JPH089273B2 - Ｉｃカード - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （ａ）産業上の利用分野 この発明は、メモリを内蔵するとともに、ディスプレ
イおよび入力キーを設けてなるICカードに関する。

（ｂ）発明の概要 この発明に係るICカードは要約すれば、ICカード使用
動作状態でない場合に、メモリに記憶した名前や利用者
番号等の利用者を識別することのできる利用者識別情報
をディスプレイに表示する利用者識別情報表示手段を備
えることにより、利用者によるカードの識別確認を容易
にできるようにしたものである。

（ｃ）従来の技術 クレジットカードやキャッシュカードではカード表面
に磁気ストライプを施し、この磁気ストライプに固定情
報を記憶させた磁気カードを一般的に用いられる。とこ
ろが磁気ストライプに記憶した情報は比較的容易に取り
出すことができ機密性に欠ける。また、その記憶用量も
少なく、さらに外部の磁気によって記憶内容が破壊され
る危険がある。

そこで、プラスチックカード内にICメモリやCPU等を
内蔵したICカードが従来より製作されている。これによ
って機密性の向上および、記憶容量の増加を図り、多種
の情報の取り出しや書き込みを可能にしている。特に、
CPUを内蔵したものでは他にメモリ、入力キーおよびデ
ィスプレイを備え、計算機能やデータ入力機能を付加し
たICカードもある。

（ｄ）発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上述したメモリ、入力キーおよびディ
スプレイを備えたICカードでは、入力キーおよびディス
プレイがカード表面の略全面を占めており、プレス加工
により文字を成形するエボス加工を施すことは構造上不
可能であり、利用者によるカードの識別が困難であっ
た。また、利用者番号や有効期限などの情報を容易に知
ることができない欠点があった。

この発明の目的は、ICカードが備えたディスプレイに
利用者データを含む固定情報を表示するようにし、利用
者によるカードの識別および情報の確認を容易に行える
ICカードを提供することにある。

（ｅ）問題点を解決するための手段 メモリ、入力キーおよびディスプレイを少なくとも備
えているICカードにおいて、 前記メモリに名前や利用者番号等の利用者を識別する
ことのできる利用者識別情報を記憶領域を設けるととも
に、 入力キーの操作により使用される状態または端末装置
とのデータのやり取りを行う状態であるカード使用動作
状態にあるか否かを検出する動作状態検出手段と、動作
状態検出手段によってカード使用動作状態でないことを
検出した際にメモリに記憶した利用者識別情報をディス
プレイに表示する利用者識別情報表示手段と、を設けた
ことを特徴とする。

（ｆ）作用 この発明によれば、入力キーの操作により電卓として
用いられたり、端末に挿入されてデータのやり取りを行
うカード使用動作状態にないときには動作状態検出手段
がこれを検出する。このとき、利用者識別情報表示手段
が予めメモリに記憶した名前や利用者番号等の利用者識
別情報を表示する。

（ｇ）実施例 第１図（Ａ）および（Ｂ）は、この発明の実施例であ
るICカードのそれぞれ正面図およひ背面図である。

ICカード１の表面にはディスプレイ２、太陽電池３お
よび入力キー４が備えられている。入力キー４はオン／
オフスィッチ4aがある。ICカード１の裏面には長手方向
の全域に磁気ストライプ６が形成されている。また、通
信用接点７が設けられるとともに、カバー5aの内部にバ
ッテリ５が内蔵されている。磁気ストライプ６には利用
者データが記録されており、端末装置のカードリーダに
より読み取られる。通信用端子７は端末装置の端子と接
触し、データの遣り取りを行う。

第２図は、上記ICカードの制御部のブロック図であ
る。

CPU21は入力キー４からの入力データに基づいて処理
動作を行い、ドライバ23に制御データ，文字データを出
力する。ドライバ23はこの制御データ等に従ってディス
プレイ２を駆動し、ICカード１の表面に所定の文字を表
示する。CPU21は通信用端子７を介して図外の端末装置
との間でデータを送受信する。このとき、CPU21は端末
装置からの読出命令に従ってメモリ22からデータを読み
出し端末装置に出力する。端末装置は更新されたデータ
を出力し、CPU21はこれをメモリ22の所定のメモリエリ
アに記憶する。このメモリ22の別のメモリエリアには利
用者を識別する利用者識別情報である利用者の名前、利
用者番号と、ICカード１の有効期限などのデータが記憶
されている。

ICカード１は太陽電池３およびバッテリ５の２種類の
電源を備えている。入力キー４のオン／オフスイッチ4a
がオン側に操作されると、バッテリ５からの電力がCPU2
1、メモリ22、ドライバ23、ディスプレイ２、入力キー
４に供給される。これによってCPU21は入力キー４のキ
ー操作による入力データに従って処理を実行し、この結
果をディスプレイ２に表示する。オン／オフスイッチ4a
がオフ側に操作されると太陽電池３の電力が入力キー４
を除く各チップに供給される。このときCPU21はメモリ2
2に記憶された利用者識別情報を読み出し、この情報を
ディスプレイ２に表示する。また、ICカード１の有効期
限同時に読みだして表示するようにしてもよい。

第３図は、上記ICカードの制御部の動作を示すフロー
チャートである。

CPU21は電池スイッチであるオン／オフスイッチ4aの
状態を判別し（n1）、これがオンされてカード使用状態
である場合にはバッテリ５から電力の供給を受ける（n
2）。次いで入力キー４からデータが入力されたか否か
をチェックし（n3）、データが入力されるとこれに従っ
て処理動作を行う（n4,n5）。

オン／オフスイッチ4aがオンされておらず、CPU21が
カード使用状態でない場合には太陽電池３から電力の供
給を受ける（n6）。このときCPU21はメモリ22に記憶さ
れている利用者識別情報を読み出し（n7）、ディスプレ
イ２に表示する（n8）。以上においてn1がこの発明の動
作状態検出手段に相当し、n7,n8同じく利用者識別情報
表示手段に相当する。

以上のようにしてこの実施例によれば、オン／オフス
イッチ4aがオンされてカード使用状態になり、CPU21に
入力キー４または通信用端子７からデータが入力され得
る状態にある場合にはデータの入力を待機し、入力され
たデータに従って処理動作を実行する。これに対してオ
ン／オフスイッチ4aがオンされており、CPU21がカード
使用動作をなし得ない状態にある場合にはメモリ22に記
憶されている利用者識別情報をディスプレイ２に表示す
る。従って、オン／オフスイッチ4aがオフされている
と、太陽電池３の受光面に外部光が照射されている限り
ディスプレイ２に利用者識別情報が表示され、利用者は
自分のカードの識別を容易に行うことができる。また、
ICカード１有効期限も同時に読みだして表示するように
すれば、有効期限の確認も同時に行える。

（ｈ）発明の効果 この発明によれば、CPUがカード使用状態でない状
態、すなわちディスプレイに表示するデータがない場合
には、利用者識別情報表示手段によりメモリに記憶され
ている利用者識別情報が表示される。この利用者識別情
報は、利用者の名前や利用者番号等の利用者を識別する
ことのできる情報であるため、利用者はカードの識別を
容易に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図（Ａ）および（Ｂ）はこの発明の実施例であるCP
Uカードのそれぞれ正面および背面図、第２図は同CPUカ
ードの制御部のブロック図、第３図は同CPUカードの制
御部の動作を示すフローチャートである。 １……CPUカード、 ２……ディスプレイ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】メモリ、入力キーおよびディスプレイを少
   なくとも備えてなるICカードにおいて、 前記メモリに名前や利用者番号等の利用者を識別するこ
   とのできる利用者識別情報の記憶領域を設けるととも
   に、 入力キーの操作により使用される状態または端末装置と
   のデータのやり取りを行う状態であるカード使用動作状
   態にあるか否かを検出する動作状態検出手段と、動作状
   態検出手段によってカード使用動作状態でないことを検
   出した際にメモリに記憶した利用者識別情報をディスプ
   レイに表示する利用者識別情報表示手段と、を設けたこ
   とを特徴とするICカード。