JPH0891858A - ガラスセル成形用内型およびガラスセル - Google Patents
ガラスセル成形用内型およびガラスセルInfo
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- JPH0891858A JPH0891858A JP25133394A JP25133394A JPH0891858A JP H0891858 A JPH0891858 A JP H0891858A JP 25133394 A JP25133394 A JP 25133394A JP 25133394 A JP25133394 A JP 25133394A JP H0891858 A JPH0891858 A JP H0891858A
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- glass cell
- mold
- glass
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- molding
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- Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 成形による中肉変化量の自由度を大きくし、
研削・研磨工程なしに製品の外寸が得られるガラスセル
成形用内型およびガラスセルを得る。 【構成】 内型1の側面1aと1bとの面には凸面を作
るためのRが形成されている。側面1cと1dとは平行
な平面で、その表面は鏡面研磨されて機能面に形成され
ている。
研削・研磨工程なしに製品の外寸が得られるガラスセル
成形用内型およびガラスセルを得る。 【構成】 内型1の側面1aと1bとの面には凸面を作
るためのRが形成されている。側面1cと1dとは平行
な平面で、その表面は鏡面研磨されて機能面に形成され
ている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化学分析装置に使用さ
れるガラスセルに係わり、特に水質および体液等の液体
分析に使用する液体分析装置用のガラスセルおよびガラ
スセル成形用内型に関するものである。
れるガラスセルに係わり、特に水質および体液等の液体
分析に使用する液体分析装置用のガラスセルおよびガラ
スセル成形用内型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、液体分析装置には分光分析セン
サーが装備されているが、ガラスセルに入った資料を分
析するためには、光の屈折の影響を避けるために2面の
平行で傷やくもり等のない、平滑な面を持ったガラスセ
ルが要求される。その形状としては、カタログ(日本理
化学機械(株))に記載されているように、市販されて
いる一般的なガラスセルの形状はこれらのような長方形
の両面平行な平板ガラスを張り合わせたような形状を持
っている。
サーが装備されているが、ガラスセルに入った資料を分
析するためには、光の屈折の影響を避けるために2面の
平行で傷やくもり等のない、平滑な面を持ったガラスセ
ルが要求される。その形状としては、カタログ(日本理
化学機械(株))に記載されているように、市販されて
いる一般的なガラスセルの形状はこれらのような長方形
の両面平行な平板ガラスを張り合わせたような形状を持
っている。
【0003】従来、ガラスセルの製造には、4枚の平面
ガラスを張り合わせる等の方法が用いられていた。しか
しこの方法では試料をガラスセルにいれた際に、張り合
わせたガラスの四隅部内面に毛細管現象が起こり、試料
が安定しない等の欠点があった。そこで、近年は円形ガ
ラスパイプを加熱成形して角形ガラスセルを製造するこ
とが考えられている。この方法では、ガラスセルの内側
に金型が必要であるが、成形後にガラスセルから金型を
取り出す際、線膨張率がガラスより小さいとガラスセル
から金型が抜けなくなってしまうため、ガラスより線膨
張率が大きい材料で金型を作ることが要求される。
ガラスを張り合わせる等の方法が用いられていた。しか
しこの方法では試料をガラスセルにいれた際に、張り合
わせたガラスの四隅部内面に毛細管現象が起こり、試料
が安定しない等の欠点があった。そこで、近年は円形ガ
ラスパイプを加熱成形して角形ガラスセルを製造するこ
とが考えられている。この方法では、ガラスセルの内側
に金型が必要であるが、成形後にガラスセルから金型を
取り出す際、線膨張率がガラスより小さいとガラスセル
から金型が抜けなくなってしまうため、ガラスより線膨
張率が大きい材料で金型を作ることが要求される。
【0004】そのため、特公平3−69852号公報記
載の発明においては、金型として炭素工具鋼に窒化チタ
ン等をコーティングしたものが使用されている。上記発
明では、図14に示すように、ガラス管14の開口部か
ら内部に金型13を挿入する。その後、図15に示すよ
うに、ガラス管14と金型13とを加熱しながらガラス
管14の内壁と金型13の外周との間隔16を減圧器1
6a,16bを用いて減圧し、図16に示すような形状
に成形する。次に、成形されたガラスセル17と金型1
3とを冷却すると、金型13が線膨張率の違いによりガ
ラスセル17よりも外周が小さくなる。これを確認して
から、図17に示すように、金型13をガラスセル17
から軸15を駆動することで引き抜いて成形を完了す
る。
載の発明においては、金型として炭素工具鋼に窒化チタ
ン等をコーティングしたものが使用されている。上記発
明では、図14に示すように、ガラス管14の開口部か
ら内部に金型13を挿入する。その後、図15に示すよ
うに、ガラス管14と金型13とを加熱しながらガラス
管14の内壁と金型13の外周との間隔16を減圧器1
6a,16bを用いて減圧し、図16に示すような形状
に成形する。次に、成形されたガラスセル17と金型1
3とを冷却すると、金型13が線膨張率の違いによりガ
ラスセル17よりも外周が小さくなる。これを確認して
から、図17に示すように、金型13をガラスセル17
から軸15を駆動することで引き抜いて成形を完了す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
公平3−69852号公報記載の成形方法においては、
以下のような問題点が生じる。すなわち、成形しようと
するガラスセルが成形前のガラスセルと求める中肉寸法
が違う場合、ガラスセルの肉厚を成形により変形させる
中肉変形量の制御が難しい。また、外寸を合わせるため
に研削・研磨することは可能ではあるが工程および費用
が多くかかってしまう。また、従来のような形状のガラ
スセルは、成形しようとしたとき余分なガラスが流れ込
むスペースがなく、ガラスセルの壁の中肉変形量が不足
してしまう可能性が高い。
公平3−69852号公報記載の成形方法においては、
以下のような問題点が生じる。すなわち、成形しようと
するガラスセルが成形前のガラスセルと求める中肉寸法
が違う場合、ガラスセルの肉厚を成形により変形させる
中肉変形量の制御が難しい。また、外寸を合わせるため
に研削・研磨することは可能ではあるが工程および費用
が多くかかってしまう。また、従来のような形状のガラ
スセルは、成形しようとしたとき余分なガラスが流れ込
むスペースがなく、ガラスセルの壁の中肉変形量が不足
してしまう可能性が高い。
【0006】請求項1の目的は、光学機能面以外の成形
面の肉厚を従来よりも容易に大きく変形させ、成形によ
る中肉変化量の自由度を大きくすることのできる内型の
提供にある。請求項2の目的は、成形により製造され、
研削・研磨工程なしに要求される製品の外寸が得られる
ガラスセルの提供にある。
面の肉厚を従来よりも容易に大きく変形させ、成形によ
る中肉変化量の自由度を大きくすることのできる内型の
提供にある。請求項2の目的は、成形により製造され、
研削・研磨工程なしに要求される製品の外寸が得られる
ガラスセルの提供にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、外型
とともにガラスセルを成形するガラスセル成形用内型に
おいて、平行に背き合った平面な側面の成形面を1組有
するとともに、他の側面の成形面が平面以外の形状であ
ることを特徴とするガラスセル成形用内型である。請求
項2の発明は、ガラス成形により成形された光学検査用
のガラスセルであって、平行に向かい合った1組の検査
用の光学機能面を内側面に有するとともに、他の内側面
が平面以外の形状を有することを特徴とするガラスセル
である。
とともにガラスセルを成形するガラスセル成形用内型に
おいて、平行に背き合った平面な側面の成形面を1組有
するとともに、他の側面の成形面が平面以外の形状であ
ることを特徴とするガラスセル成形用内型である。請求
項2の発明は、ガラス成形により成形された光学検査用
のガラスセルであって、平行に向かい合った1組の検査
用の光学機能面を内側面に有するとともに、他の内側面
が平面以外の形状を有することを特徴とするガラスセル
である。
【0008】
【作用】請求項1の作用は、内型の平面以外の形状を有
する成形面は成形時にガラスの駄肉を吸収し、成形され
るガラスセルの中肉変形量を大きくするための隙間を作
る。請求項2の作用は、ガラスセルの内側面の平面以外
の形状を有する面は、成形されるときにガラスの駄肉を
吸収してガラスセルの中肉形状の変化が得易い。
する成形面は成形時にガラスの駄肉を吸収し、成形され
るガラスセルの中肉変形量を大きくするための隙間を作
る。請求項2の作用は、ガラスセルの内側面の平面以外
の形状を有する面は、成形されるときにガラスの駄肉を
吸収してガラスセルの中肉形状の変化が得易い。
【0009】
【実施例1】図1〜図8は本実施例を示し、図1は内型
の一部を省略した斜視図、図2〜図4は成形装置の概略
構成図、図5は図3のA−A’断面図、図6は成形前の
ガラスセルの横断面図、図7は成形されたガラスセルの
横断面図、図8は従来の成形されたガラスセルの横断面
図である。
の一部を省略した斜視図、図2〜図4は成形装置の概略
構成図、図5は図3のA−A’断面図、図6は成形前の
ガラスセルの横断面図、図7は成形されたガラスセルの
横断面図、図8は従来の成形されたガラスセルの横断面
図である。
【0010】1は略角柱形状の内型で、この内型1はス
テンレスで形成されている。ステンレスは一般にガラス
よりも線膨張係数が大きいので、ガラスを冷却した際に
ガラスセルの内型から離型しやすくなる。内型1の各成
形面の側面1a〜1dおよび底面1eの内、側面1aと
1bとの面には内型1の中心軸方向と平行な凸面を作る
ためのR(円周曲面)が形成されている。また、側面1
cと1dとは平行な平面で、その表面は鏡面研磨されて
機能面に形成されている。
テンレスで形成されている。ステンレスは一般にガラス
よりも線膨張係数が大きいので、ガラスを冷却した際に
ガラスセルの内型から離型しやすくなる。内型1の各成
形面の側面1a〜1dおよび底面1eの内、側面1aと
1bとの面には内型1の中心軸方向と平行な凸面を作る
ためのR(円周曲面)が形成されている。また、側面1
cと1dとは平行な平面で、その表面は鏡面研磨されて
機能面に形成されている。
【0011】内型1の平行平面な側面1c,1dの幅は
4.5mm、R面な側面1a,1bの幅は6mmでその
曲率半径は18.125mmとした。各側面1a〜1d
の交線部は面取りR0.3mmがつけられている。成形
前のガラスセル3の形状は図6に示すように、予め底面
1eを有する4角形に近い形状に作られており、外寸が
8.0mm×8.0mm、内寸が6.2mm×6.2m
mとした。内型1は主軸2に取り付けられており、内型
1の中心軸方向下方には搬送アーム5により成形前のガ
ラスセル3が設置されている。
4.5mm、R面な側面1a,1bの幅は6mmでその
曲率半径は18.125mmとした。各側面1a〜1d
の交線部は面取りR0.3mmがつけられている。成形
前のガラスセル3の形状は図6に示すように、予め底面
1eを有する4角形に近い形状に作られており、外寸が
8.0mm×8.0mm、内寸が6.2mm×6.2m
mとした。内型1は主軸2に取り付けられており、内型
1の中心軸方向下方には搬送アーム5により成形前のガ
ラスセル3が設置されている。
【0012】以下、本実施例の成形方法を説明する。ま
ず、図示しないヒーター等によりガラスの軟化点温度付
近まで加熱された状態の成形前のガラスセル3が搬送ア
ーム5の搬送装置により成形位置に運ばれてくる。成形
前のガラスセル3が所定の場所に位置決めされた後、主
軸2に取り付けられた図示しないエアシリンダ等により
内型1が成形前のガラスセル3の内部に挿入される。図
3に示すように、内型1が所定の深さまで挿入されたこ
とを確認した後、図5に示すように配置された平面形状
の鏡面研磨された外型6a,6b,6c,6dおよび6
eによりガラスセル3の外面を5方向から押圧する事で
ガラスセル4を成形する。図4に示すように、成形が終
了した後、外型6を外し、内型1とガラスセル4とを冷
却し、主軸2の駆動により内型1をガラスセル4から取
り出して成形工程を終了する。
ず、図示しないヒーター等によりガラスの軟化点温度付
近まで加熱された状態の成形前のガラスセル3が搬送ア
ーム5の搬送装置により成形位置に運ばれてくる。成形
前のガラスセル3が所定の場所に位置決めされた後、主
軸2に取り付けられた図示しないエアシリンダ等により
内型1が成形前のガラスセル3の内部に挿入される。図
3に示すように、内型1が所定の深さまで挿入されたこ
とを確認した後、図5に示すように配置された平面形状
の鏡面研磨された外型6a,6b,6c,6dおよび6
eによりガラスセル3の外面を5方向から押圧する事で
ガラスセル4を成形する。図4に示すように、成形が終
了した後、外型6を外し、内型1とガラスセル4とを冷
却し、主軸2の駆動により内型1をガラスセル4から取
り出して成形工程を終了する。
【0013】内型1のR面な側面1a,1bは凸面(扇
面)になっている。ガラスセル3を成形する際、内型1
は凸面の先端から徐々にガラスを脇に押してゆくので、
横方向のガラスの流動は押圧力がほとんど押圧面に対し
て垂直方向にしか働かない両平面型の場合よりもスムー
スになり、中肉変化量を大きくし易い。内型1の機能面
となる側面1c,1dを研磨して鏡面とする事で、成形
したガラスセル4の表面が光学的に十分な性能を持つよ
うにしている。また、各成形面1a〜1eとの境界部に
面取りRを付けることで、ガラスセルの内壁に毛細管現
象が起こることを防止している。
面)になっている。ガラスセル3を成形する際、内型1
は凸面の先端から徐々にガラスを脇に押してゆくので、
横方向のガラスの流動は押圧力がほとんど押圧面に対し
て垂直方向にしか働かない両平面型の場合よりもスムー
スになり、中肉変化量を大きくし易い。内型1の機能面
となる側面1c,1dを研磨して鏡面とする事で、成形
したガラスセル4の表面が光学的に十分な性能を持つよ
うにしている。また、各成形面1a〜1eとの境界部に
面取りRを付けることで、ガラスセルの内壁に毛細管現
象が起こることを防止している。
【0014】本実施例の内型1によりガラスセルを成形
した結果、図7の様な断面形状のガラスセル4を得た。
従来の4面平面の型により、同じガラスセルを同条件で
成形したものの横断面形状の概略図を図8に示す。中肉
の変化量は提案する内型1では平面部でおよそ100μ
m、R面でおよそ350μmであった。従来の型による
成形では全面とも中肉変化量はおよそ100μmであっ
た。
した結果、図7の様な断面形状のガラスセル4を得た。
従来の4面平面の型により、同じガラスセルを同条件で
成形したものの横断面形状の概略図を図8に示す。中肉
の変化量は提案する内型1では平面部でおよそ100μ
m、R面でおよそ350μmであった。従来の型による
成形では全面とも中肉変化量はおよそ100μmであっ
た。
【0015】本実施例によれば、従来より大きな中肉変
化量を得ることが容易になった。また、提案する形状の
ガラスセルが、中肉変化量を大きくしやすい形状である
ことがわかる。これにより、ガラスセルの外面を再研磨
して外寸を調節する必要がなくなった。さらに、得られ
たガラスセル4は内壁の各部に鋭角が付いておらず、毛
細管現象が生じることはなかった。
化量を得ることが容易になった。また、提案する形状の
ガラスセルが、中肉変化量を大きくしやすい形状である
ことがわかる。これにより、ガラスセルの外面を再研磨
して外寸を調節する必要がなくなった。さらに、得られ
たガラスセル4は内壁の各部に鋭角が付いておらず、毛
細管現象が生じることはなかった。
【0016】尚、内型1の光学機能面以外の側面1a,
1bの形状は本実施例で用いたもの以外に、例えば楕円
や放物面など、扇面以外でも同様の効果が得られる形状
が存在する。そのような形状であっても差し支えない。
また、内型1の材質としては、ステンレス以外にも熱に
強くて線膨張係数が大きく、光学機能面を形成すること
に十分な性能を持つ金属(例えば、ハステロイ:三菱金
属(株))や耐熱性セラミックス(例えばAlN,Si
CおよびWC)材料を用いても同様な効果が得られる。
1bの形状は本実施例で用いたもの以外に、例えば楕円
や放物面など、扇面以外でも同様の効果が得られる形状
が存在する。そのような形状であっても差し支えない。
また、内型1の材質としては、ステンレス以外にも熱に
強くて線膨張係数が大きく、光学機能面を形成すること
に十分な性能を持つ金属(例えば、ハステロイ:三菱金
属(株))や耐熱性セラミックス(例えばAlN,Si
CおよびWC)材料を用いても同様な効果が得られる。
【0017】
【実施例2】図9〜図13は本実施例を示し、図9は内
型の1部を省略した斜視図、図10〜図12は成形装置
の概略構成図、図13は成形されたガラスセルの横断面
図である。
型の1部を省略した斜視図、図10〜図12は成形装置
の概略構成図、図13は成形されたガラスセルの横断面
図である。
【0018】7は略角柱形状の内型で、この内型1は前
記実施例1と同様にステンレスで形成されている。内型
7の各成形面の側面7a〜7dおよび底面7eの内、側
面7aと7bとの面には内型1の中心軸方向と平行な凹
面を作るためのRが形成されている。また、側面7cと
7dとは平行な平面で、その表面は鏡面研磨されて機能
面に形成されている。
記実施例1と同様にステンレスで形成されている。内型
7の各成形面の側面7a〜7dおよび底面7eの内、側
面7aと7bとの面には内型1の中心軸方向と平行な凹
面を作るためのRが形成されている。また、側面7cと
7dとは平行な平面で、その表面は鏡面研磨されて機能
面に形成されている。
【0019】内型7の平行平面な側面7c,7dの幅は
4.5mm、R面な側面7a,7bの幅は6mmでその
曲率半径は18.125mmとした。各側面7a〜7d
の交線部は面取りR0.5mmがつけられている。成形
前のガラスセル3の形状は図6に示すように、予め4角
形に近い形状に作られており、外寸が8.0mm×8.
0mm、内寸が6.2mm×6.2mmとした。内型7
は主軸8に取り付けられており、内型7の中心軸方向下
方には搬送アーム11により成形前のガラスセル3が設
置されている。
4.5mm、R面な側面7a,7bの幅は6mmでその
曲率半径は18.125mmとした。各側面7a〜7d
の交線部は面取りR0.5mmがつけられている。成形
前のガラスセル3の形状は図6に示すように、予め4角
形に近い形状に作られており、外寸が8.0mm×8.
0mm、内寸が6.2mm×6.2mmとした。内型7
は主軸8に取り付けられており、内型7の中心軸方向下
方には搬送アーム11により成形前のガラスセル3が設
置されている。
【0020】以下、本実施例の成形方法を説明する。ま
ず、図示しないヒーター等によりガラスの軟化点温度付
近まで加熱された状態の成形前のガラスセル3が搬送ア
ーム11の搬送装置により成形位置に運ばれてくる。成
形前のガラスセル3が所定の場所に位置決めされた後、
主軸8に取り付けられたエアシリンダ等により内型7が
成形前のガラスセル3の内部に挿入される。図11に示
すように、内型7が所定の深さまで挿入されたことを確
認した後、外型12によりガラスセル3の外周部を5方
向から押圧する事でガラスセル10を成形する。図12
に示すように、成形が終了した後に外型12を外し、内
型7とガラスセル10とを冷却し、主軸8の駆動により
内型7をガラスセル10から取り出して成形工程を終了
する。
ず、図示しないヒーター等によりガラスの軟化点温度付
近まで加熱された状態の成形前のガラスセル3が搬送ア
ーム11の搬送装置により成形位置に運ばれてくる。成
形前のガラスセル3が所定の場所に位置決めされた後、
主軸8に取り付けられたエアシリンダ等により内型7が
成形前のガラスセル3の内部に挿入される。図11に示
すように、内型7が所定の深さまで挿入されたことを確
認した後、外型12によりガラスセル3の外周部を5方
向から押圧する事でガラスセル10を成形する。図12
に示すように、成形が終了した後に外型12を外し、内
型7とガラスセル10とを冷却し、主軸8の駆動により
内型7をガラスセル10から取り出して成形工程を終了
する。
【0021】内型7のR面な側面7a,7bは凹面にな
っている。ガラスセル3を成形する際、内型7は凹面の
先端から徐々にガラスを内側に押し込んでゆくので、横
方向のガラスの流動は押圧力がほとんど垂直方向にしか
働かない両平面型の場合よりもスムースになり、中肉変
化量を大きくし易い。本実施例を前記実施例1と比較す
ると、面積比の遠いから同じ曲率半径で本実施例の方が
より多くの中肉変化量が得られる。また、同じ中肉変化
量を得る場合、曲率半径をより大きくできる為、水平面
からの最大変化量が少なくて済み、光学機能面側の幅を
前記実施例1と比較して同寸法のガラスセルでより広く
取る事ができる。
っている。ガラスセル3を成形する際、内型7は凹面の
先端から徐々にガラスを内側に押し込んでゆくので、横
方向のガラスの流動は押圧力がほとんど垂直方向にしか
働かない両平面型の場合よりもスムースになり、中肉変
化量を大きくし易い。本実施例を前記実施例1と比較す
ると、面積比の遠いから同じ曲率半径で本実施例の方が
より多くの中肉変化量が得られる。また、同じ中肉変化
量を得る場合、曲率半径をより大きくできる為、水平面
からの最大変化量が少なくて済み、光学機能面側の幅を
前記実施例1と比較して同寸法のガラスセルでより広く
取る事ができる。
【0022】内型7の機能面となる側面7c,7dを研
磨して鏡面とする事で、成形したガラスセル10の表面
が光学的に十分な性能を持つようにしている。また、各
成形面7a〜7eとの境界部に面取りRをつけること
で、ガラスセル10の内壁に毛細管現象が起こることを
防止している。本実施例の内型7によりガラスセルを成
形した結果、図13の様な断面形状のガラスセル10を
得た。従来の4面平面の型により、同じガラスセルを同
条件で成形したものの横断面形状の概略図を図8に示
す。中肉の変化量は、提案する内型7では平面部でおよ
そ100μm、R面でおよそ450μmであった。従来
の型による成形では全面とも中肉変化量はおよそ100
μmであった。
磨して鏡面とする事で、成形したガラスセル10の表面
が光学的に十分な性能を持つようにしている。また、各
成形面7a〜7eとの境界部に面取りRをつけること
で、ガラスセル10の内壁に毛細管現象が起こることを
防止している。本実施例の内型7によりガラスセルを成
形した結果、図13の様な断面形状のガラスセル10を
得た。従来の4面平面の型により、同じガラスセルを同
条件で成形したものの横断面形状の概略図を図8に示
す。中肉の変化量は、提案する内型7では平面部でおよ
そ100μm、R面でおよそ450μmであった。従来
の型による成形では全面とも中肉変化量はおよそ100
μmであった。
【0023】本実施例によれば、従来より大きな中肉変
化量を得ることが容易になった。前記実施例1と比較し
ても100μm大きい中肉変化量を得た。また、提案す
る形状を内側面に持つガラスセルは中肉変化量が大きく
しやすい形状を持つ事が明らかになった。これにより、
ガラスセルの外面を再研磨して外寸を調節する必要がな
くなった。さらに、ガラスセルの内壁の角部には鋭角が
付いておらず、毛細管現象が生じることはなかった。
化量を得ることが容易になった。前記実施例1と比較し
ても100μm大きい中肉変化量を得た。また、提案す
る形状を内側面に持つガラスセルは中肉変化量が大きく
しやすい形状を持つ事が明らかになった。これにより、
ガラスセルの外面を再研磨して外寸を調節する必要がな
くなった。さらに、ガラスセルの内壁の角部には鋭角が
付いておらず、毛細管現象が生じることはなかった。
【0024】尚、内型7の光学機能面以外の側面7a,
7bの形状は本実施例で用いたもの以外に、例えば楕円
や放物面など、扇面以外でも同様の効果が得られる形状
が存在する。そのような形状であっても差し支えない。
また、内型の材質としては、前記実施例1と同様に、ス
テンレス以外にも熱に強くて線膨張係数が大きく、光学
機能面を形成することに十分な性能を持つ材料であれば
同様の効果が得られる。
7bの形状は本実施例で用いたもの以外に、例えば楕円
や放物面など、扇面以外でも同様の効果が得られる形状
が存在する。そのような形状であっても差し支えない。
また、内型の材質としては、前記実施例1と同様に、ス
テンレス以外にも熱に強くて線膨張係数が大きく、光学
機能面を形成することに十分な性能を持つ材料であれば
同様の効果が得られる。
【0025】
【発明の効果】請求項1の効果は、同寸法のガラスセル
素材を成形する場合、従来よりもより大きい中肉変化量
が出せるようになった。請求項2の効果は、光学的な機
能面を持ち、中肉変化量を出しやすい形状を持っている
ため、研削・研磨工程なしに求める外形寸法を得ること
が出来る。
素材を成形する場合、従来よりもより大きい中肉変化量
が出せるようになった。請求項2の効果は、光学的な機
能面を持ち、中肉変化量を出しやすい形状を持っている
ため、研削・研磨工程なしに求める外形寸法を得ること
が出来る。
【図1】実施例1を示す斜視図である。
【図2】実施例1を示す概略構成図である。
【図3】実施例1を示す概略構成図である。
【図4】実施例1を示す概略構成図である。
【図5】図3のA−A’断面図である。
【図6】実施例1を示す横断面図である。
【図7】実施例1を示す横断面図である。
【図8】実施例1を示す横断面図である。
【図9】実施例2を示す斜視図である。
【図10】実施例2を示す概略構成図である。
【図11】実施例2を示す概略構成図である。
【図12】実施例2を示す概略構成図である。
【図13】実施例2を示す横断面図である。
【図14】従来例を示す概略構成図である。
【図15】従来例を示す概略構成図である。
【図16】従来例を示す概略構成図である。
【図17】従来例を示す概略構成図である。
1,7 内型 2,8 主軸 3,4,10 ガラスセル 5,11 搬送アーム 6,12 外型
Claims (2)
- 【請求項1】 外型とともにガラスセルを成形するガラ
スセル成形用内型において、平行に背き合った平面な側
面の成形面を1組有するとともに、他の側面の成形面が
平面以外の形状であることを特徴とするガラスセル成形
用内型。 - 【請求項2】 ガラス成形により成形された光学検査用
のガラスセルであって、平行に向かい合った1組の検査
用の光学機能面を内側面に有するとともに、他の内側面
が平面以外の形状を有することを特徴とするガラスセ
ル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25133394A JPH0891858A (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | ガラスセル成形用内型およびガラスセル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25133394A JPH0891858A (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | ガラスセル成形用内型およびガラスセル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0891858A true JPH0891858A (ja) | 1996-04-09 |
Family
ID=17221267
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25133394A Withdrawn JPH0891858A (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | ガラスセル成形用内型およびガラスセル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0891858A (ja) |
-
1994
- 1994-09-20 JP JP25133394A patent/JPH0891858A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20011120 |