JPH0892191A - ヒドロキサム酸誘導体およびそれを含有する医薬製剤 - Google Patents

ヒドロキサム酸誘導体およびそれを含有する医薬製剤

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JPH0892191A
JPH0892191A JP6229874A JP22987494A JPH0892191A JP H0892191 A JPH0892191 A JP H0892191A JP 6229874 A JP6229874 A JP 6229874A JP 22987494 A JP22987494 A JP 22987494A JP H0892191 A JPH0892191 A JP H0892191A
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hydroxamic acid
acid derivative
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JP6229874A
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Masashi Isozaki
正史 磯崎
Hiroaki Kasukawa
博明 粕川
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Publication date
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  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】下記一般式(1)で示されるN−ヒドロキシ−
N−(1−フェニルエチル)−4−フェニルシンナムア
ミドなどの新規なヒドロキサム酸誘導体、およびそれを
含有する医薬製剤。 【化1】 (R1は、フェニル基、アルキル基部分の炭素数が1〜
4のアリールアルコキシ、R2は、炭素数が1〜4のア
ルキル基、Mは水素、アロイル基などを示す。) 【効果】平滑筋細胞増殖抑制作用を有し、血管壁肥厚防
止薬などとして有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平滑筋細胞増殖抑制作
用を有するヒドロキサム酸誘導体、およびそれを含有す
る血管壁肥厚防止薬などの医薬製剤に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】狭心症、心筋梗塞等における病態の発症
は、それに先行して生ずる冠動脈硬化症が大きな原因で
あることが知られている。動脈硬化によって生じる内腔
の狭小化や血管の弾性消失が、心筋組織への栄養および
酸素不足をもたらし、上記病態を誘導する。血管内腔の
狭小化は、泡末化マクロファージやコレステロールの内
壁への蓄積に加え、血管中膜平滑筋細胞の内膜への遊
走、内膜での増殖によって生じる細胞繊維性内膜肥厚が
その大きな原因であると言われている。
【0003】狭心症、心筋梗塞の治療手段としては、抗
血栓薬や血管拡張薬等が症状改善を主たる目的として使
用されているが、動脈硬化によって招来される血管内腔
の狭小化や弾性の消失を根本的に治療するまでには、至
っていない。前記病態の治療が可能な医薬品は現在のと
ころ知られていない。そのため、血管の狭小化をもたら
している内膜肥厚を防止あるいは治療することの可能な
医薬品が切望されている。
【0004】近年、狭小化した血管を外科的に治療する
方法として、経皮的冠動脈拡張術(Percutaneous Trans
luminal Coronary Angioplasty:PTCA)が普及しつ
つある。PTCA術は大腿動脈などからバルーンカテー
テルを遠隔的に挿入してゆき、狭窄部でバルーンを膨ら
ませ、物理的に血管を拡張させるものである。しかし、
この治療法の最大の問題点は、施行後3〜6ケ月で、施
行例の30〜50%に再び狭窄が起きることである(Sp
encer B.King III;Am.J.Candiol,1987,60(3),1B)。
【0005】この再狭窄は、コレステロールの沈着は観
察されず、むしろそのほとんどを平滑筋細胞やこの細胞
が産生する細胞間マトリックスによって構成された、い
わゆる細胞繊維性内膜肥厚である。従って、PTCA術
後の再狭窄防止、ひいては動脈硬化の治療法としては、
血管内腔で生じる平滑筋細胞の遊走、増殖を抑制するこ
とが有効である。現在のところ、そのような従来技術と
してはカテコール誘導体(特許公報特開平4−1547
20号)が報告されているが、平滑筋細胞の増殖をより
強く抑制する活性物質の出現が強く望まれている。
【0006】一方、本発明にかかるヒドロキサム酸誘導
は従来開示されたことのない新規な構造を有する。本発
明のヒドロキサム酸誘導体と類似の化学構造を有する化
合物は、特許公報特開昭60−260542号、特開昭
61−251642号、特開昭61−257951など
に開示されているが血管内腔で生じる平滑筋細胞の遊
走、増殖を抑制する作用については一切記載されてはい
ない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、PT
CA術後の再狭窄防止薬、自家血管および人工血管移植
後の再狭窄防止薬、ひいては動脈硬化の治療薬および予
防薬として有用である新規化合物、およびこれを有効成
分とする血管壁肥厚防止薬を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
従来技術の現状を鑑みて鋭意研究を行った結果、驚くべ
くことに本発明のヒドロキサム酸化合物が、PDGFや
血清によって惹起される培養平滑筋細胞の増殖抑制作用
を特異的に抑制することを見い出し、本発明を完成させ
た。前記本発明は、以下の通りである。
【0009】(1) 下記一般式(1)で示されるヒド
ロキサム酸誘導体。
【0010】
【化2】
【0011】(式中、R1は、フェニル基、アルキル基
部分の炭素数が1〜4のアリールアルコキシ基を示し、
2は、炭素数が1〜4のアルキル基を示し、Mは、水
素、アロイル基、炭素数が1〜4のアルコイル基、アル
キル基部分の炭素数が1〜4のアリールアルキル基、炭
素数が1〜4アルコキシカルボニル基、医薬上許容され
るカチオンを示す。)
【0012】(2) 上記(1)に記載のヒドロキサム
酸誘導体を含有する医薬製剤。
【0013】(3) 上記(1)に記載のヒドロキサム
酸誘導体を含有する血管壁肥厚防止薬。
【0014】本明細書中の「アルキル」なる語は、炭素
数1〜4個の直鎖状または分岐鎖基を意味し、これには
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブ
チル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−
ブチル基などが含まれるが、これらに限定されるもので
はない。
【0015】「アルコキシ」なる語は、−OR3(R3
アルキル基)を意味し、メトキシ基、エトキシ基、イソ
プロポキシ基、ブトキシ基、sec−ブトキシ基、イソ
ブトキシ基、tert−ブトキシ基などが含まれるが、
これらに限定されるものではない。
【0016】「アルコイル」なる語は、−COR4(R4
はアルキル基)を意味し、これには、アセチル基、プロ
ピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ピバロイル
基などが含まれるが、これらに限定されるものではな
い。
【0017】「アルコキシカルボニル」なる語は、−C
OR5(R5はアルコキシ基)を意味し、これには、メト
キシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロポ
キシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、sec−ブ
トキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、te
rt−ブトキシカルボニル基などが含まれるが、これら
に限定されるものではない。
【0018】「アリール」なる語は、置換または非置換
の炭素環式または複素環式芳香族基(置換基は、ハロゲ
ン、ニトロ基、シアノ基、炭素数1〜4個のアルキル
基、炭素数1〜4個のアルコキシ基、およびハロゲン置
換アルキル基から選ばれる)を意味し、これにはフェニ
ル基、1−または2−ナフチル基、2−,3−または4
−ピリジル基、2−または3−フリル基、2−または3
−キノリル基などが含まれるが、これらに限定されるも
のではない。
【0019】「アロイル」なる語は、−COR6(R6
アリール基)を意味し、これにはベンゾイル基、1−ナ
フトイル基、2−ナフトイル基などが含まれるが、これ
らに限定されるものではない。
【0020】「アリールアルキル」なる語は、アルキル
基にアリール基が結合したものを意味し、これにはフェ
ニルメチル(ベンジル)、1−フェニルエチル基、2−
フェニルエチル基、3−フェニルプロピル、4−フェニ
ルブチル、1−ナフチルエチル基、2−ピリジルメチル
基、ベンズヒドリル基などが含まれるが、これらに限定
されるものではない。
【0021】「ハロゲン」なる語は、フッ素原子、塩素
原子、臭素原子、ヨウ素原子に由来する基を意味する。
【0022】「ハロゲン置換アルキル」なる語は、1ま
たはそれ以上のハロゲンで置換された上記アルキル基を
意味し、これにはクロロメチル基、トリフルオロメチル
基、2,2−ジフルオロエチル基などが含まれるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0023】「医薬上許容されるカチオン」なる語は、
非毒性カチオンを意味し、これには、ナトリウム、カリ
ウム、マグネシウムなどのアルカリおよびアルカリ土類
金属に基づくカチオンなどが含まれるが、これらに限定
されるものではない。
【0024】本発明の一般式(1)で表されるヒドロキ
サム酸誘導体は新規化合物であり、種々の方法で製造さ
れる。例えば、下記一般式(2)で表されるカルボン酸
誘導体に、カルボン酸活性化剤を反応させてカルボキシ
ル基における反応性誘導体に導びき、ついで、下記一般
式(3)で表されるヒドロキシアミン誘導体と反応させ
ることによって製造することができる。
【0025】
【化3】
【0026】(式中のR1は、一般式(1)のR1と同一
である。)
【0027】
【化4】
【0028】(式中のR2は、一般式(1)のR2と同一
であり、Zは水素原子またはベンジル基等の適当な保護
基を示す。)
【0029】カルボン酸誘導体(2)とカルボン酸活性
化剤との反応において、カルボン酸活性化剤としては、
例えば塩化チオニル、五塩化リン、クロロギ酸エステル
(クロロギ酸メチル、クロロギ酸エチル)、塩化オキサ
リル、カルボジイミド類(例、N,N′−ジシクロヘキ
シルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3
−ジメチルアミンプロピル)カルボジイミド(WS
C))などがあげられるが、カルボジイミド類とN−ヒ
ドロキシベンゾトリアゾールまたはヒドロキシコハク酸
イミドを併用してもよい。
【0030】この反応は通常、例えば塩化メチレン、ク
ロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロ
フラン(THF)、ジオキサン、ジメチルエーテル、ジ
エチルエーテル、イソプロピルエーテルなどのエーテル
類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルア
セトアミドまたはこれらの混合溶媒などの存在下におこ
なわれる。反応温度は通常−10℃〜50℃である。
【0031】この反応において、カルボン酸活性化剤と
して塩化チオニル、塩化オキサリルまたは五塩化リンを
用いた場合は反応性誘導体として酸ハロゲン化物が得ら
れ、カルボン酸活性化剤としてクロロギ酸エステルを用
いた場合には反応性誘導体として混合酸無水物が得ら
れ、またカルボン酸活性化剤としてカルボジイミド類を
用いた場合には反応性誘導体として活性エステルが得ら
れる。
【0032】カルボン酸誘導体(2)のカルボキシル基
における反応性誘導体とヒドロキシアミン誘導体(3)
との反応は、該反応誘導体が酸ハロゲン化物である場合
は例えば塩化メチレン、テトラヒドロフラン、アセトン
などの溶媒中、脱酸剤(ピリジン、トリエチルアミン、
炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム
など)の存在下に無水または含水条件下に行なわれる。
反応温度は−50℃〜100℃、好ましくは−10℃〜
30℃である。該反応性誘導体が活性エステルまたは混
合酸無水物である場合はカルボン酸誘導体(2)とカル
ボン酸活性化剤との反応で用いた溶媒と同様な溶媒中で
行なうことができる。この場合の反応温度は通常0〜3
0℃で反応時間は通常1〜5時間である。
【0033】このように製造されたヒドロキサム酸誘導
体(1)は、公知の分離、精製手段(例えば、クロマト
グラフィー、再結晶)などにより単離採取することがで
きる。
【0034】本発明のヒドロキサム酸誘導体は、血管壁
肥厚防止薬などの医薬製剤として経口的にも非経口的
(例えば、静脈内、筋肉内、皮下)にも投与することが
できる。本発明の有効成分化合物の投与量は、患者の年
齢、体重、症状によって異なるが、通常、ー日当たり約
0.1〜1000mg/Kg、好ましくは1〜100mg/Kgを
1〜3回に分けて投与する。
【0035】本発明の化合物は有効成分もしくは有効成
分の1つとして単独または製剤担体と共に公知の製剤技
術によって錠剤、散剤、カプセル剤、顆粒剤、シロップ
剤、水剤、懸濁剤、注射剤、点眼剤、もしくは座剤等の
投与に適した任意の製剤形態をとることができる。具体
的な製剤担体としては、でんぷん類、ショ糖、乳糖、メ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、結晶セ
ルロース、アルギン酸ナトリウム、リン酸水素カルシウ
ム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、無水ケイ酸、
および合成ケイ酸アルミニウム等の賦形剤、ヒドロキシ
プロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース、ゼラチンおよびポリビニルピロリドン等の結合
剤、カルボキシメチルセルロースカルシウム、架橋カル
ボキシメチルセルロースナトリウムおよび架橋ポリビニ
ルピロリドン等の崩解剤、ステアリン酸マグネシウムお
よびタルク等の滑沢剤、セルロースアセテートフタレー
ト、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサ
クシネート、メタアクリル酸およびメタアクリル酸メチ
ルコーポリマー等の被覆剤、ポリエチレングリコール等
の溶解補助剤、ラウリル硫酸ナトリウム、レシチン、ソ
ルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンセチルエ
ーテル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬
化ヒマシ油およびグリセリルモノステアレート等の乳化
剤、EDTAなどのキレート剤、緩衝剤、保湿剤、防腐
剤、カカオ脂およびウイテブゾールW35等の基剤を挙
げることが出来る。
【0036】
【実施例】次に実施例、試験例をあげて本発明をさらに
詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例、試験例に
限定されるものではない。
【0037】(実施例1)a.N−ベンジルオキシ−N−(1−フェニルエチル)
−4−フェニルシンナムアミド 4−フェニルけい皮酸(1.0g,4.46ml)に塩化チ
オニル(5ml)を加え、80℃で撹拌した。この混合溶
液を減圧下濃縮し、4−フェニルけい皮酸の酸塩化物を
得た。次いで、O−ベンジル−(1−フェニルエチル)
ヒドロキシアミン(1.0g,4.4mmol)の塩化メチレ
ン(20ml)溶液にトリエチルアミン(0.61ml,1
4.4mmol)を加え、氷冷下で先に得た酸塩化物の塩化
メチレン溶液(8ml)を滴下し、室温で撹拌した。反応
液に水を加え塩化メチレンで抽出した。塩化メチレン層
は、水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去して得られ
た残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、20%
酢酸エチル−ヘキサン溶出画分より目的化合物(1.1
2g,58.7%)を得た。
【0038】b.N−ヒドロキシ−N−(1−フェニル
エチル)−4−フェニルシンナムアミド N−ベンジルオキシ−N−(1−フェニルエチル)−4
−フェニルシンナムアミド(1.54g,3.55mmol)
の、塩化メチレン(20ml)溶液に、−40℃で、1.
0M三塩化ホウ素塩化メチレン溶液(4.97ml,4.9
7mmol)を滴下し、室温にて撹拌した。反応液にメタノ
ールを加えた後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣に塩
化メチレンを加え、水および飽和塩化ナトリウム水溶液
で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧
留去して得られた残渣を酢酸エチル−ヘキサンより再結
晶し、下記式4にその構造を示す白色固体の目的化合物
(0.5g,40.9%)を得た。
【0039】
【化5】
【0040】Mp:202〜203℃1 H−NMR(60MHz,CDCl3) δ:1.56(3
H,d,J=7.02Hz),5.80(1H,q,J=7.0
2Hz),7.2−7.9(16H,m)
【0041】(実施例2)N−ヒドロキシ−N−(1−フェニルペンチル)−4−
フェニルシンナムアミド O−ベンジル−(1−フェニルエチル)ヒドロキシアミ
ンに代えてO−ベンジル−(1−フェニルペンチル)ヒ
ドロキシアミンを用いる以外は実施例1の方法に準じ
て、下記式5にその構造を示す目的化合物を製造した。
【0042】
【化6】
【0043】Mp:209〜211℃1 H−NMR(60MHz,DMSO−d6) δ:0.76
〜1.78(9H,m),5.31〜5.82(1H,
m),7.10〜7.70(16H,m)
【0044】(実施例3)N−ヒドロキシ−N−(1−フェニルエチル)−4−フ
ェノキシシンナムアミド 4−フェニルけい皮酸に代えて4−フェノキシけい皮酸
を用いる以外は実施例1の方法に準じて、下記式6にそ
の構造を示す目的化合物を製造した。
【0045】
【化7】
【0046】Mp:139〜141℃1 H−NMR(60MHz,CDCl3) δ:1.6(3
H,d,J=7.0Hz),5.4〜5.9(1H,m),6.
5〜7.7(16H,m)
【0047】(実施例4)N−ヒドロキシ−N−(1−フェニルエチル)−4−
(4−フルオロベンジルオキシ)シンナムアミド 4−フェニルけい皮酸に代えて4−(4−フルオロベン
ジルオキシ)けい皮酸を用いる以外は実施例1の方法に
準じて、下記式7にその構造を示す目的化合物を製造し
た。
【0048】
【化8】
【0049】Mp:169〜171℃1 H−NMR(60MHz,CDCl3) δ:1.71(3
H,d,J=7.14Hz),5.02(2H,s),5.3〜
5.8(1H,m),6.5〜7.8(15H,m)
【0050】(実施例5)N−ヒドロキシ−N−(1−フェニルエチル)−4−
(2−キノリルメチルオキシ)シンナムアミド 4−フェニルけい皮酸に代えて4−(2−キノリルメチ
ルオキシ)けい皮酸を用いる以外は実施例1の方法に準
じて、下記式8にその構造を示す目的化合物を製造し
た。
【0051】
【化9】
【0052】Mp:166〜169℃1 H−NMR(60MHz,CDCl3) δ:1.67(3
H,d,J=6.9Hz),5.23(2H,s),5.51〜
6.00(1H,m),6.62〜8.33(17H,m)
【0053】(実施例6)N−ヒドロキシ−N−(1−フェニルエチル)−4−フ
ェネチルオキシシンナムアミド 4−フェニルけい皮酸に代えて4−フェネチルオキシけ
い皮酸を用いる以外は実施例1の方法に準じて、下記式
9にその構造を示す目的化合物を製造した。
【0054】
【化10】
【0055】Mp:154〜155℃1 H−NMR(60MHz,CDCl3) δ:1.66(3
H,d,J=6.4Hz),3.06(2H,t,J=6.4H
z),4.14(2H,t,J=6.4Hz),5.38〜5.
86(1H,m),6.49〜7.98(16H,m)
【0056】(実施例7)N−ヒドロキシ−N−(1−フェニルエチル)−4−
(4−フェニルブチルオキシ)シンナムアミド 4−フェニルけい皮酸に代えて4−(4−フェニルブチ
ルオキシ)けい皮酸を用いる以外は実施例1の方法に準
じて、下記式10にその構造を示す目的化合物を製造し
た。
【0057】
【化11】
【0058】Mp:141〜143℃1 H−NMR(60MHz,CDCl3) δ:1.6〜2.
9(9H,m),3.9〜4.1(2H,m),5.3〜5.
8(1H,m),6.5〜7.9(16H,m)
【0059】(試験例)培養平滑筋細胞の増殖抑制作用 6週齢のWistar系雄性ラット(日本チャールズリ
バー社製)の胸部大動脈から中膜平滑筋層を取り出し、
1mm2の切片にした後、25cm3の培養フラスコ(コーニ
ング社製)にはりつけ、10%血清を含むDulbecco mod
ified eagle medium(以下DMEMと略す:日水社製)
中で、2〜3週間37℃,95%O2+5%CO2の条件
下にてインキュベーターで培養した。切片から伸長し、
分裂した細胞を初代培養平滑筋細胞として採取した。初
代培養平滑筋細胞は、直径9cmのシャーレ(コーニング
社製)にて10%血清(ギブコ社製)を含むDMEM中
で培養し、コンフルエントに達する3〜4日目に3倍量
に継代した。この操作を4〜8回繰り返す間の、すなわ
ち、継代数5〜9代の間の細胞を用いて試験を行った。
【0060】上記培養平滑筋細胞は24穴プレート(フ
ァルコン社製)に8×103個の平滑筋細胞/穴/70
0μlDMEMの割合で播種した。一夜静置後、無血清
にし、2日間インキュベーターで培養した。この条件下
では、培養平滑筋細胞は細胞周期がG0期(休止期)に
なり、分裂しなくなる。
【0061】試験の供したヒドロキサム酸誘導体はDM
SOに溶解後、10%血清+DMEMによりまず100
倍に希釈し、さらに10%血清+DMEMで20倍に希
釈した。つまり2000倍希釈試験溶液を上記条件下の
細胞に添加し、4日間培養した後、コールターカウンタ
ー(日科機社製)にて細胞数を計数した。結果を表1に
示す。
【0062】
【表1】
【0063】表1に示す如く本発明化合物は、培養平滑
筋細胞の増殖作用を顕著に抑制した。なお、表中50%
抑制濃度とは本発明化合物導入しない場合における培養
平滑筋細胞増殖能を100%とした場合、該ヒドロキサ
ム酸誘導体の導入により前記培養平滑筋細胞の増殖能を
50%まで抑制するために要した本発明化合物の溶液濃
度を意味する。
【0064】一方、細胞周期がG0期の培養平滑筋細胞
をヒドロキサム酸誘導体を含む0.5%血清+DMEM
溶液中で3日間培養した場合は、細胞数を増加あるいは
減少させることはなかった。すなわち、本発明化合物は
増殖期の平滑筋細胞の増殖のみを特異的に抑制し、細胞
傷害作用は有しないことがわかった。
【0065】(急性毒性)ICR系雄性マウス(5週
齢)を用いて経口および静脈内投与により急性毒性試験
を行った結果、本発明の化合物のLD50値はいずれも1
000mg/kg以上であり、有効量に比べて高い安全性が
確認された。
【0066】
【発明の効果】上述した通り、本発明により新規なヒド
ロキサム酸誘導体が提供される。本発明に係わるヒドロ
キサム酸誘導体は、優れた平滑筋細胞増殖抑制作用を有
し、これを含有する医薬製剤は、血管壁肥厚防止薬、P
TCA術後の再狭窄防止薬ひいては動脈硬化の治療薬と
して有効に使用することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1)で示されるヒドロキサム
    酸誘導体。 【化1】 (式中、R1は、フェニル基、アルキル基部分の炭素数
    が1〜4のアリールアルコキシ基を示し、R2は、炭素
    数が1〜4のアルキル基を示し、Mは、水素、アロイル
    基、炭素数が1〜4のアルコイル基、アルキル基部分の
    炭素数が1〜4のアリールアルキル基、炭素数が1〜4
    アルコキシカルボニル基、医薬上許容されるカチオンを
    示す。)
  2. 【請求項2】請求項1に記載のヒドロキサム酸誘導体を
    含有する医薬製剤。
JP6229874A 1994-09-26 1994-09-26 ヒドロキサム酸誘導体およびそれを含有する医薬製剤 Pending JPH0892191A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999005109A1 (fr) * 1997-07-25 1999-02-04 Tsumura & Co. Derives de pyridylacrylamide, remedes contre la nephrite et inhibiteurs de tgf-beta contenant lesdits elements
JP2006516133A (ja) * 2002-12-24 2006-06-22 アースロン・リミテッド Fc受容体調節化合物および組成物
KR100845511B1 (ko) * 2007-03-26 2008-07-10 (주)아모레퍼시픽 항비만 효과를 나타내는 히드록삼산 유도체 및 이의제조방법

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