JP2015110907A - ターボチャージャの潤滑油供給機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】潤滑油の温度が低い場合における軸受部への潤滑油の供給量の不足を防止することが可能なターボチャージャの潤滑油供給機構を提供する。【解決手段】オイルポンプから圧送される潤滑油を、コンプレッサホイールとタービンホイールとを連結したシャフトが回転可能に支持される軸受部へと案内する供給油路と、供給油路に設けられ、当該供給油路を流通する潤滑油の圧力に基づいて当該潤滑油の流路の開口面積を変更することによって潤滑油の流量を調整する流量制御弁50とを具備するターボチャージャの潤滑油供給機構であって、流量制御弁50は、供給油路を流通する潤滑油の温度が低いほど、流量制御弁50によって変更される潤滑油の流路の開口面積を増加させる調圧スクリュ140を具備した。【選択図】図6

Description

本発明は、コンプレッサホイールとタービンホイールとを連結したシャフトを回転可能に支持する軸受部へと潤滑油を供給するターボチャージャの潤滑油供給機構の技術に関する。
従来、コンプレッサホイールとタービンホイールとを連結したシャフトを回転可能に支持する軸受部へと潤滑油を供給するターボチャージャの潤滑油供給機構の技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
特許文献1に記載のターボチャージャの潤滑油供給機構は、オイルポンプにより圧送される潤滑油を軸受部へと供給するための供給油路(ターボチャージャ用給油通路)と、軸受部から潤滑油を排出するための戻り油路(戻り管路)と、軸受部を迂回するように供給油路と戻り油路とを連通するドレン油路(ドレーン通路)と、ドレン油路の中途部に設けられる圧力調整弁と、を具備するものである。
このような構成において、オイルポンプの吐出圧力(ひいては供給油路内の圧力)が高くなった場合には、圧力調整弁が開いて供給油路内の潤滑油をドレン油路に逃がすことで、供給油路内の圧力を所定圧力以下になるように調整している。これによって、潤滑油が軸受部へ過剰に供給されるのを防止することができる。
しかしながら、このような構成においては、オイルポンプは軸受部に供給される潤滑油だけでなく、圧力調整弁を介して逃がされることになる潤滑油も含めた多量の潤滑油を圧送するため、当該オイルポンプの仕事に無駄がある点で不利であった。
そこで本出願人は、特許文献2において、供給油路の流路を絞ることで、軸受部へと供給される潤滑油の流量を調整することが可能なターボチャージャの潤滑油供給機構に関する技術を提案した。当該技術によれば、過剰な潤滑油が軸受部へ供給されるのを防止しながらも、オイルポンプの仕事を低減することが可能となる。
しかしながら、当該技術では、温度変化による潤滑油の動粘度の変化が考慮されていなかった。すなわち、潤滑油の温度が低い場合には当該潤滑油の動粘度が高くなるため、軸受部へと供給される潤滑油の量(供給量)が不足するおそれがある。
特開平8−93490号公報 特願2013−49707号
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、潤滑油の温度が低い場合における軸受部への潤滑油の供給量の不足を防止することが可能なターボチャージャの潤滑油供給機構を提供することである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、オイルポンプから圧送される潤滑油を、コンプレッサホイールとタービンホイールとを連結したシャフトが回転可能に支持される軸受部へと案内する供給油路と、前記供給油路に設けられ、当該供給油路を流通する潤滑油の圧力に基づいて当該潤滑油の流路の開口面積を変更することによって潤滑油の流量を調整する流量制御弁とを具備するターボチャージャの潤滑油供給機構であって、前記流量制御弁は、前記供給油路を流通する潤滑油の温度が低いほど、前記流量制御弁によって変更される潤滑油の流路の開口面積を増加させる補助流量制御機構を具備するものである。
請求項2においては、前記流量制御弁は、摺動することによって前記開口面積を変更するスプールを具備し、前記補助流量制御機構は、前記スプールに加えられる付勢力を変化させることによって、前記開口面積を変化させるものである。
請求項3においては、前記補助流量制御機構には熱膨張ワックスが用いられるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、潤滑油の温度が低い場合における軸受部への潤滑油の供給量の不足を防止することができる。これによって、当該軸受部における焼き付きの発生を防止することができる。
請求項2においては、簡易な構成で潤滑油の流路の開口面積を変化させることができる。
請求項3においては、潤滑油の温度によって膨張又は収縮する熱膨張ワックスを用いて、簡易な構成で潤滑油の流路の開口面積を変化させることができる。
本発明の一実施形態に係る潤滑油供給機構の全体的な構成を示した模式図。 ターボチャージャの構成を示した側面断面図。 図2におけるA−A断面図。 (a)図3における流量制御弁の拡大図。(b)B−B断面図。 (a)第一油室内の圧力が上昇した状態を示した図。(b)流量制御弁によって潤滑油の流路が絞られる様子を示した図。 潤滑油の温度が低い場合における調圧スクリュを示した拡大断面図。 潤滑油の温度が高い場合における調圧スクリュを示した拡大断面図。
以下では、図中に示した矢印に従って、上下方向、前後方向及び左右方向を定義する。
まず、図1を用いて、本発明の一実施形態に係る潤滑油供給機構1全体の構成の概略を説明する。
潤滑油供給機構1は、後述するターボチャージャ5の軸受部41へと潤滑油を供給するためのものである。潤滑油供給機構1は、主としてオイルパン2、圧送油路3、オイルポンプ4、ターボチャージャ5(より詳細には、当該ターボチャージャ5のうち潤滑油が流通する経路を成す部分)及び戻り油路6により構成される。
オイルパン2は、図示せぬエンジンに設けられて潤滑油を貯溜するものである。オイルパン2には1本の圧送油路3の一端が接続される。圧送油路3の一端には、オイルストレーナ3aが設けられる。当該圧送油路3の他端は、ターボチャージャ5(より詳細には、後述するベアリングハウジング40の供給油路42)に接続される。圧送油路3の中途部には、前記エンジンの回転に応じて駆動されるオイルポンプ4が設けられる。また、圧送油路3の中途部(オイルポンプ4よりも下流側)にはオイルフィルタ7が設けられる。
ターボチャージャ5においては、コンプレッサホイール20とタービンホイール30とがシャフト10によって連結される。当該シャフト10はベアリングハウジング40の軸受部41において回転可能に支持される。
ベアリングハウジング40には供給油路42及び排出油路43が形成される。供給油路42の一端(外側の端部)は前述の通り圧送油路3の他端に接続され、供給油路42の他端(内側の端部)は軸受部41に接続される。供給油路42の中途部には流量制御弁50が設けられる。排出油路43の一端(内側の端部)は軸受部41に接続され、排出油路43の他端(外側の端部)は戻り油路6の一端に接続される。当該戻り油路6の他端はオイルパン2に接続される。
このように構成された潤滑油供給機構1において、前記エンジンの回転に応じてオイルポンプ4が駆動すると、当該オイルポンプ4によってオイルパン2内の潤滑油が圧送油路3を介してターボチャージャ5へと圧送される。当該潤滑油は、流量制御弁50によって適宜流量を調整されながら供給油路42を介してベアリングハウジング40の軸受部41へと案内される。当該軸受部41を潤滑した潤滑油は、排出油路43及び戻り油路6を介してオイルパン2へと戻される。
なお、本実施形態においては特に言及しないが、オイルポンプ4によって圧送された潤滑油は、図示せぬ他の油路を介して前記エンジンの各部へも供給され、当該エンジンの各部を適宜潤滑する。
次に、図2及び図3を用いて、ターボチャージャ5の構成について説明する。
ターボチャージャ5は、前記エンジンのシリンダに圧縮空気を送り込むためのものである。ターボチャージャ5は、主としてシャフト10、コンプレッサホイール20、タービンホイール30、ベアリングハウジング40、流量制御弁50、すべり軸受60、スラストカラー70及びスラスト軸受90を具備する。
シャフト10は、後述するコンプレッサホイール20とタービンホイール30とを連結するものである。シャフト10は、その長手方向(軸線方向)を前後方向へ向けて配置される。
コンプレッサホイール20は、複数の羽根を有し、回転駆動されることによって空気を圧縮するものである。コンプレッサホイール20は、シャフト10の後端部に固定される。
タービンホイール30は、複数の羽根を有し、前記エンジンからの排気を受けて回転することで駆動力を発生させるものである。タービンホイール30は、シャフト10の前端部に一体的に形成される。
ベアリングハウジング40は、シャフト10を間接的に回転可能に支持する略箱状の部材である。ベアリングハウジング40の下部には、オイルパイプアッシ40aが設けられる。
ベアリングハウジング40は、略箱状の部材である。ベアリングハウジング40の底面は平ら(平面)に形成される。
オイルパイプアッシ40aは、略板状の部材とパイプからなる部材である。オイルパイプアッシ40aの上面(フランジ部)は平ら(平面)に形成される。オイルパイプアッシ40aは、その上面をベアリングハウジング40の底面と当接させた状態で、ボルト等によってベアリングハウジング40に固定される。当該オイルパイプアッシ40aによって、圧送油路3及び戻り油路6の一部が形成される。
また、ベアリングハウジング40には、軸受部41、供給油路42及び排出油路43が形成される。
軸受部41は、シャフト10を間接的に回転可能に支持する部分である。軸受部41は円形断面を有し、ベアリングハウジング40を前後方向に貫通するように形成される。
供給油路42は、圧送油路3を介して供給される潤滑油を軸受部41へと案内するためのものである。すなわち、圧送油路3及び供給油路42によって、オイルポンプ4から圧送される潤滑油を軸受部41へと案内するための油路が形成される。供給油路42は、ベアリングハウジング40の下面から上方に向かって形成される。供給油路42の一端(下端)は圧送油路3の他端に接続される(図2及び図3参照)。供給油路42の他端(上端)は、前後に分岐されて軸受部41の前端部及び後端部にそれぞれ接続される。
なお、供給油路42の中途部には、後述する流量制御弁50が設けられる。よって、説明の便宜上、以下では供給油路42のうち一端(下端)から当該流量制御弁50までの部分を第一供給油路42aと、供給油路42のうち当該流量制御弁50から他端(上端)までの部分を第二供給油路42bと、それぞれ記す。
排出油路43は、潤滑油を軸受部41から排出するためのものである。排出油路43は、供給油路42の右方において、ベアリングハウジング40の下面から上方に向かって形成される。排出油路43の一端(上端)は適宜に分岐されて軸受部41の前端部、後端部及び前後中途部にそれぞれ接続される。排出油路43の他端(下端)は戻り油路6の一端に接続される(図2及び図3参照)。
流量制御弁50は、供給油路42を流通する潤滑油の圧力に基づいて当該潤滑油の流路の開口面積を変更することによって当該潤滑油の流量を調整するものである。流量制御弁50は、供給油路42の中途部に設けられる。流量制御弁50は、その長手方向(軸線方向)を左右方向へ向けて配置される。
なお、流量制御弁50の詳細な構成については後述する。
すべり軸受60は、シャフト10を回転可能に支持する略円筒状の軸受である。すべり軸受60は、ベアリングハウジング40の軸受部41の前端部及び後端部(第二供給油路42bと対向する部分)にそれぞれ配置される。当該すべり軸受60にはシャフト10が挿通される。
スラストカラー70は略円筒状に形成され、前後方向に向けて配置される。スラストカラー70にはシャフト10が挿通される。スラストカラー70は、シャフト10に対して相対回転不能となるように固定される。スラストカラー70の前後中途部にはスラスト軸受90が外嵌される。スラスト軸受90は、軸受部41の後方においてベアリングハウジング40と接するように配置される。このようにして、スラスト軸受90はシャフト10に加わる軸線方向の荷重を受けることになる。
次に、図4を用いて、流量制御弁50の構成について説明する。
流量制御弁50は、主として弁本体110、スプール120、スプリング130及び調圧スクリュ140を具備する。
弁本体110は略円筒状の部材である。弁本体110は、その長手方向を左右方向に向けて、ベアリングハウジング40の内部に配置される。この際、弁本体110は、供給油路42及び排出油路43に亘るように配置される。弁本体110には、摺動部111、第一ポート112、第二ポート113、連通油路114、貫通孔115及びめねじ部116が形成される。
摺動部111は、弁本体110の内部を左右方向に貫通するように形成される孔である。摺動部111は円形断面を有するように形成される。摺動部111の左端部は、適宜閉塞部材によって閉塞される。
第一ポート112は、摺動部111と弁本体110の外部とを連通するように形成される孔である。第一ポート112は、ベアリングハウジング40の第一供給油路42aと対向する位置に形成される。
第二ポート113は、摺動部111と弁本体110の外部とを連通するように形成される孔である。第二ポート113は、ベアリングハウジング40の第二供給油路42bと対向する位置に形成される。
連通油路114は、摺動部111の左右中途部と左端部近傍とを、弁本体110の外部を介して連通するものである。連通油路114は、第一連通油路114a、第二連通油路114b及び第三連通油路114cにより構成される。
第一連通油路114aは、弁本体110の左右中途部において摺動部111と弁本体110の外部とを連通するように形成されるものである。第一連通油路114aは、第一ポート112よりも右方に位置するように形成される。
第二連通油路114bは、弁本体110の外周面に形成される溝である。第二連通油路114bは、第一連通油路114aの外側端部から、弁本体110の左端部近傍まで延設される。
第三連通油路114cは、弁本体110の左端部近傍において摺動部111と弁本体110の外部(第二連通油路114bの左端部近傍)とを連通するように形成されるものである。第三連通油路114cは、第一ポート112よりも左方に位置するように形成される。
貫通孔115は、弁本体110を上下方向に貫通する孔である。貫通孔115は、円形断面を有するように形成される。貫通孔115は、ベアリングハウジング40の排出油路43上に位置するように形成される。
めねじ部116は、弁本体110の右端部近傍に形成される。めねじ部116は、摺動部111と同一軸線上の孔の内側にねじを切ることで形成される。
スプール120は、流量制御弁50を流通する潤滑油の流路を適宜に絞るためのものである。スプール120は略円柱状の部材である。スプール120は、その長手方向を左右方向に向けて、弁本体110の摺動部111の内部に配置される。より詳細には、スプール120は、弁本体110の摺動部111の左端部近傍から左右中途部(貫通孔115)に亘って配置される。スプール120には、第一拡径部121及び第二拡径部122が形成される。
第一拡径部121は、その径が他の部分よりも大きくなるように形成される部分である。第一拡径部121は、スプール120の右端部近傍に形成される。第一拡径部121の径(外径)は、弁本体110の摺動部111の径(内径)と略同一となるように形成される。
第二拡径部122は、その径が他の部分よりも大きくなるように形成される部分である。第二拡径部122は、スプール120の左右中途部に、第一拡径部121と所定距離だけ離間して形成される。第二拡径部122は、弁本体110の第一連通油路114aよりも左方かつ第三連通油路114cよりも右方に位置するように形成される。第二拡径部122の径(外径)は、弁本体110の摺動部111の径(内径)と略同一となるように形成される。
また、第二拡径部122は、弁本体110の第一ポート112の一部と対向する位置に形成される。すなわち、第一ポート112は、第二拡径部122によってその一部が閉塞された(絞られた)状態になる。
このように構成されたスプール120の第一拡径部121及び第二拡径部122が弁本体110の摺動部111に対して左右方向に摺動可能に接することにより、当該スプール120が弁本体110の摺動部111の内部において左右方向に摺動可能となるように配置される。また、スプール120が左右方向に摺動することによって、弁本体110の第一ポート112の第二拡径部122による閉塞具合(絞り具合)が変化する。すなわち、当該第一ポート112の開口面積が変更される。
スプリング130は、スプール120の右方(スプール120と後述する調圧スクリュ140との間)に配置され、当該スプール120を所定の力で左方に向かって付勢するものである。
調圧スクリュ140は、スプリング130を右方から支持し、当該スプリング130によってスプール120に加えられる付勢力を調整するためのものである。調圧スクリュ140は、弁本体110のめねじ部116に固定される。
なお、調圧スクリュ140の詳細な構成については後述する。
このように構成された流量制御弁50において、スプール120の第一拡径部121、第二拡径部122及び弁本体110の摺動部111によって囲まれた部分に、潤滑油が満たされる第一油室R1が形成される。また、スプール120の第二拡径部122及び弁本体110の摺動部111によって囲まれた部分に、潤滑油が満たされる第二油室R2が形成される。
第一油室R1と第二油室R2とは、スプール120の第二拡径部122によって区画されると共に、連通油路114によって接続されることになる。
次に、図1から図5までを用いて、潤滑油の供給態様(潤滑油が軸受部41に供給された後、排出される様子)について具体的に説明する。
前述の如く、オイルポンプ4(図1参照)によって圧送された潤滑油は、ベアリングハウジング40の第一供給油路42a及び弁本体110の第一ポート112を介して第一油室R1内へと供給される(図4及び図5参照)。当該第一油室R1内の潤滑油は、第二ポート113を介してベアリングハウジング40の第二供給油路42bへと供給される。この際、第二ポート113を流通する潤滑油の流量は、第一油室R1内の圧力と排出油路43内の圧力との差(差圧)に応じて変化する。
第二供給油路42bへと供給された潤滑油は、当該第二供給油路42bに案内されてベアリングハウジング40の軸受部41へと供給される(図2及び図3参照)。軸受部41へと供給された潤滑油は、当該軸受部41(特に、すべり軸受60)を潤滑した後、当該軸受部41の前端部、後端部及び前後中途部から排出油路43へと流出する。当該潤滑油は、排出油路43及び戻り油路6を介してオイルパン2へと戻される(図1参照)。
次に、図5を用いて、流量制御弁50によって軸受部41へと供給される潤滑油の流量が調整される様子について説明する。
上述の如く、流量制御弁50の第二ポート113を流通する潤滑油の流量(すなわち、軸受部41へと供給される潤滑油の流量)は、第一油室R1内の圧力と排出油路43内の圧力との差(差圧)に応じて変化する。従って、本実施形態に係る流量制御弁50によって当該差圧が略一定となるように制御される。以下、具体的に説明する。
例えば、前記エンジンの回転数が上昇すると、オイルポンプ4の回転数も上昇し、流量制御弁50の第一油室R1へと供給される潤滑油の量も増加する。この場合、第一油室R1内の圧力が上昇するため、当該第一油室R1の圧力と排出油路43の圧力との差(差圧)が大きくなる。従って、このままの状態では、図5(a)に示すように、第二ポート113を流通する潤滑油の流量が増加し、軸受部41に過剰な潤滑油が供給されることになる。
しかし、本実施形態に係る流量制御弁50においては、第一油室R1と第二油室R2とが連通油路114を介して接続されているため、第一油室R1内の圧力が第二油室R2内にも加わることになる。当該第二油室R2内の圧力が第一油室R1と同様に上昇すると、当該第二油室R2内の圧力によって、スプール120が右方へと押圧される。
第二油室R2内の圧力によってスプール120が右方へと押圧されると、図5(b)に示すように、当該圧力による力とスプリング130による付勢力とがつりあう位置までスプール120が右方へと摺動する。
スプール120が右方へと摺動すると、当該スプール120の第二拡径部122によって第一ポート112(潤滑油の流路)がより絞られることになる。すなわち、当該第一ポート112の開口面積が減少する。これによって、第一油室R1へと供給される潤滑油の量が減少し、当該第一油室R1内の圧力が低下する。
このように、第一油室R1内の圧力が上昇すると、流量制御弁50によって潤滑油の流路が絞られ、当該第一油室R1内の圧力が減少するように調整される。これによって、第一油室R1の圧力と排出油路43の圧力との差(差圧)が略一定となるように調整することができる。
一方、第一油室R1内の圧力が減少し、第一油室R1の圧力と排出油路43の圧力との差(差圧)が小さくなった場合には、上記とは逆にスプリング130の付勢力によってスプール120が左方へと摺動する。これによって、第一油室R1へと供給される潤滑油の量が増加し、ひいては第一油室R1内の圧力を増加させることができる。
次に、図6を用いて、調圧スクリュ140の構成について説明する。
調圧スクリュ140は、本発明に係る補助流量制御機構の実施の一形態である。調圧スクリュ140は、主として本体141、芯部材142、摺動座面143、ワックス144及び座面スプリング145を具備する。
本体141は、略円筒状に形成される部材である。本体141は、その長手方向を左右方向に向けて配置される。本体141の外周面にはおねじが切られ、当該おねじを弁本体110のめねじ部116にねじ込むことで、当該本体141が弁本体110に固定される。本体141には、ストッパ部141a及び円環凹部141bが形成される。
ストッパ部141aは、本体141の中心部分に形成される円筒状の部分である。ストッパ部141aは、本体141の右端部近傍から左右略中央部に亘って形成される。
円環凹部141bは、ストッパ部141aの外側に形成される凹部である。円環凹部141bは、ストッパ部141aの外周を右方に向かって凹ませるようにして形成される。
芯部材142は、略円柱状に形成される部材である。芯部材142は、その長手方向を左右方向に向けて、本体141(ストッパ部141a)の内側に固定される。芯部材142には、拡径部142aが形成される。
拡径部142aは、その径が他の部分よりも大きくなるように形成される部分である。拡径部142aは、芯部材142の左端部に形成される。
摺動座面143は、底面(右端面)を有する円筒状に形成される部材である。摺動座面143は、その長手方向を左右方向に向けて配置される。摺動座面143の底面(右端面)には、芯部材142が摺動可能に挿通される。摺動座面143の円筒部の内径は、芯部材142の拡径部142aの外径と略同一となるように形成され、当該摺動座面143の円筒部には芯部材142の拡径部142aが挿通され、摺動座面143は芯部材142に対して摺動可能となっている。このようにして、摺動座面143及び芯部材142によって囲まれた部分に空間が形成される。摺動座面143の左端面には、左方からスプリング130が当接される。
ワックス144は、温度が上昇することにより膨張する熱膨張ワックスである。ワックス144は、摺動座面143及び芯部材142によって囲まれた空間に封入される。
座面スプリング145は、本体141の円環凹部141bに配置され、摺動座面143を所定の力で左方に向かって付勢するものである。
次に、図6及び図7を用いて、上述の如く構成された調圧スクリュ140の動作態様について説明する。
前記エンジンの始動直後等、潤滑油の温度が低い場合には、当該潤滑油の動粘度が高くなる。このような場合には、上述のように流量制御弁50によって第一ポート112の開口面積が調整されたとしても、軸受部41へと供給される潤滑油の量が減少(不足)し、焼き付きが発生するおそれがある。
しかし、このように潤滑油の温度が低い場合には、調圧スクリュ140のワックス144の温度も低い状態になっている。この状態においては、図6に示すようにワックス144の体積は収縮し、摺動座面143は座面スプリング145の付勢力によって左方へと摺動した状態に保持される。摺動座面143が左方へと摺動すると、スプリング130の右端が左方へと押され、当該スプリング130がスプール120を左方へと付勢する付勢力が増加する。これによって、スプール120が左方へと摺動すると、第一ポート112の開口面積が大きくなり(図5(a)参照)、潤滑油が軸受部41へと供給され易くなる。
このように、潤滑油の温度が低く(動粘度が高く)、軸受部41へと供給される潤滑油の量が減少するおそれがある場合には、調圧スクリュ140によってスプール120が自動的に左方へと摺動される。これによって、通常よりも第一ポート112の開口面積が増加し、潤滑油が軸受部41へと供給され易くなる。
一方、前記エンジンの始動からある程度時間が経過し、潤滑油の温度が高くなった場合(暖機後)には、当該潤滑油の動粘度は低くなる。このように潤滑油の温度が高くなった場合には、調圧スクリュ140のワックス144の温度も高くなる。この状態においては、図7に示すようにワックス144の体積は膨張(熱膨張)する。摺動座面143は膨張するワックス144によって右方へと押され、座面スプリング145の付勢力に抗して右方へと摺動する。当該摺動座面143はストッパ部141aに当接するまで右方へと摺動し、その状態に保持される。摺動座面143が右方へと摺動すると、スプリング130の右端部も右方へと移動するため、当該スプリング130がスプール120を左方へと付勢する付勢力が減少する。これによって、潤滑油の温度が低い時に左方へと押されていたスプール120(図6参照)が再び元の位置に戻る(右方へと摺動する)。
このように、潤滑油の温度が高く(動粘度が低く)なった場合には、スプール120を通常通りの位置に戻し、軸受部41に過剰な潤滑油が供給されるのを防止することができる。
なお、スプリング130の付勢力や、調圧スクリュ140の固定位置(弁本体110のめねじ部116における位置)を適宜選定することで、第一油室R1の圧力と第二供給油路42bの圧力との差(差圧)を任意に設定することができ、ひいては軸受部41に供給される潤滑油の量を任意に設定することができる。
以上の如く、本実施形態に係るターボチャージャ5の潤滑油供給機構1は、オイルポンプ4から圧送される潤滑油を、コンプレッサホイール20とタービンホイール30とを連結したシャフト10が回転可能に支持される軸受部41へと案内する供給油路42と、供給油路42に設けられ、当該供給油路42を流通する潤滑油の圧力に基づいて当該潤滑油の流路の開口面積を変更することによって潤滑油の流量を調整する流量制御弁50とを具備するターボチャージャ5の潤滑油供給機構1であって、流量制御弁50は、供給油路42を流通する潤滑油の温度が低いほど、流量制御弁50によって変更される潤滑油の流路の開口面積を増加させる調圧スクリュ140(補助流量制御機構)を具備するものである。
このように構成することにより、潤滑油の温度が低い場合における軸受部41への潤滑油の供給量の不足を防止し、ひいては軸受部41における焼き付きの発生を防止することができる。
また、流量制御弁50は、摺動することによって前記開口面積を変更するスプール120を具備し、調圧スクリュ140は、スプール120に加えられる付勢力を変化させることによって、前記開口面積を変化させるものである。
このように構成することにより、簡易な構成で、潤滑油の流路の開口面積を変化させることができる。
また、調圧スクリュ140にはワックス144(熱膨張ワックス)が用いられるものである。
このように構成することにより、潤滑油の温度によって膨張又は収縮するワックス144を用いて、簡易な構成で潤滑油の流路の開口面積を変化させることができる。
なお、本実施形態においては、ワックス144(熱膨張ワックス)を用いてスプール120に加えられる付勢力を変化させるものとしたが、本発明はこれに限るものではなく、例えば温度の上昇に伴って伸長する形状記憶合金製のバネ等を用いることも可能である。
1 潤滑油供給機構
4 オイルポンプ
5 ターボチャージャ
10 シャフト
20 コンプレッサホイール
30 タービンホイール
40 ベアリングハウジング
41 軸受部
42 供給油路
50 流量制御弁
120 スプール
140 調圧スクリュ(補助流量制御機構)
144 ワックス(熱膨張ワックス)

Claims (3)

  1. オイルポンプから圧送される潤滑油を、コンプレッサホイールとタービンホイールとを連結したシャフトが回転可能に支持される軸受部へと案内する供給油路と、
    前記供給油路に設けられ、当該供給油路を流通する潤滑油の圧力に基づいて当該潤滑油の流路の開口面積を変更することによって潤滑油の流量を調整する流量制御弁とを具備するターボチャージャの潤滑油供給機構であって、
    前記流量制御弁は、
    前記供給油路を流通する潤滑油の温度が低いほど、前記流量制御弁によって変更される潤滑油の流路の開口面積を増加させる補助流量制御機構を具備するターボチャージャの潤滑油供給機構。
  2. 前記流量制御弁は、
    摺動することによって前記開口面積を変更するスプールを具備し、
    前記補助流量制御機構は、
    前記スプールに加えられる付勢力を変化させることによって、前記開口面積を変化させる、
    請求項1に記載のターボチャージャの潤滑油供給機構。
  3. 前記補助流量制御機構には熱膨張ワックスが用いられる、
    請求項2に記載のターボチャージャの潤滑油供給機構。
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