動エネルギーを計算(歪みエネルギーωri2
{φr}T[ki]{φr},運動エネルギーμri2={φr}T[mi]{φ
r})するエネルギー計算プログラム53と、上記各歪み
エネルギーを固有振動数で割り、当該分割部分の歪みエ
ネルギー寄与率を求めるとともに、上記各運動エネルギ
ーを、そのまま(1で割り)当該分割部分の歪みエネルギ
ー寄与率を求めるエネルギー寄与率計算プログラム(i領
域の歪みエネルギー寄与率Si=ωri2/ωr2、i領域の
運動エネルギー寄与率Si=μri2)54とを備えてい
る。
【0172】有限要素法(FEM)の場合には、対策構成
部の一部(注目領域)のエネルギー分布或いはエネルギー
寄与率を見る為でも、常に全体の有限要素モデルを作成
しなくてはならない。
【0173】したがつて、工数が大で、精度が低い。ま
た、部分構造合成法(BBA)の場合にも、やはり工数が
大で、精度も低く、加振実験部分のエネルギー寄与率を
新に計算する場合には、さらに全体の加振実験を繰り返
す必要がある。
【0174】しかし、上記本実施例の構成によれば、注
目領域のFEMモデルを作成し、一回の加振実験を行う
だけで良く、それらの問題が有効に解決される。
【0175】(実施例6)上記実施例5では、対策構成部
分の一部である注目部分における歪みエネルギーおよび
運動エネルギーの寄与率を計算するに際して本願発明を
適用するようにしたが、本願発明は、また同注目部の入
力寄与率および入力エネルギー寄与率を計算する振動測
定システムにも全く同様に適用することができる。
【0176】図11は、同振動測定システム全体の基本
構成を表しており、同システムは上記実施例5と同様の
加振実験およびモーダル解析手段1Eと、FEM解析手
段2Eと、モードシェープ誤差修正手段3Eとに加え、
さらに入力寄与率計算手段60および入力エネルギーの
寄与率計算手段70を備えて構成されている。
【0177】そして、先ず上記加振実験およびモーダル
解析手段1Eは、上述の実施例5の場合と全く同様に対
象とする構造物(例えばエンジン10aおよびトランスミ
ッション10bよりなる自動車用パワーユニット組立体)
10を加振する加振手段と、該加振手段によって加振さ
れた上記構造物10の振動を検出する加速度ピックアッ
プ等の振動検出手段と、モーダル解析を行なって振動特
性を算出する振動特性演算部とを有しており、また振動
特性演算部は、例えば加振実験データ収録プログラム、
フーリエ変換プログラム、カーブフィット処理によるモ
ーダル解析プログラム等の所要プログラムを有してい
る。
【0178】次に上記FEM解析手段2Eは、上述の実
施例5と同様の図10に示すような上記構造物10の複
数のコンポーネント10a,10bの結合部周辺部分の注
目領域AについてFEMモデルを作成するとともに該注
目領域AのFEMモデルについてFEM解析により、そ
の振動特性(物理質量行列[M]、物理慣性行列[K])を算
出するものであり、それらに対応したFEMモデル作成
プログラムとFEM解析プログラムとを有している。
【0179】また、モードシェープ誤差修正手段3E
は、上記構造物10の結合部周辺の注目領域Aの複数の
結合点を指定する結合点指定プログラムと、最小自乗法
により該指定された複数の結合点の各内力f1,f1・・を
計算する内力計算プログラムと、上記FEM解析手段2
EのFEM解析プログラムにより演算された前記図10
の注目領域Aの振動特性からその固有値を解析する固有
値解析プログラムと、上記内力計算プログラムにより計
算された複数の結合点の内力f1,f1・・と固有値解析プ
ログラムにより解析された固有値とを用いて上記内力
f1,f1・・に対する結合点の応答から上記構造物10全
体における修正モードシェープφ1を演算する修正モー
ドシェープ演算プログラムとを備えている。
【0180】さらに、上記入力寄与率計算手段60は、
上記モードシェープ誤差修正手段3Eによって求められ
た複数の結合点の内力f1,f1・・の合計値ft=Σf1を計
算する内力合計値計算プログラム61と該内力合計値計
算プログラム61により求めた内力f1,f1・・の合計値f
tで各結合点の内力f1を割ることによって各結合点にお
ける入力寄与率v1を求める入力寄与率計算プログラム6
2とを有している。
【0181】また、入力エネルギー寄与率計算手段70
は、上記モードシェープ誤差修正手段3Eで演算された
修正モードシェープφ1に上記各結合点の内力f1を掛け
ることによって上記注目領域Aの結合点のエネルギーフ
ローE1を求める結合点エネルギーフロー計算プログラ
ム71と、該結合点エネルギーフロー計算プログラム7
1によって求めた各結合点のエネルギーフローE1,E1
・・の全てを加算して、そのエネルギ収支Et=ΣE1
求める結合点エネルギー収支計算プログラム72と、各
結合点のエネルギーフローE1を全エネルギ収支Etで割
ることによって各結合点の入力エネルギ寄与率τ11
=E1/Et)を求める入力エネルギ寄与率計算プログラ
ム73とを有して、最終的に入力エネルギ寄与率を計算
するようになっている。
【0182】前述の如く、有限要素法(FEM)の場合に
は、対策構成部の一部(注目領域)のエネルギ分布或いは
入力、入力エネルギ寄与率を見る為でも、常に全体の有
限要素モデルを作成しなくてはならない欠点がある。
【0183】したがつて、工数が大で、精度が低い。ま
た、部分構造合成法(BBA)の場合にも、やはり工数が
大で、精度も低く、加振実験部分の入力、入力エネルギ
ー寄与率を新に計算する場合には更に全体の加振実験を
繰り返す必要がある。
【0184】しかし、上記本実施例の構成によれば、そ
れらの問題が確実に解決される。
【0185】(実施例7)上記実施例6では、対策構成部
の一部である注目部分における結合点の入力寄与率およ
び入力エネルギ寄与率を計算するに際して本願発明を適
用するようにしたが、本願発明は、さらに同注目部の振
動応力分布を計算する際にも同様に適用することができ
る。
【0186】図12は、同振動測定システム全体の基本
構成を表しており、同システムは上記実施例6と同様の
加振実験およびモーダル解析手段1Fと、FEM解析手
段2Fと、モードシェープ誤差修正手段3Fとに加え、
さらに歪みエネルギーおよび応力計算手段80を備えて
構成されている。
【0187】そして、先ず上記加振実験およびモーダル
解析手段1Fは、上述の実施例6の場合と全く同様に対
象とする構造物(例えばエンジン10aおよびトランスミ
ッション10bよりなる自動車用パワーユニット組立体)
10を加振する加振手段と、該加振手段によって加振さ
れた上記構造物10の振動を検出する加速度ピックアッ
プ等の振動検出手段と、モーダル解析を行なって振動特
性を算出する振動特性演算部とを有しており、また振動
特性演算部は、例えば加振実験データ収録プログラム、
フーリエ変換プログラム、カーブフィット処理によるモ
ーダル解析プログラム等の所要プログラムを有してい
る。
【0188】次に上記FEM解析手段2Fは、図10に
示すような上記実施例5の構造物10の複数のコンポー
ネント10a,10bの結合部周辺部分10cの注目領域A
についてFEMモデルを作成するとともに該注目領域A
のFEMモデルについてFEM解析により、その振動特
性(物理質量行列[M]、物理慣性行列[K])を算出するも
のであり、それらに対応したFEMモデル作成プログラ
ムとFEM解析プログラムとを有している。
【0189】また、モードシェープ誤差修正手段3F
は、上記構造物10の結合部周辺部分10cの注目領域
Aの結合点を指定する結合点指定プログラムと、最小自
乗法により該指定された結合点の内力を計算する内力計
算プログラムと、上記FEM解析手段2FのFEM解析
プログラムにより演算された前記図10の注目領域Aの
振動特性からその固有値を解析する固有値解析プログラ
ムと、上記内力計算プログラムにより計算された内力と
固有値解析プログラムにより解析された固有値とを用い
て上記内力に対する結合点の応答から上記構造物10全
体における修正モードシェープを演算する修正モードシ
ェープ演算プログラムとを備えている。
【0190】さらに、上記歪みエネルギーおよび応力計
算手段80は、上記対策構成部の注目領域Aを図10の
1〜4に示すように必要な計算範囲に分割し、それらの
各々についてFEM解析により、物理剛性行列[k1],
[k2],・・・,[ki]を求めるFEM解析プログラム81
と、上記FEM解析プログラム81によって求められた
各分割部の上記物理剛性行列に基いて上記分割部1〜4
の各部分毎の歪みエネルギー(歪みエネルギーωri2
{φr}T[ki]{φr)を計算する歪みエネルギー計算プログ
ラム82と、FEM解析により上記注目領域Aの体積V
1を求める体積計算プログラム83と、該体積計算プロ
グラム83で計算された体積V1で上記歪みエネルギー
ωr1 2を割り、応力σr1を計算する応力計算プログラム
84とを備えている。
【0191】前に述べたように有限要素法(FEM)の場
合には、対策構成部の一部の歪みエネルギー分布或いは
振動応力を見る為でも、常に全体の有限要素モデルを作
成しなくてはならない。
【0192】したがつて、工数が大で、精度が低い。ま
た、部分構造合成法(BBA)の場合にも、やはり工数が
大で、精度も低く、加振実験部分のエネルギー寄与率を
新に計算する場合には、さらに全体の加振実験を繰り返
す必要がある。
【0193】しかし、上記本実施例の構成によれば、そ
れらの全ての問題が確実に解決される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本願発明の実施例1に係る振動測定シ
ステムの基本構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、同実施例1における振動測定対象構造
物の構成部分変更前後のモデル(a),(b)を対比して示す
図である。
【図3】図3は、同実施例1における振動測定モデルを
示す説明図である。
【図4】図4は、同実施例1の振動測定システムの測定
効果を確認するための対象構造物の数学モデルである。
【図5】図5は、同実施例1における図4の数学モデル
を使用した各振動モード毎のモードシェープ修正例を示
す特性図である。
【図6】図6は、本願発明の実施例2に係る振動測定シ
ステムの基本構成を示すブロック図である。
【図7】図7は、本願発明の実施例3に係る振動測定シ
ステムの基本構成を示すブロック図である。
【図8】図8は、本願発明の実施例4に係る振動測定シ
ステムの基本構成を示すブロック図である。
【図9】図9は、本願発明の実施例5に係る振動測定シ
ステムの基本構成を示すブロック図である。
【図10】図10は、同実施例5における振動測定対象
構造物の対策構成部の注目領域の分割方法を示す図であ
る。
【図11】図11は、本願発明の実施例6に係る振動測
定システムの基本構成を示すブロック図である。
【図12】図12は、本願発明の実施例7に係る振動測
定システムの基本構成を示すブロック図である。
【図13】図13は、従来の問題点を示す構造物変形状
態の説明図である。
【符号の説明】
1、1A,1B,1C,1D,1E,1Fはモーダル解析手
段、2,2A,2B,2C,2D,2E,2FはFEM解析手
段、3,3A,3B,3C,3D,3E,3Fはモードシェー
プ誤差修正手段、4はE−BBA演算手段、10は構造
物、10aはエンジン、10bはトランスミッション、3
0はBBA演算手段、40は感度解析手段、50は歪み
エネルギーおよび運動エネルギー計算手段、60は入力
寄与率計算手段、70は入力エネルギー寄与率計算手
段、80は歪みエネルギーおよび応力計算手段である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造物の対策構成部分の形状等を変更す
    る場合において、形状等変更後の構造物全体の振動特性
    を求める振動測定システムであって、 形状等変更前の構造物について加振実験を行ない、該加
    振実験の結果得られた実測データにモーダル解析を施し
    て上記形状等変更前の構造物全体の振動特性を演算する
    モーダル解析手段と、形状等を変更する対策構成部分の
    FEMモデルを作成し、該作成されたFEMモデルにF
    EM解析を施して振動特性を演算するFEM解析手段
    と、上記モーダル解析手段によるモーダル解析によって
    得られた振動特性と上記FEM解析手段によるFEM解
    析によって得られた振動特性とから対策構成部分と非対
    策構成部分との結合点に働く内力を演算する内力演算手
    段と、該内力演算手段により演算された内力に対する上
    記結合点の応答性を演算し、該演算値をパラメータとし
    て上記モーダル解析手段の解析誤差を修正する解析誤差
    修正手段とを備えてなることを特徴とする振動測定シス
    テム。
  2. 【請求項2】 連結部材を介して相互に結合された少く
    とも2組の構成部分よりなる構造物に第3の構造物を付
    加する場合において、該第3の構造物付加後の構造物全
    体の振動特性を求める振動測定システムであって、 上記第3の構造物を付加する前の構造物について加振実
    験を行ない、該加振実験の結果得られた実測データにモ
    ーダル解析を施して上記少なくとも2組の構成部分より
    なる構造物の振動特性を演算するモーダル解析手段と、
    上記連結部材及び上記第3の構造物のFEMモデルを各
    々作成する一方、上記連結部材のFEMモデルにFEM
    解析を施して振動特性を演算する第1のFEM解析手段
    と、上記第3の構造物のFEMモデルにFEM解析を施
    して振動特性を演算する第2のFEM解析手段と、上記
    モーダル解析手段および第1のFEM解析手段によって
    演算された上記少なくとも2組の構成部分よりなる構造
    物の内の上記第3の構造物に近い構成部分の振動特性と
    上記第2のFEM解析手段によって演算された振動特性
    とを加算して上記第3の構造物を付加した後の構造物全
    体の振動特性を演算する振動特性演算手段とを備えてな
    る振動測定システムにおいて、上記モーダル解析手段に
    よるモーダル解析によって得られた振動特性と上記第1
    のFEM解析手段によるFEM解析によって得られた振
    動特性とから上記連結部材の結合点に働く内力を演算す
    る内力演算手段と、該内力演算手段により演算された内
    力に対する上記結合点の応答性を演算し、該演算値をパ
    ラメータとして上記モーダル解析手段の解析誤差を修正
    する解析誤差修正手段とを設けたことを特徴とする振動
    測定システム。
  3. 【請求項3】 構造物の対策構成部分の形状等を変更す
    る場合において、形状等変更後の構造物全体の振動特性
    を求める振動測定システムであって、 形状等変更前の構造物について加振実験を行ない、該加
    振実験の結果得られた実測データにモーダル解析を施し
    て上記形状等変更前の構造物全体の振動特性を演算する
    モーダル解析手段と、形状等変更前後の上記対策構成部
    分のFEMモデルを作成し、該作成された両FEMモデ
    ルに各々FEM解析を施して各々の振動特性を演算する
    FEM解析手段と、該FEM解析手段によって演算され
    た上記形状等変更前の対策構成部分のFEMモデルの振
    動特性と形状等変更後の対策構成部分のFEMモデルの
    振動特性との差である振動特性変化分を演算し、この振
    動特性変化分を上記モーダル解析手段によって演算され
    た形状等変更前の構造物全体の振動特性に加算して上記
    形状等変更後の構造物全体の振動特性を演算する振動特
    性演算手段とを備えてなる振動測定システムにおいて、
    上記モーダル解析手段によるモーダル解析によって得ら
    れた振動特性と上記FEM解析手段によるFEM解析に
    よって得られた振動特性とから対策構成部分と非対策構
    成部分との結合点に働く内力を演算する内力演算手段
    と、該内力演算手段により演算された内力に対する上記
    形状等変更部の応答性を演算し、該演算値をパラメータ
    として上記モーダル解析手段の解析誤差を修正する解析
    誤差修正手段とを設けたことを特徴とする振動測定シス
    テム。
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