JP4586308B2 - エンジンの潤滑油供給装置 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの潤滑油供給装置、特に、エンジンによって駆動されるオイルポンプからメイン通路に吐出される潤滑油を、クランク系分岐通路を通してクランク系潤滑部に供給するとともに、動弁系分岐通路を通して動弁系潤滑部に供給するようにしたエンジンの潤滑油供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の潤滑油供給装置は、例えば、特開平6−212932号公報に示されていて、同公報に示されている潤滑油供給装置では、前記オイルポンプとして定容量型オイルポンプが採用され、前記クランク系分岐通路にエンジン回転数が上昇するのに伴って流路抵抗を小さくされるクランク系オリフィス(可変絞り)が設けられ、前記動弁系分岐通路にエンジン回転数が上昇するのに伴って流路抵抗を大きくされる動弁系オリフィス(可変絞り)が設けられている。
【0003】
上記した公報に示されている潤滑油供給装置においては、クランク系オリフィス(可変絞り)および動弁系オリフィス(可変絞り)の協働作用により、オイルポンプの吐出圧を抑えることができるものの、オイルポンプとして定容量型オイルポンプが採用されていて、オイルポンプからの吐出量はエンジン回転数の上昇に伴って順次連続的に増大するため、オイルポンプの駆動損失を十分に低減することはできない。なお、オイルポンプとして定容量型オイルポンプを採用するとともに、同オイルポンプに対して調圧バルブを並列的に設けた潤滑油供給装置では、図6に示した折れ点Dまたはd(調圧バルブの減圧作動開始点)を有するA1(低油温時)またはA2(高油温時)の特性線が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記したオイルポンプ(定容量型オイルポンプ)の駆動損失は、オイルポンプとして、例えば、特開平9−126153号公報に示されている可変容量型オイルポンプ(吐出ポートをメイン吐出ポートとサブ吐出ポートとし、これら両吐出ポートからの吐出量を制御弁にて減量制御するようにしたオイルポンプ)を採用することにより、低減可能である。なお、オイルポンプの駆動損失は、他の可変容量型オイルポンプ(吸入ポートをメイン吸入ポートとサブ吸入ポートとし、これら両吸入ポートへの吸入量を制御弁にて減量制御するようにしたオイルポンプ)を採用しても低減可能である。
【0005】
上記した特開平9−126153号公報に示されている可変容量型オイルポンプを採用した潤滑油供給装置では、図6に示した折れ点E,F,Gまたはe,f,gを有するB1(低油温時)またはB2(高油温時)の特性線を得ることが可能であるため、図6のDEFGまたはdefgで囲まれる各領域に相当する駆動損失を低減することが可能である。しかし、現時点ではオイルポンプ駆動損失の更なる低減が要求されている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した要求に対処すべく、エンジンによって駆動されるオイルポンプからメイン通路に吐出される潤滑油を、クランク系分岐通路を通してクランク系潤滑部に供給するとともに、動弁系分岐通路を通して動弁系潤滑部に供給するようにしたエンジンの潤滑油供給装置において、前記オイルポンプとして設定圧以上の吐出圧で吐出量を減少させる可変容量型オイルポンプを採用するとともに、前記メイン通路に油温の上昇に応じて流路を広げて流路抵抗を小さくする油温検知式可変絞りを設けたこと(請求項1に係る発明)に特徴がある。この場合において、前記動弁系分岐通路に油圧の上昇に応じて流路を絞って流路抵抗を大きくする油圧検知式可変絞りを設けること(請求項2に係る発明)も可能である。
【0009】
【発明の作用・効果】
本発明によるエンジンの潤滑油供給装置(請求項1に係る発明)においては、エンジンによって駆動される可変容量型オイルポンプから油温検知式可変絞りを設けたメイン通路に吐出される潤滑油が、クランク系分岐通路を通してクランク系潤滑部に供給されるとともに、動弁系分岐通路を通して動弁系潤滑部に供給される。
【0013】
ところで、メイン通路に設けた油温検知式可変絞りは、油温の上昇に応じて流路を広げて流路抵抗を小さくするものであり、低油温時には高油温時に比して、オイルポンプからの吐出量がエンジン回転数の上昇に伴って増大して吐出圧が上昇する際の上昇勾配を大きくする。このため、低油温時には高油温時に比して、エンジン回転数が低い状態で、オイルポンプの吐出圧が所定圧(油温検知式可変絞りが絞り機能を発揮し始める油圧)に上昇し、それ以降にはメイン通路への潤滑油の供給を抑える。
【0014】
したがって、可変容量型オイルポンプ自体の吐出量減少作用と、油温検知式可変絞りによる潤滑油供給抑制作用の相乗効果が得られて、オイルポンプの駆動損失を十分に低減することが可能である。なお、この場合には、図6に示した折れ点E,F,Gを有し折れ点G(油温検知式可変絞りが絞り機能を発揮し始める油圧)以降の上昇勾配が緩い特性線B1a(低油温時)を得ることが可能であるため、可変容量型オイルポンプを採用しただけの潤滑油供給装置に比して、図6の特性線B1とB1a間の領域に相当する駆動損失を低減することが可能である。
【0015】
上記した本発明の実施に際して、前記動弁系分岐通路に油圧の上昇に応じて流路を絞って流路抵抗を大きくする油圧検知式可変絞りを設けた場合(請求項2に係る発明)においては、エンジンによって駆動される可変容量型オイルポンプから油温検知式可変絞りを設けたメイン通路に吐出される潤滑油が、クランク系分岐通路を通してクランク系潤滑部に供給されるとともに、油圧検知式可変絞りを設けた動弁系分岐通路を通して動弁系潤滑部に供給される。
【0016】
ところで、メイン通路に設けた油温検知式可変絞りは、油温の上昇に応じて流路を広げて流路抵抗を小さくするものであり、低油温時には高油温時に比して、オイルポンプからの吐出量がエンジン回転数の上昇に伴って増大して吐出圧が上昇する際の上昇勾配を大きくする。このため、低油温時には高油温時に比して、エンジン回転数が低い状態で、オイルポンプの吐出圧が所定圧(油温検知式可変絞りが絞り機能を発揮し始める油圧)に上昇し、それ以降にはメイン通路への潤滑油の供給を抑える。
【0017】
一方、動弁系分岐通路に設けた油圧検知式可変絞りは、油圧(オイルポンプの吐出圧)の上昇に応じて流路を絞って流路抵抗を大きくするものであり、オイルポンプからの吐出量がエンジン回転数の上昇に伴って増大して吐出圧が上昇すると、動弁系分岐通路での流路抵抗を大きくして、動弁系分岐通路に必要以上の潤滑油が供給されることを抑えるとともに、クランク系分岐通路への潤滑油の供給量を多くする。このため、クランク系分岐通路への潤滑油の供給量を適正量とする可変容量型オイルポンプの設定が可能となる。
【0018】
したがって、低油温時には、メイン通路に設けた油温検知式可変絞りの作用と、動弁系分岐通路に設けた油圧検知式可変絞りの作用と、可変容量型オイルポンプ自体の吐出量減少作用の相乗作用により、また、高油温時には、動弁系分岐通路に設けた油圧検知式可変絞りの作用と、可変容量型オイルポンプ自体の吐出量減少作用の相乗作用により、オイルポンプの駆動損失を十分に低減することが可能である。なお、この場合には、図6に示した折れ点E,H,I有し折れ点I(油温検知式可変絞りが絞り機能を発揮し始める油圧)以降の上昇勾配が緩い特性線C1(低油温時)または折れ点e,h,iを有する特性線C2(高油温時)を得ることが可能であるため、可変容量型オイルポンプを採用しただけの潤滑油供給装置に比して、図6の特性線B1とC1間または特性線B2とC2間の領域に相当する駆動損失を低減することが可能である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明によるエンジンの潤滑油供給装置を概略的に示していて、この潤滑油供給装置においては、エンジン20によって駆動されるオイルポンプ11にオイルパン12から吸い込まれて同オイルポンプ11からメイン通路P1に吐出される潤滑油が、クランク系分岐通路P2を通してエンジン20のクランク系潤滑部21に供給されるとともに、動弁系分岐通路P3を通してエンジン20の動弁系潤滑部22に供給された後に、エンジン20のオイルパン12に還流するように構成されている。
【0020】
また、図1に示した潤滑油供給装置においては、メイン通路P1に油温検知式可変絞り13とオイルフィルタ14が設けられ、動弁系分岐通路P3に油圧検知式可変絞り15が設けられている。なお、オイルポンプ11に対して並列的に設けたレギュレータバルブ16は、オイルポンプ11の最高吐出圧を規定するものであり、リリーフバルブといわれることもある。
【0021】
ところで、本実施形態においては、オイルポンプ11として、設定圧(図6の点E,e)以上の吐出圧(レギュレータバルブ16により規定される最高吐出圧より低い圧)で図6の特性線B1,B2で示したように吐出量(メイン通路P1への供給量)を減少させる可変容量型オイルポンプ(例えば、特開平9−126153号公報に示されている可変容量型オイルポンプで、吐出ポートをメイン吐出ポートとサブ吐出ポートとし、これら両吐出ポートからの吐出量を制御弁にて減量制御するようにしたオイルポンプ)が採用されている。
【0022】
また、油温検知式可変絞り13として、図2に示した構成でメイン通路P1を流れる油温の上昇に応じて図3に示したように流路を広げて流路抵抗を小さくする可変絞りが採用されるとともに、油圧検知式可変絞り15として、図4に示した構成で動弁系分岐通路P3内油圧の上昇に応じて図5に示したように流路を絞って流路抵抗を大きくする可変絞りが採用されている。
【0023】
図2に示した油温検知式可変絞り13は、有底段付のスリーブ13a1とキャップ13a2からなる弁体13a、この弁体13a内にゴム弾性体13bとともに封入されたサーモワックス13c、弁体13aのキャップ13a2を貫通してゴム弾性体13b内に嵌合するロッド13d、および弁体13aを図2に右方に付勢するスプリング13eによって構成されている。また、油温検知式可変絞り13では、メイン通路P1を流れる油温の上昇に応じて、サーモワックス13cが膨張してゴム弾性体13bを図3に示したように弾性変形させることで、ロッド13dが弁体13aから突出する反作用により、弁体13aがスプリング13eの作用に抗して図2に左方に移動して流路を広げるようになっている。
【0024】
一方、図4に示した油圧検知式可変絞り15は、動弁系分岐通路P3を横切るようにして設けられて同可変絞り15より下流の油圧をパイロット通路を通して図4の左側に受けるスプール15aと、これを図4の左方に付勢するスプリング15bによって構成されている。また、この油圧検知式可変絞り15では、動弁系分岐通路P3内油圧の上昇に応じて、スプール15aがスプリング15bの作用に抗して図4の右方に移動して図5に示したように流路を絞るようになっている。
【0025】
上記のように構成した本実施形態においては、エンジン20によって駆動される可変容量型オイルポンプ11から油温検知式可変絞り13とオイルフィルタ14を設けたメイン通路P1に吐出される潤滑油が、クランク系分岐通路P2を通してクランク系潤滑部21に供給されるとともに、油圧検知式可変絞り15を設けた動弁系分岐通路P3を通して動弁系潤滑部22に供給される。
【0026】
ところで、メイン通路P1に設けた油温検知式可変絞り13は、油温の上昇に応じて流路を広げて流路抵抗を小さくするものであり、低油温時には高油温時に比して、オイルポンプ11からの吐出量がエンジン回転数の上昇に伴って増大して吐出圧が上昇する際の上昇勾配を大きくする。このため、低油温時には高油温時に比して、エンジン回転数が低い状態で、オイルポンプ11の吐出圧が所定圧(油温検知式可変絞り13が絞り機能を発揮し始める油圧で、図6の折れ点Iの油圧)に上昇し、それ以降にはメイン通路P1への潤滑油の供給を抑える。
【0027】
一方、動弁系分岐通路P3に設けた油圧検知式可変絞り15は、動弁系分岐通路P3内油圧(オイルポンプ11の吐出圧に応じて昇降する油圧)の上昇に応じて流路を絞って流路抵抗を大きくするものであり、オイルポンプ11からの吐出量がエンジン回転数の上昇に伴って増大して吐出圧が上昇すると、動弁系分岐通路P3での流路抵抗を大きくして、動弁系分岐通路P3に必要以上の潤滑油が供給されることを抑えるとともに、クランク系分岐通路P2への潤滑油の供給量を多くする。このため、クランク系分岐通路P2への潤滑油の供給量を適正量とする可変容量型オイルポンプ11の設定が可能となる。
【0028】
したがって、低油温時には、メイン通路P1に設けた油温検知式可変絞り13の作用と、動弁系分岐通路P3に設けた油圧検知式可変絞り15の作用と、可変容量型オイルポンプ11自体の吐出量減少作用の相乗作用により、また、高油温時には、動弁系分岐通路P3に設けた油圧検知式可変絞り15と、可変容量型オイルポンプ11自体の吐出量減少作用の相乗作用により、図6に示した低温時の特性線C1と高温時の特性線C2を得ることが可能である。
【0029】
図6の特性線C1(低油温時の特性線)は、折れ点E,H,I有し、折れ点I(油温検知式可変絞り13が絞り機能を発揮し始める油圧)以降の上昇勾配が緩いものであり、また特性線C2(高油温時の特性線)は折れ点e,h,iを有するものである。なお、図6の折れ点E,eまでの各特性は、メイン吐出ポートとサブ吐出ポートからの吐出量が制御弁にて減量制御されない領域の特性であり、図6の折れ点E,e〜折れ点H,hまでの各特性は、サブ吐出ポートからの吐出量のみが制御弁にて減量制御される領域の特性であり、図6の折れ点H,h〜折れ点I,iまでの各特性は、サブ吐出ポートからの吐出量が制御弁にてゼロとされメイン吐出ポートからのみ潤滑油が吐出される領域の特性であり、図6の折れ点I,i以降の各特性は、サブ吐出ポートからの吐出量が制御弁にてゼロとされメイン吐出ポートからの吐出量が制御弁にて減量制御される領域の特性である。
【0030】
このため、本実施形態では、可変容量型オイルポンプ11を採用しただけの潤滑油供給装置(図6に示した折れ点E,F,Gを有する特性線B1(低油温時)と折れ点e,f,gを有する特性線B2(高油温時)が得られる装置)に比して、図6の特性線B1とC1間または特性線B2とC2間の領域に相当する駆動損失を低減することが可能で、オイルポンプ11の駆動損失を十分に低減することが可能である。
【0031】
また、本実施形態においては、設定圧以上の吐出圧で吐出量を減少させる可変容量型オイルポンプ11の作用と、動弁系分岐通路P3に設けた油圧検知式可変絞り15の作用の相乗作用により、エンジン低回転時、オイルポンプ11の吐出圧を抑えながら、動弁系分岐通路P3を通して動弁系潤滑部22に供給される潤滑油の油量を十分に確保することができ、エンジン高回転時、動弁系分岐通路P3を通して動弁系潤滑部22に供給される潤滑油の油量が過大になることを防止し、動弁系潤滑部22を潤滑した潤滑油をオイルパン12へ還流させる通路の回収能力を超えない流量に抑えることができる。
【0032】
上記実施形態においては、メイン通路P1に油温検知式可変絞り13を設け、動弁系分岐通路P3に油圧検知式可変絞り15を設けて、本発明を実施したが、本発明は油圧検知式可変絞り15を無くして実施することも可能である。なお、上記実施形態から油圧検知式可変絞り15を無くした実施形態では、図6の特性線B1aとB2を得ることが可能である。
【0033】
また、上記実施形態においては、図2および図3に示した油温検知式可変絞り13を採用するとともに、図4および図5に示した油圧検知式可変絞り15を採用して実施したが、油温検知式可変絞り13に代えて図7または図8に示した油温検知式可変絞り113,213を採用して実施すること、油圧検知式可変絞り15に代えて図9〜図11または図12および図13に示した油圧検知式可変絞り115,215を採用して実施すること、或いは油圧検知式可変絞り15に代えて図14および図15に示した油温感応型の油圧検知式可変絞り315を採用して実施することも可能である。
【0034】
図7に示した油温検知式可変絞り113は、メイン通路P1の一部を部分的に開閉するバルブプレート113aと、これを支持する渦巻き状のバイメタル113bによって構成されていて、メイン通路P1を流れる油温の上昇に応じて、バイメタル113bが伸張してバルブプレート113aを図7の仮想線に示したように移動させることで、流路を広げるようになっている。
【0035】
図8に示した油温検知式可変絞り213は、メイン通路P1に組付けた弁体213aと、これを開方向に付勢する形状記憶合金製スプリング213bと、弁体213aを閉方向に付勢するばね鋼製スプリング213cによって構成されていて、メイン通路P1を流れる油温の上昇に応じて、形状記憶合金製スプリング213bが伸張して弁体213aを開方向に移動させることで、流路を広げるようになっている。
【0036】
図9〜図11に示した油圧検知式可変絞り115は、動弁系分岐通路P3に設けられて略三角形状のフランジ部115a1と上端に向けて深くなる溝部115a2を有して動弁系分岐通路P3の上流側油圧(ポンプ側油圧)をフランジ部115a1側に受けるスプール115aと、これを図9の下方に付勢して環状(一部に切欠115c1が有る)の弁座115cに着座させるスプリング115bによって構成されていて、動弁系分岐通路P3の上流側油圧の上昇に応じて、スプール115aがスプリング115bの作用に抗して図11に示したように上方に移動して流路を絞るようになっている。
【0037】
図12および図13に示した油圧検知式可変絞り215は、動弁系分岐通路P3を横切るようにして設けられて絞られた下流の油圧を通孔215a1を通して図12の右側に受けるスプール215aと、これを図12の右方に付勢するスプリング215bによって構成されていて、動弁系分岐通路P3内油圧の上昇に応じて、スプール215aがスプリング215bの作用に抗して図12の左方に移動して図13に示したように流路を絞るようになっている。
【0038】
図14および図15に示した油温感応型の油圧検知式可変絞り315は、動弁系分岐通路P3を横切るようにして設けられて絞られた下流の油圧をパイロット通路を通して図14の左側に受けるスプール315aと、これを図14の左方に付勢するスプリング315bと、スプール315aをスプリング315dを介して右方に押動するサーモワックス315cとによって構成されている。
【0039】
この油圧検知式可変絞り315では、動弁系分岐通路P3内の油温上昇に応じて、サーモワックス315cが膨張してスプリング315dを図15に示したように圧縮変形させることで、スプリング315bの図示右方向への付勢力を変化させてスプール315aの開弁圧を変化させるようになっている。なお、図4および図5に示した油圧検知式可変絞り15に代えて、図14および図15に示した油温感応型の油圧検知式可変絞り315を採用した実施形態では、図6に示した低油温時の特性線C1と高油温時の特性線X(折れ点j,k,mを有するもの)を得ることが可能であり、オイルポンプ11の駆動損失を更に低減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるエンジンの潤滑油供給装置の一実施形態を概略的に示す油圧回路図である。
【図2】図1に示した油温検知式可変絞りの詳細な拡大断面図である。
【図3】図2に示した油温検知式可変絞りの作動説明図である。
【図4】図1に示した油圧検知式可変絞りの詳細な拡大断面図である。
【図5】図4に示した油圧検知式可変絞りの作動説明図である。
【図6】エンジン回転数とオイルポンプからメイン通路への吐出量(吐出圧)との関係を示す特性線図である。
【図7】図2に示した油温検知式可変絞りに代えて採用可能な油温検知式可変絞りの一実施形態を示す図である。
【図8】図2に示した油温検知式可変絞りに代えて採用可能な油温検知式可変絞りの他の実施形態を示す断面図である。
【図9】図4に示した油圧検知式可変絞りに代えて採用可能な油圧検知式可変絞りの一実施形態を示す断面図である。
【図10】図9に示したスプール単体の平面図である。
【図11】図9に示した油圧検知式可変絞りの作動説明図である。
【図12】図4に示した油圧検知式可変絞りに代えて採用可能な油圧検知式可変絞りの他の実施形態を示す断面図である。
【図13】図12に示した油圧検知式可変絞りの作動説明図である。
【図14】図4に示した油圧検知式可変絞りに代えて採用可能な油圧検知式可変絞りのその他の実施形態を示す断面図である。
【図15】図14に示した油圧検知式可変絞りでサーモワックスが膨張した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
11…オイルポンプ、12…オイルパン、13、113、213…油温検知式可変絞り、14…オイルフィルタ、15、115、215、315…油圧検知式可変絞り、16…レギュレータバルブ、20…エンジン、21…クランク系潤滑部、22…動弁系潤滑部、P1…メイン通路、P2…クランク系分岐通路、P3…動弁系分岐通路。
Claims (2)
- エンジンによって駆動されるオイルポンプからメイン通路に吐出される潤滑油を、クランク系分岐通路を通してクランク系潤滑部に供給するとともに、動弁系分岐通路を通して動弁系潤滑部に供給するようにしたエンジンの潤滑油供給装置において、前記オイルポンプとして設定圧以上の吐出圧で吐出量を減少させる可変容量型オイルポンプを採用するとともに、前記メイン通路に油温の上昇に応じて流路を広げて流路抵抗を小さくする油温検知式可変絞りを設けたことを特徴とするエンジンの潤滑油供給装置。
- 請求項1に記載のエンジンの潤滑油供給装置において、前記動弁系分岐通路に油圧の上昇に応じて流路を絞って流路抵抗を大きくする油圧検知式可変絞りを設けたことを特徴とするエンジンの潤滑油供給装置。
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