JPH0893430A - 内燃機関の潤滑システム - Google Patents

内燃機関の潤滑システム

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JPH0893430A
JPH0893430A JP23150094A JP23150094A JPH0893430A JP H0893430 A JPH0893430 A JP H0893430A JP 23150094 A JP23150094 A JP 23150094A JP 23150094 A JP23150094 A JP 23150094A JP H0893430 A JPH0893430 A JP H0893430A
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JP
Japan
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oil
internal combustion
temperature
combustion engine
valve
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JP23150094A
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Inventor
Kenji Ushijima
研史 牛嶋
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オイルポンプの駆動損失を小さく抑えられる
内燃機関の潤滑システムを提供する。 【構成】 機関に駆動されるオイルポンプ1と、オイル
ポンプ1から吐出するオイルを機関の潤滑部4,5に導
く供給通路6と、機関の潤滑部4,5を迂回してオイル
ポンプ1から吐出するオイルを逃がすバイパス通路11
と、バイパス通路11の開口面積を油温が上昇するのに
伴って小さく調節する感温弁12とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の潤滑システ
ムの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の内燃機関の潤滑システムとして、
例えば図9に示すようなものがある(特開平6−200
724号公報、参照)。
【0003】これについて説明すると、機関により駆動
される定容量型オイルポンプ1は、オイルパン9に溜め
られたオイルを吸い上げ、機関各部に供給するようにな
っている。
【0004】オイルポンプ1から吐出するオイルは、レ
ギュレータバルブ2、オイルフィルタ3が介装される供
給通路6を経てクランクシャフトの主軸受等を含むメイ
ン潤滑部4と、オリフィス8を介してシリンダヘッド上
の動弁系潤滑部5の二系等に分流して導かれる。
【0005】オイルポンプ1の吐出圧特性は、油温が最
も上昇する運転条件でも、潤滑を行うのに最低限必要が
値が得られるようにレギュレータバルブ2を介して調節
され、機関各部の耐久性を損なわないようになってい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、オイルポン
プ1の駆動力は、その吐出圧と吐出流量の積によって決
まるため、吐出圧が高いほど大きくなる。
【0007】また、低回転域では潤滑部を循環する油量
が増大するほど、潤滑部の油温が低下して摩擦損失が増
大する傾向があるため、低回転域においてもオイルポン
プ1の駆動力はその吐出圧が高いほど大きくなる。
【0008】このため、最高油温時に適正な吐出圧が得
られるようにレギュレータバルブ2の開弁特性を設定す
ると、通常油温時は図3に破線で示すようにオイルポン
プ1の吐出圧が必要以上に高くなり、オイルポンプ1の
駆動損失が増大するという問題点がある。
【0009】本発明は上記の問題点を解消し、オイルポ
ンプの駆動損失を小さく抑えられる内燃機関の潤滑シス
テムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の内燃機
関の潤滑システムは、機関に駆動されるオイルポンプ
と、オイルポンプから吐出するオイルを機関の潤滑部に
導く供給通路と、機関の潤滑部を迂回してオイルポンプ
から吐出するオイルを逃がすバイパス通路と、バイパス
通路の開口面積を油温が上昇するのに伴って小さく調節
する感温弁と、を備える。
【0011】請求項2に記載の内燃機関の潤滑システム
は、請求項1に記載の発明において、感温弁は油温が予
め設定された所定値以上に上昇するとバイパス通路を略
全閉する構成とする。
【0012】請求項3に記載の内燃機関の潤滑システム
は、請求項1または2に記載の発明において、供給通路
の途中にオイルを濾過するオイルフィルタを介装し、バ
イパス通路をオイルフィルタより下流側の供給通路に接
続する。
【0013】請求項4に記載の内燃機関の潤滑システム
は、請求項1から3のいずれか一つに記載の発明におい
て、感温弁の開度をサーモワックスの熱膨張によって起
こる体積変化に応じて変化させる機構を備える。
【0014】請求項5に記載の内燃機関の潤滑システム
は、請求項1から3のいずれか一つに記載の発明におい
て、互いに熱膨張率の異なる2枚の板状部材を張り合わ
せたバイメタルを備え、感温弁の開度をバイメタルの変
形に応じて変形させる機構を備える。
【0015】請求項6に記載の内燃機関の潤滑システム
は、請求項1から3のいずれか一つに記載の発明におい
て、第一の部材と、第一の部材より熱膨張率の小さい第
二の部材を備え、感温弁の開度を第一の部材と第二の部
材の間に画成される隙間によって変化させる構造とす
る。
【0016】請求項7に記載の内燃機関の潤滑システム
は、請求項6に記載の発明において、第一の部材として
円盤状部材を備え、第一の部材より熱膨張率の小さい第
二の部材として円筒状部材を備え、感温弁の開度を円筒
状部材の内周部と円盤状部材の外周部の間に画成される
隙間によって変化させる構造とする。
【0017】請求項8に記載の内燃機関の潤滑システム
は、請求項6に記載の発明において、第一の部材として
棒状部材を備え、第一の部材より熱膨張率の小さい第二
の部材として筒状部材を備え、感温弁の開度を筒状部材
の底部と棒状部材の先端の間に画成される隙間によって
変化させる構造とする。
【0018】
【作用】請求項1に記載の内燃機関の潤滑システムにお
いて、感温弁は油温が低下するのに応じてバイパス通路
の開口面積を大きくして、通路抵抗を減らす。これによ
り低油温時でもオイルポンプの吐出圧が必要以上に上昇
することが抑えられ、オイルポンプの駆動損失を小さく
抑えられる。
【0019】請求項2に記載の内燃機関の潤滑システム
において、感温弁は油温が所定値以上に上昇するとバイ
パス通路を略全閉してオイルポンプの吐出圧を最高に高
める。感温弁が略全閉する油温を機関各部の耐久性が保
証される最高温度に設定することにより、油温が最も上
昇する運転条件でも、オイルポンプの吐出圧を十分に高
められ、機関各部の耐久性を損なわない。
【0020】請求項3に記載の内燃機関の潤滑システム
において、バイパス通路をオイルフィルタより下流側の
供給通路に接続するため、オイルフィルタによって濾過
された清浄なオイルが感温弁に導かれ、感温弁の作動不
良を来すことを防止できる。
【0021】請求項4に記載の内燃機関の潤滑システム
において、感温弁の開度はサーモワックスの熱膨張によ
って起こる体積変化に応じて変化する。
【0022】請求項5に記載の内燃機関の潤滑システム
において、感温弁の開度はバイメタルの変形に応じて変
形する。
【0023】請求項6に記載の内燃機関の潤滑システム
において、感温弁の開度は互いに熱膨張率の異なる第一
の部材と第二の部材の間に画成される隙間によって変化
する。
【0024】請求項7に記載の内燃機関の潤滑システム
において、感温弁はその開度が円筒状部材の内周部と円
盤状部材の外周部の間に画成される隙間によって変化
し、バイパス通路の開口面積の調整幅を大きく設定する
ことができる。
【0025】請求項8に記載の内燃機関の潤滑システム
において、感温弁はその開度が筒状部材の底部と棒状部
材の先端の間に画成される隙間によって変化し、バイパ
ス通路の開口面積を精密に調節することができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0027】図1に示すように、機関により駆動される
定容量型オイルポンプ1は、オイルパン9に溜められた
オイルを吸い上げ、機関各部に供給するようになってい
る。
【0028】オイルポンプ1から吐出するオイルは、レ
ギュレータバルブ2、オイルフィルタ3が介装される供
給通路6を経てクランクシャフトの主軸受等を含むメイ
ン潤滑部4と、オリフィス8を介してシリンダヘッド上
の動弁系潤滑部5の二系等に分流して導かれる。
【0029】オイルフィルタ3はオイル中に混入する異
物等を取り除き、清浄なオイルが機関各部に供給される
ようになっている。
【0030】オイルポンプ1から吐出するオイルをメイ
ン潤滑部4と動弁系潤滑部5を迂回して逃がすバイパス
通路11が配設される。バイパス通路11はその入口側
端部が供給通路6のオイルフィルタ3より下流側に接続
され、その出口側端部がクランク室を介してオイルパン
9に連通する。なお、バイパス通路11の出口側端部を
オイルポンプ1の吸込側に連通させてもよい。
【0031】バイパス通路11の開口面積を油温が上昇
するのに応じて小さくする感温弁12が設けられる。
【0032】図2に示すように、シリンダブロック13
は供給通路6を画成する壁部14を有し、バイパス通路
11としてこの壁部14に供給通路6とクランク室15
を連通するバイパス通孔16が形成される。
【0033】感温弁12は、バイパス通孔16を開閉す
る弁体17を備える。弁体17の先端は円錐面状に突出
形成される一方、バイパス通孔16の供給通路6に対す
る開口部に弁体17を着座させるシート部19がテーパ
状に形成される。
【0034】感温弁12は、弁体17を開弁方向に付勢
するリターンスプリング20と、このリターンスプリン
グ20に抗して弁体17を閉弁方向に駆動するサーモワ
ックス21を備える。
【0035】弁体17の基端部に当接するロッド24が
設けられ、ロッド24の基端部を包む弾性体23がハウ
ジング22の内部に取付けられる。サーモワックス21
はハウジング22と弾性体23の間に封入される。
【0036】ハウジング22は供給通路6を流れるオイ
ルにさらされ、オイルからの伝熱によりサーモワックス
21の温度が上昇すると、サーモワックス21が膨張
し、体積変化を起こす。感温弁12は、サーモワックス
21が膨張するのに伴って弾性体23を介してロッド2
4を押し出し、弁体17を閉弁方向に移動するようにな
っている。
【0037】感温弁12は、油温が所定値以上に上昇す
ると、弁体17がシート部19に着座して、バイパス通
孔16を全閉する構成とする。この感温弁12が全閉す
る設定油温は、機関各部の耐久性が保証される最高温度
に設定される。
【0038】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0039】図3は、オイルポンプ1の吐出圧と機関回
転数の関係を示す特性図である。機関回転数に対するオ
イルポンプ1の吐出圧の上昇率は、レギュレータバルブ
2が閉弁した低回転数域で大きく、レギュレータバルブ
2が開弁する回転域で小さくなる。
【0040】油温が上昇するほどオイルの粘性は低下し
て通路抵抗が小さくなるため、仮に感温弁12が設けら
れない場合は、オイルポンプ1の吐出圧が油温が上昇す
るほど低下するので、最高油温時に適正な吐出圧が得ら
れるように設定すると、通常油温時は図3に破線で示す
ようにオイルポンプ1の吐出圧が必要以上に高くなり、
オイルポンプ1の駆動損失が必要以上に増大するという
問題点がある。
【0041】これに対処して、感温弁12は油温が低い
程バイパス通路11の開口面積を大きくして、オイルポ
ンプ1から吐出するオイルが循環する通路抵抗が油温に
応じて大きく変動しなように調節する。これにより通常
油温時も図3に実線で示すようにオイルポンプ1の吐出
圧が最高油温時と同等に保たれ、オイルポンプ1の駆動
損失を小さく抑えられ、機関の燃費を低減することがで
きる。
【0042】感温弁12は油温が所定値以上に上昇する
とバイパス通路11を略全閉してオイルポンプの吐出圧
を高めることにより、油温が最も上昇する運転条件で
も、オイルポンプの吐出圧が十分に高められ、機関各部
の耐久性を損なわない。
【0043】感温弁12はサーモワックス21の熱膨張
により開閉作動する構造のため、構造の簡素化がはか
れ、十分な耐久性が確保される。
【0044】また、バイパス通路11は供給通路6のオ
イルフィルタ3より下流側に接続される構造のため、オ
イルフィルタ3によって異物等が取り除かれた清浄なオ
イルが感温弁12に導かれ、感温弁12の作動不良等を
防止することができる。
【0045】次に、図4に示した他の実施例について説
明する。なお、図1、図2との対応部分には同一符号を
用いて説明する。
【0046】感温弁12は、弁体17を開弁方向に付勢
するリターンスプリング20と、このリターンスプリン
グ20に抗して弁体17を閉弁方向に駆動するバイメタ
ル31を備える。
【0047】バイメタル31は熱膨張率の異なる2枚の
板状部材を張り合わせて形成され、その基端部がボルト
32を介して機関本体に固定され、その先端部が弁体1
7の基端部に当接する。
【0048】バイメタル31は供給通路6を流れるオイ
ルにさらされ、オイルからの伝熱によりその温度が上昇
すると、2枚の板状部材の熱膨張差によってその先端部
が図中下方に反るように曲げ変形を起こし、弁体17を
閉弁方向に駆動するようになっている。
【0049】感温弁12は、油温が所定値以上に上昇す
ると、弁体17がシート部19に着座して、バイパス通
孔16を全閉する構成とする。この感温弁12が全閉す
る設定油温は、機関各部の耐久性が保証される最高温度
に設定される。
【0050】この場合、感温弁12はバイメタル31に
より開閉作動する構造のため、構造の簡素化がはかれ、
十分な耐久性が確保される。
【0051】次に、図5に示した他の実施例について説
明する。なお、図1、図2との対応部分には同一符号を
用いて説明する。
【0052】シリンダブロック13にオイルフィルタ3
が取付けられる。図中6aはオイルポンプ1から吐出す
るオイルをオイルフィルタ3に導く供給通路、6bはオ
イルフィルタ3から出たオイルを機関各部に導く供給通
路である。
【0053】シリンダブロック13にはオイルフィルタ
3より下流側の供給通路6bとクランク室15を連通す
るバイパス通孔41が形成される。
【0054】バイパス通孔41のクランク室15に開口
する端部を開閉する感温弁12が設けられる。
【0055】感温弁12は熱膨張率の異なる円盤状部材
42とこれを嵌合させる円筒状部材43を備える。円盤
状部材42は環状突起部45を介して円筒状部材43の
底部に重ねられ、両者はシリンダブロック13にボルト
44を介して同心状に結合される。
【0056】バイパス通路11は、図6にも示すよう
に、バイパス通孔41と、円筒状部材43に開口した通
孔46と、円筒状部材43の外周面43aと円盤状部材
42の内周面42aの間に画成される隙間47とによっ
て構成される。
【0057】円盤状部材42は円筒状部材43より熱膨
張率の小さい材質で形成され、円盤状部材42と円筒状
部材43の温度が上昇するのにしたがって両者の間に画
成される隙間47は小さくなり、油温が所定値以上に上
昇すると、円盤状部材42の外周面42aが円筒状部材
43の内周面43aに接合して、バイパス通路11を全
閉する構成とする。この感温弁12が全閉する設定油温
は、機関各部の耐久性が保証される最高温度に設定され
る。
【0058】感温弁12は、円筒状部材43の外周面4
3aと円盤状部材42の内周面42aの間に画成される
隙間47の断面積を変化させる構造のため、バイパス通
路11の開口面積の調整幅を大きく設定することができ
る。
【0059】この場合、感温弁12は基本的に熱膨張率
の異なる2つの部材42,43によって構成されるた
め、構造の簡素化がはかれ、十分な耐久性が確保され
る。
【0060】次に、図7に示した他の実施例について説
明する。なお、図1、図2との対応部分には同一符号を
用いて説明する。
【0061】シリンダブロック13にオイルフィルタ3
が取付けられる。図中6aはオイルポンプ1から吐出す
るオイルをオイルフィルタ3に導く供給通路、6bはオ
イルフィルタ3から出たオイルを機関各部に導く供給通
路である。
【0062】シリンダブロック13にはオイルフィルタ
3より下流側の供給通路6bとクランク室15を連通す
るバイパス通孔51とバイパス通孔50が形成される。
【0063】バイパス通孔51には円柱状の感温弁12
が介装される。通孔51の一端に螺合するボルト54が
設けられ、ボルト54の先端と感温弁12の間にスプリ
ング55が介装される。感温弁12はスプリング55の
付勢力により通孔16の途中に形成されたテーパ面62
に押付られる。
【0064】図8に示すように、感温弁12は熱膨張率
の異なる円柱52とこれを嵌合させる筒状部材53を備
える。円柱52はその基端部を筒状部材53の基端部に
螺合させて、筒状部材53に対して同心状に固定され
る。
【0065】バイパス通路11は、バイパス通孔51
と、筒状部材53の底部53aに開口した通孔56と、
筒状部材53の底部53aと円柱52の先端面52aの
間に画成される隙間57と、円筒状部材43の側部に開
口した通孔61と、バイパス通孔50によって構成され
る。
【0066】円柱52は筒状部材53より熱膨張率の小
さい材質で形成され、円柱52と筒状部材53の温度が
上昇するのにしたがって両者の間に画成される隙間57
は小さくなり、油温が所定値以上に上昇すると、円柱5
2の先端面52aが筒状部材53の底部53aに接合し
て、バイパス通路11を全閉する構成とする。この感温
弁12が全閉する設定油温は、機関各部の耐久性が保証
される最高温度に設定される。
【0067】感温弁12は、筒状部材53の底部53a
と円柱52の先端面52aの間に画成される隙間57の
断面積を変化させる構造のため、バイパス通路11の開
口面積を精密に調節することができる。
【0068】この場合、感温弁12は基本的に熱膨張率
の異なる2つの部材52,53によって構成されるた
め、構造の簡素化がはかれ、十分な耐久性が確保され
る。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の内
燃機関の潤滑システムは、機関に駆動されるオイルポン
プと、オイルポンプから吐出するオイルを機関の潤滑部
に導く供給通路と、機関の潤滑部を迂回してオイルポン
プから吐出するオイルを逃がすバイパス通路と、バイパ
ス通路の開口面積を油温が上昇するのに伴って小さく調
節する感温弁とを備えたため、低油温時でもオイルポン
プの吐出圧が必要以上に上昇することが抑えられ、オイ
ルポンプの駆動損失を小さく抑えられ、機関の燃費を低
減できる。
【0070】請求項2に記載の内燃機関の潤滑システム
は、請求項1に記載の発明において、感温弁は油温が予
め設定された所定値以上に上昇するとバイパス通路を略
全閉する構成としたため、感温弁が略全閉する油温を機
関各部の耐久性が保証される最高温度に設定することに
より、油温が最も上昇する運転条件でも、オイルポンプ
の吐出圧が十分に高められ、機関各部の耐久性を損なわ
ない。
【0071】請求項3に記載の内燃機関の潤滑システム
は、請求項1または2に記載の発明において、供給通路
の途中にオイルを濾過するオイルフィルタを介装し、バ
イパス通路をオイルフィルタより下流側の供給通路に接
続したため、オイルフィルタによって濾過された清浄な
オイルが感温弁に導かれ、感温弁の作動不良を来すこと
を防止できる。
【0072】請求項4に記載の内燃機関の潤滑システム
は、請求項1から3のいずれか一つに記載の発明におい
て、感温弁の開度をサーモワックスの熱膨張によって起
こる体積変化に応じて変化させる機構を備えたため、感
温弁は構造の簡素化がはかれ、耐久性を十分に確保する
ことができる。
【0073】請求項5に記載の内燃機関の潤滑システム
は、請求項1から3のいずれか一つに記載の発明におい
て、互いに熱膨張率の異なる2枚の板状部材を張り合わ
せたバイメタルを備え、感温弁の開度をバイメタルの変
形に応じて変形させる機構を備えたため、感温弁はバイ
メタルを介して構造の簡素化がはかれ、耐久性を十分に
確保することができる。
【0074】請求項6に記載の内燃機関の潤滑システム
は、請求項1から3のいずれか一つに記載の発明におい
て、第一の部材と、第一の部材より熱膨張率の小さい第
二の部材を備え、感温弁の開度を第一の部材と第二の部
材の間に画成される隙間によって変化させる構造とした
ため、感温弁は構造の簡素化がはかれ、耐久性を十分に
確保することができる。
【0075】請求項7に記載の内燃機関の潤滑システム
は、請求項6に記載の発明において、第一の部材として
円盤状部材を備え、第一の部材より熱膨張率の小さい第
二の部材として円筒状部材を備え、感温弁の開度を円筒
状部材の内周部と円盤状部材の外周部の間に画成される
隙間によって変化させる構造としたため、バイパス通路
の開口面積の調整幅を大きく設定することができる。
【0076】請求項8に記載の内燃機関の潤滑システム
は、請求項6に記載の発明において、第一の部材として
棒状部材を備え、第一の部材より熱膨張率の小さい第二
の部材として筒状部材を備え、感温弁の開度を筒状部材
の底部と棒状部材の先端の間に画成される隙間によって
変化させる構造としたため、バイパス通路の開口面積を
精密に調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す潤滑システム図。
【図2】同じく感温弁の断面図。
【図3】ポンプ吐出圧の特性図。
【図4】他の実施例を示す感温弁の断面図。
【図5】さらに他の実施例を示す感温弁等の断面図。
【図6】同じく感温弁等の側面図。
【図7】さらに他の実施例を示す感温弁等の断面図。
【図8】同じく感温弁の側面図。
【図9】従来例を示す潤滑システム図。
【符号の説明】
1 オイルポンプ 2 レギュレータバルブ 3 オイルフィルタ 4 メイン潤滑部 5 ヘッド潤滑部 6 供給通路 11 バイパス通路 12 感温弁 15 クランク室 17 弁体 21 サーモワックス 31 バイメタル 42 円盤状部材 43 円筒状部材 47 隙間 52 棒状部材 53 筒状部材 57 隙間

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機関に駆動されるオイルポンプと、 オイルポンプから吐出するオイルを機関の潤滑部に導く
    供給通路と、 機関の潤滑部を迂回してオイルポンプから吐出するオイ
    ルを逃がすバイパス通路と、 バイパス通路の開口面積を油温が上昇するのに伴って小
    さく調節する感温弁と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の潤滑システム。
  2. 【請求項2】感温弁は油温が予め設定された所定値以上
    に上昇するとバイパス通路を略全閉する構成としたこと
    を特徴とする請求項1に記載の内燃機関の潤滑システ
    ム。
  3. 【請求項3】供給通路の途中にオイルを濾過するオイル
    フィルタを介装し、 バイパス通路を供給通路のオイルフィルタより下流側に
    接続したことを特徴とする請求項1または2に記載の内
    燃機関の潤滑システム。
  4. 【請求項4】感温弁の開度をサーモワックスの熱膨張に
    よって起こる体積変化に応じて変化させる機構を備えた
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載
    の内燃機関の潤滑システム。
  5. 【請求項5】互いに熱膨張率の異なる2枚の板状部材を
    張り合わせたバイメタルを備え、 感温弁の開度をバイメタルの変形に応じて変形させる機
    構を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか
    一つに記載の内燃機関の潤滑システム。
  6. 【請求項6】第一の部材と、第一の部材より熱膨張率の
    小さい第二の部材を備え、 感温弁の開度を第一の部材と第二の部材の間に画成され
    る隙間によって変化させる構造としたことを特徴とする
    請求項1から3のいずれか一つに記載の内燃機関の潤滑
    システム。
  7. 【請求項7】第一の部材として円盤状部材を備え、 第一の部材より熱膨張率の小さい第二の部材として円筒
    状部材を備え、 感温弁の開度を円筒状部材の内周部と円盤状部材の外周
    部の間に画成される隙間によって変化させる構造とした
    ことを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の潤滑シス
    テム。
  8. 【請求項8】第一の部材として棒状部材を備え、 第一の部材より熱膨張率の小さい第二の部材として筒状
    部材を備え、 感温弁の開度を筒状部材の底部と棒状部材の先端の間に
    画成される隙間によって変化させる構造としたことを特
    徴とする請求項6に記載の内燃機関の潤滑システム。
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